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善子「影廊」ルビィ「夕暮れの迷宮から脱出」
1
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 10:40:05 ID:9xbPbDTk
ラブライブ!SS
これはホラーゲーム「影廊 -Shadow Corridor-」のパロディSSです。
ゲームは有料版と無料版があります。
リンクは貼りません。興味のある方は各自で検索してください。
ゲームに関する過度なネタバレはなるべく避けるようにします。
それでもネタバレが気になる場合はお戻りください。
また、SS内では設定の一部改変があります。
この物語はフィクションです。
146
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:44:20 ID:9xbPbDTk
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
善子「嘘でしょ!?」
ルビィ「ぴぎぃ!?」
147
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:44:53 ID:9xbPbDTk
善子「扉閉めて!! 明かり消して!!」
ルビィ「うゆ!!」
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
善子「部屋の隅の暗がりに身をひそめるわよ!」
ルビィ「はあッ……はあッ……」
148
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 12:45:36 ID:9xbPbDTk
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
バアァァァァァァンンンン!!!!
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
善子(どこかの扉を蹴破ってるわね……)
ルビィ(はあッはあッ……)
149
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:05:49 ID:9xbPbDTk
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
善子(すぐそこまで来てる!!)
ルビィ(はッ……はッ……)
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
150
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:06:59 ID:9xbPbDTk
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ…………
善子(……)
ルビィ(……)
善子「はあ……どこか行った……」
ルビィ「はあ……やっぱり怖いよ……」
151
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:07:38 ID:9xbPbDTk
善子「場所が悪いからなおさらね」
善子「折り返してどこかへ行ったみたい」
善子「扉を蹴破って入って来られたらダメだったわね」
善子「助かったわ」
ルビィ「うゆ……」
────
──
152
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:08:13 ID:9xbPbDTk
ルビィ「結局カギはなかったね」
善子「ええ、困ったわね」
ルビィ「もっと遠くまで探しに行く?」
善子「……」
善子「……少し考えさせて?」
153
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:08:44 ID:9xbPbDTk
善子(ここでもっと遠いところまで探しに行けばその分、徘徊者に襲われる確率が上がるわ)
善子(でも早く勾玉を集めて出口に行かないと、それはそれで危険ね)
善子(どうしたものかしら……)
154
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:09:14 ID:9xbPbDTk
ルビィ「……善子ちゃん?」
善子「ルビィ、走る体力はまだある?」
ルビィ「え……?」
善子「カギのかかった部屋の近くに隠れられそうな部屋があったわよね」
ルビィ「うん……」
155
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:09:45 ID:9xbPbDTk
善子「カギがないのなら……」
善子「徘徊者に扉を開けてもらうわ!」
ルビィ「え……?」
ルビィ「どうやって?」
156
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:10:23 ID:9xbPbDTk
善子「さっき徘徊者が爆竹に反応してたわよね?」
善子「扉の隙間から爆竹を投げ入れて徘徊者に扉を壊してもらうわ」
ルビィ「え……それって……徘徊者しゃんをこっちから呼ぶってこと!?」
善子「ええ、その通りよ」
ルビィ「ええっ!?」
157
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:10:54 ID:9xbPbDTk
ルビィ「やめようよ、危ないよ!」
善子「たしかにリスキーだけど、成功すれば探索が楽になるわ」
善子「ここはやるわよ」
ルビィ「そんな……」
────
──
158
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:11:34 ID:9xbPbDTk
善子「カギのかかった部屋の前に来たわ」
善子「扉の隙間から中が見えるから、ここから爆竹を投げ入れるわ」
善子「ルビィ、逃走経路は確認できた?」
ルビィ「うん、あっちに行けば大丈夫だよ」
善子「徘徊者が来たらやるわよ……」
159
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:12:04 ID:9xbPbDTk
シャン……シャン……
善子「ちょうどいいところに来たわね……」
ルビィ「……」ゴクリ
善子「爆竹を投げ入れるわよ」ヒョイ
善子「音が鳴ったらあっちの部屋に隠れるわよ」
ルビィ「うん」
160
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:12:34 ID:9xbPbDTk
パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ
善子「隠れるわよ!」
ルビィ「うん!」
パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ
シャン……シャン……シャンシャン……シャン……
161
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:13:05 ID:9xbPbDTk
シャン……シャン……シャン……シャン……
シャン……シャン……シャン……シャン……
善子(こっちに確認に来たわね……)
ルビィ(うん……)
162
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:13:50 ID:9xbPbDTk
シャン……シャン……シャン……シャン……
ドン!!ドン!!ドン!!バアアァァァァァンンンン!!!!
