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少女「ポンコツロボと旅をする」
1
:
HAM
◆HAM.ElLAGo
:2018/08/14(火) 21:18:26 ID:C8TOX.xU
【水】
少女「あー、今日も暑いなあ」
ロボ「そうデスね」
少女「そうですね、って、あんたは別に暑くないでしょ」
ロボ「気温30度、湿度74%、アスファルト付近48度、デス」
少女「……」
ロボ「熱中症の危険がありマスので、十分な休息と水分補給をお勧めしマス」
少女「水分ね……」
少女「水分は貴重、貴重……」
55
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/24(金) 20:30:45 ID:RY0QF5c2
【充電】
ロボ「ご主人、ここから先、予備電力が生きている地域が少ないようデス」
少女「……そっか」
少女「十分充電してから進もっか」
ロボ「ええ、そうしていただけるとありがたいデス」
少女「Heyポンコ、ここから最も近い充電できる施設は?」
ロボ「……」
ロボ「後方500メートル、大型商業施設デス」
少女「昨日泊まったとこか……」
少女「仕方ない、戻ろう」
56
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/24(金) 20:43:27 ID:RY0QF5c2
ロボ「ご面倒おかけしマス」
少女「いいのよ、わたしも話し相手がいないとつまんないしね」
ロボ「フル充電まで、11時間、デス」
少女「出発は明日にするかあ」
ロボ「すみません」
少女「謝んなくていいってば」
少女「さて、と」
少女「あんたが充電している間、なにしてよっかなあ」
ロボ「なにか今後の生活に便利なもの、ないデスかね」
少女「探しに行ってみるか」
57
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/24(金) 20:50:20 ID:RY0QF5c2
ロボ「動物などには十分ご注意クダサイ」
少女「わーかってるってば」
少女「バーナーもあるし、ナイフとかもあるし」
ロボ「いざというときは大声をあげてクダサイね。コードを引っこ抜いてでも駆けつけマスから」
少女「あはは、ありがと」
ロボ「ていうか昨日ご主人が寝ている間に充電しておきべきでしたよね」
少女「ほんまそれ」
58
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/24(金) 21:01:26 ID:RY0QF5c2
少女「さーてと、食料は今のところ十分あるし、サバイバル用品とかかなー」
少女「これより軽くていっぱい入るリュックとかあったら便利なんだけど」
少女「あ、それより服か」
少女「身軽で丈夫で可愛い服探してみよ」
少女「♪」
少女「……ん?」
少女「!?」
少女「きゃ、ぎゃああああああああああああああ!!!!」
59
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/24(金) 21:18:31 ID:RY0QF5c2
ロボ「む、あれはご主人の叫び声!?」
ロボ「すぐ駆けつけなくては!!」
グイグイ
ロボ「む、コードに手が……届かない……」
ロボ「む、むむ」
グイグイ
ロボ「む、これ以上は腕が取れマス……」
グイグイ
60
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/24(金) 21:26:01 ID:RY0QF5c2
……
ロボ「ご、ご主人、無事デスか……」ゼエゼエ
少女「遅いわ!!」
ロボ「なにがあったんデスか……」
少女「なにがあったかはこの際どうでもいいでしょ!!」
ロボ「そういう訳には……」
クマ「……」
ロボ「!?」
少女「……」モジモジ
ロボ「なるほど、このクマの剥製にビビって叫び声をあげたのデスね」
少女「言わなくていいし!!」
61
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/24(金) 21:33:27 ID:RY0QF5c2
ロボ「で、なにか収穫はありましたか?」
少女「あ、そうそう。どうこれ、ポケットいっぱい、身軽、しかも可愛い」
ロボ「おお、新しい服デスね」
ロボ「よくお似合いデス」
少女「あれ、そういうおべっかも言えるんだ」
ロボ「はい、プログラムされていマス」
少女「ぐぬぬ、それはそれでちょっと悔しいな」
ロボ「よく、お似合い、デス」
少女「繰り返すな! 嬉しくなくなった!」
62
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/24(金) 21:45:35 ID:RY0QF5c2
カチャカチャ
ロボ「これは?」
少女「あんたのためのカバン」
少女「これもポケットが多くていいでしょう?」
少女「ほら、こうやってカラビナで固定すれば……」
カチャン
ロボ「おお、ワタシもカバンが持てる、と」
少女「そ」
63
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/24(金) 21:52:50 ID:RY0QF5c2
ロボ「……つまりワタシも重い物が持てる、と」
少女「そ、わたし一人で水とか缶詰全部持つのは、やっぱり重いからね」
ロボ「……なるほど」
少女「さ、今日は休養!」
少女「明日は勢いよく出発するからね! しっかりフル充電しなさいよ!」
ロボ「了解デス」
64
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/24(金) 21:55:43 ID:RY0QF5c2
デスデス ノシ
65
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/24(金) 23:06:03 ID:iWJvWo12
