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神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」 5社目
1
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/12/06(金) 02:57:25 ID:f1i/L8eQ
巫女「ごめんなさい・・・ ごめんなさい・・・」グスッ
??「ありがとう」
巫女「なんで・・・ なんで謝ったりするの・・・?」
??「私はずっとこの村を・・・ そして・・・ これからもあなたを見守り続けます」ゴボッ
巫女「いや・・・ うそ・・・ いやだ・・・」
??「辛い思いをさせて・・・ ごめんね」ウッ
巫女「いやだ・・・ お願い・・・ 嫌だよ!」
??「笑って・・・ 笑顔を見せて・・・ そしたらまた私は・・・・・・」ニコッ
巫女「嫌ー!!!」
――――
―――
――
712
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/22(月) 00:29:44 ID:Y4qvqDtg
神使「だいぶ効いてますね」
主神「よほど最高神扱いされるのが嫌なんでしょう」
神使「普段は崇め奉れと大口を叩いているくせに、いざとなるとヘタレるんですよね」
主神「神様らしいといいますか・・・ しかし神様が最も精神的ダメージを負うお仕置きを思いつく凄爺が怖いです」
主神・神使「ご武運を」パンパンッ
713
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/03/22(月) 09:43:28 ID:JqmBe2vk
お仕置きが待ってる
714
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/03/22(月) 09:48:04 ID:czlU4Zrg
713と同じ時間に読んでたよわろた
715
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/03/22(月) 20:37:43 ID:.XdgRB5k
神ちゃんが実は強かったと聞いて
716
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/26(金) 00:03:40 ID:qvZH5pe.
――― 深夜・モノノケランド
少女「こんなもんかな」ガチャガチャ
巫女「遅くまでご苦労様」トテトテ
少女「地神さま」
巫女「結界維持装置の調子はどうですか?」
少女「順調です。 もう少し結界調整のスピードを速めることも出来ますけど」
巫女「悩ましいところですね・・・」
少女「神ちゃんの件ですか?」
巫女「えぇ」
少女「凄爺さんに聞いてみます? 何かアドバイスをもらえるかも」
717
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/26(金) 00:04:16 ID:qvZH5pe.
凄爺『うむ。 良きタイミングじゃ』
少女「?」キョロキョロ
凄爺『結界維持装置を中継して話をしておる』
巫女「凄爺さま、こんな遅くまでご苦労様です」
凄爺『これがワシの仕事、気にせずとも』
巫女「こんな時間に何か急用でしょうか?」
凄爺『其方達の心配事と同じであろう。 聞いてもらえるであろうか』
巫女「もちろんでございます」
718
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/26(金) 00:05:37 ID:qvZH5pe.
少女「じゃあ、私は部屋に戻ってるね」
凄爺『お主も一緒に聞いて欲しい』
少女「私も?」
凄爺『話の内容はお主と、クソガキに関わる事じゃ』
少女「私?」
凄爺『相談に乗ってもらえると助かる』
少女「はあ」
719
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/26(金) 00:06:41 ID:qvZH5pe.
――― 翌日・学校
先生「よ〜し、それじゃぁテスト返すぞ」
ガヤガヤ
少女「」チラッ
神様「・・・・・・」ブルブル
少女「・・・・・・。 今更緊張しても仕方ないと思うけど?」
神様「そっちの意味で震えてるわけじゃないから」
少女「あれだけ自信満々だったんだし、良い点数なんじゃないの? 最高神さ・ま」ニヤッ
神様「それ止めて。 マジで今精神追い込まれてるの」
720
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/26(金) 00:07:15 ID:qvZH5pe.
先生「次は少女さん」
少女「はい」スタスタ
先生「流石だ。 相変わらずだな」
少女「ありがとうございます」ペコリ
神様「どう?」
少女「100点」
神様「やるじゃん・・・」チッ
721
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/26(金) 00:08:00 ID:qvZH5pe.
先生「次は、最高神 神宮天上乃御子大御神さま」
神様「あっ、はい。 それ、たぶん私のことですよね」トテトテ
先生「流石最高神様、我が校始まって以来の高得点です」
生徒「お〜」
神様「え? あの・・・ この点数って・・・」
先生「全教科100点超えでございます」
生徒「流石最高神様、素敵」
生徒「100点を超えるなんてまさに神業」
神様「・・・・・・」
722
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/26(金) 00:08:49 ID:qvZH5pe.
少女「へ〜 流石最高神さま。 下々にはどうがんばっても取れない点数、私の完敗です」
神様「いやいや、こことここ×のはずなのに何で○なの? 後、どうして100点突破してるの?」
少女「だって、神ちゃんはこの国で一番偉い最高神だもの」
神様「偉くないし。 それに神とテストの点数なんて何の関係もないじゃん」
少女「×なんて付けたらどんな神罰をくらうか分からないじゃない」ニヤッ
神様「神罰なんてしないよ・・・」
少女「理由はどうあれ、勝負は私の負け。 何すれば良い?」
神様「こ・・・ こんなの私の求めていた勝負じゃなーい!」タッタッタッ
少女「ちょ、神ちゃん!? まだ授業が―――」
神様「ちくしょー! もう嫌だ〜!!」タッタッタッ
少女「・・・・・・」
723
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/03/26(金) 02:10:43 ID:jlnzvT.k
神ちゃん...わざと間違えたんやな
724
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/03/27(土) 13:57:51 ID:kE4xIMOw
723と同意見
725
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:33:52 ID:1UYvtEMM
――― 夕方・山ノ神社
コンコン
神使「はーい」ガラガラ
少女「こんにちは」ペコリ
神使「おや、少女さんじゃないですか」
少女「あの・・・ 神ちゃんいますか」
神使「いるにはいるのですが・・・」
少女「?」
神使「取りあえず中へどうぞ」
少女「お邪魔します」
726
