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ロゼッタ「マリオカートに参戦…ですか?」

1Mii:2018/08/04(土) 23:26:40 ID:Mx6gHZLQ
マリオ「隠しキャラ、もとい隠しゲストとして任天堂から依頼が来てる。
    ギャラクシーと連動して、ミステリアスな女性ドライバーとして
    ブレイクしてほしいとのことだが…どうする?」テガミポイー

ロゼッタ「…ふむふむ。
     レースごとに観客の皆さんの投票で参戦するか否かが決まって、
     その時点で少なくない給料が発生。
     上位に入ったり総合成績が良ければ更に追加給金。
     至ってシンプルな給料体系ですね」

マリオ「…………」

172Mii:2018/09/23(日) 23:10:21 ID:0CPBUtO2

・・
・・・
〜作戦決行前〜
ハンマーブロス「おいどうするよ、こんな短期間で暴れ回るのって難しくないか?」

ハンマーブロス「そうだよな、でもクッパ様の誕生日ケーキはぜひ完成してほしいし…」

ブロタロウ「やはり、ターゲットが決まらないよなぁ。相手側に地の利があると、あまりにも侵略しにくい」

ハンマーブロス「…あ!いい事考えた!この際、時間稼ぎさえできればいいんだからさ!
        一度侵攻した所を再侵攻すればいろいろと楽じゃないか?」

ブロタロウ「!!お前、天才だな!よし、じゃあもう一回宇宙侵略してみっか!」

ハンマーブロス「「はーい」」

・・・
・・

ブロタロウ「というわけで、またギャラクシーを荒らしてます」

カメック「…だそうですが」

クッパ「」

173Mii:2018/09/23(日) 23:12:22 ID:0CPBUtO2
〜ほうき星〜

ハンマーブロス「というわけで、またパワースター奪わせて頂きました」シレッ

ロゼッタ「ええっ!?ちょっと、困りますよ!!なんて勝手なことをするのですか!!」

ハンマーブロス「まーまー。あ、そうだ。ロゼッタ姫、こちらにどうぞ」

ロゼッタ「え、え、ええ?何処へ連れて行こうというのですか!!誰か、助けて下さーい!!」

チコ「あわわわわ……大変なことになった、どうしよう…!!」

174Mii:2018/09/23(日) 23:14:11 ID:0CPBUtO2
ロゼッタ「…………?」チョコン

ハンマーブロス「すいませんねー。今回の台本ですと、ロゼッタ姫にはここでマリオ達を出迎えて頂きたいんですよ。
          というわけで、マリオ達がやってくるまでに、ここの居心地をちょいと確かめてもらいたいなぁ、と」

ロゼッタ「はあ…?普通に出迎えてはいけないのですか?」

ハンマーブロス「『全部のパワースターを集めてくれてありがとう』とミッションコンプリートを宣言する支配人の役ですから。
           あ、もちろん、マリオ達に見つからない範囲でならこちらの特製ワープブロックでいつでも帰宅されて構いませんよ」

ロゼッタ(そんなまどろっこしいことをせず、普通に会いたいのですが…時間もすごく勿体ないですし、はぁ…)

175Mii:2018/09/23(日) 23:16:18 ID:0CPBUtO2
ブロタロウ「おーい!コースのスタート地点へのスターリングを設置しに行くぞ、早く持ってこーい!」

ハンマーブロス「すいません隊長、まだ休憩中なんであと5分だけ待ってくださーい!」

ブロタロウ「ならしかたない、しっかり休んどけー!」

ハンマーブロス「ありがとうございます隊長!…ふいぃ」



ロゼッタ「……なんだか、大変そうですね。私も手伝いましょうか?
      非力ですが、魔法なら結構自信があります」

176Mii:2018/09/23(日) 23:18:52 ID:0CPBUtO2
ハンマーブロス「いえいえ、我々のことはお気になさらず。
          ただ、間違っても、準備中のスターリングに触れないでくださいね」

ロゼッタ「スターリング…はて、どこかで見たような」

ハンマーブロス「飛翔物等『甲種』取扱者でないと、触れた瞬間に意思とは関係ナシに一方通行で大きく飛ばされてしまいますからね。
          おまけに今回のスターリングの行き先は…ブルル、考えただけで眩暈がする。本当に、絶対に触っちゃいけませんよ!」クルッ



ロゼッタ「あ、もしかしてこれのことですか?」ヒョイ



ハンマーブロス「」

シュルルルルルル……!!

ロゼッタ「心配なさらずとも、スターリングはチコの化身。これまでも何度か触れたことがありますが、
      星の力が宿った杖を持つ私には影響ありま…」チラッ

ロゼッタ「…あれ?」

177Mii:2018/09/23(日) 23:20:55 ID:0CPBUtO2





〜天文台〜
筋トレの際に机の上に置かれた杖「」ポツーン

178Mii:2018/09/23(日) 23:22:05 ID:0CPBUtO2
ロゼッタ「きゃあああああああああああああ!!!」ドッカーーーーーン!!

ハンマーブロス「うわああああああああああ!?やべえええええええ!」

179Mii:2018/09/23(日) 23:24:35 ID:0CPBUtO2
ロゼッタ「嫌あああああああああああああ!?
どこまで、飛ばされるんですかーーーーーーーーー!!?」


――ケーコク! ケーコク!

ロゼッタ(な、何?何の音?)

――ステージセンタク シタモノニ ツグ!
――キノコオウコクノ データベースニテ ユウコウナ ショウゴウデータ ナシ!
――シッコウシテイルカ ミトウロク!
――『ザンキシンセイ』ガ カクニン デキマセン!

――セイトウナ チョウセンシャデハ ナイモノト ハンダンシマス!
――『ザンキセイド』ガ テキヨウ サレマセンノデ ゴリョウショウ クダサイ!

ロゼッタ(い、一体全体どういうことなのか…ザンキシンセイってなんですか!?…って、
      そう言っているうちに、みるみる地面が近付いてくるっ!?)


ドッシャーン!!!!!

ロゼッタ「」ベチィッ


〜チャンピオンシップギャラクシー〜
マスター オブ ギャラクシー

Wecome to the Galaxy!

180Mii:2018/09/23(日) 23:27:18 ID:0CPBUtO2
ロゼッタ「……ゴホッ、ゴホッ!!……結局こちらでも吐血沙汰ですか…!?」

ロゼッタ「……ゼェ、ゼェ…それで、一体ここは?」






ヒュウウウウウウゥゥゥ……
ロゼッタ「……なに、ここ」





ロゼッタ(狭い、狭すぎる足場。下を覗くと、地面すら確認できない眩暈のする高さ。
      思わず仰け反ってしまいました。

      ……私にも流石にわかります。落ちると…死ぬんだと。杖がなくては、浮遊することもできません。


ロゼッタ「どどどどうやら、難関コースの入口に来てしまったようで、すね。対策をかかか考えなければ。
      …あら?藁が敷かれてありますよ?なんでしょう?」


風吹く浮遊島の上を、足をガクガク震わせながら這って移動してみます。
その先にあったものは。

181Mii:2018/09/23(日) 23:29:39 ID:0CPBUtO2
カンペ「ここにヨッシーを待機させ、舌を使ったアクションで先に進ませるように。
 
    流石の超人マリオもヨッシー無しではこのセクションは死ぬしかないから仕方ない。

    逆にヨッシーがいると楽勝とか言われそうだがなアッハッハ!
                                                ブロタロウ」



ロゼッタ「…………………………………………………………………………………………
      ………………………ヨッシーさん、いないんです、が」ガクガクブルブル

182Mii:2018/09/23(日) 23:34:04 ID:0CPBUtO2
そして、今頃になって、先ほど聞こえた天の声(?)の重要性を察知する。


冷や汗が止まらない。確認したくない。認めてしまいたくない。


勘違いであってくれと願いながら、俯いた状態から、少しずつ、少しずつ、上を見上げる。





なぜ見えるのかは、さっぱりわかりませんが。その数字が、ハッキリと脳裏に焼き付き。


これは嘘の情報ではない、と頭が理解してしまい、私はたちまち放心しました。






Rosalina ×1
LIFE 1 キケン!!!


ロゼッタ(ママ。…本当に、終わってしまったかも、しれません)

183Mii:2018/09/29(土) 19:18:06 ID:qcpS.xR6
〜クッパシップ本艦〜

クッパ「ガハハ、どうだ速いだろう!ワガハイの最新鋭の軍艦ならば、こんなチンケな距離など1日で跨ぐのだ!
    お前らの旅行計画を2日も短縮してやるぞ!特別に乗せてやったことに感謝するのだ!」

ピーチ「はいはい、ありがとうね。でも着いたら真っ先にロゼッタ達に謝って、問題が起きてたら回復に努めるのよ?
     それまではケーキの話もなしだからね。パワースター集め直しは…
     さすがにあなたの誕生日まで間に合わないだろうし、深刻な問題になってない限り猶予してあげるから」

184Mii:2018/09/29(土) 19:19:57 ID:qcpS.xR6
クッパ「なーに、それならば楽勝なのだ!誕生日まで2週間も余裕はある!」

マリオ「それにしてもルイージ、よくビビらず戦艦に乗り込めたな?」

ルイージ「なんだか、躊躇してもクレーンで強制回収される未来が見えたんだもん…」

ヨッシー「ペロッ。この砲台は……っ!食べられる。

     ペロッ。この設備は……っ!食べられないことはないけど、まずい。

     ペロッ。この食事は……っ!青酸カリが入ってるけど、美味!いただきまーす!」

クッパ「待てい、特に最後、いやホントに」

185Mii:2018/09/29(土) 19:23:14 ID:qcpS.xR6
クッパ「…原因が分かったのだ。懐かしのゲドンコ星人の残党が現代に潜んでいて
    無差別テロを仕掛けていたのだ。とりあえず毒キノコの姿焼きの刑に処しておいたのだ」

ルイージ「そ、それって大丈夫なの!?」

クッパ「まあワガハイたちと奴らとでは、もはやレベル差甚だしいし大丈夫だろ。
    だからこその陰湿な作戦なのだろうが…

    まあ酸の沼に落ち慣れているワガハイたちを倒したければ仕込量がまるで足らん。
    せめて青酸カリ99%入りとかにしろ。下痢ぐらいは起こせるぞ」
    
ルイージ「それってただの青酸カリの山盛りだよね」

186Mii:2018/09/29(土) 19:25:30 ID:qcpS.xR6
ピーチ「やることが陰湿ねー(モグ)……ん、確かに美味しい。
     でもレディとしてトイレに篭りたくないから一口ずつに留めておきましょ」

