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善子「影廊」ルビィ「夕暮れの迷宮から脱出」
1
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 10:40:05 ID:9xbPbDTk
ラブライブ!SS
これはホラーゲーム「影廊 -Shadow Corridor-」のパロディSSです。
ゲームは有料版と無料版があります。
リンクは貼りません。興味のある方は各自で検索してください。
ゲームに関する過度なネタバレはなるべく避けるようにします。
それでもネタバレが気になる場合はお戻りください。
また、SS内では設定の一部改変があります。
この物語はフィクションです。
58
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:20:48 ID:9xbPbDTk
ルビィが指差すほうを見ると、燭台の火が消えていた
善子(やっぱり徘徊者が近づくと火が消えるみたいね)
善子(とにかくやり過ごしましょう)
善子(見つかったら襲い掛かってくるわ)
ルビィ(うん……)
59
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:21:20 ID:9xbPbDTk
善子(はあ……はあ……)ドクン……ドクン……
ルビィ(はあ……はあ……)ドクン……ドクン……
シャン……シャン……シャン……シャン……
シャン……シャン……シャン……シャン……
…………
60
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:21:52 ID:9xbPbDTk
善子「どこかに行ったわね」
ルビィ「またろうそくの火がついたね」
善子「やっぱり近づいてくると火が消えるわね」
ルビィ「じゃあ、つけても大丈夫かな」
善子「ええ、むしろつけたほうがいいわ」
ルビィ「え?」
61
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:22:34 ID:9xbPbDTk
善子「あちこちにある燭台に火をつけてまわれば大丈夫ね」
善子「それどころか、私たちとしては火が揺らめいたら近くに何かいるって分かるから有利よ」
善子「廊下の先で火が揺らめいたり点滅してたりしたら徘徊者がその方向にいるということ」
善子「廊下や部屋に置いてある燭台に火をつけながら探索を進めていきましょう」
ルビィ「うん……」
62
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:23:08 ID:9xbPbDTk
サッ……サッ……
善子「勾玉ってどこにあるのかしら?」
善子「それに徘徊者はどの程度の視覚や聴覚を持っているのかしら?」
善子「犬のように耳がいいのか、暗闇でも普通にものが見えるのか」
善子「まだ分からないことが多いわ」
ルビィ「うぅぅ……明かりをつけてもまだ怖いよ……」
ルビィ「むしろ見えちゃう分、逆に怖いかも……」
63
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:23:40 ID:9xbPbDTk
ドタドタドタドタドタドタドタ……
善子「どこかにいるわね」
ルビィ「怖いぃぃ……」
善子「さっきの足音のする化け物ね」
64
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:24:10 ID:9xbPbDTk
ドタドタドタドタドタドタドタドタ
善子「足音がするだけね」
善子「壁の向こう側の廊下を走っているのかしら?」
ルビィ「でもこっちに来てるよね」
善子「隠れましょう」
ルビィ「うん」
65
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:24:45 ID:9xbPbDTk
ドタドタドタドタドタドタドタドタ
バァァァァンンン!!!!
ドタドタドタドタドタドタドタドタ
善子(!? 何、いまの音!?)
ルビィ「おぇぇぇぇ……」
善子(ルビィ!!)
善子(バレないかしら……ッ)
66
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:25:21 ID:9xbPbDTk
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
バァァァァンンン!!!!
バァァァァンンン!!!!
