したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。

ロゼッタ「マリオカートに参戦…ですか?」

1Mii:2018/08/04(土) 23:26:40 ID:Mx6gHZLQ
マリオ「隠しキャラ、もとい隠しゲストとして任天堂から依頼が来てる。
    ギャラクシーと連動して、ミステリアスな女性ドライバーとして
    ブレイクしてほしいとのことだが…どうする?」テガミポイー

ロゼッタ「…ふむふむ。
     レースごとに観客の皆さんの投票で参戦するか否かが決まって、
     その時点で少なくない給料が発生。
     上位に入ったり総合成績が良ければ更に追加給金。
     至ってシンプルな給料体系ですね」

マリオ「…………」

500Mii:2018/11/30(金) 07:22:23 ID:ccoR/GVA
〜スーパーマリオブラザーズ3〜
マリオ(自国じゃないとはいえ、友好国のピンチにアイテム出し惜しみするなよ…。
    せめて、宝箱のアイテム全部くれよ、どうせお前たちアイテム使えないだろ…。
    自分でどうにかしろってか、酷い扱いだなあ)

キノピオ「どうかしましたか?」

マリオ「なんでもないっす。出張ご苦労様っす。それと、今回はピーチ姫を誘拐されないよう気を付けてる?」

キノピオ「あったりまえです!三度目の正直ですよ!失礼ですねえ」

マリオ「ほーん」





――二度あることは三度ある。ピーチ姫は暗黒の国に攫われました。

501Mii:2018/11/30(金) 07:23:44 ID:ccoR/GVA
〜スーパーマリオワールド〜
マリオ「むむむ………ほいっ!!」ザンッ



Mario ×99 → 5
Luigi ×5 → 99



マリオ「よし、大成功!」

ルイージ「な、何をやったの、兄さん!?」

マリオ「お前の残機を増やした。これでまず安全だ。
    さあ、しっかり鍛えるから覚悟しとけよ!」

ルイージ「う、うん!兄さんがここまでやってくれたのなら…頑張ってみるよ!」

マリオ「まずはこの甲羅を頭上100 メートルの高さまで放り投げます」ブオォォ!

ルイージ「えええええ……」





ピーチ「マリオ、おーそーいー」ジタバタ

クッパ(ヨースター島で1か月もうろちょろして…何やっとるんだろうなぁ)

502Mii:2018/11/30(金) 07:25:16 ID:ccoR/GVA
〜クッパ城〜
ピーチ姫「これで四度目…あなたに助けられてばかりですね。
      何か、望みの物はありませんか?可能な限り叶えて差し上げたいと思います」

マリオ「…では一言。クッパから聞いたんですが、猫かぶりやめてください。いや、やめろ。
    こっちもピーチって呼び捨てにして、ため口で話すんで」



ピーチ「えっ…はい、構いません。じゃなくて、構わないわ」

マリオ「うんうん」



ピーチ(私と馴れ馴れしくしたいだなんて…も、もしかして)ドキドキ

マリオ(お偉いさんを助けるんじゃなくて、『友人を助ける』って建前なら納得もしやすいよな、気持ちが楽だわ。
    あと、やっぱり攫われても楽しそうじゃん。今度はもうちょっと助け遅らせても大丈夫そうだなあ)

503Mii:2018/11/30(金) 07:26:34 ID:ccoR/GVA
〜スーパーマリオRPG〜
大臣「マリオどの、ピーチ姫を救って頂いてありがとうございます!
    それでは、この後もスターピース集めに勤しんで下され!」

キノピオ「応援します!」

キノピオ「応援します!」

キノピオ「応援だけしておきます!」

ピーチ「お願い致しますね。それでは私は部屋に戻ります」ニコッ

マリオ「…………」



ガシッ



ピーチ「!?」

マリオ「いつもいつも頼りっぱなし…たまには自分で動いてみないか。
    マグマに落ちたりして、ちょっとは体力あるだろ!さあ、冒険に出発だお姫様!」

ピーチ「きゃああああああああ!?」ズルズルズルッ

大臣「」

キノピオ「」

504Mii:2018/11/30(金) 07:28:22 ID:ccoR/GVA
数か月後――
ピーチ「…フライパン片手に、なんとかなったわ」パンパカパーン!

大臣「えええ!?」

ピーチ「冒険も、案外悪くないわね!」

・・・
・・


キノピオ「…………」ダラダラダラダラ

マリオ「お前ら、事あるごとに尻拭いだけ押し付けて、その対価を貰おうとしたらしたで
    『姫様に取り入ろうとしている、けしからん』ってスタンスで動いたじゃん?

    その結果、『じゃあ絶対に取り入らねえよ、こっちは勝手に稼ぐから』ってスタンスをとることになるじゃん?
    まあ、最近はちょっとは落ち着いてきたみたいだけど」

キノピオ「…ええ、と。あの頃はまだどのキノピオも若かったもので…」

マリオ「いや、別にそれが悪いとは言ってない。
    おかげでwin-winの関係に落ちつけたわけだし」シレッ

505Mii:2018/11/30(金) 07:29:36 ID:ccoR/GVA
ロゼッタ「は、初恋は大事にしましょうよ!」

マリオ「その理屈だとポリーンと付き合うべきじゃないか?」

ロゼッタ(誰ですかそれ!?)

ロゼッタ「ほ、ほら!救い救われたというのも評価点!」

マリオ「…だとすると、デイジーやロゼッタまで対象になっちゃうんですが」

ロゼッタ「よ、世継ぎ!どうせいつかはピーチ姫も結婚して子を残す以上、
      ヒーローのマリオが伴侶となるのが至極当然かつ妥当かと!」

マリオ「ロゼッタ、今のキノコ王国の政治状況知らないな?
    ピーチの王国運営力舐めんなよ、8〜9割を動かしてるんだぞ。
    そのせいでキノピオ達の手腕が一向に育たんというデメリット効果付きだ。

    いま、ピーチが出産や育児で数年鈍ってみろ。この王国潰れるぞ?
    幸い、俺たちって老化を止めておけるからな。このまま何百年と頑張ってくれ。
    もちろん俺も協力させてもらう」

デイジー「これはひどい」

506Mii:2018/11/30(金) 07:31:42 ID:ccoR/GVA
ロゼッタ「き、キスされたって相当なことでしょう!?社交辞令だなんて酷いでしょう!
     キスされた回数は断トツで」

マリオ「『応援キッス』のクリスチーヌ、次点で『お姉さんのキス』のネールだぞ。
     1シリーズで1回こっきりのピーチ姫なんか3位に入れたらいい方だぞ。

     おまけに、彼女たちの場合は魔法効果を込めるために頑張れって想いも伝わってくるし、
     そういった情熱面でも負けてるんじゃないかな」

ロゼッタ「」

ピーチ「」

マリオ「あ、言っとくがピーチが酷いやつだ、と言いたいんじゃない。むしろ逆だ。
     友人として、腐れ縁として付き合うと、ピーチは凄くいい奴なんだ。
     金銭面だなんて下世話な話だけじゃなく、統率力は高いし人を飽きさせないし、
     戦闘力としても背中を預けるに値する女性なんだ。…なんか恥ずかしいな。

     ま、ともかくこれからもずっと親友でいような、ピーチ!
     …じゃ、俺はあっちの料理を堪能してくるよ」トンッ

ロゼッタ「……………………」

デイジー「……………………」

ピーチ「ふえぇ…」グズッ

クッパ「ワガハイはケーキを片づける人形、人形っと」ソソクサ

ルイージ「…あれ、もしかしてみんな、知らなかったとか?」

507以下、名無しが深夜にお送りします:2018/11/30(金) 13:29:51 ID:Oa3UCVPc
かなしいなあ

508Mii:2018/12/02(日) 16:50:14 ID:IZCffDa2
ロゼッタ「……ちょっとお花を摘みに参ります」フッ

デイジー「元凶が逃げるなあ!」ガシッ

ロゼッタ「ごめんなさいごめんなさいっ!それでも逃げますー!」タタタッ

デイジー「くぉらぁあああ!!」ガオー!



デイジー姫も、全くもって本気で怒っているわけではないようで。簡単に撒くことができました。
…私にとっては全力疾走で、呼吸困難に陥っておりますが。

巨大ケーキの置かれた敷地から、建物の中へ…ではなく、
出口にあたるクッパ城の正門まで、一目散に駆けてきてしまいました。

ハァハァゼェゼェと息を乱しながら、パンドラの箱を空けてしまったことを後悔。
さあ、どうしたらよいのでしょう…!この空気!







会場の空気を一変させる、起爆剤なんて、どこかに転がっていないですか――

509Mii:2018/12/02(日) 16:52:04 ID:IZCffDa2
スイマセーン!ダレカ モン アケテクダサーイ!



ロゼッタ「…え?…あ!」

つい昨日、聞いたばかりの声に気付けたのは、とても幸運でした。





――これはこれは、ロゼッタ様でしたか!
――なんとか、最高の出来で仕上がったので…
――はっちゃけて、クッパ城まで持ってきちまいやした!!









ありました、起爆剤。
…私がそう思っているだけかもしれませんが。

510Mii:2018/12/02(日) 16:54:13 ID:IZCffDa2
デイジー「ほらほらー、元気出して元気出してー」



ピーチ「…………(テーブルに突っ伏している)」ジワァ



デイジー「だいじょーぶだいじょーぶ、
      とりあえず一番チャンスがあるのがピーチってのは動かぬ事実だしさ。
      いつまでもめそめそしてたら、周りにクッパ軍団員がいくらでも湧いてきて
      誰が泣かした出てこいやーって大騒ぎになっちゃうよ」

ピーチ「…………」

デイジー「泣く暇あったら、キノピオ達の折檻…じゃなかった、再教育でもしたほうが有意義じゃないかな。
      …それはもうテッテーテキに」

キノピオ「!?」

ピーチ「…………」ムクッ

ピーチ「…ソウネ、ソレハジュウヨウネ。ワタシトシタコトガ、アマヤカシスギタカシラ」ユラァ

デイジー「いっそのこと、マリオに連行してもらって冒険でもさせればどうかな、にひひ」

キノピオ「冒険しましたよ!もうあんな目に遭うのはこりごりです!!」

511Mii:2018/12/02(日) 16:56:08 ID:IZCffDa2
デイジー「…そうなの、ピーチ?」

ピーチ「…ウフフフ、キノピオ〜?」

キノピオ「(ビクッ)な、なんでございましょう姫様」

ピーチ「一応は、いつものごとく攫われた私を助ける冒険だったはずなのよ〜?
    なのに、マリオとルイージから聞いた話じゃ、ほとんど役に立たないで
    シャボンの中で高みの見物をしていただけって、本当なの〜?」

キノピオ「え、えっと、あの」

ピーチ「せっかくパワーアップの機会を得られたというのに……私は悲しいわ。
     これまでの分も含めて…すこーし、お話が必要みたいね〜」

キノピオ「」ガクガクブルブル

デイジー「あ、あんまりやり過ぎちゃ駄目だからね、ピーチ?」

デイジー(これはアカン、焚き付け過ぎた。ピーチに有るまじき負の感情がキノピオに向けて爆発しそう。
     自業自得だからいいのかな…うーん、ちょっとやりすぎになっちゃうかも…!)