人間くさいロボットて良いよね
乙
66
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/27(月) 21:25:29 ID:Be.Sxozg
【CDプレイヤー】
少女「あの店はなあに?」
ロボ「あれデスか」
ロボ「あれはCDショップデスね」
少女「CD?」
ロボ「音楽を記録する媒体デス」
ロボ「今はもうほとんど見ることはありませんが、今もああいった店が残っているのデスね」
67
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/27(月) 21:33:23 ID:Be.Sxozg
少女「わー、いろんな種類があるのね」
少女「これが全部音楽?」
ロボ「そうデスね、なかなか素晴らしい品揃えかと思いマス」
少女「あ、これなんか見たことあるかも」
ロボ「有名なロックバンドのデビューアルバムデスね」
少女「あ、こっちのも」
ロボ「世界的有名なポップアーティストのものデス」
少女「これ全部聴いていいの!?」
ロボ「時間が足りないかと」
68
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/27(月) 21:39:50 ID:Be.Sxozg
少女「ね、音楽っていうならさ、これどうやって聴けばいいの?」
ロボ「そうデスね、こういった店なら再生する装置があると思いマスが……」
少女「どんなの? 探そう!」
ロボ「そうデスね、これくらいの小さな端末と、あとはスピーカーかイヤホンがあれば……」
少女「なるほど」
ガサガサ
ロボ「ワタシも探しましょうかね」
少女「レーダー機能は?」
ロボ「小さな機械ひとつを見つけるといった作業には不向きデス」
少女「そっか」
69
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/27(月) 21:55:09 ID:Be.Sxozg
ロボ「ワレ発見セリ!」
少女「おお、早い! ていうかなにそのかけ声」
ロボ「こちらにCDを入れてクダサイ」
少女「どれでもいいの?」
ロボ「今一番聴きたいのをどうぞ」
少女「じゃあー、これ!」
カチャン
パタン
ロボ「で、こちらのボタンを押してクダサイ」
少女「これね」ピッ
70
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/27(月) 22:07:20 ID:Be.Sxozg
〜♪
少女「わ、大きな音」
ロボ「このスピーカーは小さいけれど、とてもいいものデス」
〜♪
少女「あ……」ポロッ
ロボ「どうしました?」
少女「……わかんない」
ロボ「……」
少女「なんで泣いてるんだろ、わたし」
ロボ「……音楽には、人を感動させるなにかがあるのデスね、きっと」
71
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/27(月) 22:22:33 ID:Be.Sxozg
少女「これを歌った人がいて、これを作った人がいるんだ」
ロボ「そうデスね」
少女「でももう、その人はきっといないんだ」
ロボ「……そうデスね」
少女「……これ、持って行きたいな」
少女「CD、いっぱい、持てるだけ」
ロボ「はい、何枚でも持って行きましょう」
ロボ「ここに埋もれさせておくのはもったいないデスからね」
72
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/27(月) 22:36:47 ID:Be.Sxozg
少女「わたし、音楽って、ほとんど興味なかった」
少女「どこかで流れているのを、ただ漠然と耳にしていただけだった」
ロボ「……」
少女「だけど、違うんだね」
少女「人が作ったものなんだ」
少女「だから知らない歌でも、心が揺さぶられたんだね」
ロボ「そうデスね、音楽というのは大昔から人類の表現活動でしたから」
ロボ「人が人の心を動かすために作られてきたのデスから」
73
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/27(月) 22:49:05 ID:Be.Sxozg
少女「あんたは音楽作ったりできないの?」
ロボ「ワタシが作ることのできる音楽は、誰かが作った音楽のリミックスデス」
少女「?」
ロボ「オリジナルは、作れない、ということデス」
少女「コピーってこと? アレンジ?」
ロボ「まあ、そういう感じデスね」
少女「わたしは音楽作れたりしないかな?」
ロボ「ギターを練習してみては?」
少女「あ、それいいかも」
74
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/27(月) 23:06:02 ID:Be.Sxozg
少女「んん、んん、あーあーあーあーあー♪」
ロボ「全部外れていマス」
少女「マジで!?」
少女「ら、らーらーらーらーらー♪」
ロボ「ひどいデス」
少女「!?」
ロボ「ご主人がミュージシャンでなくて本当に良かったと思いマス」
少女「んがー!! 失礼な!!」
75
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/27(月) 23:29:19 ID:Be.Sxozg
ロボが音楽を作るなんてのも、今実現しつつありマスよね ノシ
76
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/28(火) 15:54:02 ID:bYCkeVPM
CDをロボに突っ込んでロボに歌わせるのかと思った
77
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/31(金) 16:46:30 ID:BTJ5UwoE
雨の日のアイリス
78
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/03(月) 21:09:20 ID:aAVj/YoM