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:34:31 ID:1UYvtEMM
――― 本殿
神使「神様はこちらの本殿の中に・・・」
少女「中に入っても?」
神使「それが・・・」
少女「何か取り込み中ですか?」
神使「え〜と・・・ この穴から中を覗いてみて下さい」
少女「?」コソッ
727
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:35:17 ID:1UYvtEMM
神様「怖い・・・ 怖いよ・・・」ブルブル
狐娘「怖い・・・ 怖いよ・・・」ブルブル
少女「・・・・・・」
神使「と、言うような状況です」
少女「神ちゃんが震えている理由は分かるんですけど、どうして狐娘さんまで?」
神使「どうも神様の口車に乗ろうとしたのがバレたようで、凄爺様に大目玉をもらったそうです」
少女「はあ、そうなんですか。 お気の毒に」
神使「こういう状況でして、しばらく表に出てこないと思います」
少女「そのようですね・・・」ハァ
神使「折角ですし、社務所でお茶でもいかがでしょうか」
少女「・・・・・・。 ではお言葉に甘えて」
728
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:36:41 ID:1UYvtEMM
――― 社務所
神使「―――という感じで神様の正体が知れ渡ってしまったようで」
少女「神ちゃんの結界が崩壊したのは知ってます」
主神「そうなんですか?」
少女「はい。 僅かですが地神さまも感じたようで」
神使「流石ですね」
少女「昨日りんごちゃん神宮の凄爺さんから相談もあったので」
主神「りんごのじじいが?」
少女「はい。 その時に、神ちゃんへのお仕置きの件も聞きました」
729
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:38:15 ID:1UYvtEMM
主神「元は神様がダマテンで結界を張っていたのが原因ですからね」
少女「神ちゃん相当堪えていましたね」
神使「・・・・・・。 神様のことを気にかけて頂きありがとうございます」ペコリ
少女「わ、私は神ちゃんが凹んでいる姿が見れて嬉しかったというか///」
神使「?」
少女「その・・・ 地神さまが気になるから見に行けって言ったんで・・・ 仕方なく・・・」モジモシ
神使「そうでしたか。 巫女さんにもよろしくお伝え下さい」ニコッ
少女「・・・・・・」
神使「少女さん?」
730
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:38:51 ID:1UYvtEMM
少女「あの!」ガタッ
神使・主神「!?」
少女「その・・・ え〜と・・・ごめんなさい!」フカブカ
主神「え!? 急にどうしたんです?」
少女「私、何度も主神さまを怖がらせるようなことをしてしまって・・・」
主神「・・・あ〜 大丈夫ですよ。 ぜ、全然怖くなかったですし。 こう見えて神ですから」アセアセ
少女「神使さんにも嫌な思いをさせたと思います・・・」
神使「私は何も。 気にする必要などございませんよ」
731
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:39:34 ID:1UYvtEMM
少女「私、こんな性格で性根も腐ってますし表裏も激しいし・・・」
少女「いろんな人に迷惑をかけたと自覚はしています」
少女「だから・・・ ごめんなさい!」フカブカ
主神「何かあったんですか?」
少女「私、神ちゃんがこの町に来たのはモノノケの世界を壊すのが目的だと思ってました」
少女「でも、蓋を開けてみれば・・・ モノノケの存在とか、地神さまの悩みとか全部解決していて」
少女「それって、全部神ちゃんのお陰なんだって」
神使「・・・・・・」
732
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:40:11 ID:1UYvtEMM
少女「凄爺さんから、神ちゃんの過去の話も色々と聞きました」
神使「神様のことを?」
少女「私、神ちゃんがあんなに苦労してきたなんて知らなかったから・・・」
神使「神様はそれを見せないように・・・ いえ、知られないようしていますからね」
少女「私、今日は神ちゃんに謝ろうと思って来たんです・・・」
神使「必要ないですよ」
少女「え?」
主神「そうですね、私もその意見に同意します」
733
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:40:55 ID:1UYvtEMM
少女「でも、わたし神ちゃんを相当傷つけたと思いますし。 きちんとお礼もしたいし」
神使「神様が一番喜ぶ方法をお教えしましょうか」
少女「?」
神使「今まで通り、いえ今まで以上に神様を罵って挑発することです」
少女「どういう事ですか?」
主神「神様は敵が欲しいんです。 それも仲良しの天敵が」
少女「仲良しの天敵?」
神使「簡単に言えば、神様は友達が欲しいんですよ」
主神「正直、これが意外と少ないんです」
少女「でも、私にはそんな資格・・・ 最高神と友達だなんて」
734
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:41:28 ID:1UYvtEMM
神使「みんな神様の正体を知ると、そう言って距離を置いてしまうんです」
主神「他の神でも神様とは対等に接することも難しいですからね」
少女「・・・・・・」
神使「神様はああ見えても最高神。 少女さんの性格くらい最初から見破っていますよ」
主神「それ込みで神様はちょっかい出してたんでしょうし」
神使「神様は今の少女さんが好きなんです。 表裏があって、でも根っこは優しくて芯の強い少女さんが」
主神「そうですね。 少女さんは神様が大好物な性格だと思いますから」
735
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:42:38 ID:1UYvtEMM
少女「神ちゃんてMなんですか?」
神使「難しいですね。 SでもありMでもあります」
主神「両刀使いですね。 私と同じです」
少女「え・・・ それ、言い方がちょっと気持ち悪い」ゾッ
主神「そう。 その顔! 神様が大好な顔です。 もちろん私も」グッ
少女・神使「・・・・・・」
神使「ま、まぁそういう事ですから神様との関係は今まで通りでお願い出来ませんでしょうか」
少女「・・・・・・。 分かりました」
736
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:43:42 ID:1UYvtEMM
神使「神様が調子こいてウザくなったら私に相談して下さい」
少女「はい」クスッ
神使「もう一杯、お茶はいかがですか?」
少女「いえ、今日はこれで失礼します」スッ
神使「そうですか。 モノノケランドまでお送りします」
少女「まだ明るいですし大丈夫です」
神使「では、お気を付けてお帰り下さい」
主神「明日から、私も館長としてできる限りは出勤いたしますので」
少女「・・・・・・」
神使「少女さん?」
少女「あの、お二人にお願いがあるのですが」
主神・神使「?」
737
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/04/01(木) 02:09:34 ID:rMSTHC2c
書籍化しないの?