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
善子(お願い……早くどこかに行って……)
ルビィ「ハアッ……ハアッ……」
67
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:25:54 ID:9xbPbDTk
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ…………
…………
善子「……どこかに行ったわね」
ルビィ「おぇぇぇ……はあッ……はあッ……」
68
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:26:29 ID:9xbPbDTk
善子「さっきの音は何だったのかしら……?」
善子「……襖や扉が蹴破られてるわね」
ルビィ「……え?」
69
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:27:11 ID:9xbPbDTk
善子「つまり……あの化け物に見つかったら……」
善子「あの化け物は足が速いからおそらく走っても逃げ切れないわ」
善子「それに襖や扉は一発で破ってくるから」
善子「部屋に隠れていても突っ込んで来られたら捕まるわ」
ルビィ「そんな……無理だよ……」
善子「見つからないように祈るしかないわね」
ルビィ「うぇぇぇんんん……おねいちゃぁあ……」
70
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:27:46 ID:9xbPbDTk
善子「とにかく探索を進めるわよ」
ルビィ「はあッ……はあッ……」ドクン……ドクン……
善子「明かりをつけて、タンスや棚を探しながらね」
善子(本当は私だって怖いわ……)
善子(ここから脱出するには……私がしっかりしなきゃ……)
善子(私がルビィを守らなきゃ……)
71
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:43:47 ID:9xbPbDTk
善子「今度はこっちの部屋ね」
ルビィ「うゆ……」
善子「……手鏡があったわ」
ルビィ「何に使うの?」
善子「分からないわ……」
72
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:44:33 ID:9xbPbDTk
善子「とりあえず何かに使えるかもしれないから持っていきましょう」
ルビィ「うゆ……」
善子「ほかには何かないかしら?」
ルビィ「善子ちゃん、爆竹があったよ」
善子「爆竹?」
73
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:45:11 ID:9xbPbDTk
善子「誰が何のために置いたのかしら?」
ルビィ「これで敵しゃんをやっつけられるかな?」
善子「うーん……そんな破壊力があるようには思えないわ」
善子「せいぜい音が鳴る程度かしら」
ルビィ「うゆ……」
74
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:45:44 ID:9xbPbDTk
善子「でも一応、持っていきましょう」
ルビィ「ほかには何もないよ」
善子「別の部屋を探しに行きましょう」
ルビィ「うゆ、ろうそくにも火をつけておくね」
75
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:46:17 ID:9xbPbDTk
ルビィ「善子ちゃん……ルビィね、思うんだ」
善子「何……?」
ルビィ「悪夢って、理由なんてないんだよ」
善子「悪夢に理由はない……?」
76
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:47:04 ID:9xbPbDTk
ルビィ「うん、特に理由もなくオバケしゃんに追いかけられたり」
ルビィ「理由はないけど、どこかに向かわなきゃいけなかったり」
ルビィ「でも、理由もなく怖い」
ルビィ「怖いから悪夢なんだよ」
善子「ええ、そうね……でも何が言いたいの?」
77
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:47:54 ID:9xbPbDTk
ルビィ「いますごく怖いよ……これも悪夢なのかな」
ルビィ「ルビィ、いまの状況が全然信じられないよ」
ルビィ「悪夢なら早くさめて欲しいよ」
善子「ええ、大丈夫よ……悪夢なら必ずさめるから」
78
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:48:24 ID:9xbPbDTk
善子「ほらカギも見つけたわよ」
善子「どこかの扉で使うかもしれないわ」
善子「いまは前に進みましょう」
ルビィ「うん……善子ちゃんと一緒でよかった」
79
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:49:05 ID:9xbPbDTk
善子「さっそくカギのかかった部屋があるわね」
善子「カギを使って開けるわよ」ガチャッ
ギィィ……
善子「中には……何か光ってる」
ルビィ「なんだろう……??」
80
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:49:41 ID:9xbPbDTk
善子「棚の上にあるけど……」
善子「!?!?」
善子「これ……勾玉じゃない?」
ルビィ「本当!?」
善子「ええ、これを5つ集めればいいのよね」
善子「1つ目をゲットしたわ!」
ルビィ「やったね!!」
81
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:50:21 ID:9xbPbDTk
善子「あっ、あまり大きな声出しちゃダメよね」
ルビィ「あ、うん、そうだね」
善子「この調子で残り4つも見つけるわよ」
ルビィ「うん」
82
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:50:58 ID:9xbPbDTk
善子「ほかには…………ん?」
ルビィ「どうしたの?」
善子「向こうの廊下の火が揺らめいてる」
