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神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」 5社目
521
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/03(木) 01:49:48 ID:NAKf13gs
神様「も〜 神使君はシミがお化けに見えちゃうなんてお可愛いこと」オホホ
神使「・・・・・・(神様、ご神体をすり替えましたね・・・)」スリスリ
主神「建物自体は結構古いですし、気になるようでしたら隠しますが」
神様「大丈夫大丈夫。 それより、このご神体そこに戻しておくぞ」
主神「ありがとうございます」
神様「んじゃ、明日は各々作戦準備だけに専念してくれ」
主神「はい!」
神使「・・・・・・(神様は何を企んでいるのやら)」ハァ
522
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/12/06(日) 17:00:22 ID:UQYthqKY
ふむふむ
523
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/12/07(月) 19:23:45 ID:TDLFLElA
稲作する神様のゲームしてるけど、神ちゃんとウマ合いそうで是非やってみてほしいわw
524
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/07(月) 22:22:58 ID:ecOyXiTQ
面白そうだよね〜
やってみようかなぁ
525
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/07(月) 22:23:54 ID:ecOyXiTQ
――― 翌日朝・山ノ神社
巫女「おじゃまします」フラフラ
主神「え?」
巫女「あっ、すみません。 こんばんは」
主神「まだ朝ですが・・・ だいぶお疲れのようですね」
巫女「とても良いお布団日よりですね。 羽毛がいいです」フラフラ
主神「・・・・・・」
神様「おっ、巫女ちゃんおはよ〜。 学校行ってくるねー」トテトテ
巫女「今日の神ちゃん様の巫女は食べ放題なんですね」フフッ
主神「・・・・・・(怖い)」
526
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/07(月) 22:25:01 ID:ecOyXiTQ
――― 学校
神様「おっはよ〜」トテトテ
生徒A「あっ、神ちゃん」オロオロ
神様「どしたの?」
生徒A「あれ・・・」チラッ
生徒B「ねぇ少女ちゃん、大丈夫?」
少女「・・・・・・」ボー
生徒B「目の下すごい隈だよ? ちゃんと寝てる?」
少女「結界符いっぱい食べてきたから大丈夫」ボー
生徒B「けっ!? それ何?」
生徒A「少女ちゃんが色々とヤバいの」
神様「みたいだね」
527
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/07(月) 22:25:59 ID:ecOyXiTQ
――― 放課後・教室
神様「――うよ、凄い――しょ」
生徒A「凄―― ねぇ、それ――うやってるの?」
少女「ん・・・」ウトウト
少女(寝ちゃってた・・・ もう放課後・・・)
生徒A「神ちゃん凄い!!」
神様「でしょ? これは神の力! 神が扱える神力なのだよ!」ウヒャヒャ
少女「(神力・・・) ・・・・・・神力!?」ガバッ
528
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/07(月) 22:26:46 ID:ecOyXiTQ
生徒A「あっ、少女ちゃん起きた?」
生徒B「少女ちゃんも見てよ、神ちゃん凄いの」
フワフワ〜
少女「!?」
神様「消しゴムが空中を浮いてま〜す」
少女「神ちゃん・・・ あなた、まさか・・・」
神様「神の力、絶賛開放中!」
少女「そんな・・・(結界を張らないとモノノケが!)」ゴソゴソ
神様「おや、何かお探しですか?」ヒラヒラ
529
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/07(月) 22:27:33 ID:ecOyXiTQ
少女「!? そのお札・・・ 何で神ちゃんがそれを!」
神様「床に落ちてた」
少女「返して!」
神様「良いけど。 いらない物だと思って落書きしちゃった。 ごめ〜んね」
少女「っ!」タッタッタッ
生徒A「少女ちゃん!? どこ行くの?」
神様「きっとトイレだよ。 ずっと寝てたから」
生徒B「あっ、この消しゴム真ん中に透明な糸が通ってる」
神様「バ〜レ〜た〜か〜」テヘッ
530
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/07(月) 22:28:06 ID:ecOyXiTQ
――― 山ノ神社
巫女「・・・・・・」ウトウト
神使「巫女さん、ご苦労様です」
巫女「!? 神使様!」ハッ
神使「大丈夫ですか?」
巫女「すみません。 ボーとしてしまいました」
神使「主神様はお出かけなので、早めに上がって頂いて大丈夫ですよ」
巫女「出かけ・・・ え? どちらに」
531
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/07(月) 22:28:41 ID:ecOyXiTQ
神使「急な地鎮祭のご依頼があって、海ノ町まで行ったようです」
巫女「海ノ町!? どのくらい前ですか!」ガタッ
神使「30分ほど前ですね」
巫女「そんな・・・」
神使「海ノ町の商店街で16時開始と伺っています」
巫女「(あと5分!?) すみません! 私ちょっと行ってきます!」タッタッタッ
神使「あっ! 巫女さん!!」
神使「・・・・・・。 さて、私も出かけますか」
532
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/12/10(木) 23:27:20 ID:hCm7.1z2
わくわく
533
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/12/11(金) 06:28:04 ID:crWKtiKY
ドキドキ
534
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/12(土) 00:36:21 ID:aEDkE1uc
――― 海ノ町・商店街
巫女(おかしい・・・ 町に張ってある結界に異常を感じない)タッタッタッ
ブルブル ブルブル
巫女「?(電話・・・)」ピッ
巫女「もしもし・・・ え! 学校で神力を!? そんな・・・」
巫女「・・・分かりました。 私は商店街の周辺を調べますので後程海ノ神社で」ピッ
巫女(どうしよう、主神様と神ちゃん様が同時に神力を発動したらこの町は・・・)
主神「どうされましたか?」
巫女「!?」クルッ
主神「巫女服を着たまま出歩くと目立ちますよ?」
巫女「主神様・・・」
主神「少し付き合っていただけますか?」
巫女「・・・・・・」
535
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/12(土) 00:37:29 ID:aEDkE1uc
――― 海ノ神社前
少女「ハァ・・・ ハァ・・・」ゼェゼェ
少女「・・・・・・(門に鍵がかかってない。 神社に誰かいる・・・)」
神使「随分とお疲れのようですね」
少女「!?」クルッ
神使「海ノ神社にご用ですか?」ニコッ
少女「あなた、確か山ノ神社の・・・」
神使「神様のお付きで神使と申します」ペコリ
少女「どうしてここに」キッ
神使「本殿までご案内いたします」
少女「・・・・・・」
536
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/12(土) 00:38:22 ID:aEDkE1uc
――― 海ノ神社・本殿
神使「どうぞお入り下さい」
ギー
少女「・・・やっぱり」ハァ
神様「ハロ〜」
少女「私よりどうして早くここにいるの?」
神様「私は神だよ? その位は造作も無い」ニヤッ
少女「・・・・・・」
神使(タクシー代は神様のお小遣いから引きますからね)
537
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/12(土) 00:39:16 ID:aEDkE1uc
神使「神様、私は外に居ますので何かありましたらお呼び下さい」
神様「おう」
ギー バタン
少女「・・・・・・。 巫女服似合ってるね」
神様「でしょ! 少女ちゃんは普段着ないの?」
少女「どうして私が着る必要あるの? 私は巫女じゃないんだけど」
神様「確かに。 巫女服より祭儀服の方が似合うかも」
少女「? ・・・どういう意味?」
神様「ま、それは置いておきましょうか」
538
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/12(土) 00:40:17 ID:aEDkE1uc
少女「私をこんな所に呼び出して何がしたいの?」
神様「前に言ったじゃん。 海ノ町に張られた結界を解くって」
少女「そう簡単にはいかないと思うけど」
神様「おや、何か対策でもしているのかな?」
少女「何日も間を開けてくれたお陰で色々と対策は出来たわ」
神様「へ〜」
少女「私達をフラフラにして、その隙を突いてくるって事は予想できたしね」
神様「へ〜」
少女「でも、約束は早朝じゃなかった?」
神様「甘いなぁ〜」
少女「?」
539
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/12(土) 00:41:44 ID:aEDkE1uc
神様「準備は朝までに済ませた。 私だってバカじゃないさね」ニヤッ
少女「っ!」
神様「」コトッ
少女「なに・・・ その牛の置物は」
神様「これ? 神力が詰まったご神体。 少ない量だけど十分かな」
少女「・・・・・・」
神様「今から良いもの見せてあげる」ニヤッ
少女「ここで神力を出したらまた裸で転送されちゃうわよ?」
神様「じゃ、試してみようか」
少女「・・・・・・」
540
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/12(土) 00:45:03 ID:aEDkE1uc
神様「海ノ町に張られし結界の再構築を命ず!」ポワ
少女「だから封印の解除は無駄だって言っ―― !?」ハッ
神様「やっぱ少くね〜 あいつ全然仕事してねーじゃん」ポワッ
少女「うそ・・・(神ちゃんが転送されない!?)」
神様「さ〜て、本気出しちゃ―――」
神使「ちょ! 下がって下さい!」
神様「?」クルッ
バンッ
541
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/12(土) 00:45:55 ID:aEDkE1uc
「封!!」
ボワボワ〜
神様「んぎゃー! 神力抵抗! やっぱ強えぇ〜!」ズサー
巫女「ハァ・・・ ハァ・・・」ゼェゼェ
少女「!」
巫女「大丈夫ですか、少女さん」タッタッタッ
542
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/12(土) 00:46:39 ID:aEDkE1uc
少女「地神さま・・・」
神様「痛たた・・・ 私の方も心配してよ・・・」ムクッ
巫女「」キッ
神様「そんな怖い顔しなさんなって。 お楽しみはこれからなんだからさぁ〜」
巫女「え?」
神様「予定通り。 始まりまっせ」ニヤッ
543
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/12(土) 00:47:31 ID:aEDkE1uc
ワチャワチャ
巫女「そんな・・・」
少女「うそ、なにこれ・・・」
巫女「なんでモノノケが。 まさか結界構築に失敗した!?」
神様「いやいや、海ノ町の周囲に張ってあった結界符にちょっと細工しただけ」
巫女「細工!?」
神様「前に巫女ちゃんに書いてもらった“繋”の符を“結”の上に張った」
巫女「!?」
神様「キーになる結界符を見つけるのに時間かかったわ」
544
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/12(土) 00:48:31 ID:aEDkE1uc
巫女「まさか、私が再結界を発動することを狙って」
神様「結界の再構築を発動すると、繋がっちゃうんですよ〜」テヘッ
巫女「っ! 何でそんな事を!」
神使「神様! 外にモノノケが!!」
主神「参道に凄い量いるんですけど!!」
神様「大丈夫だよ、この神社以外には出られないようにしてるから」
巫女「・・・・・・」
神様「あと、この神社にいるヤツには見えちゃうように結界を弄ってみた」
巫女「まさか・・・ 少女さん!?」クルッ
545
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/12(土) 00:49:07 ID:aEDkE1uc
少女「これがモノノケ・・・ 初めて・・・ 見た・・・」
巫女「!? 少女さん! 見ちゃダメです!」ダキッ
少女「嬉しい・・・ 初めてモノノケを・・・ 初めて・・・・・・」
巫女「少女さん! ダメです! 見ちゃいけません!」
少女「モノノケ・・・ 違う・・・ 私はモノノケを・・・ あっ」ブルブル
巫女「大丈夫です。 あなたは違います・・・ あなたは違うから・・・ 大丈夫」ギュッ
少女「うっ!」バタリ
巫女「少女さん? 少女さん!?」ユサユサ
神様「気を失っただけだよ。 大丈夫」
巫女「・・・・・・」
546
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/12(土) 00:49:45 ID:aEDkE1uc
神様「土地神、とでも呼べば良いのかな?」
巫女「・・・・・・」コクリ
547
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/12/13(日) 11:54:07 ID:JQB7p5u.
ワクワク
548
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/21(月) 23:23:42 ID:Lm68JRd2
――― 数分後・参道
ワチャワチャ
モノノケ「あんた色男だねぇ。 私と一緒に朝まで付き合わない?」
神使「すみません・・・ そういうのはちょっと・・・」
モノノケ「ペロペロペロペロ」
主神「あの・・・ あんまり顔をペロペロしないで下さい・・・」
ワチャワチャ
549
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/21(月) 23:24:57 ID:Lm68JRd2
巫女「神使様と主神様は助けなくてもよろしいでしょうか」
神様「放っておいて何か害とかある?」
巫女「いえ、それは大丈夫ですが・・・ 何なら私がモノノケを追い払いましょうか」
神様「いいの。 しばらくあのままにしておこう」
巫女「そうですか」ンショ
神様「少女ちゃん背負って重くない?」
巫女「大丈夫です。 この子、意外と軽いので」フフッ
神様「しかし凄い量のモノノケだな・・・」
巫女「こちら側でこれだけの量を一度に見たのは私も久しぶりです」
モノノケ「ねぇ」ツンツン
神様「?」クルッ
550
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/21(月) 23:26:06 ID:Lm68JRd2
モノノケ「傘は持たなくても良いの?」
神様「かさ? っていうかピグミン?」
巫女「その子は雨のモノノケです。 たぶん雨でも降るんじゃないでしょうか」
神様「へぇ〜 便利じゃん。 明日は晴れる?」
モノノケ「分かんないよ〜」タッタッタッ
神様「あっ、行っちゃった・・・」
巫女「雨のモノノケは雨のことしか分からないですから」
神様「ん〜・・・ ちょっと不便だな」
巫女「ちなみに、先程から主神さまに纏わり付いているのは牛乳のモノノケです」
神様「あいつ牛乳好きだからな。 お似合いじゃん」
巫女「神使様に付き纏っているのは・・・ あれは狛犬のモノノケかと」
神様「ふ〜ん。っていうか、狛犬?」
551
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/21(月) 23:27:36 ID:Lm68JRd2
巫女「はい。 モノノケはこの世に存在する生命・モノ、一つ一つに存在します」
神様「もしかして“ピザ”のモノノケとか“牡蠣”のモノノケもいるの!?」
巫女「もちろんです。 それこそ八百万」
神様「それはモノノケと言うより・・・」
巫女「言葉を借りれば八百万の神といった方が良いかもしれませんね」
神様「そういう事か」
巫女「?」
神様「いやさ、昔先代に私らの系に属さない神が無数にいる土地があるって聞いたことがあって」
巫女「神ちゃん様の先代・・・ それって随分と昔の話ですよね」
神様「冗談かと思ってたんだけど・・・ こういう事だったのか」
552
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/21(月) 23:28:34 ID:Lm68JRd2
巫女「そういえば、神ちゃん様は先代様の面影がありますね」ジー
神様「もしかして、幼女・・・ というか、あのクソ女と会ったことあるの!?」
巫女「はい、何度か。 もう何千年も前ですけど」
神様「・・・巫女ちゃんって今お幾つ?」
巫女「覚えていませんが、神ちゃん様の先代様よりは古いですよ?」
神様「パイセンですね。 偉そうにしてすんません」ペコリ
巫女「そんな! お願いですから今までと同じように気さくに接して下さい」オロオロ
神様「何というか領地を勝手に荒らしてしまったみたいで、ごめんなさいパイセン!」ドゲザ
巫女「そんな事はないです。 正直言いますと限界でした」
神様「?」
553
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/21(月) 23:29:19 ID:Lm68JRd2
巫女「神社を追い出され、モノノケ達の管理も上手くいかず・・・ それに」
神様「少女ちゃん」
巫女「」コクリ
神様「この子は何?」
巫女「お察しかとは思いますがモノノケです」
神様「やっぱそうか。 ちなみに何のモノノケ?」
巫女「この子は、人のモノノケ」
神様「人・・・ って事は人の神?」
巫女「はい」
554
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/21(月) 23:29:58 ID:Lm68JRd2
神様「それは、私みたいな神の存在とは違うの?」
巫女「それは私にも分かりません」
神様「・・・・・・」
巫女「私の考えですが、あまりそこは重要でない気がします」
神様「同意。 深追いは止めよう」
巫女「」ニコッ
神様「それより、少女ちゃんはモノノケの記憶を押さえ込まれているみたいだけど」
巫女「この子は、自分の存在を受け入れることが出来なかったんです」
神様「なるほどね。 だから少女ちゃんにはモノノケが見えないようにしてた訳か」
巫女「精神的に受け入れることが出来るようになったら話すつもりでした」
神様「それまではモノノケであることは隠して、人として育てようと」
巫女「はい」
555
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/21(月) 23:31:10 ID:Lm68JRd2
神様「もしかして、モノノケの世界と人の世界を分けたのもそれが原因?」
巫女「いいえ、時代の流れです。 この地だけ特別扱いすることが出来なくなったので」
神様「いつ頃?」
巫女「平安の末期頃だったと記憶してます」
神様「あの時か・・・」
巫女「最初のうちは特に問題は無かったのですが・・・」
神様「結界の揺らぎ」
巫女「どうしても結界に綻びができて、モノノケが人の世界で見られることが・・・ 当然その逆も」
神様「それを修正するのが巫女ちゃん・・・ いや、土地神の仕事」
巫女「はい。 少女にはそのサポートをお願いしていました」
556
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/21(月) 23:31:49 ID:Lm68JRd2
神様「で、この海ノ神社は結界維持のための要っていう認識でOK?」
巫女「その通りです」
神様「ちなみに、どうしてここは閉鎖になったの?」
巫女「それは・・・」
神使「神様ー!!」
主神「助けて下さーい!!」
神様「うるせーな〜」
巫女「そろそろお二人を助けてあげましょうか」
少女「・・・・・・」
557
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/12/24(木) 20:22:54 ID:VguUgGT2
ふむふむ
558
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/29(火) 20:35:42 ID:wpt9dUKs
――― 海ノ神社・旧宝物庫
ギー
巫女「ここならモノノケ達も寄りつかないので大丈夫です」
主神「しかし驚きました。 まさかモノノケの世界があるだなんて」
神様「主神さぁ、お前は何で海ノ町を管轄するようになったんだ?」
主神「こちらの神社が税金滞納で破産したので」
神様「破産!?」
巫女「うっ」ドキッ
神様「マジ?」
巫女「お恥ずかしいですが3年前に・・・///」モジモジ
主神「元々ここは神宮とは関係のない神社だったので、破産後に競売にかかっていたんです」
神様「それを神宮が買ったと?」
559
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/29(火) 20:37:03 ID:wpt9dUKs
主神「そうです。 でも老朽化が進んでいたので閉鎖してうちが管理することになりまして」
神様「あ〜 それで巫女ちゃんは山ノ神社にバイトに出稼ぎか・・・」
巫女「お金の件はもちろん、神社運営の知識を一から身に付ける必要もありましたので・・・」
神様「私よりも長く生きてるんだし、それくらいの知識はあるんじゃないの?」
巫女「だったら良かったのですが、その結果がこれなので」
神様「あっ、うん。 そうね・・・」
主神「それでしたら素性なんか隠さずに、初めから言って頂ければ良かったのに」
巫女「そう上手くいかないんです。 海ノ町以外の地では私には何の力もありませんし・・・」
神使「何か良い方法はないでしょうか」
神様「巫女ちゃんはこの先どうするつもり?」
巫女「万策尽きたので、モノノケの世界側から強力な結界を張ってこちらの世界と断絶させようかと」
神様「巫女ちゃんの拠点をモノノケの世界に移すって事?」
巫女「はい」
560
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/29(火) 20:37:45 ID:wpt9dUKs
主神「それは海ノ町から出て行くという事ですか?」
巫女「モノノケが出なくなった後は、神宮の方でこの地を管轄して頂ければと」
主神「それって解決策になるのでしょうか? 私達よりも長くこの地を守ってきたのですよね?」
巫女「・・・・・・」
主神「本来であれば、私達神宮側が海ノ町から出て行く立場ですし」
巫女「そんな事はございません。 これも時代の流れなのでしょう」
主神「少女さんはどうされるつもりなんですか?」
巫女「・・・・・・」
神様「まぁまぁ、その位で。 って、少女ちゃんは?」キョロキョロ
巫女「少女でしたら少し夜風に当たってくると外に出ました。 たぶん裏手かと」
神様「向こうの意見も聞いてみますかね」
561