738
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/04/01(木) 18:09:48 ID:yI9DIiuA
アニメで見たい
739
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/04/01(木) 22:15:05 ID:J6QxOyl2
アニメ化された神ちゃん見たら萌え死ぬ
740
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/02(金) 22:02:05 ID:t0c7Tl5I
――― 夜・山ノ神社本殿
神様「いーやーだー」ジタバタ
神使「ワガママ言っていないで来て下さい!」グイグイ
神様「お外出たくない! ずっとここでニートしてる!!」
神使「全く・・・」ハァ
神様「それより狐娘ちゃんはどこだよ! さっきお前に連れて行かれたきり帰ってこないぞ!!」
神使「先程凄爺さまから電話があって・・・」
神様「あって?」
741
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/02(金) 22:02:43 ID:t0c7Tl5I
神使「話をしている途中で意識を失っ・・・ 疲れが溜っていた様で今は寝室で寝ています」
神様「“意識を失って”って言いかけただろ! ぜってーここから出ない!!」
神使「神様は同じ目に遭いたくないですよね?」ニコッ
神様「・・・・・・。 ど、どこに連れて行く気だよ」
神使「モノノケランドです」
神様「モノノケ? 何しに?」
神使「行けば分かりますから」
神様「・・・・・・」
742
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/02(金) 22:03:25 ID:t0c7Tl5I
――― モノノケランド
神様「こんな遅くに連れてきて、誰もいないじゃないかよ」キョロキョロ
神使「まぁまぁ。 そろそろ時間ですから」
神様「時間?」
少女「ようこそモノノケランドへ!」
神様「?」クルッ
少女「しけた顔してるわね。 それでもこの国の最高神?」
神様「そうですが何か?」
少女「ふっ、私にテストで負けたのがそんなに悔しいの?」
神様「悔しくねーし! それに私の方がテストの点数高かったし! 100点超えだし!!」
743
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/02(金) 22:04:04 ID:t0c7Tl5I
少女「私は全問正解、神ちゃんは確かミスがあったわよね? 無理矢理正解になってたけど」ニヤッ
神様「うぐっ」
少女「厳密に言えば私の勝ち」
神様「学校では“神ちゃんの勝ち”とか言ってたくせに」ブツブツ
少女「なに?」
神様「何でもないですぅー」
少女「忘れてないでしょうね? 負けた方が勝った方の言うことを聞くって約束」
神様「今回はノーカン、ノ〜カン」
少女「そう。 じゃあ、こういうのはどうかしら?」
神様「あ?」
744
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/02(金) 22:04:53 ID:t0c7Tl5I
少女「私が神ちゃんの願いを一つ叶えてあげる」
神様「はい?」
少女「最高神ですら叶えられない願いを私が叶える。 それが成就できたら私の言う事を二つ聞く事」
神様「ほぉ」
少女「勝負から少しかけ離れるけど、お互い悪くないと思わない?」
神様「いいねぇ、面白い。 その勝負のった!」
少女「じゃあ、私はこれから祈願成就の準備に取りかかるから明日学校で会いましょう」
神様「うっ・・・ 学校行くの? っていうか、私まだ願いを言ってないんだけど」
少女「私を誰だと思ってるの? そんなの聞かなくても分かるわ」
神様「その生意気な態度、好きだぜ。 よし、あえて聞かずにいておこう」
少女「私は別に構わないけど、本当に聞かなくても良いの?」
神様「その方が面白いし。 外に出るのは嫌だけど明日は我慢して学校行ってやる!」
少女「私の力が凄すぎて腰を抜かさないようにね」クスクス
745
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/02(金) 22:06:09 ID:t0c7Tl5I
――― 物陰
神使(少女さん・・・)
巫女「こんなに遅くにどうしたんです?」テクテク
神使「?」クルッ
巫女「こんばんは」ペコリ
神使「巫女さんでしたか」ホッ
巫女「神ちゃんさま・・・ と、少女? あの二人は何をしてるんです?」
神使「とても素敵な意地の張り合いです」
巫女「そうですか。 それは喜ばしい事ですね」ニコッ
神使「・・・・・・。 あの」
巫女「?」
746
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/02(金) 22:06:43 ID:t0c7Tl5I
神使「少女さんを巻き込んでしまって申し訳ございません」フカブカ
巫女「あの子が自分で決めた事ですから。 それにこの役を任せるには適任だと思います」
神使「でも、少女さんの生活を犠牲にしてまで・・・」
巫女「多少の行動制限があるくらいです。 心配には及ばないと思いますよ?」
神使「そう言って頂けるとありがたいです」
巫女「私も少女を見習わないと」
神使「?」
巫女「ふふっ。 では、私はこれで」スタスタ
神使「・・・・・・。 巫女さん?」
747
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/04/03(土) 18:55:25 ID:74MY9Cg.
ドキドキ
748
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/04/03(土) 22:55:55 ID:TCIUfRVw
(`ФωФ)o-∈))Д´)プスッ
749
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/08(木) 02:31:22 ID:dsXZiCkc
――― 翌日・山ノ神社
神様「おはよう也」トテトテ
神使「おはようございま―― ぶっ!」ゲホゲホ
主神「神様!? どうしたんですかその格好は!」
神様「あ? 我は最高神也や。 これはその装束也」
神使「どうして継姫様みたいな喋り方を・・・」
主神「まさか、その格好で学校へ行くんですか?」
神様「もう諦めた。 これなら皆ビビって声かけてこないだろうし」
主神「確かに声はかけてこないと思いますね。(色々な意味で)」
750
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/08(木) 02:32:19 ID:dsXZiCkc
神使「しかし、少々目立ちすぎでは?」
神様「お前、この前は装束着て過ごせって言ったじゃねーかよ!」
神使「うっ」
主神「神使さん、神使さん」チョイチョイ
神使「?」
主神「やはり、神様は暗示結界が再構成されたことに気が付いていないようですね」ボソッ
神使「教えて上げたいところですが、少女さんとの約束もありますし」ボソッ
751
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/08(木) 02:32:58 ID:dsXZiCkc
神様「おいそこ! 何コソコソ話してんだよ」
神使「いえ、別に」
神様「お前ら、何か怪しいなぁ?」ジー
主神「な、なにがです?」
神様「私への態度がおざなりになってる気がする」
神使・主神「・・・・・・」
神様「もしかして〜 何か隠し事でも・・・」