善子「あっちに徘徊者がいるわね」
ルビィ「え?」
83
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:51:38 ID:9xbPbDTk
ルビィ「こっち来ないかな?」
善子「分からないわ……とにかく向こうには行くのはやめて他の道を探しましょう」
善子「こっちはまだろうそくに火がついてないから行ってない道よ」
ルビィ「うん、そうだね」
84
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:52:09 ID:9xbPbDTk
ルビィ「ルビィたちあっちから来たもんね」
善子「え?」
ルビィ「いまはじめの場所から西に来てるよ」
善子「あんた方角分かるの?」
ルビィ「うん」
85
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:52:56 ID:9xbPbDTk
善子「これだけ広くて入り組んでるのに?」
ルビィ「うん、正しい方角じゃないけど、あらかじめ決めておいたの」
善子「頼もしいわね……道も覚えてる?」
ルビィ「うん、たしかにそっちはまだ行ってないよ」
善子「すごいわね……これは案外なんとかなるかもしれないわ」
86
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:53:28 ID:9xbPbDTk
善子「あっちの道を避けて、別の道に来たけど」
善子「ほかに何かあるかしら……」
善子「懐中電灯があるわね」
ルビィ「やったね、他の明かりだよ」
善子「ええ、ライターと違って奥まで照らせるわ」
87
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:54:01 ID:9xbPbDTk
善子「こっちは……広間かしら?」
善子「襖の部屋がたくさんあるわ」
グスン……グス……
ルビィ「あれ?……女の子の泣き声……??」
善子「暗くてよく見えないわね」
88
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:54:42 ID:9xbPbDTk
ルビィ「ルビィたちと同じように迷い込んだのかな?」
善子「いえ、だとしたらおかしいわ」
善子「命の危険があるのに真っ暗な部屋の中でおとなしくしてるなんて」
善子「普通なら無理だわ」
ルビィ「ということは……徘徊者しゃん?」
善子「ええ、徘徊してないけどおそらく徘徊者ね」
89
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:55:18 ID:9xbPbDTk
ルビィ(善子ちゃん、あそこ)
善子(え?)
ルビィ(勾玉があるよ)
善子(本当ね……でも泣き声はあのあたりから聞こえてくるわよ)
善子(真っ暗で見えないけど、そこにいるんじゃないかしら?)
90
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:55:51 ID:9xbPbDTk
ルビィ(どうしよう……近づかなきゃ勾玉が取れないよ……)
善子(……)
善子(なんであの子は暗いところにいるのかしら?)
ルビィ(え……?)
善子(……)
91
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:56:40 ID:9xbPbDTk
善子(少し近づいてみるわよ……)ザッ……
<ドコ?……ドコニイルノ?……ドコニイルノ?
善子・ルビィ(!?!?)
ルビィ(はあッ……はあッ……)
善子(……)
92
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:57:27 ID:9xbPbDTk
ルビィ(善子ちゃん……反応したよ)
善子(ええ、思ったとおり耳がいいみたいね)
善子(不用意に近づけば襲われるわね)
ルビィ(ふえぇぇぇ…………)
93
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:58:01 ID:9xbPbDTk
善子(逆に視覚での探知はそんなに得意ではなさそうね)
ルビィ(どうしよう……足音を立てずに移動しても、さすがに近づいたら危ないよ)
善子(明かりを当てるのもやめておきましょう)
善子(うーん……何か気をそらすものは……)
善子(……)
94
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:58:45 ID:9xbPbDTk
善子(……爆竹を使いましょう)
ルビィ(ええ……ほかの徘徊者しゃんにバレないかな)
善子(分からないけど、やってみるしかないわ)
95
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 11:59:29 ID:9xbPbDTk
善子(おそらく音のするほうに確認に行くはず……)
善子(ルビィ、いつでも逃げられるように警戒して)
善子(あの子が移動したら爆竹が鳴っている間に勾玉を取るわよ)
ルビィ(怖いよぉ……)
96
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:00:56 ID:9xbPbDTk
善子(爆竹に火をつけて離れたところに投げるわよ)
ルビィ(うん……)
善子(……)ヒョイッ
……
パチパチパチパチパチ……
グスン……グス……
<グスン……グスン……
善子(移動してるわね……いまのうちに勾玉を取るわよ)
ルビィ(うん……)
97
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:01:29 ID:9xbPbDTk
パチパチパチパチパチ……
<グス……グス……
善子(足音を立てないように……慎重に……)
ルビィ(はあッ……はあッ……)
善子(あの子は耳がいいから気をつけなきゃ)
善子(おそらくこっちの足音は爆竹の音にかき消されてるはずだけど)
善子(念のため警戒しないと危険だわ)
98
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:02:00 ID:9xbPbDTk
<グスン……グスン……
善子(よし! 勾玉ゲット!)