>>76
それもありでしたね
>>77
ちょっとこれ面白そう
79
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/03(月) 21:17:10 ID:aAVj/YoM
【やきとり】
ロボ「ポーン」
ロボ「上空40メートル付近を鳥が飛んでいマス」
少女「珍しくもないでしょ」
ロボ「ご主人、『肉』を食べたくはないデスか」
少女「え」
ロボ「超久しぶりの動物の『肉』を食べたくはないデスか」
少女「たたた食べたい!! 食べたい!!」
ロボ「そうでしょうそうでしょう」
80
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/03(月) 21:26:49 ID:aAVj/YoM
少女「た、食べられるの? ていうかあんなの捕まえられるの?」
ロボ「ご主人、そこにちょうどいい感じの『ワラ』がありマスね」
少女「え、ええ」
ロボ「それをワタシにかぶせてクダサイ」
少女「え、えっと」
ロボ「ほら! 鳥が逃げる前に早く!」
少女「わ、わかったわよ」
81
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/03(月) 21:43:10 ID:aAVj/YoM
ロボ「はい、いい感じデス」
ロボ「それではご主人、少し離れて隠れていてクダサイ」
ロボ「鳥が警戒してはいけませんから」
少女「りょ、了解」コソコソ
……
ロボ「……」ジーッ
少女「……」
ロボ「……」ジーッ
少女「……」
鳥「チュンチュン」バササ
ロボ「!」
少女「!」
82
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/03(月) 21:54:35 ID:aAVj/YoM
ロボ「……」ジーッ
鳥「……」バサバサ
少女「あれって、かかしのつもりかしら」
ロボ「……」ジーッ
少女「かかしってそもそも人を模して鳥が寄り付かなくするためのものじゃなかったかしら」
ロボ「……」ジーッ
少女「あれ、なんか本末転倒? ん?」
少女「かかしに化けたロボットに鳥が寄ってくるってどういう状況?」
ロボ「……」ジーッ
鳥「チュチュン」バサバサ
少女「の、乗った!! え、マジで!? あの鳥アホなの!?」
83
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/03(月) 22:04:12 ID:aAVj/YoM
ロボ「バカめ!!」ジュッ
鳥「!!」コロリ
少女「びびびビーム出た!! 目からビーム出た!!」
少女「そんな必殺技持ってたの!?」
ロボ「ご主人、もう出てきてもいいデスよ」
少女「え、すごい! あんたすごい!」
ロボ「きっちり脳だけ狙いましたので、身体はきれいに残ってマスよ」
少女「なかなかにエグい狩り方!!」
84
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/03(月) 22:25:16 ID:aAVj/YoM
ロボ「ではワタシが映像を映しつつ鳥のさばき方を教えマスので頑張ってさばいてください」
少女「う、うん」
ロボ「まず首を切って血を抜いてから、腸を抜きマス」
ロボ「鳥のおしりの毛をむしり、肛門まわりを切り取りマス」
少女「いきなりハードル高くない!?」
ロボ「生きるためには自我を殺すのデス! さあ! 可哀想などと思っていてはいけませんよ!」
少女「ひぃぃぃ」
85
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/03(月) 22:35:35 ID:aAVj/YoM
……
ロボ「上出来デスね」
少女「手が疲れた……」ゼエゼエ
ロボ「どうしマス? すぐ食べマスか?」
少女「もちろん!」
ロボ「調理はどのように?」
少女「塩胡椒で焼く! それ以外ない! それ以上はない!」
少女「あ、バターも使っちゃう! 贅沢に!」
ロボ「ええ、最もシンプルで最も贅沢な食べ方デスね」
86
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/03(月) 22:43:42 ID:aAVj/YoM
少女「命に感謝して……」
少女「いただきます!」パン
ロボ「……」
少女「あふっ! うま! え、なにこれうっま!」
ロボ「……」
少女「肉うまい! 最高! あはは! うっま!」
ロボ「考えてみれば、不思議な話デスよね」
少女「え?」
ロボ「人間だけが、他の動物を食べるときに『感謝』をしマス」
87
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/03(月) 22:54:19 ID:aAVj/YoM
少女「他の動物はしないの?」
ロボ「必要以上に殺さなかったりはしマスが、命に感謝することはありませんね」
少女「ふうん、そっか」
少女「そういえば『いただきます』に該当する英語はないって、聞いたことあるけど」
ロボ「ええ、その文化も、他国からすると少し珍しいようデス」
少女「子どもの頃からそういうのが当たり前になってるからなあ……」
少女「たぶん何食べても『いただきます』って言うよ、わたし」
ロボ「ええ、いつも言っていましたね」
ロボ「でも今日はいつもよりも、より感謝しているように見えたものデスから」
少女「あはは、まあわかりやすく『命』だったからね」
88
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/03(月) 23:04:09 ID:aAVj/YoM
ロボ「さ、食べ終わったら内臓の処理デスよご主人!」
少女「え」
ロボ「パテにしておけば少しは日持ちしマスから」
少女「わ、わたし内臓系はちょっと苦手なんだけどなあ、なんて……」
ロボ「なにを言っているのデス! 残さず食べてこそ『命への感謝』デスよ!」
