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考察★地震データを見守る/異常震域・深発地震◆合同避難所

41朝日新聞連載 人・脈・記/大地に聞く:2012/11/14(水) 18:59:52 HOST:SDDfb-02p2-243.ppp11.odn.ad.jp
【ニッポン人・脈・記:大地に聞く1 練習問題 まさかに備え】朝日新聞 2012/10/30
ttp://www.asahi.com/jinmyakuki/TKY201210300355.html

 押し寄せる津波34メートル、死者32万3千人。南海トラフの巨大地震がもたらすかも
しれない被害は衝撃的だった。
 8月29日、有識者会議の座長として記者会見に臨んだ東京大名誉教授
阿部勝征(あべかつゆき・68)は「想定通りに起きるとは限らない。これまでの防災対策は
引き続き進めていただきたい」と話した。

 阿部は中央防災会議委員や、東海地震の予知を目指す判定会長など地震関係の要職を務める。
時に「地震村の村長」とも揶揄されるが、「行政機関を通して防災に役立つことが私の
基本姿勢」と意に介さない。
 津波の大きさから地震規模を見積もる津波マグニチュードを提唱するなど、
独創的な研究をしてきた。防災を意識し始めたのは1985年のメキシコ地震。倒れたビルを
現地で目の当たりにして「これを防ぐのも地震学の役割だ」と思った。
 取材に来ていた日本のテレビ局にコメントを求められ、筋道を立てて解説すると、
「それじゃ駄目です」。何回もやり直し、社会にどう伝えるかを考えるようになる。

  ****

 今、大きな地震が起きると、見解を尋ねようとする記者たちが阿部の電話が空くのを
順番待ちする。阿部はどこで起きた地震でも付近であった過去の例を示し、短い言葉で
解説する。「この程度の地震ならベタ記事」。扱いをアドバイスすることもある。

 災害情報研究の第一人者で東京大教授だった広井脩(ひろいおさむ)は生前、阿部を
「地震政治学者」とからかいながらも、政府の様々な委員会に推薦して一緒に仕事をした。
防災政策に携わる官僚を呼び出し、深夜まで飲み屋で語り合った。
 呼び出された一人に布村明彦(ぬのむらあきひこ・59)がいる。2001年、中央防災会議の
事務局を担う内閣府防災担当の参事官になった時、官邸から「防災会議も何かやれ」と
指示された。省庁再編で内閣府はできたばかり。存在感を示す必要があった。

 そう言えば、阿部が「東海地震対策は変なところがいっぱいある」と話していた。
布村も訓練に疑問を持っていた。東海地方で地殻の異常を観測すると、判定会の委員が
パトカーの先導で気象庁に集まり、大地震を予知する。それを受けて首相が警戒宣言。
こんなシナリオで訓練して何の意味があるのか。
 先手を打てる対策が「被害想定」だった。それまでは「不安をあおる」と敬遠されていた。
「練習問題を作ろうと思った。練習していれば対処能力が違う」。東海地震の死者最悪で
約1万人、東海、東南海、南海の同時発生で2万5千人、首都直下1万3千人……。
この10年、想定される被害が次々に公にされた。

  ****

 気象庁の横田崇(よこたたかし・57)は最初からその作業に加わった。現在は
気象研究所の地震火山研究部長。内閣府参事官を兼務し、南海トラフの巨大地震対策を進める。
 現状で精度の高い想定は望めない。南海トラフの巨大地震の想定でも、「大きすぎる」
「小さすぎる」と両面の批判がある。専門家の会合でも相反する意見が出た。
 それでも、早く想定を示さなければならない。東日本大震災の後、対策を急ぐ沿岸自治体が
国の方針が決まるのを待っていた。
 最新の科学的な知識を取り入れながら、防災に生かす想定をするには割り切りも必要になる。
委員が合意できる折衷案を考えた。「過渡的な段階で、わからないものを集めて、とりあえず
形にするのは得意かも知れない」。横田が関わり続けたのは、こんな「特技」があるからだった。

 イタリアでは地震を巡る安全宣言に関わった学者らに実刑判決が出た。地震をどう予測し、
伝えるのか。大地に耳を澄ます研究者を訪ねた。


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