神使「そ、そんな事はございませんよ」
主神「わ、私達は神様を常に崇め奉り尊敬致しております」
神様「じゃあ、何をコソコソ話してたんだ? 言うてみぃ」
752
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/08(木) 02:33:35 ID:dsXZiCkc
神使「え〜と・・・ 失礼ながら平緒の色は紫の方がよろしいのでは? と思ったもので」
神様「平緒?」
主神「そうですね。 やはり最高神ですから格の高いお色の方が」
神様「あ〜 朱色は私のこだわりなのだよ。 紫は階位が高いとか考え古すぎ」
神使「そ、そうでしたか。 失礼しました」ハハハ
神様「まぁいいや。 んじゃ、学校行ってくる」
神使「お気を付けて」
主神「色々な意味でお気を付けて・・・」
神様「ったく歩きにくいなぁ」トテトテ
神使・主神「・・・・・・」
主神「流石にあの格好は止めた方が良かったでしょうか」
神使「難しいところですね・・・」
753
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/08(木) 02:34:25 ID:dsXZiCkc
――― 海ノ町・町中
神様「♪〜」トテトテ
通行人「!?」
神様「おはよう」
通行人「え!? あ、おはようございます」
神様「おはよう」
通行人「ど、どうも・・・」ペコリ
神様「いや〜 これはこれで懐かしいねぇ。 昔を思い出すよ」トテトテ
通行人「あれ何?」
通行人「コスプレってやつ?」
754
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/08(木) 02:34:56 ID:dsXZiCkc
――― 学校
ガラガラ
神様「皆おはよう也」トテトテ
生徒達「・・・・・・」
神様「ここは学校、我を敬い奉る必要などない也。 一生徒として接してくれると嬉しい也や」オホホ
シーン
755
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/08(木) 02:35:41 ID:dsXZiCkc
少女「神ちゃん・・・」
神様「おはよう也。 どうかな? 私の正装は」
少女「あっ、うん。 その・・・ 古風だね」
神様「本当はもう少しゴテゴテしてんだけど、動きにくいから少し簡素化してみた也」
少女「そ、そうなんだ。 でも、目立ちすぎじゃ・・・」
神様「もう吹っ切れたよ。 これはコレで悪くないと思ってね。也」
少女「いや、でも学校だし制服の方が・・・ あと語尾のナリって何?」
神様「私は最高神だよ? その示しだけは付けないと。 あと、也は也ナリ」
少女「・・・・・・。 あのね、神ちゃんその件なんだけど―――」
756
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/08(木) 02:36:18 ID:dsXZiCkc
生徒A「ねぇ神ちゃん、その格好どうしたの?」
神様「ん?」
生徒B「いくら神宮の人だからって、それは流石に引くんだけど・・・」
神様「・・・・・・。 だって私、神だし」
生徒A「神?」
生徒B「神ちゃん・・・ 頭大丈夫?」
神様「は? ちょ、何? どういう事??」
ガラガラ
先生「よーし。ホームルーム始めるぞ〜 って、神宮! 何て格好しているんだ!!」
神様「え?」
757
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/08(木) 02:37:04 ID:dsXZiCkc
――― お昼休み
神様「う〜///」
少女「ずっと顔が赤いけど熱でもあるの? 最高神さ・ま」クスッ
神様「ここまで恥ずかしかったの数百年ぶりなんですけど! 絶対許さない!」ムスッ
少女「私からの祈願成就は気に入らなかった?」
神様「結界張り直したなら朝に言ってよ! 電話してよ! 事前に教えてよ!!」
少女「敢えて聞かないって言ったのは神ちゃんだけど?」
神様「うぐっ・・・ まぁそうだけどさぁ」
少女「もしかして迷惑だった?」
神様「・・・・・・。 いや、そんな事は・・・」ブツブツ
少女「よかった」
758
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/08(木) 02:37:55 ID:dsXZiCkc
神様「でも、あの暗示結界はそう簡単に張れるようなものじゃないと思うけど。 どうやったの?」
少女「それは秘密。 別に私が一人で張り直したわけじゃないし」
神様「?」
少女「神は神力成就の方法なんて種明かしないでしょ?」
神様「感じ悪っ!」
少女「さて、それじゃ私のお願いも聞いてもらおうかしら」
神様「はぁ・・・ まあ約束だし、何か願いでもあるの?」
少女「学校が終わったらモノノケランドに来て」
神様「モノノケランドに?」
少女「その時に話すわ」
759
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/14(水) 00:28:45 ID:FbleumL2
――― 夕方・モノノケランド
神様「よぉ」トテトテ
主神「あっ、神様」
神使「学校は終わられたんですか?」
神様「まぁね。 っていうか、お前ら結界が復活してたこと私に隠してたろ」ジー
神使「え!? さ、さぁ何のことでしょうか?」アセアセ
主神「わ、私達も先程気が付いた所でして」アセアセ
神様「はぁ〜・・・ まぁ良いけど。 で? お前達はここで何してるの?」
主神「私は館長としての仕事を」
神使「私はお手伝いですね」
760
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/14(水) 00:29:19 ID:FbleumL2
神様「山ノ神社は不在かよ・・・」
主神「まさかまさか。 狐娘さんにお留守番してもらっております」
神様「狐娘ちゃんが?」
神使「凄爺様から次のお仕置きが決まるまで、奉公するようにと厳命を受けたようで」
神様「次のお仕置きって何だよ・・・」ブルッ
神使「少女さんから裏庭で待っていると伝言を預かっております」
神様「ふ〜ん。 お前らもグルって訳か」ジトー
神使・主神「!?」
神様「今日は付き合ってやるけど、後でちゃんと話せよ」トテトテ
主神「流石神様・・・ お見通しのようですね・・・」
神使「やはり私達では役不足っぽかったですね・・・」
761
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/14(水) 00:29:54 ID:FbleumL2
――― モノノケランド・裏庭
神様「はろ〜」トテトテ
少女「いらっしゃい」クルッ
神様「へぇ〜 中々様になってるじゃん」
少女「こ、これは・・・ モノノケランドの制服だから。 仕方なく・・・」モジモジ
神様「作ったの? 言ってくれれば私の装束あげたのに」
少女「これは、地神さまからのプレゼントだから・・・ これが良いの!///」
神様「そっか。 上等な装束だよそれ、似合う似合う」
少女「ほ、本当?」パァ
762
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/14(水) 00:30:35 ID:FbleumL2
神様「まぁ私の上級装束には及ばないけど」ニヤッ
少女「感じ悪っ」
神様「さて、前置きはここまでにして約束通り願いを聞きましょうか」
少女「・・・・・・」
神様「さあ、其方の願い我に聞かせてみよ」
少女「・・・・・・」
神様「どうした? 最高神自らが願いを叶えると言っている」
少女「・・・・・・。 まず一つ目! モノノケランドの安泰を祈願して下さい!」フカブカ
神様「承ろう。 二つ目の願いを申せ」