マリオ「残すの勿体ないから(モグ)……ある程度俺たちで食って(モグ)……
    残りはヨッシーに食べてもらおうか」

ヨッシー「やれやれ、しょうがないですねー(パクパクパクパク)」

クッパ「なんかすまんな(パク)」

ピーチ「酸の沼に落ちるきっかけを作った第一人者が今更何を言っているのかしら」ウフ

マリオ「そうだそうだ」アハハ



ヨッシー「一応言っときますけど、私の場合はマリオさん笑ってられませんからね。
     今じゃ気にしてませんけど」パクパク

マリオ「あ、はい、乗り捨てまくってすいません」

187Mii:2018/09/29(土) 19:28:44 ID:qcpS.xR6
〜ほうき星〜

マリオ「…………」

ルイージ「…………」

ヨッシー「…………」

クッパ「…………」

ピーチ「……………………ロゼッタって」








ロゼッタ(スヤァ)








ピーチ「石畳の道の上で寝る趣味でもあるのかしら?」ユサユサ

188Mii:2018/09/29(土) 19:31:15 ID:qcpS.xR6
ロゼッタ「……ん」

ロゼッタ「…んーーー」ノビー

ロゼッタ「…あら?どうして私、こんなところで寝ていたのでしょう?」

マリオ「なんかあったのかな。…おい、大丈夫か?」

ロゼッタ「……?」パチクリ

ロゼッタ「きゃっ!?こ、これは失礼しました!こんなところで寝転んでいるのをお見せするなんて、恥ずかしい!」

ピーチ「寝転ぶというか寝入ってたけどね。どういう神経してるのよ、ロゼッタ」





ロゼッタ「……え?あ、チコたちからお聞きしたんですね、私の名前を。
     知らぬ間に仲良くなってくれたようでなによりです!」

ピーチ「……はい?」

189Mii:2018/09/29(土) 19:33:37 ID:qcpS.xR6
ロゼッタ「既にご存知のようですが、改めまして。

     私、このほうき星にてチコたちと共に暮らしております、ロゼッタと申します。
     宇宙飛行中に運命の巡り合わせで、立ち寄られたということでしょうか?

     恐縮ながら、皆さんを楽しませることができるような大したものはないかもしれませんが、
     ゆっくりしていってくださいね。私たちは歓迎いたします」


マリオ「!?」

ルイージ「!?」

ヨッシー「!?」

ピーチ「!?」

クッパ「あ、なんだか凄いヤバイ予感がする」

190Mii:2018/09/29(土) 19:35:45 ID:qcpS.xR6
ルイージ「えー!!記憶喪失ぅー!?」

ヨッシー「そうとしか、考えられませんよ!」

チコ「うわーん!」

チコ「うわーん、ママに何をしたのー!?」

ルイージ「い、いやいや。チコたちのことは覚えてるみたいだったじゃないか。
      とりあえず、主治医の診断結果を待とうよ、ねっ!」ナデナデ



バタン。



Dr.マリオ「診察終了っと」

ピーチ「…………」

ロゼッタ「……えっと、終わり、ました、けど?」

ルイージ「先生!ロゼッタの具合はどうなんでしょうか!」ガシッ

ヨッシー「先生!治るんでしょうか!」

191Mii:2018/09/29(土) 19:38:01 ID:qcpS.xR6
Dr.マリオ「こらこら、いっぺんに聞くんじゃない。ちゃんと説明するから落ち着け。

     まず、状況から。
     どうやら患者は、前回クッパがギャラクシーを侵攻しパワースターを奪った時以前の…というより、
     俺がロゼッタと初めて対面した時以前の記憶しか持っていないようだ。
     ごく最近住み着くようになった新入りチコのことなんかも忘れているみたいだな。

     ここ数年、あるいは10年くらいの記憶が完全に失われている」

ルイージ「なん…だと…!?」

Dr.マリオ「体調自体は全く問題なさそうだ。問診でも、特に痛みや辛さの発覚はなかった。
      あと、チコたちが言うには、昨日ハンマーブロスに連れ去られてからはロゼッタの姿を全く見なかったそうだ」

ヨッシー「げ、原因は?」

Dr.マリオ「うむ。実は先ほど、そのハンマーブロスたちに事情聴取もしてきた。
 
      その内容、万全な体調。記憶の喪失、そして俺たちが先ほど見た、地面で寝転んだ…いや、まるでどこかから『飛ばされてきた』ような姿。

      


      これらのことを総合すると…思い当たるものが、一つだけある」ビシッ

192Mii:2018/09/29(土) 19:39:31 ID:qcpS.xR6
クッパ「そ、それは!?」

Dr.マリオ「うむ。十中八九、ロゼッタが罹ってしまったものは…





  『ゲームオーバー症候群』だ」




ピーチ「なんて、こと」フラァ

193Mii:2018/09/29(土) 19:40:29 ID:qcpS.xR6
ルイージ「げーむおーばー、しょうこうぐん?ヨッシー、聞いたことある?」

ヨッシー「いえ、全くないです」

Dr.マリオ「そうだな…」ポンッ



マリオ「それを説明するためには、すこし昔話をする必要があるな。
    なにせ…知り得る唯一の患者が、俺自身だからな」


ルイージ「え…!?」

194Mii:2018/09/29(土) 19:42:44 ID:qcpS.xR6
マリオ「今は笑い話にもならない何十年も昔…あの頃の俺は、マリオカート参戦時のロゼッタみたいな状態だった。
    いや、お助け情報もないからそれ以上かもな。

    チビの状態でクリボーやノコノコに体当たりされると命を失うこと、
    奈落の底やマグマに落ちると命を失うこと、
    とにかく身の回りの致死要因に恐れおののいていた。
    正直、ピーチを助けるのを諦めかけた事だってあったさ。

    ダメージを受けると痛い。死ぬときはもっと痛い何かを感じる。
    なんか『自分の命はあと何個ある』ってことを理解できて、
    緑色のキノコを食べると命が増えることを知った時は驚いたうえで大層有難がったもんだ」

ルイージ「…ははは、よくわかるよ」

マリオ「だが、繰り返すが、当時の俺はちょっと運動神経がいい程度の男、それだけだ。
    クッパの仕掛ける罠が多く、激しくなるにつれ、どんどん命は削り取られた。
    …で、あるとき、全部の命がなくなった」

ルイージ「…!!」ゴクリ

195Mii:2018/09/29(土) 19:45:26 ID:qcpS.xR6
マリオ「そうしたら、どうなったと思う?…何故か、自宅前で寝てたんだよ。
    おまけに、クッパがピーチを攫ったこと、助けるために冒険に出た事、一切合財忘れていた。
    ぼけーっとしている俺を発見したキノピオの一人が、

    『こんなところで何をやっているんですか、ピーチ姫を助けに行ってくださいよ!!』と
    
    若干無責任にまくしたてるもんで、しどろもどろになりながらも冒険を再開したが」

クッパ「そう、だったのか…てっきり、難なく突破しているものだと」

マリオ「あはは、あの罠の量で、冗談きついぜクッパさんよ」

196Mii:2018/09/29(土) 19:57:10 ID:qcpS.xR6
マリオ「ただ…なにかがおかしい。そう思った俺は、キノピオを宥めつつ、あることを依頼した。
    
    『常に誰かに自宅前を見張らせて、異常があったら状況を書き留めておいてくれ。
    あと、声を掛けた時の俺の発言も記録に残しておいてくれないか』と。

    俺は、残りの命の数を注視しながら、冒険を続けつつ…
    だいぶ確信が持てたところで、最終実験をした。

    1-1から1-4まで突破した後、自分の意志で帰宅して、キノピオと会話をした。
    その後、今度は1-4であえてマグマに飛び降り続けて自宅に飛ばされてみた。
    ――マジで嫌な思い出だったけどな。
    というか、飛び降りている時点では自宅に飛ばされるトリガーなんてわかってなかったわけだから
    やっぱり博打もいいとこだったよなぁ。

    実は他に原因があって、『仮説を試してみたら本当に死んでマリオさよなら』の
    可能性も捨てきれなかったわけだし。

    自宅に飛ばされたとき…

    俺は――この地点でジャンプした、ダメージを受けた、立ち止まった…みたいな、自分の行動を、まるっきり忘れていた。
    キノピオに渡しておいたコースの注意点が書かれた紙を返してもらったところ、その通りの攻略ができた。
    あのときの衝撃は…忘れられん」

197Mii:2018/09/29(土) 19:59:35 ID:qcpS.xR6
マリオ「今俺たちが生活して、カートに乗って、スポーツで汗を流して、パーティを楽しんで…っていう空間を『現実空間』、
    ひとたび突入してみればワールド構成の冒険が待っている空間を『ステージ空間』と俺は勝手に呼んでる。

    前者の空間で命を失うと、本当に死んで二度と生き返らない。瀕死状態までなら1UPキノコでなんとかなるがな。

    後者の空間は、それよりは挑戦者に優しい。1UPキノコの事前ストックが効くし、
    ストックが切れて『ゲームオーバー』になっても現実空間に飛ばされるだけだ。

    ただ、そのときに少なくない記憶を失う。そのことを、俺はキノコ王国の住民で最初に理解した」

ルイージ「なんだって…!?」

クッパ「そんなことが…」

198Mii:2018/09/29(土) 20:02:19 ID:qcpS.xR6
ルイージ「……ってことは、兄さんは何回かぶんの冒険については、
      今でも一切記憶を持ってないんだ…悲しいなあ…」

マリオ「いや?持ってるぞ?」

ルイージ「え!?」

マリオ「というか、それに関連する今からの話がロゼッタの記憶を戻す特効薬だしな。

    
    …あるステージでゲームオーバーになった場合、
    一定期間の記憶を失って現実空間に飛ばされる。

    …そして、あるステージが原因で失った記憶は
    躓いたステージをクリアすることで完全に元に戻る。

    さっきの場合だと、キノピオに返してもらった攻略のためのメモ書きを利用して
    楽々1-4をクリアし直した瞬間、さきほど1-4でマグマに落ち続けた記憶が
    猛烈な勢いでフラッシュバックしてきたわけだ。さすがに軽く吐いた」

ヨッシー「こ、怖いですねえ…」ブルブル

199Mii:2018/09/29(土) 20:06:13 ID:qcpS.xR6
マリオ「ここまで判明したら、やることはただ一つだ。

    めんどくさいことこの上ないのは承知で、新しいステージを1つクリアするたびに
    傾向と対策を纏めて自宅に持って帰った。ついでに、飛ばされる自宅前にはご丁寧に
    『ゲームオーバーでこういうことが起こってるぞ、部屋の攻略本(自作)見ろや』と看板を立てておいた。

