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ロゼッタ「マリオカートに参戦…ですか?」

1Mii:2018/08/04(土) 23:26:40 ID:Mx6gHZLQ
マリオ「隠しキャラ、もとい隠しゲストとして任天堂から依頼が来てる。
    ギャラクシーと連動して、ミステリアスな女性ドライバーとして
    ブレイクしてほしいとのことだが…どうする?」テガミポイー

ロゼッタ「…ふむふむ。
     レースごとに観客の皆さんの投票で参戦するか否かが決まって、
     その時点で少なくない給料が発生。
     上位に入ったり総合成績が良ければ更に追加給金。
     至ってシンプルな給料体系ですね」

マリオ「…………」

926以下、名無しが深夜にお送りします:2019/02/10(日) 18:56:07 ID:epnMv.1M
――すこし時間は巻き戻り…。

〜9月6日   スマブラ開幕まで あと7日〜

ピーチ「フンフン、フーン♪」

マリオ「ピーチ、ご機嫌だなー」

ピーチ「そりゃそうよ、まもなくスマブラが開幕するんだもの!
    会場の準備は万全!スケジュールも完璧!宿泊施設の入りも上々!
    キノコ王国のトップとしては申し分のない状況ね!」

マリオ「はは、そうだな。…そういえば、ロゼッタは呼んでいるんだよな?
    まあ、呼ぶにしても参戦させちゃ絶対にまずいだろうけど。
    なんか俺の直感が、不運な事故が重なって参戦させられちゃうんじゃないかと訴えてるんだが」

ピーチ「まあね、流石に私も学習したわ。今から会場入り口に、その対策を施しに行くのよ。
    …ジャジャーン!このゴテゴテとしたメカをしかと見なさい!対策の1つ、『選手認証システム』!」

マリオ「へえ?」

ピーチ「役割は2つ!

    ひとつは、通行人物を認識して、ゲート先の振り分けを行うわ。
    もうひとつは、振り分けの結果、開幕までにスタッフ以外で選手控室に一度でも入室できた者を
    自動かつ不可逆的に選手登録するわ。面倒な手続きが要らないしね。

    ゲートから進んで行き着かない限り、控室に繋がる通路はない。
    そして、ロゼッタは残機申請時の登録情報から『選手除外』リストに指定しておいたから、
    選手控室に紛れ込むことを防止できるって寸法よ!技術班に作らせるの、苦労したんだから!」

927Mii:2019/02/10(日) 19:00:44 ID:epnMv.1M
マリオ「なるほど」

ピーチ「更に、1000以上のFP、あるいはそれに相当するMP/精神力等々の最大値を有しない者も、
    選手として弾くシステムを既に設置しているわ。

    今の所、参戦希望者でこの条件を満たさない者はいないことを確認済。
    一方のロゼッタは、以前に測定機器で見た限り…FP最大値がたしか128だったから全然足りない。
    
    ね?二重の安全策よ」

マリオ「おお、いい感じだな!よし、暇だったし…選手認証システムとやらの取付を手伝うぞ」

ピーチ「ふふ、ありがと」



ピーチ「……うーーーん!設置完了!…よし、起動開始ね!これであとは開幕をノンビリ待つのみ!
    まあ、ちょっとリハーサルはあるけれど。
    …あ、そうだ。とりあえず選手登録をしに、控室に行ってみない?」ノビー

マリオ「そうだな、後でもいいと思ってて忘れたりすると最悪だし。
    毎度のことだが、どんな設備が備わってるのか楽しみだな!快適空間なのか?」

ピーチ「食堂、仮眠室、エンターテインメント、リラクゼーション、なんでもござれよ。
    マリオもきっと気に入ると思うわ…ここよ!」ガラッ

928Mii:2019/02/10(日) 19:04:15 ID:epnMv.1M



ロゼッタ「カーブ!フォーク!スライダー!
     …うーん、流石に卓球のラケットでジャイロは無理ですか…」

チコ「ピピィーッ!ママの得点―!これでセット終了―!」

「ああっ!もう一回、もう一回です!今度は負けません!」

ロゼッタ「うふふ、また勝っちゃいました!…おや、ピーチ姫にマリオではないですか!
     お久しぶりです!」

ピーチ「」

マリオ「」



ロゼッタ「…ああ、その驚いた顔は…ふふふ、私も流石に学習しましたよ。
     今度こそ遅れてなるものかと、石橋を叩いて叩いて叩きまくって、
     8日前…昨日には現地入りしていました!

     時間を持て余して、ちょっと会場に来てみたら、こちらの部屋にたどり着いたのですが。
     非常に快適で、かつ面白いですね!温泉に浸かって、お風呂上りにコーヒー牛乳を飲んで、温泉卓球に勤しむ!

     掲示板に有った嗜み方のレクチャーを最初に見た時ははて?と思いましたが
     実際にやってみると…ここまで気分が爽快になるとは思いもしませんでした!」

ピーチ「」

929Mii:2019/02/10(日) 19:08:15 ID:epnMv.1M
ピーチ「お、遅かった…!?どうして、こんな時に限って…!!
    で、でも、ちょっと待ちなさい!ロゼッタ、FPの制限に引っ掛かるでしょ!
    ちょっと待ってなさいっ!」ダダダダッ

ロゼッタ「…はて?一体、どうしたというのでしょう」

「さあ……?」







測定機器「対象者:ロゼッタ  分析完了!
       基礎体力レベル  Lv. 020
       最大HP        00050
       魔法レベル     Lv. 129
       最大FP        00896     デス」

ピーチ「…………」ゴシゴシ

ピーチ「…………」ジッ

ピーチ「最大HPが10倍、最大FPが7倍になってる……」アゼン

マリオ「なんと」

ロゼッタ「なんと」

930Mii:2019/02/10(日) 19:11:51 ID:epnMv.1M
ピーチ「……いやいや!それでもFPが1000に足りないでしょ?一体どういうこと?
    わたしとしたことが調整ミス…?」

チコ「ねえねえ、ママ、まだー?はやく続きやろうよー!」ピョン

ロゼッタ「あ、えと、あともうちょっと待ってね?」

マリオ「あはは、色とりどりのチコたちだな。応援したいあまり付いてきちゃったのか」





測定機器「最大FP修正、+16! 00912 デス」

ピーチ「……!?」



チコ×8「はやくはやくー!」ピョンピョンピョン

ロゼッタ「よしよし、もうちょっとの辛抱ですからね、うふふ」ナデナデ

測定機器「基本値カラノ最大FP修正、+128! 01024 デス!
      ロゼッタ アンド チィコォー!選手登録モンダイアリマセン!」ドーン

ピーチ「抱き着いてた貴方たちが原因ねぇ!?なんてことをっ!!」

931Mii:2019/02/10(日) 19:18:00 ID:epnMv.1M
マリオ「…ところで、さっきから気になってたんだけど…いい加減に聞いていいか?
    …そこでコソコソ逃げようとしてるアンタ、誰さ?ここにいる時点で、すっごく嫌な予感しかしないんだけど」

「は、はいぃっ!わ、私は……
 ハイラルのゼルダッ!そう、ハイラルのゼルダと申しますっ!!」

マリオ「ほーん、そりゃあ驚いた、金髪じゃなくて黒髪だから気付かなかったよ」

「は、ははは。全く、知己を忘れるだなんて酷いお方ですね!」

マリオ「ははははは」

「ほ、ほほほほほ」

マリオ「…………」

「…………」







マリオ「ゼルダってそういや、ウルトラファイアで火達磨になるのが大好きだったよな。
    久しぶりに燃やしてやるよ、なぁに遠慮は要らん」サッ

ヒルダ「大変失礼いたしましたロウラル王国のヒルダです」ズサァ

932Mii:2019/02/10(日) 19:24:32 ID:epnMv.1M
ヒルダ「うう…ばれてしまいました…。ハイラル王国では大丈夫でしたのに…。
     ゼルダ姫本人に代わって、万が一のときのゼルダ姫の選手登録をするという
     リンクから依頼された大事な大事なミッションが…」

マリオ「……選手登録の代返?なんだ、そりゃ。遅れる用事でもできたのか?」

ヒルダ「…はい。私としても、今でも信じられないのですが…」ハァ

ピーチ「…聞いたことがあるわ。ハイラルの裏世界のロウラル王国の存在を。
    ただでさえ歴史関連でややこしいのに、ますますややこしいわね。
    それで、ロウラルのお姫様が一体どうしてキノコ王国に?詳しく事情を教えてくれる?」