少女「二つ目! ・・・・・・。 二つ目は・・・」モジモジ
神様「?」
763
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/14(水) 00:31:10 ID:FbleumL2
少女「わ、私と・・・ 私と、友達になって下さい!」フカブカ
神様「・・・・・・」
少女「だ、ダメ?」
神様「その願いは難しい」
少女「そ、そうだよね。 虫が良すぎるよね」シュン
神様「いやいや、そうじゃなくて」
少女「?」
神様「親友とか、そんな感じじゃダメかな?」
少女「え?」
神様「だってすでに友達だし。 あっ、マブダチとかそんな感じの方がカッチョイイかな」ウーン
少女「じゃあ・・・ し、親友で///」
764
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/14(水) 00:31:45 ID:FbleumL2
神様「でも、それもちょっと照れくさいよね。 “永遠のライバル”とか“盟友”なんてどう?」
少女「え? それなら普通の友達で良いよ。恥ずかしいし」
神様「ただの友達じゃ願いの成就には入らないって言ったじゃん」
少女「言い方なんてどうでも良いと思うけど?」
神様「いや〜 でもさぁ」
少女「神ちゃん、ちょっとしつこい」
神様「!?」
少女「わかった。 そしたら、もう一つのお願いはここの草むしりで」
神様「ちょっと待てや! そんな雑な願い久しぶりに聞いたわ! 神だよ? 我は神なりぞ?」
少女「願いは願いよ? 神宮の神は願いの大小で成就を振り分けたりするの? 小さっ」ハァ
神様「ム・カ・つ・くー!」キー
少女「ふふっ、神ちゃん面白い」クスクス
765
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/14(水) 00:32:30 ID:FbleumL2
神様「あのさぁ、1分前まで私にペコペコしたくせになんでそんなに態度が変わるの?」
少女「ペコペコなんかしてないけど?」
神様「してたね! モノノケランドの安泰を祈願して下さい! ってフカブカしたし!」
少女「そっちだって、申せ! とか、承ろう! な〜んて偉そうに」
神様「威厳ですぅ〜 神としての貫禄ですぅ〜」
少女「威厳? 貫禄? ろくに神力も使えないくせにどの面下げてそんな言葉を使ってるの?」
神様「言ったな! よ〜し、私の本気見せてやるよ!」
少女「見せられるだけの物を持ってるなら見せてみなさいよ! このポンコツ女神!」
神様「あー! 言っちゃいけないこと言った!」ムキー
766
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/14(水) 00:33:02 ID:FbleumL2
――― 物陰
神使「何て品のない喧嘩を・・・」
主神「小学生レベルですよね・・・ まぁ神様らしいと言えばそうなんですが・・・」
巫女「また随分と面白そうなことをしてますね」テクテク
神使「巫女さん」
巫女「少女の様子はどうですか?」
神使「あの通りです」
767
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/14(水) 00:33:38 ID:FbleumL2
神様「私なんて、昔はチヤホヤされて凄かったんですー」
少女「それでそんな子供みたいな性格なんだ。 いい加減成長したら?」
神様「うっせーよ!! そっちの方がお子ちゃまだろーが!!」キー
巫女「随分と打ち解けたようですね」クスッ
神使「ははは」
768
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/04/15(木) 12:37:02 ID:A.7N8XIs
うん
こういうのが好き
更新楽しみにしてますありがとう
769
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/21(水) 23:14:57 ID:8JMxnCRc
巫女「・・・・・・。 最初から何も心配する必要なんてなかったのですね」ボソッ
主神「?」
巫女「主神さま、諸々の失礼を深くお詫びいたします」フカブカ
主神「え、ちょっと・・・ 止めて下さいよ。 どうしたんですか急に」オロオロ
巫女「海ノ神社を追い出され、路頭に迷っていた私を迎え入れてくれた事は本当に感謝しております」
主神「私なんか何も・・・ それに、お世話になったのは私の方ですから」
巫女「今日まで、あの子と暮らしてこられたのは主神さまのお陰です」フカブカ
主神「巫女さん・・・」
770
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/21(水) 23:15:47 ID:8JMxnCRc
神使「主神さまはどういう経緯で巫女さんを雇われたのですか?」
主神「えっ? それは〜・・・」
巫女「私が町を歩いていたら声をかけて頂いたんです」
神使「それって、スカウトですか?」
巫女「そういえば、どうして私に声をかけて頂けたのでしょう」
主神「え〜と・・・ 着物姿が美しかったので・・・」ボソッ
神使「・・・・・・」
主神「・・・・・・」
神使「え? それだけですか?」
主神「だって、こんなに若くて和服美人とか絶対巫女向きだと思ったんですよ」
巫女「ふふっ、ありがとうございます」ニコッ
771
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/21(水) 23:16:31 ID:8JMxnCRc
神使「それは、主神さまが巫女さんのことを好みだったという―――」
主神「そ、そんな事より事務所でお茶でもどうです?」
巫女「そうですね。 和菓子のモノノケも来ているので美味しい大福を作ってもらいましょう」
神使「あの二人は・・・ まぁ、後で良いでしょう」
主神「では、早速―――」
ブーン
巫女・神使・主神「?」クルッ
神使「来客でしょうか?」
巫女「随分と高級なお車ですね」
神使「・・・・・・。 あの車って・・・」
主神「ドアに神宮紋みたいなものが入っているようですが。 私ちょっと見てきます」タッタッタッ
772
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/21(水) 23:17:02 ID:8JMxnCRc
巫女「神使さんどうされたんですか? 顔色が良くないようですけど」
神使「いえ・・・ 別に・・・」
巫女「?」
神使「残念ですが、今日は失礼しなければいけなくなりそうです」
巫女「え?」
神使「大福はとても魅力だったのですが・・・」
巫女「何か急ぎの御用でも?」
神使「下手したら神宮に戻らないといけないかも知れなく・・・」
巫女「・・・・・・。 それは、この町を出て行くという事でしょうか」
神使「場合によっては」
巫女「・・・そうですか」
773
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/21(水) 23:17:33 ID:8JMxnCRc
神使「正直、私達ももう少しこちらに滞在していたいのですが」
巫女「でしたら、近いうちにお礼を兼ねて宴を設けさせて下さい」
神使「お気持ちだけで結構です。 たぶんそこまで時間もなさそうなので」
巫女「そんな急に?」
主神「ちょ・・・ 待って下さいってば・・・」
長官「どきたまえ」ギロッ
主神「はい。 長官殿・・・」
神使(やっぱり・・・)
774
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/04/24(土) 09:15:37 ID:zRhzZUWo
オコなの?