    この虱潰しな攻略法で、たびたびのフラッシュバックに悶え苦しみながらも、
    なんとかピーチ救出にこぎつけた訳だ」

ルイージ「で、でもそれだったら、僕に起こってもよさそうなものだけど…」

マリオ「ルイージは割と自宅待機が多かった。それこそ、今言ったような現象、
    立てられた看板にすら気付いていないほどの引きこもり状態でな。

    いざ冒険に出ても、難しいステージをこなすのは基本俺。
    おまけにマリオワールドで残機大量にくれてやっただろ。
    ここまでしたらさすがにゲームオーバーになる方が難しいっての」

ルイージ「本当にありがとうね、兄さん」グズッ

200Mii:2018/09/29(土) 20:09:15 ID:qcpS.xR6
ピーチ「…そして、『残機』っていう概念をマリオから初めて聞き、重要性をさんざん説かれて対策に乗り出したのは、
     クッパ城で囚われていた私よ」

クッパ「な、なに!?」

ピーチ「今のキノコ王国には、命のストックを管理する銀行みたいなもの…残機バンクが備わっているわ。
     マリオが余らせた残機は、私の魔法を駆使すれば価値を損なわずプールしておけるみたいなの。
     もちろん、余らせた人の提供意思があって初めてできることだけれどね。

     ステージに挑戦したい人は、残機制度を利用すれば、初期残機数がある程度与えられる。
     そのうえ、仮にゲームオーバーになったとしても、その直前にバンクから残機が補填されて、
     記憶の欠落がごくわずかで済む。つまり『本来の意味でのゲームオーバー』には成り得なくなったのよ。

     この素晴らしいシステムがなきゃ、ステージを一般公開して観光地化するなんてこと、絶対にできないわよ」

ルイージ「残機バンクって、残機が湧き出る打ち出の小槌じゃなかったの!?」

マリオ「ピーチと一部キノピオ以外は知らないトップシークレットだったとはいえ、勘違いも甚だしいな。
    俺の苦労あってこそなんだぞ」ポンッ

201Mii:2018/09/29(土) 20:11:27 ID:qcpS.xR6
Dr.マリオ「…で、残機申請の存在すらきっと知らなかったロゼッタは、
      残機バンクの保護から漏れたってことだ。
      失われた記憶の期間が長いのは、おそらくだが年齢に対して
      割合的に効いているからだろうな」←年齢2桁

ルイージ「あ」←年齢2桁

ヨッシー「え」←年齢2桁?

クッパ「ふぁ?」←年齢2桁

ピーチ「女性に年齢の話は禁句よ」←年齢2桁





ロゼッタ「ほとんど会話の意味はわかりませんでしたが、何か納得いきません」←年齢3桁

202Mii:2018/09/29(土) 20:25:38 ID:qcpS.xR6
ルイージ「…話を纏めると、ロゼッタがミスしたステージをロゼッタ自身にクリアしてもらえれば、
      ロゼッタの記憶は戻るんだね?」

Dr.マリオ「…まあ、そういうことになる、な。話は非常に簡単なんだ。
      問題は、徐々に難しくなるステージ群のあるポイントで苦汁を舐めたかつての俺とは違い、
      いきなり相当に難しいステージを選んでしまった上でゲームオーバーになったことだ。
      正直言って、ハードルが高すぎる。いつになったらクリアできるやら…!」

ピーチ「それでも、やるしかないじゃない!行きましょう、そのステージへ!
     まず私たちが挑んでみて、しっかり対策を伝授して、それから…!
     マリオ、ハンマーブロスでも誰でもいいから、案内させて!」

マリオ「そうだな!」

ルイージ「ロゼッタの記憶のため!僕も頑張るぞ!!」

ヨッシー「私もです!」

クッパ「ワガハイの失態だからな。しかたない、協力してやろう!
    …あ、いや、ゼヒ協力サセテクダサイ。そんな目で睨まないでピーチサン」

ロゼッタ「状況はあまりつかめていませんが…本当に、感謝いたします」フカブカ

203Mii:2018/09/29(土) 20:29:02 ID:qcpS.xR6
ブロタロウ「あ、えっと、その。

       マリオがこの星に降り立ったと同時にステージロックが掛かる様、
       プログラム設定しておりましたので。

       パワースターを規定枚数集めないと、もう誰も挑戦できません」

マリオ「」

ピーチ「」

クッパ「」

ロゼッタ「パワースターを散らせたのですか!?」

204Mii:2018/09/29(土) 20:32:52 ID:qcpS.xR6
クッパ「そ、それで、今回の場合、規定枚数は何枚なのだ?
    10枚か?20枚か?」

マリオ(聞いちゃだめだ聞いちゃだめだ聞いちゃだめだ)










ブロタロウ「241枚です」

クッパ「」

ロゼッタ「」ガーン

205Mii:2018/09/29(土) 20:47:27 ID:qcpS.xR6
ガシッ

クッパ「!?」

ピーチ「うふ、ふふふふ、ふふふふふ。ねえ、クッパ?」

クッパ「はい、なんでせうか」

ピーチ「ちょっと、クッパシップ借りていい?いまからとんぼ返りでキノコ王国に引き返して、
     あなたの誕生日ケーキを作っておいてあげるから。
     あ、ロゼッタもこれ以上ゴタゴタに巻き込まれないよう、一度連れていくわね」ニコッ

クッパ「は、はい。思う存分使い倒してやってください」ビクビク

ピーチ「そして、マリオ、ルイージ、ヨッシー、クッパ。あなたたちは…」

マリオ「お、おう」




ピーチ「1週間…いえ、3日以内にパワースター241個集めた報告をしなさい!
     約束破った場合は二度とケーキ作ってあげないし食べさせないから!」

クッパ「はあああ!?あまりにもひどいのだ!唐突にやりなさいと言われても限度がある!」

ルイージ「僕たちに至っては巻き添えなんだけど!?」

206Mii:2018/09/29(土) 20:49:23 ID:qcpS.xR6
ピーチ「やれ」ギロッ

クッパルイージ「「やらせていただきます」」

マリオ「やれやれ…」

ヨッシー「ケーキぃ…」







ロゼッタ「ノリについて行けません…」

チコ「ついて行かなくて全然いいと思うよ」

207Mii:2018/09/29(土) 20:58:43 ID:qcpS.xR6
クッパ「という訳でぇ!

    これより、パワースター回収作戦を開始する!
    1人あたりのノルマは60個程度となっている!

    なあに、クッパシップはまだまだある、物量攻めで行けば楽勝だ!
    ワガハイに任せておけ、とカッコよく宣言しておきたいところだが、
    諸君らのプライドを保たせてやる上でもやめておいてやろう!

    ともかく諸君!後れを取らぬように!」バン!

マリオ「はい、指揮官。ステージには個人あるいは数人のグループ単位でしか突入できません。
    あんな馬鹿デカい船ごとなんて夢のまた夢であります」ビシッ

クッパ「そそそそそんなことは分かっておるわ!ジョークだジョーク!」

ルイージ「あわわわ、僕まったく、そんなにスピーディに回収していける自信がないよぉ」

ヨッシー「そんな、いまから弱気じゃいけませんよルイージさん」

208Mii:2018/09/29(土) 21:09:21 ID:qcpS.xR6
マリオ「あと、1人当たり60個と言ってたな。ちょっと修正していいか?
    2人あたり大体120個、ということにしておこう。俺とクッパ、ルイージとヨッシーで固定ペアを組む」

クッパ「なに?どういうことだ?」

マリオ「なに、ジャンプ力はあるが防御力が心配なルイージと、死角を補うサポートに長けるヨッシーを組ませたい。
    それだけだ。一方のこちらは、2人がそれぞれスター先で独立して暴れ回るって感じだな」

ヨッシー「わかりました。ルイージさんのお守りはまかせてください」

ルイージ「お守りってのは言いすぎだって!でもヨッシーが居れば心強いよ、よろしく!」



マリオ「そして、今は緊急時だからな。
    旅行バッグに詰め込んできたもの、惜しみなく配らせてもらう」

ルイージ「うん!」

ヨッシー「ありがとうございます!」

クッパ「おいおい…」

マリオ「……じゃ、頑張るとしますか!」

209以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/30(日) 14:18:53 ID:01Z6hjKY
果たして杖があるとどこまでできるんだろうか

210Mii:2018/10/02(火) 20:45:25 ID:uK3hRn5.
〜空島ギャラクシー〜

マリオ「よしクッパ、スターの力とやらで巨大化してくれ」

クッパ「いいだろう…ふんっ!」



グググググ…!!



マリオ「うはっ、便利だなー。で、俺もきょだいキノコで巨大化っと」グイーン

クッパ「で、どうするのだ?」

巨大マリオ「ルイージとヨッシーにはもう伝えてあるが…
        俺たちのペアは『水平特化ペア』、あっちのぺアは『垂直特化ペア』だ」

クッパ「はあ?」

211Mii:2018/10/02(火) 20:49:35 ID:uK3hRn5.
巨大マリオ「すぐに意味がわかるさ。おれはこっちにありそうなパワースターを超スピードで取りに行く。
        …クッパはあっちね」クイッ

クッパ「え?その作戦、巨大化する必要…あったか?巨体になったぶん、動きはもっさりになるんだぞ?」



チッチッチ

巨大マリオ「その体の方が障害物を吹っ飛ばしやすいだろ?
        それに言ったじゃないか。1人あたり60個じゃなくて、2人あたり120個って」

クッパ「だから、どう取りに行くのだと聞いている!」

巨大マリオ「だーかーらー…」ガシッ

クッパ「……え、ちょ」


巨大マリオ「スターリングを逐一っ!探すなんてっ!かったるくてやってられない、から!
        こうやって!お前をまず!遠方の!スターのポイントまで!
        ジャイアントスイングでとばすんだよぉ!」ブオオォ!!

クッパ「ぎゃあああああああぁぁぁぁぁぁーーーーー…」キラーン

212Mii:2018/10/02(火) 20:52:47 ID:uK3hRn5.
巨大マリオ「ふう…お次は、俺だな!」

パパパパパパーン!

マントマリオ「じゃあひとっ飛びするか。…よし、押しのける空気くらいはあるな!」フワー




マントマリオ「はーやーいーぜー!!」ビュゥゥ!!