ヒルダ「それが……今、ハイラル王国が大変なことになっていて――」

ピーチ「た、大変なこと……それって?」





ヒルダ「――実は……」

933Mii:2019/02/10(日) 19:29:02 ID:epnMv.1M
――街から遠く離れた森の奥深くで、ハイラルの魔女は代々…
――3つのトライフォースの均衡を見守っていました。
――彼女は、特別な魔法を使って…
――幾多の時空、幾多の人々の過去と未来を垣間見ることができました。

――ある日、魔女は1つの魂に目を留めます。
――まばゆいばかりに輝く、その魂の持ち主は…時代を越えて魔を打ち払い、
――ハイラルを悪しき者から守ってきました。
――人々は、彼を「勇者」と呼びました。

――魔女は、勇者に憧れをいだきます。
――けれども、彼のそばには、いつの時代も、美しい姫の姿がありました。
――姫をうらやむ気持ちが芽生えた彼女に、そっとささやく者がいました。
――それは、かつて勇者が封じられた魂の欠片に僅かに残された、悪しき者の思念でした。

――勇者を手に入れたいならば手を貸そう…そうささやいた悪しき者は、
――魔女が持っていた善の心を外に追い出して、かわりに、魔女の心の半分に居座りました。
――悪しき者の目的は1つ…
――トライフォースの力で復活を果たし、ハイラルを我が物にすること。

――善の心を失った魔女は、悪しき者に操られるまま…
――闇の世界とつながる「転生の扉」を開きました。
――扉から召喚される、様々な時代の魔物達。
――ハイラル王国に、再び災いが訪れようとしていました…………が。





――勇者「リンク」とその従者である剣の精霊「ファイ」によって半日で鎮圧されました。

934Mii:2019/02/10(日) 19:33:11 ID:epnMv.1M
――余裕綽々と、何万もの魔物を倒したリンク達。

――しかし、魔女はその隙をついて辛うじて、城に住む美しい姫に迫りました。
――けれどもやはり、たった1人で姫に打ち勝つことは、容易ではありません。
――せめて動揺を誘えればと、姫の中の眠っていた数々の魂を、全て覚醒させました。
――企みは見事に成功。姫は大いに動揺し、混乱しました。

ゼルダ「…あ、あ、あああああああ!?な、なんなのですか、この記憶はっ!?」ガハッ

魔女「フハハハハハハ!これで、形勢逆転だな!」


――そして、半狂乱になって泣き叫びました。

ゼルダ「……そ、そんな――リ、リンクが、他の女性を、え、ら、んだですって!?
    嫌ああああああああああああああああぁぁぁ!?」ポロポロ

魔女「フハハハハハハ……えっナニソレ初耳なんですけど」


――更には、混乱窮まった所に日頃のストレス解消不足も祟って、ヤンデレになりました。

ゼルダ「……そうよ、リンクったらファイに騙されているのよ。
    精霊と付き合うだなんて、どうかしてるわ、有り得ないわ。
    勇者はお姫様と一緒になるべきなのよ、うふふふふふふふ。
    私が、リンクを助けてあげないと、ふふふふふふふふふふ」ゴゴゴゴゴ

魔女「」

935Mii:2019/02/10(日) 19:42:43 ID:epnMv.1M
ゼルダ「アナタ、協力しなさい。それとも死を選びたいかしら」ゴゴゴゴゴゴ・・・

魔女「喜んで協力させて頂きます」ブルブル

――殲滅を終えてみると、王女ゼルダの姿が見えなくなっていました。
――インパとリンクは戦場を、トゥーンリンクとトゥーンゼルダは城の中を走り回って
――ゼルダを捜しましたが、見つけられませんでした。

――ちょうどその時、ロウラルという王国から、王女ヒルダとその従者が来訪しました。
――本来、両王国の行き来は非常に難しいのですが、ロウラルのトライフォースの力により、
――移動のためのアイテムの確保をついに果たせたのです。

――ハイラルへの大いなる感謝を伝えるために。
――そして、長らく政の経験が不足している自分の研修を兼ねて。
――彼女とその従者は、ハイラルにやってきたのです。

ヒルダ「あの時の恩は忘れません!何か、恩返しがしたいのですが!」

リンク「渡りに船とはこのことだっ!じゃあ、大臣たちに教わりながらゼルダの代わりやってくれ!
    政務にお目見えにスピーチに!ヒルダだけが頼りなんだ!
    大丈夫、『裏ゼルダDLCでしょうか、本日もお美しい!』って感じで納得してもらえるから!」

ヒルダ「」

――ゼルダがどこで何をしているかは分からないが、そのうち戻ってくるだろう…。
――リンクはそう言って、呑気に釣りに出かけてしまいました。

――王女の争乱…世の人々が、そう呼んだ時代のできごと……。

ピーチ「何やってんのよゼルダァー!?」ウガー

936Mii:2019/02/10(日) 19:58:30 ID:epnMv.1M
ヒルダ「おかげで、慣れない作業ばかりでヘトヘトです…
    おまけに、インパさんもトゥーンリンクも…トゥーンゼルダまで、
    魔物の残党狩りに参加するようになってしまい…手伝って頂けないというか…。
    逃げ出したいというのもあって、キノコ王国へ早めの便で着いてしまいました。
    ロゼッタとは昨日お友達となったのです。

    確かにロウラルは直接的な政ができる環境がまだないため、
    急ぎ帰らなければならない、というわけではないのですが…。
    さすがに周囲を心配させてしまうため、役割を終えたならば帰りたいのですが」グッタリ

ロゼッタ「…修羅場に巻き込まれたということですよね?
      リンクという人も、恋心に気付いていないだなんて罪な人ですねえ」ホワホワァ

ピーチ「…………あ、キノ爺?ちょっと確かめてほしいんだけど、至急に」トゥルル

マリオ「えっと、お二人さん。ハイラルのことは一旦置いといて。
    とりあえず、そんな悠長なことを言っていられない状況にあるの、
    わかってほしいんだけどなあ」

ロゼッタ「はて?」クビカシゲ

ヒルダ「なんでしょうか?」クビカシゲ

マリオ「カクカクシカジカ」

ピーチ「…え。キノ爺、やっぱり駄目?もう親元のコンピュータに送られて修正できない?
    そっかー、そうよね…そういうふうにしたのだからね…」

2人「「」」

937以下、名無しが深夜にお送りします:2019/02/11(月) 14:57:57 ID:9B6Xfel.
ああ除外リストでも振り分けされないだけなのか
かなしいなあ

938Mii:2019/02/15(金) 00:08:40 ID:flh2faPE
ピーチ「……ど、どうしようかしら。今更ながら、困ったわね…!」

ヒルダ「……ふ、ふん。そう恐れることでもないのでは?
    わ、私も、魔法なら多少腕の自信はありますよ。
    ひたすら防御に徹して時間稼ぎするくらいならできます」

ピーチ「…………」ピピピピピ



測定機器「対象者:ヒルダ  分析完了!
       基礎体力レベル  Lv. 008
       最大HP        00020
       魔法レベル     Lv. 060
       最大FP         03200
          (FP換算、トライフォース加護ニヨル+3000込ミ)   デス」



ピーチ「……なにを、偉そうにぃ」ハアァー

ヒルダ「なんです、そのため息は!?…え、これが私の強さですか?」

ピーチ「はい、マリオ、こっち向いてー。
    …さて、今キノコ王国で頂点の戦闘能力がこちらになりまーす」

ヒルダ「一体それがどうしたというので――」

939Mii:2019/02/15(金) 00:13:32 ID:flh2faPE
測定機器「対象者:マリオ  分析完了!
       基礎体力レベル  Lv. 160
       最大HP        99999
       魔法レベル     Lv. 064
       最大FP         08192    デス

       最大HP コレ以上 上ガリマセン!」



マリオ「この先のレベル上げが無茶苦茶しんどいんだ。
    いやぁ、一向にレベルが上がる兆しがなくて」

ヒルダ「」

ロゼッタ「す、すごいことになっています…!」

ピーチ「これでもマリオは、魔法苦手な方なんだけどねー。
    そうね、物理の方なら多分…もし貴方に対してマリオが本気になれば、
    5メートル離れた所からの『何の変哲もない』パンチの衝撃波だけで絶命だわ。

    そして、マリオと同等とは言いすぎだけど、数人掛かりならマリオと張り合える、
    くらいの力量のファイターなら山といるわよ、この戦場には」

ヒルダ「」ガクガクブルブル

ロゼッタ(…その衝撃波とやら、昔の私だったら原型留めないことになりませんか?
     べ、別に想像なんてしませんよ?)