ルビィ(はあッ……うぅぅ……)
善子(ここから立ち去るわよ)
ルビィ(うん……)
────
──
99
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:02:30 ID:9xbPbDTk
善子「はあ、なんとかなったわね」
ルビィ「怖かったよぉ……」
善子「これで2個目の勾玉ね」
ルビィ「うん」
善子「この調子でいくわよ」
100
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:03:04 ID:9xbPbDTk
善子「この棚には……ポラロイドカメラっていうのかしら??」
善子「古いタイプのカメラね」
ルビィ「なんであるんだろう」
善子「一応持っていきましょう」
ルビィ「うゆ」
101
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:03:46 ID:9xbPbDTk
善子「ほかにもカギとかいろいろあるわね」
善子「使えそうなものはなるべく持っていきましょう」
ルビィ「あんまりたくさんは持てないから選ばないとね」
────
──
102
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:04:36 ID:9xbPbDTk
☆徘徊者について『現状』2人が分かっていること☆
・神楽鈴の徘徊者
鈴の音を鳴らしながら歩き回る着物を着た徘徊者
探知方法は現状不明
・走り廻る徘徊者
手や足のたくさん生えた異形の姿をした徘徊者
大きな足音を立てながら走りまわっている
足が速いため、もし追いかけられれば逃げ切るのは困難だろう
探知方法は現状不明
・泣き声の主
すすり泣きながら暗闇にひそんでいる少女の姿の徘徊者
主な探知方法は聴覚
────
──
103
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:14:43 ID:9xbPbDTk
シャン……シャン……シャン……
善子「相変わらず神楽鈴の徘徊者がいるわね」
ルビィ「どこにいるのかな?」
善子「分からないわ……私たちも音で判断するしかないから」
善子「壁の向こうの廊下なのか、それともすぐそこなのか」
善子「廊下がこっちまでつながっているのか」
善子「予想しなければならないわ」
104
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:15:56 ID:9xbPbDTk
シャン……シャン……シャンシャン……シャン……シャン……
善子「……いま鈴を二回鳴らしたわね」
ルビィ「なんだろうね……」
善子「音がまた向こうに行くわね……」
善子「折り返したのね」
善子「行き止まりだったのかしら?」
105
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:16:28 ID:9xbPbDTk
シャン……シャン……シャン……シャン……
……シャン……シャン……シャン……
善子「待って? 鈴の音が二つ……違う方向から聞こえるわ?」
ルビィ「え、それって……」
善子「……2体いるわね」
106
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:16:59 ID:9xbPbDTk
善子「まずいかもしれないわね」
ルビィ「もしかして……」
善子「ルビィ、つづらのある場所わかる?」
ルビィ「あっちだよ」
善子「そっちに逃げるわよ」
107
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:17:34 ID:9xbPbDTk
シャン……シャン……
善子「部屋が真っ暗になった!」
善子「すぐそこにいる!!」
ルビィ「ふぇぇ」
善子「真っ暗で見えないけど走るわよ!!」
108
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:18:07 ID:9xbPbDTk
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン
善子「見つかった!!」
ルビィ「すごいスピードでこっちに走ってくるよぉぉ!!」
109
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:18:42 ID:9xbPbDTk
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン
善子「さっきあったつづらに飛び込むわよ!!」
ルビィ「はあッ……はあッ……」
110
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:19:15 ID:9xbPbDTk
善子「あった!!」
ルビィ「うゆ!!」
善子「入るわよ!!」サッ
ルビィ「ぴぎぃ!!」サッ
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン
111
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:19:48 ID:9xbPbDTk
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン…………
シャン……シャン……シャン……シャン……
<シャン……シャン……
善子(はあッ……はあッ……)
ルビィ「はあッ……はあッ……」
112
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:20:25 ID:9xbPbDTk
善子「見失ったみたいね……どこかに行ったわ」
善子「見つけると今みたいに追いかけてくるのね」
ルビィ「うぅ……怖かったよぉ……」
善子「よく頑張ったわねルビィ」
ルビィ「うぅ……」
────
──
113
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:21:07 ID:9xbPbDTk
善子「次の部屋ね」
ルビィ「うん……」
グス……グスン……
善子「いるわね、泣き声の主」
ルビィ「じゃあ近くに勾玉も?」
善子「ええ、あるかもしれないわ」
114
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:23:01 ID:9xbPbDTk
善子「どこまで近づいても大丈夫なのかしら?」ザッ
<ドコ?……ドコニイルノ?……ドコニイルノ?