512Mii:2018/12/02(日) 16:58:21 ID:IZCffDa2
――姿見の前で、着替え終わって。
――くるりと、一回転。

――思いの外、ゆっくりとした回転になりました。

ロゼッタ「…………うう、なんだか重くなっていますね…スピンの勢いが弱まっている気がします。
      ――まあ、いいでしょう」

――ふたたび、姿見に映る自分を眺めて。
――あともう一つくらい、アクセントが欲しいですね。



ロゼッタ「アクセサリー類の手持ちなど当然ないので…
      まあ、いじるとすれば髪形くらい、ですか」シュッ



――うん、できました。
――あとは野となれ山となれ…ですね!



ロゼッタ「では、杖もありますし華麗に空間転移で…!
      じ、自分1人くらいの体重なら…FP補助なしでもできます…えいっ!」キラッ

513Mii:2018/12/02(日) 17:00:32 ID:IZCffDa2
デイジー(と、そのとき!)



シュンッ!!

ロゼッタ「あ…へぶっ!」ドンッ!

ピーチ「!?」

キノピオ「!?」

デイジー「わっ!?」

デイジー(ロゼッタが、空間転移を使って、戻ってきた。

      酷く体勢を崩して、2メートルくらいの空中から降ってきて、
      地面に叩きつけられたっていうのが正しい、かな。
      むなしく手から離れてカランと音を立てた杖がシュール)



ロゼッタ「あいたたた…以前やった時は平然とできたのですが…!
      私としたことが、ドレスの重量増加、計算に入れていませんでしたっ……!」サスリ

デイジー「突然出てくるなんて、ビックリさせないでよ!


      ……って、あれ?なんというか…いや、明らかに服装、変わってない!?
      ど、どうしたのそのドレス!?」

514Mii:2018/12/02(日) 17:02:22 ID:IZCffDa2
ロゼッタ(ピーチ姫含め、周囲の皆さんは、まずは私のインパクトある登場に驚き…
      続いて、私の姿に驚いている模様です。

      予定外のアクシデントはありましたがっ!…まあ、いいでしょう。
      埃を叩いて、ちょっと間を取って)



ロゼッタ「――ようやく、この誕生パーティにふさわしい格好になりました。

     改めまして。私、彷徨えるほうき星からやってきました、ロゼッタと申します。
     お招き下さり、誠にありがとうございます――」ペコリ



ドレスの裾を持って、時間をかけてお辞儀して見せます。
…こんな感じでよかったでしょうか。あんまり作法を知らないのですが。



最初からいた、ピーチ姫、デイジー姫、ルイージ。

クールに軍団員たちと談笑しながら、舌鼓を打っていたナスタシアにキノじい。

ケーキをひたすら食べていた、クッパにヨッシー。

案外の大食漢で、あちこち回って食べて飲んで笑っていたマリオ。

みんなみんな、何事かと私に駆けよってきました。

515Mii:2018/12/02(日) 17:04:30 ID:IZCffDa2
さすがのピーチ姫も先ほどのことなど忘れたかのように、私に詰め寄ります。



ピーチ「ど、どうしたのロゼッタ!?結局、新しいドレス持っていたの!?」

ロゼッタ「いえ…奇跡的に先ほど、親切な染物屋の店員さんに、届けていただきました」

ピーチ「……染物屋?」



ロゼッタ「…ピーチ姫。――あの『血染めのドレス』、ありましたよね。
     あのときピーチ姫は言いました。

     『キノコ王国の技術を以ってしても、元の状態に戻せない。
     強引に漂白しようとすれば、元の透き通る青い色まで台無しになる。
     とりあえずの固定化で、これ以上ボロボロにならないように…
      不衛生にならないようにはしておいた』と」



ピーチ「え?――ええ、あったけれど――!?ま、まさか!」

516Mii:2018/12/02(日) 17:06:41 ID:IZCffDa2
そう。

私の今、身に付けているドレスは、いつものドレスと…ある一点を除いて、全く同じ。

特に豪華になっているわけでも、派手になっているわけでも、
ましてや色気が増しているわけでもありません。ただ…。

赤い…いえ、『紅い、朱い』のどちらかの表現の方が、よろしいでしょうか。
あの青空の色は一切なく、真紅に染まっているのです。



ロゼッタ「キノじい殿にお尋ねして、手当たり次第に城下の染物屋に打診してみたのです。
      ――さすがはキノコ王国ですね、すぐに見つかりました。

      『ひっでえ血濡れのドレスですねぇ、元の青色を取り戻すなんて土台無理な話さね。
       ――でも逆に、赤黒さを目立たなくしつつ真っ赤に染めることくらいなら
       お安い御用ですよ』

       って回答してくれる、腕の立つお店が。
       ドレスを1日で染めてしまえるだなんて、本当に驚きです」



キノじい「いやはや、こういうことだったのですか。聞かれたときは何事かと思いましたぞ、ロゼッタ殿!」

517Mii:2018/12/02(日) 17:08:26 ID:IZCffDa2
ピーチ「…!!」

ピーチ姫は、またもや驚いているみたい。

ロゼッタ「…ええっと。一応私のドレスということで、断りもせずこんな色に染めてしまいましたが……
     できれば許して頂けると嬉しいのですが」

ピーチ「え、あ、それは大丈夫よ?……へえ、不思議なものね!
     見れば見るほど、中々に似合っているじゃない!

     ロゼッタと言えば青色ってイメージが先行していたのは盲点、迂闊だったわ!」

ルイージ「うんうん、すっごく似合ってるよ!いつものロゼッタが美しいなら、
      こっちのロゼッタは凛々しいっていうかなんていうか!」

デイジー「そうだね!(あれ?今更だけど、買った服は…じゃあいずこに?あっれー?)」

ロゼッタ(コインの代わりになればと、染物屋さんに対価として渡しました。
      なんだか受け取った瞬間に泡を吹いてひっくり返りそうになっていましたが)

デイジー(いつぞやの仕返しで直接脳内に…!?)

518Mii:2018/12/02(日) 17:11:12 ID:IZCffDa2
マリオ「いやあ、本当に似合ってるな!正直驚いたぞ!」

キノじい「それに、私はその髪型もいいと思いますぞ!
      ロゼッタ殿の快活さが見事に表現されておりますのじゃ。

      頑張ろうと意気込みなさるロゼッタ殿…
      いわば、『がんばロゼッタ』といったところですな!」

クッパ「その表現はどうかと思うんだが…」







マリオ「んー、俺だったら素直に『ファイアロゼッタ』って名前の方がしっくりくるんだけどなあ…」







ピーチ「もう、何言っているのよ、こんなときに――――」

ピーチ「……………………」

ピーチ「……………………」ハッ

519Mii:2018/12/02(日) 17:14:38 ID:IZCffDa2
ピーチ「ひ ら め い た!ひらめいたわ!!

    ……ごめん、私とクッパ、ちょっとパーティ抜けるわ!!
    今日は一日、お疲れさまぁっ!!」ダダダダダダッ!!!

クッパ「ぬおおおおお!?な、なにをするのだぁー!
    (あ、ケーキ食べなくていいことになるなら逆らえないフリしとこ)」ズルズル

ロゼッタ「え?え?ええーっ!?」

デイジー「なんで!?」

ルイージ「」

ヨッシー「ということは私が99.99%…
      あ、クッパが食べた分を考えて99.97%を食していいということですね?
     まったく、仕方がありませんねー」キリッ





マリオ「…俺、何かしたのか?」

520Mii:2018/12/02(日) 17:18:58 ID:IZCffDa2
結局、ピーチ姫は、パーティに戻ることはありませんでした。
何処に行ってしまったのでしょうか。

一方の私は、真っ赤なドレスに包まれて、最高にパーティを堪能しました。
きょろきょろ探し回って、サヤカ親子を見つけたときはほっと一息。

ロゼッタ「…どうされたんですか?こんな隅っこで」

サヤカ父「ロロロロゼッタさん!?いや、ロゼッタ様!?なんですかこのパーティ!?
     連れられて来てみればクッパ城で、おまけにお偉いさんばっかりで!?
     私らなんか、場違いにも程があるんですけれども!」

サヤカ「ママ!わたしはママの所にはやく行きたかったんだけれどね、
     パパがちょっと待てちょっと待てって震えて言うばっかりで…
     あんまり料理を取りにも行けないし…

     あ、ママのドレス、シンプルだけどとっても似合ってるよ!」ニパー

サヤカ父「サヤカ、失礼一つで言葉通り首が飛ぶかもしれないんだぞ!」ガクガク

ロゼッタ「…ま、まあ、気持ちは分からないでもありません。
      でも、クッパ軍団員含めて、皆さん親切にしてくれていませんか?」ウンウン

サヤカ父「それが却って怖いんですよぉ!
      こっそり死の宣告までの無礼ポイントとかカウントされてるみたいで!」

521Mii:2018/12/02(日) 17:20:34 ID:IZCffDa2
サヤカ「綿飴売ってる、いつものパパはどこに行ったの?」

サヤカ父「状況が全然違うじゃないか…!」

ロゼッタ「あ、それいいですね。そのフォーマルな姿恰好でも綿飴って作れますか?
     ここで皆さんに振る舞うというのはどうでしょう」

サヤカ父「あ、ははは。面白い冗談です、ねえ」ビクビク

ロゼッタ「ねえ、サヤカ。綿飴機も、クッパシップに乗せているのね?持ってこられるのかしら?
      砂糖なら一杯…いえ 無尽蔵 にあるのだけど」

サヤカ「全く問題ないよ、ママ!やってみようか!」パァァ

サヤカ父「」

522Mii:2018/12/02(日) 17:22:09 ID:IZCffDa2
ロゼッタ「おひとつ綿飴、どうですかー?」

サヤカ「どーですかー?」



クリボー「おお、これが綿飴ってやつか!もふもふじゃないか!」

ノコノコ「いやー、ケーキも美味しいけど、これもなかなかイイっすね!
     こっちは割と作りやすいみたいだし、カメック様に製造機を導入していただきたいな!」

トゲノコ「むう、防具が邪魔で食べにくいな…親方、すこし食べやすく加工してもらえないだろうか」

ハンマーブロス「いやあ、一仕事終えた後の甘いものはいくらでも食べられる」

マリオ「ううむ、キャシーさんに作ってもらうとしたら…お菓子のもと、は要らないな。
    一体何があればいいんだ…?さっぱりわからん…!」

ルイージ「いや、普通に砂糖でいいんじゃ」

マリオ「それはピーチ専用のアイテムだからなあ…」



ロゼッタ(サヤカのお父さんのHPをゴリゴリ削りながらも…とても好評でした)

523Mii:2018/12/02(日) 17:25:57 ID:IZCffDa2
すっかり天は暗くなり、宴も幕引きの時を迎えます。

そんななか、すこし抜け出して――
朱いドレスの私と、可愛らしい白いドレスのサヤカは、
敷地の隅っこで、最後の…最後のキャッチピースをすることにしました。



ぱしっ。ぱしっ。



小気味よいキャッチの音が、小さく響き渡ります。



サヤカ「…………」

ロゼッタ「…………」

このスターピースのように。伝えたい気持ちは、おのずと伝わったかしら。
サヤカは徐々に涙ぐんでいきますが…あえて、見て見ぬふりをしてあげます。

524Mii:2018/12/02(日) 17:27:16 ID:IZCffDa2
サヤカ「……本当に、本当に楽しかったよ。――忘れない」パシッ

ロゼッタ「……ええ。ママも――楽しかった。絶対に忘れないわ」パシッ

サヤカ「……いろいろ、言いたいことが、あったはずなんだけど。
    言うと、本当にお別れになっちゃいそうだから、やめとく。
    またいつか、会えるって信じてるもん」