940Mii:2019/02/15(金) 00:19:15 ID:flh2faPE
ヒルダ「死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない……
     わ、私にはロウラルに光明を与えるという大事な使命が…」グズッ

マリオ「ピーチが脅すから…しゃがみこんだまま頭抱えて泣き出しちゃったじゃないか」

ピーチ「とは言っても、登録しちゃったら最低回数は公式戦を行ってもらう必要があるし…
     それまではキノコ王国から出ることも出来ない仕様なのよ」

ロゼッタ「…あれ?私の…マリオカートの時は、選手登録を解除できましたよね?
      結果的に登録抹消という形でスムーズに」

ピーチ「正確には、途中棄権以降は最低得点扱いになったとはいえ、
     『レース1回分をこなしたうえで手続きを踏んだ』形をとったのよ?
     …最低1回分の大会リザルトを得てからでないと登録抹消はできないの。
     今回だと『規定回数以上戦った上で手続きを踏む』形になるわ」

ロゼッタ「あ……」

ピーチ「それにあの時は…ロゼッタも知っての通り『残機制度』適用外だからこそ、
    やむを得ぬ処置ということで途中棄権の判断そのものができた。
    今回の場合、『残機恵むから戦い続けろ』って方針になると思うわ。
    …まあ、そういう意味では本当に死ぬことはないのだけれど」

ヒルダ「」ガクガクブルブル

ピーチ「と、とりあえず。あ、安心して。以前のロゼッタの二の舞は御免だわ。
    肉弾戦ができるような強さも性格も、まるで持ち合わせていないでしょう?
    こっちでなんとかヤラセの対戦をでっち上げて、被害を最小限に食い止めるしか――」

941Mii:2019/02/15(金) 00:23:26 ID:flh2faPE
ロゼッタ「…………」カキカキ

ピーチ「……?」

ロゼッタ「……………………ううむ、期間がこれだけで、こうなって…」サラサラ

マリオ「どうしたロゼッタ、妙に落ち着いて手帳にペンを走らせて」

ロゼッタ「あ、いえ。なんだかピーチ姫の作戦ですと、またワリオ辺りに文句を言われそうなので――
     そうなったら、腹は立ちますが言い返すことができなさそうなので。





     乗り掛かった舟ということで、せっかくなので頑張って戦ってみようと思います。
     確かに殴り合いのノウハウはピンときませんけどね」

マリオ「!?」

ピーチ「!?」

ヒルダ「え…!?」

942Mii:2019/02/15(金) 00:27:03 ID:flh2faPE
ロゼッタ「とりあえず、昨日の時点でパンフレットは既に読ませてもらっていました。

      『今回の大会、開催期間は9月13日から12月6日までの約3か月。
       その間に、各選手は公式戦を10戦以上こなすこと。
       勝率ならびに評価ポイントを考慮し順位付けを行う』

                             …でしたよね、簡単にまとめると?」

ピーチ「え、ええ…」

ロゼッタ「大変恐縮なのですが、今からさっそく、適当なバトルフィールドを貸して頂けませんか?
      初心者用の…人気のないフィールドで構いません。むしろその方がありがたいですね。
      そこでずっと鍛えて、12月1日あたりにひょこっと登場して、10戦する。
      とりあえずそれまでに、そちらの測定機器でいう基礎体力レベルを30…いや35くらいに上げてですね…」カキカキ

ロゼッタ「うーむ……」ピタッ

ロゼッタ「まあスケジュール的には何とかなるのではないでしょうか。
     駄目だったら残機が減るだけですし。
     …あ、残機の恵まれ方って、前に頂いた残機とは別枠なのでしょうか?
     詳細を教えていただけませんか?」
     
ピーチ「え、あ、うん、わかったわ!スマブラの残機はちょっと特殊で、
    流動システムにより常に一定数を供給されるようになっていて…」

ロゼッタ「なるほど…」カキカキ

ヒルダ「ロゼッタ、あなた……!」

943Mii:2019/02/15(金) 00:41:47 ID:flh2faPE
マリオ「これは驚いたな。あのロゼッタが。どういう心境の変化かな。
    …………うん?目を凝らしていると、ロゼッタの背中あたりにぼんやりと…何のログだ?」ジーッ





    Rosalina  再チャレンジ数:3841回(3Dワールド)





マリオ「ブフゥッ!!?」

ロゼッタ「え、マリオ、一体どうしたのですか?急に噴き出して」クルリ

ピーチ「ジッとこっち見て…怪しいわね。まさか、ロゼッタの下着でも透けてた?なんてね」

マリオ「……まだその方が驚きが全然マシだったな」マッサオ

ピーチ「えっ」

ロゼッタ「」

マリオ「…ちょっと人生について考え直してくるわ……」トボトボ

ロゼッタ「ちょ、ちょっと待ってください、マリオ!意味深な台詞を残さないでください!
     一体何を見たのですか、見てしまったのですか!?」

944Mii:2019/02/15(金) 00:47:47 ID:flh2faPE
もしかしてとんでもないものを見られたのでしょうか?と赤面し。
ヒルダ姫に、さんざん「ドレス透けてないですよね!?」と問い質すこと、数分。
気を取り直して…さあさあ、善は急げ、です。早速バトルフィールドに向かいましょう。

ピーチ姫は多忙ということで一時お別れしました。そんなわけで、ヒルダ姫だけ連れて行きたいと思います。
ぜひとも一緒に特訓したいですよね。仲良くなったことですし。

あまり勝手はわかりませんが、適当にバトルフィールドを選択して入る。
まずは落ち着いて、パンフレットに書いてあったことを…ちょっとおさらいしておきます。



ロゼッタ「えっと…威力は低いけれども隙が最小限の弱攻撃、
      各方向へやや力の篭めた強攻撃、
      各方向へ大きなダメージを狙えるが隙の大きいスマッシュ攻撃、
      更には空中技、投げ技、そして必殺技……はぁ、覚えることが沢山ありますね」

えいっという掛け声と共に、目の前の何もない空間目がけて、魔法の杖を振って殴打の仕草。
当然、このままだと1秒後に相手に杖をへし折られるだけなので…
杖の周りに障壁を何重にも何重にも展開し、耐久性ならびに威力を底上げしておきます。
…正直、想定する相手が相手なので全然安心できませんが。

そのまま、ビュンビュンと連続で杖を振るう。
チコが真似をするかのようにパンチを繰り出して遊んでいます。

945Mii:2019/02/15(金) 00:53:27 ID:flh2faPE
ロゼッタ「登録したことになっているとはいえ、チコも私と一緒に戦ってよいのでしょうか…
     なんだかズルをしている気がするのですが…まあ、指摘されないのなら儲けものということで、うん。

     …あ、障壁は相手に接触する瞬間に改めて高速展開させたほうが斥力を発生させられて効果的かもしれませんね、
     せっかくですから検証してみましょう。FPがいつの間にか増えていることが、非常に有難いです」ササッ



ふと目をやると、ヒルダ姫が横で…眩しそうな目をしています。



ヒルダ「ロゼッタは……強いですね。身も、心も。…尊敬してしまいます」











ロゼッタ「……それは新手のギャグか何かですか?ちょっと引きます」

ヒルダ「なんでそうなるのですか!?」

946Mii:2019/02/15(金) 01:03:02 ID:flh2faPE
適当にというか、アドリブというか、声を出しつつ攻撃を練習。
…本当に適当です。蹴りとか回転とか足払いとか、指南を受けた覚えなどないですよ?
空間学的に、こうやったら人型体格は重心が崩れるな、と独学で予想しているだけです。
ヒルダ姫は呆けて感心してくれていますが、正直恥ずかしいです。



そして、フェアリーランドよ、本当にありがとうございます。
ここまで私としてはアクロバティックな動きができるのは、10割あの国の冒険のおかげです。



あと、掴み攻撃ですが。
こう、高身長を活かして…例えばマリオを掴んだ瞬間、ほくそ笑むマリオの頭突きかパンチが顔面にめり込み、
素っ頓狂な声を上げながら鼻血を噴き出してバタリと後ろにぶっ倒れる…ところまで読めました。
絶対やらないでおこうと誓いました。

ヒルダ「あの…必殺技、というものについてなのですが。ロゼッタの場合、どのようなものなのですか?
    駆け引きを促すため、無尽蔵に使ってはいけないということでしたが…自分で設定するのですか?」