善子(すごく耳がいいわね……足音を立てないように近づかなきゃ)
115
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:23:33 ID:9xbPbDTk
善子(勾玉はどこかしら?)
ルビィ(あそこの暗闇の中に光ってるアレじゃない?)
善子(あったわね)
善子(とにかく爆竹でおびき出してその間にゲットするわよ)
ルビィ(うゆ……)
116
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:24:12 ID:9xbPbDTk
善子(あのあたりに投げればいいかしら……?)ヒョイ
……
パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ
グス……グスン……
善子(いまのうちに取りに行くわよ)
ルビィ(うん)
117
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:24:55 ID:9xbPbDTk
善子(そっと……そっと……)
善子(よし! 3個目ゲット!!)
ルビィ(やったね!)
パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ
<ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
善子「え……?」
118
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:25:25 ID:9xbPbDTk
パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
善子(走り廻る徘徊者!?)
ルビィ(えっ!?)
善子(タイミング悪く近くに来ちゃったの!?)
119
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:26:01 ID:9xbPbDTk
善子(まずいわね……早く鳴りやんで……爆竹)
善子(それか、こっち来ないで……)
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
善子(来てる……ッ)
ルビィ(あわわわ……ッ)
120
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:26:31 ID:9xbPbDTk
パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ
バァァァァァンンンン!!!!
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
善子「部屋の中に入ってきた!!!」
ルビィ「ぴぎゃぁぁぁぁあああああああ!!!!!」
121
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:27:02 ID:9xbPbDTk
ドコニイルノ!!
善子「まずい!! 泣き声の主にも見つかった!!」
ルビィ「もうダメぇぇぇぇぇ!!!!!」
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
122
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:27:41 ID:9xbPbDTk
ルビィ「ぴぎぃぃぃぃぃ!!!!」
ルビィは驚いて咄嗟に手に持っていた手鏡に触れた
すると手鏡は光を放ち二人はどこかに飛ばされてしまう
どうやら『ワープ』して場所を移動したようだ
善子「ハアッ……ハアッ……」
ルビィ「ハアッ……ハアッ……」
123
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:28:13 ID:9xbPbDTk
善子「はぁぁぁ……」どさっ
善子「助かったのね……」
ルビィ「はあッはあッ……おぇぇぇぇぇ」
善子「ルビィ!! しっかりして!!」
────
──
124
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:28:44 ID:9xbPbDTk
善子「……落ち着いた?」
ルビィ「うん、ごめんね善子ちゃん」
善子「でも今回は助かったわ」
善子「手鏡を使うとどこかにワープできるのね」
ルビィ「すごいね、見つけたらどんどん使おう」
125
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:29:15 ID:9xbPbDTk
善子「いいえルビィ、使うのはさっきみたいなピンチの時だけよ」
ルビィ「え……?」
善子「ここがどこか分かる?」
ルビィ「どこって……え?」
ルビィ「ここ……どこ……?」
126
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:29:49 ID:9xbPbDTk
善子「どうやらまったく知らない場所に飛ばされたみたいね」