マネック「マ、マッテ…」ゼェゼェ

213Mii:2018/10/02(火) 20:54:27 ID:uK3hRn5.
ディノパックンJr.(くっくっく、誰か来ないかなぁ。卵を少しでも叩いたら、たちまち卵ひび割れて、オレっちドドーンと登場!
          驚き固まる奴らを一飲みなのさ、ああ楽しみだなぁー♪)




クッパ「ぐわあああああああ!…おおおおおお、ちょうどいい所に足場がある!
    ええい、着地だ着地!ボディプレースッ!!」

ディノパックンJr.(よっしゃ、卵の殻に待望のひびがでk)



ドッズーーーーゥン!!!……プチッ。



クッパ「ふう、ようやく止まったか。
    …お、おおおお!パワースターが落ちているのだ、これはラッキー!
    やはり日頃の行いがよいということだな!」

214Mii:2018/10/02(火) 20:56:37 ID:uK3hRn5.
〜ヨースターギャラクシー〜

看板「ヨッシーに乗り続けながらⒶを押し続ければふんばりジャンプ!」

ルイージ「Ⓐボタンって…なんだろう?」

ヨッシー「なんでしょうね?まあ、そんなことは気にせず…」パクッ

看板「いつもよりちょっと高く跳べて便r…」





ヨッシー「青コウラ咥えて羽根ヨッシィー!!」ブワーーー!!

ルイージ「消化しそうになったら一度吐き出して即回収。
      実質無限飛びできるよね、ほんと便利だよねー」

看板「」

フラワーマーク「」

215Mii:2018/10/02(火) 20:57:58 ID:uK3hRn5.
〜ほりほり鉱山ギャラクシー〜

マネック「「「ギャアア!アイツニ アタルト メッチャイタイ!ニゲロォー!」」」

マリオ「なんか雑音が聞こえるなあ…まあいっか。
     USAで鍛えたボーリングスキルなめんなやぁー!!」ザクッザクッザクッ

ドリル「」



【クッパは逆方向へ飛ばされている】

216Mii:2018/10/02(火) 21:00:36 ID:uK3hRn5.
〜もくもくけいこくギャラクシー〜

――オマエ 雲 のれるカ?

ルイージ「ヨッシーが飛べるし、別に雲ルイージ?になる必要ないよね」

ヨッシー「3つまで雲の床が作れるだけとか…で?っていう」ハン

雲フラワー「」



マネック「「「オオッ コイツハ ヨワソウダ!フクロダタキ!」」」ダッ

ルイージ「ぎゃああ、お化けぇ!こうなったらオバキュームゥ!!」ギュイーーーン

マネック「「「エッ アッ ソノッ マッテクダs」」」シュウウ・・・

ヨッシー「ああ、おいしそうだったのにぃ…」ガッカリ

217Mii:2018/10/02(火) 21:03:57 ID:uK3hRn5.
マリオ「順調だな!」パワースター ゲット!

ルイージ「順調だね!」パワースター ゲット!

ヨッシー「順調ですね!」パワースター ゲット!

クッパ「…そりゃお前たちは順調だろうなコノヤロウっ!」パワースター ゲット!

218Mii:2018/10/02(火) 21:06:58 ID:uK3hRn5.
〜キノコ王国〜

ワー、ワー!!

キノピオ「わーい、七夕祭りだ―!」

キノピオ「違うぜバーカ!100年に1度の星くず祭の開幕だって!
      しかも姫様のお触れによると、今回は、期間がずっと延びて開催されるそうだぞ!
      ほんと楽しみだな!」

キノピオ「…星くず祭って、ちょっと前にやらなかったっけ?」

キノピオ「1000年に7日間しか起きない設定のくせに、しょっちゅう現れる幻ポ○モンとかもいるから、
      細かいことは気にすんな!」


〜キノコ城テラス〜
ピーチ(ほうき星の支配人であるロゼッタが招かれている以上、星くず祭の意義的に、
     期間を延ばすことになんにも問題ないわよね、うんうん、めでたいめでたい)シレッ

219Mii:2018/10/02(火) 21:10:29 ID:uK3hRn5.
デイジー「びええええ、今度は記憶を失うなんて…!ロゼッタ可哀想すぎるよ…!
      グズッ、わたし、デイジーっていうの。よろしく…ね」ボロボロ

ロゼッタ「ロゼッタです。…きっと、本当はとても良い親友関係だったと推測します。
      本当に…本当に…ごめんなさい」シュン

デイジー「…!いいっていいって!絶対なんとかしてみせるから!」ニコッ



ピーチ「とりあえず、私はカメックたちとケーキ作りの打合せに行くけど…2人はどうする?
     付いてくる、それとも休んでおく?もちろん、星くず祭を楽しんできてもいいわよ?
     まあ、いずれの選択肢も、私かデイジーの少なくとも1人はロゼッタの傍にいることが前提になるけど」

デイジー「うーん、ケーキ作りは手伝える腕前ないけど…最初の打合せくらいは、よかったら聴いておきたいかな。
      ピーチがどんな誕生日ケーキを作るのか興味があるし。ロゼッタもそれでいいかな?」

ロゼッタ「はい、全然問題ありません。こちらからお願いしたいくらいです。よろしくお願いしますね」

220Mii:2018/10/02(火) 21:12:59 ID:uK3hRn5.
カメック「え?今、なんと?」

ピーチ「だからー。あなたたち、まさか…

     『キノコ王国あるいはクッパ城に備え付けのキッチンで作ればいいや』

     とか考えていないわよねー?」

カメック「…それで、よろしいのでは?」

ピーチ(フゥー)




バンッ!




ピーチ「甘い!甘すぎる!砂糖で埋もれて原型を留めていないケーキより甘いわ!
    いーい?クッパは、『スーパーサイズの誕生日ケーキを作ってくれ』と言ったのよ!
    自分の上司を軽く見てるんじゃないの?」

カメック「で、ですから。ウエディングケーキくらいの大きさがあれば十分d」

ピーチ「聞いて呆れるわね…それでもクッパの側近?」

カメック「ムカッ。どういうことです!」

221Mii:2018/10/02(火) 21:16:04 ID:uK3hRn5.
ピーチ「フリップを用意したわ。実際にご覧ください」サッ





カメック「…これは、NEWスーパーマリオブラザーズWiiの一幕ではないですか」

ピーチ「ご名答。このときクッパは、私の誕生日にケーキを送り込んできた。
     それも、1段当たりの高さがコクッパ7人衆を上回るほどのケーキを用意して見せたわ。
     …誰が作ったのかは知らないけれど。

     そして、それが『あのケーキ、すごく大きかっただろう!ガッハッハ』みたいに特に取り沙汰されることはなかった。

     つまり、クッパの認識だと、身長の2倍分くらいのケーキは『ビッグサイズ』の範疇に入らないのよ」

カメック「そのりくつはおかしい…あれ、おかしくない?」

カメック「ま、まさか…」

カメック「な、なんだってー!」

222Mii:2018/10/02(火) 21:18:07 ID:uK3hRn5.
カメック「で、では10メートルくらいのケーキをこしらえることに致しましょうか。
     さすがにこれなら、クッパ様も満足して…」

ピーチ「ふぅ、あなたたち、なーんにもわかってないわね。

    クッパはわざわざ、『巨大化した状態で』ビッグサイズのケーキをご所望したのよ?
    巨大化状態を基準として考えなきゃ話にならないでしょ!」

カメック「「「えっ」」」

ピーチ「わたしなりに軽く計算した結果…クッパを満足させるのに必要な大きさは…




 



     ざっと、高さ100メートル!!」バーン!!

カメック「「「な、なんだってぇーーーーーーーーーー!!」」」

デイジー「」

ロゼッタ「」

223Mii:2018/10/02(火) 21:21:33 ID:uK3hRn5.
カメック「そ、そんな大きさのケーキ、作れるわけがありません!」

ピーチ「心配ご無用。帰還途中にちょっと図面解説に起こしてきたから。みんな、よく眺めるように」



カメック「……クッパ城前に、我々カメック部隊で専用の巨大キッチンを…作成?」ゲッ

カメック「……ピーチ姫が巨大化状態で混合、撹拌、運搬できる特殊器具・設備・操作盤の設置?」ヒキッ
 
カメック「……横幅80メートル、高さ10メートル、全長1キロメートルのベルトコンベア付き超巨大多段式連続焼成レーン?」マッサオ

ピーチ「本当は全体を一気に焼けたらよかったんだけど、さすがに温度ムラが避けられないから。
     とりあえず、厚さ1メートルを限界として、90段分のスポンジをせっせと焼きまくるのよ。
    
     あとで、更にスライスして何百枚となったスポンジ間にクリームやフルーツを散りばめつつ、
     大型クレーンで慎重に慎重に積み重ねていって100mにするわ」

ロゼッタ「」バタリ

デイジー「あ、ロゼッタが泡吹いて倒れた」

224Mii:2018/10/02(火) 21:24:15 ID:uK3hRn5.
デイジー「……じ、自重で潰れちゃうから、これ幸いと、見えない内側部分を土台で稼ぐってのは?」

ピーチ「そんな手抜きしなくても、固定化の魔法を私かカメックが掛けるわよ」

デイジー「ざ、材料がぜんぜん集まらないんじゃない?」

トゥルルルル
ピーチ「あ、キノじい?そう、ピーチよ。実はお願いがあって…
    卵と牛乳と砂糖とバターと小麦粉と洋酒とチョコレートと、あとフルーツなんでも。流通近況どうなってたかしら?
    …オール過剰で値崩れ気味?よろしい。

    各生産者に、『昨年度の出荷量の1.1倍よりも過剰に抱える分について、
    キノコ城のクッパシップ停留所に持ってきた全量を王国が適正価格で買い取る』というお触れを今から1時間以内に出しなさい。
    順次クッパ城に向けて送るから。いいわね?」ピッ

ピーチ「というわけで、材料の問題も解決したわ」

ロゼッタ「強引すぎますっ!?」

デイジー(…あれ?聞くところによると材料費って折半じゃなかったっけ…)

225Mii:2018/10/02(火) 21:36:59 ID:uK3hRn5.
ピーチ「それではカメック部隊!各部の製作を今日、明日中に終わらせてね!
     それ以降は私だけ戦地に飛び込むわけだから…無理とは言わせないわよ?
     ああ、腕が鳴るわぁ…」フフフ

カメック「」

カメック「」

カメック「――――うおおおおおおおおおおお、こうなりゃヤケだぁ!
     我らカメック部隊の本領発揮といこうではないか、明日と言わず今日中に、
     キッチンの完成品をピーチ姫にまざまざと見せ付けてやるのだ!」メラメラメラメラ

カメック「うおおおおおおおお!その通りだぁー!」ダダダダ

カメック「クッパ様ばんざーい!!!!」ダダダダダ




ピーチ「用は済んだことだし…じゃあ、帰りましょ」ラン ララン

デイジー「せ、せやな」

ロゼッタ「」ボウゼン

226Mii:2018/10/04(木) 21:36:23 ID:K0epO.mA
〜キノコ城 城下〜
星くず祭の 真っ最中!!