ロゼッタ「パンフレットによれば…渡された端末に触れることで、無理なく実践できるものを自動選択してくれるようですよ。
      カスタマイズもできるらしいですが。ちょっと楽しみですね、さっそく見てみましょう。どれ…」ピッ

947Mii:2019/02/15(金) 01:10:46 ID:flh2faPE
端末「通常必殺:チートワープ   【240 F ダメージ判定無し】
          自分やチコ、他の選手、アイテム、障害物など、あらゆるものから1つ選んで
          離れた場所へ一瞬でワープさせる。フィールド上の任意の足場を行き先に指定できる。
          ただしとにかく発動が遅い。

    上必殺:ギャラクシージャンプ   【10 F ダメージ判定無し】
         筋力で上方向に大ジャンプ。通常必殺よりは出が遥かに速いのが強み。
         ただし、考え無しに跳躍するので、上に障害物があると頭を強打する。
         そのときの自傷ダメージは50〜60%程度のただの致命傷。ついでにピヨる。

    下必殺:アイテムキャプチャー   【1200 F ダメージ判定無し】
         近くにあるアイテムを、異空間に仕舞い込む。
         個数制限はなく、仕舞い込んだものはいつでも取り出せる。
         杖を振る→異次元への扉を開ける→物を放り込む→杖を振る→
         扉を閉めるという流れになるため、凄まじい時間がかかる。

     横必殺:剛速スターピース  【120 F レベルフラット時ダメ―ジ30〜28(減衰)%】
          振りかぶって、衝突するまで真横に飛んでいく星くずを剛速球で投げ飛ばす。
          なお、発動完了後に更に120 Fの硬直が生じるので注意。
  
      最後の切り札:亜空切断  【レベルフラット時ダメ―ジ∞%】
               フィールドの小空間1か所を指定して、一定時間後に5秒間発動。
               発動中に空間内に立ち入った選手の残機(ストック)を1減らす。
               発動完了後、レバガチャ無効のピヨリ状態が試合終了まで続く。

                           以上のようになっております」
  


ロゼッタ(予想していたものと違うんですがっ!)

948以下、名無しが深夜にお送りします:2019/02/16(土) 11:53:21 ID:l8riAs22
発生fの暴力(悪い意味で)

949以下、名無しが深夜にお送りします:2019/02/17(日) 11:17:14 ID:WZVml7EE
ロゼッタは毎度のことだからともかくチコは大丈夫なんだろうか…

950Mii:2019/02/17(日) 17:11:35 ID:9sFtPITM
ロゼッタ「……………………」

ヒルダ「えっと、ロゼッタ?見せて頂いておいてなんですが、変わっていますね?」オズオズ

ロゼッタ「…………」

チコ「…………」フヨフヨ

ヒルダ「…ああ、やっぱり。私など、『割り当てられる必殺技候補がありません』と表示されてしまいました。
    それに比べれば貴方は、十分に凄いのではないでしょうか」アセアセ



ロゼッタ「……特訓」



ヒルダ「え?」

ロゼッタ「速やかに特訓を開始します!準備体操は終わりです!
     どの魔法も使い始めで、使い慣れていないだけなのです!
     いいでしょう!私の魔法レベルに対する宣戦布告とみなしました!

     ヒルダ姫、準備はよろしいですかっ!」

951Mii:2019/02/17(日) 17:14:00 ID:9sFtPITM
ヒルダ「え、ええ。それでまず…何をするというのですか?」

キョトンとするヒルダ姫。私のとっておきの魔法で、驚いてもらいましょう。
前の時は杖が無かったのでひ弱でしたが…今度は中々強いはずですよっ!
自信を持って、杖を一振り。



ロゼッタ「 実分身《リアルアバター》!」サッ



ボカンッ!!

ロゼッタ(分身)「分身体、見参っ!」シャキーン!

ヒルダ「ふえっ!?」ビクッ!

ロゼッタ「よし!杖のおかげで強さも十分そうですね!
     特訓の効率アップ!更に、分身体の分も、後で経験値を頂きます!」

ロゼッタ(分身)「…仕方ないですね、そのかわり真面目に特訓してくださいよ?」



目を白黒させているヒルダ姫に、この魔法の仕様を説明。
聡明な彼女はすんなりと理解し、効果に驚愕しているようです。

952Mii:2019/02/17(日) 17:16:33 ID:9sFtPITM
ヒルダ「凄い……空間魔法をここまで高度に使いこなすとは…!

    …あ、あの!一つ、お願いがあるのですが。
    ロゼッタのその魔法で、私の分身を作り上げることって、できますか?
    私の特訓の手助けになると思うのですが」

ロゼッタ「…え?…そうですね。分身体が更に分身体を作ることはできませんが、
     本体が作る分身体の数は制約がないので…大丈夫だとは思います。

     でも…その場合、たとえヒルダ姫を象った分身体といえど、
     分身体の経験値をヒルダ姫が取り込むことはできませんよ?
     あくまで、分身体を生成した私の経験値になってしまうので。
     …なんだか成果を掻っ攫うようなことになるのですが、よいのですか?」

ヒルダ「ロゼッタは無欲なのですね。そのくらいの権利は、魔法の行使者として当然でしょう。
    よろしくお願いします!」フフッ

ロゼッタ「了解しました。……あー、ただ、ですねえ」

ヒルダ「……?」



ロゼッタ「ちょっと体を満遍なく触らせてください」

ロゼッタ(分身)「拘束しましょう、そうしましょう」

ヒルダ「」

953Mii:2019/02/17(日) 17:20:21 ID:9sFtPITM
ロゼッタ「はあっ!」ブンッ

ロゼッタ(分身)「なんの!シールドです!」

ロゼッタ「シールドには…仕方がないので、掴みっ!…って、後ろから!」サッ

ヒルダ(分身)「む、ばれてしまいましたか。このまま突撃を――」スカッ

ロゼッタ「チコ、お願い!…むっ!」

ヒルダ(分身)「――すると危なそうなので、一旦引きます!
         さあ、あなたの分身を無視できるものなら無視して、私に仕掛けたらどうですか?」

ロゼッタ(分身)「…………」スッ・・・

ロゼッタ「動くのは得策ではない、ですか。むむむ…牽制もできている、よい連携ですね!
     単に自分同士の戦いをするよりも戦況が変化しやすく、考えることが増えて、
     より学べるようになっています!1対2の虐められ状態ですがっ!

     …ヒルダ姫!そろそろ一緒に特訓、しませんかー!
     これでは私しか経験値が入っていませんよー!」





ヒルダ「グズッ…いっぱい辱められましたぁ……ひどい…お嫁に行けないぃ…
     ロゼッタのこと、信じていましたのに…」メソメソ

ロゼッタ「人聞きの悪いこと言わないでください!?」

954Mii:2019/02/17(日) 17:25:00 ID:9sFtPITM
〜ガノン城〜

ガノンドロフ「ガハハハハ!遅かったな、リンクその他烏合の衆よ!
        ゼルダ姫は既に我が手中にある!」

ゼルダ「ああ、ああリンク…申し訳ありません。
    体を既にガノンドロフに、意のままに操られ…私、で、は、どうすることも…!

    ガアァァッ!……ククク、フフ、ハハハハハア!
    魔物タチヨ、襲撃者タチヲ 迎エ撃ツノデス!」

ウオオオオオオォォォォォォォォォ!

魔物「ワー!」

魔物「キエロォー!!」

魔物「メニモノミセテヤルー!」



リンク「大回転切り」ズバァッ!

魔物「「「「「「「」」」」」」」チーン



ガノンドロフ「」

ゼルダ「マ、マダ終ワリデハアリマセン!幾ラデモ…幾ラデモ召喚シマス!!」

955Mii:2019/02/17(日) 17:28:12 ID:9sFtPITM
ウオオオオオオォォォォォォォォォ!

魔物「「「「「ブチカマセー!!」」」」」ワラワラ

ガノンドロフ「…フ、フハハ!ゼルダを討たない限り延々と波状攻撃が続くぞ!
       ゼルダを討てば、トライフォースの加護は失われハイラルは終わる!
       さてさて、お前らがどうするか見ものだな!
       当然、このガノンドロフ様も襲い掛かってくれるわぁ!」ドッ



リンク「はいはいネオ・マスターソード」サクッ

ガノンドロフ「」チーン



リンク「ガノンドロフ、ちっとはクッパを見習えよ…。
    お前はアイツのこと、悪役面してバラエティに参加するフ抜けた奴、って言うけどさ。
    結果としてはクッパはコツコツと経験値貯めまくって、今じゃもう…
    お前とは天と地ほどの戦闘力差を付けちゃってるぜ?