ロゼッタ「そうね。じゃあ、また会うこと、指切りしましょうか、サヤカ?」

サヤカ「……うんっ!」

指切り、げんまん。
2人の指が、しっかりと結ばれます。

サヤカ「ジャイロボールの方も、しっかりものにしてね!ママならきっとできるよ!」

ロゼッタ「そ、それはちょっと、指切りできないかな…?」アセ

――あれから、一球たりとも投げられていないので。
ズルと奇跡が重なっただけの代物のような気が、しないでもありません。

サヤカ「…………」ウルウル

ロゼッタ「わ、わかったから!それも、指切りげんまん、ね!」

サヤカ「えへへ…」

525Mii:2018/12/02(日) 17:28:45 ID:IZCffDa2
そうして。抱きしめ合ったあと。
特別に用意された、小さな飛行船に乗せられて。
サヤカとサヤカの父親は…この地を、離れていきました。



私は…パーティ会場から、いつまでも、いつまでも飛行船を見上げ続けます。



デイジー「ロゼッタ……大丈夫?」

ロゼッタ「悲しくない…と言ったら、大嘘になってしまいます、が。
     ほんの少しは、涙が滲むかもしれませんが。
     ――大丈夫ですよ。

     今世の別れではないと、信じていますから!」

デイジー「…そうだよね!それでこそロゼッタだよ!

     ささ、まだまだケーキは残ってるよ!
     ちょっとはクッパを助けてあげるとしようか!」

ロゼッタ「…正直、割とお腹は一杯なのですが。
     仕方ありませんね、お供いたしましょう」フフ

さあ、また新しい「私」の……スタートです。

526Mii:2018/12/02(日) 17:31:20 ID:IZCffDa2





ジャイロボールの コツを つかんだ!▼

ハイスピンジャイロボール習得に必要な基礎体力レベル・・・Lv.50
       ジャイロボール習得に必要な基礎体力レベル・・・Lv.20

                 【現在の基礎体力レベルは Lv.1 です】





ロゼッタ「…?デイジー姫、何か言いましたか?」

デイジー「???何も言ってないよ?」

ロゼッタ「……???」

527Mii:2018/12/02(日) 17:35:28 ID:IZCffDa2
〜とある暗い一室〜

任天堂スタッフ「……なんですと!?
          貴方を、更にはデイジーとロゼッタをプレイアブル…じゃなくて冒険に参加させろ、と?
          突然呼ばれてみてみれば…どういうことです?」

ピーチ「冒険は最高の経験値ですから。
     マリオとルイージは固定として、キノピオ…彼だけだと手を抜きそうなので監視役に私も付けて、
     そして更にデイジーとロゼッタを差し込みたいのですが。

     男性3女性3、バランスは取れているでしょう?
     必要なシナリオのプロットは、クッパと相談してなんとかしますから」

クッパ(そういうことか。ピーチ姫、面白いことを考えたな)

任天堂スタッフ「ううむ…ふむぅ。
          確かに、ロゼッタ姫がしっかり力を付けてくれるのならば有意義ではある、のかもしれません。
          そこまで希望するなら、一応上には声をかけておきますか。

          しかし、それだと『クッパがピーチを攫う』いつものシナリオが使えないわけですが」

クッパ「シナリオって言わんでください」

528Mii:2018/12/02(日) 17:37:51 ID:IZCffDa2
ピーチ「そこで……ゲストを連れてきたわ」

任天堂スタッフ「……むむ?」



妖精「なんなの、なんなのよ!いきなり呼び出して、こんなところに連れて来て!」



ピーチ「あなたがメールを送ってきたわけじゃないでしょうけど…
     あなたたち妖精が送ってよこしたメールに対する返答、返事よ。
     代表として、案をしっかり理解して持ち帰ってね。

     フェアリーランドに、クッパ軍団員によるステージ作成、および継続の許可を。
     あと、一時的に代表者数人に囚われ役として拘束されてもらう、くらいかしら。

     見返りは、向こう99年間、ステージで得られたコインの50%を。
     あとは、副次効果で得られた観光業利益…というのでどうかしら」

529Mii:2018/12/02(日) 17:39:15 ID:IZCffDa2
妖精「……拘束っていうのが腑に落ちないけど…私たちは、何もしなくてもいいの?
   土地を貸せばいいだけ?」

ピーチ「ええ、すべてキノコ王国によるサポートとクッパ帝国による建設で賄えるわ」

妖精「言ってみれば、各地にテーマパーク作って貰って、それを維持するだけでコインざっくざくってことよね。
    うーん、うますぎる話のような…まあ、いっか!私は支持するわ!」

任天堂スタッフ「やれやれ…しんどい仕事になりそうだ」

クッパ「いつもお疲れ様です」




一体、どうなることやら。

530Mii:2018/12/02(日) 17:41:00 ID:IZCffDa2
〜ほうき星〜

貰ってきた重力補正済体重計「54 kgですね」



ロゼッタ「…………」ダラダラ

ロゼッタ「……12 kg増えてる…ほ、本当に適性値はもっと上なんですよね!?
     し、信じていいんですよねぇ!」





……本当に、どうなることやら。

531以下、名無しが深夜にお送りします:2018/12/02(日) 20:58:47 ID:3S8AdVBg
wii(U?)と3dワールドの間だったのかあ

532Mii:2018/12/06(木) 22:11:56 ID:XUi5qVu.
〜第3章〜




      ロゼッタ、変態になる

533Mii:2018/12/06(木) 22:15:06 ID:XUi5qVu.
クッパの誕生日から、さらに8か月ほど過ぎたころ。
私、ロゼッタは、今日も今日とて……



ロゼッタ「あと、すこしっ……!」ブロロロロロ

キイイイイイィィィン!!

チコ「ゴーール!」

チコ「ごーる!!」

チコ「ごおおおおる!!」

……観客に満員のチコを収容し(改めて考えると滑稽かもしれませんが)、
ひとり『ロゼッタプラネット』のタイムアタックをおこなっておりました。
ようやく…最近、完成させてのけたのです!!

カートはピーチ姫に送って頂きました。
また、コースアウト用にメカニカルジュゲムさんを1体貸して頂きました。
本物のジュゲムにくらべて救助が遅いけれども、最悪の事態を免れる程度には使えるらしいです。

…なんでもありですね、キノコ王国の技術力。

このコースに限っては、チコたちも…えっさほいさと私を拾ってくれる、
緊急時は体力を分けてくれるので、万全の態勢です。

こ、怖くなんてありませんよ!?
谷底に落ちて救助されないまま冷たくなるとか…危惧していませんから!

534Mii:2018/12/06(木) 22:16:57 ID:XUi5qVu.
さて。さすがに、ここ2か月の間ひたすら走り続けただけのことはあります。
もう、ほとんどコースアウトはしない状態にまで持ってくることができました。
コース取りも安定、ふらついたりなどいたしません。

チコたちにダミーの置き石を設置してもらって、
障害物を想定した咄嗟のコース変更も練習してきました。努力のたまものですね!

そして、本日はピーチ姫とデイジー姫が遊びに来るそうです。
なんでも、このコースを見学しにくるのだとか。

そして、なんとこれは視察も兼ねているそうなのです。
極端なショートカットがない、問題なく周回できる、技量の差を順位に反映できる…などの
項目をすべて満たす出来ならば、既に白熱の模様を見せているシーズン…
「マリオカート7」の正式コースとして認定されるよう、申請して頂けるそうです!

あの会場に…「ロゼッタプラネット」が呼び出されるところを想像すると…胸が熱くなりますね!

535Mii:2018/12/06(木) 22:18:50 ID:XUi5qVu.
ワクワクドキドキを隠さずにそわそわしていると…とうとう来てくれました!
あのクッパシップがそうでしょう!やはり、1日で到着とは相変わらず速いですね!
さっそく出迎えに参りましょう!



…ケーキの材料費、結局折半したんですよね。
もちろん設備費は、カメック達がそれなりに使い込んでいたのですが…
材料費には到底及びませんでした。

おまけに、カメック部隊の全消費MP<ピーチ姫の消費MPだったらしく
「MP消費も金銭評価してください」という主張も通りませんでした。

代金の代わりに、一番小さいクッパシップを格安で貰い受けたピーチ姫は…
ちゃっかりしてます。…ピーチシップと呼んだ方がいいのでしょうか。
まあ、それはさておき。



ピーチ「元気にしてた?ロゼッタ!」

デイジー「おひさー!どんなコースが誕生したのか、ワクワクが止まらないよ!
      さっそく見せて見せて!」

ロゼッタ「はい!喜んで案内させて頂きます!」

それでは、私の走りとともに、このコースをくまなく見て頂くことに致しましょう!
3人だけの…まだアイテムボックスは置かれていない、純粋な勝負です!

536Mii:2018/12/06(木) 22:21:47 ID:XUi5qVu.
〜レース結果〜

ピーチ    1st × 7回 2nd × 3回 3rd × 0回
デイジー  1st × 3回 2nd × 7回 3rd × 0回
ロゼッタ   1st × 0回 2nd × 0回 3rd ×10回

ピーチ「知ってた」

デイジー「…ごめん、手抜くのはどうかと思って。で、でもいいコースだね!
      とくに、ロゼッタらしからぬ後半のダッシュ板配置!最後まで気の抜けない戦いができそうだよ。
      問題なく申請は通ると思うよ、うんっ!」

ロゼッタ「……試走すらされていないお二方に、まるで歯が立たないなんて」ズーン



ピーチ「…あのね、いくらロゼッタの基準では安定して走れている気になっても、
    私たちが最低限とする安定度にまだまだ及ばないの。
    ダッシュ板に向かうにしろ、位置を『置きに』行ってるでしょう?
    それじゃあ、周りへの警戒も出来ないわ。

    おまけに、刻一刻と動くコース状況は、ついついパターン化されがちな
    チコたちの障害物だけじゃ練習しきれないわ。
    私たちにぶつかられただけであたふたして、いとも簡単にコースアウトしたもの。

    これがアイテム飛び交う実戦になったらどうなることか…。
    まだまだ修行の余地あり、よ」

ロゼッタ「…身に、染みております…」ショボン

537Mii:2018/12/06(木) 22:24:03 ID:XUi5qVu.
ピーチ「というより、やっぱり基本体力のなさは如何ともしがたいわ。
     走りの安定性に如実に表れてくるもの」

ロゼッタ「はい…」

ピーチ「…うん。このコースの申請は、問題なく出しておくけど。
     というより、本当にいいコースね。早速使わせてもらいたいくらいだわ。

    …でも、ロゼッタの復活戦は、まだまだ先みたいね。ある意味、予定通り」



ピーチ姫の宣告に、悲しみが溢れてきます。
まだまだ、先が遠すぎる。一体、いつになったら…!



ピーチ「焦らないで、ロゼッタ。
    私には、計画があるの。ロゼッタのための面白い計画が、ね」



そう言って、ピーチ姫は悪巧みの顔をして笑ってのけます。
その、計画とは…?