デイジー「ピーチったら『念のため図面チェックに入るから私お留守番ね』だなんて…
      つまんないのー。ちょっとは付き合いなさいよ」ブツブツ

ロゼッタ「ピーチ姫が現れては城下も大騒ぎになってお祭りどころではなくなってしまうでしょうし、
     仕方がないのでしょうか…。せっかくのご厚意ですし、私たちは楽しむことに致しましょう」

デイジー「……今さら、マリオカート騒動でロゼッタを嫌ってる人がイチャモン付けてきたりしないでしょうね(小声)」ミワタシ

ロゼッタ「はい?」

デイジー「あー、何でもない何でもない。じゃあ、そうしよっか!適当に見て回ろ!資金は大量にもらってきたし!」

ロゼッタ「はい!ほうき星とは逆の立場から接近イベントを知り得ることはこれまでなかったので…
      実は、期待に胸が膨らんでいます!」ワクワク

デイジー「あはは、今のロゼッタの記憶の中じゃ、最近の接近イベントと言ったら100年近く前の話なんだよねぇ。スケール大きいなあ」

227Mii:2018/10/04(木) 21:39:32 ID:K0epO.mA
焼きそば屋「いらっしゃい、やきそばだよー!スターピース5個付きで、お値段なんとたったの10コイン!
       18コインなら焼きそば・スターピースともに倍増しするよー!」

リンゴ飴屋「リンゴ飴作り続けて15年!培ってきた技術使って、見てくれよこの、精巧な星型の飴を!
       そんじょそこらの陶芸師にも負けない芸術性!これが、たったの15コインで貴方の手に!
       ……え?リンゴ飴売ってないのかって?いいじゃねえかそんなこと、味はしっかりリンゴだぜ!」

かき氷屋「ウチのかき氷は、天然氷を切り出してその日のうちに使い切る超限定物さ!
      細かすぎず粗すぎず、心地よい冷たさ・口溶けと、自然の甘さを提供するよ!
      蜜はドドンと、迷ってしまう64種類!蜜の追加は1コインだから気軽に申し出てね!」

ロゼッタ「わあ…すごい活気と行列ですね」

デイジー「うんうん!どれもこれも、みんなおいしそう!」

228Mii:2018/10/04(木) 21:42:00 ID:K0epO.mA
デイジー「そうだなぁ…おじさん、すいませーん!リンゴ味の星型の飴くださーい!はい、15コイン」

リンゴ飴屋「はい、毎度」ズイッ

デイジー「…あっまーい!でもなぜだかしつこくない甘さでいつまでも舐めていられそうね!
      …ねえねえ、ロゼッタも何か食べてみない?」

ロゼッタ「……うう、すいません。なんだか、ボリュームを見ているだけでお腹いっぱいになってきて…」ゲプッ

デイジー「えー?そんなに量あるかなあ…ペロッと。じゃあ、飲食系はやめて遊戯系にしようか」テクテク









くじ屋「外れ無しのくじだよ、1等はなんと!シャインとパワースターのセットだよ!」

ロゼッタ「!?」

デイジー「どうどう、落ち着いてロゼッタ、あれレプリカ」

229Mii:2018/10/04(木) 21:45:14 ID:K0epO.mA
ロゼッタ「あら、これは一体、何ですか?」ハテ

射的屋「おう、別嬪さん2人ね。ここはいわゆる、射的屋だ。
     そこの線の位置から、自分が持ってるスターピースを景品に向かって投げつけてくれ。
     景品を奥に落としたら、お嬢さんたちのものになるってわけさ。

     ただし、横や前に倒しても無効。
     あと、挑戦にお代は要らないが、投げた分のスターピースはこの屋台のモンになる。
     ああ、それと。屋台荒らしを防ぐため、景品を1個手に入れた人は今回の祭の中で再挑戦できない。

     …ルールは以上だな」

デイジー「へえ、ロゼッタやってみる?…あ、でもスターピース持ってたっけ?」



ポワワワーン…ドサッ…



ロゼッタ「チコのおやつ用に、100個ほど異次元空間に常備してあります」ドヤァ

デイジー「…杖があるだけでロゼッタ活き活きしてるなあ」

ロゼッタ「それでは…面白そうなので、やってみたいと思います」サッ

230Mii:2018/10/04(木) 21:48:08 ID:K0epO.mA
ロゼッタ「」ズーン

射的屋「それじゃ、スターピースは貰っとくぜ、ありがとさん!大漁大漁!!」ホクホク





デイジー(信じられないくらい…すさまじくノーコンだった!?
      あれれー?ほうき星の主だよね!?スターピースの使いこなしスキルがそれでいいの!?)アングリ

デイジー(…いや、そもそもからして、まぐれ当たりしたスターピースにしても、後ろに倒すだけの勢いが全然ないよ!
      もしかしてロゼッタ、体つきの割に、凄まじい運動音痴!?)

ロゼッタ「」ズーン

デイジー(そういや、マリオカートの時も…どうもバナナや甲羅を投げる力が弱弱しかったな…。
      追尾を勝手に行う赤甲羅はともかくとして、緑甲羅を投げるときとか、
      前のカートに引き離される始末だったもんね…あの時は単に運転しながらの投擲に
      慣れてないからと思ってたけど…)

ロゼッタ「…なんだか、自分にイライラしてきました。スターピースが…」

デイジー「あわわわ!考え込み過ぎだって!さあさあ、忘れて次に行きましょ!」サササッ

231Mii:2018/10/04(木) 21:50:45 ID:K0epO.mA
テクテク

ロゼッタ「…あら?」

女の子「つまんないつまんない、つーまーんーなーいー!!」ジタバタ



ロゼッタ(10歳にも満たないでしょうか…女の子が1人、遊歩道の段差に腰掛けて、愚図っています。
     恰好こそ、お面にフランクフルトに水風船に、とあちこちの出し物を手にしている状態。
     ですが、いかにも、退屈極まりない、という顔をしています)

デイジー「ロゼッタ、あの子が気になるの?お人よしだなあ。せっかくだから声かけてみよっか。
      それじゃあ…おーい、そこのあなたー。不満タラタラな顔をしてどうしたのー?」

232Mii:2018/10/04(木) 21:52:41 ID:K0epO.mA
女の子「…?おねーさんたち、誰?」パチクリ

デイジー「通りすがりの、ただの観光客よ。それよりもあなた、お祭りを満喫しているように見えるけど?
      何がそんなにつまらないって言うの?」

女の子「パパが屋台にかかりっきりで、ぜんぜんあそんでくれないの!
    おこづかいだけ、ポンとわたされて『回ってきていいぞ』とか言うけど、
    一人で回ったって、つまんないの!」

デイジー「…あちゃー、商売に夢中過ぎてパパから放置されちゃったか。ママはどうしたの?」









女の子「………………………………ママ、いないもん。
    わたしが小さい時に、病気で死んじゃったんだって」

ロゼッタ「…!!」

233Mii:2018/10/04(木) 21:57:54 ID:K0epO.mA
デイジー「え、あ、ごめんなさい!」ペコッ

女の子「ううん、いいよ…でも、こういうにぎやかな所に来ると、他の人はいいなーって思うの。
     だって、パパかママの片っぽが働いている間だって、
     もう片っぽは一緒におしゃべりしたり遊んだりしてくれるでしょ?

     パパはママのびょうきを最後までなおそうとがんばって、いっぱい借金しちゃったの。
     お金をかせげている間はパパもうれしそうだから、お祭りはすきなの。
     …でも、自分が楽しむぶんには…あんまり、すきじゃないの」ショボン





ロゼッタ「……」

ロゼッタ「……」

ロゼッタ「あの、提案なのですが。私があなたのママになるというのはどうでしょうか」

デイジー「ちょっ!?」

234Mii:2018/10/04(木) 22:00:17 ID:K0epO.mA
女の子「…?どういう意味?パパとけっこんするってこと?」

ロゼッタ「あ、そ、そういう意味ではなくてですね。私も、星くず祭の間は
     このあたりで生活していると思うのですが…その間だけでも、
     あなたのママ代わりになって、おしゃべりしたり遊んだりしてあげられたらな、と」

ガバッ

女の子「ほんとに!?いっしょに屋台回ってくれる!?」

ロゼッタ「ええ」

女の子「それにあきたら、いっしょに公園であそんでくれる!?」

ロゼッタ「はい」ニコッ

デイジー「ちょちょちょちょっと待ったあ!ロゼッタ、あなたはやるべきこと、心配すべきことが
      ワンサカあるでしょ!寝泊りは当然キノコ城だし!」

女の子「え、キノコ城!?…もしかして、え、偉い人なの?」アトズサリ

ロゼッタ「いえ全然」フッ

デイジー「おい」

235Mii:2018/10/04(木) 22:02:17 ID:K0epO.mA
ロゼッタ「…とにかくですね、夜になったら一旦お別れしないといけませんが、
      次の日になったらまた会えるということですよ。それだけで十分です」

サヤカ「わああぁーい!!わたし、サヤカっていうの!よろしくね!」ピョン ピョン

ロゼッタ「ロゼッタといいます。よろしくお願いしますね、サヤカ」

サヤカ「ママって呼んでいい!?」

ロゼッタ「ええ、いいわよ」ホホエミ

デイジー「うおぅ、お母さんになり切ってるし…お人よしすぎるんだから、もう…」ハァ

236Mii:2018/10/04(木) 22:04:51 ID:K0epO.mA
〜公園〜
ロゼッタ「あらあら、サヤカったら、最初から屋台には飽きてしまっているの?」

サヤカ「屋台はまた明日から行けばいいもん!それよりもね、私、
    ママがいたら…ずっとやってみたいなーって思ってたことがあるの!
    とりあえず今日お別れする前に、やっておきたいなって!」

ロゼッタ「…やってみたいこと?」

サヤカ「うん!『キャッチピース』!あるていど離れたら、
    まず、ママがスターピースを私に向かって投げて、私が落とさず受け取るの!
    そしたら、今度は私が投げ返して、ママがキャッチするの!」

デイジー「あー、要するにキャッチボールのスターピース版ね。
      まあ、スターピースだけ使って遊べる事って言ったら、そのくらいしかないか。
      …ロゼッタ、大丈夫?あんまり(凄まじく)コントロールよくないけど…」

ロゼッタ「任せてください…じゃあサヤカ、いくわよー!」キリッ



ぽんっ



デイジー(飛距離…じゅ、十メートルくらい?いや、8メートルくらいかな。
     なんだかさっきよりは、距離も精度も格段に上がってる。なんでだろう?
     気持ちをパワーに乗っけてる、とか?まさかねぇ。
     …まあ、体格にしてはしょっぱいのは変わらないけど…)