    キノコ王国にも割と受け入れられてて、交流の享受を存分に受けて喜んでるよ。
    『我が軍勢が幸せになり、ワガハイも強くなれる。なにが不満というのだガッハッハ』って。
    カッコいいと思わないか?

    まあ、既にキノコ王国を本気で侵略する気なんか失せてるクッパと違って、
    お前の場合は今でもハイラルを本気で脅かそうとしてるから、
    俺としては弱いままの方が都合がいいけど。ここまで弱いと、なんだかなあ…」ポリポリ

956Mii:2019/02/17(日) 17:34:20 ID:9sFtPITM
ゼルダ「……!? シア、ガノンドロフヲ速ヤカニ蘇生サセナサイ!」

シア「は、はいぃっ!」シュバババ

リンク「…ゼルダ姫」

ゼルダ「…ハッ!私は一体、なんということを…!!
    リンク!私のことはどうなってもかまいませんっ!
    はやく、はやく私を倒して終止符を打ってください、それだけが私の――」


リンク「あのー、フォックスに悪いんで。遊びは終わりにしてもらえませんか?
    操られている『ふり』をしているゼルダ姫?…というより何がやりたくてこんな騒動を?」

ゼルダ「……ソ、ソンナコトシテイマセンヨ!?」


パルテナ(操られるがままリンクを攻撃して鬱憤晴らし +
     悲運の王女を演じて大切さを認識してもらい好感度アップ!
     …みたいなこと考えていたんですかね…。残念、それ逆効果っぽいですよ?)

リンク「ああ、もしかして。前回ちょこっと参戦した時に…キノコ王国でさんざん
    『ゼルダって勇者様のことだよね?じゃああれは女装形態かな?』とか
    『違う違う、あれは…シーク姫っていうんだよ!』とか言われて
    トラウマになっているんですか?それで参戦したくないと?」

ゼルダ「」グサグサッ

パルテナ(そして容赦のない追撃がゼルダ姫を襲うっ!)

957Mii:2019/02/17(日) 17:40:07 ID:9sFtPITM
ゼルダ(私、負けませんっ!結局最後は、
     『お願いだからスマブラに出てほしい!』
     って頭を下げて嘆願することになるのですからっ!
     私の重要性、大切さに改めて気付かされるのです!)

リンク「…まあ本人が出たくないのなら、もう無理には勧めませんけど」

ピット「なぁんだ、ゼルダ姫の参戦って必須じゃなかったのか」

ゼルダ「!?」

リンク「でも、そうすると…ハイラル枠そんなに要らないんじゃないか?って
    今後、枠数減らす方向に動かれる可能性があるんだよな。
    代わりに誰かに参戦してもらわないと…そうだ!」

リンク「…もしもし、ミドナか?突然の電話申し訳ない。
    スマブラ参戦に興味ない?ゼルダ姫が参戦したくないんだって」トゥルル

ミドナ『いいのか!?わ、私でよければ喜んで参戦するぞ!』

リンク「獣の姿でも真の姿でも、どっちでもいいと思うぞ。ミドナがいれば、
    俺としてもウルフ変化が堂々と使えるから嬉しいと言えば嬉しい」

ミドナ『そうかそうか!嬉しいことを言ってくれるじゃないか!』テレテレ

ゼルダ「…!?どうして電話が繋がってるの!?」

リンク「(素に戻ってる…)今回の騒動に絡んで、飛ばされてきた被害者なんですけど。
    事情を説明して、ハイラルで魔物掃討に協力してもらってますよ。
    ミドナなら戦闘能力的にも全く申し分ないですし」

958Mii:2019/02/17(日) 17:43:29 ID:9sFtPITM
ミドナ「そういや、ファイはどうなんだ?
    むしろリンクなら真っ先に候補に挙げると思ったんだが…?」

リンク「…なんか、最初の殲滅戦のあと、『どうしても外せない用がある』とかで
    何処かに行っちゃったんだよな…。これまでこんなことなかったのに。
    任天堂がどうのこうの言ってたし、ちょっと心配だ。
    …よし、やっぱりファイを呼び出して、ミドナと話し合ってどっちが出るか――」

ゼルダ「はいはいっ!やっぱり私、出ることに致します!」ガバァ

リンク「……えええええー」

ミドナ『……えー、ずるーい』

パルテナ「……えええええ」

ゼルダ「なんですかそのため息は!もともと私が呼ばれていたのでしょう、何か文句があるので――」



ドゴオオオオォォン!



ゼルダ「」バタリ

ファントム「時間が押しているので。さっさとこの人を連れて行きましょう。
       リンク、私の体をお願いしますね」ズルズル

トゥーンリンク「わ、わかった。で、でも流石に引き摺って行くのは可哀想じゃないかな?」ヨイショ

959Mii:2019/02/17(日) 17:47:29 ID:9sFtPITM
ピット「魔女…に復活させられようとしている、ガノンドロフはどうするの?」

リンク「こうなったらバクダンで気絶させとくか」

ファルコ「なんだったら、俺のを使うか?」

リンク「あ、持ってるならありがたい。頼むよ――」

ファルコ「じゃあ全員、速攻で窓に向かって退避しろよ?いくぞ!」スッ

リンク「…え?」






ファルコ「スマートボム(スターフォックス64)」ポイッ





リンク「うわああああっ!ゼルダ姫とトゥーン達抱えて退避ぃーーー!」ダダダダダダッ

ピット「逃げろーー!!」ダダダダダッ

パルテナ「は、はいっ!!…あ、一応拾っておきますね!」ダダダダダッ

シア「うわっ…!?」ズルズルズルズル

960Mii:2019/02/17(日) 17:49:45 ID:9sFtPITM
ドッゴオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!
バラバラバラバラ…!



ファルコ「アーウィンの中で暴れられるとか、絶対に嫌だったから丁度いい。
     さあ、さっさとキノコ王国に向かうぜ!」

リンク「やり過ぎだぞファルコ!ガノン城が半壊したじゃないか!
    俺とフォックスとファルコ以外は割とやばかったんだけど!」

ファルコ「へっ、やっぱりスマブラのスマートボムの威力ってしょっぱいから
     こうもドカンと行くと気持ちがいいな!」

リンク「聞いてないし…」

トゥーンリンク「助かったぁ……」





パルテナ(ゴホゴホッ――!…ささ、今のうちに逃げた方がいいですよ、お大事に)コソコソ

シア(ど、どうもありがとうございます…)タタタッ・・・

ピット(見て見ぬふり、見て見ぬふり……)

961以下、名無しが深夜にお送りします:2019/02/18(月) 15:29:13 ID:tWxB8j.s
リンクは女装形態でも参戦していると思われてるはいいのか…

962Mii:2019/02/23(土) 17:51:57 ID:ImsXOrl2
〜9月12日、キノコ王国〜

ゼルダ(色々と、やってられません!)グズッ



意識すらないまま、いつの間にかアーウィンにてやってきたキノコ王国。
さすがアーウィン、なんだかんだ言って前日の昼に着くことができました。
意 識 す ら ありませんでしたがね、ふんっ!
忌まわしさを感じずには、いられません。

私のムカムカっぷりときたら、呆れ顔のピーチ姫から巻き添え貧乏くじを引いたヒルダ姫のことを聞いても
「へえ、それで?運が悪かったですね」と返したくなるくらい気が荒んでいました。
…後々振り返って、王女として失格もいいところだと猛省することになるのですが。

今回の大会で、負け続けて更に気が滅入る、なんてことになったら最悪です。
こうなったら、せめてヒルダ姫よりは…!

そういえば、ヒルダ姫はどこにいるのでしょうか。

皆と共に控室に向かって、自動登録完了。それでは…捜してみましょう、か。
ピーチ姫曰く、場所は知らないもののどこかのフィールドで特訓しているとかで…。
まあ、ほどなくして見つけることができました。



ゼルダ「ここかしら…入りますよ?」

一応ノックをしておいて…扉を抜けると、そこには――

963Mii:2019/02/23(土) 17:55:33 ID:ImsXOrl2
ロゼッタ(分身)「そこはこう、トントントンっとリズムよく拳を繰り出すといいのではないでしょうか」

ヒルダ「フッ!…こうですか?」トン トン トン

ヒルダ(分身)「ハッ!…こうですよ」トンドントン

ロゼッタ(分身)「うーん、どちらも微妙にずれているような…いや、私自身も大した熟練度はないんですよね。
         ちょっと組み手っぽいことをやってみましょう、1人ずつ掛かってきてください」

ヒルダ「「お願いします!」」

ゼルダ(…ヒルダ姫が2人いる!?)



