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武内P「担当Pの浮気に困っている?」

1以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/05(水) 00:19:12 ID:c9468FTE
まゆ「そうなんです……どうにかなりませんか?」

武内P「……あの、佐久間さん?」

まゆ「はい?」

武内P「そもそも、貴女と彼は付き合っていません……よね?」

まゆ「はい?」

武内P「あの、佐久間さん?」

まゆ「はい?」


まゆ「はい?」


武内P「……何でもありません」

553以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/21(金) 21:37:33 ID:ZmYU2cYE
  ・  ・  ・



ペドロ「うわ〜っ! 物凄く大きい船ですね!」

アナベベ「よせよペドロ。お上りさん丸出しじゃ――」


早苗「仕事とは言え、一週間の船旅なんてついてるわね!」

瑞樹「本当よね。船内には、最高級のエステもあるみたいよ」

楓「クルージングで、クレンジング……うふふっ!」


アナベベ「うっひょ〜〜っ!! こいつはたまりませんな〜〜っ!!」

ペドロ「アナベベさん、声が大きいですよ!」

アナベベ「日本のアイドルも来るって聞いて、参加した甲斐があったぜ〜っ!!」

アナベベ「お近づきになるチャンスは、いくらでも……ぐふふふふっ!!」


楓「――あの……」


アナベベ・ペドロ「え〜っ!? 向こうから近づいてきた!?」

554以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/21(金) 21:53:11 ID:ZmYU2cYE
ヂェーン「良い? わかってるわね?」

ターちゃん「はい! チンチンもタマタマも出しません!」

ヂェーン「大声で言っちゃ意味ないでしょーが!」


楓「もしかして、ヂェーンさん……ですか?」


ヂェーン「何か御用? って言うか、どうしてあたしの名前を?」


楓「やっぱり!」

楓「ニューヨークでモデルをしてた、ヂェーンさんですよね」


ターちゃん・ヂェーン「えっ!?」

ターちゃん「ヂェーン、アメリカ産の豚肉のモデルもやってたの!?」

ヂェーン「――ふんっ!!」

バチーン!

ヂェーン「そうよ! よくわかったじゃな〜い!」

ターちゃん「うんうん! 凄いのだー!」ボロッ…

555以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/21(金) 22:01:45 ID:ZmYU2cYE
  ・  ・  ・

ヂェーン・楓・早苗・瑞樹「――!」キャッキャッ!


アナベベ「くっそ〜っ! アイドルとお近づきになるチャンスだと思ったのによ〜!」

ペドロ「あはは……それにしても、盛り上がってますねぇ」

ターちゃん「うん。ヂェーンも昔の話が出来て楽しそうなのだ」


「ふおおーっ! 本物のおサルさんでごぜーます!」

「キー、キキッ!」


ターちゃん・ペドロ・アナベベ「ん?」


仁奈「すっげー! おサルさんも、ちょめーじんでやがりますか!?」

エテ吉「キー! ウキキキッ!」ソウダヨ!


アナベベ「……おいおい、俺たちだけ女っ気無しか?」

ペドロ「女っ気って……あの子はまだ子供じゃないですか……」

556以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/21(金) 22:11:45 ID:ZmYU2cYE
仁奈「仁奈は、市原仁奈でごぜーます!」

エテ吉「キーッ!」イイナマエダネ!

仁奈「おサルさんの名前は、なんでやがりますか?」


ターちゃん「――ソイツの名前は、エテ吉って言うんだ」ニコッ!


仁奈「えっ?」


ターちゃん「ほら、エテ吉。ちゃんと挨拶しないと駄目じゃないか」

エテ吉「キキッ!」


エテ吉『――はじめまして、可愛らしい人間のお嬢さん』

エテ吉『オイラの名前は、エテ吉……ただの、流れのエテ公さ』


エテ吉「――キーキキッ、キッウキキッキッキャキッ」

エテ吉「ウキキーキャッキャキッ、キキーッキ……キキッ、ウキキキッ」


ターちゃん「お辞儀とかで良いんだってば!」

557以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/21(金) 22:22:49 ID:ZmYU2cYE
仁奈「……たっ……たっ……!」


ターちゃん「ほら、エテ吉! 戸惑っちゃったじゃないか!」

エテ吉「キキー……」ハンセイ


仁奈「ターちゃん!!」


ターちゃん「えっ!?」

ターちゃん「君は、私のことを知ってるのかい?」

仁奈「はい! すっげー、動物の人でやがります!」ニコニコ!

ターちゃん「……///」

仁奈「お願いです! 動物パワー、見せてくだせー!」ニコニコ!

ターちゃん「そ、それじゃあ……わかりやすくゾウさ――」


ヂェーン「小さい子供に何見せる気じゃい!」

ガンッ!


ターちゃん「……と、ゾウさんの鼻は物を投げる力も凄いのだ〜」ボロッ…

558以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/21(金) 22:30:36 ID:ZmYU2cYE
仁奈「……あっ、忘れてました!」

仁奈「はじめまして! 市原仁奈でごぜーます!」ペコリ!


ターちゃん「はじめまして! 私は――」ニコッ!

ターちゃん「ジャングルの王者、ターちゃん♡」

ターちゃん「……なのだ〜!」


仁奈「もしかして、ターちゃんもお船でりょこーするでごぜーますか!?」


ターちゃん「うん、そうだよ」

ターちゃん「ターちゃんも、っていう事は、仁奈ちゃんもなのかい?」


仁奈「はい! 仁奈は、お仕事でごぜーます!――アイドルの!」


ターちゃん・エテ吉「え〜っ!?」

ターちゃん「仁奈ちゃん、アイドルだったの〜っ!?」


仁奈「はいっ♪」ニコッ!

559以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/21(金) 22:41:49 ID:ZmYU2cYE
仁奈「動物のキグルミを着て、い〜っぱいLIVEするです♪」

ターちゃん「へええ! そいつは楽しみだ!」

仁奈「……えへへ! 楽しみにしててくだせー!」ニコッ!

ターちゃん「もちろん!」ニコッ!

エテ吉「ウキーッ! キキッ、ウキキキッ!」オイラモ、タノシミ! 


アナベベ「――おい、ペドロ!!」

ペドロ「おっ、押忍! な、何ですか?」

アナベベ「別に、うらやましくなんかないんだかんね!?」

ペドロ「あの、自分は何も言って――」


有香「あ、あのっ! ペドロ・カズマイヤーさんですよね!?」

有香「フランス出身の、空手チャンピオンの!」


ペドロ「えっ!?」


アナベベ「……チクショ〜〜〜ッ!! なんで俺だけ!!」

560以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/21(金) 22:51:41 ID:ZmYU2cYE
アナベベ「梁師範! 俺の気持ちがわかるだろう!?」

梁師範「……おい、アナベベ」

アナベベ「まさか――」

アナベベ「俺には蓮苞ちゃんが居るもんね〜!」

アナベベ「――なんて抜かすんじゃねえだろうな!?」

梁師範「そうじゃねえ」


梁師範「――この船旅ってのは、本当に安全なんだろうな」


アナベベ「あん? どうしたんだよ、急に真面目な顔して」

梁師範「どうにも、妙な気配を感じやがる」

アナベベ「妙な気配ってのは――」


小梅「う、うん……船の、旅楽しみ……だね」


アナベベ「……あの子が話しかけてる、何もない場所からか?」

梁師範「うん、そうだけど、そうじゃないかな」

561以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/21(金) 23:05:46 ID:ZmYU2cYE
アナベベ「心配すんなって! 船内の警備は万全って聞いてるぜ!」

梁師範「……だと、良いんだがな」

アナベベ「警備には、腕利きを選りすぐってるらしい」

アナベベ「――おっ、アイツなんかそうじゃないか?」


武内P「……」


梁師範「……まあまあ、って所だな」

梁師範「鍛え方は足りないが、自然体を装うのが上手い」


みく「――Pチャン!」


アナベベ「はっは! SPが、護衛対象にPちゃ〜んなんて呼ばれてるのか!」

梁師範「……あれじゃ、自然体も何もあったもんじゃないな」


卯月「プロデューサーさん!」


梁師範・アナベベ「紛らわしい顔してないでよね!!」

562以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/21(金) 23:19:34 ID:ZmYU2cYE
武内P「前川さん、島村さん?」

みく「ちょっと来て!」

卯月「莉嘉ちゃんが、足を怪我しちゃったんです!」

武内P「えっ!?」

みく「LIVEの振り付け確認ー、って……」

卯月「止めたんですけど、それで転んじゃって……」


梁師範「――怪我人だったら、俺に見せてみな」

アナベベ「――失礼な事を言っちまった詫びさ、気にするこたぁないぜ」


武内P「貴方達は……?」


梁師範「西派白華拳、最高師範――梁。大した怪我じゃなけりゃ、すぐ治してやるさ」

アナベベ「俺の名は、アナベベ。この船の、招待客さ」


武内P「失礼な事……?」


梁師範・アナベベ「あれー!? そんな事言ったっけかなー!?」アセアセ!