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/29(火) 20:38:42 ID:wpt9dUKs
――― 宝物庫裏
ワチャワチャ
少女「・・・・・・」ボー
神様「しかし、色々なモノノケ達がいますなぁ〜」トテトテ
少女「」チラッ
神様「となり座ってもいい?」
少女「できれば一人にし―――」
神様「嫌だって言っても座っちゃうけどねぇ〜」ヨイショ
562
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/29(火) 20:39:18 ID:wpt9dUKs
少女「なに?」
神様「全部聞いてたんでしょ?」
少女「白々しい・・・ 私に聞かせるために話してたくせに。 神ちゃんは演技派だね」
神様「お互い様でしょ。 気絶した振りまでしちゃってさぁ」
少女「・・・・・・」
神様「どこまで知ってた?」
少女「地神さまって、意外と抜けてるところがあるの」
神様「?」
少女「地神さまが海ノ町を離れると、私に掛けられていた封印が緩くなる」
神様「ん?」
少女「結構前から正体に気が付いていたわ」
神様「あ〜 それって・・・」
少女「私も演技派だって事」
563
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/29(火) 20:40:02 ID:wpt9dUKs
神様「もしかして、“初めてモノノケを見た!”って下りも演技?」
少女「・・・半分演技で半分は本当。 モノノケが見られない封印はかなり強力だったから」
神様「じゃぁモノノケさん達を見て驚いたのは本当だったと」
少女「そうね。 姿形を認識できたのは私の記憶では初めて」
神様「どうして自分の正体に気が付いていたことを巫女ちゃんには隠してるの?」
少女「地神さまがそう願ってるんだし。 心配させたくなかった」
神様「健気だねぇ〜」
少女「うるさい」プイッ
神様「私の見立てだと、巫女ちゃんは人の心が読めるっぽいけど気付かれてんじゃないの?」
少女「神ちゃんは地神さまのことを分かってないわね」ハァ
神様「?」
564
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/29(火) 20:40:58 ID:wpt9dUKs
少女「地神さまがそんな力を使うはずないじゃない」
神様「でも、私の好物とか話してもいないことを知ってたけど」
少女「全部山ノ神社のダメ神さんが地神さまに言った事よ。 情報ダダ漏れ」
神様「あのクソ主神・・・ あとで〆て三枚におろしてやる」グヌヌ
少女「地神さまは本当にに立派で、尊敬できる方」
神様「ふ〜ん。 で、これからどうするつもり?」
少女「決まってるでしょ。 今まで通り地神さまに合わせるだけよ」
神様「巫女ちゃんがこの世界から離れるって言ったら?」
少女「付いていく」
神様「少女はこちらに残れって言ったら?」
少女「・・・従う」
神様「うへ〜 面倒くせ」
565
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/29(火) 20:41:44 ID:wpt9dUKs
少女「・・・・・・。 やっぱり私、神ちゃんは好きじゃない。 嫌い」
神様「ストレート拒絶はキツいっす」
少女「ごめんね、言い直す。 神ちゃんとは分かり合えない」
神様「何故にそこまで私を嫌うわけ? 私ってとっても気さくでかわゆいじゃん」
少女「はぁ?」
神様「私を嫌いになる理由が分からない! みんな大好き神ちゃんだよ?」
少女「簡潔に言えば同業者だからよ」
神様「同業?」
少女「神ちゃん達は神宮側の神、私達も規模は違えどモノノケ側の神」
神様「神同士じゃん。 仲良くいこうよ〜」
少女「人は自分のテリトリーを荒らす者は許せない性格なの。 特に私は人のモノノケだしね」
566
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/29(火) 20:42:48 ID:wpt9dUKs
神様「なるほど。 本家に嫉妬する分家ってことか」フム
少女「だれが分家よ! 私達から見たらそっちが分家なんだけど」
神様「大企業の社長に嫉妬する中小企業の社長、っていう例えの方が分かりやすい?」
少女「神ちゃん最低。 信じられない。 幻滅した。 私から3メートル離れて」
神様「冗談だって・・・ マジ言葉の選択がキツいっす」
少女「話は終わり? すぐに帰れとは言わないけれど、なるべく早めにこの町から出て行って欲しいな」
神様「私がすぐ出ていくと思う?」
少女「思えない」
神様「分かってんじゃん。 ま、出て行く前に落とし前だけは付けさせてもらうわ」
少女「何? 私と勝負でもするつもり?」
神様「いやいや。 その発想はどういう思考で導き出されたわけ?」
567
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/29(火) 20:43:19 ID:wpt9dUKs
少女「勝負を売られたからには全力で買うわよ? 神vs神の頂上決戦ね」
神様「血の気が多いなぁ。 落とし前っていうのはそういう意味じゃないんだけど・・・」
少女「前の小テストでは体調不良で負けたけど、万全の状態なら神ちゃんなんて相手にならないし」
神様「はぁぁぁ!?」
少女「もしかして、私と勝負するのが怖い?」ニヤッ
神様「言ってくれますなぁ〜 悪いけど、私はこうみえて学問の知識は凄いよ?」
少女「じゃ、こういうのはどうかしら。 来月ある期末試験の総合点で勝負をつける」
神様「いいぜ〜 ちなみに負けた方の罰ゲームは?」
少女「負けた方は勝った方の指示に従うってのはどうかしら」
神様「望む所よ!」
568
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/29(火) 20:43:51 ID:wpt9dUKs
少女「ま、神ちゃんなんか私の足下にも及ばないと思うけど」フッ
神様「上等だコラ! 全力でぶっ潰してやる!」
少女「それはコッチのセ・リ・フ」
神様「分家が本家に敵わないって事を教え込んでやらぁ!」
少女「だから、なんで私が分家なのよ・・・」
神様「精々私に負けないように勉学に勤しむことですな! ばーか!」タッタッタッ
少女「あれが神? 私達あんなガキんちょに負けたの?」ハァ
少女「・・・でも。 そうか、私達はすでに・・・」ボソッ
569
:
◆8YCWQhLlF2
:2020/12/29(火) 20:45:01 ID:wpt9dUKs
今年はここまで
良いお年を!
570
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/12/30(水) 10:09:19 ID:2fAGWcTs
乙
良いお年をお迎えください
571
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/12/31(木) 14:39:25 ID:9Y/XnX7o
よいお年を
572
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/01/01(金) 02:56:38 ID:vjYenKtM
明けましておめでとうございます神ちゃん!!
573
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/05(火) 00:16:57 ID:Ejl.vlV.
――― 宝物庫
ギー
神使「あっ、神様」
主神「少女さんの方はどうでした?」
神様「ん? あ〜 モノノケ達を見て興奮してる」
巫女「・・・・・・。 そうですか」
神様「良い子だよ。 人のかわゆいところを凝縮したみたいだ」
巫女「?」
574
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/05(火) 00:17:43 ID:Ejl.vlV.
神様「取りあえず今日の所は帰ろうぜ。 眠くなってきた」
主神「そうですね。 よろしければ巫女さん達も山ノ神社へ来ませんか?」
巫女「え?」
主神「今後のこともありますし、よろしいですよね神様?」
神様「私はOKよ。 部屋もいっぱいあるし」
巫女「ありがとうございます。 でも今日は二人で自宅に帰ります」
神様「近いの?」
巫女「はい。 ここからですと歩いて5分くらいですので」
神様「んじゃ、途中まで一緒に帰ろ?」
巫女「その前に、モノノケ達を戻してきます。 流石にこのままではマズいので」ニコッ
575
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/05(火) 00:18:17 ID:Ejl.vlV.
――― 帰り道
テクテク
少女「―― それで、マシュマロのモノノケがね――」キャッ キャッ
巫女「そうなんですか?」フフフ
テクテク
神使「巫女さんと少女さんはとても仲が良いようですね」
神様「少女ちゃんはツンツンしないで普段から笑顔でいれば良いのにな」
576
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/05(火) 00:18:50 ID:Ejl.vlV.
巫女「それでは皆さん、私達はここで」
主神「土日はゆっくり休んで頂いて、週明けはいつも通り神社に来て頂けますよね?」
巫女「ありがとうございます。 週明けは時間通り出勤します」ニコッ
神様「少女ちゃんも、また来週学校で」
少女「そうね」
神様「なんか冷たくね?」
少女「そう? いつも通りだけど」
神様「・・・・・・。 そうだ、良いもの上げる」ゴソゴソ
少女「?」
577
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/05(火) 00:19:42 ID:Ejl.vlV.
神様「はい、これ」スッ
少女「お守り?」
神様「まぁ、御利益無いんだけど持ってて欲しいなぁ〜って」
少女「・・・・・・」
神様「もらってよ〜」スリスリ
少女「わ、分かったよ」
巫女「それでは、失礼いたします。 今日はありがとうございました」フカブカ
テクテク
神様「バイバ〜イ!」
578
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/05(火) 00:20:14 ID:Ejl.vlV.
神様「さてと、私達も帰りますかね」
主神「この後はどうするつもりなんですか?」
神様「あ?」
主神「流石に巫女さん達をモノノケの世界に、って事はないですよね?」
神使「ご安心を。 神様が首を突っ込んで起こした事態を放っておくはずありません。 ね、神様?」
神様「良く分かってんじゃん。 ここはパイセンの為に一肌脱ぎますかね」ニヤッ
神使「うっ・・・」
神様「うっ! って何だよ!」ゲシッ
主神「ちなみに、どんな作戦なんです?」
神様「主神さぁ、ちょっと教えてもらいたい場所があるんだけど」
主神「?」
579
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/05(火) 00:21:01 ID:Ejl.vlV.
ことよろ!
580
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/01/06(水) 09:33:49 ID:sBGqRnSM
よろこと
581
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/10(日) 23:41:38 ID:Uv.i5s9o
――― 翌日朝
神使「おはようございます」テクテク
主神「おはようございます神使さん。 ゆっくり眠れましたか?」
神使「お陰様で。 神様の姿が見当たらないのですがご存じありませんか?」
主神「神様でしたら朝一で神宮に行きましたよ」
神使「神宮!?」
主神「神宮資産管理銀行に用があるとか」
神使「そういえば、昨日主神さまに場所を聞いていましたね」
主神「新幹線を使えば片道2時間ですし、明日には戻ると言ってました」
神使「神様は新幹線に乗るほどお金は持っていないと思うのですが」
582
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/10(日) 23:43:09 ID:Uv.i5s9o
主神「そうなんですか? グリーン車の切符をクレジットカードで買ってましたけど」
神使「グリーン車!? クレジットカード!?」
ゴソゴソ
主神「?」
神使「・・・・・・。 私のクレジットカードがない」
主神「神様は自分のカード使ったのでは?」
神使「神様のカードはすでに限度額を超えているので使えません」
主神「でも、クレジットカードって他人の物は使えないですよね?」
神使「それが私のカードの暗証番号がバレているんです」
主神「あ〜・・・ それで窓口でなく不慣れな券売機で買ってたんですね」
神使「悪知恵ばかり覚えて・・・ バレたら捕まりますよ」ハァ
583
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/10(日) 23:44:16 ID:Uv.i5s9o
――― 神宮・地下特別個室
神様「ほぇ〜 神宮の地下にこんな場所あったんだ・・・」トテトテ
守衛「こちらの部屋となります」
ギー
神様「ここ? ただの応接室みたいだけど、本当に銀行?」キョロキョロ
守衛「私も詳しくは知らされておりませんので。 こちらにご案内するようにと」
神様「ふ〜ん。 そうなんだ」
守衛「それでは失礼致します。 すぐに係の者が参りますので」
バタン
584
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/10(日) 23:45:02 ID:Uv.i5s9o
神様「何か思ってたのと違うな」
コンコン
神様「? どうぞ〜」
ガチャッ
「失礼致します」フカブカ
神様「A子ちゃん!?」
A子「あっ、神ちゃんだ」
神様「こんな所で何してんの・・・ あっ、飲み物ならコーラでお願い」
A子「そんなの自分で買ってきなよ」
神様「・・・本当に何しに来たの? ここは神宮の巫女でも立入禁止っぽいけど」
585
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/10(日) 23:45:41 ID:Uv.i5s9o
A子「え? 資産管理銀行のお客さんが来てるって聞いたんだけど」
神様「それ私」
A子「合ってんじゃん」
神様「まさかとは思うけど、A子ちゃんが銀行の人?」
A子「そだよ。 私が掛け持ちで神宮資産管理銀行の担当してるの」
神様「またまた〜 A子ちゃんが銀行の管理? 冗談でしょ、しかも掛け持ちって」
A子「失礼だなぁ。 前の大宮司が辞める前に引き継いだんだよ」
神様「なんでA子ちゃんなんかに・・・」
A子「だって顧客は一人しか居ないし、やることないから楽だって。 月1500円の手当も付くし」
神様「安っす!」
586
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/10(日) 23:46:26 ID:Uv.i5s9o
A子「銀行のたった一人のお客さんって神ちゃんだったんだ」
神様「そうなの? 私だけの銀行ってなんか凄くね!?」
A子「で、何の用?」
神様「銀行に来たんだから目的は一つ! お金を下ろしたいの」
A子「いくら?」
神様「逆に残高っていくらあるの?」
A子「いくらでも言って!」
神様「さすがA子ちゃん! 格好いい〜」
A子「ドヤサッ!」フンスッ
神様「じゃ、じゃぁ取りあえず10億円くらい下ろそっかなぁ〜」クネクネ
587
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/10(日) 23:47:08 ID:Uv.i5s9o
A子「それは無理だよ。 何言ってんの?」
神様「だ、だよね〜 んじゃ1億円くらいならどう?」
A子「無理無理」ハァ
神様「そっか〜 その位はいけると思ったんだけど・・・ んじゃ1千万円で!」
A子「だから無理だって」
神様「え? その位は流石にあるでしょ。 明治時代までの資産を全部入れてあると思うんだけど」
A子「そうじゃなくて、現金は1円もないんだって」
神様「?」
A子「実際の現金はないから、振り込みだけで対応するの」
588
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/10(日) 23:47:55 ID:Uv.i5s9o
神様「つまり・・・ どういう意味?」
A子「どういう意味だろ?」
神様「何かマニュアルとかそんな感じの書類はない?」
A子「これ」ドサッ
神様「おう・・・ 結構あるね」
A子「資産表と売却先のリストだって」
神様「売却?」
A子「資産管理銀行で必要になったお金はここに載ってる資産表の中から売却して現金化するらしいよ」
神様「あ〜 そういう事ね」
589
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/10(日) 23:48:45 ID:Uv.i5s9o
A子「どれ売る?」
神様「うわっ、神宮本庁とかあるけどこれって売っていいの?」
A子「売却先は日本国政府のみだって。 でも売ったら3兆円だよ!」
神様「さんちょう・・・」ゴクリ
Aこ「でも、これはダメだよ? 売っちゃったら私無職になっちゃうし」
神様「だよね〜 私も無職になっちゃうか。 あっ、これなんかどう?」
A子「参伍報告文書? なにこれ」
神様「通称みこ書」
A子「巫女書?」
590
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/10(日) 23:49:20 ID:Uv.i5s9o
神様「そう。 昔、悪代官から没収した金銀財宝を保管してある場所が記載された報告書」
A子「埋蔵金のありかが書いてある文書って事? なんで巫女書なの?」
神様「私が率いる巫女軍団が起こした反乱だから。 巫女で参伍、なんちゃって」ウヒャヒャ
A子「ふ〜ん。 うわっ! 資産見積もり20〜50億だって!」
神様「いいね〜」
A子「こんな大金何に使うの?」
神様「ちょっと古い神社を建て直したくてさぁ」
A子「今の時代に神社なんて立て直さなくても。 元取れないよ?」
神様「まぁね〜 そこも悩みの種でさ」
A子「これだけのお金使うなら少し変わった神社がいいなぁ」
神様「変わったって?」
A子「例えば―――」
591
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/01/11(月) 10:47:13 ID:ixq.DUuI
あちゃー
592
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/18(月) 22:29:29 ID:hmERLUJs
――― 翌日・山ノ神社
ガラガラ
神様「たでーま〜」
神使「・・・・・・」
神様「おや神使君。 出迎えご苦労」
神使「返して頂けますか?」スッ
神様「?」
神使「私のクレジットカード」
神様「っ!」ビクッ
神使「新幹線のグリーン車代と、食費、買い物代の合わせて6万5千円は天引きです」
神様「あい・・・」
593
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/18(月) 22:32:05 ID:hmERLUJs
――― 本殿
ギー
主神「神様、お戻りでしたか」
神様「うん、今戻ったところ。 何か変わったことは?」
主神「一点、少しマズいことが・・・」
神様「何か問題でもあったか?」
主神「うちのご神体がすり替わっているんです」
神様「っ!」ビクッ
594
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/18(月) 22:33:07 ID:hmERLUJs
主神「で、神様の部屋から同じ牛さんの象が出てきました。 こんなに沢山」
ゴロゴロッ
神様「・・・・・・」
主神「全部に“予備”ってシールが貼ってあります。 何の予備でしょう?」
神様「ちょっと何を言っているのか難しくて分からないですね」
主神「私の貯めた神力」ボソッ
神様「オーケー。 取り引きしよう」
主神「取り引き?」
神様「実はうまい話があるんだよ」ズイッ
主神「そ、それはどうのような・・・」
神様「聞くか?」ニヤッ
595
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/18(月) 22:33:54 ID:hmERLUJs
――― 夜・社務所
神様「ん〜・・・」
神使「どうされたんです?」
神様「あ? 勉強してんだよ。 来月試験だし」
神使「神様が勉強!?」
神様「何その失礼なリアクション。 こう見えて私は勉強大好きっ子だぜ?」
神使「はじめて聞きました・・・ でも、どうしてそんなに本気出してるんです?」
神様「負けられない戦いがそこにあるから」キリッ
神使「・・・・・・。 そうですか、まぁ頑張って下さい」
神様「夜食は生牡蠣20個でいいや」
神使「それ夜食で出すメニューじゃないですよね・・・」
596
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/18(月) 22:34:48 ID:hmERLUJs
――― 週明け・山ノ神社
神様「おっはよ〜」トテトテ
主神「あっ、神様・・・」
神様「お昼のお弁当くれ」
主神「それが・・・」
神様「?」
神使「実は巫女さんが出勤してないようでして、今日はパンでも買って頂ければと」
神様「は?」
主神「携帯にも何度かかけたんですが連絡が取れず」
神使「疲れが溜って寝ているだけならいいのですが・・・」
神様「ん〜 取りあえず学校行ってくるわ。 何かあったら電話してくれ」タッタッタッ
597
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/18(月) 22:35:18 ID:hmERLUJs
――― 学校
ガラガラ
神様「」キョロキョロ
生徒A「あっ、神ちゃんおはよう」
神様「おは。 少女ちゃんは来てない?」
生徒A「少女ちゃん?」
神様「いつも一番に来てるし、いないって事は今日は休みか?」
598
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/18(月) 22:36:07 ID:hmERLUJs
生徒B「ねぇ、少女ちゃんって誰?」
神様「え?」
生徒A「別のクラスの子? でも聞いたことない名前だなぁ。 B子ちゃん知ってる?」
生徒B「知らないなぁ」
神様「・・・・・・」
生徒A「それより神ちゃん、今日の放課後サイセリアで―――」
神様「っ!」タッタッタッ
生徒B「ちょ、神ちゃん! どこ行くの!?」
599
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/01/19(火) 19:11:58 ID:npM2cJ9Q
わくわく
600
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/26(火) 02:05:40 ID:FoQtZErI
――― 10分後・海ノ神社
神様「お〜い」タッタッタッ
神使「あっ、神様」
神様「どうだ?」
主神「本殿を中心に強力な結界が張られているようです」
神様「見たことない結界だな」
神使「もしかして巫女さんと少女さんはモノノケの世界に・・・」
神様「間違いないな。 向こうから結界を張ったんだろ」
主神「流石に我々では解除できそうに無いですね」
601
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/26(火) 02:06:28 ID:FoQtZErI
神使「巫女さん達はもうこちらに戻って来ないつもりなんでしょうか」
神様「どうして・・・ どうして黙って行っちゃうんだよ!!」クッ!