ロゼッタ「……………………」ブンッ ブンッ

ゼルダ(こっちの女の人も、どういうわけか2人いますし…。
    それにしても、目を瞑ったまま杖を振る動作を繰り返して、
    一体何をやっているのでしょうか。行ってみましょう)





ロゼッタ「ワープッ!」シュンッ!

964Mii:2019/02/23(土) 17:57:55 ID:ImsXOrl2
ゼルダ「え……痛っ!」ゴツンッ

ロゼッタ「きゃあっ!?」ゴツンッ

ヒルダ「――ああっ、ゼルダ姫ではありませんか!
    よ う や く 問題を解決して、キノコ王国にいらしたのですね!」

ゼルダ「…ええ、おかげさまで。
    で、この…足元でうずくまってジタバタもがいている方はどなたですか?」

ヒルダ「キノコ王国の…正確にはそのはるか上空のほうき星に住まう魔女、ロゼッタです。
    縁あって友達になりました。とてもいい…………人でしたよ」フイッ

ゼルダ(…どうして過去形?)

ロゼッタ「あいたたたた…!魔法の発動速度ばかりに気を取られるあまり、
      ワープ先に侵入する物体があるときの緊急回避がすっかりおざなりになってしまいました…!
      私としたことが何をやっているのやら…!」ズキズキ

ゼルダ「…あら、ロゼッタはあまり魔法は得意でないのですか?
     魔法行使破棄という基礎も出来ていないだなんて」

ロゼッタ「たはははは、かたじけない…」

ヒルダ「え、あ、いえ、そんなことはこれっぽっちもなく…」

ゼルダ「実際に制御できていないでしょう?」

ヒルダ「……そうですね」

965Mii:2019/02/23(土) 18:03:23 ID:ImsXOrl2
ヒルダ「…ちょっとロゼッタ、もう一度端末に触れて頂けますか?」

端末「通常必殺:チートワープ   【120 F ダメージ判定無し】
          自分やチコ、他の選手、アイテム、障害物など、あらゆるものから1つ選んで
          離れた場所へ一瞬でワープさせる。任意の足場を行き先に指定できるが発動が遅い。

    上必殺:ギャラクシージャンプ   【9 F ダメージ判定無し】
         筋力で上方向に大ジャンプ。通常必殺よりは出が遥かに速いのが強み。
         ただし、考え無しに跳躍するので、上に障害物があると頭を強打する。
         そのときの自傷ダメージは45〜55%程度のただの致命傷。ついでにピヨる。

    下必殺:アイテムキャプチャー   【600 F ダメージ判定無し】
         近くにあるアイテムを、異空間に仕舞い込む。
         個数制限はなく、仕舞い込んだものはいつでも取り出せる。
         杖を振る→異次元への扉を開けながら物を放り込む→杖を振り扉を閉める
          という流れになるため、かなりの時間がかかる。

     横必殺:剛速スターピース  【118 F レベルフラット時ダメ―ジ30〜28(減衰)%】
          振りかぶって、衝突するまで真横に飛んでいく星くずを剛速球で投げ飛ばす。
          なお、発動完了後に更に118 Fの硬直が生じるので注意。
  
      最後の切り札:亜空切断  【レベルフラット時ダメ―ジ∞%】
               フィールドの小空間1か所を指定して、一定時間後に5秒間発動。
               発動中に空間内に立ち入った選手の残機(ストック)を1減らす。
               発動完了後、レバガチャ無効のピヨリ状態が試合終了まで続く」

ヒルダ(細かい制御こそ後回しにしているものの…ロゼッタったら、この6日間だけで……
    魔法系必殺技の発動までの時間、半分にしちゃったんですが…。
    天才、鬼才の域に達していますよ、恐ろしいことです…)ブルッ

966Mii:2019/02/23(土) 18:07:42 ID:ImsXOrl2
ロゼッタ「貴方がゼルダ姫ですか。初めまして、ロゼッタと申します。
     突然ですが、貴方の分身体を作っても構いませんかっ!
     必要な物は少々の戦闘観察と身体検査です!」

ゼルダ「ほ、本当に突然ですね。一体どうして?」ヒキッ

ロゼッタ「互いが相手の行動を読めるようになってきて、動きがマンネリ化してきたのですよ…。
     ただでさえ力任せに腕を振るう素人の動きなのに、これでは特訓効率が落ちてしまいます。
     サンプルは多いに越したことはないので…クシュンッ!」

ゼルダ「身も蓋も無い話ですね。おおよそ、分身体とやらの性能の目星がつきました」

ヒルダ「私からもお願いします、ゼルダ姫。貴方なら、私たちよりはるかに強い。
    『魔法行使者であるロゼッタ自身の戦闘力が分身体の頭打ち戦闘力になる』とは
    ロゼッタから聞いていますが、その高い戦闘センスは非常に役立つと思われるのです」

ゼルダ「ちょっと待ってください。貴方がたを強くしたところで、私にメリットがあるのですか?」シレッ

ヒルダ「えっと、ですね。今の所、私が鍛えやすいように…
    ロゼッタは私の分身体の強さを微調整しつつ用意してくれているのですよ」

ゼルダ「はあ…それがなんなのです?」

ヒルダ「むぅ…本調子ではないのか、勘が鈍っていませんか、ゼルダ姫。
    …私は、結果として貴方の尻拭いで1か月以上も…降って湧いたハイラルの政務をこなしてきました。
    その対価として、ロゼッタの指導役をゼルダ姫にお願いして、ロゼッタに報いたいのですが。
    
    ふふ、断ることは許しませんよ。自分の狭量を懺悔したいのなら別に構いませんが」

ロゼッタ「わぁ!ありがとうございます、ヒルダ姫!」パアァ

967Mii:2019/02/23(土) 18:11:25 ID:ImsXOrl2
ゼルダ「ぐっ、それを出されると断りにくい…仕方がありませんね。
     指導役でも分身モデルでもやってやろうではありませんか。
     言っておきますが、大会中いつでも、というわけではありませんよ」

ロゼッタ「本当ですか!よかった!」

ヒルダ「よかったですね、ロゼッタ」

ロゼッタ「はい!」





ヒルダ「そしてロゼッタに思い切り撫で回されてください。
    被害者ノ会ヲ増ヤスノデスフフフフフ」ユラァ

ゼルダ「……なんだか寒気がするので分身の許可は保留で」

ヒルダ「そんな、酷い!恥を知りなさい!」クワッ

ロゼッタ「ヒルダ姫も十分に酷いですからね!?」

968Mii:2019/02/23(土) 18:17:01 ID:ImsXOrl2
ゼルダ「マジカルカッター!」ブゥン

ヒルダ「魔法を纏った…手刀ですか」

ロゼッタ「くぅっ…!なるほど、物理防御一辺倒の者には魔法攻撃として刺さり、
     魔法防御に秀でた者には物理ダメージが物を言う、と。
     単純ながら、知恵を存分に働かせた技なのですね」ズズズ・・・

ゼルダ(あ、ええと。手刀単体だと威力が低すぎるから、ほぼ魔法なんですけど)



ゼルダ「ローキック!」ダンッ

ヒルダ「ドレスなのに、流れるような足さばきですね…。勉強になります。
    マネできる気はしませんが」

ロゼッタ「あわわっ!?おまけに発動まで早くて、私の目と体では反応が間に合いません、あはは…」



ゼルダ「ゼルダスピン!」クルクル

ヒルダ(何故に自分の名前を入れたのですか!?)

ロゼッタ(どうして自分の名前を入れたのでしょうか…あ、実は
     あの動きのどこかに伝説級の要素が隠されているとか…!)

ゼルダ「なんですかその目はっ!言いたいことは分かりますけど!
私のせいではありませんよ!?」

969Mii:2019/02/23(土) 18:20:06 ID:ImsXOrl2
ゼルダ「ネールの愛!」カキーンッ!