563以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/21(金) 23:27:49 ID:ZmYU2cYE
  ・  ・  ・

梁師範「――通明賢気、骨禎拘根、黄考建中……!」

ボォォォ…

莉嘉「っつっ……あれ……痛みが、ひいてく……」

梁師範「通明賢気、骨禎拘根、黄考建中……!」

ボォォォ…

莉嘉「……痛くない……凄い! 治った!」パアッ!


梁師範「……さて……それじゃあ次だ」

梁師範「通明賢気、骨禎拘根、黄考建中……!」

ボォォォ…


アナベベ「梁ちゃん、ほっぺの痛いの取れたら、こっちもお願い」ボロッ…

梁師範「待って、おもいっきりビンタされたから時間かかるかも」ボロッ…


武内P「すみません! すみません!」

564以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/21(金) 23:37:01 ID:ZmYU2cYE
美嘉「ごっ、ゴメンなさい! 急に足を見せろっていうから……」

きらり「エッチな人だと思っちゃったにぃ……」


アナベベ「まあ、間違っちゃいないんだけどな!」

アナベベ「なっ、梁師範!」

梁師範「バッカ野郎! お前と一緒にすんじゃねえ!」

梁師範「この目を見てみろ! 邪念の欠片もありゃしねえだろうが!」

ビシッ!


美嘉「……ふ〜ん?」

チラッ


梁師範「あっ、今日は暑いよねぇ〜!」デレデレ!

梁師範「おじさん、邪念が無いからもっと薄着になっても良いよ〜!」デレデレ!


CPアイドル達「邪念だらけやないかい!!」

565以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/21(金) 23:49:39 ID:ZmYU2cYE
武内P「申し訳ありません、大変失礼を……!」


梁師範「良いってことよ。困った時はお互い様さ」

アナベベ「それにこの子ら、船上LIVEをするアイドルなんだろう?」

アナベベ「だったら、怪我なんかしてる暇なんてないしな!」

梁師範「あのー……治したの、俺なんだけど」

アナベベ「また何かあったらいつでも言ってくれ! すぐ飛んでくから!」

梁師範「ねえ、聞いてる!?」


CPアイドル達「……ふふふっ!」

CPアイドル達「――はいっ!」ニコッ!


梁師範「……チッ、良い笑顔じゃねえか」

梁師範「まっ、俺も船上LIVEを楽しみにさせて貰うとするか」


アナベベ「それじゃあ、お礼にセクシーなお姉さんアイドルを紹介して貰おうか」


梁師範「良い感じで終わらさせてよね!!」

566以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 00:14:17 ID:WGTAIlMk
  ・  ・  ・


ガリ眼鏡「……どいつもこいつも、浮かれて間抜け面をしてやがる」


ガリ眼鏡(世界中の著名人が集まる、この船旅)

ガリ眼鏡(これは……またとないチャンスだ!)


ガリ眼鏡「くっくっくっく……!」


ガリ眼鏡(MAXもケルベロスも壊滅し、研究員はほとんど捕まった)

ガリ眼鏡(――だが! 私は逃げ延び、ここに立っている!)


ガリ眼鏡「ふっふっふっふ……!」


ガリ眼鏡(改造人間手術を施した、最強の拳士達を連れてなぁ!)


ガリ眼鏡「はっはっはっは! はーっはっはっは!」


招待客「あの人、よっぽどこの船旅が楽しみなんだなぁ」

567以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 00:20:38 ID:WGTAIlMk
(ターちゃんアイキャッチ)


CMタイミングなので寝ます
おやすみなさい

568以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 01:14:54 ID:nNTATMIo
わかるわー我慢できなくてターちゃんSS書きたくなる気持ち……ってわかるわけないわ!

569以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 01:25:18 ID:EcNG.ROw
普通にスレ立てたほうが知ってる人いると思う

570以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 07:12:10 ID:rX3BrAZ.
右手の人差し指を突き上げながらの「気を付け」の姿勢でツッコミ入れるの懐かしいですな

571以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 11:41:52 ID:gCGhEGls
ターちゃん読んだことある人ってもう40超えてるよな…

572以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 12:07:43 ID:WGTAIlMk
  ・  ・  ・
船室

ターちゃん「ふんふ〜ん♪」

ゴシゴシ!


ヂェーン「何よターちゃん、ご機嫌じゃないの〜!」

ペドロ「そうですね、ヂェーンさんのパンツを洗ってるっていうのに」


ターちゃん「いやー、今日も仁奈ちゃんと遊ぶ約束をしててさ!」

ターちゃん「船旅はそんなに楽しみじゃなかったんだけど……」

ターちゃん「あの子と遊んでるから、ち〜っとも退屈しなくて済むんだ!」


梁師範「確かに、ターちゃんの動物パワーをあそこまで喜ぶ子は初めてだな」


ターちゃん「うん! だから、ヂェーンのパンツも楽しく洗えるのだ〜♪」


ヂェーン「ターちゃん?」


ターちゃん「……なんでもありません」

573以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 12:15:07 ID:WGTAIlMk
ペドロ「でも、先生は本当に子供に好かれますよね」

ヂェーン「ターちゃんは、図体のでかい子供みたいなものだもの」

ヂェーン「子供同士だから、仲良くなりやすいのよ」

ペドロ「はー、なるほど! そういう事だったんですね!」


ターちゃん「むっ、何を言ってるんだ!」

ターちゃん「私だって、立派に大人として接してるさ!」


梁師範「ほー、例えば?」


ターちゃん「昨日はお馬さんごっこで、背中に乗せてあげただろー」


ヂェーン・梁師範「うんうん」ニコニコ!


ターちゃん「今日は、カンガルーごっこをして遊ぶつもりさ」

ターちゃん「こう、タマタマの皮を伸ばして袋にして……」びろ〜んっ!


ヂェーン・梁師範「やめんかい!!」

574以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 12:25:01 ID:WGTAIlMk
ターちゃん「むう……じゃあ、違う動物かー」

ターちゃん「仁奈ちゃんは、どんな動物が好きなのかなー」

ペドロ「アハハッ! きっと、どんな動物でも喜んでくれますよ!」

ターちゃん「……うん、そうだな! ペドロの言う通りだ!」ニコッ!


ヂェーン「……やれやれ、一時はどうなる事かと思ったけど」

ヂェーン「仁奈ちゃんって子が居て、ターちゃんも楽しそうで良かったわ」

梁師範「なんだ、ヂェーンさん」

梁師範「ターちゃんの様子がおかしいのに気付いてたのか」

ヂェーン「当たり前じゃないの」

ヂェーン「でも、これでリフレッシュが出来そうで安心したわ」

ヂェーン「最近戦ってばっかりだったから、こういう時も必要よ」

梁師範「ヂェーンさん……」ジーン!