神使「神様・・・」
神様「な〜んてね」ウヒャヒャ
主神・神使「・・・・・・」
神様「お前達二人で取りあえず金目になりそうな物だけ運び出せ」
神使「え!?」
神様「この神社、ぶっ潰すぞ」
神使「ど、どういう事ですか!?」
602
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/26(火) 02:07:39 ID:FoQtZErI
神様「言ったとおりだよ。 まずは海ノ神社を解体して更地にする」
神使「解体!? 更地になんかしてその後はどうするんですか?」
神様「遊園地にしようぜぇ〜」
神使「・・・・・・」
神様「どちらにしろ解体は必要だし、近くに山ノ神社だってあるんだからここは必要ないだろ」
神使「いくら何でもこのタイミングで解体しなくても。 巫女さんと少女さんはどうするんですか」
神様「どうしようもないだろ。 主神、後は任せたぞ」
主神「え? あっ、はい・・・」
神使「・・・・・・」
神様「大丈夫だよ。 立派な遊園地にするから」
神使「そこを心配しているわけではないのですが・・・」
603
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/26(火) 02:11:04 ID:FoQtZErI
――― 翌週
ガガガガッ
神使「もうほとんど残っていませんね」
神様「解体って結構早いのな」
神使「神社の隣にあった建物も解体しているみたいですが?」
神様「あ〜 隣の土地を買ったから一緒に潰してる」
神使「え!?」
神様「なんかボロボロの空き家だったし、不動産屋に欲しいって言ったら売ってくれた」
神使「そんなに土地を広くしてどうされるんです? まさか本当に遊園地を作る気ですか!?」
神様「本気も本気、大マジよ。 有言実行、それが神ちゃんのモットー」
604
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/01/26(火) 02:11:54 ID:FoQtZErI
神使「そんなお金どこから・・・」
神様「心配すんなって。 私の隠し貯金を使っただけだから」
神使「・・・そのお金の出所は問題ないんですよね? これ以上の借金は本当に洒落になりませんよ?」
神様「大丈夫だよ。 ちゃんと銀行の人が手続きしてくれたんだから」
神使「だったら良いのですが」
神様「今日中に更地にして、明日からアトラクションの建設に入るぞ」
神使「こんな町中にジェットコースターは無理ですよ? 苦情ラッシュになりますから」
神様「そんなありふれたものなんか作らねーよ。 もっと独創的なアトラクションだよ」ニヒヒ
605
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/01/29(金) 17:01:06 ID:d8mtPwOk
妖怪ランド
606
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/02/04(木) 18:24:21 ID:jl/ObMoo
2月だぞい
607
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/04(木) 23:14:08 ID:prglVsVw
――― 翌月・山ノ神社
神様「ふぁ〜 おはよ〜」トテトテ
神使「おはようございます。 昨日も随分遅くまで勉強されていたようですね」
神様「まぁね〜 あれ? 主神は?」キョロキョロ
神使「海ノ神社へ行かれました」
神様「そういえば、そろそろ完成だな」
神使「私には今だに何の施設なのか分からないですが」
神様「考えるんじゃない。 感じるんだよ」
神使「そうですか。 私にはまだ早すぎたようです」
神様「んじゃ、学校行ってくる。 帰りに海ノ神社に寄るって主神に言っておいて」タッタッタッ
神使「行ってらっしゃいませ・・・」
608
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/04(木) 23:14:59 ID:prglVsVw
――― 学校
神様「おはよ〜さん」ガラガラ
生徒A「あっ、神ちゃん・・・」
ガヤガヤ
神様「ん? 何か騒がしいけど、どしたの?」
生徒A「神ちゃんの隣の空いている席を片付けて前に詰めるんだって」
神様「え?」
609
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/04(木) 23:15:50 ID:prglVsVw
先生「お〜い、空き机の中に入っている教科書は誰のヤツだ?」
神様「先生」トテトテ
先生「おう、どうした? この教科書は神宮さんのヤツか?」
神様「いえ。 あの〜 この席、もう少しこのままにしておいてもらえないでしょうか」
先生「そうは言ってもなぁ」
神様「せめて期末試験が終わるまではこのままに・・・」
生徒A「私からもお願いします」
生徒B「お願いします」
先生「まぁ、そこまで言うのであれば試験まではこのままでも構わないが・・・」
神様「ありがとうございます」ペコリ
610
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/04(木) 23:17:56 ID:prglVsVw
――― 昼休み
神様「ねぇ」
生徒A「な〜に?」モグモグ
生徒B「お弁当ならあげないよ?」モグモグ
神様「え〜 って、そうじゃなくて・・・ 空き席の件」
生徒A「あ〜 何となくだけどあの机は片付けちゃダメな気がして」
生徒B「私も。 なんか誰か座っていた気がするんだよね」
神様「・・・そう」
生徒A「でも、思い出せないんだよね〜」
生徒B「そうそう。 出てきそうで出てこないモヤモヤした感じ、もしかして神ちゃんも?」
611
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/04(木) 23:18:31 ID:prglVsVw
神様「私は・・・ 私は覚えてる」
生徒A・B「え?」
神様「ここは、少女ちゃんの席」
生徒A「少女・・・ ちゃん?」
神様「負けず嫌いで、ちょっと短気で生意気な優等生」
生徒B「・・・・・・。 それ神ちゃんの事じゃないの?」
神様「いやいや、私は生意気じゃないし。 負けず嫌いでも短気でもないよ?」
生徒B「えっと・・・ そうなんだ」
612
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/04(木) 23:19:04 ID:prglVsVw
生徒A「少女ちゃん・・・かぁ」
生徒B「聞いたことあるような無いような〜」ウーン
神様「私と期末試験の得点勝負の約束をしてるんだよ」
生徒A「試験・・・」ウッ
生徒B「明日だね・・・ なんか急に食欲がなくなってきたよ・・・」
神様「食欲がないならそのお弁当食べてあげようか?」
生徒A・B「お気遣い無く」
613
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/04(木) 23:19:54 ID:prglVsVw
――― 夕方/旧・海ノ神社
神様「お〜い」タッタッタッ
主神「ご苦労様です。 もう下校の時間でしたか」
神様「おう。 犬ころも来てたんだ」
神使「はい。 完成と聞いたもので」
神様「出来はどうだ?」
主神「和をふんだんに取り入れた斬新な建物が良い感じです」
神様「ん〜 私的にはもう少し洋風テイストが良かったんだけど」
主神「施工が神宮建設ですから。 時間もありませんでしたし」
神様「多少は大目に見るか」
614
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/04(木) 23:20:38 ID:prglVsVw
神使「あの、それでここは一体どういう施設なのでしょうか?」
神様「ムフフ〜 聞きたいか?」
神使「それはまぁ」
神様「ここは“モノノケランド”だ!」ドヤッ
神使「・・・・・・。 はい?」
神様「モノノケと触れ合える斬新な施設」
主神「ちょ、ちょっと待って下さい」
神様「なに?」
主神「私は神様から“モーモーランド”と聞いていたのですが」
神様「モーモー? 何それ」
主神「え!?」
615
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/04(木) 23:21:24 ID:prglVsVw
神様「それ、ただの牧場じゃん」
主神「牧場じゃないんですか!?」
神様「こんな町中に牧場はないだろ。 常識で考えろって」
主神「・・・・・・」
神使「え〜と・・・ どこからモノノケさん達を連れてくるんですか?」
主神「結界が張られてこちらの世界と分断されているかと思いますが」
神様「そだね」
神使「どうされるおつもりで?」
神様「結界を解除してもらえば良いじゃん」
主神「まぁそうなんですが、問題は私達では解除出来ない結界でして」
神様「張った本人が解除すれば良いだろうが」
主神「それが可能であれば苦労しないのですが」
616
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/04(木) 23:22:14 ID:prglVsVw
神様「確かに。 んじゃ巫女ちゃんと少女ちゃんを呼び戻しますか」
主神・神使「え!?」
神使「そんな事が出来るのですか!?」
神様「私が何の策もせずにあの二人を野放しにするとでも思った?」
神使・主神「はい」
神様「お前ら、後で電気あんま神ちゃんスペシャル10連ね」
神使・主神「・・・・・・」
神様「まぁ見てろって。 私のずる賢・・・ 神がかり的な力を刮目せよ!」スッ
主神「? 神様・・・ その牛の象って・・・」
617
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/04(木) 23:23:04 ID:prglVsVw
神様「我が守護の証を召還せし。 我が神力に応えよ!」ポワッ
主神「ちょ、神様! 待って! 私の神力! 待って〜!!」
神様「神力全解放!」
ピカー
神使「あっ」
主神「う〜・・・」
618
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/04(木) 23:24:11 ID:prglVsVw
もう2月か〜
619
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/02/05(金) 13:46:38 ID:EjtrXOQM
はやいものだねぇ
あ、更新さんきゅ
620
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/02/05(金) 13:47:30 ID:EjtrXOQM
わくわく
621
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/02/07(日) 15:38:45 ID:JkvlZ2jo
言葉が過ぎましたスレ主さま
622
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/10(水) 01:34:52 ID:QKhM5ujc
シュン
少女「―――で、神ちゃんったら私に勝つんだって鼻息荒くしちゃって」
巫女「そうなんですか?」フフフ
少女「だから、私言ってやっ・・・ って、あれ?」キョロキョロ
巫女「?」クルッ
神様「ハロ〜」
少女「神ちゃん!?」
巫女「しゅ・・・ 主神さまと神使さま!?」
主神「どうも、お久しぶりです」ペコリ
神使「ご、ご無沙汰しております」ペコリ
623
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/10(水) 01:35:37 ID:QKhM5ujc
少女「どうして神ちゃん達がモノノケの世界に!?」
神様「いやいや、逆だよ」
少女「?」
神様「ここ、人間の世界ですが」
少女「え?」
巫女「どうして・・・ 結界が機能していたはずですが・・・」
神様「私の神力を引き寄せて戻しただけなんだけどね」
巫女「引き寄せ・・・ どういう意味でしょうか?」
神様「少女ちゃんにあげた私のお守り」
少女「お守りって・・・」ゴソゴソ
624
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/10(水) 01:36:24 ID:QKhM5ujc
少女「もしかして、これ?」スッ
神様「そう、それ。 私の持ってるお守りの中で一番強力な神力を入れてあるヤツ」
巫女「まさか、神ちゃん様の神力を少女に持たせて召還したと?」
神様「ザッツライト!」
少女「どうして・・・」
神様「?」
少女「どうして私達を戻したの!」
625
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/10(水) 01:37:04 ID:QKhM5ujc
神様「決まってんじゃん。 明日は勝負の日だし」
少女「はぁ?」
神様「明日は期末試験だぜ」
少女「期末って・・・ そんな理由で?」
神様「そんなって失礼な。 私は受けた勝負はどんな事をしてでも勝つ!!」
少女「それって結界を壊してまですること?」
神様「すること」
巫女「このままだとまたモノノケがこちらの世界に・・・」
神様「大丈夫。 結界維持は手を打ってあるから」
巫女「?」
626
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/10(水) 01:38:10 ID:QKhM5ujc
〜〜〜
〜〜
〜
――― 数日前・りんごちゃん神宮
prrr prrr
狐娘「? 凄爺様、携帯が鳴っておりますが」
凄爺「四柱結界の維持で手が離せん。 代わりに出てくれ」
狐娘「わかりました」テクテク
ピッ
狐娘「はい、凄爺さまの携帯です」
神様『あっ、もしもし? その声は狐娘ちゃん?』
狐娘「神ちゃんさま! ご無沙汰しております」
凄爺「ん? クソガキからか?」
627
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/10(水) 01:38:54 ID:QKhM5ujc
神様『実はお願いがあってさぁ』
狐娘「お願い・・・ どのような?」
凄爺「安請け合いはするでないぞ」
神様『新しく結界維持をお願いしたのがあって』
狐娘「追加の結界維持ですか?」
凄爺「断れ」
神様『ちょっと見たことのない結界で定期的な維持も必要になる案件なんだよね〜』
狐娘「神ちゃん様でも見たことのない結界なのですか?」
凄爺「絶対に断れ」
628
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/10(水) 01:39:43 ID:QKhM5ujc
神様『凄爺って追加で結界維持お願い出来そう?』
狐娘「」チラッ
凄爺「無理じゃ。 これ以上仕事増やされたら死ぬ」
狐娘「ちなみに、どのような結界なのでしょうか?」
神様『モノノケの世界と人間の世界の次元結界。 しかも結構複雑な術式』
狐娘「モノノケ!? 次元結界!?」
凄爺「ふざけるな! そんなもの扱ったことなど無いわ!」
神様『何とかならないかなぁ。 困っている人とモノノケちゃん達がいてさぁ』
狐娘「それは困りましたね・・・」
凄爺「おい、ヤツの口車に乗せられるんじゃないぞ!」
629
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/10(水) 01:41:36 ID:QKhM5ujc
神様『頼むよ〜 ちゃんと埋め合わせはするから』
狐娘「・・・・・・」チラッ
凄爺「狐娘! 替われ! ワシと電話を替われ!」
神様『うちの神使君がさぁ、狐娘ちゃんならきっと取り持ってくれるからって』
狐娘「先輩が!?」
神様『神使君がどうしても狐娘ちゃんにお願いしたいって』
狐娘「お任せ下さい! 凄爺さまは完璧にこなすとおっしゃっております!」
凄爺「言っとらん!!」
神様『助かったよ。 ありがと、狐娘ちゃん』
狐娘「困ったときはお互い様です!」
神様『んじゃ、詳細は後でラインするねぇ〜 それと神使君のベスト写真も送るわ』
狐娘「お待ちしております!!」キャッ キャッ
630
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/10(水) 01:42:14 ID:QKhM5ujc
ピッ
狐娘「ゴホン」
凄爺「おい」
狐娘「私もお手伝いしますので。 がんばりましょう!」フンスッ
凄爺「ワシは助手の選定を間違えたか・・・」ハァ
〜
〜〜
〜〜〜
631
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/16(火) 06:13:06 ID:1VkqqWC.
――― 旧海ノ神社・裏手
巫女「本当にここが海ノ神社なんですか?」キョロキョロ
少女「面影が跡形もないんだけど」
神様「元・海ノ神社ね。 新しく観光施設に改造したけど」
少女「破産して神社を手放した私達に言う権利はないけど・・・ 神聖さゼロね」
神様「こう見えても神宮最高の最新設備なんですぜ」
巫女「設備?」
神様「まずは、あれ。 結界維持のための柱」
632
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/16(火) 06:15:03 ID:1VkqqWC.
巫女「随分と高さのある見事な御柱ですね」
神様「あれで青森から結界の維持と次元接続の管理を担うらしい」
巫女「次元接続?」
神様「人とモノノケの世界を柱の下にある小屋を通じて行き来可能」
巫女「まさか結界の解読をされたんですか!?」
神様「らしい」
巫女「そんな簡単には解読できないと思うのですが・・・」
神様「何か、すっげー大変だったって聞いた」
巫女「絶対に解除されないと思っていた自惚れが恥ずかしいです・・・」
633
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/16(火) 06:15:48 ID:1VkqqWC.
少女「で? それは向こうにある変ちくりんな建物は何の関係があるわけ?」
神様「分からないかなぁ〜?」
少女「分かるわけないでしょ」
神様「商売だよ」
少女「は?」
神様「これ、いくらかかったと思う?」
少女「知らないけど・・・ 1千万くらい?」
神様「ここの整地で1億、結界維持の柱の建設が3億、少女ちゃん達の住居とか合わせたら8億もかかっているのだ!」
少女・巫女「8億!?」
634
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/16(火) 06:16:38 ID:1VkqqWC.
神様「そんだけつぎ込んだんだから、せめて元は取ってもらわないとね〜」
少女「そんな大金一生かかっても返せないわよ。 一体私達に何させるつもりなのよ」
神様「簡単に言えば遊園地的なアトラクション管理のお仕事」
少女「遊園地?」
神様「まぁ百聞は一見にしかず。 当施設一番の目玉にご案内しま〜す」トテトテ
巫女・少女「・・・・・・」
635
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/16(火) 06:17:42 ID:1VkqqWC.
――― 変な形の建物
主神「ようこそ、いらっしゃいませ!」
巫女「主神さま・・・ 何をしているのですか」
神様「主神にはこのアトラクション施設の館長を任せた」
主神「神様からは、モーモーランドの館長と聞いていたのですが」
神様「思い込みは良くないぞ」
主神「・・・・・・。 まぁ、どうぞ中へお入り下さい」
巫女「では・・・」テクテク
少女「おじゃまします」テクテク
ギー
巫女・少女「!?」
636
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/16(火) 06:18:47 ID:1VkqqWC.
ワチャワチャ
巫女「モノノケ達が・・・」
少女「いっぱいいる・・・」
神様「ここはモノノケ達とふれあえる“モノノケ友達館”!」
少女・巫女「・・・・・・」
神様「良いアイデアだと思わない?」
少女「いやいや」
巫女「モノノケ達は一体誰と触れ合うのでしょうか・・・」
神様「そりゃ人でしょ」
637
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/16(火) 06:21:06 ID:1VkqqWC.
う〜ん
もう少し書いたんですけどパソコンが調子悪い……
残りは後で更新します
638
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/02/16(火) 20:45:51 ID:zQof97xc
おつ
639
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/16(火) 21:59:52 ID:1VkqqWC.
少女「神ちゃん、自分で何を言ってるか分かってるの?」
神様「もちろん。 何か問題でも?」
少女「大問題よ! モノノケの存在が世間に知れ渡ったら大騒ぎになる!」
神様「本当にそう思う?」
少女「思う。 逆にそう思わない理由が見つからない」
神様「んじゃ、ここへ遊びに来た人は記憶を操作してから帰ってもらうとか」
少女「あのねぇ・・・ そんな事を一々出来るわけないでしょうが」ハァ
神様「え〜 今までモノノケ見た人の記憶をチマチマと操作してきたくせに〜」
少女「それは・・・ 数が違いすぎるでしょ」
神様「本当に〜?」チラッ
巫女「・・・・・・」
640
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/16(火) 22:00:53 ID:1VkqqWC.