538Mii:2018/12/06(木) 22:25:45 ID:XUi5qVu.
ピーチ「おそらく、『マリオカート7』シーズンは2年ちょっと続く。
     そして、あなたは…最終節に、参加しなさい」

ロゼッタ「最終節…?」

ピーチ「とうとう忘れられそう、予想だにしていないという誰もが驚くタイミングで颯爽と登場し、
     好成績を収めるの。華麗な復活デビューを果たして観客のスタンディングオベーションを浴び、
     次のシーズンを貫禄を持って意気揚々と迎えるのよ。ステキだと思わない?」

ロゼッタ(確かに、その通りに事が運べば素晴らしいことですが…)



そんな自信、全然ありません。2年先のことだろうと。…いえ、たった2年程度では。
絵に描いた餅、ではないでしょうか。

539Mii:2018/12/06(木) 22:29:32 ID:XUi5qVu.
ピーチ「そういえば、体力づくりの方は、どう?」

ああ、やはり確認しておきたいだろうな、とは思っていました。



ロゼッタ「…なんとか、自分の意志で魔法の力を抑制できるようになりました。
     今はほぼ、自分の筋肉だけで動いています」

デイジー「おお、ようやくスタートラインに立ったってところかな」

ロゼッタ「…頑張ります!」グッ

拳を握りしめ、気合いを入れ直します。
経験上、気合いを入れておかないと死ぬような気がしたので。

ピーチ「じゃあ話は早いわ。さあ、クッパシップに乗って乗って!
     キノコ王国までとんぼ返りよ!
     …あ、あの朱いドレスを忘れずにね!」

ロゼッタ「え?…わわっ!毎度毎度、クッパシップ使いが荒くないですか!?」ズルズル

チコ「ええー、もう帰っちゃうのー?」

540Mii:2018/12/06(木) 22:31:48 ID:XUi5qVu.
ロゼッタ「ここ、は」



キノコ城の隅の方。一般の方も含め、列をなして、なにかの手続きを行っています。
そういえば、この辺りは近付いたことがありませんでした。
一体、何をやっているのでしょう。
私もピーチ姫に促され…最後尾に並びます。

前の人が何気なしに私の方を振り返り、



ロゼッタ「あ、どうも」

前の人(コクリ)



軽く会釈をして再び前を向いた彼は、3秒ほど後にピシッと固まり、
ギギギ、とぎこちない動きで再び私の方を振り返りました。
…もしかして、私って有名人になってしまっているのでしょうか。
不本意です。せめて悪い噂ではないことを祈ります。

541Mii:2018/12/06(木) 22:34:00 ID:XUi5qVu.
ロゼッタ(というより、これってピーチ姫を見てしまって驚き慌てているのでは?
      そうですよね、それならこの驚き方も納得です)クルッ



メガバッテン軍団員「わたくしは名もない軍団員です」



ロゼッタ「」

ロゼッタ「」

ロゼッタ「ピーチ姫がいない!?」キョロキョロ

デイジー「ほんとだ!?いつの間に!」

軍団員「ピーチ姫なら、ロゼッタさんのことはデイジーさんに任せると言ってどこかに行きましたよ?
     なんでしたら、私もお供しましょう。ここのことは詳しいですから」

ロゼッタ「本当ですか!何処のどなたか存じ上げませんが、ありがとうございます!」

デイジー「ありがとうね!」

軍団員「ふふ、気にしないでください」

542Mii:2018/12/06(木) 22:36:45 ID:XUi5qVu.
ロゼッタ「…『残機申請窓口』?」

確かに、看板にはそう書かれています。



デイジー「うふふ、懐かしいなあ…私もだいぶ前に来たっけ。
      …申請こそ通ったものの、残機制度を利用しないまま今に至るけど」ズーン

ロゼッタ「残機申請…ああ、以前聞いたことのある、あれですか。
     ここで申請を受け付けているのですね。
     なるほど、並ばれている皆さん、活き活きとしています。
     根っからのチャレンジャーたちなのですね」

デイジー「私たちくらい強くなると、そのチャレンジもなっかなかできないのよ。
     他の人たちが委縮、遠慮しちゃうから、原則、古くなったステージへの挑戦はナシってことらしいわ。
     冒険者として招集されたステージしかチャレンジできないのよね…」

ロゼッタ「それで、私がここに並ぶのはなぜなのですか?」



デイジー「またまたぁ、分かってる癖にー。
      いや、分かってなかったとしても、いい加減察しなさいよ!

      …そりゃ、冒険者の資格を得たからに決まってるじゃない!」

ロゼッタ「……え?」

ど、どういうことですか!?青天の霹靂です!

543Mii:2018/12/06(木) 22:39:37 ID:XUi5qVu.
デイジー「喜びなさい、ロゼッタ。私とあなた、なんと次の冒険に内定もらったんだって!
      ピーチがかなり動いてくれたらしいわよ!やったね!これで強化ばっちり!」

ロゼッタ「え、ええっ!?いつの、まに!?」



喜べ、と言われても。正直、寝耳に水過ぎて、何が何やら。



…というより、けたたましいくらいの「死へのカウントダウン」警告が
頭の中を鳴り響いているのですがっ!?

544Mii:2018/12/06(木) 22:42:24 ID:XUi5qVu.
受付「はい、次の方―」

ロゼッタ「は、はい」



とうとう、私の番が回ってきました。
待っている間に必要事項を記入した紙を、受付の人に渡します。
…記入し切るのに30分掛かりました。物凄く疲れました。厳格にも程があります。

ついでに言わせてもらうと、物騒な質問が多かったです。
「これまで死にそうになった回数は何回くらいですか?」みたいな質問には、
あんまり答えたくありませんでしたよ、目が点になりました。
でも正直に「100回以上。1000回を超えているかもしれません」と回答しておきました。
受け取った係の人が、今度は目が点になりました。わぁい。



――それでもこの人気ぶり、凄いですね。



まだまだ、終わりではありません。

親切な軍団員さんに促され、先へ進みます
身長、体重、肺活量、握力、血液検査、聴力検査、そして…。

545Mii:2018/12/06(木) 22:44:55 ID:XUi5qVu.
受付「はい、続いて視力検査でーす。ではこちらの機械を覗いてください…
    あ、右目が隠れているので髪は払ってくださいね」

ロゼッタ「…え」



付き添いのデイジー姫が、私が終わるのを待っています。…待っているのですが。

ロゼッタ「…えっと――なしということには、できませんか」

デイジー「何言ってるのよ、ロゼッタ?」

受付「別に、視力が悪いから審査不合格というわけでは全くないですよ?
    合格時のアドバイスが変わってくる、くらいに思って頂ければ」

ロゼッタ「そ、そういうことではないのですが…あの、その、ええと」オロオロ

デイジー「そういえば、ロゼッタの右目ってなんだかんだ見た事なかったっけ?
      お風呂に一緒に入った時でさえ、絶妙に髪に隠れてたもんね。
      なになに!?邪気眼!?それとも写○眼でも持ってたり!?
      あの黒歴史に関係あったり!?」

ロゼッタ(――あの黒歴史には関係ありませんよ!)

ロゼッタ「………………………わかりました。覚悟を…決めます」

そうです、ここでデイジー姫を信用しないで、どうするというのです。
醜さに…嫌われることなんて、あるはずがないのですから。

546Mii:2018/12/06(木) 22:46:51 ID:XUi5qVu.
スッと、手を右目にやります。



長らく掛かり続けていた髪の房が…今、退けられました。



デイジー「……えっ」

デイジー姫が、驚きの余り…両手で口を覆います。




ロゼッタ「…………これで、よろしいですか?」





デイジー「ど、どうした…の、その…眼」

私の右目は…まるで人工物かのような、無機質で冷たい色をしています。
光など…宿っておりません。

547Mii:2018/12/06(木) 22:48:40 ID:XUi5qVu.
震える声で、デイジー姫に尋ねられ――
できるだけ、できるだけ心を落ち着かせて、返します。



ロゼッタ「ふふふ…怖いくらいに、光を失っているでしょう?
      恥ずかしくて…見せたくなかったのですけれどね。
      …ほとんど見えていないのですよ、これ。

      …何百年前になりますか…不慮の事故で、酷く傷ついてしまいました。
      回復も手遅れで、腐らないだけ御の字という状態です。
      我ながら、泣きたくなります…」
    


デイジー姫が、たちまち涙模様。

デイジー「ごめん…ごめんなさい!ごめんなさいっ!」

受付の人まで、一緒になって泣き始めてしまいました。



ロゼッタ「具体的には……………………」

548Mii:2018/12/06(木) 22:53:59 ID:XUi5qVu.

・・
・・・

女の子「ああ、とうとう望遠鏡が壊れてしまったわ。
     もう、遠くの星を観察することはできないのかしら?

     …そうだわ!目に魔力を込めたら、視力が上がって
     もっと遠くの星を肉眼で見ることができるんじゃないかしら!」

チコ「そんなことをして、大丈夫?」

女の子「大丈夫よ、痛くなったらやめればいいのだもの!いくわよ!」



女の子「…わあ、見える、見えるわ!思ったとおりね!」ググッ

チコ「すごい!何が見える!?」

女の子「そうねえ、あの星の表面の、山と谷の数までわかるわ!」

チコ「なあんだ、岩の形まではわからないんだ」

549Mii:2018/12/06(木) 22:56:26 ID:XUi5qVu.
女の子「そのくらい、見えるわよ。まかせなさい…うん、岩だって見えるわ!
     なんだったら、小石の形だって説明できるわよ!」グググググ

チコ「あ、ママ?そろそろ、右目に魔力を込めるのをやめた方がいいんじゃあ」ビクビク

女の子「わあ、凄い凄い!どんどん拡大していけるわ!!
    もっともっと速く!もっともっと遠くまで!!」ググググググ

ブシュッ!

女の子「あ」

チコ「」

女の子「いやああああああああああ!!!目が、目がぁーー!!」

チコ「回復、はやく回復っ!!」

・・・
・・


ロゼッタ「あまりにもあんまりな自業自得といいますか、
      思い出すたびに馬鹿さ加減に泣けてくるのです…」ウルウル

デイジー「結局は黒歴史だったんかーい!?
      ごめん、なんだかあんまり可哀想に思えなくなったっ!!」ビシィッ!