ヂェーン「ターちゃん、パンツ洗う手が止まってるわよ」


梁師範「そこはちょっと位許したげてよね!!」

575以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 12:37:03 ID:WGTAIlMk
  ・  ・  ・
エステルーム

ヂェーン「――そんな訳で、毎日大変なのよ〜」

ヂェーン「だから、こうやってエステして……あー、生き返る」


楓「ふふっ! ヂェーンさんったら!」

楓「ターちゃんの事、とっても大切に思ってるんですね♪」


ヂェーン「や〜っだもう、そんなんじゃないってば!」

ヂェーン「そんな事より、三人は誰か良い相手とかいないわけ?」


早苗「居たら良いんだけどねぇ。でもほら、あたし達アイドルだし」

瑞樹「お仕事優先だわ。でも、今はエステで生き返るのに夢中」

楓「……ふふっ! LIVEも控えてますし――」


楓「エステで、ええステップに備えないとね♪……うふふっ!」


ヂェーン・早苗・瑞樹「あ……あはははは」

576以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 12:50:25 ID:WGTAIlMk
ヂェーン「それにしても、この船結構な数のアイドルが乗ってるのね〜」

ヂェーン「カジノの、ディーラーのあの子もそうなんでしょ?」


楓「カジノの……ああ、レナさんですね」

瑞樹「彼女、ラスベガスで腕を磨いてたのよ?」


ヂェーン「なるほど! ど〜っかで見たことある顔だと思ったのよ!」

ヂェーン「今の話を聞いて、ようやく思い出したわ!」


早苗「えっ!? ヂェーンさん、レナちゃんと顔見知りだったの!?」


ヂェーン「ええ、昔ベガスでちょっとね」


楓・瑞樹・早苗「へええ!」


ヂェーン「ボッコボコのボロ勝ちで儲けさせて貰ったのよー」

ヂェーン「あの時は半ベソかいてたから、思い出せなかったわー!」


楓・瑞樹・早苗「……!」だああーっ!

577以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 12:57:29 ID:WGTAIlMk
ヂェーン「だけど、アイドルになって度胸もついたみたいだし」

ヂェーン「おかげで予定よりも稼ぎが少なくて困るわ〜」


早苗「あはは、それでも稼いでるのね……」

瑞樹「それじゃあ、今晩もカジノに行く予定なの?」


ヂェーン「行かないわよ」

ヂェーン「だって、今晩はアンタ達がLIVEすんでしょ?」

ヂェーン「カジノに行ってたら、見られないじゃないの」


楓「まあ! ヂェーンさん、見に来てくれるんですか?」


ヂェーン「あったりまえでしょ! 何言ってんのよ!」

ヂェーン「友達の晴れ舞台、見に行かなくてどうすんの」


楓・瑞樹・早苗「……」


ヂェーン「な、何よ? 何か文句あんの!?///」

578以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 13:03:50 ID:WGTAIlMk
早苗「……そんな事言われちゃ、気合入っちゃうわよねー」

瑞樹「わかるわ。今日は、最高のステージにしましょうね」

楓「はい。だって……ふふっ、お友達が見に来るんですもの♪」


ヂェーン「……ふふっ!」

ヂェーン「良い? あたしが、カジノに行くのを一日休むのよ」

ヂェーン「目一杯楽しませて貰わなきゃ、割に合わなくなっちゃう!」

ヂェーン「だから、今日は頑張んなさいよ!」


楓・瑞樹・早苗「はーい♪」


早苗「だ、か、ら〜……今は、夜に備えて……」

瑞樹「ええ、ちゃんとメリハリをつけないと、ね」

ヂェーン「そうそう、リラックスリラックス……って」


楓「……すぅ……すぅ……」


ヂェーン・瑞樹・早苗「……もう寝てる」

579以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 13:12:07 ID:WGTAIlMk
  ・  ・  ・
船室、前

…コンコンッ

凛「プロデューサー」

…コンコンッ

凛「今晩のLIVEの事で、確認したい事があるんだけど」


『爆!!』

『うわああっ!?』


凛「っ!?」

凛「今の声、プロデューサー!?」

凛「それに、その前の声は……梁師範って言う人の声だった!」


凛「中で……何が起こってるの……!?」

580以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 13:23:51 ID:WGTAIlMk
凛「っ……!」

ガチャッ

凛「! 鍵が開いてる……プロデューサー!」


梁師範「ツモ! 大三元、四暗刻のダブル役満だぜ!」

梁師範「いやー、運が爆発しちゃってるなー! っははは!」

武内P・まゆP・今西部長「参りました!」


凛「遊んでないでよね!!」


武内P「っ!? 渋谷さん!?」

梁師範「お嬢ちゃん、こいつは遊びなんかじゃねえぜ」


凛「えっ?」


梁師範「高レートだかんね! さっ、もう半荘いこー!」


凛「賭け金の問題じゃないから!!」

581以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 13:29:10 ID:WGTAIlMk
凛「呆れた……皆で麻雀してるなんて」


まゆP・今西部長「しっ、失礼しましたー……」コソコソッ!

ガチャッ、バタンッ!


凛「……」ギロッ!


武内P「っ……!?」

梁師範「おい、ピーちゃんよ……」ボソボソ

武内P「な、何でしょうか?」ボソボソ

梁師範「この子、怒った顔めっちゃ怖くなーい!?」ボソボソ


凛「聞こえてるんだけど」


梁師範「駄目じゃないか、ピーちゃん」

梁師範「女の子に向かって、怖いなんて言っちゃ」

武内P「!? 待ってください! 私は、そのような事は一言も!」

582以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 13:31:13 ID:DAbAZlgc
しぶりんのツッコミがターちゃん式で脳内再生されたよ…。

583以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 13:38:56 ID:WGTAIlMk
凛「……!」ギロッ!


武内P「っ……!?」ビクビク!

梁師範「まあまあ、ちょっと位遊んだって良いじゃねえか」

梁師範「四六時中張り詰めてちゃ、体を壊しちまう」


凛「それは……そうだけど……」


梁師範「だ〜いじょうぶだ」

梁師範「このヤロウ、こ〜んな顔しておきながら……」

つんつんっ!

武内P「あ、あのっ! その話は……」

梁師範「口を開きゃあ、お前さんらアイドルの褒め言葉ばっかりだ」


凛「……ふ、ふーん……そうなの?///」


武内P「……」

梁師範「はっはっはっは! さっきと違う理由で、顔を赤くしてら!」

584以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 13:47:38 ID:WGTAIlMk
梁師範「でもまぁ、そろそろ退散するとしますかね」

梁師範「どうやら、確認したい事があるそうだしな」

武内P「ありがとうございます。とても、楽しめました」

梁師範「良いってことよ! 儲けたのはこっちだしな!」

梁師範「あっ、今晩もやるかんね! 忘れんじゃねえぞ!」

武内P「……はい、望む所です」


梁師範「それじゃあ、またな!」

梁師範「お前が褒めてたアイドルのLIVE、楽しみにしてるぜ!」


凛「……///」モジモジッ


梁師範「あー! 楓ちゅわんのLIVE、楽しみだなー!」

ガチャッ、バタンッ!


凛「…………プロデューサー? 確認したい事があるんだけど」


武内P「……ま、待ってください! 梁師範! 梁師範――!」

585以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 14:01:33 ID:WGTAIlMk
  ・  ・  ・
船上デッキ

仁奈「――すっげー! ターちゃん、すっげーでごぜーます!」

ターちゃん「いや〜/// そこまで褒められると照れるのだ〜///」

仁奈「キグルミも無いのに、本当に動物さんみてーです!」

ターちゃん「うん、それが動物パワーなんだ」


ターちゃん「動物になろうとするんじゃなく、ちょっと力を借りる」

ターちゃん「そうすれば、その力が自然と私に動物の動きをさせてくれるんだ」

ターちゃん「そうだね、例えば……」


ターちゃん「――ふんっ!」ギロォッ!


仁奈「っ!?」

仁奈「た……ターちゃん……?」

586以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 14:07:21 ID:WGTAIlMk
ターちゃん「……ハァ……ハァ……!」ギロォッ!


仁奈「……!?」


奏「何……!?」

奏「あの人、あんなに息を荒くして、恐ろしい目で……!」


ターちゃん「――とうっ!」ギロォッ!

ヒュッ――


奏「っ! 仁奈ちゃん、危ないっ!」


ドポーンッ!


ターちゃん「サメのパワーを借りすぎて、肺呼吸がきつかったのだー」ギロォッ!

ターちゃん「あっ、ホオジロザメだからお化粧しないと」ヌリヌリ

バシャバシャバシャバシャッ!


奏「そんなわけないでしょ!!」

587以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 14:19:33 ID:WGTAIlMk
  ・  ・  ・

ターちゃん「――どうだい? サメさんだったろう?」

仁奈「ターちゃん! サメさんは、お魚さんでごぜーますよ!」

ターちゃん「あっ、そっかー! ちょっと間違えちゃったのだ!」

ターちゃん・仁奈「あはははっ!」ニコニコ!


招待客達「……ふふふっ」ニコニコ

招待客達(微笑ましいなぁ)


ターちゃん「そう言えば、仁奈ちゃんはどうしてキグルミにこだわるんだい?」

ターちゃん「今日も、ウサギのキグルミを着てるし」


仁奈「はいっ! それは、仁奈がキグルミが好きだからです!」

仁奈「キグルミを着てると、皆が可愛がってくれやがります!」

仁奈「でも、キグルミを着てないと……皆、離れてっちゃうかも」


招待客達(……急に空気が重く……!)