神使「神様、何を考えているんですか?」
神様「ん? 私が考えるベストな選択肢が二つある」
巫女「それはどのような・・・」
神様「一つは、ここを訪れた人からモノノケの記憶を消してから帰す」
少女「さっきも聞いた。 論外ね」
神様「んじゃ、もう一つの方で」
少女「私達を帰して結界を張り直す。 そして、ここはオープンすることなく閉鎖」
神様「それは私的に論外なのよ」
巫女「ではどのような?」
神様「もう〜 分かってるくせに〜」
少女「勿体つけずに言いなさいよ」
641
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/16(火) 22:01:56 ID:1VkqqWC.
神様「すでにかけられている暗示を解く」
巫女「!」ビクッ
少女「はぁ? どういう意味?」
神様「太古の昔から現在まで、超強力な暗示結界がかけられているんでしょ?」
主神・神使・少女「え!?」
神様「簡単に言えば、モノノケの存在は本来周知の事実ってこと」
神使「ちょっと待って下さい。 言っている意味が分からないのですが」
神様「分かれよ。 モノノケはこの世に存在しないって暗示がこの国全体にかけられているんだよ」
主神「そんな・・・ それだけの規模の暗示なんてかけられるのですか?」
神様「いや〜 凄いね巫女ちゃんは。 流石パイセン」
巫女「・・・・・・」
642
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/16(火) 22:02:48 ID:1VkqqWC.
少女「地神さま、こんな妄想に付き合う必要はないですよ。 ハッキリ言ってやって下さい」
巫女「・・・・・・。 神ちゃんさま、良くお気づきになられましたね」
少女「え!? 本当に!?」
巫女「仰るとおり、モノノケの存在は周知の事実です。 私が記憶操作をして封じています」
神様「ほら、言った通りじゃん。 どうよ私の推理は!」フンスッ
神使「正直ビックリしました・・・」
主神「正直ビックリしました・・・」
少女「正直ビックリしました・・・」
神様「正直ビックリしました・・・」
巫女「・・・・・・。 ビックリしました///」
643
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/02/16(火) 23:17:05 ID:qKTs4FGI
読んでてビックリしました…
644
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/02/17(水) 00:36:27 ID:VSb58K7I
∩ ∧_∧ ビクッ
645
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/02/17(水) 02:50:58 ID:VSb58K7I
、ゞヾ∧""'∧
646
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/02/18(木) 13:29:54 ID:9IU9XDRQ
ハ,,ハ
( ゚ω゚ )
/ ヽ
|| | |
|| ||:ハ_ハ:
し| i |J ゚ω゚
647
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/23(火) 23:48:14 ID:VjDBbCrg
主神「でも、どうしてそんな事をしているのですか?」
巫女「それは・・・」
神様「ま、取りあえずはこの施設から少しずつ元の姿に戻していきましょ」
少女「ごめん、神ちゃんの目的が全く分からないんだけど」
神様「あ? 最初に言ったじゃん。 全ては明日のテスト勝負のためだって」
少女「あのね、今更私が学校なんかに行くわけないでしょ」ハァ
神様「何? 勝負するのが怖い? まぁ少女ちゃん負けちゃうもんねぇ〜」
少女「はぁ?」キッ
神様「私、凄いよ? 超勉強したし」ニヤッ
648
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/23(火) 23:49:04 ID:VjDBbCrg
少女「学校のテストなんて普段の努力の積み重ねよ。 そんな付け焼き刃に私が負けるわけないじゃない」
神様「そんだけ威勢を張るなら勝負せーやー!」
少女「私がそんなベタベタな挑発にのると思ってるの?」
神様「最初に挑発してきたのはそっちだろーが!!」
神使「まぁまぁ、お二人とも冷静に」
少女「私は冷静よ」
神様「私なんて超冷静だし! 感情死滅してんかよ!ってくらい冷静だし!!」ムキー
神使「顔真っ赤ですが・・・」
649
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/23(火) 23:49:43 ID:VjDBbCrg
主神「えーと・・・ あっ、施設の案内をしますので巫女さんと少女さんどうぞこちらへ」テクテク
巫女「はあ、では。 少女も行きますよ」テクテク
少女「全く・・・ べ〜〜だっ!」テクテク
神様「べーべーべー!!」
神使「神様、そんな無理に白黒付けなくても」
神様「悪いど最初に白黒付けようって言ったのはあっちだからね?」
神使「だからってそんなに無理強いしなくても・・・ 少女さんも色々とあるでしょうし」
神様「そんな安い理由じゃねーよ」
神使「?」
神様「・・・・・・。 犬ころ、コーラ飲みたいから買ってきて!」
650
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/23(火) 23:50:20 ID:VjDBbCrg
――― 10分後・裏庭
神使「神様、どうぞ」スッ
神様「おっ、缶コーラじゃん。 ここの自販機は優秀だな」プシュッ
神使「神様の意思が働いたとしか思えないラインナップしか売っていませんでしたが」
神様「そういえば、私が指示したような気もする」ゴクゴク
神使「まさかモノノケの存在が当たり前の事実だったなんて未だに信じられません」
神様「本当だよ。 私の天才的な洞察力が無ければ解決できなかったわ」ゴクゴク
651
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/23(火) 23:52:16 ID:VjDBbCrg
神使「どうして暗示がかかっていると分かったんです?」
神様「まぁ、少し考えれば分かるはずだったんだよ」
神使「?」
神様「私は今まで妖怪とかお化け、幽霊なんかは見たことがない。 当然モノノケも」
神使「私もございませんね」
神様「じゃぁ、どうして居る居ないなんて噂が立つんだ?」
神使「?」
652
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/23(火) 23:59:15 ID:VjDBbCrg
神様「人は見たことないものは想像なんて出来ない」
神使「今回のように結界の歪みで偶然モノノケさんを見た人がいたのでは?」
神様「そのレベルなら、見たことのない人は存在の想像は難しいだろうなぁ」
神使「なるほど。 確かに私も見たことはありませんでしたが姿形の想像は何となく出来ました」
神様「つまり、全員モノノケ自体の概念は多少なり持っていたという事」
神使「巫女さんの結界が完全ではなかったという事でしょうか?」
神様「さぁね〜 そうかも知れないし、わざとかも知れない・・・」
神使「存在自体はみんなに知ってもらいたかったのかも知れませんね」
神様「巫女ちゃんは私よりも年上だし、あまり深追いは出来ないけどな」
653
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/24(水) 00:00:13 ID:I1CEslkQ
神使「でも、それだけのヒントで良くそこまでたどり着けましたね」
神様「まぁ私は凄いって事だよ。 褒めて称えて牡蠣を献上せよ!!」カッカッカッ
??「神ちゃん様〜」タッタッタッ
神様・神使「?」クルッ
狐娘「お久しぶりです」ペコリ
神使「狐娘さん!?」
狐娘「ご無沙汰しております神使先輩///」モジモジ
神様「・・・・・・」
654
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/24(水) 00:00:58 ID:I1CEslkQ
狐娘「神ちゃん様、先日は電話で失礼しました」ペコリ
神様「・・・・・・。 お、おう」
神使「どうして狐娘さんがこちらに?」
狐娘「結界維持の御柱の最終調整です」
神使「それはそれはご苦労様です」ニコッ
狐娘「はうっ!」ポッ
神様「んじゃ、私はちょっと向こうに用事があるんで」
狐娘「モノノケさんの暗示結界は上手く解けましたか?」
神様「!」ビクッ
655
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/24(水) 00:01:58 ID:I1CEslkQ
神使「え? もうこの国全体の結界を解かれたんですか?」
狐娘「いえいえ、そんな事をしたら大騒ぎですから」
神使「でも、今結界を解いたと」
狐娘「神ちゃん様にだけ結界を解いたんです」
神使「それはどういう事でしょうか?」
狐娘「凄爺様と結界解析をしていた時に強大な暗示結界を確認しまして、テスト的に神ちゃん様に暗示解除をしたんです」
神使「へぇ〜 神様にだけ暗示解除を。 そうだったんですか」ジー
神様「ま、まぁ暗示解除なんか無くても私には全てお見通しだったんだけどね」アセアセ
神使「へぇ〜」
656
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/02/24(水) 00:03:10 ID:I1CEslkQ
神様「何ていうか・・・ そう、考察の補強をしただけ!」
神使「・・・・・・」ジー
神様「すいません、暗示解除がなければ全く分かりませんでした」ドゲザ
神使「謝れる子は良い子です」
神様「ありがとうございます!」
狐娘「?」
657
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/02(火) 01:49:49 ID:bFVw9rEY
神使「狐娘さんは今日はゆっくりしていけるのですか?」
狐娘「それが、調整を終えたらすぐに戻らないといけなくて・・・」
神使「今日中に終わるのですか?」
狐娘「徹夜で作業して明日の夕方の新幹線に間に合えばと言う感じです」
神使「相変わらず狐娘さんは頑張り屋さんですね」ニコッ
狐娘「はぁ〜」ウットリ
神様「狐娘ちゃん? 口から涎垂れてるけど・・・」
狐娘「!? あ! すみません!!」ジュルリ
神使「体調良くないのですか?」
狐娘「いえ! その・・・ お、御柱はどちらでしょうか!」
神使「向こう側のようですが、ご案内しましょうか?」
狐娘「大丈夫です! 一人で行けます!!///」タッタッタッ
658
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/02(火) 01:50:25 ID:bFVw9rEY
神使「狐娘さん顔が赤かったですが大丈夫でしょうか?」
神様「放っておきゃ治るだろ」
神使「りんごちゃん神宮のお二人が結界維持をされるのであれば安心ですね」
神様「まぁね。 結構大変そうだけど」
神使「今まで巫女さんは一人でこなしていたなんて、凄い神力量なんですね」
神様「流石パイセン、どうやったらそんな量の神力を得られるのか教えて欲しいわ」
モノノケ「教えてあげようかぁ〜」
神様「?」
659
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/02(火) 01:50:56 ID:bFVw9rEY
モノノケ「巫女ちゃんには神力の神さまが付いてるからだよ」
神様「なにそれ! そんな奴いるの!?」
モノノケ「何を隠そう私が神力のモノノケなのだ!」エヘン
神様「マ・ジ・で!?」
モノノケ「マ・ジ・で!」
神様「ほぉ。 アヒルっぽいかわゆい姿なのに中々のお力をお持ちのようで」ゴクリ
モノノケ「巫女ちゃんにならいくらでも神力を補充しちゃうも〜ん」
神様「ねぇ〜 巫女ちゃんから私に鞍替えしない?」
モノノケ「嫌だよ〜だ」
660
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/02(火) 01:51:32 ID:bFVw9rEY
神様「そう言わずにさぁ〜 ちょっと私とお話ししな〜い?」ワナワナ
モノノケ「ちょ・・・ ちょっとそれ以上近づかないで・・・」
神様「私についてくれたら生牡蠣いっぱい食べさせてあげるからぁ」
モノノケ「生牡蠣はお腹壊してピーピーになるから嫌・・・」
神様「大丈夫だよ。 一緒にドキドキを味わおうぜ〜」
モノノケ「嫌だー!!」タッタッタッ
神様「あっ! 逃げないで! 待って〜」タッタッタッ
モノノケ「きゃ〜」
神様「おら! まてやー!」タッタッタッ
神使「神様・・・」
661
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/02(火) 01:52:48 ID:bFVw9rEY
巫女「何かございましたか?」テクテク
神使「あっ、巫女さん。 神様が神力のモノノケさんを・・・」
巫女「神力? あの子は“おまる”のモノノケですが」
神使「おまる!?」
巫女「いたずら好きで困りものです」ハァ
神使「そうでしたか・・・」
巫女「でも、とても楽しそう」
662
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/02(火) 01:53:54 ID:bFVw9rEY
神使「見学の方は終わったんですか?」
巫女「一通り。 今は少女が結界維持装置の操作方法を教えてもらっているところです」
神使「今回は神様が勝手なことをして申し訳ございませんでした」ペコリ
巫女「そんな事はありません。 こちらに戻れたことは感謝しています」
神使「・・・・・・。 一つお伺いしてもよろしいでしょうか?」
巫女「私に答えられることでしたら」
神使「どうしてモノノケの世界へ行かれたのですか?」
巫女「・・・・・・。 私、神ちゃん様を利用したんです」
神使「え?」
663
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/03/02(火) 17:15:37 ID:aSBjk.lc
おつ
664
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/03/03(水) 02:53:54 ID:n71A6alY
結局内宮神ってどうなったの?
665
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/03/04(木) 18:49:51 ID:tfqxc.yc
お留守番?
666
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/05(金) 04:04:30 ID:LG8HH0XE
永遠のお留守番?
667
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/05(金) 04:05:53 ID:LG8HH0XE
巫女「モノノケの管理は私の力では無理でした」
神使「でも、今までは守ってこられたのですよね?」
巫女「崩壊するのは時間の問題だったと思います。 ですから・・・ 私は神ちゃん様に進退を預けたんです」
神使「進退?」
巫女「私が必要か、不必要かを」
神使「不必要なんて事は無いと思いますが。 モノノケさん達にとって巫女さんはとても大切な存在なのですよね」
巫女「・・・神使さんは今の世界が好きですか?」
神使「?」
巫女「人がいて、神使がいて、神がいて・・・ 多種多様な生物が共存する今の姿のことです」
神使「それが普通だと思っているので、好き嫌いという事は考えたことなかったです」
668
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/05(金) 04:06:46 ID:LG8HH0XE
巫女「とても素晴らしい回答です。 きっと神ちゃん様も喜ぶと思いますよ」
神使「神様が? どういう関係があるのでしょうか」
巫女「昔は全て別の世界だったんです」
神使「え?」
巫女「現在の生物学的に言うところの“科”や“目”くらいの分類で世界が分断されていたのです」
神使「そんな・・・ はじめて聞きました」
巫女「太古の昔のことですから」
669
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/05(金) 04:07:20 ID:LG8HH0XE
神使「それがどうして現在の姿に?」
巫女「神ちゃん様の先代様が統一をしていったのです」
神使「幼女神さまが?」
巫女「当然それぞれの管理者は反対し全力で抵抗しました。 私も反対派でしたから」
神使「それが崩れて今の姿になっているという事は・・・」
巫女「はい。 私が管轄するモノノケの世界以外は全て統一されてしまいました」
神使「巫女さんだけが残ったという事ですか!? それは凄いですね・・・」
巫女「少しは見直して頂けましたか? 私、こう見えて武闘派なんです」フフッ
670
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/05(金) 04:08:35 ID:LG8HH0XE
神使「神様ともやり合ったのですか?」
巫女「私は直接ないですが。 でも、神ちゃん様は一人で別の統一の仕方を模索されていました」
神使「別の・・・ それはどういった方法でしょうか」
巫女「神使」
神使「?」
巫女「神と人、そして動物を統一して神使という存在を作りました」
神使「・・・・・・」
巫女「驚きましたか? あなた達“神使”という存在は神ちゃん様の理想型なんですよ?」
神使「えっと・・・」
巫女「どうしてそんな事をしていたのか、その時は私にも理解できなかったですが・・・」
671
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/05(金) 04:09:14 ID:LG8HH0XE
神使「スケールが大きすぎて私にはついて行けそうにないお話です」
巫女「ごめんなさい、混乱させるつもりはなかったのですが」
神使「まさに“神の戦い”といった時代ですね」
巫女「当時は大変な時代と思いましたが、今に思えば一番楽しかったかも知れません」
神使「やはり神という存在は凄いのですね」
巫女「神ちゃん様と先代様はとくに強い力を持っていました」
神使「その二人に対抗した巫女さんも十分凄いと思いますが」
巫女「確かに神の力という事だけで言えば私の方が勝っていると思います」
神使「では、どうして身を引くようなことを・・・」
巫女「神ちゃん様と神使様にお会いしてようやく気付いたんです」
神使「?」
672
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/05(金) 04:10:02 ID:LG8HH0XE
巫女「完全に私の負けだって。 私の役目は終わったと」
神使「しかし、神様も今回は随分と苦戦していたみたいですが」
巫女「そうですね・・・ 追い返すだけであれば簡単に勝敗は着いたと思います」
神使「どうして、そうなさらなかったのですか?」
巫女「その考えが間違っていたからです」
神使「?」
巫女「神の力は強すぎるんです。 神ちゃん様はそれに気付き、私は気付けなかった・・・」
673
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/05(金) 04:10:40 ID:LG8HH0XE
巫女「・・・・・・。 神ちゃん様には力が無かったんです」
神使「力・・・ 神力の事でしょうか?」
巫女「はい。 この国を治める最高神の神力がゼロだったなんてビックリしました」
神使「お恥ずかしい限りです・・・」
巫女「でも、それが正しい力の使い方だったんです。 いえ、それが神ちゃん様が辿り着いた道」
神使「道?」
巫女「私は守る為には力が必要だと思っていました」
神使「間違っていないような気もしますが」
巫女「私が使っていた力は、モノノケの存在を抑え込むための物」
674
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/05(金) 04:11:15 ID:LG8HH0XE
巫女「私は、誰にも頼ることをしなかった。 なまじ力がある事に自惚れていたんです」
神使「・・・・・・」
巫女「こんな簡単な事、どうして気付かなかったんでしょう。 学ぶ機会は沢山あったのに・・・」
神使「神様は他人に頼りすぎのような気もしますが」
巫女「そうなんですか?」
神使「毎日大変ですよ。 アレやれコレやれって、自分で出来ることすらやらないんですから」
巫女「ふふっ」クスッ
神使「“巫女服着させろ”、“足袋履かせろ”、“あ〜んで食わせろ”とか」
巫女「・・・・・・」
神使「歩挙げ句の果てには歩くのが面倒だからおんぶしろって」ハァ
675
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/05(金) 04:12:02 ID:LG8HH0XE
巫女「・・・・・・。 私からも神使さんに一つ質問しても良いですか?」
神使「私にですか?」
巫女「神使さんは、神ちゃん様とはどういう関係なのですか?」
神使「は!?」
巫女「どういう関係なのですか?」ズイッ
神使「じょ・・・ 上司と部下。 神とお付きの神使な関係です」
巫女「・・・・・・」ジー
神使(もしかして、私の心を読まれて・・・)ゴクリ
巫女「・・・・・・」ジー
676
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/05(金) 04:12:33 ID:LG8HH0XE
神使「え〜と・・・ 正直、恋い焦がれております///」
巫女「えっ? そうなんですか!? それは意外です」キョトン
神使「は!? 私の心を読まれたのでは!?」
巫女「そんな事はしませんよ。 私は“良きパートナー”という言葉を期待していたのですが」
神使「今のは忘れて下さい。 本当にお願いします」ドゲザ
巫女「どうしようかなぁ〜」ニタニタ
神使「神様とは良きパートナーです!」
巫女「私、これでも性格がかなりひん曲がっているんです」
神使「・・・・・・」
677
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/05(金) 04:13:13 ID:LG8HH0XE
巫女「冗談ですよ。 今のは聞かなかったことにしておきます」フフッ
神使「ありがとうございます」ホッ
巫女「でも、私が神ちゃん様だったら・・・ その言葉を早く聞きたいと思いますけどね」
神使「・・・・・・」
巫女「すみません。 ちょっと意地悪でした」クスクス
神使「え〜と・・・ あっ、神様が抱きついている“おまる”のモノノケさんを助けないと!」
巫女「そうですね」ニコッ
678
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/03/05(金) 17:14:54 ID:HcJ7m4FE
跨っているのか?