少女「ううう」
ロボ「好き嫌いもお残しもダメデスよ!」
少女「お母さんかあんたは……」
89
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/03(月) 23:06:13 ID:aAVj/YoM
ではまた ノシ
ペース遅くて申し訳ないデス ノシ
90
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/03(月) 23:52:41 ID:9pqpdfGM
いいぞこれ
おつ
91
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 00:35:04 ID:CRrcDSUo
全然違うんだけどなんとなくファイアボール思い出した
乙
92
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 12:44:18 ID:57mlZcDE
ロボは料理できないのか
93
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 20:24:35 ID:BUiGIVRQ
一期(?)しか見ていないのですが、ファイアボールは大好きですね
ロボ君は色々ハイスペックなんですけど基本は情報担当ですね
94
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 20:35:41 ID:BUiGIVRQ
【オイル】
ロボ「なんだかのどかデスねえ」
少女「そうね、風も爽やかだし」
少女「ピクニック日和だわ」
ギシィ
ロボ「!?」
少女「て、敵襲!?」
ロボ「どこに敵なんかいるんデスか」
少女「索敵しなさいよ! レーダーで!!」
ロボ「いえ、周りになにも怪しげなものは……」
ギギギィィィイ
少女「ぎゃあああ!! なんの音!? 敵!?」
95
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 20:46:32 ID:BUiGIVRQ
ロボ「ワタシの関節が錆びついた音でした」
少女「紛らわしいのよ!!」
ロボ「こんな音が鳴るんデスね、ワタシ」
ギシギシィイ
少女「いやっ! 耳障り!」
ロボ「油をささないといけませんね」
少女「そうね、でも油なんかあったっけ?」
96
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 20:56:51 ID:BUiGIVRQ
ロボ「あの、ご主人、それは」
少女「ん? 油」
ロボ「いえそれ、ゴマ油デスよね? いつも持ち歩いている調味料セットの」
少女「油には違いないでしょ?」
ロボ「ワタシ、常に中華っぽい香ばしいにおいを漂わせることになりマスよ」
少女「ああそれ、ある意味、拷問かも」
ロボ「デスのでお勧めしませんが……」
少女「まあまあ、物は試しってことで」
ヌルリン
97
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 21:09:29 ID:BUiGIVRQ
少女「どう?」
ロボ「なんだかムズムズしマス」
ゴリゴリ
少女「音も微妙」
ロボ「なんだか余計に噛み合わせが悪くなった気がしマス」
ギチギチチチ
少女「ちゃんとしたの、探すか」
ロボ「あの、その前にこのゴマ油をふき取ってクダサイ」
少女「ポンコ、この辺で車用品かロボット用品を調達できる場所を検索して」
ロボ「あの、その前にこのゴマ油を」
98
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 21:20:13 ID:BUiGIVRQ
少女「中華が食べたくなったなあ」
ロボ「完全にゴマ油のせいデスね」
少女「缶詰適当に開けて、ゴマ油で炒めてみよっか」
ロボ「そうデスねえ、ご主人のお好きなように」
少女「なによ、返事が適当じゃない?」
ロボ「ワタシ、ゴマ油の匂いで悪酔いしてきました」
少女「え、ロボットって酔うの!?」
少女「いやその前にゴマ油の匂いで酔うことってあるの!?」
少女「え、ていうかあんた匂い感知機能あるの!?」
ロボ「全部YESデスね」
少女「ツッコミが追い付かんわ!!」
99
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 21:36:08 ID:BUiGIVRQ
ガチャガチャ
少女「あ、これ、使えそうなオイル」
ロボ「いいデスね」
ロボ「これならしばらく持ちそうデスし」
少女「あと古いタオルとか手ぬぐいも欲しいよね」
ガサガサ
ロボ「新しい方が良いのでは?」
少女「古い方が、あんたの体の汚れをうまく取れるのよ」
ロボ「なるほど……」
100
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 21:43:36 ID:BUiGIVRQ
キュッキュッ
少女「ふう」
ロボ「すみません、ご主人」
少女「なにが?」
ロボ「メンテナンスをしていただいて」
キュッキュッ
少女「いいのよ、楽しいから」
ロボ「申し訳ないので、今度ワタシがご主人の体を洗いマスよ」
少女「いやそれはいい」
ロボ「遠慮しなくていいデスよ」カチャカチャ
少女「あんたの腕、痛そうだからマジでいい」
101
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 21:48:17 ID:BUiGIVRQ
100到達しましたね
どこまでいけるか ノシ
102
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/05(水) 08:22:18 ID:3MGP9iGI
オイルよりグリスの方がいいと思う
103
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/08(土) 16:54:11 ID:eXLVEpCY
