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考察★地震データを見守る/異常震域・深発地震◆合同避難所
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朝日新聞連載 人・脈・記/大地に聞く
:2012/11/14(水) 19:02:02 HOST:SDDfb-02p2-243.ppp11.odn.ad.jp
【ニッポン人・脈・記:大地に聞く5 地震学 防災に不可欠か】朝日新聞夕刊 2012/11/05 東京3版1面
横浜市で9月に開かれた防災講演会。登場した名古屋大教授福和伸夫(ふくわのぶお・55)が
いきなり場内を沸かせた。会場の写真をスクリーンに映し、中央の座席を指し示す。
「地震が起きたら、ここが一番危険、隣の人を押しのけないと逃げられません」
福和は建築を専門にしている。防災に関連した講演に呼ばれると、会場の耐震性や
周辺の弱い地盤を示し、地震が起きたらどうなるかを話す。自分の問題として考えて
もらいたいからだ。
ゼネコンで原子力発電所の設計を経験した。手軽な模型で建物の耐震性が分かる
振動実験教材「ぶるる」の開発でも知られる。名大工学部出身で、現場で生かせる
防災の普及に取り組んできた。
一緒に仕事する地震学者の考え方に戸惑うことがある。たいていは理学系だ。
「工学系は目的指向で考える。理学の方々は真理探究として面白いことから入ってくる」
南海トラフの地震を想定する政府の検討会でも感じていた。多数を占める理学系の
地震学者が、理論的にあり得ることを次々示し、会合が研究会的な雰囲気になっていく。
目標が決まっているのに、入り口で議論が拡散し、出口を目指す議論にならない。
それで対策に直結する事柄を検討する時間が足りなくなる。
「国の施策に携わっている視点が乏しいように思う。防災は理学の価値観と違った
観点を入れないといけない」
理学と工学の違いは「宗教が違う」とまで表現される。早稲田大教授浜田政則(69)も、
理学との壁を感じてきた。土木学会長を経験し、NPO「国境なき技師団」の理事長を
務める。海外の被災地に出向き、復旧の技術的な協力や復興に向けた提言、
防災教育を担ってきた。
モノをつくるには、どこまでの強度を必要とするのか線を引かないとできない。
その線を超えたときの軽減策も設計では考える。設計に生かすため地震学者に
意見を求めると、それぞれの見方は出てきても統一的な見解がない。
東日本大震災の後、大地震に備えるための想定がどんどん大きくなっている。浜田は
疑問に思う。「自然現象だから際限なく、どのくらいの確率で起きるかも示されない。
モノや社会をつくる視点が理学の研究者には欠けているのではないか」
9月、茨城県の筑波山のふもとで日本地震学会が「夏の学校」を開いた。合宿形式で
大学院生ら40人が集まった。
「防災のツボは失敗しないこと。100点を狙わなくていいが、0点はいけない」。
新幹線の運転免許を持つ地震学者、関西大准教授の林能成(はやしよしなり・44)が
「地震学は防災に不可欠か」と題して語った。
北海道大理学部を卒業後、JR東海で新幹線の地震対策を担当した。大地震では素早く
確実に止め、小さい地震なら点検の必要がない区間を絞り込み、運行への影響を減らす。
停車の判断基準を検討していたとき、現実とは合わない例が見つかった。上司に
理由を聞かれた。大きい地震なら起こり得る教科書的な現象だった。「そのくらいの
ことはありますよ」。軽く答えると、「新幹線を止めるかどうかの重大な局面に、
評論家みたいなことを言うな」。大目玉を食らった。
****
合宿で参加者に尋ねた。地震を数えるときは「1回、2回」か、「1個、2個」か。
大多数が「1個、2個」に手を挙げた。市民向けの講演で同じ質問をすると、結果は
逆になる。研究者は分析の対象として地震を数えるが、普通の人には地震は
揺れそのものを意味している。
「地震の仕組みを解明するのも防災の重要な要素だが、それだけでは防災に生かせない」。
地震学者になるなら独りよがりにならず、被害を受ける側のことを常に頭に
思い浮かべてほしい。そう願っている。
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