679
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/03/05(金) 20:16:16 ID:xlJzV0u6
やっとおまるの話が明らかになるのか
680
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/03/07(日) 02:38:42 ID:plSTXTZQ
赤い洗面器がどうたらこうたら
681
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/08(月) 23:58:40 ID:lR3s7dcY
墓まで持っていく所存
682
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/08(月) 23:59:47 ID:lR3s7dcY
――― 翌日・学校
ガラガラ
神様「おはよーさん」トテトテ
生徒A「あっ、神ちゃん様おはようございます」
神様「おはよ・・・ ん? 様?」
生徒A「今日は良い天気だよね」
生徒B「テストじゃなければなぁ〜・・・」
神様「私は今日のテスト楽しみですわ」カッカッカッ
生徒B「相当自信があるようで・・・」
神様「勿の論の助よ。 で、私の隣の席にいるのはどちら様ですかな?」
少女「・・・・・・」
683
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/09(火) 00:00:32 ID:blfqc9ws
神様「おや、少女ちゃんでしたか。 昨日まで空席だったから転校生かと思ったよ」
生徒B「空席? 2年になってから少女ちゃんの席って変わってないよね」
少女「そうね。 まさか、神ちゃん痴呆? まぁその歳じゃ無理もないけど」ニヤッ
神様「あ?」
生徒A「相変わらずだね・・・ そんな事を面と向かって言えるの少女ちゃんくらいだよ」ハハハ
先生「おーい、席に着け。 テスト始めるぞ〜」
神様「正々堂々、どちらが上か決着をつけようぜ」
少女「そんなのやる前から分かってるのに。 アホくさ」プイッ
神様「何を!? その腐った性根、コテンパンにへし折ってやる!」
684
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/09(火) 00:01:05 ID:blfqc9ws
――― テスト中
神様「う〜ん・・・ ここってどうやって解くんだっけ?」ウーン
生徒「先生ー」
先生「どうした?」
生徒「黒板にモノノケが張り付いていてテストに集中出来ません」
先生「モノノケ?」クルッ
モノノケ「あたいもテスト受けたーい」
先生「・・・・・・」
685
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/09(火) 00:01:42 ID:blfqc9ws
神様「うお! モノノケやんけ!」
生徒「うわ〜 かわいい〜」
生徒「あのモノノケ初めて見た〜」
先生「おい、少女。 これ何とかならないか?」
少女「・・・・・・」
先生「っていうか、これ何のモノノケだ?」
少女「その子は電子黒板のモノノケです。 最近生まれたばかりの新米ちゃんです」
神様「電子黒板!? ニッチすぎだろ・・・」
686
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/09(火) 00:02:19 ID:blfqc9ws
モノノケ「少女ちゃ〜ん。 やっほ〜」
少女「学校が終わったら遊んであげるから、今日はお帰りなさい」
モノノケ「わかったー」スー
先生「おっ、消えた・・・」
神様「ほぉ、これはこれは」
少女「モノノケは人にとって身近な存在。 驚くことでもないわ」
神様「へぇ〜」
少女「神ちゃんの責任でこういう世界構造になったんだから、少しは責任を感じて欲しいんだけど」
神様「結界解除の効果か。 良きかな良きかな」
少女「おめでたいわね」ハァ
先生「よーし、テスト再開だ。 おしゃべり禁止な」
687
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/09(火) 00:02:53 ID:blfqc9ws
―――放課後
生徒A「テストどうだった?」
生徒B「最悪。 あれ問題意地悪すぎでしょ」
神様「まぁ多少クセはあったよねー」
生徒A「ねぇ、少女ちゃん。 気分転換に今日モノノケランドに行っても良い?」
少女「え?」
生徒B「あっ、わたしもモノノケちゃんと触れ合いたい!」
少女「構わないけど・・・」
688
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/09(火) 00:03:36 ID:blfqc9ws
神様「いいねぇ〜 私も一緒に行く〜」
生徒AB「・・・・・・」
神様「?」
生徒A「もちろんです。 是非ご一緒に」
神様「敬語流行ってるの?」
生徒B「え〜と・・・ 一度家に帰ってからモノノケランドの入り口集合で良い?」
少女「今日は施設点検で臨時休業なんだけど、特別入場チケット用意しておく」
生徒A「やったー! 貸し切り! じゃ、また後でね〜」タッタッタッ
生徒B「ばいばーい!」タッタッタッ
神様「さようなら〜」フリフリ
生徒AB「!?」ペコリ
689
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/09(火) 00:04:24 ID:blfqc9ws
少女「はぁ〜・・・」グテッ
神様「ねぇ、少女ちゃん?」
少女「なに」
神様「モノノケランドってもうオープンしてるの?」
少女「そういう風に暗示を付加したの。 その方が都合が良いし」
神様「ふ〜ん。 あ、あともう一つ聞きたいんだけど」
少女「なによ。 私、昨日狐娘さんと徹夜で暗示補正してたから疲れてるの」
神様「いやさ、なんか皆さんの私への接し方に距離を感じるんですけど気のせいでしょうか?」
少女「・・・・・・。 気のせいじゃない?」
神様「そうかなぁ?」ウーン
少女「いつも通りだって」ニヤッ
690
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/03/11(木) 17:15:01 ID:nsQGBePE
おつ
691
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/03/13(土) 14:09:20 ID:EaAwyj5o
いじわるな子好きくない
692
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/18(木) 23:27:08 ID:NJZRwtQs
――― 山ノ神社
ガラガラ
神様「たでーまー」トテトテ
神使「あっ! 神様! 大変な事がおこっ―――」
神様「私モノノケランド行ってくる。 戻り遅くなるから夕ご飯は遅くて良いや」タッタッタッ
神使「ちょ、神様!」
神様「牡蠣フライでよろしく〜」タッタッタッ
神使「・・・・・・。 私、知りませんよ?」
693
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/18(木) 23:28:02 ID:NJZRwtQs
――― 海ノ町・商店街
神様「う〜ん・・・ 何かお土産でも買っていくかなぁ」キョロキョロ
和菓子屋「いちご大福特売だよ〜」
神様「おっ、いちご大福良いねぇ〜 あれにしよ」トテトテ
神様「おっちゃん、いちご大福6つ頂戴」
和菓子屋「いらっしゃ・・・ !?」ビクッ
神様「お土産だから包んでくれる?」
和菓子屋「は、はい! すぐにお包みします!!」ゴソゴソ
神様「?」
694
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/18(木) 23:28:35 ID:NJZRwtQs
和菓子屋「お待たせしました」
神様「いくら?」
和菓子屋「お代なんて滅相もない。 どうぞお持ち下さい」スッ
神様「え? いいの?」
和菓子屋「勿論です。 今日は大安吉日、どうぞお納め下さい」
神様「ラッキ〜 んじゃもらっていくね。 あんがと」トテトテ
和菓子屋「・・・・・・。 はぁ〜・・・ 緊張した」
695
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/18(木) 23:29:20 ID:NJZRwtQs
神様「いや〜 儲けた儲けた!」トテトテ
通行人「・・・・・・」ペコリ
神様「?」ペコリ
神様「知り合いだっけか? まぁいいか」トテトテ
通行人「!?」フカブカ
神様「・・・こんちは」
神様「・・・・・・」トテトテ
通行人「」ペコリ
通行人「」ペコリ
神様「・・・・・・」ペコリ
神様「これって・・・ !! もしかして、私の人徳に皆が気付いた!?」ニヘエ
696
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/18(木) 23:30:07 ID:NJZRwtQs
――― モノノケランド(旧海ノ神社)
神様「お待たせ〜」トテトテ
生徒A「あっ」
神様「ちょっと遅れちゃった。 ごめ〜んね」
少女「ちょっと? 20分も遅刻しておいて」
神様「いや〜 お土産買ってきたからさぁ」
少女「お土産?」
神様「超高級いちご大福!!」
生徒B「私大好物!」
生徒A「私も!」
神様「うむ。 皆、我に感謝し崇め奉るが吉と知り給え! 頭が高いぞ!」カッカッカッ
697
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/18(木) 23:30:58 ID:NJZRwtQs
生徒A「!! もっ、申し訳ございません!」ドゲザ
生徒B「生意気な言葉使い大変失礼しました!!」ドゲザ
神様「え!? ちょ、何? なんで土下座!? やめてって・・・」オロオロ
少女「流石この国を治める最高神様は下々の者にも寛大ね」ニヤッ
神様「・・・ちょっと少女ちゃん、こっち来て」グイッ
少女「な、何よ。 制服伸びちゃうから引っ張らないで」ズルズル
698
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/18(木) 23:31:49 ID:NJZRwtQs
――― 建物裏
神様「説明プリーズ」
少女「何の?」
神様「いやいや、おかしいでしょ。 なんか皆の私への接し方がいつもと違うし」
少女「それが普通の態度じゃない?」
神様「・・・・・・。 もしかして、私の正体バレてる?」
少女「神ちゃんはこの国の最高神。 何か間違いでもある?」
神様「ない。 でもね、それ隠してるの。 内緒なの。 シーなの」
少女「昨日まではそうだったみたいね」
699
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/18(木) 23:32:27 ID:NJZRwtQs
神様「どういう意味?」
少女「さて問題。 昨日と今日、何が変わったでしょうか」
神様「モノノケの存在がオープンになった」
少女「厳密に言えば暗示結界を緩めた。 まだ完全に解除はしてないけど」
神様「それが何か?」
少女「ここまで言っても分からないの?」
神様「全く」
少女「神ちゃんは神の存在を今までどうやって隠してたの?」
神様「ん? え〜と・・・ 何となく? 強いて言うなら私の努力の賜」
700
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/18(木) 23:33:08 ID:NJZRwtQs
少女「努力だけで隠せるの? だったら地神様も苦労しなかったのに」
神様「・・・・・・。 まさか、私が張ってた暗示結界も一緒に解いたりとかしてないよね?」
少女「その結界の事って他に誰か知ってる?」
神様「誰にも言ってない。 他の神にも話していない」
少女「あら。 それは大変」
神様「・・・・・・。 まさか・・・」
少女「一緒に解除されちゃったみたいね」クスクス
神様「何て事してくれとんねん!」
少女「暗示結界を解除したのは私じゃなくて、そちら側の方よ?」
神様「んが!」
701
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/03/19(金) 17:11:27 ID:33Mo9NRA
あちゃー
702
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/03/19(金) 20:07:09 ID:gknxCt0k
やってしまったなw
703
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/22(月) 00:20:30 ID:Y4qvqDtg
――― モノノケランド・中庭
狐娘「ふわ〜・・・ ようやく終わりました。 結局貫徹になるなんて私の力もまだまだですね・・・」フラフラ
神様「狐娘ちゃーん!」タッタッタッ
狐娘「神ちゃん様?」クルッ
神様「お願いが! お願いがあるのです!」ガシッ
狐娘「え!? ちょ、どうされたんですか?」
704
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/22(月) 00:21:12 ID:Y4qvqDtg
神様「結界を! 結界を張って欲しいの!」
狐娘「結界ですか? どの位の規模でしょう」
神様「大きいの!」
狐娘「この建物の侵入結界くらいでしたら私でも可能だと思いますが」
神様「そんな小さいのじゃなくて、この国全体に!」
狐娘「・・・・・・。 はい?」
神様「日本全土に暗示結界を今すぐ張って!」
狐娘「この国全体!? そんな巨大な結界・・・ しかも暗示結界なんて凄爺様クラスでないと」
705
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/22(月) 00:21:46 ID:Y4qvqDtg
神様「何でもするから・・・凄爺には内緒で、しかも超特急で・・・ 頼むよ」ガクッ
狐娘「私の力ではとても・・・ それに、そんな事を勝手にしたら凄爺様に大目玉を食らってしまいます」
神様「神使君を1ヶ月りんごちゃん神宮に貸し出す!」
狐娘「!」ピクッ
神様「2ヶ月! 狐娘ちゃん専属で貸すから!」
狐娘「!! お任せ下さい! この狐娘、自分の力を超えて挑む所存です!!」フンスッ
神様「狐娘ちゃんは話が分かるヤツで助かるよ」ウルウル
狐娘「でも、ちょっとだけ寝させてもらっても良いですか?」
706
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/22(月) 00:22:42 ID:Y4qvqDtg
――― 山ノ神社・本殿
主神「ふんふ〜ん♪ ようやく神力も溜ってきました」キュッキュッ
神使「主神さま、ご神体を磨いている状況ではないのですが・・・」
主神「まぁ私達に出来ることなんて何もありませんからね。 きっと時が解決してくれますよ」
神使「そんな悠長な・・・」
神体『おい』
主神・神使「・・・・・・」キョロキョロ
神体『おい、聞こえないのか?』
主神「あれ? おかしいですね・・・ 私の神体から声が聞こえます」
神使「この声、この状況・・・ 以前、私同じ体験をしたことがあります」
707
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/22(月) 00:23:13 ID:Y4qvqDtg
神体『お前は相変わらず仕事をしてないようじゃな』
主神「まさか、りんごのじじい!?」
神体(凄爺)『お前、後でりんごちゃん神宮へ一人で来い』
主神「・・・・・・」
神使「凄爺様、ご無沙汰しております」
凄爺『その声は、ガキのお付きか?』
神使「その節はお世話になりました。 今日はどういうご用件で?」
凄爺『ワシ自らが出張る事態、お前も分かっているであろう』
神使「神の存在がオープンになっている件でしょうか・・・」
708
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/22(月) 00:27:16 ID:Y4qvqDtg
凄爺『全く・・・ あのクソガキはワシに内緒で暗示結界を張っていたとは』
神使「やはりそういう事でしたか」
凄爺『まだ完全には解除されてはおらぬが、張り直さねばならんな』
神使「可能なんでしょうか?」
凄爺『正直厳しいのぉ。 結界自体は張ることは出来るが安定化のために人柱が必要じゃ』
神使「人柱?」
凄爺『簡潔に言えば結界維持を担う生け贄じゃ。 まぁ言うても多少の行動制限が伴う程度じゃが』
主神「でしたら、私がやりましょうか? どうせずっとここにいますし」
凄爺『バカ者、神力で不安定になってしまうわ』
神使「では私が」
凄爺『それも無理じゃ。 人柱は読んで字のごとく“人”またはそれに準ずる物でなければ務まらぬ』
709
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/22(月) 00:28:01 ID:Y4qvqDtg
主神「それって結構ハードル高いですよね」
神使「どういう事です?」
主神「いや、人の寿命では結界維持に限界もありますし」
神使「確かに言われてみれば・・・」
凄爺『まぁ良い。 その件に関しては少し考える』
神使「お手数をおかけします」
凄爺『じゃが、その前にクソガキに少しお仕置きが必要じゃな』
神使「それに関しては私からも是非お願いします」
凄爺『うむ。 では二人共、ワシに協力せい』
神使・主神「?」
710
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/22(月) 00:28:34 ID:Y4qvqDtg
――― 数分後・山ノ神社社務所
ガラガラ
神様「うわ〜ん!!」タッタッタッ
神使「お帰りなさいませ。 そんなに慌てていかがされました?」
神様「神使く〜ん! 皆が私を崇め奉ってくるの〜」ウワーン
神使「それは良い事ではございませんか。 なんと言っても神様はこの国の最高神なのですから」ニコッ
神様「し、神使君!?」
主神「お勤めご苦労様です神様。 湯浴みのご用意が出来ておりますが」テクテク
神様「主神・・・ お前までどうした!? お前はそんな気の利いたことするヤツじゃないだろ!」
711
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/22(月) 00:29:08 ID:Y4qvqDtg
主神「そんな・・・ 私はただ・・・ 最高神様のために・・・ ちょっと首吊ってきます」
神様「待て待て! 怒ってないから! お前の気遣い心から感謝するから!」
主神「有り難き慈悲。 その心の広さ、流石最高神・神様!」ウルウル
神様「マジでそういうのやめて下さいませんか? 気持ち悪い」
主神「気持ち悪い!? ・・・ちょっと首吊ってきます」
神様「あー! もう!!」ジタバタ
神使「神様、そろそろ祭儀服にお着替えになられては?」
神様「は? 何で祭儀服なんかに着替えるの?」
神使「最高神がいつまでもそのような下々と同じ格好もどうかと思いますので」
神様「うわ〜ん! 今日はもう寝る〜! 明日まで起こさないで!!」タッタッタッ
712
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/22(月) 00:29:44 ID:Y4qvqDtg
神使「だいぶ効いてますね」
主神「よほど最高神扱いされるのが嫌なんでしょう」
神使「普段は崇め奉れと大口を叩いているくせに、いざとなるとヘタレるんですよね」
主神「神様らしいといいますか・・・ しかし神様が最も精神的ダメージを負うお仕置きを思いつく凄爺が怖いです」
主神・神使「ご武運を」パンパンッ
713
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/03/22(月) 09:43:28 ID:JqmBe2vk
お仕置きが待ってる
714
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/03/22(月) 09:48:04 ID:czlU4Zrg
713と同じ時間に読んでたよわろた
715
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/03/22(月) 20:37:43 ID:.XdgRB5k
神ちゃんが実は強かったと聞いて
716
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/26(金) 00:03:40 ID:qvZH5pe.
――― 深夜・モノノケランド
少女「こんなもんかな」ガチャガチャ
巫女「遅くまでご苦労様」トテトテ
少女「地神さま」
巫女「結界維持装置の調子はどうですか?」
少女「順調です。 もう少し結界調整のスピードを速めることも出来ますけど」
巫女「悩ましいところですね・・・」
少女「神ちゃんの件ですか?」
巫女「えぇ」
少女「凄爺さんに聞いてみます? 何かアドバイスをもらえるかも」
717
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/26(金) 00:04:16 ID:qvZH5pe.
凄爺『うむ。 良きタイミングじゃ』
少女「?」キョロキョロ
凄爺『結界維持装置を中継して話をしておる』
巫女「凄爺さま、こんな遅くまでご苦労様です」
凄爺『これがワシの仕事、気にせずとも』
巫女「こんな時間に何か急用でしょうか?」
凄爺『其方達の心配事と同じであろう。 聞いてもらえるであろうか』
巫女「もちろんでございます」
718
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/26(金) 00:05:37 ID:qvZH5pe.
少女「じゃあ、私は部屋に戻ってるね」
凄爺『お主も一緒に聞いて欲しい』
少女「私も?」
凄爺『話の内容はお主と、クソガキに関わる事じゃ』
少女「私?」
凄爺『相談に乗ってもらえると助かる』
少女「はあ」
719
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/26(金) 00:06:41 ID:qvZH5pe.
――― 翌日・学校
先生「よ〜し、それじゃぁテスト返すぞ」
ガヤガヤ
少女「」チラッ
神様「・・・・・・」ブルブル
少女「・・・・・・。 今更緊張しても仕方ないと思うけど?」
神様「そっちの意味で震えてるわけじゃないから」
少女「あれだけ自信満々だったんだし、良い点数なんじゃないの? 最高神さ・ま」ニヤッ
神様「それ止めて。 マジで今精神追い込まれてるの」
720
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/26(金) 00:07:15 ID:qvZH5pe.
先生「次は少女さん」
少女「はい」スタスタ
先生「流石だ。 相変わらずだな」
少女「ありがとうございます」ペコリ
神様「どう?」
少女「100点」
神様「やるじゃん・・・」チッ
721
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/26(金) 00:08:00 ID:qvZH5pe.
先生「次は、最高神 神宮天上乃御子大御神さま」
神様「あっ、はい。 それ、たぶん私のことですよね」トテトテ
先生「流石最高神様、我が校始まって以来の高得点です」
生徒「お〜」
神様「え? あの・・・ この点数って・・・」
先生「全教科100点超えでございます」
生徒「流石最高神様、素敵」
生徒「100点を超えるなんてまさに神業」
神様「・・・・・・」
722
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/26(金) 00:08:49 ID:qvZH5pe.