588以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 14:27:30 ID:WGTAIlMk
仁奈「パパも、ママもお仕事でとっても忙しいから……」

仁奈「皆が構ってくれねーと、仁奈は……仁奈は……」


ターちゃん「……ぐうっ!?」

…ガクッ!


仁奈「っ!? ターちゃん!?」

仁奈「どうしたでごぜーますか!?」


ターちゃん「私のパワーの源は、アフリカのジャングル……!」ヘナヘナ…

ターちゃん「そこから離れて船に乗ってるから、パワー不足なのだ……!」ヘナヘナ…

ターちゃん「ああ、どうしよう……動物パワーが足りない……!」ヘナヘナ…


仁奈「! なら、このウサギのキグルミを着てくだせー!」

仁奈「ウサギのキグルミの、動物パワーでごぜーます!」

ぬぎぬぎっ…!


仁奈「ターちゃん! これで、ウサギの気持ちになるですよ!」

589以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 14:34:49 ID:WGTAIlMk
  ・  ・  ・

ターちゃん「ありがとう、仁奈ちゃん!」

ターちゃん「おかげで、助かったのだー!」

ターちゃん「ほらもう、ウサギパワーでお鼻ヒクヒクしちゃう」


仁奈「えへへっ! 元気になって、良かったです!」ニコッ!


ターちゃん「……私はバカだから、あまり気の利いたことは言えない」

ターちゃん「でも、誰かが困ってる時に、迷わず自分の大切な物を差し出せる」

ターちゃん「そんな優しい心の持ち主を誰も見捨てたりなんかしない」

ターちゃん「だから、なんにも心配することなんてないさ!」ニコッ!


仁奈「……ターちゃん」

仁奈「――はいっ♪」ニコッ!


ターちゃん「ところで仁奈ちゃん、このキグルミどうやって着せたの?」ピッチピチ!


招待客達「良い話は脱いでからしてよね!!」

590以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 14:47:58 ID:WGTAIlMk
ターちゃん「それにしても、パパもママも仕事で忙しいのかー」


仁奈「はい……」


ターちゃん「私の父は、いつも遊んでばっかりなのだ」

ターちゃん「なっ、エテ吉!」

エテ吉「ウキキッ!」


仁奈「えっ?」


ターちゃん「母は、アフリカの大地」

ターちゃん「今は離れているけど、いつでも見守っててくれる」

ターちゃん「だから寂しくは無いし、それに、新しい友だちも出来たからね!」


仁奈「仁奈も……仁奈もでごぜーます!」

仁奈「帰ったら、ママにい〜っぱい、ターちゃんの話をするでごぜーます!」


ターちゃん・仁奈「……あははははっ!」ニコニコ!

591以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 15:01:40 ID:WGTAIlMk
  ・  ・  ・
船内 通路

アナベベ「チクショー! どいつもこいつも!」

アナベベ「俺を置いて、思い思いに楽しみやがって!」

アナベベ「ペドロのヤツだって――」

  ・  ・  ・

ペドロ『あっ、すみませんアナベベさ〜ん』デレデレ!

ペドロ『僕、これからアイドルの子達に空手を教える約束があるんで〜』デレデレ!

  ・  ・  ・

アナベベ「――とかなんとか抜かしやがってよぉ!」

アナベベ「空手とか言っといて、柔道の寝技でくんずほぐれつするつもりじゃねーだろうな!」

アナベベ「……くっそー、おっぱいのでかいねーちゃんに話しかけたら――」

  ・  ・  ・

『夜士死苦ゥ!』

  ・  ・  ・

アナベベ「――ってぶん殴られるし、散々だ!」ボロッ…

592以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 15:16:59 ID:WGTAIlMk
「――この手を離せ! 離しなさい!」


アナベベ「……ん? 何だ、揉め事か?」


大男「駄目だ。お前は、俺と一緒に来てもらう」

専務「くっ……!?」


アナベベ「……なんでぇ、ナンパがこじれてんのか」

アナベベ「男の方は、やけに体格が良いな……」


大男「……」

専務「離せと言ってるのがわからないのか!」


アナベベ「……女の方は、性格きつそうな顔してんなぁ」

アナベベ「ちょいと化粧がケバいが……うひょひょ! 良い体!」

アナベベ「……ここでカッコイイ所を見せて……うひょひょひょ〜っ!」


アナベベ「――ようやく、俺にもツキが回ってきやがったぜ!」

593以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 15:23:44 ID:WGTAIlMk
大男「お前は、重要な人物だからな」

専務「!? 私の事を知って……!?」


アナベベ「おい、兄ちゃん!」

アナベベ「その人から、汚い手を離しな!」


専務「っ! 貴方は――!?」

大男「……何だ、お前は」


アナベベ「フン! 下衆野郎に名乗る名前はねーな!」


大男「……何?」


アナベベ「あっ、僕ちんアナベベって言います! これ名刺ね!」

アナベベ「コイツやっつけたら、後でご飯でも一緒にどーお!」

アナベベ「だ〜いじょうぶ大丈夫! 下心なんてこれっぽっちもないからー!」


専務「あの……真面目にピンチなんだが」

594以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 15:33:29 ID:WGTAIlMk
アナベベ「そんな訳だ、お邪魔虫はとっとと――」


大男「邪魔なのはお前だ」

ドカッ!


アナベベ「おぶっ!?」

ヨロヨロッ…

アナベベ「てっ、テメエ! いきなり何しやがる!?」

アナベベ「相手が俺じゃなかったら、ぶっ飛んでた所だぞ!」


大男「今のに耐えるとは……貴様、何者だ」

…スッ


アナベベ「っ!? この構え……おい、逃げろ!」


専務「えっ!? し、しかし……!」


アナベベ「俺の事は良い! 早く逃げろってんだ!」

595以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 15:44:45 ID:WGTAIlMk
アナベベ「アイツはまともじゃねえ! モタモタすんな!」

専務「っ、わ、わかった! すぐに人を呼んでくる!」

アナベベ「っ、待て! 忘れもんだ!」

専務「!? どうした!?」


アナベベ「はい、俺の名刺」

アナベベ「そうだ! 裏に、船内に部屋番号書いとくね」


専務「モタモタしないでくれる!?」


大男「……」

大男「……練精化気、練気化神……!」


アナベベ「クソっ! その呪文、やっぱり――黒龍拳か!」

アナベベ「逃げろっ! ターちゃんか、梁師範に知らせてくれ!」


大男「練精化気、練気化神……!」

ボォォォ…!

596以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 15:56:33 ID:WGTAIlMk
  ・  ・  ・

大男「――砕!」

ボグゥッ!

アナベベ「ぐううっ――!?」


ドガァンッ!

アナベベ「うぶぇあっ!?」

…ドサッ!

アナベベ「ち……チクショウ……!」

アナベベ「気の力はともかく……なんてパワーだ……!」


大男「当然だ」

大男「黒龍拳で修行を積んだ暗殺部隊」

大男「それが、改造人間手術を受けてパワーアップしているのだからな」

ボォォォ…!


アナベベ「こ……殺される……!」

597以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 16:04:50 ID:WGTAIlMk
アナベベ「なんでだよ……!」

アナベベ「黒龍拳の総帥になった、李功の命令なのか……!?」


大男「フン! 誰があんな小僧を総帥と認めるか!」

大男「我らは、里を捨てた!」

大男「それも全て、金のためよ!」

大男「そのため、改造人間手術で我らは無敵の拳士になったのだ!」


アナベベ「……へ……へへへ……!」

アナベベ「そうかい……そいつは良かったじゃねえか……!」


大男「そうだ! 今ならば、誰であろうと敵ではない!」

大男「この船の人間を人質にして、身代金を――」


アナベベ「バーカ!」

アナベベ「お前になんか言ってねえよ!」


大男「……何?」

598以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 16:11:38 ID:WGTAIlMk
「天に三宝! 日、月、星!」


大男「!? この勁の呪文は……!?」


「地に三宝! 火、水、風!」


大男「どっ、どこだ!? 何処に居る!?」


「龍炎拳!!」


大男「おおおおおっ!?」


「裂!!」

ズバアアァァァンッ!!