なるほど、グリス
すみませんロボットとか車の整備とかに明るくないもので
104
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/08(土) 17:04:33 ID:eXLVEpCY
【病院】
ロボ「ポーン」
少女「ん……なに?」ムニャムニャ
ロボ「生体反応がありマス」
少女「ん……?」ネムネム
ロボ「同フロア、150メートルほど先デス」
少女「え? 動物!? 人!?」
ロボ「人型デス」
105
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/08(土) 17:13:57 ID:eXLVEpCY
少女「昼間は誰もいなかったのに……」
ロボ「近づいては来ていません」
少女「寝込みを襲おうとか思ってるのかな?」
ロボ「なんだか佇んでいるだけのように見えマス」
少女「食料とか持ってたり、あ、いい補給場所を知ってたりしないかな?」
ロボ「近づいてみマスか?」
少女「んー、怖がらせても悪いし、ちょっと明るくして待ってようか」
ロボ「了解デス」
106
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/08(土) 17:26:04 ID:eXLVEpCY
少女「……」
ロボ「少しずつ近づいてきていマス」
少女「平常心、平常心」
少女「驚かさないようにしたげないと、ね」
ロボ「近いデス」
少女「……」ドキドキ
ロボ「ポーン」
ロボ「……目の前に、いマス」
少女「え? なにが?」
ロボ「人型の、生体反応が」
少女「……」
少女「っぎゃあああああああああああああ!!!!」
107
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/08(土) 17:36:08 ID:eXLVEpCY
少女「え!? なに!? なにもいないんだけど!? 怖いんだけど!?」
ロボ「目の前にいマスよ」
少女「やめろ!」
ロボ「じっと佇んでいマスよ」
少女「うわああああああ!! いないいない!! なにもいない!!」
ロボ「ご主人には見えないのデスか?」
少女「見えてたまるか!!」
108
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/08(土) 17:50:08 ID:eXLVEpCY
ロボ「ポーン」
ロボ「生体反応が増えました」
少女「やめろぉ!!」
ロボ「近づいてきマス」
少女「来んなぁあ!!」ブンブン
ロボ「ポーンポーンポーン」
ロボ「あ、また増えましたね」
少女「もういや!! ミュート!! あんた黙って!!」
ロボ「ミュート命令を受け付けました」
109
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/08(土) 18:01:45 ID:eXLVEpCY
少女「……」ビクビク
ロボ「……」
少女「……」ビクビク
ロボ「……」
少女「怖いんだけど!? 黙られると余計怖いんだけど!?」
ロボ「……」
少女「で、出よう。ここで泊まるのはもうやめとこう」
ロボ「……」
少女「ぽ、ポンコ、ついといで」
ロボ「……」ウィーン
110
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/08(土) 18:11:45 ID:eXLVEpCY
少女「……野宿も怖いな……でもしかたないよね……」
ロボ「……」ウィーン
少女「で、できるだけ広いとこで……」
ロボ「……」
少女「明るくして寝よう……そうしよう……」
ロボ「……」
少女「いっそ寝ないほうが怖くないかも……」
ロボ「……」
少女「ポンコ、離れないでね」
ロボ「……」
111
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/08(土) 18:23:44 ID:eXLVEpCY
……
少女「ふはっ!」ガバッ
ロボ「……」
少女「あ、朝か、何事もなかったかな?」
ロボ「……」
少女「あ、ポンコ、ありがとう。添い寝してくれてたんだね」
ロボ「……」
少女「そっか、ミュートしてたんだっけ」
少女「ミュート解除!」
ロボ「ミュート解除命令を受け付けました」
112
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/08(土) 18:39:06 ID:eXLVEpCY
ロボ「ご主人が命令したからじゃないデスか!!」
少女「うおっ、ごめんて」
ロボ「え、ここが一番安全だと思いマスが……」
ロボ「え、そちらもたくさん人がいマスよ? 大丈夫デスか?」
少女「え、なになに、いきなりなに喋ってるの?」
ロボ「え、ここで寝るのデスか? 余計危ないデスよ?」
少女「もしかしてミュートしてた間の分、今喋ってるの!?」
113
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/08(土) 18:50:41 ID:eXLVEpCY
ロボ「囲まれていマス」
少女「!?」
ロボ「囲まれていマス」
ロボ「囲まれていマス」
ロボ「囲まれていマス、危険デス」
少女「うわあああああああああああああ!!!!」ガタガタ
114
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/08(土) 18:56:20 ID:eXLVEpCY
この話は個人的にお気に入りデス ノシ
115
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/08(土) 21:50:15 ID:N2crnrv.
突然のホラー
乙
116
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/09(日) 02:45:49 ID:IMfL2STw
こえぇぇぇよぉぉ!!