少女「へ〜 流石最高神さま。 下々にはどうがんばっても取れない点数、私の完敗です」
神様「いやいや、こことここ×のはずなのに何で○なの? 後、どうして100点突破してるの?」
少女「だって、神ちゃんはこの国で一番偉い最高神だもの」
神様「偉くないし。 それに神とテストの点数なんて何の関係もないじゃん」
少女「×なんて付けたらどんな神罰をくらうか分からないじゃない」ニヤッ
神様「神罰なんてしないよ・・・」
少女「理由はどうあれ、勝負は私の負け。 何すれば良い?」
神様「こ・・・ こんなの私の求めていた勝負じゃなーい!」タッタッタッ
少女「ちょ、神ちゃん!? まだ授業が―――」
神様「ちくしょー! もう嫌だ〜!!」タッタッタッ
少女「・・・・・・」
723
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/03/26(金) 02:10:43 ID:jlnzvT.k
神ちゃん...わざと間違えたんやな
724
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/03/27(土) 13:57:51 ID:kE4xIMOw
723と同意見
725
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:33:52 ID:1UYvtEMM
――― 夕方・山ノ神社
コンコン
神使「はーい」ガラガラ
少女「こんにちは」ペコリ
神使「おや、少女さんじゃないですか」
少女「あの・・・ 神ちゃんいますか」
神使「いるにはいるのですが・・・」
少女「?」
神使「取りあえず中へどうぞ」
少女「お邪魔します」
726
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:34:31 ID:1UYvtEMM
――― 本殿
神使「神様はこちらの本殿の中に・・・」
少女「中に入っても?」
神使「それが・・・」
少女「何か取り込み中ですか?」
神使「え〜と・・・ この穴から中を覗いてみて下さい」
少女「?」コソッ
727
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:35:17 ID:1UYvtEMM
神様「怖い・・・ 怖いよ・・・」ブルブル
狐娘「怖い・・・ 怖いよ・・・」ブルブル
少女「・・・・・・」
神使「と、言うような状況です」
少女「神ちゃんが震えている理由は分かるんですけど、どうして狐娘さんまで?」
神使「どうも神様の口車に乗ろうとしたのがバレたようで、凄爺様に大目玉をもらったそうです」
少女「はあ、そうなんですか。 お気の毒に」
神使「こういう状況でして、しばらく表に出てこないと思います」
少女「そのようですね・・・」ハァ
神使「折角ですし、社務所でお茶でもいかがでしょうか」
少女「・・・・・・。 ではお言葉に甘えて」
728
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:36:41 ID:1UYvtEMM
――― 社務所
神使「―――という感じで神様の正体が知れ渡ってしまったようで」
少女「神ちゃんの結界が崩壊したのは知ってます」
主神「そうなんですか?」
少女「はい。 僅かですが地神さまも感じたようで」
神使「流石ですね」
少女「昨日りんごちゃん神宮の凄爺さんから相談もあったので」
主神「りんごのじじいが?」
少女「はい。 その時に、神ちゃんへのお仕置きの件も聞きました」
729
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:38:15 ID:1UYvtEMM
主神「元は神様がダマテンで結界を張っていたのが原因ですからね」
少女「神ちゃん相当堪えていましたね」
神使「・・・・・・。 神様のことを気にかけて頂きありがとうございます」ペコリ
少女「わ、私は神ちゃんが凹んでいる姿が見れて嬉しかったというか///」
神使「?」
少女「その・・・ 地神さまが気になるから見に行けって言ったんで・・・ 仕方なく・・・」モジモシ
神使「そうでしたか。 巫女さんにもよろしくお伝え下さい」ニコッ
少女「・・・・・・」
神使「少女さん?」
730
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:38:51 ID:1UYvtEMM
少女「あの!」ガタッ
神使・主神「!?」
少女「その・・・ え〜と・・・ごめんなさい!」フカブカ
主神「え!? 急にどうしたんです?」
少女「私、何度も主神さまを怖がらせるようなことをしてしまって・・・」
主神「・・・あ〜 大丈夫ですよ。 ぜ、全然怖くなかったですし。 こう見えて神ですから」アセアセ
少女「神使さんにも嫌な思いをさせたと思います・・・」
神使「私は何も。 気にする必要などございませんよ」
731
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:39:34 ID:1UYvtEMM
少女「私、こんな性格で性根も腐ってますし表裏も激しいし・・・」
少女「いろんな人に迷惑をかけたと自覚はしています」
少女「だから・・・ ごめんなさい!」フカブカ
主神「何かあったんですか?」
少女「私、神ちゃんがこの町に来たのはモノノケの世界を壊すのが目的だと思ってました」
少女「でも、蓋を開けてみれば・・・ モノノケの存在とか、地神さまの悩みとか全部解決していて」
少女「それって、全部神ちゃんのお陰なんだって」
神使「・・・・・・」
732
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:40:11 ID:1UYvtEMM
少女「凄爺さんから、神ちゃんの過去の話も色々と聞きました」
神使「神様のことを?」
少女「私、神ちゃんがあんなに苦労してきたなんて知らなかったから・・・」
神使「神様はそれを見せないように・・・ いえ、知られないようしていますからね」
少女「私、今日は神ちゃんに謝ろうと思って来たんです・・・」
神使「必要ないですよ」
少女「え?」
主神「そうですね、私もその意見に同意します」
733
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:40:55 ID:1UYvtEMM
少女「でも、わたし神ちゃんを相当傷つけたと思いますし。 きちんとお礼もしたいし」
神使「神様が一番喜ぶ方法をお教えしましょうか」
少女「?」
神使「今まで通り、いえ今まで以上に神様を罵って挑発することです」
少女「どういう事ですか?」
主神「神様は敵が欲しいんです。 それも仲良しの天敵が」
少女「仲良しの天敵?」
神使「簡単に言えば、神様は友達が欲しいんですよ」
主神「正直、これが意外と少ないんです」
少女「でも、私にはそんな資格・・・ 最高神と友達だなんて」
734
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:41:28 ID:1UYvtEMM
神使「みんな神様の正体を知ると、そう言って距離を置いてしまうんです」
主神「他の神でも神様とは対等に接することも難しいですからね」
少女「・・・・・・」
神使「神様はああ見えても最高神。 少女さんの性格くらい最初から見破っていますよ」
主神「それ込みで神様はちょっかい出してたんでしょうし」
神使「神様は今の少女さんが好きなんです。 表裏があって、でも根っこは優しくて芯の強い少女さんが」
主神「そうですね。 少女さんは神様が大好物な性格だと思いますから」
735
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:42:38 ID:1UYvtEMM
少女「神ちゃんてMなんですか?」
神使「難しいですね。 SでもありMでもあります」
主神「両刀使いですね。 私と同じです」
少女「え・・・ それ、言い方がちょっと気持ち悪い」ゾッ
主神「そう。 その顔! 神様が大好な顔です。 もちろん私も」グッ
少女・神使「・・・・・・」
神使「ま、まぁそういう事ですから神様との関係は今まで通りでお願い出来ませんでしょうか」
少女「・・・・・・。 分かりました」
736
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/03/31(水) 22:43:42 ID:1UYvtEMM
神使「神様が調子こいてウザくなったら私に相談して下さい」
少女「はい」クスッ
神使「もう一杯、お茶はいかがですか?」
少女「いえ、今日はこれで失礼します」スッ
神使「そうですか。 モノノケランドまでお送りします」
少女「まだ明るいですし大丈夫です」
神使「では、お気を付けてお帰り下さい」
主神「明日から、私も館長としてできる限りは出勤いたしますので」
少女「・・・・・・」
神使「少女さん?」
少女「あの、お二人にお願いがあるのですが」
主神・神使「?」
737
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/04/01(木) 02:09:34 ID:rMSTHC2c
書籍化しないの?
738
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/04/01(木) 18:09:48 ID:yI9DIiuA
アニメで見たい
739
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/04/01(木) 22:15:05 ID:J6QxOyl2
アニメ化された神ちゃん見たら萌え死ぬ
740
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/02(金) 22:02:05 ID:t0c7Tl5I
――― 夜・山ノ神社本殿
神様「いーやーだー」ジタバタ
神使「ワガママ言っていないで来て下さい!」グイグイ
神様「お外出たくない! ずっとここでニートしてる!!」
神使「全く・・・」ハァ
神様「それより狐娘ちゃんはどこだよ! さっきお前に連れて行かれたきり帰ってこないぞ!!」
神使「先程凄爺さまから電話があって・・・」
神様「あって?」
741
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/02(金) 22:02:43 ID:t0c7Tl5I
神使「話をしている途中で意識を失っ・・・ 疲れが溜っていた様で今は寝室で寝ています」
神様「“意識を失って”って言いかけただろ! ぜってーここから出ない!!」
神使「神様は同じ目に遭いたくないですよね?」ニコッ
神様「・・・・・・。 ど、どこに連れて行く気だよ」
神使「モノノケランドです」
神様「モノノケ? 何しに?」
神使「行けば分かりますから」
神様「・・・・・・」
742
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/02(金) 22:03:25 ID:t0c7Tl5I
――― モノノケランド
神様「こんな遅くに連れてきて、誰もいないじゃないかよ」キョロキョロ
神使「まぁまぁ。 そろそろ時間ですから」
神様「時間?」
少女「ようこそモノノケランドへ!」
神様「?」クルッ
少女「しけた顔してるわね。 それでもこの国の最高神?」
神様「そうですが何か?」
少女「ふっ、私にテストで負けたのがそんなに悔しいの?」
神様「悔しくねーし! それに私の方がテストの点数高かったし! 100点超えだし!!」
743
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/02(金) 22:04:04 ID:t0c7Tl5I
少女「私は全問正解、神ちゃんは確かミスがあったわよね? 無理矢理正解になってたけど」ニヤッ
神様「うぐっ」
少女「厳密に言えば私の勝ち」
神様「学校では“神ちゃんの勝ち”とか言ってたくせに」ブツブツ
少女「なに?」
神様「何でもないですぅー」
少女「忘れてないでしょうね? 負けた方が勝った方の言うことを聞くって約束」
神様「今回はノーカン、ノ〜カン」
少女「そう。 じゃあ、こういうのはどうかしら?」
神様「あ?」
744
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/02(金) 22:04:53 ID:t0c7Tl5I
少女「私が神ちゃんの願いを一つ叶えてあげる」
神様「はい?」
少女「最高神ですら叶えられない願いを私が叶える。 それが成就できたら私の言う事を二つ聞く事」
神様「ほぉ」
少女「勝負から少しかけ離れるけど、お互い悪くないと思わない?」
神様「いいねぇ、面白い。 その勝負のった!」
少女「じゃあ、私はこれから祈願成就の準備に取りかかるから明日学校で会いましょう」
神様「うっ・・・ 学校行くの? っていうか、私まだ願いを言ってないんだけど」
少女「私を誰だと思ってるの? そんなの聞かなくても分かるわ」
神様「その生意気な態度、好きだぜ。 よし、あえて聞かずにいておこう」
少女「私は別に構わないけど、本当に聞かなくても良いの?」
神様「その方が面白いし。 外に出るのは嫌だけど明日は我慢して学校行ってやる!」
少女「私の力が凄すぎて腰を抜かさないようにね」クスクス
745
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/02(金) 22:06:09 ID:t0c7Tl5I
――― 物陰
神使(少女さん・・・)
巫女「こんなに遅くにどうしたんです?」テクテク
神使「?」クルッ
巫女「こんばんは」ペコリ
神使「巫女さんでしたか」ホッ
巫女「神ちゃんさま・・・ と、少女? あの二人は何をしてるんです?」
神使「とても素敵な意地の張り合いです」
巫女「そうですか。 それは喜ばしい事ですね」ニコッ
神使「・・・・・・。 あの」
巫女「?」
746
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/02(金) 22:06:43 ID:t0c7Tl5I
神使「少女さんを巻き込んでしまって申し訳ございません」フカブカ
巫女「あの子が自分で決めた事ですから。 それにこの役を任せるには適任だと思います」
神使「でも、少女さんの生活を犠牲にしてまで・・・」
巫女「多少の行動制限があるくらいです。 心配には及ばないと思いますよ?」
神使「そう言って頂けるとありがたいです」
巫女「私も少女を見習わないと」
神使「?」
巫女「ふふっ。 では、私はこれで」スタスタ
神使「・・・・・・。 巫女さん?」
747
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/04/03(土) 18:55:25 ID:74MY9Cg.
ドキドキ
748
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/04/03(土) 22:55:55 ID:TCIUfRVw
(`ФωФ)o-∈))Д´)プスッ
749
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/08(木) 02:31:22 ID:dsXZiCkc
――― 翌日・山ノ神社
神様「おはよう也」トテトテ
神使「おはようございま―― ぶっ!」ゲホゲホ
主神「神様!? どうしたんですかその格好は!」
神様「あ? 我は最高神也や。 これはその装束也」
神使「どうして継姫様みたいな喋り方を・・・」
主神「まさか、その格好で学校へ行くんですか?」
神様「もう諦めた。 これなら皆ビビって声かけてこないだろうし」
主神「確かに声はかけてこないと思いますね。(色々な意味で)」
750
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/08(木) 02:32:19 ID:dsXZiCkc
神使「しかし、少々目立ちすぎでは?」
神様「お前、この前は装束着て過ごせって言ったじゃねーかよ!」
神使「うっ」
主神「神使さん、神使さん」チョイチョイ
神使「?」
主神「やはり、神様は暗示結界が再構成されたことに気が付いていないようですね」ボソッ
神使「教えて上げたいところですが、少女さんとの約束もありますし」ボソッ
751
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/08(木) 02:32:58 ID:dsXZiCkc
神様「おいそこ! 何コソコソ話してんだよ」
神使「いえ、別に」
神様「お前ら、何か怪しいなぁ?」ジー
主神「な、なにがです?」
神様「私への態度がおざなりになってる気がする」
神使・主神「・・・・・・」
神様「もしかして〜 何か隠し事でも・・・」
神使「そ、そんな事はございませんよ」
主神「わ、私達は神様を常に崇め奉り尊敬致しております」
神様「じゃあ、何をコソコソ話してたんだ? 言うてみぃ」
752
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/08(木) 02:33:35 ID:dsXZiCkc
神使「え〜と・・・ 失礼ながら平緒の色は紫の方がよろしいのでは? と思ったもので」
神様「平緒?」
主神「そうですね。 やはり最高神ですから格の高いお色の方が」
神様「あ〜 朱色は私のこだわりなのだよ。 紫は階位が高いとか考え古すぎ」
神使「そ、そうでしたか。 失礼しました」ハハハ
神様「まぁいいや。 んじゃ、学校行ってくる」
神使「お気を付けて」
主神「色々な意味でお気を付けて・・・」
神様「ったく歩きにくいなぁ」トテトテ
神使・主神「・・・・・・」
主神「流石にあの格好は止めた方が良かったでしょうか」
神使「難しいところですね・・・」
753
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/08(木) 02:34:25 ID:dsXZiCkc
――― 海ノ町・町中
神様「♪〜」トテトテ
通行人「!?」
神様「おはよう」
通行人「え!? あ、おはようございます」
神様「おはよう」
通行人「ど、どうも・・・」ペコリ
神様「いや〜 これはこれで懐かしいねぇ。 昔を思い出すよ」トテトテ
通行人「あれ何?」
通行人「コスプレってやつ?」
754
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/08(木) 02:34:56 ID:dsXZiCkc
――― 学校
ガラガラ
神様「皆おはよう也」トテトテ
生徒達「・・・・・・」
神様「ここは学校、我を敬い奉る必要などない也。 一生徒として接してくれると嬉しい也や」オホホ
シーン
755
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/08(木) 02:35:41 ID:dsXZiCkc
少女「神ちゃん・・・」
神様「おはよう也。 どうかな? 私の正装は」
少女「あっ、うん。 その・・・ 古風だね」
神様「本当はもう少しゴテゴテしてんだけど、動きにくいから少し簡素化してみた也」
少女「そ、そうなんだ。 でも、目立ちすぎじゃ・・・」
神様「もう吹っ切れたよ。 これはコレで悪くないと思ってね。也」
少女「いや、でも学校だし制服の方が・・・ あと語尾のナリって何?」
神様「私は最高神だよ? その示しだけは付けないと。 あと、也は也ナリ」
少女「・・・・・・。 あのね、神ちゃんその件なんだけど―――」
756
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/08(木) 02:36:18 ID:dsXZiCkc
生徒A「ねぇ神ちゃん、その格好どうしたの?」
神様「ん?」
生徒B「いくら神宮の人だからって、それは流石に引くんだけど・・・」
神様「・・・・・・。 だって私、神だし」
生徒A「神?」
生徒B「神ちゃん・・・ 頭大丈夫?」
神様「は? ちょ、何? どういう事??」
ガラガラ
先生「よーし。ホームルーム始めるぞ〜 って、神宮! 何て格好しているんだ!!」
神様「え?」
757
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/08(木) 02:37:04 ID:dsXZiCkc
――― お昼休み
神様「う〜///」
少女「ずっと顔が赤いけど熱でもあるの? 最高神さ・ま」クスッ
神様「ここまで恥ずかしかったの数百年ぶりなんですけど! 絶対許さない!」ムスッ
少女「私からの祈願成就は気に入らなかった?」
神様「結界張り直したなら朝に言ってよ! 電話してよ! 事前に教えてよ!!」
少女「敢えて聞かないって言ったのは神ちゃんだけど?」
神様「うぐっ・・・ まぁそうだけどさぁ」
少女「もしかして迷惑だった?」
神様「・・・・・・。 いや、そんな事は・・・」ブツブツ
少女「よかった」
758
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/08(木) 02:37:55 ID:dsXZiCkc
神様「でも、あの暗示結界はそう簡単に張れるようなものじゃないと思うけど。 どうやったの?」
少女「それは秘密。 別に私が一人で張り直したわけじゃないし」
神様「?」
少女「神は神力成就の方法なんて種明かしないでしょ?」
神様「感じ悪っ!」
少女「さて、それじゃ私のお願いも聞いてもらおうかしら」
神様「はぁ・・・ まあ約束だし、何か願いでもあるの?」
少女「学校が終わったらモノノケランドに来て」
神様「モノノケランドに?」
少女「その時に話すわ」
759
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/14(水) 00:28:45 ID:FbleumL2
――― 夕方・モノノケランド
神様「よぉ」トテトテ
主神「あっ、神様」
神使「学校は終わられたんですか?」
神様「まぁね。 っていうか、お前ら結界が復活してたこと私に隠してたろ」ジー
神使「え!? さ、さぁ何のことでしょうか?」アセアセ
主神「わ、私達も先程気が付いた所でして」アセアセ
神様「はぁ〜・・・ まぁ良いけど。 で? お前達はここで何してるの?」
主神「私は館長としての仕事を」
神使「私はお手伝いですね」
760
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/14(水) 00:29:19 ID:FbleumL2
神様「山ノ神社は不在かよ・・・」
主神「まさかまさか。 狐娘さんにお留守番してもらっております」
神様「狐娘ちゃんが?」
神使「凄爺様から次のお仕置きが決まるまで、奉公するようにと厳命を受けたようで」
神様「次のお仕置きって何だよ・・・」ブルッ
神使「少女さんから裏庭で待っていると伝言を預かっております」
神様「ふ〜ん。 お前らもグルって訳か」ジトー
神使・主神「!?」
神様「今日は付き合ってやるけど、後でちゃんと話せよ」トテトテ
主神「流石神様・・・ お見通しのようですね・・・」
神使「やはり私達では役不足っぽかったですね・・・」
761
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/14(水) 00:29:54 ID:FbleumL2
――― モノノケランド・裏庭
神様「はろ〜」トテトテ
少女「いらっしゃい」クルッ
神様「へぇ〜 中々様になってるじゃん」
少女「こ、これは・・・ モノノケランドの制服だから。 仕方なく・・・」モジモジ
神様「作ったの? 言ってくれれば私の装束あげたのに」
少女「これは、地神さまからのプレゼントだから・・・ これが良いの!///」
神様「そっか。 上等な装束だよそれ、似合う似合う」
少女「ほ、本当?」パァ
762
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/14(水) 00:30:35 ID:FbleumL2
神様「まぁ私の上級装束には及ばないけど」ニヤッ
少女「感じ悪っ」
神様「さて、前置きはここまでにして約束通り願いを聞きましょうか」
少女「・・・・・・」
神様「さあ、其方の願い我に聞かせてみよ」
少女「・・・・・・」
神様「どうした? 最高神自らが願いを叶えると言っている」
少女「・・・・・・。 まず一つ目! モノノケランドの安泰を祈願して下さい!」フカブカ
神様「承ろう。 二つ目の願いを申せ」
少女「二つ目! ・・・・・・。 二つ目は・・・」モジモジ
神様「?」
763