237Mii:2018/10/04(木) 22:08:40 ID:K0epO.mA
サヤカ「じゃあ、今度はわたしのばんー!」



ぼすっ…テン テン テン。



サヤカ「ちょっとママ、そのくらい落とさないで捕ってよー!」

ロゼッタ「そ、そうね、失敗しちゃった」

デイジー「…………む」




サヤカ「あのー、あんまり言いたくないんだけど、ママってスポーツ苦手?」

ロゼッタ「そ、そんなことないわよ?現にほら、サヤカよりスターピースを遠くに投げられてるじゃないの」

サヤカ「そうかなあ…」

ロゼッタ「それにほら、受け止めるときの音の大きさが違うじゃないの。…ですよね、デイジー姫」

デイジー「あー……誠に残念だけど、ロゼッタ、あなた恐ろしいくらい大間違い。
     サヤカちゃんの認識が圧倒的に正しいよ」

ロゼッタ「…え!?」

238Mii:2018/10/04(木) 22:11:20 ID:K0epO.mA
デイジー「十何往復見てりゃ流石に分かったけどさ。
      ロゼッタは我流で勢いよくスターピースを投げてるだけよ。

      腕、腰、脚の動きがバラバラ、重心も不安定、全然『線』の動きができてない。
      このままだといくら続けても成長しないんじゃないかなあ…厳しいようだけど」

ロゼッタ「」

デイジー「…サヤカちゃんには、正直驚いたよ。子供の体格のせいで見かけの飛距離こそないけど、
      全身が連携で躍動して、ビシっとしなるバネの力を余すことなく、かつ力むことなくスターピースに伝えてる。
      スタミナをほとんど浪費しないから、このまま百球以上投げ続けられるだろうね。
      コントロールもかなりいい。…正しい形の反復練習で相当努力したんだろうね。

      ロゼッタは、サヤカちゃん…いや娘に技術を教えてもらうべきだよ」

ロゼッタ「そんなに!?」

サヤカ「へっへーん」

デイジー(そーだよ、まさに名案じゃない?ママ役のためなら、ロゼッタのモチベーションにも繋がるし)

239Mii:2018/10/04(木) 22:14:56 ID:K0epO.mA
オーイ サヤカー

サヤカ「あ、パパが呼んでる。今日の販売、終わったのかな?
    ねえ、いっしょにきてよ、私の分は、のこしておいてくれてるはずだから!」グイグイ

ロゼッタ「え、残すって…何を?」




サヤカ父「いやあ、サヤカの母親代わりになってくれるなんて、感謝しても仕切れないですよ、
       本当にありがとうございます。お祭り中は好きなだけ、食べてってくださいな」グズッ

ロゼッタ「……」ジーッ


クルクルクル…
サヤカ父「ほい!できたぞ!」

サヤカ「わーい!パパ、ありがとう!…おいしー!ぜっぴんだね!ママもどうぞ!」

240Mii:2018/10/04(木) 22:16:48 ID:K0epO.mA
デイジー「にゃるほど、綿飴か。ベタつくのが難点だけど、これぞお祭りって感じがする逸品だよね!
      …あ、それとも見るの初めてだったり?」

ロゼッタ「……」ジーッ

デイジー「あ、うん、聞くまでもない凝視振りだね。
      不思議だよね、なんでこんな形状になるのかなぁ?原料は砂糖だけらしいよ?」

ロゼッタ「…ふむ。加熱してザラメを溶融させながら釜を高速回転させ、遠心力でザラメを吹き飛ばし、
      非常に小さな孔を通して受け皿側に糸状の冷却ザラメを発生させているのですね。
      単純明快な機構ながらよく考えられています」

デイジー「見ただけでわかったの!?」

ロゼッタ「私、スピン力学にはちょっとばかりウルサイんで」

デイジー「そういう問題かなあ…っていうかスピン力学って何さ…」

サヤカ「ねえママ、半分こ!はい!」サッ

ロゼッタ「ふふ、ありがとう。では、いただくわ」パクッ





ロゼッタ(素朴で…奥深い甘さが、芸術的な形状とともに、脳内を駆け巡り…)

241Mii:2018/10/04(木) 22:19:27 ID:K0epO.mA
〜キノコ城〜

ピーチ「へえ、なるほどね。よかったわねロゼッタ、娘との団欒を楽しんだ上に、初めての綿飴を堪能できて。
     星くず祭を満喫してもらえて、私、とってもうれしいわ」ニコッ

ロゼッタ「……はい」

ピーチ「で、ロゼッタは。綿飴は美味しく頂けるけど…
    時間を割いて私が丹精込めて作って見せた料理は、一口も食べられないっていうんだ、へえー」ピキピキ

ロゼッタ「……」ダラダラ

デイジー「(パクッ)…悔しいけど完敗。美味しいよ、ほんと。
      いくらお腹いっぱいだからって、これを食べたくないだなんて…どうかしてるよ、ロゼッタ」プンプン

ロゼッタ「も、申し訳ありません…でも限界で…」

242Mii:2018/10/04(木) 22:23:48 ID:K0epO.mA
ピーチ「……なーんてね。食べられないものを、無理に食べてもらおうとは思ってないわよ、心配しないで。
     …意外に小食なのかしら?食事風景みたことないから気付かなかったわ。次からは気を付けるわね?」

ロゼッタ「……はい」

ピーチ「それじゃ、デイジーがロゼッタの分も食べ終わったら、仲良くお風呂でも入りましょうか」

デイジー「ピーチは食べないの?働きづめはエネルギー持たないよ?」

ピーチ「フッ。間もなく、ケーキの味見をエンドレスですることになる私に、その必要があると思う?」

デイジー「あー、うん。ないね。こんなおいしい料理なら喜んで平らげるよ。
      そして、お風呂待ってました!

      ロゼッタ、ここの…というかピーチの浴場はすっごいんだよ!
      100人は余裕で入るだろうっていうお風呂を、スイッチ一つでありとあらゆる種類に瞬時に切り替えられるの!
      アロマ風呂、ワイン風呂、牛乳風呂に電気風呂、砂風呂に天然温泉!上がった時には気分サイコーよ!」

ロゼッタ「聞いているだけで圧倒されますね…」

ピーチ「最近、温度が物足りなくて高圧ルームの120℃熱湯風呂をバリエーションに加えてみたわ。入ってみる?」

デイジー「謹んでお断りいたします」

243Mii:2018/10/04(木) 22:26:12 ID:K0epO.mA
〜脱衣場〜

キャイキャイ
ピーチ「……」ヌギッ

デイジー「…よしっ、まだ勝ってる」チラッ

ピーチ「」グサグサッ

デイジー「まーまーピーチさん。才能でいろいろ勝ってるんだから、
     胸 の 大 き さ  くらい負けたっていいじゃないのー
     そのうちいいこと あ る さ♪」トントン

ピーチ「……フフフ、オモシロイコトイウワネ、デイジー。ジョウトウジャナイノ」ユラァ

デイジー「ふふん、今度ばかりは負ける要素ないんだなあ、これが」ニヤニヤ

ピーチ「わかってない、わかってないわよデイジー。むしろ…今度ばかりは、あなたも…!
     敗北者として名を連ねることになることを…!」ニタァ

デイジー「…あ、しまった。そういうことか。うわぁ…」クルリ

ロゼッタ「…え?え?ええ?」

244Mii:2018/10/04(木) 22:28:14 ID:K0epO.mA
ピーチ「さあ脱げ。早く脱げ。いますぐ脱げ。
     デイジーの高笑いをこの場から消し去っておやりなさい」

デイジー「自分に至っては目の光を失いかねないことを放置してまで私を苦しめようとするなんて、
      ピーチ、なんて恐ろしい子…!でもまあ、なんでもいいや!ぬーげ!ぬーげ!」キャハハ!

ロゼッタ「えええええ!?そ、それは、急かされなくても脱衣所ですから脱ぎます、けど…。
      言いようのない恥ずかしさがあるのですが…!」





スルリ





ロゼッタ「そ、その、あんまり見ないでください…」カアア

ピーチ「………………………」

デイジー「………………………………………あれ?」

245Mii:2018/10/04(木) 22:30:08 ID:K0epO.mA
ロゼッタ「あ、あの、なんでしょう?」

ピーチ「…おかしいわね。確かに私より少し胸は大きいけど」

デイジー「『だいぶ』の間違いなんじゃないk」

ピーチ「フライパンの刑」ベゴンッ!

デイジー「」チーン

ピーチ「…おかしいわね。確かに私よりほんの少し胸は大きいけど…
    デイジーと同じくらいというか…覚悟、じゃなかった、想定していたより小さいというか。
    ……………………いえ、ちょっと待ちなさい。違和感の原因に気付いたわ。

    ロゼッタ、あなた、体の線、細すぎじゃない?体重、何kgくらい?」

246Mii:2018/10/04(木) 22:31:14 ID:K0epO.mA
ロゼッタ「ええ!?そ、それは言わなければなりませんか!?」

ピーチ「言いなさい」

ロゼッタ「…………えっと、その。すごく恥ずかしくて、あまり知られたくないので…
      特に男性陣には、絶対にばらさないでくださいね?」

ピーチ「わかってるわよ、口は堅いから!」フフ

ロゼッタ「その、実は……






            64 kg、なんです…!」カアアアァァ

ピーチ「」

デイジー「なんだってぇ!?」ガバッ

247Mii:2018/10/04(木) 22:34:55 ID:K0epO.mA
ピーチ「……ねえデイジー、あなたは何kgくらい?ロゼッタが64 kgなら、40 kgぐらい?」

デイジー「いやいやいや!どこのアイドルよ!体力、筋力付けまくらなきゃならないのに、
      そんなヒョロッとしていいわけないじゃない!60 kg手前にコントロールしてるわよ!
      だいたい、ピーチと同じくマリオカートWiiで『重さ補正のない(やや軽い)中量級』だったでしょ!?」

ピーチ「えーっと、確か…区分は…
        重さ補正なし軽量級・・・40 kg未満
        重さ補正 +1軽量級・・・40〜45 kg
        重さ補正 +2軽量級・・・45〜50 kg
        重さ補正 +3軽量級・・・50〜55 kg

        重さ補正なし中量級・・・55〜60 kg
        重さ補正 +1中量級・・・60〜65 kg
        重さ補正 +2中量級・・・65〜70 kg

        重さ補正なし重量級・・・70〜85 kg
        重さ補正 +1重量級・・・85〜100 kg
        重さ補正 +2重量級・・・100 kg以上
    だったわね。

    ロゼッタは確か…重さ補正なし重量級だから、70 kgはないとおかしいんだけど」

248Mii:2018/10/04(木) 22:42:45 ID:K0epO.mA
ロゼッタ「70 kgだなんて…太り過ぎですよ!
      風の噂で耳にしました、自制して体重を50 kg以下に抑えてこそ大人の女性なのだと。
      だというのに、私は50 kgどころか60 kgも越えていて、悲しくなってくるのです…」グスン