大男「っ!? 上の通路から――ぐあああっ!?」

…ボトッ

大男「う、腕が! 俺の右腕があああっ!?」

599以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 16:20:27 ID:WGTAIlMk
https://www.youtube.com/watch?v=DWHvGrmiWVg

「チッ! 一発で仕留めるつもりだったんだが、外したか」

…スタッ!


大男「おっ、おのれえええっ!」

大男「白華拳最高師範……梁!」


梁師範「馴れ馴れしく呼び捨てにすんじゃねーよ」


大男「よくも……よくも俺の右腕をおおおっ!」


梁師範「金に目がくらみ、外道に落ち……」

梁師範「あまつさえ! 改造人間手術だと!? ふざけやがって!」

梁師範「右腕だけとは言わねえ! 左腕も切り落としてやるぜ!」


大男「なっ……なんて気迫だ……!」


梁師範「俺のダチに手を出した礼は……キッチリ返させて貰う」

600以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 16:27:46 ID:WGTAIlMk
梁師範「アナベベ、俺が来るまでよく耐えてくれた」

梁師範「それに、目的を聞き出すとはやるじゃねーか」

梁師範「コイツを倒したら、傷の手当を――」


アナベベ「」

ダクダクダクダクッ…


梁師範「〜〜っ!?」アワアワ!

梁師範「通明賢気! 骨禎拘根! 黄考建中!」

梁師範「通明賢気! 骨禎拘根! 黄考建中!」

ボォォォ…

アナベベ「……う……んんっ」

梁師範「ぜはぁ……はぁっ……! セーフセーフ……!」


梁師範「なっ……中々……ぜはぁっ……やるじゃねーか……!」ヨロヨロッ…


大男「あの、何もしてないんですけど」

601以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 16:30:18 ID:WGTAIlMk
一服

602以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 17:16:30 ID:WGTAIlMk
大男「練精化気、練気化神……!」

大男「練精化気、練気化神……!」

ボォォォ…!

大男「死ねえええっ!」

ヒュッ――


梁師範「ふっ!」

スッ


大男「ふっ! はっ! はっ! せやあっ!」

梁師範「くっ……! 思ったより速い……!」


アナベベ「んん……戦いは、どうなって……」

アナベベ「え〜っ!? 梁師範、どうして押されてるの!?」


大男「ふははっ! それは、内養功で気を遣いs」


梁師範「思ってたより強いの!! そんだけだから!! そんだけ!!!」

603以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 17:25:38 ID:WGTAIlMk
梁師範「ちいっ!」

トンッ――


大男「上に跳んでも無駄だ! 落ちて来たところを――」

バチバチッ…ガシイッ!

大男「っ!? 地面から気が……う、動けん!」


梁師範「上空に注意を反らし、地面からの気で敵を縛る!」

梁師範「――これぞ! 白華龍歩撃掌!」


大男「うっ、うおおおおっ!?」


梁師範「ドタマかち割り!!」

ドガアアッ!


大男「……!?」

大男「うぐぇあっ……!」

…ドサッ!

604以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 17:40:12 ID:WGTAIlMk
梁師範「……へっ、手間ぁとらすんじゃねえよ」

アナベベ「さっすが梁ちゃん!」

梁師範「まっ、所詮はトーナメントの選手に選ばれない奴らだからな」

アナベベ「俺の傷も、いつの間にか治してくれてたし!」

梁師範「そっ、そだね! 余裕があったからね!」アセアセ!


専務「――無事でしたか!」


アナベベ「おおっ! アンタが梁師範を呼んでくれたんだな!」

梁師範「邪悪な気を感じて来てみりゃ、慌ててる彼女を見かけてな」

専務「あの、お怪我はありませんか……?」

アナベベ「……ぐうっ!?」

梁師範・専務「!?」


アナベベ「あー! チンチンの先が凄く痛い! 優しくさすってくれないかな〜!」チラッチラッ!


梁師範・専務「……!」だああーっ!

605以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 17:58:04 ID:WGTAIlMk
  ・  ・  ・
船内 通路

ガリ眼鏡「――チッ! 何故、美城を連れてこない!」

ガリ眼鏡「あそこのアイドルは、訳がわからんヤツが多いんだ!」

ガリ眼鏡「上を抑えて、動きを制限しておきたかったが……!」


黒龍拳士達「……」


ガリ眼鏡「……まあ良い。コイツらが居れば、取るに足らないだろう」

ガリ眼鏡「この船を占拠した後、ゆっくりと……ぬふふ!」ニヤァ〜ッ!


警備員A「なっ、なんですか貴方達は!?」


ガリ眼鏡「――やれ」

黒龍拳士達「練精化気、練気化神……!」

ボォォォ…!


「うっ――……うわああああっ!!」

606以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 18:10:32 ID:WGTAIlMk
  ・  ・  ・
船室

ターちゃん「――! まただ……!」

ターちゃん「今度は、何人もの悲鳴が聞こえた……!」


ヂェーン「ターちゃん、手」

ターちゃん「あ、はい、しーません」

もみもみっ!

ヂェーン「あー、やっぱりターちゃんの肩揉みが一番きくわー!」

ペドロ「やっぱり、愛があるからききが違うんですかね〜!」

ターちゃん「よせやいペドロ、からかうなって〜!」


ターちゃん・ヂェーン・ペドロ「あははははっ!」


ターちゃん「ぢゃなくてね!?」

607以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 18:23:59 ID:WGTAIlMk
ヂェーン「考えすぎよ、ターちゃん」

ヂェーン「……って言うか、いい加減にしてちょうだい!」

ターちゃん「え゙っ?」

ヂェーン「何度もそう言うから、駆けつけてみたら――」


ヂェーン「アナベベにナンパされて怒ってる子だったり!」


ヂェーン「なんか男の人を物凄く叱ってる子だったり!」


ヂェーン「股間に良いのが入って、悶絶してるペドロちゃんだったり!」


ターちゃん「えっ? だから倒れてたのペドロ?」

ペドロ「どこを攻撃してもきかないって言ったら……はい、偶然……」

ヂェーン「変にかっこつけるからそうなるのよ」

ペドロ「……押忍」


ターちゃん「だっ、だけど! 今の悲鳴は違うってばー!」

608以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 18:32:25 ID:WGTAIlMk
ヂェーン「とにかく! あたしは夜のLIVEに備えて昼寝するから!」

ヂェーン「起こすんじゃないわよ! 良いわね!?」

ターちゃん「ヂェーン! 本当なんだって〜!」

ペドロ「ヂェーンさん、最後にもう一度だけ確認しに行きませんか?」

ヂェーン「嫌よ! そんな大変な事、おこるわけ――」


『あー、テステス……ゴホンッ!』

『この船は――我々が占拠した』

『なあに、無駄な抵抗をしなければ、悪いようにはしない』

『皆さんは、大事な人質なのだからね!』

『ふはははははっ!』


ヂェーン「……――あったわねぇ……」

ペドロ「そんな……この船が、シージャックされるなんて!」


ターちゃん「皆は……本当に、皆は無事なのか……!?」

609以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 18:33:05 ID:WGTAIlMk
(ターちゃんアイキャッチ)


ごはん

610以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 20:21:29 ID:WGTAIlMk
  ・  ・  ・
船上デッキ


黒龍拳士達「……」


早苗「……すっかり囲まれてるわね。打つ手無し、って感じだわ」

瑞樹「早苗ちゃん、絶対に変な気は起こさないでね」

早苗「わかってるわよ。あたしだって、そこまでバカじゃないもの」


警備員「うぐあっ……ぐうっ……!」

招待客A「こいつはひどい……骨が何本か折れてる……!」

招待客B「どんどん弱ってる……! このままじゃまずいぞ……!」


武内P「――失礼」


招待客C「な、なんだアンタは……!? アイツらの仲間か!?」

武内P「えっ!?」


早苗・瑞樹「……!」だああーっ!

611以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 20:29:53 ID:WGTAIlMk
みりあ「ちがうよ! プロデューサーは、プロデューサーだよ!」

李衣菜「怖いのは、顔だけですから!」

蘭子「然り! 我が友が心の内に秘めしは、清らかなる光!」

智絵里「最近では、たまにだけど笑うようにもなりましたよね…・・」

かな子「うん♪ あの笑顔を見ると、甘いものが食べたくなるよね〜♪」

杏「甘いマスクだってさ、プロデューサー」ニヤニヤ


武内P「皆さん……///」


警備員「あの……真面目に死にかけてるんですけど……」


武内P「っ! 失礼しました……!」

武内P「このスタミナドリンクをゆっくり、落ち着いて飲んでください」

警備員「あ、ありがとう……」ゴクッ、ゴクッ!