シャン……シャン……
善子(思った通り部屋を開けてくれたわね)
ルビィ(すごい力だね)
善子(ええ、襲われたらひとたまりもないわ)
163
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:14:21 ID:9xbPbDTk
シャン……シャン……
シャン……シャン……
善子「遠ざかっていく……」
ルビィ「誰もいなかったからだね」
善子「これで部屋に入れるわ」
164
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:14:54 ID:9xbPbDTk
善子「部屋の前に来たけど……扉が粉々になってるわね」
ルビィ「ひぃぃ……」
善子「ものすごい力だわ……とにかく勾玉ゲットよ……」
ルビィ「これで4つ……」
善子「あと1つね」
165
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:15:26 ID:9xbPbDTk
善子「ルビィ、このコンパスは出口を指してるかもしれないって言ってたわよね」
ルビィ「なんとなくだけど、そんな気がしたんだ」
善子「……それにかけてみましょう」
善子「そうだと信じて……このコンパスが指すほうに進むわ」
ルビィ「え……?」
166
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:15:57 ID:9xbPbDTk
善子「そして途中に勾玉があれば、それを拾って」
善子「もし本当に出口ならそのまま脱出できるわ」
ルビィ「うん……そうだね……」
ルビィ「そうだと信じて進もう……」
善子「ええ……」
167
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:21:11 ID:9xbPbDTk
善子「コンパスの指すほうへ……」
善子「この棚には……」
善子「うーん……特にないわね」
ルビィ「うゆ」
168
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:21:43 ID:9xbPbDTk
善子「このタンスには……ん?」
ルビィ「どうしたの?」
善子「青く光る石があるわ」
ルビィ「石?」
善子「袋にいくつか入ってる」
169
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:22:16 ID:9xbPbDTk
ルビィ「なんだろうね、これ」
善子「分からないわ……」
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
善子「相変わらずどこか走ってる音がするわね」
ルビィ「ろうそくの火が揺らめいてるよ」
善子「じゃあ近くにいるわね……隠れましょうか」
170
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:22:50 ID:9xbPbDTk
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ
善子「プレッシャーすごいわね」
ルビィ「あ、ろうそくの火が消えた」
善子「真っ暗…………じゃないわね」
ルビィ「え……?」
171
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:23:28 ID:9xbPbDTk
善子「この青い石の光……消えてないわ」
善子「敵が近づいてきても消えない光なのね」
ルビィ「どういう原理なのかな?」
善子「分からないけど、とにかく消えない光みたいね」
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ…………
善子「どこかに行ったわね……」
ルビィ「うゆ……」
172
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:23:59 ID:9xbPbDTk
善子「……この石、使えるかもしれないわ」
ルビィ「え……?」
善子「これを使えば真っ暗な廊下でも迷わずに走れるわ」
ルビィ「でもこの光、そんなに強い光じゃないよ?」
ルビィ「あたりは真っ暗だよ?」
善子「いいえ、これは目印として使うのよ」
ルビィ「目印……?」
173
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:24:33 ID:9xbPbDTk
善子「敵に追いかけられてるとき明かりが消えて真っ暗になるじゃない」
ルビィ「うん、道が分からなくなるよね」
善子「だから、この消えない光の石を逃走経路に置くのよ」
善子「そうすれば逃げる時に迷わずに逃げられるわ」
ルビィ「なるほどぉ」
────
──
174
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:25:05 ID:9xbPbDTk
善子「出口に向かいつつ、勾玉を探すわよ」
ルビィ「うゆ」
善子「コンパスはこっちを指してるわ」
善子「この部屋は……つづらがあるわね」
善子「何かあったらこの部屋に逃げてきましょう」
ルビィ「うん」
175
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:25:36 ID:9xbPbDTk
善子「こっちの部屋は……」
善子「!?」
ルビィ「どうしたの善子ちゃん?」
善子「あれを見て?」
ルビィ「どれ?」
176
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:26:08 ID:9xbPbDTk
善子「部屋の真ん中に勾玉が置いてあるわ」
ルビィ「すごいね!! あれを取れば5つ目だよ!!」
ルビィ「ここから出られるよ!!」
善子「待って!!……何かおかしいわ」
ルビィ「え……?」
177
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:26:50 ID:9xbPbDTk
善子「この勾玉……罠ね」
ルビィ「え……罠?」
善子「ええ……どうぞ取ってくださいって感じで置いてあるわ」
善子「あれは取りに来たところを逆に捕まえるためのトラップよ」
ルビィ「そんな……」
178
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:27:20 ID:9xbPbDTk
善子「部屋の奥を見て……まだ部屋がある」
ルビィ「うん……」
善子「あそこに徘徊者が隠れているんじゃないかしら?」
ルビィ「え……?」
179
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:28:03 ID:9xbPbDTk
