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ロゼッタ「マリオカートに参戦…ですか?」

1Mii:2018/08/04(土) 23:26:40 ID:Mx6gHZLQ
マリオ「隠しキャラ、もとい隠しゲストとして任天堂から依頼が来てる。
    ギャラクシーと連動して、ミステリアスな女性ドライバーとして
    ブレイクしてほしいとのことだが…どうする?」テガミポイー

ロゼッタ「…ふむふむ。
     レースごとに観客の皆さんの投票で参戦するか否かが決まって、
     その時点で少なくない給料が発生。
     上位に入ったり総合成績が良ければ更に追加給金。
     至ってシンプルな給料体系ですね」

マリオ「…………」

2Mii:2018/08/04(土) 23:32:32 ID:Mx6gHZLQ
マリオ「…その。特にお金には困ってないだろ?
    断って貰っても全然かまわないんだけd――」

ロゼッタ「いえ、ぜひ出たいです!
     お金が欲しいというわけではないんですが、
     非常に興味があるので!
     マリオファミリーに認められた証でもあるんでしょう?
     こんな光栄なことはありません!」

マリオ「そうきたかぁ…まあ本人がやる気なら、いいんだけど…
    一度登録しちゃうと、取り消せないぞ?」

ロゼッタ「そのようなこと、いたしません!」

マリオ「……それじゃあ、キノコ王国に連れていくから
    付いて来てくれ。
    手続きがあるみたいだから…」

ロゼッタ「はい!」ルンルン

3Mii:2018/08/04(土) 23:40:28 ID:Mx6gHZLQ
〜キノコ王国〜

キノじい「…はい。これにて契約は成立ですじゃ。
     早ければ1週間後には、観衆の前で正式に参戦することになりますぞ!
     ロゼッタどの、頑張って下され!
     その美貌と笑顔で王国中を虜にして下されば我々も鼻高々ですじゃ」

ロゼッタ「び、美貌だなんて、そんな…」

マリオ 「(…やっぱり強引にでも止めといた方がよかったかな…)
     じゃあ、ピーチ、デイジーたちに会いに行くぞ。
     女性同士、色々と教えてもらってくれ。
     運転のノウハウとか、コース取りとか…」

ロゼッタ「ええ、何から何まで有難うございます」





マリオ「…あと、命の守り方とか」ボソッ

ロゼッタ「……はい?マリオ、何か言いましたか?」

4Mii:2018/08/04(土) 23:45:37 ID:Mx6gHZLQ
ピーチ「……マリオったら、本当にロゼッタ連れてきちゃったんだ」

マリオ「まあ、依頼があった以上、聞きに行かなきゃならない立場だし…」

デイジー「こーんな箱入りお嬢様につとまるの?」ハアー

ロゼッタ「こんにちは、ピーチ姫、ロゼッタ姫。
     でも心配ご無用です、こう見えて割と動体視力はいい方なので。
     みなさんに負けないよう頑張ります!」

ピーチ「…マリオ、ちゃんと危険性は説明したかしら?」

マリオ「…キラキラ目を光らせたロゼッタにたじろいで何もしてません」

ピーチ「えええ……」

デイジー「えええ………」

ロゼッタ「??」

5Mii:2018/08/04(土) 23:56:04 ID:Mx6gHZLQ
ピーチ「ところでロゼッタ、一応聞いておくけど。
     マリオカートに対する知識ってどのくらいあるの?
     できるだけ詳しく答えて」

ロゼッタ「マリオカートについての知識、ですか?
     みなさんがカートに乗って、コースを何周かして、順位を競うんですよね?
     実際に見たことはないですが、録画した物なら何度か観たことがあります。
     最後の最後まで気が抜けない、白熱した試合展開に感動しました。
     私も実は、いつか自分も走ってみたいな、と思っていたのです」

デイジー「今回から、カートに加えてバイクも選択できるらしいけどねー。
      たしかに、こうして呼ばれて参加できるってのは嬉しいしワクワクするわ!
      頑張り次第でマリオやクッパにも勝てるってのもいいわ」