武内P「物凄く体が痛いと思いますが、体力は回復します」


警備員「あ〜っ! 痛い痛い痛〜いっ!」ピクピクッ!

612以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 20:43:04 ID:WGTAIlMk
警備員「……うぐっ」カクンッ

武内P「っ!……どうやら、気を失っただけのようですね」

招待客A・B・C「……!?」ゾ〜ッ…!


仁奈「……これから……どうなるんだろー」

仁奈「パパ……ママ……!」ウルッ…

エテ吉「――キキッ!」

仁奈「エテ吉……?」


エテ吉『この船には、ターちゃんも、梁師範も、ペドロも!』

エテ吉『ついでにアナベベも、オイラだって居るんだ!』

エテ吉『心配する事はないって! 絶対助かるから!』

エテ吉「――ウキキキッ!」ニコッ!


仁奈「? トイレは、あっちでごぜーますよ?」


エテ吉「……!」だああーっ!

613以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 21:01:52 ID:WGTAIlMk
  ・  ・  ・
船内 通路

黒龍拳士A「――どうだ? 居たか?」

黒龍拳士B「いいや、ほぼ全員船上デッキに集め終えたみたいだ」

黒龍拳士A「ふん! 他愛ないな! もっと早くこうしていれば!」

黒龍拳士B「まあ良いさ……これからは、俺たちの天下だ」

黒龍拳士A「そうだな。よし、俺たちも予定通りデッキに向かおう」

黒龍拳士B「ああ……いや、待て」


ターちゃん「ニャ〜、ニャ〜」パタパタ

ターちゃん「私は、ただの猫じゃなくてウミネコって鳥さんなのだ〜」パタパタ


黒龍拳士A・B「へー! 本当に猫みたいな鳴き声なんだ!」


ペドロ「――すかさずペドロパンチ!」

ボカァッ!

黒龍拳士A「ぐああっ!?」

614以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 21:15:09 ID:WGTAIlMk
黒龍拳士B「なっ、何だお前たちは!?」

黒龍拳士A「き、気をつけろ……只者じゃないぞ……!」ヨロッ…


ペドロ「ターちゃん流格闘術、その一番弟子!」

ペドロ「ペドロ・カズマイヤー! 押忍!」


ターちゃん「クワックワッ!」パタパタ!

ターちゃん「繁殖期になると、こういう声で威嚇して攻撃してくるのだ〜」パタパタ!


ヂェーン「ウミネコはもうええわい!!」


ターちゃん「私は、ジャングルの王者、ターちゃん!」キリッ!

ターちゃん「何処の誰だか知らないが、お前たちの好きにはさせんぞ!」キリッ!

ターちゃん「ジャングルの平和を乱すヤツは、この私が許さん!」キリッ!


黒龍拳士「ジャングルの平和は乱してないけど」


ターちゃん「……とっ、ととっ、とにかく許さん!」ワタワタ!

615以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 21:21:26 ID:WGTAIlMk
黒龍拳士A「接近戦は危険だ! 勁を使うぞ!」

黒龍拳士B「……チッ! 仕方ない!」

黒龍拳士A・B「練精化気、練気化神……!」

ボォォォ…!


ペドロ「なっ!? あれは――」

ヂェーン「西派拳の、気の呪文じゃないの!」

ペドロ「危ない! 避けてください、先生!」


黒龍拳士A・B「くらえっ! 気功弾!」

ボッ! ボッ! ボッ! ボッ!


ターちゃん「わっ、わっ、よっ、ほっと」

ヒョイッ、ヒョイッ、ヒョイ、ヒョイッ


黒龍拳士A「かっ、躱しただと!?」

黒龍拳士B「二人分の気功弾だぞ!?」

616以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 21:29:16 ID:WGTAIlMk
黒龍拳士A「もっとだ! もっと撃ちまくれ!」

黒龍拳士B「おおっ!」

ボッ! ボッ! ボッ! ボッ! ボッ! ボッ! ボッ! ボッ!


ターちゃん「あら、ほいっ、よっ、ほいさ、ほい、ほいの、ふにっ」

ヒョイッ、ヒョイ、トンッ、ヒョイッ、ヒョッ、ヒョイッ、ふに


黒龍拳士A・B「うおおおおおおおっ!」

ボボボボボボボボボボボボボボボッ!!


ターちゃん「無駄だ無駄だ〜! 何発打っても当たらんぞ〜!」

ふにふにふにふにふにふにふにふにふに


ペドロ「出た――ッ! 先生の、ふにふに避けだ――ッ!」

ペドロ「どうだ! その気持ち悪い動きには!」


ターちゃん「あの……気持ち悪いはやめてくんない?」

ふにふにふにふにふにふにふにふにふに

617以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 21:39:59 ID:WGTAIlMk
  ・  ・  ・

黒龍拳士A・B「きゅう……!」ボロッ…


ヂェーン「ターちゃん! きつ〜く縛り上げてやんなさい!」

ペドロ「そうですね。コイツらには、色々喋ってもらわないと」

ヂェーン「大方、お金目当てとかそんな所でしょ」

ヂェーン「ふんっ! 欲にまみれたヤツは、これだから!」

ペドロ「あ、あはははは……!」


ターちゃん「――よし、出来たのだ〜!」


黒龍拳士A「あっ、ああんっ……!」ビクビクッ!

黒龍拳士B「なっ、縄が食い込むぅ……!」ビクビクッ!

『亀甲縛り』


ターちゃん「この縛り方が豚に良いって、アイドルの子が言ってたのだ〜!」


ヂェーン「普通に縛らんかい!!」

618以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 21:48:38 ID:WGTAIlMk
黒龍拳士A「そんな……改造人間手術を受けた、俺達が……!」

黒龍拳士B「こうも簡単にやられるとは……!」


ターちゃん「えっ? それは無いんじゃない?」

ターちゃん「私が戦った改造人間は、痛みを感じなかった」

ターちゃん「それに感情も無く、まるでロボットみたいだったぞ」


黒龍拳士A・B「えっ!?」


ペドロ「確かに、先生の言う通りですね」

ペドロ「手術を受けていたとしても、程度の低いものなのかも知れません」

ターちゃん「よし、確認してみよう」


黒龍拳士A・B「ひっ!?」


ターちゃん「っ!?……コイツはひどい……!」

ターちゃん「チンチンの皮が、物凄く余ってるのだ」

ヂェーン「お前が言えた台詞か」

619以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 22:02:26 ID:WGTAIlMk
  ・  ・  ・

黒龍拳士A・B「ん〜っ! ん〜っ!」

…バタンッ!


ヂェーン「――さあ! デッキへ向かいましょう!」

ペドロ「コイツらは、ここへ置いていくんですか?」

ターちゃん「完全に縛り上げてたし、問題ないだろう」


ヂェーン「それに、口の中アナベベのパンツを詰めておいたわ」

ヂェーン「あれなら、呪文が唱えられなくて気も使えないわよ」


ターちゃん・ペドロ「……!?」ぞ〜っ!


ペドロ「だけど、本当に僕たちはデッキの方で良いんですかね?」

ターちゃん「大丈夫さ。梁師範とアナベベも、あの放送を聞いてただろう」

ペドロ「でも……どうして、あの二人が操舵室に向かうって言い切れるんです?」

ヂェーン「それは、あの二人が昨日の夜――」

620以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 22:14:56 ID:WGTAIlMk
  ・  ・  ・
船内 操舵室付近

アナベベ「――昨日の夜、操船クルーの中に美人が居るって話してたしな」

梁師範「――ヂェーンさんなら、それで予想してくれるだろう」

アナベベ「はぁ……とんだバカンスになっちまったぜ!」

梁師範「全くだ! さっさと片付けちまおうぜ!」


梁師範・アナベベ「でなきゃ、LIVEに間に合わねえからな!」


アナベベ「あっ、ちょっと待ってくれ梁師範」

梁師範「ん? どうしたアナベベ」

アナベベ「せっかく美人を助けるんだ。なら――」


アナベベ「――それなりの格好ってもんがあるからな!」


梁師範「はぁ……出来るだけ急げよ」

アナベベ「わかってらい!」

621以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 22:21:00 ID:WGTAIlMk
  ・  ・  ・
船上デッキ


黒龍拳士達「……」


仁奈「……うぅ……!」ウルウルッ!