550Mii:2018/12/06(木) 22:59:34 ID:XUi5qVu.
ロゼッタ「あ、でも完全な失明状態じゃないですよ!
      というより、まさに魔眼に近いですね。魔力を注げば注いだだけ、
      遠見効果を発揮するのです!デイジー姫のFPを貸して頂ければ、
      視力10000.0も夢じゃありませんよ!」

デイジー「…あー、FPが勿体ないのでやだ」

ロゼッタ「あ、はい」ショボン



ロゼッタ「右」

ロゼッタ「左下」

ロゼッタ「上」

ロゼッタ「下」

ロゼッタ「右上」

受付「左目2.0。
    …右目は10.0ですね」


ロゼッタ「よし。…まあ、自分のFPだけなのでこのくらいにしておいてあげましょう」ググ

デイジー「右目が怪しく光っとる…
      秘密を教えてもらったのにあんまりうれしくない…」

551Mii:2018/12/06(木) 23:02:36 ID:XUi5qVu.
――結局。申請に丸一日、掛かってしまいました。
私も、付き添いのデイジー姫も…疲れ気味。建物を出て、ググッと伸びをします。

デイジー「今日は色々とありがとうね、軍団員さん!」

軍団員「いえいえ、お気になさらず」

ニヒルに笑って、彼は一礼して去っていきました。ステキな方ですね。



デイジー「あっとは、招集がかかるのを待つばかりー!楽しみだなー!」

ロゼッタ「それで、いつ頃になるのでしょうか?」

ピーチ「はっきりとしたことは言えないけれど、数か月以内ってところじゃないかしら。
     あ、集合場所も含めてメールで教えるから、メールチェックは毎日欠かさずすること。
     
     特にロゼッタ、この冒険は貴方を鍛えるためのもの、と言っても過言ではないのだから…
     集合に遅れたら、私、怒るわよ?気を付けなさい」

ロゼッタ「ぴ、ピーチ姫。い、いつのまに背後に…ホッ。ある程度の猶予はあるということですね。
      ええ、わかりました。ご心配なく、最近は日課になっていますから」

ピーチ「デイジーもね?ようやく冒険参戦となったことに喜び過ぎて、確認を怠らないように」

デイジー「そんなヘマはしないよーだ!」

ピーチ「不安だわ…」

552Mii:2018/12/06(木) 23:04:33 ID:XUi5qVu.
その他、いくつかの注意事項をピーチ姫から教わり…クッパシップで、ほうき星へ帰りました。
…さて、ますます体力づくりに励む必要がでてきましたね。頑張らなければ!



…あ。大事なことを忘れていました。



望むなら、パワーアップ状態の服装を登録してもよいそうです。
登録すると、アイテムを取った瞬間に早着替えできるとか。どういう原理なのでしょうか。

当然、ファイア状態に…持ってきた、朱いドレスをしっかり登録しておきました。
あとは、デフォルトで勝手に執り行ってくれるそうです。

553Mii:2018/12/06(木) 23:06:59 ID:XUi5qVu.
〜11月19日〜



『各位

初霜の候、皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。


さて、 私が妖精の国を侵略し(形式的に)
ワールドステージを展開するという『例の』準備が一通り完了致しました。

つきましては、11月21日、各ステージを開放致します。
急なこととなりましたが、皆様の参加、挑戦を心からお待ち申し上げております。


                                クッパ城城主     クッパ』



ピーチ「……来たっ!!よし、マリオとルイージには届いているだろうし、
     デイジーとロゼッタにメールを…!」カタカタカタカタッ!

554Mii:2018/12/06(木) 23:08:56 ID:XUi5qVu.
メールダヨ!メールダヨ!

デイジー「…よし!よし!来た来た来たぁー!!待ってましたぁ!
     それでは、さっそく準備しなくっちゃ!!」ガバッ



デイジー「フンフンフフーン♪荷物は手提げ一つでじゅうぶーん!
      集合場所は割と遠そうだし、早めにしゅっぱーつ!」タッタッタッ

大臣「これはこれは、デイジー様。そんなに軽い足で、一体どちらへ?」

デイジー「これから、初冒険に行ってくるわ!後のことはよろしくね!」

大臣「ほっほっほ、それはそれは…」

デイジー「それじゃ!お土産一杯買ってくるね!」






大臣「是が非でも止めなければなりませんな」ピッ

デイジー「!?」ピョン!

555Mii:2018/12/06(木) 23:11:15 ID:XUi5qVu.
デイジー「…うひゃあ!?急に足元の床が無くなった!なにこれ!?」トンッ

大臣「ちっ、無駄に勘が鋭いですな。しかし、まだまだ参りますぞ!」

デイジー「ちょちょちょ、なんでこんな事するのよ!酷いじゃない!」

大臣「その言葉、そっくりそのままお返し致しますぞ!
   最近のデイジー様ときたら、碌に政務を執っていらっしゃらないではないですか!」

デイジー「…うぐっ、そんなに怒らないでよ金融大臣さん」

大臣「私は防災大臣ですぞっ!どこぞの姫様の不手際で、
   何故か警務大臣と復興大臣も兼ねていますがね!
   役職すら把握していないとは嘆かわしい!

   既に今年も10か月経ちましたが…
   一体、何日サラサ・ランドでお務めを果たしたというのです!」ピキピキ

556Mii:2018/12/06(木) 23:13:40 ID:XUi5qVu.
デイジー「…えっと、50日くらい?」

大臣「たったの5日ですぞ5日!
    それ以外は、朝と晩ちょっと城にいるくらいで、城下で遊び呆けている…
    あるいはキノコ王国などへ放蕩の旅に出ているだけ!

    戻ってきてみれば『ちょっと着替え取りに帰ってきたよ』…ですと!
    『ほらほら、大会で優勝してトロフィ―貰ってきたよ!飾っておくから好きなだけ眺めていいわ』…ですと!?
    ふざけないでいただきたい!堪忍袋の緒が切れましたぞ!

    私たちという超優秀な部下がいなければ、とっくにこの国は潰れておりますぞ!」

デイジー「あ、はは、はは。…ごめん!ほんとごめん!でも、今回ばかりは見逃して!
      次から気を付けるから!ね?私だって、やるときはやるのよ?知ってるでしょ?」

大臣「ええ、知っておりますとも。確かに本気モードのデイジー様は、かのピーチ様にも劣らないくらい…
   それはそれは神々しい威圧感、カリスマ、威厳に溢れておりますぞ。
   …しかし、その頻度があまりにもあんまりな低さですのじゃ!

   そして、我らは…次にお会いした時には、一致団結して、
   デイジー様をひっ捕らえるべし、と結論付けましたのじゃ!!」ダッ

デイジー「えええ!?そんな、やめてよ!あ、争いは何も生まないと思います!」アワワ

557Mii:2018/12/06(木) 23:15:53 ID:XUi5qVu.
大臣「どの口がそれを言うかぁー!皆の衆、出遭え出遭えーっ!」



(地方創生+雇用改革+環境保全)大臣「うおおおおお!!俺は今から怒るぜ!」ダッ

(外交+軍事+治水)大臣「一か月くらいカンヅメにしてまともに働かせるぞぉ!」バッ

(観光+遊興+歴史編纂)大臣「喝を入れてやらねば!お覚悟をっ!」ダッ

(金融+物流+電子通信)大臣「ヒャッハー!」ダッ

(科学+教育+福祉)大臣「社畜にも限度というものがある!
                 これ以上好き勝手にさせてたまるかー!」ドーン!

オオオオオオオオーーー!!!ズドドドドド…!!



デイジー「わわ、何十人も寄ってたかってわらわらと…!
      よーし、そっちがその気なら私だって本気で行くからね!
      止められるものなら止めてみなさーい!
      
      お姫様の力を舐めるなあ!強行突破ぁー!!」ドドドッ

558Mii:2018/12/06(木) 23:17:57 ID:XUi5qVu.
――30分後。

デイジー「ばたん、きゅー…」ボロボロ



大臣「やりましたな!我々は遂に成し遂げたっ!」

大臣「敵は流石に強大であった…しかし!
   我々のダイヤモンドよりも堅い結束力が!
   用意周到に仕掛けられた捕縛用の仕掛けの数々が!
   料理人から一介のメイドに至るまでの、一糸乱れぬ追跡、情報リレーが!
   不可能に見えたことを、可能にしたのですぞ!」

大臣「おっと、油断している暇はない!のんびりしている暇はもっとない!!
   裁可してもらわなければならぬ書類は、それこそ山ほどある!
   すぐさまデイジー様を執務室へ!
   更衣室も風呂トイレも飲食提供も、全て一室で完結できるように改造してある!
   
   いいか、どのような理由を並べ立てようと、絶対に部屋から出すな!
   文句を言うようなら、メイドたちよ!
   素っ裸にして、リードと首輪で机に括りつけてでも仕事をさせるぞとでも脅しておけ!」

メイド「「「「「承知いたしました!!」」」」」ビシッ!

デイジー「」
   

――サラサ・ランドの部下たちのステータスは…
――デイジーを反面教師にして、恐ろしく高かった。

559Mii:2018/12/06(木) 23:20:15 ID:XUi5qVu.
〜11月23日、フェアリーランド〜

マリオ「…………」

ルイージ「…………」

キノピオ「…………」

デイジー『…グズッ。グズッ。……そんなわげで、わだじ、ぼうげんに、いげなぐ、なっだの。
      いぎだがっだのに、いぎだがっだのにっ!!ウワーン!!』



ピーチ「ようやく電話が掛かってきたと思ったら…なにやってんのよ!自業自得じゃないの!
     せっかくのチャンスをフイにしてっ!馬鹿じゃないの!?」

デイジー『ぞんなにおごらないでよぉ…!ようやぐ、でんわだげはゆるじで、もらえだのにぃ…!!』ダバー



マリオ「…ちょっとピーチ、代わってくれるか?今のピーチじゃ、纏まる話も纏まりにくいだろ」

ピーチ「…はい、どうぞ!ふんっだ!」プンスカ

560Mii:2018/12/06(木) 23:22:04 ID:XUi5qVu.
マリオ「俺だ、マリオだ。デイジー、まあ今回は諦めろ。きっと次があるさ。
    …あと、ピーチの機嫌が最悪だが…これは、デイジーだけのせいじゃないから
    気にしなくていいぞ」

デイジー『…え?どういう、ごど?』グズッ

マリオ「…それがだなー。







          ロゼッタが、連絡もなく未だに合流しない」



デイジー『…………はいぃーーーー!?なんで!?』

マリオ「ほっ、ちょっとは元気になれたか…もう、World 3の途中なんだけどな…」

ピーチ「……」ブツブツ

561Mii:2018/12/06(木) 23:24:49 ID:XUi5qVu.
〜11月18日夜、ほうき星〜

ロゼッタ「今日も、特にメールは来ていませんね」

少しの期待と、大きな不安が混ざり合った心理状態です。

私などに…冒険が、勤まるのでしょうか。
常人の体力すら怪しいレベルなのですが。
ふう、とため息を付いてしまいました。幸せが逃げていきそうですね。



と、そこへ。



チコ「ママ、大変だよっ!
   久しぶりに、巨大隕石がっ!!今までで一番おっきいかも!」

ロゼッタ「何ですって!!わかったわ、すぐに皆を集めてちょうだい!
     いつものやり方で対処するわよ!」

チコ「わかったっ!!」ピューッ



ほうき星を、みんなを、守らなければ!

562Mii:2018/12/06(木) 23:28:23 ID:XUi5qVu.
チコ「いっ」

チコ「せー」

チコ「のー」

チコ「で!」

チコ「「「「「「「「「「「「「「「「わーーーー!!」」」」」」」」」」」」」」」」ゴゴゴゴゴゴ

ロゼッタ「FP集積、異常なしっ!……参りますっ!
     はああああああああああああっ!!!」ビッシャーーーーン!!!!

シュウウウウ…。
予定通り、想定通り。だから慌てなど、しません。
巨大隕石は、私の必殺技で、跡形もなく…消えていきました。
ふふ、前回よりたとえ大きくなろうとも、私たちの絆の前では消し去ってしまえるのです!

