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ハム太郎「死の大行進なのだ」ヘケッ
10
:
◆WI5yHe7k..
:2019/02/23(土) 08:14:13 ID:a5/RM3NE
「う、うきゅーーーーー!!!」
ーーーーグチャッ!!
「ち、ちびまるちゃーーーーん!!!」
また一匹。
今度はちびまるちゃんがゴミのように踏み潰される。
それでも全員足を止めず、死に物狂いで路地裏を目指した。
そんなハムちゃんずを嘲笑うかのように、
「み、皆さん……マズいですよ……」
「どうしたんでちゅの、こうしくん……?」
「向こうを見てください……!」
自転車の集団がやってくる。
残り6匹
11
:
◆WI5yHe7k..
:2019/02/23(土) 08:15:01 ID:a5/RM3NE
ペダルを回す音が段々と大きくなってくる。
単なる歩行者ですら大きな脅威だったのだ。
迫り来る自転車を回避する方法なんて存在するはずもなかった。
「いやあああああああああッ!!」
ゴリッ。
タイヤに巻き込まれたマフラーちゃんがまるでミンチのようにグチャグチャになる。
「お、お兄ちゃん…………ッ!!」
轢かれそうになる妹をトラハムくんが庇う。
しかし自転車相手にそれは無意味だった。
二匹まとめて轢き潰されてしまう。
残り3匹
12
:
◆WI5yHe7k..
:2019/02/23(土) 08:15:46 ID:a5/RM3NE
無事に路地裏まで辿り着けたのはたった三匹。
真っ先に走り出し自転車集団を回避していたタイショー。
そして運良く轢かれずに済んだこうしくんとリボンちゃん。
「たった数分で……10匹のハムちゃんずが……」
茫然自失とした様子でタイショーが呟く。
「俺様のせいだ……。ハムちゃんずのリーダーなのに何も出来なかった俺様の……」
13
:
◆WI5yHe7k..
:2019/02/23(土) 08:17:10 ID:a5/RM3NE
「で、でもここまで来ればもう安心ですよね! 後は夜まで待って、人が減ってから地下ハウスへ戻りましょう! ね!」
なんとか場を和ませようようと、こうしくんが明るい調子で言う。
三匹が今いる路地裏はかなり道幅が狭く、人間が入ってきたとしてもゆっくりとした動きでしか歩けないはずだ。
それなら踏み潰される危険はかなり少なくなる。
ただし。
「ふしゅるるるる…………! しゃあっ!!」
そこには人間ではない、別の脅威が存在していた。
物陰から飛び出したそれは一瞬でこうしくんを押さえ付け、
「え…………っ?」
頭に深々と牙を食い込ませる。
ハムちゃんずにとって最大の天敵。
ーー野良猫だ。
残り2匹
14
:
◆WI5yHe7k..
:2019/02/23(土) 08:18:03 ID:a5/RM3NE
「フゥゥゥゥ…………」
死体となったこうしくんを地面に投げ捨てると、野良猫はタイショーとリボンちゃんへと向いた。
補食目的ではなかった。ハムちゃんずの命を玩具にしようとしているのだ。
「リボンちゃんだけでも逃げてくれ……ここは俺様が食い止める……!」
決死の思いでタイショーが前へ踏み出る。
この短時間で11匹のハムちゃんずが命を落とした。
リーダーの自分がちゃんとしていなかったから。
だから、せめて最後だけでも。
「リボンちゃんを守ってみせる……!」
15
:
◆WI5yHe7k..
:2019/02/23(土) 08:18:44 ID:a5/RM3NE
「シャアアアアッ!!」
野良猫のパンチが繰り出されるのと同時に、タイショーがタックルを仕掛ける。
低い姿勢で肉球をかわし、そのまま野良猫の前足へしがみつく。
「火事場のハム力だじぇぇぇぇぇ!!!」
死を覚悟したタイショーの力は凄まじかった。
野良猫を持ち上げブンブンと振り回し始める。
「な、長くは持たねえ。今の内に逃げろ! リボンちゃん!」
「……イヤでちゅわ! 私も戦いまちゅ!」
「!?」
16
:
◆WI5yHe7k..
:2019/02/23(土) 08:20:00 ID:a5/RM3NE
リボンちゃんが駆け出す。
そのまま勢いをつけて地面を蹴り、空中へ飛び上がる!!
「リボン…………ハリケーン!!!!!!」
そして空中で身をよじり、回転する。
するとリボンちゃんは竜巻になり、竜巻は野良猫の身体を切り裂き始めた。
「痛いニャン」これには堪らず野良猫も逃げ出してしまう。
タイショーとリボンちゃんは、野良猫に勝ったのだ!!!
「や、やりまちたわ……」
「すごいじぇリボンちゃん!」
17
:
◆WI5yHe7k..
:2019/02/23(土) 08:21:20 ID:a5/RM3NE
その後、地下ハウスへと戻った二匹。
「みんな……死んでしまった」
落ち込んだ様子でタイショーが言う。
無事に生還できた。
だが、もう楽しかったハムちゃんずの日々は戻らない。永遠に。
「タイショーくん…………」
落胆した様子のタイショーを見て、リボンちゃんは
「私を、抱いてくださいでちゅわ」
リボンを脱ぎ捨て、全裸になった。
そしてタイショーへ迫る。
「全部……忘れさせてあげまちゅわ」
「り、リボンちゃん……あ、あんっ♥ だじぇ♥」
END
18
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/23(土) 15:23:40 ID:DFja/z6I
パニックホラーみたい
19
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/24(日) 03:51:20 ID:GPxnkdV2
正直このシリーズ好き
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