エテ吉「キー……キッ?」


エテ吉「ウキッ! ウキキキーッ!」


仁奈「? どうしたでごぜーますか、エテ吉……?」

エテ吉「ウキッ! ウキッキッ、キキキッ!」

仁奈「ご、ごめんなせー……何を言ってるか、わからねーですよ……」

エテ吉「キーッ……ウキッ、ウキキキッ!」

仁奈「おサルさんのキグルミもねーですし……」


エテ吉「……ウキー」


仁奈「……ごめんなせー」

622以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 22:26:21 ID:WGTAIlMk
エテ吉「ウキッ!」

ぽんっ!

仁奈「エテ吉……」

エテ吉「ウキッ、ウキキーッ」ニコニコ!

仁奈「……!」


仁奈「――ちょっとだけ、待って!」

ぬぎぬぎ!

仁奈「ウサギのキグルミを着てちゃ、駄目です!」

ぽいっ!

仁奈「おサルさんの、エテ吉の気持ちがわかるため――」


仁奈「動物パワーでごぜーます!!」


エテ吉「ウッキーッ!」

623以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 22:32:08 ID:WGTAIlMk
仁奈「うきっ、うっきっき!」

エテ吉「ウキーッ! ウキキキッ!」

仁奈「うっ、う、ウ、ウキー!」

エテ吉「ウキャキャッ! ウキー!」

仁奈「ウキッ! ウキキッ、ウキー!」


エテ吉『仁奈ちゃん! ちょっとだけ、奴らの注意を逸らしたいんだ!』

仁奈『注意を逸らす?』

エテ吉『ほんのちょっぴりで良いんだよ!』

エテ吉『奴らの目を引きつけるのに、協力してくれるかい?』

仁奈『それは……』

エテ吉『ごめんよ……こんな事、君みたいな小さな子に頼んで』

エテ吉『だけど、オイラだけじゃ……』


仁奈『仁奈は、得意でごぜーますよ!』


仁奈「だって――アイドルだから!」

624以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 22:37:05 ID:WGTAIlMk
仁奈「は――いっ!!」


「……!?」

ざわっ……!


仁奈「今から、仁奈がお歌を歌うでごぜーます!!」

仁奈「いっしょーけんめー歌います!!」

仁奈「なので、皆!! 聞いててくだせ――っ!!」


黒龍拳士C「おい、ガキ! 変な真似をするんじゃねえ!」

黒龍拳士D「よせ、放っておけ! 持ち場を離れるな!」


?「はーいっ♪」


「……!?」

ざわっ……!


楓「それじゃあ、私も一緒に歌いまーす♪」

625以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 22:45:00 ID:WGTAIlMk
楓「一緒に歌っても良いかしら?」

仁奈「……はいっ! 勿論でごぜーますよ!」


黒龍拳士C「なっ、舐めやがって……!」

黒龍拳士D「見せしめに……殺るか」


346プロアイドル達「!」


早苗「――もうっ! どうしてこうなるのよ!」

瑞樹「しょうがないわ。だって、幕が上がったみたいなんだもの」

アーニャ「時間は早いけど、ステージの始まり、ですね?」

李衣菜「こんなロックな始まりとは、思ってもなかったよ!」

未央「まー良いじゃん! だって、私達――」


346プロアイドル達「アイドルだから!」


黒龍拳士達「な……なんだコイツらは……!?」

626以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 22:53:39 ID:WGTAIlMk
https://www.youtube.com/watch?v=efnKIHbhP5E

黒龍拳士C「ええい、歌うな! その歌をやめろ!」

黒龍拳士D「おい! 落ち着――」


「今よっ!!」


黒龍拳士達「!?」


ターちゃん「ターちゃんパ――ンチッ!!」

ドカアァッ!

黒龍拳士C「うぐえあああっ!?」


ペドロ「ペドロキ――ック!!」

バキイィッ!

黒龍拳士D「ぐふえええっ!?」


仁奈「……! ターちゃんっ!」

627以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 22:58:56 ID:WGTAIlMk
  ・  ・  ・
操舵室

ガリ眼鏡「何っ!? 襲撃だと!?」

ガリ眼鏡「おい! どういう事だ!? 返事をしろ!」

ガリ眼鏡「……くそっ! 通信が切れやがった!」


黒龍拳士E「しゅ、襲撃……!? どうすれば……!」


ガリ眼鏡「とにかく、入り口を固めろ!」

ガリ眼鏡「ここさえ守れば、体勢は立て直せ――」


「三花聚頂、天下乱墜……! 三花聚頂、天下乱墜……!」


ガリ眼鏡「っ!?」


「百歩神拳!!」

ドガァァンッ!


梁師範「……やっべ、壊れたドアで誰か怪我してない……!?」アセアセ!

628以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 23:07:55 ID:WGTAIlMk
黒龍拳士達「や、やつは……梁師範!?」


梁師範「大丈夫!? 怪我とかな〜い!?」アセアセ!

操船クルー達「……!」コクコク!

梁師範「ほーっ、良かった! 超焦った〜!」ホッ!

梁師範「気合入れすぎて、めっちゃドア吹っ飛ぶんだもん!」


梁師範「――フッ、やっぱりお前たちは修行が足りねえな」

梁師範「冷静さを欠いたヤツに、勝利は掴めねえ」キリッ!


操船クルー達「……!」だああーっ!


ガリ眼鏡「えっ、ええい! 相手は一人だ、ひるむな!」

ガシィッ!

ガリ眼鏡「ひぎっ!? くっ、苦し……!?」


お願いシンデレラマン「正義のヒーローは、一人とは限らねえぜ!」

629以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 23:21:47 ID:WGTAIlMk
  ・  ・  ・
船上デッキ

『――操舵室は取り戻したぜ!』

『おい! 美人って、コイツ男じゃねえか!』


ターちゃん「……そうだったの?」

ヂェーン「最近じゃ、男の人も美人って言うみたいよ」


黒龍拳士F「ふっ! はっ! せやっ!」

ペドロ「あの、先生!? 戦ってください、先生――っ!」


ターちゃん「あわわ、ごめんよペドロ!」

ターちゃん「だが、数が多い……!」

ターちゃん「こんな時は――」


仁奈「動物パワーでごぜーます!」


ターちゃん「――なのだ〜!!」

630以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 23:27:25 ID:WGTAIlMk
ターちゃん「んんんっ……!」

ターちゃん「ハッ――」

シュンッ―


ヂェーン「そうよ! チーターの俊敏さで、敵に近づいて――」


ターちゃん「ああああっ!」ギロオッ!

黒龍拳士G「ひっ!?」


ヂェーン「ライオンの様に威圧! そこから――」


ターちゃん「アライグマの様に、丁寧に洗うのだ〜」キュルリンッ!

黒龍拳士G「あっ♡ ああんっ♡ もうだめぇ♡」


ヂェーン「真面目にやんなさいよね!!」


美波「ヤダ、凄い……! あんなの初めて……!」メモメモ

武内P「新田さん!? あの、何故メモをとっているのですか!?」

631以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 23:41:48 ID:WGTAIlMk
  ・  ・  ・

ガリ眼鏡・黒龍拳士達「ぐがぁ〜っ! すぴぃ〜っ!」

…バタンッ!


ターちゃん「ねえ、ホントに縛らなくてよかったの?」

ヂェーン「あのまま、一週間は眠り続けるそうよ」

ペドロ「一週間も!?」

ヂェーン「なんでも、そういう不思議なお薬を使ったみたい」

アナベベ「本当に信用出来んのか?」


ヂェーン「……アナベベ、ちょっとこの瓶の匂い嗅いでみて〜♪」


アナベベ「ん? なんだこりゃ、香水――」クンクンッ!

アナベベ「――あっ、性欲が消えた」キラキラッ


ヂェーン「凄いわ、これ本物じゃないの」


ターちゃん・梁師範・ペドロ「……!?」ぞ〜っ…!