ロゼッタ「体が、ふらつく…というわけで、私は…寝ます――」

チコ「わかったママ、お疲れさま!1週間、ボクたちが責任を持ってほうき星を守るよ!」

チコ「「「「「「「おー!」」」」」」」

ロゼッタ「ふふ、ありがとう。…おやすみなさい」



――何か、忘れているような…気のせい、でしょう。

563Mii:2018/12/06(木) 23:30:33 ID:XUi5qVu.
〜11月25日〜

猫クッパ「ふはははは!よくぞここまでやってきたな!
      お前らみんな、まとめてやっつけてやるのだ!
      ファイナルバトルと行こうではないか!



      …え?まだロゼッタ合流してないの?ここ最終ステージだぞ!?」



マリオ「まあエクストラステージはあるみたいだけど…調子に乗ってクリアしすぎたかな」

猫クッパ「せっかく今回はWorld 1から出張して登場するくらい、
      ワガハイ意気込んでたんだが…残念極まりないのだ」ハァ



ルイージ「そんなことよりピーチ姫の機嫌がヤバイんだけど!?」ガクブル

キノピオ「」ガクガクガクガクガクガクガクガク

ピーチ「…………………………………………」イライライライライライライライラ

564Mii:2018/12/06(木) 23:32:38 ID:XUi5qVu.
〜11月26日朝〜

チコ「ほうき星に、異常はぜんぜんなかったよ!
   あ、変な箱は届いたけど!」

ロゼッタ「………………………………」





ピーチ『いい?このメールの後すぐに、速達(クッパシップ)でワープブロックを送るわ。
     触れるだけで、集合場所に一瞬で付ける代物よ。

     だから、距離の遠さを言い訳にしないで約束通り、11月21日に来るのよ?
     あんまり遅かったら先に進んでるけど、その時は…わかってるわね?』





ロゼッタ「不可抗力なんですけど…」ガクガクブルブル

565Mii:2018/12/06(木) 23:35:05 ID:XUi5qVu.
〜WORLD ☆-2  スーパーギャラクシー〜

ピーチ「…………」

マリオ「…………」

ルイージ「…………」

キノピオ「…………」



ロゼッタ「は、はろー?」ニコッ



ピーチ「」イラッ

ピーチの ヒップドロップ!▼

ロゼッタ「いやああああああああ!!!」プチッ



ちびロゼッタ「うわああああぁぁぁぁん!ごめんなさいぃー!!!」ビェーン

マリオ「泣ーかした、泣ーかしたー!」

ピーチ「うるさい!」ウガー!

566以下、名無しが深夜にお送りします:2018/12/09(日) 14:55:29 ID:TyqiFGJY
デイジーさん…

567Mii:2018/12/11(火) 22:22:47 ID:OxfDQ/p6
マリオ「ほい、スーパーキノコ」

ちびロゼッタ「ありがとうございます」

ロゼッタ「…ほっ」グィーン



パワーダウンだと、こうなるんですね。勉強になりました。
精神年齢も少し引き摺られて幼くなるみたいです。
あ…でも、低い視界というのもちょっと新鮮でした。
机の下の落とし物とかに気付きやすくて、便利かもしれません。



マリオ「ちなみに、ロゼッタがいるということで…ピーチが色々頑張ってな。
    死亡すると『スーパー』状態で復活するゆとり仕様にしてもらったぞ。
    いやあ、残機制度もここまでセーフティガードを効かせられるまでになったか、感慨深いなあ。
    俺としては消化不良は否めないが」シミジミ

キノピオ「その何が悪いんですか!いいことじゃないですか!」

568Mii:2018/12/11(火) 22:25:06 ID:OxfDQ/p6
ルイージ「…キノピオ、ごめん。僕でも、流石にぬる過ぎると思ってた。
      リトライ直後のアイテムがフラワーとかベルとか、緊張感ないでしょ。
      まさか僕がシャボン縛りして死亡回数2桁行かないとは思わなかった」

キノピオ「ルイージさんらしからぬ強気な発言ですね」

ルイージ「なんだとぉ!キノピオはシャボンを相変わらず使いすぎなんだよ!
      ミスして落ちるときは潔く落ちようよ!」

キノピオ「はあぁ、聞いて呆れます。全くもって馬鹿げていますよ、そんなこと」






ピーチ「要するにキノピオは、潔く28回死んだ私が大馬鹿だと言いたいのね?」

マリオ「ついでに言うと、俺の死亡回数5回のうち1回がピーチを、
    残る4回ともがお前を救うための捨て身の作戦だったわけなんだが。
    押しつけがましいことを言うつもりはなかったが、流石にキレていいか?」

キノピオ「」

569Mii:2018/12/11(火) 22:27:18 ID:OxfDQ/p6
ピーチ「よし、次の即死ポイントで私が責任を持ってキノピオを突き落とすわ」

マリオ「おお、助かる!俺たちがやると文句タラタラだからな、どうせ」

キノピオ「」

ロゼッタ「……ご愁傷さまです」

なんだか、死の概念が良く分からなくなって参りました。
…あ、元からですか。これは失礼。

ロゼッタ「それで、私は一体どう参加すればよろしいのでしょうか。
     今からさっそく攻略に加わって…?」

マリオ「それは絶対に許容できないな」

マリオに、一瞬で否定されてしまいました。

マリオ「すでにエクストラステージ、ロゼッタには残念だが荷が重すぎる。
    こういうときこそ、シャボンの出番だ。
    どんな感じか、安全圏で眺めておいてくれないか」

ロゼッタ「で、では後で最初の方のWorldに戻ったうえで、ということですか?」

570Mii:2018/12/11(火) 22:29:20 ID:OxfDQ/p6
ピーチ姫が、苦虫を噛み潰したような顔をしました。

ピーチ「…あのねロゼッタ、私たち、冒険に来たからには最後の最後までステージをクリアしたいの。
    流石の私たちでも、やり応えのあるステージは出て来てるし。それは分かってくれるわよね?」

ロゼッタ「…?はい」

ピーチ「…それでね。ロゼッタには酷な話なんだけど。
    今回はちょっと、全員イベントが立て込んでいてね。それでもどうにかやりくりした期間だったのだけれど…。
    おそらく見学してもらいながら、ラストステージまでこなすだけで時間的に精一杯なのよ。
    そこで解散して、冒険は終わり」

ロゼッタ「え、でも、それでは…!私の参加意義、が」



――無くなってしまうのではない、でしょうか。
――それはとても、悲しいです。不可抗力でも、悲しすぎる顛末です。

571Mii:2018/12/11(火) 22:31:26 ID:OxfDQ/p6
ピーチ「…仕方がないの。そのかわり、私たちが帰った後…
     解放されたステージをロゼッタ1人で挑戦して…己を鍛えて行ってちょうだい。
     
     あのワープブロックは、今のところ、世界で一つしかない耐久性バツグンのワープブロックでね。
     ひとまず、ほうき星とフェアリーランドを自由に行き来できるわ。

     ロゼッタの実力じゃ、World 1も難しいかも知れないけど…
     いつか、クリアできるようになるわ。

     他の人たちの挑戦は、ちょっと待ってもらえないか掛け合ってみる。
     一人だけで寂しいかも知れないけれど、頑張り抜きなさい」

ロゼッタ「…………」



私、1人で。
不安が、胸をよぎります。



思わず沈黙して俯いてしまいましたが、
マリオが元気づける(?)言葉を投げかけてくれました。



マリオ「勿論、そのまま投げっぱなしにはしないぞ。
    とりあえず、無限増殖の仕方を教えておくからさ」

ロゼッタ「…………はい?」

572Mii:2018/12/11(火) 22:36:27 ID:OxfDQ/p6
とりあえず、「ムゲンゾウショク」ってなんでしょう、と首をかしげつつ、エクストラステージの先へ。
私は最初から「シャボン」と呼ばれる泡に入って、ふわ、ふわり。



ロゼッタ(きっと、この4人ならば…抜群のコンビネーションで、
      どんな難ステージもいともあっさりとクリアしてしまうのでしょうね…)







マリオ「よーし、じゃあ改めて冒険を再開するか。
     設定は今まで通り『フレンドリーファイア:あり』でいいな?」

ピーチ「全くの無問題よ!」グッ

ルイージ「やれやれ、どうせ反対しても聞いてくれないでしょ?」

キノピオ「ああ…」ガクッ




ロゼッタ「……ふれんどりー、ふぁいあ?」

573Mii:2018/12/11(火) 22:38:15 ID:OxfDQ/p6
〜WORLD☆―3 回せ!つみ木のアスレチック〜

マリオ「ウォー!ウォー!ヤー!フォー!ヤー!ヤー!ヤー!ウィヒー!
    ヤー!フォー!ウィヒー!ヤー!ウォー!ウォー!ウィヒー!
    ヤー!ウォー!ヤー!フォー!ヤー!」SPEED:MAX

ルイージ「ワッハー!ハッ!イェーイ!イェーイ!ワッハー!ワッハー!
     ホッホー!ホッホー!ハッ!イェーイ!」SPEED:MAX

ピーチ「ホーゥ!ホーゥ!イエィ!イエィ!イヤァ!ホーゥ!ハッ!ヤーッ!
    ホーゥ!イエィ!ホーゥ!ハッ!ヤーッ!」SPEED:99%

キノピオ「オワホゥ!オワホゥ!ヤーィ!ヤーィ!ハィッ!ハィッ!
     ハィッ!ホッ!オー!ホッ!…あっ(ツルッ)」SPEED:84%

ピーチ「キノピオ、私たちの中で一番速いくらいのつもりでいなさいよ!
じゃないと、約束通り落とすわよ!」

キノピオ「オワホゥ!ヤーィ!」ナミダメ



ロゼッタ「」

ロゼッタ「協力は!?」

マリオ「そんなものは、ない!あるのはゴールまでの競争のみだ!」

574Mii:2018/12/11(火) 22:40:02 ID:OxfDQ/p6
ルイージ「コイン1枚につき、タイム1秒と等価!
     グリーンスターorハンコor 1UPキノコ1個につき、タイム10秒と等価!
     残機を減らしたら、タイム100秒ペナルティ!
     
     駆け引きも大事になってくるんだよ!
     僕の場合、ジャンプ力の高さを活かさなきゃね!」

ピーチ「もちろん、物を投げたりして妨害するのもありよ…痛いっ!」ガンッ!

マリオ「はっはっは、棒立ちの敵とごっつんこ!油断大敵だな!」

ちびピーチ「やったわね!ゆるさないんだから!かくごしなさい、そこのてき!」

ツッコンドル「いや、知らんがな」



ルイージ「ブーメランいっけー!」シュッ

ちびピーチ「あ、がっ……」グサッ

ちびピーチ「」チーン

キノピオ「姫様あああああああぁぁぁぁ!!」

575Mii:2018/12/11(火) 22:43:59 ID:OxfDQ/p6
残機―1
ピーチ「…ふっかーつ!やったわねルイージィ!!」シャキーン!