善子「もしそうならあの勾玉は取らないほうがいいわ」
ルビィ「うん……じゃあ他の探しに行く?」
善子「いいえ、それでもあれを取るわ」
ルビィ「え……? どうやって……?」
善子「これよ……さっきのひかり石」
ルビィ「ひかり石……?」
180
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:28:36 ID:9xbPbDTk
ルビィ「これを逃げ道に置くの……?」
善子「ええ、廊下にいくつか設置するわ」
善子「それで、さっきのつづらのある部屋まで走って逃げるわ」
ルビィ「ええ……怖いよ……」
善子「でもやるしかないわ……」
善子「ひかり石を置いてくるわよ」
181
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:29:25 ID:9xbPbDTk
善子「それともルビィは先に部屋に隠れてる?」
ルビィ「え……? でも一人で部屋にいるのも怖いかな……」
善子「それじゃあ一緒に走って逃げましょう」
善子「もしトラップじゃなくて追いかけられないのなら」
善子「それでいいんですもの」
182
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:30:27 ID:9xbPbDTk
善子「ルビィ、走る準備はいい?」
ルビィ「うん……」
善子「石も設置した……行くわよ!!」
ザァァ……
バアアアァァァァァァァンンンンンン!!!!!!
扉を開けると善子の予想通り奥の部屋から扉を蹴破り徘徊者が飛び出してきた!!
183
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:31:00 ID:9xbPbDTk
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン
善子「神楽鈴の徘徊者ね!!」
善子「このまま光をたどって部屋まで逃げるわよ!!」
ルビィ「うゆ!!」
184
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:31:32 ID:9xbPbDTk
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン
善子「はあッ……はあッ……」
ルビィ「はあッ……はあッ……」
185
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:32:03 ID:9xbPbDTk
善子「つづらよ!! 中に隠れるわ!!」
ルビィ「うゆ!!」
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン
186
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:32:35 ID:9xbPbDTk
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン
善子(まだ探してるわね……)
ルビィ(うん……)
187
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:33:07 ID:9xbPbDTk
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン
……シャン……シャン……シャン………………
善子「見失ったようね……どこかに行ったわ」
ルビィ「はあ……」
188
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:33:46 ID:9xbPbDTk
善子「これで勾玉を取りに行けるわね」
ルビィ「やっと5つ揃うね!」
善子「まだ近くにいるかもしれないから気をつけてさっきの部屋に戻るわよ」
────
──
189
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:34:24 ID:9xbPbDTk
善子「さっきの部屋に戻ってきたわ」
ルビィ「うん」
善子「奥の扉が蹴破られて粉々になってるわね」
ルビィ「本当にすごい力だね」
善子「さあ、勾玉を取るわよ!」
190
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:34:55 ID:9xbPbDTk
善子「ふう……これで5つよ!!」
ルビィ「やったね!! 出口を探そう!!」
善子「ええ!!」
だが……
191
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:39:55 ID:9xbPbDTk
オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ア゛ア゛ア゛アアアァァァァァァ…………
善子「!?!?」
ルビィ「!?!?」
善子「何の声!?」
ルビィ「うゆ……なんかすごく嫌な予感がするよ……」
おぞましい殺気が近づいてくる……
192
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:40:25 ID:9xbPbDTk
善子「そんな簡単には逃げさせてはくれないってことね……」
ルビィ「うゆ……今までで一番危ないかも……」
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ああ゛ッ!!!!
あ゛あ゛あ゛あ゛あああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!
善子「何か分からないけど、こっち来てるわね!!」
ルビィ「ピギィ!! なんか怖いよぉ!!」
193
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:41:02 ID:9xbPbDTk
すぐそこにはおぞましい殺気を放ち憎悪を振りまく
着物を着た女の姿をした敵が浮遊しながら迫ってきていた
甲高い叫び声を上げながらまっすぐと二人に接近してくる
194
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:42:27 ID:9xbPbDTk
善子「なんかヤバイわよアレ!!」
ルビィ「ぴぎゃぁぁぁぁぁあああああああ!!!!」
善子「逃げるわよルビィ!!!!」
195
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:43:10 ID:9xbPbDTk
善子「走って!! そうしなければ命はないわ!!」
ルビィ「ハアッ!! ハアッ!! ハアッ!!」
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ああ゛ッ!!!!