ロゼッタ「あがが…スターピースがぁ…!ピッチャー返しの対策は出来てませんっ!」ゴツン

ゼルダ「モーション見てから展開余裕でした」

ヒルダ「確かに」



ゼルダ「ディンの炎っ!」

ヒルダ「熱っ!熱いっ!!くっ、今の私では掠めただけでこんなにもダメージを…!」ヒリヒリ

ロゼッタ「アイタッ!…い、今のは顔面セーフですっ!それにしても避けることもままならないなんて…
     ファイアフラワーもなしに、凄いですね…!」ヒリヒリ

ゼルダ「…なかなかやるじゃないですか、ロゼッタ」



ゼルダ「ファントムアタック!」

【ファントム攻撃に関わる魂が奪われているので使えません】

ゼルダ「……あれ?私は一体何を?」

ヒルダ「何を使おうとしたのですか?」

ロゼッタ「……はて?」

970Mii:2019/02/23(土) 18:24:26 ID:ImsXOrl2
ロゼッタ「ゼルダ姫、流石の強さですね。噂通り…いえ、噂以上でした!
     手を抜かれていたのに、残機が通算で50機も減ってしまいましたね」サスリ

ゼルダ「ロゼッタ…貴方、中々面白い神経をしていますね…」ピクピク

ロゼッタ「もしかしなくても呆れていますよね、それ…クシュンッ!」

ヒルダ「どうしてなんともないのでしょう…いえ、先ほどからクシャミはしていますか。
    無茶をしすぎですよ、体を休めた方がよろしいのでは?」

ゼルダ「分身体を作るのにも、かなりの気力をつぎ込んでいるのでしょう?
    自慢ではありませんが、貴方よりよほど強い私の分身体なぞ作ろうものなら
    更に気力を削られることになりかねませんよ?
    …自分の限界としっかり相談できていますか?戦闘慣れしていないのでは」

ロゼッタ「確かに…そうですが。ですが、分身体を作ってみたいです…。
     戦闘チェックはできたので、あとは身体検査を…」

ゼルダ「絶対に嫌ですよ?諦めなさい」ニコッ



ヒルダ「あ、そういえばハイラル城でゼルダ姫の代わりを務めているときに
    健康診断結果を盗み見たのですが…。

    ゼルダ姫って、身長体重体脂肪率、スリーサイズまで私と同じみたいですね…
    能力は大きく違うのに。さすが表裏の世界です」

ゼルダ「ちょっと!?」

971Mii:2019/02/23(土) 18:27:41 ID:ImsXOrl2
ロゼッタ「………………………………………………………
     髪の色、服装等の微調整を行って…えいっ」



ボカンッ!

ゼルダ(分身)「…………」ジロッ

ゼルダ「」

ロゼッタ「わぁ、世界に拒絶されず存在し続けるということは
     本当に再現できたのですね、成功で――」





ゼルダ(分身)「天誅を下します」ドンッ

ゼルダ「加勢します」ドゴンッ

ロゼッタ「ぐはっ」チーン

ロゼッタ(分身)「……巻き、添えっ!?」チーン

ヒルダ「…………」ガクブル

ヒルダ(分身)「いいですか、触らぬ神になんとやらです」コソコソ

972Mii:2019/02/23(土) 18:32:43 ID:ImsXOrl2
〜9月13日〜

ピーチ「――全世界の強者が集う武の祭典。スマブラfor――これより開幕です!
    皆さん、大いに盛り上がって行きましょう!」バーン

ワアアアアアアアアアアアア――!

マスターハンド「それでは、これより私マスターハンドが司会進行をさせていただきます。
         3か月の間、よろしくお願い致します!
         とは言いましても、なにぶん私はバトル実況は不得手でして」

ピーチ「手なのに?」

マスターハンド「そうなんですよ、手なのに不得手…ってうっさいわ!
         …コホン。ご存知の方も多いように…前回までと同様、
         実況解説は『例のあの方』に委ねさせていただきます!」

実況「…コロシアムは熱気に包まれています!栄冠を手にするのは、果たしてどちらでしょうか!」

マッテマシター!
マスターハンドサンモ イツモドオリ マヌケカッコイイゾー!

マスターハンド「今大会も、迫力ある実況を楽しみにしておいてください!
         さあ、ファイターたちが手を振りながら一度下がっていきます!
         すぐに、第一試合が始まるので…その瞬間を見逃すな!」

ヒルダ(…………なんですかあの異形)

ロゼッタ(色々とツッコミ所があるような気がするのですが…手だけに。
     どうやって声を出しているのでしょう)

973Mii:2019/02/23(土) 18:35:23 ID:ImsXOrl2
ピーチ「ところでロゼッタ…一体どうしたの?微妙にフラフラしてない?
    …やだ、少し鼻水まで出てるじゃないのー。はしたない」

ロゼッタ「クシュンッ…それがですね、ちょっと体調を崩したみたいで…。
     昨晩から微熱と鼻水とクシャミが…クシュンッ!」

ゼルダ(ほら見なさい、案の定といったところですね)

ヒルダ(もうちょっと前から兆候があったような)

ピーチ「…?何かあったの?」

ロゼッタ「ななななんでもありません!」

ロゼッタ(2人とも、すいません!
     今ここでばらしてしまうと特訓禁止令とかを出されてしまうので!
     秘密の特訓の内容もばれてしまい、面白くないので!
     特訓に熱を上げ過ぎたことは黙っておいていただけませんか!?)

ゼルダ(…はいはい)

ヒルダ(わかりました、友達ですもの)ニコッ

ロゼッタ「ちょっと気疲れしただけなので、1日ぐっすり眠ればすぐに治りますよ…クシュンッ!」

ピーチ「ははーん…まあ、そういうことにしておいてあげる、フフッ。
    でも、体調の見極めはしっかりね?」

ロゼッタ「は、はい。肝に銘じておきます」

974Mii:2019/02/23(土) 18:39:48 ID:ImsXOrl2
マリオ「前回は辛勝って感じだったからな。今度はしっかり優勝してやるぞ!
    というわけで存分に負けてくれよ、クッパにリンク!」ブイッ

クッパ「ハッ!前回のワガハイは少し運に見放されただけなのだ。
    キノコ王国にクッパ様ありと知らしめてやる」

リンク「その言い方だとクッパがキノコ王国を代表する戦士みたいなニュアンスになるんだけど…」

クッパ「なぬっ!リンク、図ったな!揚げ足を取ってワガハイを侮辱するか!」

リンク「図ってねえよ!酷い言い掛かりだなっ!?」


パルテナ「さあさあピット、貴方もあの輪の中に入って宣戦布告してくるのです」

ピット「いいい嫌ですよそんなの!?
    対戦中に狙ってくれって言ってるようなものじゃないですか! 」

パルテナ「でもほら、ブラピはちょっとそその…激励したら向かって行きましたよ?」

ブラックピット「」

ピット(あ、一睨みされて固まってる。南無)

975Mii:2019/02/23(土) 18:45:21 ID:ImsXOrl2
スタッフ「おい、しっかりしてくれ!早く部下たちに周知させろ!」バタバタ

スタッフ「えっと、情報提供はどういう段取りで行えばいいのかしら!?」キョロキョロ



マリオ「…ん、どうした?スタッフたちの統率が取れてないのか?通るぞー」テクテク

受付「あ、はい、どうぞっ!」アセッ

ルイージ「なんだか慌ただしいね。無責任かもしれないけど…頑張って!」スタスタ

受付「あ、ありがとうございます!ええと、ええと…!」

ピーチ「トラブルが起こった時こそ、深呼吸をして冷静にね」フワリフワリ

受付「はい、分かっては、分かってはいるんですけどね…アハハハハ」

ミスD「お勤めご苦労」ダダダダッ

受付「いえいえ、これも私の仕事なので…!」

段ボール「…………」スイー

受付「…ハッ!貴方は今回参戦していないですよねっ!
   逆流して他のファイターの中に紛れ込もうとしても、そうはいきませんよ!」

段ボール「…………帰還する」ショボーン

受付「へっへん。どんなに慌ただしいと言っても、私の目は節穴ではありませんよ!」

976Mii:2019/02/23(土) 21:42:33 ID:ImsXOrl2
他のファイターたちは、いそいそと戦う準備。
あるいは、モニターの前で敵情視察というところ。
いえ、さっそくリラックスしようとする人、観光に洒落こむお気楽さんも。
選択肢は人それぞれのようですね。

私…いえ、私たち3人は、相も変わらず特訓といきましょう。
あ、ゼルダ姫としてはまだまだ特訓の範疇にありませんでしたね、失礼しました。

ちょくちょく経験値を還元している分身体を、ふたたび作り出します。



ロゼッタ(……何か、耳鳴りがする。呼ばれている、気がする)

がくん。

ボカンッ! ボカンッ! ボカンッ!

私と、ヒルダ姫と、ゼルダ姫の分身体。
同時生成したところで、意識がぼうっとするとともに…
あ、れ…。力が、抜けていく…?調子に、乗り過ぎてしまいました、かね…?