善子「位置関係がさらに分からなくなったわ」
ルビィ「うゆ……」
善子「探索もやりなおしよ」
ルビィ「ふぇぇぇ……」
127
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:30:21 ID:9xbPbDTk
カナカナカナカナ……
善子「ヒグラシが鳴いてるわね……」
善子「ここはどこにあるのかしら……」
ルビィ「夕日が差し込んでるね」
128
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:32:19 ID:9xbPbDTk
善子「さっきまで真っ暗な廊下や部屋だったから」
善子「夕日が差し込む窓があるってことは」
善子「いま迷宮の隅っこにいるのかもしれないわね」
ルビィ「なるほどぉ」
────
──
129
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:32:50 ID:9xbPbDTk
善子「次はこの棚ね……これはコンパスかしら?」
ルビィ「うん、そうみたい」
善子「あっちが北なのかしら?」
ルビィ「……」
130
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:33:22 ID:9xbPbDTk
ルビィ「……このコンパス、出口を指してるんじゃないかな」
善子「え……?」
ルビィ「なんとなくそう思う……」
131
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:33:58 ID:9xbPbDTk
善子「分からないわね……」
善子「正しい方角が分からないから確かめることもできないし」
善子「出口がどっちにあるかも分からない」
善子「でも持っていきましょうか」
ルビィ「うん」
────
──
132
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:34:35 ID:9xbPbDTk
善子「向こうで火が揺らめいてるわね」
善子「あ、徘徊者が走ってるわよ」
ルビィ「あー、走ってるね」
善子「だんだん慣れてきたのかしらね……」
ルビィ「慣れてないはずだけど……」
133
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:35:07 ID:9xbPbDTk
シャン……シャン……
善子「鈴の音がどこからかするわね」
ルビィ「かなり遠くだね」
善子「少し動いても大丈夫ね」
ルビィ「うん」
134
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:35:57 ID:9xbPbDTk
善子「あんまり保守的になるとだんだんジリ貧になるから」
善子「少しだけ大胆に動いたほうが、かえって安全かもしれないわね」
ルビィ「うん、ちょっと怖いけどね」
ルビィ「気をつけて動かなきゃ」
善子「ええ」
135
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:36:46 ID:9xbPbDTk
善子「とはいえ、あまりにも警戒しすぎて音が鳴ってないのに何か鈴が鳴ってるように聞こえるわ」
ルビィ「ルビィもだよ……鈴が鳴ってるんじゃないかって思ってきたよ」
善子「早く脱出したいわ……」
136
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:37:20 ID:9xbPbDTk
善子「あれ? このあたりろうそくついてるわね」
ルビィ「戻ってきちゃったみたい」
善子「ほかに行ってない道を探しましょう」
ルビィ「うゆ」
137
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:38:23 ID:9xbPbDTk
シャン……シャン……
善子「今度こそ鈴の音がするわね」
善子「あっちにあるろうそくの火も揺れてる」
ルビィ「うん、隠れたほうがいいかも」
善子「この部屋、両側が襖だからどこから来ても危ないわね」
138
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:39:06 ID:9xbPbDTk
ルビィ「あ、善子ちゃん、つづらがあるよ」
善子「隠れましょう……」
ルビィ「隠れるの慣れてきたね」
善子「それどころかこの状況にも慣れてきてないかしら」
139
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:39:38 ID:9xbPbDTk
シャン……シャン……
シャン……シャン……
善子(近くまで来てるわね)
ルビィ(うん)
<ザァガラララララ
善子(!?!?)
ルビィ(!?!?)
140
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:40:12 ID:9xbPbDTk
シャン……シャン……
善子(え? 普通に襖開けて部屋に入って来たわよ?)