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/14(水) 00:31:10 ID:FbleumL2
少女「わ、私と・・・ 私と、友達になって下さい!」フカブカ
神様「・・・・・・」
少女「だ、ダメ?」
神様「その願いは難しい」
少女「そ、そうだよね。 虫が良すぎるよね」シュン
神様「いやいや、そうじゃなくて」
少女「?」
神様「親友とか、そんな感じじゃダメかな?」
少女「え?」
神様「だってすでに友達だし。 あっ、マブダチとかそんな感じの方がカッチョイイかな」ウーン
少女「じゃあ・・・ し、親友で///」
764
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/14(水) 00:31:45 ID:FbleumL2
神様「でも、それもちょっと照れくさいよね。 “永遠のライバル”とか“盟友”なんてどう?」
少女「え? それなら普通の友達で良いよ。恥ずかしいし」
神様「ただの友達じゃ願いの成就には入らないって言ったじゃん」
少女「言い方なんてどうでも良いと思うけど?」
神様「いや〜 でもさぁ」
少女「神ちゃん、ちょっとしつこい」
神様「!?」
少女「わかった。 そしたら、もう一つのお願いはここの草むしりで」
神様「ちょっと待てや! そんな雑な願い久しぶりに聞いたわ! 神だよ? 我は神なりぞ?」
少女「願いは願いよ? 神宮の神は願いの大小で成就を振り分けたりするの? 小さっ」ハァ
神様「ム・カ・つ・くー!」キー
少女「ふふっ、神ちゃん面白い」クスクス
765
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/14(水) 00:32:30 ID:FbleumL2
神様「あのさぁ、1分前まで私にペコペコしたくせになんでそんなに態度が変わるの?」
少女「ペコペコなんかしてないけど?」
神様「してたね! モノノケランドの安泰を祈願して下さい! ってフカブカしたし!」
少女「そっちだって、申せ! とか、承ろう! な〜んて偉そうに」
神様「威厳ですぅ〜 神としての貫禄ですぅ〜」
少女「威厳? 貫禄? ろくに神力も使えないくせにどの面下げてそんな言葉を使ってるの?」
神様「言ったな! よ〜し、私の本気見せてやるよ!」
少女「見せられるだけの物を持ってるなら見せてみなさいよ! このポンコツ女神!」
神様「あー! 言っちゃいけないこと言った!」ムキー
766
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/14(水) 00:33:02 ID:FbleumL2
――― 物陰
神使「何て品のない喧嘩を・・・」
主神「小学生レベルですよね・・・ まぁ神様らしいと言えばそうなんですが・・・」
巫女「また随分と面白そうなことをしてますね」テクテク
神使「巫女さん」
巫女「少女の様子はどうですか?」
神使「あの通りです」
767
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/14(水) 00:33:38 ID:FbleumL2
神様「私なんて、昔はチヤホヤされて凄かったんですー」
少女「それでそんな子供みたいな性格なんだ。 いい加減成長したら?」
神様「うっせーよ!! そっちの方がお子ちゃまだろーが!!」キー
巫女「随分と打ち解けたようですね」クスッ
神使「ははは」
768
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/04/15(木) 12:37:02 ID:A.7N8XIs
うん
こういうのが好き
更新楽しみにしてますありがとう
769
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/21(水) 23:14:57 ID:8JMxnCRc
巫女「・・・・・・。 最初から何も心配する必要なんてなかったのですね」ボソッ
主神「?」
巫女「主神さま、諸々の失礼を深くお詫びいたします」フカブカ
主神「え、ちょっと・・・ 止めて下さいよ。 どうしたんですか急に」オロオロ
巫女「海ノ神社を追い出され、路頭に迷っていた私を迎え入れてくれた事は本当に感謝しております」
主神「私なんか何も・・・ それに、お世話になったのは私の方ですから」
巫女「今日まで、あの子と暮らしてこられたのは主神さまのお陰です」フカブカ
主神「巫女さん・・・」
770
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/21(水) 23:15:47 ID:8JMxnCRc
神使「主神さまはどういう経緯で巫女さんを雇われたのですか?」
主神「えっ? それは〜・・・」
巫女「私が町を歩いていたら声をかけて頂いたんです」
神使「それって、スカウトですか?」
巫女「そういえば、どうして私に声をかけて頂けたのでしょう」
主神「え〜と・・・ 着物姿が美しかったので・・・」ボソッ
神使「・・・・・・」
主神「・・・・・・」
神使「え? それだけですか?」
主神「だって、こんなに若くて和服美人とか絶対巫女向きだと思ったんですよ」
巫女「ふふっ、ありがとうございます」ニコッ
771
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/21(水) 23:16:31 ID:8JMxnCRc
神使「それは、主神さまが巫女さんのことを好みだったという―――」
主神「そ、そんな事より事務所でお茶でもどうです?」
巫女「そうですね。 和菓子のモノノケも来ているので美味しい大福を作ってもらいましょう」
神使「あの二人は・・・ まぁ、後で良いでしょう」
主神「では、早速―――」
ブーン
巫女・神使・主神「?」クルッ
神使「来客でしょうか?」
巫女「随分と高級なお車ですね」
神使「・・・・・・。 あの車って・・・」
主神「ドアに神宮紋みたいなものが入っているようですが。 私ちょっと見てきます」タッタッタッ
772
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/21(水) 23:17:02 ID:8JMxnCRc
巫女「神使さんどうされたんですか? 顔色が良くないようですけど」
神使「いえ・・・ 別に・・・」
巫女「?」
神使「残念ですが、今日は失礼しなければいけなくなりそうです」
巫女「え?」
神使「大福はとても魅力だったのですが・・・」
巫女「何か急ぎの御用でも?」
神使「下手したら神宮に戻らないといけないかも知れなく・・・」
巫女「・・・・・・。 それは、この町を出て行くという事でしょうか」
神使「場合によっては」
巫女「・・・そうですか」
773
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/21(水) 23:17:33 ID:8JMxnCRc
神使「正直、私達ももう少しこちらに滞在していたいのですが」
巫女「でしたら、近いうちにお礼を兼ねて宴を設けさせて下さい」
神使「お気持ちだけで結構です。 たぶんそこまで時間もなさそうなので」
巫女「そんな急に?」
主神「ちょ・・・ 待って下さいってば・・・」
長官「どきたまえ」ギロッ
主神「はい。 長官殿・・・」
神使(やっぱり・・・)
774
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/04/24(土) 09:15:37 ID:zRhzZUWo
オコなの?
775
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/30(金) 23:34:09 ID:qjA1Kb5M
長官「久しぶりだね、神使君」テクテク
ズルズル
神使「あははは・・・ お久しぶりです長官さん。 何を引き摺っておられるのでしょうか?」
長官「これか? うちの巫女のA子君だよ。 ちょっと意識が無くなっちゃたけど」ポイッ
ドサッ ゴロッ
神使「うっ!」ゾッ
776
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/30(金) 23:35:35 ID:qjA1Kb5M
長官「良く出来ているだろ? これは人形だよ」ハハハ
神使「人形!?」
主神「そういえば長官さんてからくり技師でしたね」
神使「からくり?」
主神「からくり人形を作らせたらこの国で最高峰とまで言われた凄腕だったんですよ」
長官「“だった”とは失礼じゃないか? まだまだ腕はなまっていないつもりだ」
神使「どうしてこんな精巧な人形を・・・」
長官「この位の準備をしないと神ちゃんに逃げられてしまうからね」
主神「これ本当に人形ですか? 体温感じますけど・・・ 肌も柔い」ペタペタ
A子似の人形「う〜ん・・・」
主神「・・・・・・ぇ?」
777
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/30(金) 23:36:15 ID:qjA1Kb5M
長官「もしかして、あなた様がモノノケ最高神さまでしょうか」
巫女「え? あ、はい。 初めまして」フカブカ
長官「お初にお目にかかります。 神宮神様機構の長官と申します」フカブカ
巫女「長官様?」
長官「今回の一件、こちらにはご迷惑がかからぬよう神宮内で手配を行なっております」
巫女「お気遣いありがとうございます」フカブカ
長官「とんでもございません。 全てこちら側の責任ですから」
778
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/30(金) 23:36:54 ID:qjA1Kb5M
主神「どうして長官さんがここへ?」
長官「決まっている。 神ちゃん、A子君、狐娘君を神宮の折檻室に閉じ込めるために来た」
一同「折檻室!?」
巫女「ちょっと待って下さい。 神ちゃん様は私達のために・・・」
長官「承知しております。 その件に関しては不問としておりますので」
神使「ではどのような罪状で?」
長官「神ちゃんとA子君が、神宮の資産を勝手に売却して金策をした」
神使「え!?」
779
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/30(金) 23:38:00 ID:qjA1Kb5M
長官「まぁ、それは良い。 私が調べた限りでは適切な処置だったと思うからね」
神使「では何故?」
長官「残ったお金を返却した形跡がない」
神使「あ、それはダメですね」
巫女「狐娘様は? 彼女は結界を張るために態々来て頂いたと伺っておりますが」
長官「彼女は・・・」チラッ
神使「?」
長官「凄爺に内緒で神ちゃんと何かを企んでいたようだ。 凄爺から一緒に折檻室行きを頼まれた」
巫女「そうなんですか・・・」
長官「さて、神ちゃんを連れて帰るか」ヨイショ
A子似の人形のような物「痛たたっ!」
主神・神使・巫女「・・・・・・(人形って喋りましたっけ?)」
780
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/30(金) 23:38:40 ID:qjA1Kb5M
――― 裏庭
神様「どうよ! やっぱ、私って凄くね?」
巫女「そんなミジンコみたいな手柄で威張りくさるなんてどんだけ小さいの?」
長官「全くだ」
神様「あ? この小さな積み重ねが・・・ この国の・・・ って、長官君?」
長官「久しぶりだ、神ちゃん」ニコッ
神様「!?」タッタッタッ
長官「こら! 何で逃げようとしてるんだ!」ガシッ
神様「何もしてない! 何もしてないって!!」ジタバタ
長官「じゃあ逃げる必要は無いだろ」
神様「つい反射で・・・ って、長官君が引き摺っているのって何でしょうか?」
781
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/30(金) 23:40:03 ID:qjA1Kb5M
長官「あぁ、これか?」ポイッ
ドサッ ゴロッ
神様「A子ちゃん!?」
長官「あまり手荒な事はしたくなかったんだが、逃げようとするから」
神様「」ゾッ
長官「こうなりたくなければ大人しく一緒に来るんだ」
神様「こ、これ人形でしょ? 精巧なからくり人形でしょ? わ、分かってるし・・・」
A子似の人形のようなA子「・・・・・・」グー
神様「へ、へぇ〜 人形もお腹すくんだ・・・」
A子「・・・恥ずっ///」
782
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/30(金) 23:40:40 ID:qjA1Kb5M
神様「・・・・・・。 うにゃー!!」ガシッ
少女「ちょ、神ちゃん離してよ!」
神様「あれモノノケだよ! モノノケ! 何とかして!!」
少女「え〜 違うよ。 どう見ても人じゃん」
神様「そっちの方が怖いわ!!」
長官「往生際が悪いぞ! 早く来るんだ!」グイグイ
神様「い〜や〜だ〜 殺される!!」ギュッ
少女「もうっ! 神ちゃん離してって! 引っ張ったら装束破れちゃう!」
長官「ほら! 早く来るんだ!」グイグイ
783
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/04/30(金) 23:41:25 ID:qjA1Kb5M
少女「そうよ。 大人しく従った方が―――」
神様「人柱の件、ありがと」ボソッ
少女「え?」
神様「このお礼はいつか必ず」パッ
少女「神ちゃん?」
長官「やっと離れたか。 いくぞ」ガシッ
神様「歩ける! 自分で歩けるから〜! っていうかA子ちゃんはあのまま捨てていくの?」ズルズル
長官「烏の餌にでもなるさ」
神様「A子ちゃーん!!」ズルズル
少女「・・・・・・」
784
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:34:41 ID:aze3Ds1E
少女「あ〜あ・・・ 気付かれてたか。 やっぱり敵わないなぁ・・・」
巫女「――― なんですね」
神使「はい。 毎度の―――」
少女「?」クルッ
少女(あれ? 向こうにいるのって神使さんと地神さま?)
785
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:35:35 ID:aze3Ds1E
――― 物陰
神使「すいません。 こんなお別れで・・・」
巫女「え? 本当にこれで神ちゃん様とはお別れなんですか!?」
神使「まぁ、いつもこんな感じなんです」ハハハ
巫女「そうなんですね・・・ でも」フフッ
神使「?」
巫女「いえ、神ちゃん様らしいなって思いまして」
神使「なんと言いますか、反応に困りますね」ハハハ
巫女「・・・・・・」チラッ
少女「」コソッ
786
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:36:18 ID:aze3Ds1E
巫女「神使様、神ちゃん様に伝言をお願いしても良いでしょうか?」
神使「伝言ですか?」
巫女「私、モノノケ側の最高神を引退することにしました」
神使「え!?」
巫女「そして、神の力とも今日でお別れです」
神使「そんな・・・ 一体どうして!?」
巫女「あっ、でも別に消えたりする訳ではございませんからそこは心配しないで下さい」
神使「そんな事になるようであれば全力でお止めします」
巫女「お優しいんですね」クスクス
神使「一介の神使相手にからかわないで下さいよ」
巫女「ごめんなさい。 でも、最高神を引退することはもう決めたことですので」
787
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:36:53 ID:aze3Ds1E
神使「少女さんに引き継がれるのですか?」
巫女「さぁ、その判断は私には分かりません」
神使「しかし、モノノケさん達の管理をする方が不在になってしまうのでは・・・」
巫女「もう必要ないと思いませんか?」
神使「・・・・・・」
巫女「ごめんなさい。 変な意味で言ったのではないのですが」
神使「上の方達の考えることは、私にはまだ難しいようです」
巫女「そんな事はないですよ。 モノノケ達の存在は私の力がなくても問題ないと判断しただけです」
788
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:37:25 ID:aze3Ds1E
神使「でも、神の力まで失う必要は・・・」
巫女「私、決めたんです。 この力の最後の使い道を」
神使「?」
巫女「神使さん、あなたにはこの先とても素敵な未来が待っています」
神使「それは・・・ どういう事でしょうか」
巫女「私が神として今まで出来なかった、願いの成就というのを最後にあなたで試させて下さい」
神使「え?」
巫女「神ちゃん様の真似事ですが」ニコッ
789
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:38:18 ID:aze3Ds1E
神使「いや、神様のはそういうものでは・・・ 神力ありませんし」
巫女「私は神力が使えるので、神ちゃん様より効くかも知れませんね」ニコッ
神使「・・・・・・」
巫女「守護する事だけに使ってきた力ですから、うまく出来るか分かりませんが」スッ
神使「ちょ、一体何を!?」
巫女「神使さん、あなたに素敵な未来と祝福の祈願を」ポワッ
ポワッ ポワッ
神使「巫女さん・・・」
790
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:38:50 ID:aze3Ds1E
巫女「ふぅ。 私の神力成就が上手く効いたら、いつか報告しに来て下さいね」ニコッ
神使「どうして、私なんかにそんな事を・・・ 少女さんに使って頂いた方が・・・」
巫女「少女は私が側に居る事が一番の望みでしょうから、神の力を使うまでもありません」
神使「でしたら、直接神様に・・・」
巫女「あなたが幸せになることが、神ちゃん様への恩返しになると判断したからです」
神使「神様の?」
巫女「神ちゃん様は最高神です。 そのような存在を守り通すために少しだけ私も協力させて下さい」ニコッ
神使「巫女さん・・・ ありがとうございます」フカブカ
巫女「ようやく、肩の荷がおりた気分です」
神使「長きにわたりお勤めご苦労様でした」
791
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:39:23 ID:aze3Ds1E
巫女「これからは、今まで出来なかった事をいっぱい楽しみます」
神使「そうですね。 あっ、旅行とかいいですよ。 長閑な田舎を散策し―――」
巫女「旅行良いですね! 私、コンクリートジャングルに憧れてるんです!」キラキラ
神使「・・・え?」
巫女「新宿観光に渋谷でお買い物! 私の夢だったんです!」
神使「それは・・・ うちの神様と気があいそうですね」
巫女「こうしちゃいられません! 早速旅支度を!」タッタッタッ
神使「巫女さ・・・ あぁ、巫女さんが神様と同じような性格になってしまいそうで心配です」
少女「元々同じよ」
神使「?」
792
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:39:56 ID:aze3Ds1E
少女「地神さまは猫かぶりだから。 根っこの部分は神ちゃんと同じ」
神使「少女さん、居たのですか」
少女「隠れてたつもりでした?」ニヤッ
神使「もしかして、先程の巫女さんとの会話も・・・」
少女「地神さまは私に聞かれている事を気が付いていたみたいだけど」
神使「・・・よろしかったのですか?」
少女「何がです?」
神使「巫女さんが最高神を引退して・・・」
793
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:40:27 ID:aze3Ds1E
少女「地神さまがそれで少しでも楽になるのであれば、私は大賛成です」
神使「そうですね。 巫女さんも悩んで出した結論でしょうし、後悔もなさそうでしたから」
少女「それはどうかしら」
神使「?」
少女「たぶん今頃、隠れて裏でワンワン泣いていると思う」
神使「・・・・・・」
少女「数千年・・・ そんな長い時間担ってきた役を辞めるなんて簡単に割り切れるわけない」
神使「そうですよね・・・」
794
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:41:09 ID:aze3Ds1E
少女「だから、私が・・・ 私が地神さまとモノノケをこれから守ってあげないと」
神使「少女さん・・・」
少女「地神さまは優しくて・・・ いつだって自分の事よりモノノケの事を最優先で考えてくれて・・・」
神使「それが分かる少女さんも、とても優しい方だと思いますよ」
少女「・・・今回は色々とありがとうございました」フカブカ
神使「そんな、私になんかに頭を下げないで下さい」
少女「いいえ。 初めてなんです」
神使「?」
少女「地神さまが本心で話してくれたことが。 地神さまの心を聞くことが出来たことが・・・」
少女「だから、本当にありがとうございました」
神使「神様に伝えておきます」
795
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:41:49 ID:aze3Ds1E
少女「うっ・・・ それは///」
神使「大丈夫です。 たぶん、神様は最初から全部知っていたと思いますから」
少女「え?」
神使「実はこの町に来たいと行ったのは神様なんです」
少女「神ちゃんが?」
神使「本来であれば別の場所に行く予定だったんですが、どうしても海ノ町に行きたいとダダをこねて」
少女「・・・・・・」
神使「神様は本音を出すのが下手なので、いつも回りくどいんですよ」ハハハ
少女「地神さまと同じですね」クスッ
神使「少女さんとも同じです」
少女「うぐっ・・・」
796
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:43:03 ID:aze3Ds1E
神使「色々と大変でしょうが、これから頑張って下さい」
少女「神使さんもお幸せに。 地神さまの神力をもらったのは神使さんが初めてなんですから」
神使「期待に応えられるよう精進いたします」
少女「絶対幸せになって下さいよ? でないと地神さま泣いちゃいますからね」
神使長「色恋ばなしの途中で悪いんだが」
神使「!?」クルッ
神使長「君も一緒に来るんだ」
神使「神使長・・・ やはり一緒に来られていたのですね」
797
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:43:36 ID:aze3Ds1E
神使長「すまないね、割り込んでしまって」
少女「いえ・・・」
神使長「あの、神使長様が背負っているのは・・・」
神使長「狐娘くんだ。 凄爺と電話をしていたら意識が遠いところに行ってしまったようでな」
神使「はあ・・・ そうでしたか・・・」
神使長「早く車へいくぞ」テクテク
神使「では、そういう訳で私も失礼致します」ペコリ
少女「お、お気を付けて・・・ 無事を祈ってます」
神使長「神使君! 早く来るんだ」
神使「は! はい!!」タッタッタッ
798
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:44:15 ID:aze3Ds1E
――― 参道
少女「はぁ・・・」テクテク
巫女「ため息なんかついてどうしたんです?」
少女「地神さま・・・」
巫女「皆さん、行ってしまわれましたね」
少女「そうですね・・・ って、地神さま目が赤いですけど大丈夫ですか?」
巫女「ご、ゴミが入ったんです。 気にせず」
少女「へぇ〜」ニヤニヤ
799
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:44:45 ID:aze3Ds1E
巫女「揶揄うんじゃありません」
少女「すいませんですぅ」
巫女「そういう態度、少女の悪いくせですよ?」
少女「ふふっ」クスッ
巫女「?」
少女「さん付け、やめてくれたのが嬉しくて」
巫女「・・・・・・。 私があなたとの垣根を作っていたことに気付いたんです。 だから止めました」
少女「ありがとうございます。 とっても嬉しいです」ニコッ
巫女「あなたも私のことを呼び捨てしても構わないのですよ?」ニヤッ
少女「地神さまも性格悪いですよね?」
巫女「ふふっ。 お互い様ってヤツですね」
800
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:45:23 ID:aze3Ds1E
ブーン
巫女・少女「?」
神様「少女ちゃん! 巫女ちゃーん! バイバ〜イ。 まったね〜」
少女「ベ〜〜〜だっ! フンッ!」プイッ
巫女「」フカブカ
長官「窓から顔を出すな!!」ゴツン!