あ゛あ゛あ゛あ゛あああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!
196
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:43:40 ID:9xbPbDTk
善子「扉を閉めるわ!!」
善子「たぶんダメだろうけど!!」
バアアァァァァァンンンン!!!!
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ああ゛ッ!!!!
あ゛あ゛あ゛あ゛あああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!
197
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:44:11 ID:9xbPbDTk
善子「ダメ!! 一撃で粉砕されたわ!!」
ルビィ「ハアッ!! ハアッ!!」
ルビィ「ふぇぇ……」
ルビィは恐怖のあまり後ろを振り向く……
すると……
198
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:44:45 ID:9xbPbDTk
ルビィ「ううぅぅ……ああぁぁ……はあッ……はあッ……」
善子「どうしたの!?」
ルビィ「あの敵しゃん見てると……苦しくなってきて」
善子「見ちゃダメよ!! 命を持っていかれるわ!!」
善子「絶対に振り向いちゃダメ!!」
善子「前だけ見て走って!!!!」
ルビィ「うゆううううう!!!!」
199
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:45:16 ID:9xbPbDTk
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ああ゛ッ!!!!
あ゛あ゛あ゛あ゛あああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!
善子「ダメ!! 全然引き離せない!!」
ルビィ「うぅぅ……もうダメかも!!!」
善子「あきらめないで!!」
善子「頑張って走って!!」
ルビィ「はぁッ……はぁッ……」
200
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:45:49 ID:9xbPbDTk
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ああ゛ッ!!!!
あ゛あ゛あ゛あ゛あああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!
あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!!!
善子「ぐっ……」
ルビィ「もうダメだよ!! 追いつかれちゃう!!」
善子「はあッ……はあッ……!!」
201
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:46:37 ID:9xbPbDTk
生存本能だとでもいうのだろうか
ルビィは後ろを振り向くと抵抗するように古びたカメラのシャッターを押した
パシャッッ!!!!
オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ア゛ア゛アアアアアアアァァァァァァ!!!!!!!
202
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:47:07 ID:9xbPbDTk
目がくらむほどの強烈な光を浴びせると
その敵は叫び声を上げながら怯んだ
動きが止まっている今のうちなら逃げられるかもしれない
203
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:47:42 ID:9xbPbDTk
善子「カメラのフラッシュが効いてるの!?」
ルビィ「はあッ……はあッ……」
善子「安心しないで! おそらく動きが止まるのはほんの十数秒程度よ!!」
ルビィ「ハァッ……ハァッ……」
善子「今のうちに遠くまで逃げるわよ!!」
ルビィ「う、うゆ……」
204
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:48:15 ID:9xbPbDTk
善子「はあッ……はあッ……」
ルビィ「はあッはあッはあッはあッ……」
善子「ぐっ……」
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ああ゛ッ!!!!
あ゛あ゛あ゛あ゛あああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!
205
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:49:00 ID:9xbPbDTk
善子「来てるわね!!」
ルビィ「はあッ……はあッ……振り向いてシャッター押したい……」
善子「ダメよ!! 使える回数はあと数回でしょ!!」
善子「それに振り向けば体力を持っていかれるわ!!」
善子「あの叫び声だけ聞いて近づいてきたその瞬間に振り向いてシャッターを押すのよ!!」
ルビィ「うゆ……怖すぎるよぉぉぉぉ!!!!」
206
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:49:33 ID:9xbPbDTk
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ああ゛ッ!!!!
あ゛あ゛あ゛あ゛あああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!
ルビィ「ピギィ!! もうダメ!!!!」
ルビィが振り向くと敵は地を這いずりながら高速で接近してきていた
ルビィ「ぴぎゃぁぁぁぁああああああ!!!!!」
207
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:50:21 ID:9xbPbDTk
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ああ゛ッ!!!!
あ゛あ゛あ゛あ゛あああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!
ルビィは恐怖のあまりシャッターを押す!!
パシャッッ!!!!
オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ア゛ア゛アアアアアアアァァァァァァ!!!!!!!