ルビィ(怖い……)
善子(火が消えてるから真っ暗でよく分からないわ)
141
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:40:44 ID:9xbPbDTk
シャン……シャン……
<ザァガラララララ
シャン……シャン……
善子(どこかに行ったみたいね)
142
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:41:23 ID:9xbPbDTk
善子「ふう……まさか普通に部屋に入ってくるなんて……」
ルビィ「いまのは怖かったよ……」
善子「ええ、私も見つかったかと思ったわ」
ルビィ「つづらも開けてくるのかな?」
善子「……」
────
──
143
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:42:35 ID:9xbPbDTk
善子「この部屋は……」
善子「中に勾玉があるわ」
ルビィ「やったね善子ちゃん」
善子「ええ」ガチャガチャ
善子「あら?……カギがかかってて入れないわ」
ルビィ「え……?」
144
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:43:16 ID:9xbPbDTk
善子「カギは持ってないわよね」
ルビィ「うん……」
善子「じゃあ、また探索してここに戻って来なきゃいけないわね」
ルビィ「ふぇぇ……」
────
──
145
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:43:48 ID:9xbPbDTk
善子「こっちは……廊下の角にある部屋ね」
善子「もしこの部屋で襲われたら行き止まりだから逃げ道がないわ」
ルビィ「うぅ……」
善子「早く探索を済ませて出ましょう」
146
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:44:20 ID:9xbPbDTk
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
善子「嘘でしょ!?」
ルビィ「ぴぎぃ!?」
147
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:44:53 ID:9xbPbDTk
善子「扉閉めて!! 明かり消して!!」
ルビィ「うゆ!!」
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
善子「部屋の隅の暗がりに身をひそめるわよ!」
ルビィ「はあッ……はあッ……」
148
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:45:36 ID:9xbPbDTk
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
バアァァァァァァンンンン!!!!
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
善子(どこかの扉を蹴破ってるわね……)
ルビィ(はあッはあッ……)
149
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:05:49 ID:9xbPbDTk
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
善子(すぐそこまで来てる!!)
ルビィ(はッ……はッ……)
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
150
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:06:59 ID:9xbPbDTk
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ…………
善子(……)
ルビィ(……)
善子「はあ……どこか行った……」
ルビィ「はあ……やっぱり怖いよ……」
151
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:07:38 ID:9xbPbDTk
善子「場所が悪いからなおさらね」
善子「折り返してどこかへ行ったみたい」
善子「扉を蹴破って入って来られたらダメだったわね」
善子「助かったわ」
ルビィ「うゆ……」
────
──
152
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:08:13 ID:9xbPbDTk
ルビィ「結局カギはなかったね」
善子「ええ、困ったわね」
ルビィ「もっと遠くまで探しに行く?」
善子「……」
善子「……少し考えさせて?」
153
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:08:44 ID:9xbPbDTk
善子(ここでもっと遠いところまで探しに行けばその分、徘徊者に襲われる確率が上がるわ)
善子(でも早く勾玉を集めて出口に行かないと、それはそれで危険ね)
善子(どうしたものかしら……)
154
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:09:14 ID:9xbPbDTk
ルビィ「……善子ちゃん?」
善子「ルビィ、走る体力はまだある?」
ルビィ「え……?」
善子「カギのかかった部屋の近くに隠れられそうな部屋があったわよね」
ルビィ「うん……」
155
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:09:45 ID:9xbPbDTk
善子「カギがないのなら……」
善子「徘徊者に扉を開けてもらうわ!」
ルビィ「え……?」
ルビィ「どうやって?」
156
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:10:23 ID:9xbPbDTk
善子「さっき徘徊者が爆竹に反応してたわよね?」
善子「扉の隙間から爆竹を投げ入れて徘徊者に扉を壊してもらうわ」
ルビィ「え……それって……徘徊者しゃんをこっちから呼ぶってこと!?」
善子「ええ、その通りよ」
ルビィ「ええっ!?」
157
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:10:54 ID:9xbPbDTk
ルビィ「やめようよ、危ないよ!」
善子「たしかにリスキーだけど、成功すれば探索が楽になるわ」
善子「ここはやるわよ」
ルビィ「そんな……」
────
──
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