デイジー「んなアホな。体格のこともちっとは考慮してあげなさいよ…
      というか50 kgなら私たちだって余裕で越えてるって宣言したばっかりじゃない」

ロゼッタ「そ、そうなのですか?…ええっと。先ほどのものは、失われた記憶の間に挑戦したという、
      マリオカートとやらの話、ですか?話に聞くには、チコを含めてその重さだったとかいう…」

ピーチ「…あ、そうか、そうだったわね。チコのこと忘れてたわ」

ロゼッタ「標準的なチコって、体重40 kgくらいありますからね」フフ

ピーチ「なるほど、それで」









ピーチ「…………………………………ちょっとまってけいさんがあわない」ブルブル

249Mii:2018/10/04(木) 22:44:50 ID:K0epO.mA
デイジー「そこの体重計に乗れぇ!!」グイッ

ロゼッタ「きゃっ!?」



体重計「42.0 kgですね」

ピーチ「」

デイジー「」

ロゼッタ「…あれ?痩せてます、やった!」

ピーチ「(100年で更に痩せたってことなのね!)ロゼッタ、身長何cmよ!!」

ロゼッタ「え?えーっと、確か…205 cmくらいだったと思いますけど」





体重計「BMI 9.99ですね」

デイジー「痩せスギィ!!!」ガガーン

250Mii:2018/10/04(木) 22:54:09 ID:K0epO.mA
ピーチ「どういう、ことなの…」フラフラ

デイジー「というか、どんな食生活送ってたらそんなことになるの!?」

ロゼッタ「え、食生活ですか?私の場合…まず、水」

デイジー「食生活を聞かれて最初に水って答える人、初めて見たよ…」

ピーチ「…奇遇ね、私もよ…」

ロゼッタ「水は大事ですよ?水がないと、紅茶も淹れられないんですよ?」

ピーチ「水が大事なのは知ってる。そして、
    決して『紅茶が淹れられないから』って理由じゃないことも知ってるわ

ロゼッタ「あとは、ライ麦パンとミルク、ラズベリージャム、
     そしてアプリコットの香りのする紅茶ですね」

デイジー「ふむふむ」

251Mii:2018/10/04(木) 22:55:45 ID:K0epO.mA
ピーチ「ふうん…優雅ではあるけど、正直言うと、まるで栄養が足りてないわね。で、お昼ご飯は?」

ロゼッタ「はい?」

ピーチ「はい?って何よ」









ロゼッタ「今ので普段の1日の食事は全てですが…
      たまにチコたちとパーティを開いて追加で星くずパンを食べる以外では」

ピーチ「」

デイジー「そりゃあ綿飴半分でお腹いっぱいになるよっ!」

ロゼッタ「ほ、星くずはミネラルが豊富なんですよ?」

デイジー「ビタミンは!?脂肪は!?炭水化物は!?」

252Mii:2018/10/04(木) 23:01:03 ID:K0epO.mA
デイジー「ハーッ!ハーッ!信じられない!」

ピーチ「ちょっと頭を整理するわ。とりあえず…お風呂に、入りましょう、か…」

ロゼッタ「…は、はい」





ロゼッタ(チャポン、と静かに入った浴槽。デイジー姫が言う通り、素晴らしい心地でした。
      全ての疲れが、汚れと共に洗い流されていくようです。
      ただ…2人が深刻そうな顔で黙りこくるのが、少し気懸りでしたが。



      …訂正。2人がブツブツ何かを呟いているのが、かなり気懸りでしたが)

253Mii:2018/10/04(木) 23:13:18 ID:K0epO.mA
〜ベッドルーム〜

ピーチ「とりあえずロゼッタ、今のロゼッタの体、おかしいわ。おかしすぎる。
    普通の人の体は、そんな栄養失調状態じゃまともに動けないもの」

ロゼッタ「で、ですが私は」

ピーチ「うん、能力が高いわけではないけど、割と普通に動いているわよね。
     で、ちょっと試したいことがあるの。――そこのベッドに寝転んでくれるかしら?」

ロゼッタ「……?別に構いませんが…」ゴロン


ガチャッ



デイジー「ほい、持ってきたよピーチ。今更、1UPキノコなんて何に使うの?
      それも、こんなにたくさん」ドサッ

ピーチ「ちょっと、ね。デイジー、今からちょっと実験をするから、
     ロゼッタが死にそうになったら1UPキノコが尽きるまで
     与え続けてちょうだい。いい?」

ロゼッタ「ええ!?実験!?死にかける!?どういうことですか!?」

254Mii:2018/10/04(木) 23:15:31 ID:K0epO.mA

デイジー「なんかよくわからないけど、ピーチが言うんなら何か理由があるんだよね、わかった。
      油断せずスタンバイしておくね」スッ・・・




ロゼッタ(ピーチ姫は不吉な言葉を口にした後…何かに、誰かに、祈りを捧げ始めました…
      1分ほど経ったでしょうか。すると、ピーチ姫の頭上を星々が輝きながら旋回し出し…!!)

255Mii:2018/10/04(木) 23:20:48 ID:K0epO.mA
ピーチ「天空にて世界を守りし星の精たちよ、
     どうかその強大なる力と、万人との絆を以て
     神器の衣を砕き給え…!」




 

パアアアアアアアアア!!!!








ピーチ「……『ピーチフラッシュ』っ!!!!」カッ――!!!






ロゼッタ(私の体が、一条の明るすぎる光に、包まれました)

256Mii:2018/10/04(木) 23:31:56 ID:K0epO.mA
デイジー「な、なに?なにが起こったの!?」

チョール「ほっほっほ、マリオパーティ5依頼じゃな!」

マール「急に呼び出されるから、すわ一大事かと焦っちゃったわ〜」

ハール「やれやれ、TPOをわきまえてほしいものだね」

ニール「まあ、困った時ならいつでもボクたちのこと、遠慮なく呼んでほしいね」

ネール「いつでも優雅に美しく、私たちは駆けつけますから」

テール「それで、僕たちがなにをやったかというとですね」

ダール「私たちの力を使って、ロゼッタ殿の強化を完全解除したのですな」

ティンク「つまり、能力アップが全部なくなって初期状態にされたってことだね!」

ピーチ「そういうこと。わかった?デイジー」

デイジー「だから、それが何だっていうn」チラッ



ロゼッタ(全身が痙攣したまま白目を剥いている)チーン

デイジー「」

ピーチ「…やっぱり」

257Mii:2018/10/04(木) 23:47:33 ID:K0epO.mA
デイジー「えいえいえいっ!!……なにこれ!?なにこれ!?
1UPキノコを使ったそばから、元の状況に悪化するんだけど…!?

      これ、すっごくまずくない!?というか、なんでこんなことに!?」

ピーチ「…かつてクッパがスターの杖を奪った時、杖の傍にいるだけで
     杖の力に影響されて、クッパは力を付けていったわ。
     それと同じことが、より悪い方向に起きているの」

ロゼッタ「」ピクピク

デイジー「悪い方向!?」セッセ

ピーチ「ロゼッタはね、魔法なら私をも超すくらいの技術を持ってる。
    さっき専用の機械で魔法Lvを図ってみたら、Lv128だったわ。
    私はまだLv85なのに…まあ、FPは圧勝だったけど。

    問題は、それが災いして、ありとあらゆる行動で
    『基礎体力が足りない?魔法の力で補え!』ってことを無意識に続けてきたことよ。
    …杖を直接には触っていない状態でも、ね」

デイジー「基礎体力を無意識に補うですって!?」

258Mii:2018/10/04(木) 23:51:24 ID:K0epO.mA
>>257
×図って  ○測って


ピーチ「100の力を出したいけれど、80しか持っていないから、
     魔法で30補って、余裕を持って力を発揮する。
   
     それが続くと、体が衰えて力を70までしか用意しなくなる。
     いままでと同じ行動を取ろうとして、魔法で40補う。

     …こういうことが繰り返された結果、今のロゼッタがあるみたい。
     つまり、『基礎体力は低いけど魔法は強い』んじゃなくて、
     『魔法が強すぎるせいで、0同然のはずの基礎体力がちょっとはあるように見える』のよ!」

デイジー「なんと。じゃあ、今の状況は…」

ピーチ「その魔法の援助を断ち切ってみたわ。自重で死にそうになってる」

デイジー「なるほど、これはわかりやすい」

259Mii:2018/10/05(金) 00:02:50 ID:yXo3Tobk
ピーチ「クッパ含む私たちの場合は、
     『なんか強くなってる気がするな!よし、特訓を倍にするか!』みたいに
     負荷をより掛けて自分を追い込めるから問題はなかった。

     ロゼッタの場合、基本的にほうき星の管理とチコたちとの触れ合いで
     やることが終わっちゃうっていう生活を何百年と続けてきたから…
     …ああ、本当にロゼッタって記憶を戻せるのかしら…!?」

デイジー「とりあえずさ、状況はわかったから、ロゼッタ回復してあげようよっ!」

ピーチ「ロゼッタの杖を、寝転ぶロゼッタの体の上にでも置けば一発で治るわよ?
     …こんなふうに」ポン

ロゼッタ「…ハッ!?」ガバッ

デイジー「早く言ってよ!!」

260Mii:2018/10/08(月) 00:59:33 ID:p37/bHQA
〜ピーチ説明中〜

ピーチ「…というわけで、ロゼッタ。あなたは無意識に魔法に頼り続けてきた結果、
    魔法無しだと生命活動を維持するという最低限のことも出来なくなっている状態よ。
    
    記憶を取り戻すよりも、まず先にこっちをどうにかしないと冗談抜きにまずい。
    さっきみたいにいつ何時、ブーストリセットの魔法や仕掛けに掛かるかわかんないんだから」

ロゼッタ(杖に触れたことで、体中に再び魔法の力が巡り、体調を取り戻しました。しかし、私の体が、
     まさかそんなことになっていようとは。俄かには信じられません)