マリオ「むむ、俺もそうは負けていないつもりだが。
    …まあ、全勝なんてこともできないしな。そういった、下剋上や
    大逆転もマリオカートの醍醐味だ」

ロゼッタ「それに、何回滑っても転んでも吹き飛んでも、
     皆さんすぐに運転を再開するなんて……」

ピーチ「…やめて。慣れてしまった自分が悲しいけど、
     あんまり思い出したくない光景だから…」

6Mii:2018/08/04(土) 23:59:41 ID:Mx6gHZLQ
ロゼッタ「勝手に衝撃を最小限に抑えるバリアまで貼ってくれるなんて、
      すごく未来的で優秀なカートですよね!」



マリオ「えっ」

デイジー「えっ」

ロゼッタ「??」

ピーチ「あちゃあ…」

7Mii:2018/08/05(日) 00:09:36 ID:v/fL9lPs
ロゼッタ(ニコニコ)

ピーチ「…マリオ、悪いことは言わないわ。
     今ならまだ間に合う。ロゼッタを連れてキノじいの所に向かって
     契約を取り消しに行ってちょうだい」ズイッ

デイジー「…こんな知識しかない子をいきなり飛び込ませたら、
      最悪、1レース目の1周目で死んじゃうわよ!?」ヒソヒソ

マリオ「あ、ああ。そうだな。今なら何とか間に合う…
    いや、間に合わせてみせる!
    ロゼッタ、やっぱりこの話はなかったこt」

ダダダダ…!

ルイージ「おーい、兄さーん!
      キノじいが張り切っちゃって、大々的にロゼッタをPRしてるよー!
      すっごいよね、憧れちゃう人気ぶりだよー!
      もうファンクラブまでできたんだってー!」

ロゼッタ「あらあら、まあまあ!
      これはますます、挑戦し甲斐があるというものですね!」

マリオ「」

ピーチ「」

デイジー「(これ、死んだんじゃないの?)」

8Mii:2018/08/05(日) 00:25:44 ID:v/fL9lPs
ルイージ「そして!しかと見よ!これが――僕が苦労に苦労を重ねてゲットした、
      ロゼッタファンクラブ会員証、それもNo.0005のカードなのだ!
      すごいだろ兄さん!」ドヤア

デイジー「何やっとんじゃあああ!」スパコーン

ルイージ「グエッ」



マリオ「…マンマミーヤ」

ピーチ「ああもう!こうなったら、正式参戦までに死に物狂いで
    …いや、死んででも体に覚え込ませてロゼッタを鍛えるしかないじゃない!
    一刻の猶予もないわ!さっそく連れていくけど、構わないわね!?」ダダダッ

ロゼッタ「え、ちょ、ちょっとピーチ姫!?私をどこへ連れて行こうというのです!?」

ピーチ「コースに決まってんでしょうが!死にたくなかったら走る!」

デイジー「わ、私を置いてかないでよピーチ!付いてくからね!!」ダダダ

マリオ「……南無、ロゼッタ。
    そっちはまかせたぞ、ピーチにデイジー。
    ……さてと、念のため1UPキノコを乱獲しておくかあ」ダッ

9Mii:2018/08/05(日) 00:30:06 ID:v/fL9lPs
ルイージ「」チーン

ズシンズシン…

クッパ「ん?緑のヒゲの横にロゼッタファンクラブの会員証が落ちてやがる。
    1桁とは緑のヒゲの癖に生意気な奴だ、ワシが貰っといてやろう」スッ

ルイージ「」

ルイージは放置された。

10Mii:2018/08/05(日) 00:38:03 ID:v/fL9lPs
ピーチ「…さあ、着いたわ」ピタッ

ロゼッタ「はあ、はあ…ここは?」

ピーチ「一番レース頻度の高いキノコカップ、
     その中で『色々と』動きが大きいコースよ。
     そう、ここは――」

デイジー「…キノコキャニオンね。
      ピーチったら、いきなりとんでもないコースを選ぶわね…」

ロゼッタ「わあ、自然の地形を活かした爽やかなコースみたいですね」

ピーチ「…うん、過去作で慣れた私たちなら、そういった感想でも
     間違っちゃあいないんだけどね…」

デイジー(ピーチ、今更だけどメタいよ)