ルイージ「ジャンプでかわすよっ!」

マリオ「不安定な足場の上でみだりにジャンプするなよー!」マチカマエ

ルイージ「え、ちょ、押さないで…わあああああああああ!」ヒュー

残機―1
ルイージ「いたたたた…やったなー、兄さん!」

ピーチ「マリオっ!あなたを倒して、私も死ぬぅ!」ダダダッ

マリオ「受けて立とうじゃないか!」ビシッ


 
ロゼッタ「皆さんっ!!もうちょっと命を大事にしましょうよっ!?
     これはゲームじゃないんですよ!?」

576Mii:2018/12/11(火) 22:45:22 ID:OxfDQ/p6
マリオ「だって」

ルイージ「スマブラごっこ」

ピーチ「楽しいもの」

※3人のテンションは非常にクレイジーな状態になっています。

ロゼッタ「」

マリオ「ちなみにさっき話した『死亡回数』はフレンドリーファイア分はカウントしてないから、
    実際はもっともっと死んでるんだけどな」

ロゼッタ「」

キノピオ「もう嫌だぁ…」グズッ

577Mii:2018/12/11(火) 22:46:51 ID:OxfDQ/p6
〜WORLD☆―4 飛びつけ!ゴールポール〜

マリオ「待てやコラ!ゴールポールの癖に、逃げるとは生意気だぞ!」ダダダダダダッ!!

ルイージ「ある意味斬新だねー!」ダダダダダッ!!

ピーチ「とっ捕まえて、微塵切りにしてあげるわ!」ダダダダッ!!

ゴールポール「ひえええええええ」ダッ!

ロゼッタ「」

キノピオ「…ゴールポールさん」ジワァ

578Mii:2018/12/11(火) 22:47:54 ID:OxfDQ/p6
〜WORLD☆―6 星空ロッカクロード〜

マリオ1「パタテンテンが一杯だな!みんな残らず駆逐してやる!」

マリオ2「お前がでしゃばるなよ、1人の攻撃じゃないと得点が増えないだろ!」

ルイージ1「そうだそうだ!というわけで僕が行くよ!」

ルイージ2「え、ここは兄さんに任せようよー」

ピーチ1「私が華麗にブーメラン一投で蹴散らしてみせるわ!」

ピーチ2「私が倒すんだから、しゃしゃり出ないで!」

マリオ1「こうなったら、早い者勝ちだよな!とっととブーメランをお見舞いだー!」

パタテンテン「ぎゃああああああ」

ファイアパックン「ぐわああああああ」



ロゼッタ「わあ、なんと綺麗な星空なのでしょうー(現実逃避)」

キノピオ「ダブルチェリー取らなくてよかった」ホッ

579Mii:2018/12/11(火) 22:50:42 ID:OxfDQ/p6
〜WORLD茸―3 真夜中ジャングルツアー〜

マリオ「出た、美味しそうなファンタグレープの沼っ!」

ロゼッタ「ふぁんた、ぐれぇぷ?飲めるのですか?」

マリオ「飲めないことはない」ゴクゴク

ロゼッタ「…へえ、ちょっと私も指に付けてみて、それを舐め――」



ジュッ!!



マリオ「ロゼッタの酸耐性でチャレンジすると即死だぞ」

ちびロゼッタ「ゆびがいっしゅんでとけたんですけどぉ!?いやあああ!」

マリオ「はは…あれ、電話か。もしもし?あ、任天堂さん?
    『残機減らしておきなさい』?しょうがないな…」

残機―1
マリオ「これでいいか」

ちびロゼッタ「いいかげんにしてぇーっ!あたまおかしくなるぅ!」

ピーチ「習うより慣れろ、よ。はい、キノコ」

580Mii:2018/12/11(火) 22:53:51 ID:OxfDQ/p6
〜WORLD花―12 ボスパラダイス〜

ボスたち「「「「「「降参するので虐めないでください」」」」」」

マリオ「え?フルパワーで戦ってほしいって?OK」ブンブンッ!

ピーチ「笑止」

ルイージ「賽は投げられたんだよね」

ボスたち「「「「「「」」」」」」

ピーチ「あ、電話だ。ちょっと待って……え、また任天堂から?
     はい、はい…ロゼッタですね、代わります。…ロゼッタ、ちょっと出て」

任天堂『ロゼッタさん、実は来年3月のイベントであるマリオパーティアイランドツアーに
     ぜひとも参戦して頂きたいのですが…可能でしょうか?』

ロゼッタ「私めなどでは絶対に務まらないので辞退させてください、断固として」

任天堂『えっ』

ロゼッタ「お願いします…」ボロボロ

任天堂『(どうしたんだろう…)で、では司会進行くらいならどうでしょうか!?』

ロゼッタ「……………………はい、わかり、ました」

蚊の鳴くような声で、返答するのが精一杯でした。
沈み込む私の気分などどこ吹く風で、マリオ達は…ようやく、駒をWORLD 1に、進めたのです。

581Mii:2018/12/11(火) 22:56:57 ID:OxfDQ/p6
〜WORLD 1-2 ノコノコ地下洞窟〜

マリオ「じゃあノコノコ、ちょっと甲羅借りるぞ」フミッ

ノコノコ「ちぇっ、すぐ返してくださいよー?」シブシブ

そう言って甲羅を半ば強引に手に入れたマリオは…唐突に、私に甲羅を渡します。
…なんだか、マリオカートのときよりずっと重くないですか!?

ロゼッタ「……あ、あの、この甲羅をどうしろとっ!」ギギギッ

ルイージ「そこに1マス分の通路があるでしょ?
     ひたすら跳ね返り続けるよう、投げ入れてみて!」

わけもわからず…言われた通りに、甲羅を投げ…ようとして、

ロゼッタ「あっ」

とうとう腕が持たなくなって落としてしまい…。

ちびロゼッタ「いたいぃ…!」グズッ

ピーチ「かわいい」

マリオ「かわいい」

ルイージ「かわいい」

ちびロゼッタ「そんなことどうでもいいですよぉ!?」

582Mii:2018/12/11(火) 22:58:42 ID:OxfDQ/p6
結局、マリオが甲羅を拾い直して、人ひとり通れるくらいの隙間に投げ入れてくれました。
最初からやってください…。

ちびロゼッタ「それで、これをどうするんですか?」

ピーチ「踏みなさい、ひたすらに」

ちびロゼッタ「なんで!?」

さっぱりわけが分からないまま、とりあえずおぼつかない足取りで踏んでみます。
激しくバウンドする甲羅を踏むと、甲羅を停止させつつ反動で小ジャンプ。
ほどなく、再び体は下降し始め…甲羅を蹴り出しつつ、反動で小ジャンプ。

ポフッ! ポフッ! ポフッ! ポフッ!
ガツンッ!!ガツンッ!! ガツンッ!! ガツンッ!!

ひょうきんな踏む音と、甲羅が激しく両壁にぶつかる音が規則的に鳴り続けます。

ちびロゼッタ「だから、これがなんになるんですか!?」ピョン ピョン

ピーチ「すぐわかるから」ニヤニヤ

ちびロゼッタ「わかるって、なにが――」



ふと、上を見上げました。
かつて、あの超難コースで絶望した時のように。

583Mii:2018/12/11(火) 23:00:00 ID:OxfDQ/p6
All × 98 1UP !
All × 99  1UP !
All × 100 1UP !
All × 101 1UP !
All × 102 1UP !
All × 103  1UP !
All × 104 1UP !
All × 105 1UP !
All × 106 1UP !




ちびロゼッタ「なにこれこわい」

わあ、てきをふみつづけるといのちがふえるんだあ。
よのなかってふしぎですねー。

584Mii:2018/12/11(火) 23:02:28 ID:OxfDQ/p6
猫マリオ「へーんしん!ここで、豆知識ターイム!よく聞き給え、猫ピーチくん」

猫ピーチ「はい!教官!」

猫マリオ「この冒険では、ノコノコが出るステージは本当に少ない。
     出るステージは1UPの稼ぎ処とも言える!
    
     しかし!君は知っていたかね、
     これらのコースがハイスコアの聖地でもあることを!」

猫ピーチ「どういうことですか!?」

猫マリオ「うむ。甲羅をしっぽ状態で跳ね上げると、連続で踏んだ時のように
     得点がどんどん増えていくのは知っているな?
     ちょこちょこ甲羅の動きに合わせつつ、甲羅を跳ね上げたこともあるだろう。
     1UPに到達した段階で甲羅はポワン、と消えてしまうから、
     あんまり価値がないワザにも思えるが…

     逆に言うと、8000点表示が出た段階でワザと跳ね上げを止め、
     地面に落としてから再び跳ね上げを開始する…という愚直サイクルを続けることで、
     非常に効率よく得点を稼ぐことができるのだ!」

猫ピーチ「えーっ!すごいわ!どのくらい得点を稼げるの!?」

猫マリオ「ステージに入ったら、速やかに甲羅を確保し、
      部屋の隅のような『甲羅をまっすぐ跳ね上げられる嵌め場所』にセット!
      あとはひたすらサイクル、サイクル!

      この『W1-2』の場合、どのキャラを使っても、安定して999999点…
      すなわちカンストが可能だ!スコアに載ると気持ちがいいぞ!」

585Mii:2018/12/11(火) 23:04:21 ID:OxfDQ/p6
猫ピーチ「すごーい!」

猫マリオ「『W5-2 サンサンビーチ』でも、カンストが可能だぞ!
      ただし、こちらは条件が色々とシビアだ!

     ブルたちが集まっている右側の隅っこまで甲羅を運んで、
     黙々とと跳ね上げサイクルしなければならん!

     鍵コイン回収ステージだから、何回か跳ね上げをミスするとやり直し、
     というくらい余裕がない!

     おまけに、仮に得点稼ぎが順調に進んでも、切り上げた時から
     ゴールまでの道のりが長いから時間計算もヒジョーに難しい!
     足の(本来)速いキノピオを強く推奨するぞ!」

猫ピーチ「大変なのね…!ごくり」

586Mii:2018/12/11(火) 23:08:17 ID:OxfDQ/p6
猫マリオ「極めつけは、『W城―6 シュモックのなわばり』だ!」

猫ピーチ「ええっ?ノコノコなんて居たかしら?
      それに、甲羅を嵌められるような隅っこもなかったような」

猫マリオ「それが、1体だけいるのだよピーチくん。
      中間ポイント、池に囲まれた島、その先の土管…といえば分かるかな?
      そして、土管を囲む窪みの壁が嵌めポイントだ!」

猫ピーチ「な、なるほど!」

猫マリオ「もっとも、このコースについてはカンストは無理だ。
     大部分が水中操作で時間の計算がとにかく絶望的、
     窪みの壁が案外跳ね上げミスを誘う、そしてやっぱり時間が足りなすぎる。

     スレ主はキノピオでひたすら1か月くらい試行錯誤して65万点が限界だったらしい。
     上手い人でも80万点は絶対に行かないだろうな」

猫ピーチ「メタいついでに質問です教官!そこまで苦労してハイスコア目指してなんになるの?」

猫マリオ「カンスト記録を残せる可能性があるステージだけは本気でやる性分らしい」

猫ピーチ「……あ、そう」

587Mii:2018/12/11(火) 23:10:16 ID:OxfDQ/p6
猫マリオ「また、ミステリーボックス系は、
      ワンフロアクリアからワープブロックに触れるまでのタイマーが働かないことを利用して…
      地蔵ベルを持ち込んで、ひたすらジャンプor壁登りからの地蔵落下でコインを稼ぎ続けることで
      簡単にカンストができる。

      そこまで時間かけておいて最後まで突破できなかったら一大事だから、
      最終フロアのひとつ前のフロアで得点稼ぎするといい感じだぞ」

猫ピーチ「心底どうでもいいです」









ちびロゼッタ「ロゼッタが375人、ロゼッタが376人、ロゼッタが377人…」ブツブツ

588Mii:2018/12/11(火) 23:30:31 ID:OxfDQ/p6
クッパ「この度は、わがクッパ軍が設計したステージをこなしてくれて
    まことにありがとうございました、なのだ!終わりよければすべてよし、としよう!」ガハハ

マリオ「いやあ、中々面白かったぞ。やらせの冒険ではあったが、肝を冷やすような局面もそれなりにあったしな!
    今回ばかりはクッパに感謝だ! 」

ピーチ「ロゼッタのための残機も稼ぎまくったし、これで安全ね!
     この残機は、ぜーんぶロゼッタに預けるわ。心置きなく一人旅をさせられるわ!
     それでも残機が減ってきたら、また自分で無限増殖を使うのよ!なーんてね」

ルイージ「さすがにもう要らないでしょー!」アハハ

ロゼッタ(ジーッ)ミアゲ





Rosalina × 👑👑👑(1110機)

ロゼッタ(わけがわかりません)

589Mii:2018/12/11(火) 23:33:37 ID:OxfDQ/p6
ルイージ「全クリも果たしたし、言うことなしだね!」

キノピオ「わわ、グリーンスターが380個、ハンコが84個もあります!
      本当にたくさん集めましたね!