775
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/30(金) 23:34:09 ID:qjA1Kb5M
長官「久しぶりだね、神使君」テクテク
ズルズル
神使「あははは・・・ お久しぶりです長官さん。 何を引き摺っておられるのでしょうか?」
長官「これか? うちの巫女のA子君だよ。 ちょっと意識が無くなっちゃたけど」ポイッ
ドサッ ゴロッ
神使「うっ!」ゾッ
776
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/30(金) 23:35:35 ID:qjA1Kb5M
長官「良く出来ているだろ? これは人形だよ」ハハハ
神使「人形!?」
主神「そういえば長官さんてからくり技師でしたね」
神使「からくり?」
主神「からくり人形を作らせたらこの国で最高峰とまで言われた凄腕だったんですよ」
長官「“だった”とは失礼じゃないか? まだまだ腕はなまっていないつもりだ」
神使「どうしてこんな精巧な人形を・・・」
長官「この位の準備をしないと神ちゃんに逃げられてしまうからね」
主神「これ本当に人形ですか? 体温感じますけど・・・ 肌も柔い」ペタペタ
A子似の人形「う〜ん・・・」
主神「・・・・・・ぇ?」
777
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/30(金) 23:36:15 ID:qjA1Kb5M
長官「もしかして、あなた様がモノノケ最高神さまでしょうか」
巫女「え? あ、はい。 初めまして」フカブカ
長官「お初にお目にかかります。 神宮神様機構の長官と申します」フカブカ
巫女「長官様?」
長官「今回の一件、こちらにはご迷惑がかからぬよう神宮内で手配を行なっております」
巫女「お気遣いありがとうございます」フカブカ
長官「とんでもございません。 全てこちら側の責任ですから」
778
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/30(金) 23:36:54 ID:qjA1Kb5M
主神「どうして長官さんがここへ?」
長官「決まっている。 神ちゃん、A子君、狐娘君を神宮の折檻室に閉じ込めるために来た」
一同「折檻室!?」
巫女「ちょっと待って下さい。 神ちゃん様は私達のために・・・」
長官「承知しております。 その件に関しては不問としておりますので」
神使「ではどのような罪状で?」
長官「神ちゃんとA子君が、神宮の資産を勝手に売却して金策をした」
神使「え!?」
779
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/30(金) 23:38:00 ID:qjA1Kb5M
長官「まぁ、それは良い。 私が調べた限りでは適切な処置だったと思うからね」
神使「では何故?」
長官「残ったお金を返却した形跡がない」
神使「あ、それはダメですね」
巫女「狐娘様は? 彼女は結界を張るために態々来て頂いたと伺っておりますが」
長官「彼女は・・・」チラッ
神使「?」
長官「凄爺に内緒で神ちゃんと何かを企んでいたようだ。 凄爺から一緒に折檻室行きを頼まれた」
巫女「そうなんですか・・・」
長官「さて、神ちゃんを連れて帰るか」ヨイショ
A子似の人形のような物「痛たたっ!」
主神・神使・巫女「・・・・・・(人形って喋りましたっけ?)」
780
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/30(金) 23:38:40 ID:qjA1Kb5M
――― 裏庭
神様「どうよ! やっぱ、私って凄くね?」
巫女「そんなミジンコみたいな手柄で威張りくさるなんてどんだけ小さいの?」
長官「全くだ」
神様「あ? この小さな積み重ねが・・・ この国の・・・ って、長官君?」
長官「久しぶりだ、神ちゃん」ニコッ
神様「!?」タッタッタッ
長官「こら! 何で逃げようとしてるんだ!」ガシッ
神様「何もしてない! 何もしてないって!!」ジタバタ
長官「じゃあ逃げる必要は無いだろ」
神様「つい反射で・・・ って、長官君が引き摺っているのって何でしょうか?」
781
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/30(金) 23:40:03 ID:qjA1Kb5M
長官「あぁ、これか?」ポイッ
ドサッ ゴロッ
神様「A子ちゃん!?」
長官「あまり手荒な事はしたくなかったんだが、逃げようとするから」
神様「」ゾッ
長官「こうなりたくなければ大人しく一緒に来るんだ」
神様「こ、これ人形でしょ? 精巧なからくり人形でしょ? わ、分かってるし・・・」
A子似の人形のようなA子「・・・・・・」グー
神様「へ、へぇ〜 人形もお腹すくんだ・・・」
A子「・・・恥ずっ///」
782
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/30(金) 23:40:40 ID:qjA1Kb5M
神様「・・・・・・。 うにゃー!!」ガシッ
少女「ちょ、神ちゃん離してよ!」
神様「あれモノノケだよ! モノノケ! 何とかして!!」
少女「え〜 違うよ。 どう見ても人じゃん」
神様「そっちの方が怖いわ!!」
長官「往生際が悪いぞ! 早く来るんだ!」グイグイ
神様「い〜や〜だ〜 殺される!!」ギュッ
少女「もうっ! 神ちゃん離してって! 引っ張ったら装束破れちゃう!」
長官「ほら! 早く来るんだ!」グイグイ
783
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/30(金) 23:41:25 ID:qjA1Kb5M
少女「そうよ。 大人しく従った方が―――」
神様「人柱の件、ありがと」ボソッ
少女「え?」
神様「このお礼はいつか必ず」パッ
少女「神ちゃん?」
長官「やっと離れたか。 いくぞ」ガシッ
神様「歩ける! 自分で歩けるから〜! っていうかA子ちゃんはあのまま捨てていくの?」ズルズル
長官「烏の餌にでもなるさ」
神様「A子ちゃーん!!」ズルズル
少女「・・・・・・」
784
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:34:41 ID:aze3Ds1E
少女「あ〜あ・・・ 気付かれてたか。 やっぱり敵わないなぁ・・・」
巫女「――― なんですね」
神使「はい。 毎度の―――」
少女「?」クルッ
少女(あれ? 向こうにいるのって神使さんと地神さま?)
785
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:35:35 ID:aze3Ds1E
――― 物陰
神使「すいません。 こんなお別れで・・・」
巫女「え? 本当にこれで神ちゃん様とはお別れなんですか!?」
神使「まぁ、いつもこんな感じなんです」ハハハ
巫女「そうなんですね・・・ でも」フフッ
神使「?」
巫女「いえ、神ちゃん様らしいなって思いまして」
神使「なんと言いますか、反応に困りますね」ハハハ
巫女「・・・・・・」チラッ
少女「」コソッ
786
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:36:18 ID:aze3Ds1E
巫女「神使様、神ちゃん様に伝言をお願いしても良いでしょうか?」
神使「伝言ですか?」
巫女「私、モノノケ側の最高神を引退することにしました」
神使「え!?」
巫女「そして、神の力とも今日でお別れです」
神使「そんな・・・ 一体どうして!?」
巫女「あっ、でも別に消えたりする訳ではございませんからそこは心配しないで下さい」
神使「そんな事になるようであれば全力でお止めします」
巫女「お優しいんですね」クスクス
神使「一介の神使相手にからかわないで下さいよ」
巫女「ごめんなさい。 でも、最高神を引退することはもう決めたことですので」
787
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:36:53 ID:aze3Ds1E
神使「少女さんに引き継がれるのですか?」
巫女「さぁ、その判断は私には分かりません」
神使「しかし、モノノケさん達の管理をする方が不在になってしまうのでは・・・」
巫女「もう必要ないと思いませんか?」
神使「・・・・・・」
巫女「ごめんなさい。 変な意味で言ったのではないのですが」
神使「上の方達の考えることは、私にはまだ難しいようです」
巫女「そんな事はないですよ。 モノノケ達の存在は私の力がなくても問題ないと判断しただけです」