ルビィ「はあッ……はあッ……はあッ……!!!!」
善子「もっと遠くまで逃げるわよ!!」
208
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:50:51 ID:9xbPbDTk
善子「はあッ……はあッ……!!!!」
ルビィ「はあッ……ぐっ……どこまで逃げればいいの!!」
善子「……ッ」
ルビィ「もう無理だよぉ!!」
209
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:51:23 ID:9xbPbDTk
善子(正直、もうダメかもしれないわ……)
善子(カメラが使えなくなれば……私たちはおしまい……)
善子(ごめんねルビィ……守ってあげられなくて……)
善子(みんな……ごめんね……)
210
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:51:53 ID:9xbPbDTk
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ああ゛ッ!!!!
あ゛あ゛あ゛あ゛あああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!
善子「来てるわ!! でも振り向かないで!!」
善子「もっと引き付けて!!」
善子「そうしないと逃げられる距離が短くなるわ!!」
善子「なんとしても出口にたどり着くのよ!!」
ルビィ「はあッ……はあッ……!!」
211
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:52:23 ID:9xbPbDTk
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ああ゛ッ!!!!
あ゛あ゛あ゛あ゛あああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!
善子「今よ!! シャッターを押して!!」
ルビィ「うゆ!!」
パシャッッ!!!!
オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ア゛ア゛アアアアアアアァァァァァァ!!!!!!!
212
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:52:55 ID:9xbPbDTk
善子「はあッ……はあッ……」
善子(あと何回使えるかしら……)
善子(5回だとしたらあと2回)
善子(でももし3回なら……いま3回使ったから終わり……)
善子(くっ……出口は見つからない……どうしたら……)
213
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:53:25 ID:9xbPbDTk
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ああ゛ッ!!!!
あ゛あ゛あ゛あ゛あああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!
善子「ルビィ!!」
ルビィ「うゆ!!」
かちゃっ……かちゃかちゃ……
善子「え……?」
ルビィ「ぴぎぃぃ!?」
214
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:53:58 ID:9xbPbDTk
善子「3回……」
善子「もうそのカメラは使えないわ!!」
ルビィ「うぇぇぇぇんんんん!! おねえちゃあああああああ!!!!」
善子「もうダメぇぇぇぇ!!!!」
215
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:55:09 ID:9xbPbDTk
ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ああ゛ッ!!!!
あ゛あ゛あ゛あ゛あああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!
あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!!!
善子(ごめんね……)
ドオオオォォォォォォンンンン!!!!
……
216
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:55:40 ID:9xbPbDTk
善子「……え?」
ルビィ「……え?」
ルビィ「敵しゃんの動きが……止まってる……」
善子「どういうこと……?」
??「オラが時を止めたずら」
善子・ルビィ「!?」
217
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:56:13 ID:9xbPbDTk
善子「その声は……」
善子「ずら丸!!!!」
花丸「善子ちゃん、ルビィちゃん、大丈夫ずら?」
善子「どういうことなのよこれ」
花丸「話はあとずら……ここから離れるずら」
218
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:56:48 ID:9xbPbDTk
ルビィ「うぇぇぇんんんんへなめるちゃぁぁぁあああ怖かったよぉぉぉ!!!」
花丸「ルビィちゃんよしよしずら……」
善子「はあッ……はあッ……」
善子「とにかくここから離れましょう」
花丸「うん、出口はこっちだよ」
────
──
219
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:57:18 ID:9xbPbDTk
─影廊・出口─
花丸「ここが出口ずら」
花丸「その台座の上に勾玉を5つ置いて」
善子「ええ」
ルビィ「うゆ」
220
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 13:58:09 ID:9xbPbDTk
花丸「あ、そのまえに……」
花丸「そして時は動きだす」
ドオオオォォォォォォンンンン!!!!