      ……姫様。この度は、不甲斐ない所ばかりお見せしてしまい、誠に申し訳ありませんでした。
      今後は、物事に勇敢に立ち向かっていきたいと思います」

ピーチ「ええ、その意気よ。キノピオならそうなってくれると信じていたわ。
    World1からWorldフラワーまでの長い長い旅だったけれど、
    ロゼッタよりはキノピオが一番の成長株だったわね。

    ……さあ、今度はロゼッタの番よ!応援してるわ!」

ロゼッタ「は、はいっ!頑張ってみます!」

あんまり自信はありませんが、昨日の自分を超え続ける覚悟で。
力を付けていきたいです!

590Mii:2018/12/11(火) 23:42:57 ID:OxfDQ/p6
ピーチ(意気込むロゼッタ。まあ、一旦は実家に帰りたいらしく、
     ワープブロックで颯爽と帰って行っちゃった。…頑張りなさい、期待してるから)


妖精「あ、あのー!無事に、冒険は終了しましたか!?」

ルイージ「あ、妖精さん!もちろんだよ、君たちも、囚われ役とかいろいろとお疲れ!
      今後も、いい関係をキノコ王国と持てたらいいね!」

マリオ「そうだな」

ピーチ(そう言うと、おどおどしていた状態から…途端にほっとした雰囲気に。
     頭脳明晰そうな彼女だけど、何が心配だったのかしら)

ピーチ「何か、不安事項でもあったの?」

妖精「…ええと、その、お恥ずかしい話なのですが…
   フェアリーランドの妖精たちは、気まぐれというか衝動的というか、
   必ずしも全員の仲が常にいいわけじゃないんです。
   なかなか一枚岩になって政策を施行できなくて。

   今回も、『フェアリーランドをキノコ王国の属国としたいのか!』って
   ステージ設置に猛反対したグループも少数ながらありまして。
   何か、妨害行為や嫌がらせをしていやしないかと…」

ピーチ「あら…内政干渉をするつもりはないけど、大変そうね」

妖精「はい…」

591Mii:2018/12/11(火) 23:49:54 ID:OxfDQ/p6
クッパ「仮に不穏なことをたくらめば、クッパ帝国が…
    ついでにキノコ王国も黙っていないのだ。
    フェアリーランドなぞ、ひとひねりである!」フンッ

妖精「ひ、ひええええええ…」ビクビク

ピーチ「やめなさいよクッパ!
    ……まあ、フェアリーランド全体に何かすることはないわ。
    仕掛けた加害者に対しては『お返し』するかもだけどね。
    ちゃんと国を纏めておいてくださいな」

妖精「は、はい!かしこまりました!」ピューッ

ルイージ「…行っちゃった。よっぽど心配事が尽きないんだろうな」

マリオ「まあ、俺たちに危害を加えられるとは思わないけどなあ…」

マリオ(加えられるとしたら)

マリオ(ロゼッタくらいだろうなあ)

ピーチ(ロゼッタくらいでしょうね)

クッパ(ロゼッタくらいだろうな)

592Mii:2018/12/12(水) 00:02:01 ID:pBOaurfA
〜数日後〜

ロゼッタ「さあ、それでは朝食も済みましたし…さっそく参りますか」

チコ「ママ、頑張ってね!行ってらっしゃい!」

ロゼッタ「ええ、行ってくるわ。夕方までには戻るわね」ニコッ



ワープブロックさん、よろしくお願いします!
私の挑戦が、いま、始まろうとしています!



〜フェアリーランド〜

ロゼッタ「とりあえず、どのステージから挑戦しましょうか…
     残機は山ほどあるので、ある程度の無茶は利くはずですよね。
     …でも、死ぬのは怖いですし、うーむ。

     そもそも、残機があるときに死ぬ感覚がどんなものか、
     私は知らないんでした。安全に行きましょう、か」

ネエ、ネエー!


――誰かが、呼んでいる声がします。
妖精、でしょうか?そうみたいですね。

593Mii:2018/12/12(水) 00:09:42 ID:pBOaurfA
妖精「貴方、呼ばれたら返事くらいしなさいよ!」

ロゼッタ「すいません、まさか呼び止められるとは思っていなかったもので」

妖精「全く…アンタ、もしかして前に来たマリオとかいう人の一味じゃなかったっけ?
   それで慌てて呼び止めたのよ。急いでこっちにきてちょうだい!」

ロゼッタ「一味とは言い得て妙ですね…?わ、わかりました。
     付いて行きますから引っ張らないでください!」アタフタ








WORLD2-🏠
妖精「はいっ!ハンコ貰い忘れよ、おっちょこちょいなんだから!」

ロゼッタ「え?ええっ!?あ、ありがとうございます…?」

なんと。あれほどステージ中のハンコを集められたというのに、
唯もらうだけのハンコをゲットし損ねていたなんて。
マリオ達にしては、うっかり大失態、ですね。
ちょっと、人間味を感じて笑ってしまいました。

それでは、ありがたく受け取ることに致しましょう。

594Mii:2018/12/12(水) 00:20:54 ID:pBOaurfA


フェアリーランド、各所

ブーメランブロス「あっれー?取得済みグリーンスターって、
          白くなるけど残り続けるんじゃなかったっけ?」

ブーメランブロス「…それで合ってるだろ?」

ブーメランブロス 「でも見ろよ、あそこにあったはずのグリーンスターか
           完全に消え去ってるぞ」

ブーメランブロス「ははは、まさかニセモノだったとか言うんじゃないだろうなー?」

ブーメランブロス「うーん、考えすぎかなー?」




妖精(善)1「ハ、ハンコが!なんか変!?」

妖精(善)2「どうしたの、そんなに慌てて?」

妖精(善)1「ピーチから送られてきたメールに、渡していないヘンテコなハンコが押されてるの!
        明らかにフェアリーランドで作られたっぽいのに!」

妖精(善)2「誰かが偽物を本物とすり替えたってこと!?一体、何の目的で!?」

妖精(善)1「わ、わかんない!でも、なんか嫌な予感がする!」

595Mii:2018/12/12(水) 00:37:54 ID:pBOaurfA
グリーンスター × 380  ハンコ × 85 〜Completed !! 〜

パンパカパーン!

ロゼッタ「きゃっ!?」

妖精「おめでとうございまーす!…なんと、このハンコをもちまして!
   あなた様は、全グリーンスターを!全ハンコを!完全網羅致しました!

   その栄誉を称え、ステキなステキな、とっくべつなステージにごあんなーい致します!!」

妖精「「「「おめでとう!」」」」

ワーワー!!

ロゼッタ「あ、ありがとう…ございます?」

妖精「さあさあ、ロケットに乗って乗って!」

ロゼッタ「は、はい。わかりました」

ロケット「グリーンスター342コ、ハンコ81コ…イエ76コアリマスカ?」

妖精「ありまーす!問題なく乗れまーす!」

ロケット「…カクニンイタシマシタ!シュッパツシマス!」

ロゼッタ(…あれ?)

596Mii:2018/12/12(水) 00:56:31 ID:pBOaurfA
ロゼッタ「ここが…すてきな、ステージですか」

妖精「ええ、そうよ!ドキドキハラハラ、ワクワクがとまらないステージなの!
    お姉さん、さっそく挑戦してみない!?きっと喜んでくれると思うわ!」

――そこまで、言うのなら。まあ、駄目だったら引き返しましょうか。気楽に行きましょう、気楽に。
――どんなステージなのか、胸がときめいています。

ロゼッタ「それでは、行ってきますね!」シュンッ

妖精「…………」

妖精「ハッ!」パリーン!!

ニセモノの グリーンスターと ハンコが くだけちった!▼

ロケット「グリーンスター、ハンコ、カクトクスウニイジョウハッセイ!
     サイケイサン、サイケイサン!!

     グリーンスター ゲンショウリョウ 39!ケッカ、341コ!
     ハンコ ゲンショウリョウ 10! ケッカ、75コ!

    フセイジョウシャト ハンダン! ワタシ カンカン!
    カエリノ ジョウシャ モウゴメン!スリープモードニ ハイリマスッ!」

妖精(悪)「ま、クリアできるもんなら残機が尽きるまで頑張ってねー」

何かが、壊れる、音がした。

〜WORLD 👑-👑 ファイナル!チャンピオンシップロード〜

597以下、名無しが深夜にお送りします:2018/12/12(水) 21:14:20 ID:Eml80zYg
広報もこなす二人もすごいがスコアラーもすごいなあ
ロゼッタさんはすごい(不憫)

598Mii:2018/12/16(日) 04:30:32 ID:dPGHwQFY
〜ほうき星〜

チコ「ママ、遅いなあ」

チコ「遅いねー」

チコ「遅い、おそいー」



ママが、フェアリーランドっていう国に冒険に出発して、あっという間に、もう夕方。
…あ、ほうき星に毎日、日が昇って沈んでるわけじゃないからね。
マリオ達が住んでる星に倣って、時刻で管理しているだけだから。

…それで、ママが帰ってくるって言ってた夕方になったわけだけど。
特に、その気配がないんだよね。
みんなも心配してきて、いろいろ話し合っているよ。

599Mii:2018/12/16(日) 04:31:52 ID:dPGHwQFY
チコ「ママもきっと、ステージをこなすのに夢中になって、時間を忘れてるだけだよ。
   問題ない、問題ない」

チコ「それも、そうだね!」

チコ「はやく夜ごはんが食べたいな!
   最近はママが1日3回もご飯を作ってくれるから、ぜいたくだよね!
   …肉とか野菜とかは、どうにも好きになれないけど」

チコ「それって、ママのお皿だけに入ってるのを珍しがって勝手に食べただけじゃん」

チコ「あはははは」



ボクは、ちょっと不安になりながらも、年長者として(?)みんなをなだめようと頑張ってる。
…はやく、帰ってこないかな。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板