ロゼッタ「…うっ」フラッ

慌てて駆け寄ってきてくれたヒルダ姫とゼルダ姫に支えられ、なんとか転倒を免れます。

ヒルダ「ね、ねえ、ロゼッタ。やっぱりやめておきましょうよ。
    …酷く弱っているではありませんか!」

977Mii:2019/02/23(土) 21:45:44 ID:ImsXOrl2
ロゼッタ「ハァ…ハァ…でも…」

ゼルダ「…呆れましたね。せめて今日くらいは素直に眠っておかないと…
    後々酷いしっぺ返しを食らいかねませんよ?」

ロゼッタ(分身)「えっと、特訓…始めるのですか?だったら…さっさとしませんか?」

ロゼッタ「…………もち、ろんです!」ダッ



分身体が元気に待ってくれているのに、本体が音を上げるわけには参りません。
うっすら涙目のヒルダ姫と、怒り顔のゼルダ姫の制止もやんわりと振り切って、いざ!

ゼルダ「…本当にまずいと感じたら無理やりにでも止めますからね!」

ロゼッタ「ありがとうございます!…クシュンッ!」

ゼルダ姫という頼もしい監督のもと、私とヒルダ姫は、特訓を再開しました――。

978Mii:2019/02/23(土) 21:48:24 ID:ImsXOrl2
ロゼッタ(…視界が、狭い)

ロゼッタ(足元が、ふらついて仕方がない)

ロゼッタ(あれ…何分くらい、経ちましたっけ…)

ロゼッタ(分身)「…………あの。真面目にやってもらえませんかね」イラッ

ロゼッタ「す、すいません…分身の私は、元気ですね…」フラフラ

ゼルダ「…いけない!はい、そこまで!
    ロゼッタ、止まりなさい!当然分身体もね――」



ロゼッタ(分身)「ふぅん…もう、いいです」

――分身体の、様子が、すこぶる、おかしい。
――ゼルダ姫の制止も無視して…むしろ加速し。
――懐に、杖を突き刺して…。



ロゼッタ「――っ!?」



障壁展開を伴う激しい殴打とともに、私の意識を刈り取っていきました。

979Mii:2019/02/23(土) 21:51:47 ID:ImsXOrl2
ゼルダ「…!?」

ロゼッタ(分身)「…ああ、ついやりすぎちゃいました」クク



崩れ落ちる、ロゼッタの体。――分身体が、本体を、何故!?



ゼルダ「……貴方!なんてことをするのですか!
    …さては分身体として不完全だったのね、生かしておけない。
    私の全力、受けてみなさいっ!
    ヒルダ姫、緊急事態です!迂闊に動いてはなりませんよ!」

ヒルダ「は、はい!」

ゼルダ「残りの分身のお二人さんも、協力してください!」

ゼルダ(分身)「わかりました!」バッ!

ヒルダ(分身)「ロゼッタを助けるのです!」バッ!




ロゼッタ(分身)「ハ、ハ、ハハハハ――」ブゥゥン

ゼルダ「何をしようとしても、無駄ですっ!!」ダダッ

980Mii:2019/02/23(土) 21:54:48 ID:ImsXOrl2
ピーチ(ロゼッタったら、どこに行ってしまったのかしら、もう!)



妙な胸騒ぎがして、ロゼッタを捜す私。
まさか、あんな体調で更に特訓とやらを…?本当にどうしようもないんだから。

ようやく見つけた時、ロゼッタの様子は酷い物だった。
ゼルダとヒルダに肩を支えられ、ゼェハァゼェハァ苦しそうに息をしながら歩いている状態。
おおよそ生気が感じられないわ。



ピーチ「ロゼッタ、どうしたの!?」

ロゼッタ「う…すいません……」グッタリ

ゼルダ「特訓のしすぎとちょっとした不手際で、倒れ込んでしまって。
    監督役の私がもっとしっかりしていれば、こんなことには…ごめんなさい、ピーチ」

ヒルダ「ま、まあまあ。それよりも、一刻も早くベッドで寝かせるのが先決です!急ぎましょう!」

ピーチ「わ、わかったわ。部屋を手配する。
    ロゼッタ、あとでお説教が待ってるから、覚悟しておきなさいよ!」

981Mii:2019/02/23(土) 22:01:32 ID:ImsXOrl2
ロゼッタ「くー」スヤァ

Dr.マリオ「栄養剤、解熱剤、抗生剤。必要十分なだけしっかり投入したぞ。
      容体も安定した。もう大丈夫だろ。3日もすれば全快になるはずだ。
      重症化しないでよかったな」

ピーチ「よかった…」ホッ

ゼルダ「私はしばらく看病に付き添いますね」

ヒルダ「わ、私もです!」

Dr.マリオ「…そうか、そうしてくれるとロゼッタも喜ぶだろう。頼んだぞ」

ピーチ「ゼルダがそこまで心配してくれるなんてね」ニヤニヤ

ゼルダ「ほ、放っておいてください!」





ピーチ「でも…これで、ロゼッタの狙ってたレベル上げ作戦は難しくなったわね…。
    経過観察を欠かすわけにはいかないわ。ロゼッタ、残念がるでしょうね」トボトボ

キノじい「おお、姫様!こちらにいらっしゃいましたか!
     実はこのキノじい、会場のスタッフから耳寄りな情報を吐き出させることに
     成功いたしましてな…!ちょっと耳をお貸しくだされ!」ヒソヒソ

ピーチ「え、一体何事かしら……?」

982Mii:2019/02/23(土) 22:12:07 ID:ImsXOrl2
〜3日後〜

ロゼッタ「ロゼッタ、復活です!」シャキーン

ゼルダ「全く、世話が焼けましたね」

ヒルダ「おめでとうございます!これで一安心ですね!」



ロゼッタ「では早速特訓に…」

ピーチ「駄目に決まってるでしょうがアンポンタン。
     今、技術班が散布型のナノマシンワクチンを徹夜突貫で開発してくれてるから。
     あと1週間は様子をみなさい」

ロゼッタ「…はい、わかりました。…え?ナノマシン?なんのことですか?」

ピーチ「…実は、ロゼッタの体調悪化の原因がおおよそ分かったわ。
     変な残留思念が、会場全域に蔓延しているみたい」

ゼルダ「…残留思念?」

983Mii:2019/02/23(土) 22:13:10 ID:ImsXOrl2
ピーチ「3人は知らない…いや、ゼルダは本当なら知ってたはずなんだけどね。

    前の大会で、この世界を別空間に取り込もうとする『亜空の使者事件』っていう事件が起こったの。
    終わってみれば…なんとか『アトラクションの1つです』で観客は誤魔化せたけれどね。

    その主犯の悪役――『タブー』と我々は呼んでいるのだけれど――
    そいつの残留思念的な物が僅かに会場に残ってて…悪さをしているらしいわ。
    厳密にはウイルスじゃないけれど、分かりやすいから…『亜空ウイルス』と名付けたわ。

    …空間魔法に強く反応するらしくて、使えば使うほど症状が激しくなるみたいで。
    ロゼッタの症状が一番重くなるのも至極納得した」

ロゼッタ「……すごく、ピンポイントで被害を受けたということですね、うわあ」

984Mii:2019/02/23(土) 22:18:38 ID:ImsXOrl2
ゼルダ「…全く、キノコ王国の危機管理は適当なのですね」

ピーチ「アイツは亜空間でしか存在できないはずなのに…いえ、油断していた私のミスね。
     今回ばかりは謝罪の言葉しか見つからないわ…ごめんなさい」

ロゼッタ「まあまあ、ピーチ姫のせいではないですよ。
     その分、観戦・応援を頑張らさせて頂きますね!」

ピーチ「…そう言ってもらえると、少しは気持ちが楽になるわ、ありがとう」





ピーチ(そうして…ロゼッタを宥めつつ、戦いは続いていくのでありました。
    …この先、ひっきりなしにアクシデントが起こることになるとも知らず。
    波乱の武闘会は、始まったばかり――)

985以下、名無しが深夜にお送りします:2019/02/24(日) 17:32:13 ID:F8mivRug
入れ替わりでも起きたのか…?

986Mii:2019/03/31(日) 12:48:47 ID:iLEqj1bw
このスレはレス数が1000に近づいたため、次レスを用意したうえで更新停止となりました。
次スレは


    ロゼッタ「マリオカートに参戦…ですね、是非!」


となります。よろしくお願いします。


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