788
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:37:25 ID:aze3Ds1E
神使「でも、神の力まで失う必要は・・・」
巫女「私、決めたんです。 この力の最後の使い道を」
神使「?」
巫女「神使さん、あなたにはこの先とても素敵な未来が待っています」
神使「それは・・・ どういう事でしょうか」
巫女「私が神として今まで出来なかった、願いの成就というのを最後にあなたで試させて下さい」
神使「え?」
巫女「神ちゃん様の真似事ですが」ニコッ
789
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:38:18 ID:aze3Ds1E
神使「いや、神様のはそういうものでは・・・ 神力ありませんし」
巫女「私は神力が使えるので、神ちゃん様より効くかも知れませんね」ニコッ
神使「・・・・・・」
巫女「守護する事だけに使ってきた力ですから、うまく出来るか分かりませんが」スッ
神使「ちょ、一体何を!?」
巫女「神使さん、あなたに素敵な未来と祝福の祈願を」ポワッ
ポワッ ポワッ
神使「巫女さん・・・」
790
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:38:50 ID:aze3Ds1E
巫女「ふぅ。 私の神力成就が上手く効いたら、いつか報告しに来て下さいね」ニコッ
神使「どうして、私なんかにそんな事を・・・ 少女さんに使って頂いた方が・・・」
巫女「少女は私が側に居る事が一番の望みでしょうから、神の力を使うまでもありません」
神使「でしたら、直接神様に・・・」
巫女「あなたが幸せになることが、神ちゃん様への恩返しになると判断したからです」
神使「神様の?」
巫女「神ちゃん様は最高神です。 そのような存在を守り通すために少しだけ私も協力させて下さい」ニコッ
神使「巫女さん・・・ ありがとうございます」フカブカ
巫女「ようやく、肩の荷がおりた気分です」
神使「長きにわたりお勤めご苦労様でした」
791
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:39:23 ID:aze3Ds1E
巫女「これからは、今まで出来なかった事をいっぱい楽しみます」
神使「そうですね。 あっ、旅行とかいいですよ。 長閑な田舎を散策し―――」
巫女「旅行良いですね! 私、コンクリートジャングルに憧れてるんです!」キラキラ
神使「・・・え?」
巫女「新宿観光に渋谷でお買い物! 私の夢だったんです!」
神使「それは・・・ うちの神様と気があいそうですね」
巫女「こうしちゃいられません! 早速旅支度を!」タッタッタッ
神使「巫女さ・・・ あぁ、巫女さんが神様と同じような性格になってしまいそうで心配です」
少女「元々同じよ」
神使「?」
792
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:39:56 ID:aze3Ds1E
少女「地神さまは猫かぶりだから。 根っこの部分は神ちゃんと同じ」
神使「少女さん、居たのですか」
少女「隠れてたつもりでした?」ニヤッ
神使「もしかして、先程の巫女さんとの会話も・・・」
少女「地神さまは私に聞かれている事を気が付いていたみたいだけど」
神使「・・・よろしかったのですか?」
少女「何がです?」
神使「巫女さんが最高神を引退して・・・」
793
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:40:27 ID:aze3Ds1E
少女「地神さまがそれで少しでも楽になるのであれば、私は大賛成です」
神使「そうですね。 巫女さんも悩んで出した結論でしょうし、後悔もなさそうでしたから」
少女「それはどうかしら」
神使「?」
少女「たぶん今頃、隠れて裏でワンワン泣いていると思う」
神使「・・・・・・」
少女「数千年・・・ そんな長い時間担ってきた役を辞めるなんて簡単に割り切れるわけない」
神使「そうですよね・・・」
794
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:41:09 ID:aze3Ds1E
少女「だから、私が・・・ 私が地神さまとモノノケをこれから守ってあげないと」
神使「少女さん・・・」
少女「地神さまは優しくて・・・ いつだって自分の事よりモノノケの事を最優先で考えてくれて・・・」
神使「それが分かる少女さんも、とても優しい方だと思いますよ」
少女「・・・今回は色々とありがとうございました」フカブカ
神使「そんな、私になんかに頭を下げないで下さい」
少女「いいえ。 初めてなんです」
神使「?」
少女「地神さまが本心で話してくれたことが。 地神さまの心を聞くことが出来たことが・・・」
少女「だから、本当にありがとうございました」
神使「神様に伝えておきます」
795
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:41:49 ID:aze3Ds1E
少女「うっ・・・ それは///」
神使「大丈夫です。 たぶん、神様は最初から全部知っていたと思いますから」
少女「え?」
神使「実はこの町に来たいと行ったのは神様なんです」
少女「神ちゃんが?」
神使「本来であれば別の場所に行く予定だったんですが、どうしても海ノ町に行きたいとダダをこねて」
少女「・・・・・・」
神使「神様は本音を出すのが下手なので、いつも回りくどいんですよ」ハハハ
少女「地神さまと同じですね」クスッ
神使「少女さんとも同じです」
少女「うぐっ・・・」
796
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:43:03 ID:aze3Ds1E
神使「色々と大変でしょうが、これから頑張って下さい」
少女「神使さんもお幸せに。 地神さまの神力をもらったのは神使さんが初めてなんですから」
神使「期待に応えられるよう精進いたします」
少女「絶対幸せになって下さいよ? でないと地神さま泣いちゃいますからね」
神使長「色恋ばなしの途中で悪いんだが」
神使「!?」クルッ
神使長「君も一緒に来るんだ」
神使「神使長・・・ やはり一緒に来られていたのですね」
797
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:43:36 ID:aze3Ds1E
神使長「すまないね、割り込んでしまって」
少女「いえ・・・」
神使長「あの、神使長様が背負っているのは・・・」
神使長「狐娘くんだ。 凄爺と電話をしていたら意識が遠いところに行ってしまったようでな」
神使「はあ・・・ そうでしたか・・・」
神使長「早く車へいくぞ」テクテク
神使「では、そういう訳で私も失礼致します」ペコリ
少女「お、お気を付けて・・・ 無事を祈ってます」
神使長「神使君! 早く来るんだ」
神使「は! はい!!」タッタッタッ
798
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:44:15 ID:aze3Ds1E
――― 参道
少女「はぁ・・・」テクテク
巫女「ため息なんかついてどうしたんです?」
少女「地神さま・・・」
巫女「皆さん、行ってしまわれましたね」
少女「そうですね・・・ って、地神さま目が赤いですけど大丈夫ですか?」
巫女「ご、ゴミが入ったんです。 気にせず」
少女「へぇ〜」ニヤニヤ
799
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:44:45 ID:aze3Ds1E
巫女「揶揄うんじゃありません」
少女「すいませんですぅ」
巫女「そういう態度、少女の悪いくせですよ?」
少女「ふふっ」クスッ
巫女「?」
少女「さん付け、やめてくれたのが嬉しくて」
巫女「・・・・・・。 私があなたとの垣根を作っていたことに気付いたんです。 だから止めました」
少女「ありがとうございます。 とっても嬉しいです」ニコッ
巫女「あなたも私のことを呼び捨てしても構わないのですよ?」ニヤッ
少女「地神さまも性格悪いですよね?」
巫女「ふふっ。 お互い様ってヤツですね」
800
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:45:23 ID:aze3Ds1E
ブーン
巫女・少女「?」
神様「少女ちゃん! 巫女ちゃーん! バイバ〜イ。 まったね〜」
少女「ベ〜〜〜だっ! フンッ!」プイッ
巫女「」フカブカ
長官「窓から顔を出すな!!」ゴツン!