11以下、名無しが深夜にお送りします:2018/08/05(日) 00:53:40 ID:v/fL9lPs
コンチワー ハネブロックキュウビンッスー
ゴチュウモンノ カートイッシキ トドケニマイリマシタッスー

ガシャン!!

ピーチ「ありがとねー」

イエイエー ソレデハマタ ゴヒイキニー

ピーチ「とりあえず、スタンダードカートを3台用意しといたわ」ポン

デイジー「ピーチったら気が利くぅ!ありがとね!
      うわあ、スタンダートカートだ!
      初心者向けで最近乗ってないから超新鮮だったり!」

ロゼッタ(初心者向け?上級者向けのカートもあるということでしょうか?
      スピードが出やすい代わりに曲がりにくい、とか?)

ピーチ「悪いけど時間がないの。
     運転操作を説明するから、さっそく乗り込んでもらうわよ。
     覚悟はいい?しっかり付いて来てね」

ロゼッタ「はい!」グッ

12Mii:2018/08/05(日) 00:55:33 ID:v/fL9lPs
ピーチ「これがアクセルペダル。踏むとカートが加速していくわ。
     どのみち一定速度で加速は止まるから、
     基本的に走行中は目いっぱい押し続けてね」

ロゼッタ「はい」

ピーチ「これがブレーキペダル。踏むと急停止やバックができるわ。
     大抵の減速はアクセルペダルを踏まなくすることで行うから、
     あまり使わないといえば使わないけど…
     障害物に突っ込んだときとかは覚えておいて」

ロゼッタ「はい(へえ、ブレーキペダルってバックにも使えるんだ。
      知らなかったです、勉強になりました)」

13Mii:2018/08/05(日) 00:59:30 ID:v/fL9lPs
ピーチ「そしてハンドルに付いてるこれがジャンプボタン。
     押すとカートが少し  跳ねる  わ。
     その瞬間はハンドル片手持ちになっちゃうけど頑張ってね」

ロゼッタ「は……」





ロゼッタ「はい!?」

デイジー(ブフォ)

14Mii:2018/08/05(日) 01:06:16 ID:v/fL9lPs
ピーチ「…何か?」

ロゼッタ「…あのー、どうしてカートが跳ねるんですか?」

ピーチ「高低差のあるところで飛距離が少し増えるわ。
     テクニックがあれば障害物を躱せたりするし便利よ」

ロゼッタ「え?え?カートに…飛距離?」

デイジー「というかロゼッタ、あんた録画でレース内容見たは見たんでしょ?
      ならなんとなくわかるんじゃないの?」

ロゼッタ「え、あの、単に走行運動の結果跳ねていると思っていたのですが」

デイジー「だーかーらー、それを補助するのがジャンプなんだってば」

ロゼッタ「!?!?」

デイジー(目を白黒させてる、可愛い)

ロゼッタ「というより、カートの設置部分のタイヤにジャンプ機能を持たせられるとは
      思えないんですが…」

ピーチ「…キノコ王国の技術は凄いのよ」メソラシ

15Mii:2018/08/05(日) 01:12:33 ID:v/fL9lPs
ロゼッタ「…はい、わかりました。少し混乱していますが」

ピーチ「とりあえず、今の3つをしっかり使いこなせればひとまず走行はできるわ。
     じゃあ、カートに乗って。最初のセクションだけやってみましょう」

デイジー「んー?ピーチ、このコースってセクション制じゃないよー?」

ピーチ「そのうちわかるわ」

デイジー「それに、アイテムは?ロケットスタートの技術は?」

ピーチ「今は黙ってなさい」クワッ

デイジー「…うん、了解」ビクビク

16Mii:2018/08/05(日) 01:30:47 ID:v/fL9lPs
ロゼッタ「お二方は、どうされるのですか?」

ピーチ「万が一のことを考えて、左右を並走させてもらうわ。
     そのくらいの技術はあるから大丈夫よ、とりあえずコース取りは気にせず走って。
     じゃあ…いつでもどうぞ」