117
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/09(日) 02:51:03 ID:Jhhhgk.g
キノの旅の「旅の途中」思い出した
118
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/11(火) 21:26:06 ID:4QbhdcI6
【運動テスト】
ロボ「このまままっすぐ進むと学校がありマスね」
少女「小学校?」
ロボ「そうデス」
少女「運動場ある?」
ロボ「ありマスね」
少女「よっし、ちょっと運動してこっか」
少女「校舎で泊まるのも面白そうだし」
ロボ「病院で寝るのは無理で、夜の学校は怖くないんデスか?」
少女「……やっぱ泊まるのはやめとこう」
119
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/11(火) 21:37:08 ID:4QbhdcI6
ロボ「どんな運動がしたいデスか?」
少女「んー、ちゃんとした運動なんて、野球以来だしなあ……」
少女「運動不足だし、なんでもいいや」
ロボ「では、せっかくなので色々運動テストをしましょうか」
少女「げ、テスト?」
ロボ「ご主人の体力を測ってあげマスよ」
少女「ううう、自信ないなあ」
120
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/11(火) 21:45:26 ID:4QbhdcI6
ロボ「まずは50メートル走デス」
少女「んああああああっ!!」
ピッ
ロボ「8秒89デス」
少女「っはあ、はあ、それってどれくらい?」
ロボ「ド平均デスね」
少女「ド平均て」
121
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/11(火) 21:58:33 ID:4QbhdcI6
ロボ「続いてハンドボール投げデス」
少女「これ、投げ、にくいっ!」
ビュン
ボムッ
ロボ「9メートル23デスね」
少女「ふふふ、これはなかなか……」
ロボ「平均値まで5メートルほど足りませんね」
少女「マジか!!」
ロボ「もっと上を目指して投げるといいデスよ」
少女「難しいなあ……」
122
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/11(火) 22:19:20 ID:4QbhdcI6
ロボ「長座体前屈デス」
少女「むむむぅ」
グググ
ロボ「おお、これはなかなかの記録デス」
ロボ「52.8センチデス」
少女「それってどのくらい?」
ロボ「全国平均プラス5センチといったところデス」
少女「やった!」
ロボ「足の短さが有利に働きましたね、ご主人」
少女「壊したろかお前」
123
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/11(火) 22:34:19 ID:4QbhdcI6
ロボ「反復横跳びデス」
少女「はあっはあっ」シュタシュタ
ロボ「あと少しデスよ!」
少女「ひぃ、しんどい……」シュタシュタ
ピッ
ロボ「41回デスね」
少女「ふう、ふう」
ロボ「平均値まであと7回ほどデスね」
少女「げげ、全然足らないじゃん」
ロボ「重心が低いから有利かと思われたのデスが……」
少女「ほんま壊すぞお前」
124
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/11(火) 22:44:13 ID:4QbhdcI6
ロボ「まあ人類が滅んだ今、平均値なんて意味のない数値デスけどね」
少女「……まあね」
ロボ「むしろ今、ご主人の数値が全国平均と言っても過言ではないのでは!?」
少女「……確かに」
ロボ「データを書き換えておきましょうか」
少女「そんなこともできるの?」
ロボ「ほぼワタシしかアクセスしない情報デスが」
少女「意味ないじゃん、わたしの個人記録として残しといてよ」
ロボ「了解デス」
125
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/11(火) 23:00:09 ID:4QbhdcI6
少女「そういえばあんたが言ってる『全国平均』ってなんの数値だったの?」
ロボ「人類が滅ぶ前の女子中学生平均デス」
少女「中学生全体?」
ロボ「いえ、中3、15歳女子の平均デス」
少女「わたし今年14歳なんだけど」
ロボ「……」
少女「前にもあんたに年教えた気がするんだけど」
ロボ「……」
ロボ「大健闘デスね、ご主人!!」
少女「こーのポンコツ!!」
126
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/11(火) 23:10:46 ID:4QbhdcI6
自分が子どもの頃って、シャトルランなかった気がしマス
今の子どもは大変ね ノシ
127
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/12(水) 02:34:49 ID:a3A20tpo
うーんこれはポンコツ
乙
128
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/14(金) 00:34:21 ID:M8PuVZN6
ここの会話まで計算されている高性能ロボットの可能性
おつおつ
129
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/17(月) 21:08:37 ID:75bfG952
【洗濯】
ロボ「このまま進むと、川デス」
少女「そうなの?」
ロボ「川幅は約40メートル」
ロボ「橋を渡るには少し迂回しないといけません」
少女「んー、そっかあ」
ロボ「迂回しマスか?」
少女「あ、ちょっと待って、ポンコ」
少女「河原はある? 川に降りられるような場所は」
ロボ「ありそうデスね」
130
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/17(月) 21:19:23 ID:75bfG952
少女「よっしゃ、じゃあそのまま進もう!」