花丸「ここまで来れば大丈夫ずら」
殺気はどこかへと消え去った……
────
──
221
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:01:00 ID:9xbPbDTk
☆ここまでに出現した敵☆
・神楽鈴の徘徊者
・走り廻る徘徊者
・泣き声の主
・憎悪を振りまく影
────
──
222
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:01:33 ID:9xbPbDTk
花丸「台座に勾玉を5つ置くずら」
善子「ええ」
善子たちは台座に勾玉を置いた
<ギィィ……
奥の扉が開いた
223
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:02:15 ID:9xbPbDTk
花丸「奥にある鏡で元の世界に帰れるずら」
善子「ええ、帰るわよ」
ルビィ「うゆ」
祭壇のような部屋を進み、3人は奥の部屋の鏡の前に来た
224
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:02:46 ID:9xbPbDTk
善子「これで帰れるのね……」
花丸「うん……」
ルビィ「帰ろう……」
鏡が光を放つ
3人は元の世界に帰ることに成功した
225
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:03:17 ID:9xbPbDTk
─元の世界─
善子「ここは……迷い込んだときのトンネルね……」
善子「ひどい目にあったわね」
ルビィ「うゆ……ごめんね善子ちゃん……」
花丸「二人とも無事でよかったずら」
226
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:07:08 ID:9xbPbDTk
善子「それにしても驚いたわよ」
善子「どうやって徘徊者たちの動きを止めたのよ」
花丸「それなんだけど……」
ルビィ「……??」
227
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:07:40 ID:9xbPbDTk
花丸「あの状況だと二人を助けることは不可能だった」
花丸「だから、人間をやめるしかなかった」
花丸「ごめんね二人とも……」
善子「どういう……こと……?」
228
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:08:11 ID:9xbPbDTk
そう言うと花丸は
どこからか取り出した能面を
自らの顔につけるのだった……
シャン…………シャン…………
229
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:08:44 ID:9xbPbDTk
どこかで鈴の音がした気がした……
おわり……?
230
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:09:15 ID:9xbPbDTk
231
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:10:10 ID:9xbPbDTk
232
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:10:42 ID:9xbPbDTk
233
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:11:12 ID:9xbPbDTk
花丸「なんちゃってずら〜☆」
花丸「冗談ずらよぉ〜☆」
善子「〜〜っっ!!」ポコポコ
花丸「いたいずらよぉ善子ちゃん」
善子「びっくりしたわよ!!」
花丸「ごめんずら」
────
──
234
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:11:53 ID:9xbPbDTk
善子「トンネルを抜けると照りつける光に目がくらんだ」
善子「夏の日差しは強烈に、私たちを日常へと引き戻した」
善子「あのとき彷徨ったあの場所は一体何だったのかしら」
善子「ずら丸は何か知っているみたいだったけど、それ以上は教えてはくれなかった」
────
──
235
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:12:39 ID:9xbPbDTk
─後日・浦の星女学院─
花丸「おはよう善子ちゃん」
善子「おはようずら丸」
善子「……」
善子「今日もルビィは休み?」
花丸「うん……」
236
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:13:12 ID:9xbPbDTk
善子「ここのところずっとね……」
花丸「仕方ないずら……あんなことがあったんだから」
善子「そうね……元気になるといいわね」
善子「……」
237
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:13:51 ID:9xbPbDTk
善子(実を言うと私もあまり元気ではない)
善子(あれからというもの毎晩、鈴の音が聞こえる気がする)
善子(暗闇が怖いし、堕天使の話も控えているわ)
善子(どうしちゃったのかしら……)
善子「……」
花丸「……」
238
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:14:29 ID:9xbPbDTk
善子「……」
花丸「ルビィちゃんのお見舞いに行かない?」
善子「……そうね、行きましょうか」
────
──
239
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:15:57 ID:9xbPbDTk
─黒澤家─
ダイヤ「お二人ともルビィのお見舞いありがとうございます」
善子「ええ、当たり前じゃない」
花丸「……」
ダイヤ「こちらの部屋ですわ」
────
──
240
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:16:30 ID:9xbPbDTk
─ルビィの部屋─
ルビィ「あ、二人とも……」
善子「ルビィ……大丈夫?」
ルビィ「うん……」
花丸「ダイヤさんにはあのこと話してないずらね?」
ルビィ「うん……話してない」
241
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:17:01 ID:9xbPbDTk
善子「そうよね……」
ルビィ「まだ怖いよ……」
善子「ルビィ……よく頑張ったわね」なでなで
ルビィ「うゆ……」
242
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:17:40 ID:9xbPbDTk
善子「私たち学校で待ってるから……元気になったら来なさいよ」
ルビィ「うん……ありがとう」
ルビィ「……あのね」
善子「……?」
243
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:18:11 ID:9xbPbDTk
ルビィ「3人でお泊りしたいな……」
善子「ええ、そうね」
花丸「オラもしたいずら」
────
──
244
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:18:41 ID:9xbPbDTk
善子(私もまだ怖かった……)
善子(でも3人でいられると聞いてほっとした)
善子(この3人でよかった……)
────
──
245
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 14:19:18 ID:9xbPbDTk
善子「後日、あのトンネルを訪れると反対側は住宅街につながっていた」
善子「あの場所に行くことはもうないはずだ」
善子「これでよかったんだ……そう思うことにしよう」
花丸「……また、このトンネルに来ちゃったずらか?」
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