ロゼッタ「わかりました、お願いしますね」ブロロロロ…



ロゼッタ(よし、アクセル踏んで順調に加速。
      何気に運転免許くらい持っていますからね、フフン。
      お二人をびっくりさせてしまいましょー―)


ジャンプ台―奈落―キノコ―奈落―コース「やあ」

ロゼッタ(うっ、早速、レースに非現実な障害が現れました…!
      しかし!カートのバリアに守られている今の私に、恐れることなど――)

17Mii:2018/08/05(日) 01:32:01 ID:v/fL9lPs
ピーチ「あ、言うの忘れたけど」ブロロロロ

デイジー「衝撃の際に体を硬直させちゃダメよ!」ブロロロロ

ロゼッタ「えっ?」ビュン!


ドゴオオッ!!!


ピーチ「……」

デイジー「……」

ロゼッタ「……………………」

ロゼッタ「……………………カハッ」ゴフッ

デイジー「きゃあああ!なんか吐血したんだけどぉ!」

ロゼッタ「――――――――――」

デイジー「そしてそのまま失速して奈落に落ちたんですけどぉ!!
      ジュゲムぅ、はやくきてくれー!!」

ピーチ「あー、私もあんなことあったっけ…」ハイライトオフ

18Mii:2018/08/05(日) 01:47:23 ID:v/fL9lPs
ジュゲム「困りますねー、こんな初歩の初歩のジャンプで瀕死になるような人を
      コースに連れて来てもらっちゃ…」

ピーチ「あと1週間でなんとかまともなレーサーにするから!
    それまで大目に見て!お願いジュゲム!」

ジュゲム「…まあ、ピーチ姫がそこまでおっしゃるなら。
      あ、もう少しスタンバイしておいた方がいいですかね?
      なんだかまだまだ落ちそうな感じがありますし」フヨフヨ

ピーチ「あ、お願いするわ。ポケットマネーから特別手当出しておくわね」

ジュゲム「ありがとうございます」


オーイ 1UPキノコモッテキタゾー
アリガトー デモサスガニ スーパーキノコデモヨカッタワヨ
ドノミチ ヒツヨウニナルダロー?
…ソウネ



ロゼッタ「……ハッ!?今のは…夢!?」

デイジー「そんな訳ないでしょうが」スパコーン

ロゼッタ「痛い!?痛いです!」

19Mii:2018/08/05(日) 01:52:35 ID:v/fL9lPs
ロゼッタ「うっ、思い出すだけで吐き気が…
     どうして回復しているのか知りませんが、ありがとうございます。
     しかし、なぜあのようなダメージを受けたのでしょうか」

ピーチ「ハア…言いそびれていたけど、いい加減言っておくわ。
     このカート…いえ、用意されている全てのカートね。
     激しいレースに耐えるための耐久性は確かにあるけれど…
     搭乗者のバリア機能なんて…一切ないわよ?」

ロゼッタ「……」





ロゼッタ「What?」

マリオ(言っちゃったよ)

デイジー(というか、あんたが真っ先に言っておきなさいよ!)