ロボ「渡る気デスか、ご主人」
ロボ「ワタシは防水機能がありマスが、長時間の水泳は自信がありません」
少女「違うって、洗濯すんのよ洗濯!!」
少女「洗ってない服がたまってるからね」
ロボ「なるほど」
ロボ「確かに最近、少しくさいデスもんね、ご主人」
少女「オブラートに包め!!」
131
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/17(月) 21:28:05 ID:75bfG952
ロボ「ああ、これは広いデスね」
少女「おー! 最高の河原だね!」
少女「いわゆる賽の河原だね!」ダダダッ
ロボ「あ、いきなり走ると危な……」
少女「あーっ!!」コケッ
ロボ「……いデスよ……」
少女「……」
ロボ「だ、大丈夫デスか!?」
132
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/17(月) 21:47:35 ID:75bfG952
少女「……」
ロボ「すごいテンションが落ちましたね」
少女「……」
ロボ「さ、さあ、洗濯しましょう! 洗濯!」
少女「……する」
ロボ「まずはなにを洗いマスか!? 下着デスか!? タオルデスか!?」
少女「全部……」
ロボ「はい?」
少女「全部洗うっ!! くそー!!」
133
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/17(月) 21:56:32 ID:75bfG952
少女「おーりゃあああああああああ!!」
バシャーン
ロボ「なんと豪快な」
少女「洗剤! 投入! 水質汚染なんて知るもんかあー!!」
ザバザバァ
ロボ「いきなりテンションがMAXになりましたね」
少女「今着てるやつもいっちまえー!!」
スポポン
バシャーン
ロボ「……」
134
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/17(月) 22:19:51 ID:75bfG952
ロボ「ワタシは干すための枝などを拾ってきマス」
少女「よろしく!」ゴシゴシ
ロボ「ご主人、洗濯のあとなにを着るつもりなんでしょうかね」
ガサガサ
ロボ「人目がないとはいえ、ワタシが間近にいるのに……」
ガサガサ
ロボ「いい年してすっぽんぽんとは、恐れ入りマス」
ロボ「……」
ロボ「ワタシ、独り言なんて言うタイプだったかな……」
ロボ「あ、賽の河原に対するツッコミをする機会を失ってしまいました……」
135
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/17(月) 22:32:39 ID:75bfG952
……
少女「やばい、着るものがない」
ロボ「今頃気づいたのデスか」
少女「なんで止めてくれなかったの!?」
ロボ「ちょっと時間が足りませんでしたので」
少女「Heyポンコ、わたしに似合うシャレオツな服を出してちょうだい」
ロボ「ワタシの能力の限界を超えていマス」
ロボ「あとシャレオツは止めたほうがよろしいかと」
ロボ「あ、それから賽の……」
少女「え、なに、サイがなんて?」
ロボ「……なんでもないデス」
136
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/17(月) 22:46:41 ID:75bfG952
少女「ポンコ、暖かい布」
ロボ「ワタシのカバンに予備がございマス」
少女「わお、準備がいいわね」
ロボ「ご主人が入れたものデスよ」
ガサガサ
少女「……くさい」
ロボ「デスね」
少女「洗濯は二日に分けた方がいいわね」
ロボ「学習しましたね」
137
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/17(月) 23:00:47 ID:75bfG952
大きな川って洗濯楽しそうデスね ノシ
138
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/18(火) 02:08:05 ID:vWwReemA
かわいいよ少女
少女かわいいよ
おつ
139
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/18(火) 19:21:19 ID:zLpuplr6
どちらもつっこみになりうる関係性、すき
おつです
140
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/23(日) 22:14:05 ID:2C.ukcBI
【容量】
少女「ねえポンコ、あんたロボットの割に『忘れる』ことが多くない?」
ロボ「そうでしょうか」
少女「人間らしさを持っていると言えば聞こえはいいけど……」
ロボ「そのように作られた覚えはありませんね」
少女「でしょ?」
少女「……『作られた覚えはない』ってのもロボットらしさがないけど……」
141
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/23(日) 22:23:50 ID:2C.ukcBI
少女「あんたのスペックってどんな感じなの?」
少女「電気で動いてるのはわかってるんだけど……」
ロボ「胸のところを開けてみてクダサイ」
少女「え、ここ開くの!?」
バコン
少女「結構雑に開いたけど!? 大丈夫!? こんなに簡単に開いて」
ロボ「彫られている文字があるはずデス」
少女「えーっと」
142
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/23(日) 22:38:41 ID:2C.ukcBI
少女「“うすのろカーティス”」
ロボ「悪口デスね」
ロボ「ていうか落書きデスね、それ」
少女「直接言えない人がここに書いたのかな?」
ロボ「他には?」
少女「“無能なお役人”」
ロボ「またそれも落書きデスね」
143
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/23(日) 22:54:29 ID:2C.ukcBI
少女「“くたばれ、ビッチ、ニーナ”」