ロゼッタ「本当に本当なのですか?私もかつては魔法も知らずに草原を駆け回っていた遠い過去がありますし、
      実感が湧かないのですが…勘違い、ということは」

ピーチ「……えい」バッ

ロゼッタ「あ、杖をどこへやるのですか…え、ちょっと、まさか」



ピーチ「『ピーチフラッシュ』おかわり」パアアアアアア

星の精たち「はーい」

ロゼッタ「――――――――っ!?――――――――っ――――!!」モガキ

261Mii:2018/10/08(月) 01:01:31 ID:p37/bHQA
ピーチ「はい、杖返すわね。…信じ切るまで何回でもやるわよ?」

ロゼッタ「ええ信じますよ、信じますとも、信じますから。
      しかし、そんなに私の生活に問題があったのでしょうか…」ボロッ

ピーチ「…………ロゼッタ、今からいくつか質問するから、『はい』か『いいえ』で答えてちょうだい」

ロゼッタ「…?わかりました」



ピーチ「質問その1、『特に汗を流すような運動は最近やっていない』」

ロゼッタ「はい」



ピーチ「質問その2、『ちょっと重い物を動かそうとするとき、抱えて運ぼうとする前に杖の方に手が伸びる』」

ロゼッタ「…は、はい」



ピーチ「質問その3、『椅子に座っている状態で、本棚の本を取ろうと思った。
     この程度のことでも、取りに行くことはなく魔法の力で手元に引き寄せる』」

ロゼッタ「…………はい」

262Mii:2018/10/08(月) 01:03:58 ID:p37/bHQA
ピーチ「質問その4、『そもそも、浮遊移動するばかりで、滅多に歩こうとしない』」

ロゼッタ(そ、そんなことは流石に――)


・・
・・・
ロゼッタ「はい、星くずパンの完成よ。みんな、テーブルに集まって!」スィー

ロゼッタ「紅茶を淹れようとしたら、ポットの水が足りませんね。泉から(魔法で)汲んできた水が、たしかあちらに…
      よし、(念動力で)持ってきて、(魔法で)浄化して、追加しておきましょう。

      …ああ、水が足りなくなったら、今の一連の作業を自動処理してくれる魔法をポット自身に掛けておきましょうか。
      本を読んで待っている間にカップに注ぐところまでやってくれれば便利ですね!
      どうして今まで気付かなかったのでしょう!」フフフ

ロゼッタ「今日も無事にほうき星の管理をこなせました…そろそろ就寝ですね。
      チコ、おやすみなさい。明日も平和であるといいですね」フヨフヨ

チコ「寝ながら魔法の力でベッドまで漂っていけるって、いつ見ても便利だよね。さすがママ!」

チコ「おやすみなさーい!」
・・・
・・

ロゼッタ(…………あれー?)

263Mii:2018/10/08(月) 01:07:38 ID:p37/bHQA
ロゼッタ「え、でも、まさか、流石に…」ダラダラ





ピーチ「認めたくないのなら…質問を言い換えましょう。
    10秒以内に自信を持って『右手』か『左手』で答えてね。
    間違えたらあと10回はピーチフラッシュを食らわすわ。


    『歩くとき、右足と一緒に前に出すのは?』」

ロゼッタ「…………」フッ

ロゼッタ「すいません、歩いていないことを認めるので寛大なご措置をお願いします」

デイジー「うわあ…そういや、ロゼッタって某忍者アニメみたいに両腕を横に伸ばしたまま移動してばっかりだっけ。
      そうか、地面を足で蹴るって動作がないなら、基本的に腕を振る意義ないもんね。
      私たちも気付いてあげるべきだったかな、うん…」

264Mii:2018/10/08(月) 01:14:46 ID:p37/bHQA
ピーチ「…ハアァ、ここまでとはね。半ばお手上げ状態よ」バンザーイ

デイジー「どうするの?ピーチはピーチで、まもなく忙しくなるでしょ?
      私も一応考えてはみるけど…ぶっちゃけ自信ないよ?」

ロゼッタ「すいません…」

ピーチ「…とりあえず、マリオに連絡を取ってみるわ。何かアドバイスをくれるかもしれないし、
     ついでにパワースター獲得状況も確認できるしね!電話、電話っと」







マリオ「おう、パワースターか?とりあえず今日だけで120枚集めといたぞ。
    まあ、ステージ入ってすぐパワースターを献上してくれるクッパJr.とかも居たし。
    これでだいたい折り返し地点だな!」

ピーチ「」

265Mii:2018/10/08(月) 01:19:06 ID:p37/bHQA
マリオ「4人で協力したら本当に捗ってな…っておい、クッパ、暴れるんじゃない!
    …え?納得いかないだぁ?もともとは自業自得だろ!落ち着け!」


コレガ オチツイテ イラレルカァ! ウガー!

ザザーッ・・・



マリオ「悪い悪い、邪魔が入った。…で、なんだ?もう一個の要件って」

ピーチ「あ、ああ、それなんだけどね。ロゼッタのことで…」カクカクシカジカ




マリオ「……なるほど、状況は把握した。大変なことになってるみたいだな」

ピーチ「そうなのよ…何か、解決策ないかしら?ちょっと思い浮かばなくて…」

マリオ「ああ…配管工としての提案だが。
    ロゼッタが本当に本気で体質を何とかしたいなら、特効薬がないこともないぞ?」ウーン

ピーチ「嘘!?本当に!?……ロゼッタ、あなたが本気になれるなら、マリオがなんとかしてくれるって!」

ロゼッタ「本当ですか、こんなにあっさりと!?ありがとうございます!」

266Mii:2018/10/08(月) 01:21:26 ID:p37/bHQA
ピーチ「…で、何をすればいいの?……まず、キノコ城にワープ土管を置く?それで?」

ロゼッタ(ワープ土管ですか…あまり話が見えませんが…深い意味があるのでしょうか)



ピーチ「…なるほど。きょだいキノコで大きくなったロゼッタにワープ土管を飲み込んでもらって、
    相互に行き来できるようにするのね!飲み込んだ後に体が元の大きさに戻っても害はない、と!
    それでそれで?」キラキラ

ロゼッタ「えっ」



ピーチ「…ふむふむ!マリオとルイージが土管を使ってロゼッタの体の中に入り、
     無駄な組織を破壊したり、失活している組織に刺激を与えて活性化させたりして、
     健康な体を取り戻すのね!完璧でエレガントな作戦じゃないの!」

ロゼッタ「」

267Mii:2018/10/08(月) 01:24:55 ID:p37/bHQA
ピーチ「必要に応じて水をがぶ飲みしてもらったり、冷気を吸い込んでもらったりするかもしれないし、
     脳を弄るかもしれない?まあ、ロゼッタも本気だから許してくれるでしょう。この作戦で決まりね!
     妄想も捗るわ!CMを作るとするなら・・・・・・」



〜ロゼッタのお腹の中で、マリオとルイージが大冒険!〜
 
    キノコ王国を襲う(かもしれない)ナゾの病、ゲッソリ病の調査に乗り出した、マリオとルイージ!
    だけど、兄弟揃って、ロゼッタに吸い込まれちゃった!

    マリオとルイージは ロゼッタの体の中を! そしてロゼッタは キノコ王国を大冒険!
    それぞれを切り替えながら 道を切り開いていく!

    2人が体内を刺激すると…ロゼッタが底力を発揮!
    ロゼッタが水を飲むと…マリオ達の行動範囲が広がる!

    マリオとルイージで ブラザーアクション!
    ロゼッタでパワフルアクション!

     でっかいロゼッタが大暴れする 巨大化バトルも一新!
     豪快アクションで 敵をぶっ飛ばせ!





ピーチ「ゲーム化したら間違いなく流行る!CERO上がりそうだけど!」

ロゼッタ「ちょっと待ってくださいぃーー!!!」ガバッ

268Mii:2018/10/08(月) 01:29:05 ID:p37/bHQA
ロゼッタ「えっと、本気ではありますが、もうちょっと、ですね。
      穏便な作戦をぜひ、ぜひにお願い致します」ガクブル

ピーチ「我儘なんだから、もう…あ、マリオ?
     もうちょっと乙女のプライバシーが保護される作戦の方がいいんだって」

マリオ「まあ、そんな反応が返ってくることは分かってたけど。じゃ、基本を貫くくらいしかないだろ。
     ほどほどに『ピーチフラッシュ』で魔法の力を抑えて、よく食べよく運動しよく寝る。
     それで少しずつ基礎体力を取り戻すんだ」

ピーチ「…本気?何年かかるか分からないわよ?」

マリオ「俺たちの域まで急成長させるのは夢のまた夢だが、ごくごく普通の域まででとりあえず良しとするなら…
    なんとかならんでもない。…ちょうどいいや、そこにマールいるんだよな?」

ピーチ「ええ、呼び出したばかりだから居るけど…それが?なになに…ふむふむ…」メモメモ

269以下、名無しが深夜にお送りします:2018/10/08(月) 05:17:02 ID:XxNQSRSE
クッパのRPG3でもCERO上がってないの不思議なレベルなんだよなあ

270Mii:2018/10/08(月) 20:27:14 ID:p37/bHQA
ーチ「ちょっと料理作ってくるから、暇ならガラス棚の中のお菓子でも食べといてー!」バタバタ

ロゼッタ(マリオから何か聞き出したピーチが、颯爽とキッチンに去っていきました。
      一体何が始まるというのでしょう。日付も変わろうというときに、不安一杯です。
      明らかに、今から寝させてくれる雰囲気ではありません…)

デイジー「よいしょっと。へえ、ピーチが作る料理に負けず劣らず、ほっぺたが落ちそうなお菓子ばかりじゃない。
      それじゃ、遠慮なくいただきまーす!…うん、絶品!」パクッ

ロゼッタ「あ、あの。そんなに食べて、太りませんか?」

デイジー「…いい加減学習しなさいよ。この程度、ちょっと走れば消費できるカロリーなんだってば。
      ロゼッタにとっては一食にも値するかもしれないけどさ」

ロゼッタ「……見ているだけで胸焼けしてきます」

デイジー「そう?まあ、ロゼッタが食べることはないわよ。ピーチが作ってくれる料理を期待しましょ?」パクパク

271Mii:2018/10/08(月) 20:28:45 ID:p37/bHQA
【修正】

ピーチ「ちょっと料理作ってくるから、暇ならガラス棚の中のお菓子でも食べといてー!」バタバタ

ロゼッタ(マリオから何か聞き出したピーチが、颯爽とキッチンに去っていきました。
     一体何が始まるというのでしょう。日付も変わろうというときに、不安一杯です。
     明らかに、今から寝させてくれる雰囲気ではありません…)

デイジー「よいしょっと。へえ、ピーチが作る料理に負けず劣らず、ほっぺたが落ちそうなお菓子ばかりじゃない。
     それじゃ、遠慮なくいただきまーす!」パクッ

ロゼッタ「あ、あの。そんなに食べて、太りませんか?」

デイジー「…いい加減学習しなさいよ。この程度、ちょっと走れば消費できるカロリーなんだってば。
     ロゼッタにとっては一食にも値するかもしれないけどさ」

ロゼッタ「……見ているだけで胸焼けしてきます」

デイジー「そう?まあ、ロゼッタが食べることはないわよ。ピーチが作ってくれる料理を期待しましょ?」パクパク


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