神様「痛い!」
ブーン
801
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:45:56 ID:aze3Ds1E
巫女「さて! 新しい生活、二人で頑張りましょう」
少女「うん!」
主神「あの・・・ お忘れかも知れませんが、私もいるのですが・・・」
A子「私もー」ムクッ
主神「!?」
A子「私はどうやって帰ればいいんだろう?」
主神「人形じゃなかったんですね・・・」
A子「私? 人形だよ?」
主神「え? ん〜・・・ 長官さんの拵えた人形はついに一線を越えてしまいましたか・・・」
802
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/03(月) 02:47:22 ID:aze3Ds1E
次の更新で終われそう
803
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/04(火) 06:19:57 ID:R1.815XA
――― 車内
ブーン
神様「ふぅ」
長官「すまないね。 少し早く着きすぎたかな?」
神様「あ〜 大丈夫。 丁度良いタイミングだった」
長官「モノノケランドの件に関しては、神宮から切り離して資金援助をする段取りで進めている」
神様「大丈夫そう?」
長官「独立機関の財団を立ち上げるつもりだ。 まずはあの土地の所有を神宮以外にしないとな」
神様「よく分からないけど、神宮がちょっかい出してこなければそれで良いや」
804
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/04(火) 06:20:31 ID:R1.815XA
長官「しかし、大変なことをしてくれたもんだ」ハァ
神様「元に戻しただけだよ」
長官「私が悩んでいるのは神ちゃんの張っていた結界の件だ」
神様「それなぁ〜」
長官「全く・・・ 神宮にはどう言い訳するつもりだい?」
神様「・・・・・・」
長官「さっきの少女さんが新しい結界の人柱だって事が神宮に知れたら大変だぞ?」
神様「やっぱ狙ってくるよな」
805
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/04(火) 06:21:12 ID:R1.815XA
長官「当然だろ。 神の存在が公になれば神宮には絶大な崇敬が集まるからな」
神様「金と名誉か・・・」
長官「ちゃんと守ってあげるんだぞ」
神様「当たり前さね。 何人たりとも少女ちゃんには指一本触れさせるつもりはない」
長官「しばらくは根回しでいっぱいになりそうだな」
神様「わーてるよ。 だから小細工までして抜け出したんだろうが」
長官「なら良いが」
神様「まぁ・・・ 落とし前だけはちゃんと付けさせてもらいますよ。 ・・・親友だし」ゴニョゴニョ
長官「そうかい。 K7の神と神宮の役員達が待っているから飛ばすぞ」
ブーン
806
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/04(火) 06:21:43 ID:R1.815XA
――― 翌日・夕方/神宮
神様「うへ〜 じがれだ」バタッ
猫神「神ちゃん、よく頑張ったね〜」
狐神「いやいや、会議中暴れまくってただけじゃん・・・」
神使「私は中には入れなかったので詳細は分からないですが、外まで神様の罵声が響いていました・・・」
長官「“お前ら呪うぞ!”って発言は神としてどうなんだい?」
神様「だってアイツらが言うこと聞かないからぁ〜」
狐神「呪いってどうやんの? 教えてよ」
神様「しらねーよ。 私がやり方を聞きたいわ」
狐神「あんた、相変わらず適当よね・・・」
807
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/04(火) 06:22:46 ID:R1.815XA
神使「これで無事に事は収まったのでしょうか?」
長官「少女さんの護衛も問題なさそうだしひとまずは安心だな」
猫神「当面は神が持ち回りでお手伝い名目って形で出向するからね〜」
神使「それは何よりです」
狐神「最初は私か・・・」ハァ
神様「モノノケランドの維持は問題ないんだよな?」
長官「大丈夫だ。 モノノケ財団の方で全て面倒を見る手はずになっている」
神様「その財団ってそんなに資金力あるの?」
長官「あぁ。 先日とある文書を見つけてな、それを資金源にした」
神様「文書?」
808
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/04(火) 06:23:28 ID:R1.815XA
長官「A子君が隠し・・・ 偶然発見した埋蔵金のありかが記載された文章なんだが」
神様「・・・・・・」
狐神「へぇー 埋蔵金なんて久しぶりに聞いたわね」
長官「どうしたんだい神ちゃん。 顔色が悪いようだが何か気になることでもあるのかい?」
神様「いや・・・ その埋蔵金のお金って・・・」
長官「あぁ、A子君がどこかに振り込み手続きをしようとしていたらしいんだが全て回収した」
神様「!?」
長官「あんな大金、久しぶりに見たよ」ハハハ
神様「えっと・・・ そのお金って、モノノケランドの建設費・・・」
809
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/04(火) 06:24:04 ID:R1.815XA
長官「そういえば、神宮建設から請求書が届いていたから費用は神ちゃんに付けておいたよ」
神様「待って。 それいくらよ」
長官「10億」
神様「・・・・・・」
神使「神様・・・」
狐神「あんた、そんな大金払えるの?」
猫神「神ちゃんお金持ちだねぇ〜」
神様「無理無理無理! 無理だってそんな大金!!」
長官「大丈夫だ。 何百年かかるか分からないがコツコツ返済していけば良い」
神様「嫌だ!」
810
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/04(火) 06:24:43 ID:R1.815XA
長官「さて」ガシッ
神様「え? どうしたの? 急に腕掴んで・・・」
長官「分かっているだろ?」ニコッ
神様「・・・・・・。 あの、逃げないのでそんなに強く腕を掴まないで下さい」ジタバタ
長官「じゃあ、なぜジタバタしているんだい?」
神様「・・・・・・」
長官「それじゃ、一緒に行こうか」
神様「どちらへ?」
長官「A子君と狐娘君が先に待っている」
神様「どこででしょうか・・・」
811
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/04(火) 06:25:18 ID:R1.815XA
長官「昨日言っただろ? 折檻室だ」
神様「!? ちょっと待って! あれは私を神宮に戻すためのお芝居じゃ!?」
長官「そんなわけ無いだろ!」
神様「いやーだー」ジタバタ
猫神・狐神「?」
神様「おい! 猫と狐! 助けろー!」
狐神「あんた、また何かしたの?」
神様「してない! してないって!!」
812
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/04(火) 06:25:50 ID:R1.815XA
長官「埋蔵金をネコババしようとしだろ!」
神様「まだ手を付けてないって!」
長官「“まだ”って何だ」
神様「そういう意味じゃなくて! ちょ、離してー!」ズルズル
長官「今回は長期戦だ。 3人で仲良くやるんだぞ」
神様「いーやーだー」ズルズル
猫神・狐神・神使「・・・・・・」
813
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/05/04(火) 06:26:25 ID:R1.815XA
狐神「折角伊勢に来たんだし、外でお茶でもしない?」
猫神「あっ、いいねぇ〜」
狐神「神使君も一緒にどう?」
神使「お供致します」
狐神「よし! 実はここ来るときオシャレなお店見つけてさ。 行こうか」テクテク
猫神「楽しみ〜」テクテク
神様「助けてー!!」ズルズル
神使「まだまだ借金生活から抜けられそうにありませんね」ハァ
神様「神様だ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
〜 番外編 『モノノケランド』〜
おわり
814
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/05/04(火) 11:31:21 ID:KzYe8Wd.
楽しいありがとう
また読みたい!
815
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/05/06(木) 09:35:12 ID:z29tT3UI
今回もめちゃ面白かったよ
ありがとう
816
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/06/06(日) 01:30:02 ID:uJEFHRUc
農家さん、今年も田植えお疲れ様です
817
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/06/06(日) 05:14:37 ID:Hq54qTgA
田植えがんばって!
818
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/06/07(月) 19:56:28 ID:lbot9c02
ありがとう
明日から田植えだよ
819
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/06/07(月) 23:11:00 ID:j26rxnIU
やったぁ!
お米バンザイ
820
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/06/26(土) 16:15:12 ID:larjqvyc
田植え終了
また草刈りをしなきゃ
821
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/06/26(土) 17:25:15 ID:6baQxCWg
お疲れ様だよ
822
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/06/28(月) 14:31:55 ID:QIg2gBpM
おいしいお米をありがとう
823
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/06/29(火) 10:33:32 ID:XBPSDlR.
農家さんご苦労様でした
824
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/02(金) 13:47:32 ID:XlpB2Yt6
2ちゃんの中で科学の神様だのこの人とげんふうけい
妖怪退治の人とリアルで話せたから俺はいつ死んでもいい
825
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/07/02(金) 18:52:40 ID:856Bxftc
科学の神様とか懐かしいね
初めて書いたやつだ
もう5年前なんだ・・・
読み返すと書き直したくなるくらい穴だらけやね
ここも終わりっぽいしこのシリーズだけでもどこかにアーカイブしておこうかな
826
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/03(土) 00:12:41 ID:iTKl8K.s
過去の話も読み返したいときあるから助かる
新作も是非頼む
どこでも読みに行くぞ
827
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/03(土) 13:03:12 ID:yqIWGq3A
終わるのはわかってるけど
いつだってさみしいものだね
828
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/03(土) 22:27:45 ID:qmhubqzA
本編は3か4スレ目で終わってるから、このスレは番外編だったと思うけど、それももう終わりなのかな?
引き出しがこれ以上なくて続けられないということなら、残念だが終わるという選択肢もありだと思う。新作をここか何処かで書いてくれるなら必ず読みに行く。
829
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/04(日) 12:05:27 ID:VaGaacx6
この人の話は面白いんだよなわかる
830
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/07/05(月) 23:50:30 ID:26t68C6M
趣味全開で書いてるから99%が面白くないと思う人だろうけど……
自分が楽しければそれで良いもんっ
ここが復活したら新作書きたいね
これを機にもう一度読み返しながら誤字脱字や言い回しを直して渋の方へ移す作業してるけどアホみたいな分量を書いてるね
復活しそうに無ければ新作は渋の方でアップかな
でも、まったりと掲示板スタイルで投稿したい……
ここが復活しますように(パンパンッ
831
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/06(火) 02:02:04 ID:x91Z3qkU
> まったりと掲示板スタイルで投稿したい……
やっぱりこれだよな
渋見つけたぞ
読ませてもらうわ
832
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/07(水) 17:43:51 ID:dKM6F9EY
渋を教えろください
833
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/07(水) 17:52:13 ID:dKM6F9EY
>>824
に書いた者だ
面白いものは面白いんだから仕方がない
この先もアンタの書く話を楽しみにしているよ
また書くって言うんだもんw
死んだら読めねえもんな
簡単に死んでもいいとか書いたの訂正するわw
834
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/07(水) 22:55:05 ID:7THIf/jM
農家さんも、きっとそう言う筈ですよ
私?
黙って置いていかないでくださいよ〜
835
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/07/10(土) 21:29:47 ID:Yv23eWos
渋晒しの刑
https://www.pixiv.net/users/3660196
今は過去お話しをアーカイブ作業中だからおもんないで
836
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/11(日) 10:38:23 ID:fvSUasGg
お米が出来たらお供えをしないとダメだから追いかけていくよ。
草刈りで死にそうだ。暑い
837
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/11(日) 20:50:10 ID:Xs6Qx/yI
農家さんご苦労様です。
僕はよその地方なのに縁あって氏子にしていただいた神様にお詣り出来なくて、
今回の豪雨の被害に遭われてないか心配で気をヤキモキしてます
838
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/13(火) 19:13:54 ID:u0iMVl3s
>>837
離れていても神社の方角に向かって手を合わせれば通じます。
839
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/15(木) 02:00:45 ID:o8pbAZQk
想っているだけでも構わないのではないだろか
840
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/18(日) 19:45:03 ID:lJWkoy2I
自分が納得行かないだけでございます
841
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/18(日) 20:58:33 ID:RVxc.eZ2
優しい人だなあ
842
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/23(金) 16:31:27 ID:UuKpb3AU
嬉しいことを言う
この言い回し懐かしい〜
今読み返してるよ
843
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/08/14(土) 20:39:47 ID:sIlTrQHw
田んぼは無事かい?
用水路見に行っちゃダメだよ?農家さん
844
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/08/17(火) 17:43:14 ID:OVUyj75c
>>843
田んぼは無事ですよ
ありがとう
845
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/08/22(日) 16:16:37 ID:dRPLnPfE
無事でよかった(*´ω`*)
846
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/08/27(金) 11:18:09 ID:l2fWhYYI
主よ
あんたの文章が好きなしがない読者だ
終わっちまうかもしれん場所だが
たまには顔出してくれよ
847
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/08/30(月) 01:00:10 ID:5i7c0oVI
お久しです
>>846
こんな駄文でもそう言ってもらえると嬉しいです
少し前に渋の方に新作を1つだけアップしました
ちょっとここでは投下レスが足りないかなとという分量だったので
といっても短いですがお暇があれば是非
#16 拾六社目「絶頂のピッザニアパーク」
またね〜
848
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/08/31(火) 18:07:00 ID:DQAQU3EE
いやいや、君の文章はすごいぞ
誰が何と言おうがオレは気に入っているんだ
初めてキミがレスをくれた時なんかうれしくて友達に自慢しちまったよww
オレ、そこそこ古くから居る嫌われもんの固定なんだ
キミが書くような物語が読めるからオレはやめないんだ
最近はROM専になってしまったけどな
849
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/08/31(火) 18:08:38 ID:DQAQU3EE
渋も前作見ている
幸せな気持ちをくれる物語をありがとう
850
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/08/31(火) 18:10:01 ID:DQAQU3EE
前作→×
全作→○
851
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/09/02(木) 08:33:23 ID:jfCFscjo
この話前もしたな確かw
852
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/10/04(月) 10:12:39 ID:Z3SOzihA
よし!稲刈り始めるぞ
853
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/10/05(火) 16:57:09 ID:itfn/MXA
収穫だ!
854
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/10/08(金) 06:12:57 ID:V/8yF3BQ
生まれてはじめて足下が震源地になったわ
855
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/10/19(火) 18:15:25 ID:Dyu0mkPs
神ちゃんまだ稲刈り終わらんよ
手伝いに来て
856
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/10/22(金) 23:03:46 ID:H2UbQSe.
農家さんお疲れ様です。
私の旧友も稲刈り始まってから連絡がとれなくなってしまいました…
857
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/10/23(土) 18:04:55 ID:CRZC4YiI
忙しくしてると思います。
後1週間で終わる予定だわ
858
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/11/07(日) 12:22:10 ID:tuz1rLt.
やっと稲刈りに籾摺りが終わった!
859
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/11/08(月) 11:41:47 ID:lnbcnFVE
お疲れさまです
860
:
◆8YCWQhLlF2
:2021/11/29(月) 00:58:23 ID:jEtXmIDo
久しぶりに続編を
ここには入らなそうだったのでお渋さんの方に掲載
#28 弐拾八社目「司之守神社」
861
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/11/30(火) 12:08:06 ID:Xugnxo0o
待ってました!ありがとうございます!!
862
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/11/30(火) 20:55:03 ID:I9py7q7I
やった!
さんきゅ
863
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/12/03(金) 06:16:03 ID:zqpUSiqc
面白かったです!!
864
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/12/05(日) 09:16:46 ID:RovF9JPs
神ちゃん…
良かった
865
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/03/01(火) 04:18:05 ID:J.banIVQ
SS避難所
https://jbbs.shitaraba.net/internet/20196/
866
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/03/25(金) 13:48:28 ID:exeAhiQU
面白い
867
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/06/07(火) 23:52:35 ID:Ls0SJYjg
渋の方のナンバリングはどういう順番なんだ?
本スレの順番ではなさそう……………
868
:
◆8YCWQhLlF2
:2022/07/07(木) 23:13:14 ID:GLvp.PR2
>>867
渋って勝手に話数のナンバリングが入るんだね
オマケのお話更新ついでに直したよ
(オマケのくせに一番長いって何だよ……)
869
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/07/14(木) 21:15:47 ID:PZS.e4kY
神ちゃんありがとう!
長いからゆるりゆるり読んでます
870
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2023/09/17(日) 16:57:02 ID:urUw56/.
あげ
871
:
作者
◆8YCWQhLlF2
:2023/10/05(木) 11:07:07 ID:BSVq0e76
トリ合ってるかな?
【お知らせ】
渋の方では告知済みですがYouTubeでゆっくり系の動画として神ちゃんが配信されているようです
一視聴者として
>>1
も毎話楽しく拝見してます
2ch不思議な名作物語
https://www.youtube.com/watch?v=2ivrr205WCs&list=PLkEw-EX5swANr6AsGv3FTWOiq8Xpasusc
配信者さまからは配信のご連絡は受けております
是非ご視聴を!
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