少女「“この給料ではパンツさえ買えない”」
少女「“隕石がこのビルに落ちてくれるのは一体いつだ”」
少女「“上司の家に強盗が入りますように”」
少女「技術者の苦悩が現れているわね」
ロボ「ワタシの中、そんなに落書きだらけなんデスか!?」
144
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/23(日) 23:05:07 ID:2C.ukcBI
少女「あった、記憶チップ」
少女「容量は、えっと、え、1テラバイト!?」
ロボ「1テラバイト!?」
少女「これじゃあ1年くらいしか持たないんじゃない!?」
ロボ「い、い、い、1テラバイト!?」
少女「自分のことでなんでそんなに驚いてんのよ」
少女「まあ、『テラ』なんて久しぶりに聞いたけど」
ロボ「旧時代の容量デスね」
少女「そりゃ色々忘れるわけだ」
145
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/23(日) 23:21:49 ID:2C.ukcBI
ロボ「もっとたくさん記憶できるチップを入れたいデスね」
少女「むう、どこを探すか」
ロボ「ワタシのいた工場の倉庫に、きっとあると思いマスが……」
少女「でもそこに今から戻るのは、ちょっとなあ」
ロボ「デスよね」
少女「よし、目的を果たした後、そこに戻ろう」
少女「それを1年以内に終わらせよう」
ロボ「……なるほど」
少女「それまで、あんまり古いデータを消さないようにしてよね」
ロボ「……善処しマス」
146
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/23(日) 23:32:51 ID:2C.ukcBI
少女「落書き、消しといてあげるね」
ゴシゴシ
ロボ「ありがとうございマス……」
少女「この技術者たちがいなかったらあんたは生まれてこなかったと思うと、ちょっと心苦しいけど」
少女「あ、せっかくだから落書き足しとこう」
キュッキュッ
ロボ「あ! なに書いてるんデスか!?」
少女「なーいしょ」
ロボ「ご主人! ひどいデスよ!」
“最高の相棒 ポンコツのポンコ”
147
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/23(日) 23:43:21 ID:2C.ukcBI
今気づいた、バディものだこれ
バディいいデスよねーバディ
全然違う二人組とか大好きデス ノシ
148
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/23(日) 23:59:28 ID:ZTFjcoi.
なんか最終回みたいでワロタ
149
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/24(月) 08:33:25 ID:MYzDBDmI
SEがコードにメッセージこっそり仕込むみたいな感じかな
150
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/27(木) 03:20:03 ID:f9Rcs6gc
ポンコって某ポンコツウェザーロイド思い出すな
おつおつ
151
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/30(日) 21:24:00 ID:hqBD7oKU
【世界の終わり】
少女「ねえ、世界には、わたしたち以外の人もいるのかな?」
ロボ「いると思われマス」
少女「でも、まだ誰にも会えてないよね?」
ロボ「ワタシのサーチ範囲に入ってもらえれば、きっと感知してみせマスのに……」
少女「病院でのバグを除けば、わたし以外の人を感知することはなかったのよね?」
ロボ「あれはバグではないと思うのデスが……」
少女「あれはバグなの! そういうことにしておくの!!」
152
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/30(日) 21:32:12 ID:hqBD7oKU
少女「でも、どのみちこんなに人類が減ったのなら、それはもう『人類滅亡』よね?」
ロボ「……その言葉の定義をするのは難しいデスね」
少女「ゼロでなくても、限りなくゼロに近いじゃない?」
少女「今宇宙人が襲来したら、滅亡後だと結論付けるでしょう?」
少女「まさかそこらの野生生物がこの文明を築いたとは思わないでしょう?」
ロボ「ワタシたちロボットの星だと思うかもしれませんよ」
少女「あ、そっか、動いてるロボットもいるか」
153
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/30(日) 21:45:11 ID:hqBD7oKU
ロボ「しかしワタシたちは、基本的には人間の命令を必要としマスからね」
ロボ「エネルギーがあっても、その場でじっとしていることが多いかと思いマス」
少女「それはそれで怖いな」
ロボ「話しかけた宇宙人を主人だと認識するかもしれません」
少女「子ガモか!」
ロボ「今まで見かけた中にも、実は意識のあったロボットがいたかもしれませんね」
少女「それは……気づかなかったな」
154
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/30(日) 21:54:14 ID:hqBD7oKU
ロボ「ワタシはご主人に起動してもらえて幸せデスよ」
少女「……そう」
ロボ「倉庫で眠り続けるだけの鉄屑になっていたかもしれないのデスから」
少女「……ほかにも何体かいたよね……」
ロボ「ええ」
少女「彼らも起こしてあげたらよかったのかな……」
ロボ「しかしワタシみたいなモノを何体もゾロゾロ連れて歩くわけにはいかないでしょう?」
少女「どんな大名行列だ」
ロボ「宇宙人が来ても蹴散らせそうデスけどね」
少女「こんな世界で宇宙戦争をする気はないよ!?」
ロボ「ま、大丈夫デス、彼らは目覚めなければ、目覚めていないことにすら気づけないのデスから」
少女「……それって悲しいね」
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