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ミカサ「怪談」
1
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/05(金) 15:28:10 ID:2e0iM3wk
ミカサ「そう、あれは私がシガンシナにいた頃のこと…」
ミカサ「……」ジ-
アルミン「ミカサ!そんな所で何してるの?」
ミカサ「アルミン。見て、この花」
テロ-ン
ミカサ「下を向いてしょぼくれてる。かわいい」
アルミン「待雪草だね。もう3月になるけど、きっとまだ雪が降るのを待っているんだ」
ミカサ「待雪草。いい名前」
22
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/06(土) 01:00:21 ID:kIyENPJY
ミカサ「アルミンはジャンの声に驚いただけ…それにその話、おじさんのまるパクもがっ」
エレン「一発芸やります、驚いた時のジャン。うわああああ!!」ヘンガオ
ライナー「ブフーッ」
ジャン「許さねえぞてめええええ」
アルミン「騒いだら教官きちゃうよ…」
ベルトルト「うわ、もう10時半過ぎてるのか」
ライナー「元はと言えばお前とミカサが遅れてきたせいだぞ…」
ミカサ「ごめん、ベルトルトと私は掃除当番だった。時間ないから次の人はクジで決めよう」
ベルトルト「よし…」
23
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/06(土) 01:01:18 ID:kIyENPJY
ライナー「入団からずっとあたためといたやべえのがあるからな…エレン、お前まじでチビるぞ」
エレン「怖い話、ちょうだいちょうだい〜」
ジャン「おいうぜえぞこいつ」
アルミン「くそ…下手にリアクション取ったから調子に乗り始めた…」
ミカサ「みんなつかんだ?じゃあせーので見よう。せーの!」
24
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/06(土) 01:02:05 ID:kIyENPJY
ジャン「俺だあああああ」
ベルトルト「ほっ」
ライナー「何だと…」
アルミン「エレンにやり返そうと思ったのに…」
エレン「馬小屋に閉じ込められた話じゃね?」
ミカサ「エレン、馬鹿にするのはよくない。ジャン話して」
エレン「ぜってー怖くねえからwww」
25
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/06(土) 01:06:26 ID:kIyENPJY
ジャン「よし。……お前ら、見てはいけないものを見ちまったって経験はあるか?」
ジャン「あれは俺がまだトロスト区に住んでいた頃の話だ…」
ジャン「その日、俺たちがいつものように街角で遊んでいると、小汚ねえ格好をした老人が声をかけて来た」
ジャン「なんでも、マリアの僻地からはるばる行商に来たのに全く物が売れず、滞在費も底を尽いちまったらしい」
ジャン「行商人と聞いて気になった俺らはそいつのカゴに入った品を見せてもらったんだけどよ」
ジャン「なぜか全部紙で包装されてて、中身が見えねえんだ。」
26
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/06(土) 01:07:28 ID:kIyENPJY
ジャン「おいオッサン、子どもだからって舐めてんじゃねーぞ!客にガラポンさせようってのかよ!」
「そうだそうだ!中身がわからない箱なんか誰が買うってんだ!」
「第一、その箱ほんとに何か入ってるのか?」
「まさか、空っぽかよ?!」
ジャン「俺と仲間は口々に責め立てたが、そいつは一向に口を割らない」
ジャン「冗談じゃねえと俺らが立ち去りかけたその時、カゴを置いてオッサンが言った」
ジャン「わかった、全部くれてやる。ってな」
27
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/06(土) 01:08:37 ID:kIyENPJY
ジャン「こうなったら仕方がない、手放せるだけでも儲けもんだ…」
ジャン「そんな薄気味悪い台詞を残してそいつは去ってったんだが、俺以外誰も聞いてなかった」
「すげえ、まじかよ!!よりどりみどりだ!」
「はやく開けてみようぜ!」
ジャン「包み紙を破ると、中から着物に身を包んだ、白い顔に細長い目の人形が現れた」
ジャン「一同は少し気味悪がったが、孤児院にでも売りつければいいと皆、家へ持って帰っちまった…」
28
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/06(土) 01:09:14 ID:kIyENPJY
ジャン「その日を境に一人、また一人と仲間達は姿を現さなくなった」
ジャン「そいつらの家へ話を聞きに行こうとしても、扉を開けてすらもらえない」
ジャン「近所には、その家の窓に大量の髪が張り付いているのを見たと言う人がいた」
ジャン「彼らに何があったのか…その真実を知る術はもうない。俺に残されたのは、あのカゴに残された紙切れのメモだけ…」
ジャン「真夜中に鋏の音が聞こえたら、絶対に人形のほうを向いてはいけない。自分の髪を切っている人形と目が合えば、たちまち呪われてしまうだろう…」
29
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/06(土) 01:10:36 ID:kIyENPJY
ジャン「…っていう話なんだけどよ」
ベルトルト「」ガタガタ
アルミン「なかなか怖かったね…僕こういう呪いとかそういう話に弱いんだ。エレン、どうだった?」
エレン「ぜ、全然怖くねー」ブルブル
ライナー「つ、つまりそいつらは呪われたってことか…?」
ジャン「言っただろ、真実を知る術はもうないって。今となっては謎が残るのみだ」
30
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/06(土) 01:13:21 ID:kIyENPJY
ジャン「クックック、まあお前らも人形には気をつけるこったな!もしも夜に鋏の音が聞こえでもしたら…」
チョキ チョキ...
ジャン「そう、こんな……!?」
ライナー「な、何の音だ?」
アルミン「ひぃっ…ベッベルトルト、懐中電灯を!」
ベルトルト「うわわわ…あっ!」パリィン
ジャン「何やってんだよチクショオ!!」
31
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/06(土) 01:14:16 ID:kIyENPJY
部屋の電気「カチッカチッ」
窓に張り付く大量の髪の毛「モサモサ」
ベッドたち「ガタゴト」
アルミン「うああああああああああああ」
ライナー「なんだよおい、これもお前の仕込みか?!」
ジャン「んなわけねーだろ!!」
エレン「」ジョロロロ
32
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/06(土) 01:15:07 ID:kIyENPJY
ベルトルト「ジャン、後ろ…」
ジャン「あぁ!?」
ミカサ(白塗り)「見ぃたぁなあああああ」
ウワアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!
33
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/06(土) 01:16:13 ID:kIyENPJY
ミカサ「…ということがありました」
リヴァイ「何やってんだお前ら…」
ハンジ「えぇいいなあ怖い話し合うの‼︎ まだ礼拝堂まで時間あるしみんなでやらない?」
アルミン「やりませんよ!!」
おわり
34
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/06(土) 05:26:51 ID:lz2qgnYo
乙
原作が今つら過ぎてこういう日常系SSに癒される
35
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/16(火) 04:39:12 ID:lTCr6wlc
ミカサかわいい
久しぶりにこういうの読んだな
ありがとう
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