632以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 23:51:59 ID:WGTAIlMk
仁奈「――ターちゃんっ!」

エテ吉「ウキキッ!」


ターちゃん「仁奈ちゃん。それに、エテ吉」


仁奈「もーっ! 早くしないと、LIVEが始まるですよ!」

ターちゃん「えっ!? もうそんな時間!?」

エテ吉「ウキーッ! ウキキッ!」

仁奈「エテ吉も、こう言ってやがります!」

エテ吉「ウキッ! ウッキーッ!」

仁奈「ねーっ♪」


ターちゃん「よ〜し! それじゃあ急ごうか!」

仁奈「はいっ♪」


ペドロ「あの……あの仁奈って子、エテ吉の言葉わかってないッスか!?」

ヂェーン「たまに居るのよね、ああやって動物の気持ちがわかる子が」

633以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/22(土) 23:59:07 ID:WGTAIlMk
梁師範「まっ、動物ってのは素直な生き物だからな」

ペドロ「……ですね! それに、あの二人を見てると――」


ターちゃん「動物パワー……プロングホーン!」ニョキッ!

仁奈「ふおおっ!? 髪が、角になりやがりました!」

ターちゃん「シカの仲間で、チーターの次に足が速いのだ〜!」ニョキッ!

ターちゃん「さっ、背中に乗って!」ニョキッ!

仁奈「はいっ!」


ターちゃん「それーっ!」ニョキッ!

仁奈「はえーっ! すっげーはえーでごぜーます!」


ターちゃん・仁奈「あははははっ!」ニコニコ!


ペドロ「――こっちまで、笑顔になっちゃいますよ!」ニコッ!

梁師範「――フッ、確かにそうだな」ニコッ!


アナベベ「おい、どうしてチンチンって存在してんだ?」

634以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/23(日) 00:08:27 ID:S7HJIbbg
ヂェーン「それより、あたし達も行きましょ!」

ペドロ「はい!」梁師範「ああ!」

アナベベ「なあ、おい。タマタマも、必要なくねえか?」


仁奈「ターちゃん!」

ターちゃん「ん? どしたの仁奈ちゃん?」


仁奈「いつか……いつか、アフリカに遊びに行くです!」

仁奈「その時まで、ちゃんと待っててくだせー!」


ターちゃん「勿論さ! 絶対に忘れないし、歓迎するよ!」

ターちゃん「アフリカの大地と、緑豊かなジャングルと、動物達と――」


ターちゃん「ジャングルの王者、ターちゃんが!」


https://www.youtube.com/watch?v=bWybxiTB4-A



おわり

635以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/23(日) 00:25:14 ID:S7HJIbbg
明日は書けないと思います、申し訳ない
寝ます
おやすみなさい

636以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/23(日) 01:34:37 ID:2pL5TQhM

アニメターちゃん見たあと漫画見ると救いがなくて驚いたりする

637以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/23(日) 08:57:09 ID:knO3vxFE
アナベベがアベナナに見えたり

638以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/24(月) 01:00:04 ID:uVG9ZPtg
アメリカハイスクールレモネードテロ事件の動画を見たが、ここで訓練を積んでいなかったらヤバかったね。

えっ、今日は全員レモネード飲んでいいのか!!

639Rfb:2018/09/24(月) 01:55:27 ID:koQX5R3o
<strong>a</strong>

640以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/24(月) 21:25:56 ID:fldP9CPA
書きます


武内P「ネクタイ、ですか」

641以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/24(月) 21:30:22 ID:fldP9CPA
ちひろ「えっ!?」

武内P「……当たっているようですね」

ちひろ「あの……どうして、プレゼントの中身がわかったんですか?」

武内P「……」


武内P「日頃の感謝の気持ちだと、ネクタイを頂くのは……」

武内P「今日だけで……20回目ですから」


ちひろ「……」

ちひろ「はいっ!?」

642以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/24(月) 21:35:46 ID:fldP9CPA
ちひろ「それ、本当ですか!?」

武内P「ええ、まあ」

ちひろ「今日だけで……ネクタイを20本貰ったんですか!?」

武内P「はい、その通りです」

ちひろ「どうしてそんな事になってるんですか!?」

武内P「私にも……わかりません」


武内P「本当に、ただの偶然――」

武内P「――ちょっとした、奇跡が起きたのだ、と」

武内P「……そう、考えています」


ちひろ「……!?」

643以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/24(月) 21:39:06 ID:fldP9CPA
ちひろ「今日って、何か特別な日でしたっけ!?」

武内P「強いて言うなら……秋分の日の、振替休日です」

ちひろ「ですよね!」

武内P「千川さんは……何故、今日を選ばれたのですか?」

ちひろ「……」


ちひろ「……なんとなく、です」

ちひろ「その……本当に、なんとなくです」


武内P「……ですよね」

644以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/24(月) 21:42:25 ID:fldP9CPA
ちひろ「本当に、フッ……と、ですね」

武内P「……」

ちひろ「プロデューサーさんに日頃の感謝の気持ちをー、って……」

武内P「……」

ちひろ「何にしようかなぁ、ネクタイとか良いかなー、って……」

武内P「……」


武内P「全員、同じことを言っていました」


ちひろ「……」

ちひろ「……そう、なんですね」

645以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/24(月) 21:47:42 ID:fldP9CPA
武内P「途中から……ですね」

武内P「皆さん、何か相談をして今日にしたのか、と」

武内P「……そう、思ったのですが」

ちひろ「……」

武内P「私の見た限りでは、そのような感じは見られず……ですね」

ちひろ「……ええ」


武内P「今日は、何でもない日にも関わらず……」

武内P「……大変な事が起きてしまった、と」

武内P「……そう、考えています」


ちひろ「……ですよねぇ」

646以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/24(月) 21:54:06 ID:fldP9CPA
ちひろ「皆、他に何か言ってましたか?」

武内P「……千川さんは、何を言おうとしていましたか?」

ちひろ「えっ? 私、ですか?」

武内P「はい。差し支えなければ……お願いします」

ちひろ「え、ええと……」


ちひろ「……中身は、ネクタイです」

ちひろ「でも、プレゼントしたって皆に知られたら……」

ちひろ「……んんっ! まあ、そんな感じで、ですね?」

ちひろ「――内緒ですよ」

ちひろ「……って」


武内P「皆さんに、そう言われました」


ちひろ「……」

647以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/24(月) 21:57:27 ID:fldP9CPA
ちひろ「はあ……皆にも」

武内P「それで、終わりでしょうか?」

ちひろ「………………終わりですよ?」

武内P「千川さん」

ちひろ「……」


ちひろ「……もし、気に入ってくれたら」

ちひろ「明日、着けてきてくれると私も嬉しいと思います……って」

ちひろ「……言おうかなー……なんて……」


武内P「皆さんに、そう言われました」


ちひろ「……」

648以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/24(月) 22:01:26 ID:fldP9CPA
ちひろ「……」

武内P「……」

ちひろ「……もうっ、駄目じゃないですかプロデューサーさん!」

武内P「千川さん?」

ちひろ「皆には、内緒って言われたんですよね?」

武内P「はい、そうですね」


ちひろ「私に、言っちゃ駄目じゃないですか!」


武内P「20本の大台に乗り、心が折れてしまいました」

武内P「そして、とても一人では抱えきれない問題だ、と」

武内P「……そう、思いましたので」


ちひろ「……」

ちひろ「……ですよね」

649以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/24(月) 22:07:43 ID:hVaQWGhA
シンクロニシティ…ッ!

650以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/24(月) 22:09:57 ID:fldP9CPA
武内P「千川さんの意見をお聞きたいのですが……」

ちひろ「……はい、どうぞ」


武内P「首に、ネクタイを20本全て巻く、というのは……」

武内P「有り、でしょうか?」


ちひろ「……無しです」


武内P「では……首にではなく、ですね」

武内P「全身の、いたる所に、こう……巻くというのは?」


ちひろ「……もっと無しです」


武内P「……」

ちひろ「……」

651以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/24(月) 22:14:29 ID:fldP9CPA
ちひろ「普通に……いつものじゃ、駄目ですかね?」

武内P「それは、当然考えました」

武内P「……ですが――」


武内P「――無理にとは言わない、と」

武内P「その、少し遠慮がちに……はい、全員……」

武内P「……」

武内P「もう、死ぬしか無いのでしょうか?」


ちひろ「!? プロデューサーさん!?」

ちひろ「諦めないでください! プロデューサーさん!」

652以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/24(月) 22:22:05 ID:72qTBPBw
偶然の女神がいたんだろ




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