神様「痛い!」
ブーン
801
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:45:56 ID:aze3Ds1E
巫女「さて! 新しい生活、二人で頑張りましょう」
少女「うん!」
主神「あの・・・ お忘れかも知れませんが、私もいるのですが・・・」
A子「私もー」ムクッ
主神「!?」
A子「私はどうやって帰ればいいんだろう?」
主神「人形じゃなかったんですね・・・」
A子「私? 人形だよ?」
主神「え? ん〜・・・ 長官さんの拵えた人形はついに一線を越えてしまいましたか・・・」
802
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:47:22 ID:aze3Ds1E
次の更新で終われそう
803
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/04(火) 06:19:57 ID:R1.815XA
――― 車内
ブーン
神様「ふぅ」
長官「すまないね。 少し早く着きすぎたかな?」
神様「あ〜 大丈夫。 丁度良いタイミングだった」
長官「モノノケランドの件に関しては、神宮から切り離して資金援助をする段取りで進めている」
神様「大丈夫そう?」
長官「独立機関の財団を立ち上げるつもりだ。 まずはあの土地の所有を神宮以外にしないとな」
神様「よく分からないけど、神宮がちょっかい出してこなければそれで良いや」
804
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/04(火) 06:20:31 ID:R1.815XA
長官「しかし、大変なことをしてくれたもんだ」ハァ
神様「元に戻しただけだよ」
長官「私が悩んでいるのは神ちゃんの張っていた結界の件だ」
神様「それなぁ〜」
長官「全く・・・ 神宮にはどう言い訳するつもりだい?」
神様「・・・・・・」
長官「さっきの少女さんが新しい結界の人柱だって事が神宮に知れたら大変だぞ?」
神様「やっぱ狙ってくるよな」
805
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/04(火) 06:21:12 ID:R1.815XA
長官「当然だろ。 神の存在が公になれば神宮には絶大な崇敬が集まるからな」
神様「金と名誉か・・・」
長官「ちゃんと守ってあげるんだぞ」
神様「当たり前さね。 何人たりとも少女ちゃんには指一本触れさせるつもりはない」
長官「しばらくは根回しでいっぱいになりそうだな」
神様「わーてるよ。 だから小細工までして抜け出したんだろうが」
長官「なら良いが」
神様「まぁ・・・ 落とし前だけはちゃんと付けさせてもらいますよ。 ・・・親友だし」ゴニョゴニョ
長官「そうかい。 K7の神と神宮の役員達が待っているから飛ばすぞ」
ブーン
806
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/04(火) 06:21:43 ID:R1.815XA
――― 翌日・夕方/神宮
神様「うへ〜 じがれだ」バタッ
猫神「神ちゃん、よく頑張ったね〜」
狐神「いやいや、会議中暴れまくってただけじゃん・・・」
神使「私は中には入れなかったので詳細は分からないですが、外まで神様の罵声が響いていました・・・」
長官「“お前ら呪うぞ!”って発言は神としてどうなんだい?」
神様「だってアイツらが言うこと聞かないからぁ〜」
狐神「呪いってどうやんの? 教えてよ」
神様「しらねーよ。 私がやり方を聞きたいわ」
狐神「あんた、相変わらず適当よね・・・」
807
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/04(火) 06:22:46 ID:R1.815XA
神使「これで無事に事は収まったのでしょうか?」
長官「少女さんの護衛も問題なさそうだしひとまずは安心だな」
猫神「当面は神が持ち回りでお手伝い名目って形で出向するからね〜」
神使「それは何よりです」
狐神「最初は私か・・・」ハァ
神様「モノノケランドの維持は問題ないんだよな?」
長官「大丈夫だ。 モノノケ財団の方で全て面倒を見る手はずになっている」
神様「その財団ってそんなに資金力あるの?」
長官「あぁ。 先日とある文書を見つけてな、それを資金源にした」
神様「文書?」
808
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/04(火) 06:23:28 ID:R1.815XA
長官「A子君が隠し・・・ 偶然発見した埋蔵金のありかが記載された文章なんだが」
神様「・・・・・・」
狐神「へぇー 埋蔵金なんて久しぶりに聞いたわね」
長官「どうしたんだい神ちゃん。 顔色が悪いようだが何か気になることでもあるのかい?」
神様「いや・・・ その埋蔵金のお金って・・・」
長官「あぁ、A子君がどこかに振り込み手続きをしようとしていたらしいんだが全て回収した」
神様「!?」
長官「あんな大金、久しぶりに見たよ」ハハハ
神様「えっと・・・ そのお金って、モノノケランドの建設費・・・」
809
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/04(火) 06:24:04 ID:R1.815XA
長官「そういえば、神宮建設から請求書が届いていたから費用は神ちゃんに付けておいたよ」
神様「待って。 それいくらよ」
長官「10億」
神様「・・・・・・」
神使「神様・・・」
狐神「あんた、そんな大金払えるの?」
猫神「神ちゃんお金持ちだねぇ〜」
神様「無理無理無理! 無理だってそんな大金!!」
長官「大丈夫だ。 何百年かかるか分からないがコツコツ返済していけば良い」
神様「嫌だ!」
810
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/04(火) 06:24:43 ID:R1.815XA
長官「さて」ガシッ
神様「え? どうしたの? 急に腕掴んで・・・」
長官「分かっているだろ?」ニコッ
神様「・・・・・・。 あの、逃げないのでそんなに強く腕を掴まないで下さい」ジタバタ
長官「じゃあ、なぜジタバタしているんだい?」
神様「・・・・・・」
長官「それじゃ、一緒に行こうか」
神様「どちらへ?」
長官「A子君と狐娘君が先に待っている」
神様「どこででしょうか・・・」
811
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/04(火) 06:25:18 ID:R1.815XA
長官「昨日言っただろ? 折檻室だ」
神様「!? ちょっと待って! あれは私を神宮に戻すためのお芝居じゃ!?」
長官「そんなわけ無いだろ!」
神様「いやーだー」ジタバタ
猫神・狐神「?」
神様「おい! 猫と狐! 助けろー!」
狐神「あんた、また何かしたの?」
神様「してない! してないって!!」
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