20Mii:2018/08/05(日) 02:00:29 ID:v/fL9lPs
ロゼッタ「…いえいえ、ちょっと待ってください」オロオロ

ピーチ「……」

ロゼッタ「常識的に考えて、マリオやクッパはともかくとして
      ピーチ姫やデイジー姫があんな衝撃に耐えられるわけがないじゃないですか。
      おまけに甲羅や雷だってぶつけられるのでしょう!?
      私に冗談を言おうとしても、そうはいきませんよ!」

ピーチ「さらわれ慣れているうちに体力付いただけよ?
     クッパ城を彷徨うなか、間違ってマグマに落ちることもあったくらいだし。
     マリオと一緒にフライパン片手に冒険だってしたし」

デイジー「私も、ギャグ補正ありきとはいえビンタ1発でクッパ倒したこともあるし」

ロゼッタ「」

21Mii:2018/08/05(日) 02:11:58 ID:v/fL9lPs
ピーチ「まあ心配しないで、素質はあるはずだから」ガシッ

デイジー「死ぬのは仕方のないことって開き直れば、なんとでもなるよねー!」ガシッ

ロゼッタ「」

ロゼッタ「」

ロゼッタ「マ、マリオ、私ですね、ちょっと考え直しm」

ピーチ「マリオなら1UPキノコを本格的に収穫しに行ったわよ?」

ロゼッタ「」


ピーチ「はい、続き続き。とりあえず今の箇所を繰り返すわ。
     経験値ためていきましょー」

デイジー「怖がると余計に舌を噛むからねー。女は度胸よ度胸!」

ロゼッタ「嫌です、死にたくないですー!……」ズルズルズルズル

〜マリオ談〜
重症10回、瀕死重体を64回経験したところで目の光を失ったため
チコに補助してもらうことにした。
スターの力をすこし貰って、なんとか耐えることができるようになりました。
チコの重さの分、重量級扱いになっちゃうよ?とからかったが
そんなこと気にしない、と涙を流して喜んでいました。めでたしめでたし。

22Mii:2018/08/05(日) 02:25:50 ID:v/fL9lPs
2日後・・・

ロゼッタ「……」ブロロロロ

ロゼッタ(車体重心を崩さず…この!角度で!連続で!飛ぶ!)ギン!


ダン!ダン!ダン!ダーン!!

ピーチ「よし!そのままゴールへ!」

ロゼッタ「はい!」


デイジー「グオオオオオオオオオルゥ!!
      とうとう、キノコキャニオンを3周走破したじゃない!
      なかなかの成長っぷりよ、ロゼッタ!」

ロゼッタ「は、はい!長く苦しい戦いでした。…本当に、本当に!」ウルッ

ピーチ(…………そう、長く苦しい戦い、だった。ロゼッタも相当頑張ったけど、
     あと5日しかないのに、1コースを完走しただけじゃ遅すぎる!
     アイテムの使い方、避け方すら全く教えていないのに!
     感動しているところ悪いけど、更にレベルの高いコースで特訓していかないと…!)

23Mii:2018/08/05(日) 02:32:13 ID:v/fL9lPs
ロゼッタ「ふふ、わかっていますよ、ピーチ姫」

ピーチ「え!?」

ロゼッタ「これでも、全然時間が足らないのでしょう?
      自分の実力不足は嫌というほどわかりました。
      すぐにでも、次のステップへ…!」

ピーチ「…駄目よ、今日はここまで。一回体を休ませた方がいいわ。
     回復アイテムでも気力までは回復できないんだから」

ロゼッタ「…はい。確かに、ボロボロですねえ」

ピーチ「あ、そうそう。当然だけど、HPを全回復させておきなさいよ。
     絶対に」

ロゼッタ「……はい?わかりました。それでは」スタスタ



デイジー「さあ、かえろー」

ピーチ「私たちはダメ」ガシッ

デイジー「ふみゅ!?」

24Mii:2018/08/05(日) 02:37:48 ID:v/fL9lPs
次の日・・・

ロゼッタ「…あの。本当にここでいいんですか?」

デイジー「う、うん。問題ないわ」

ロゼッタ「しかし、ここ…
      また、キノコキャニオンではないですか」

ピーチ「私、最初はより難しいコースを…って考えたわ。
     でも、間違ってることに気付いたの。
     先に、アイテムの使い方について教えておいた方が、万倍役に立つってことに」

ロゼッタ「はあ。そういえば、これまではアイテムボックスというものがコースにありませんでした」

デイジー「昨日のうちに、私たちで設置しておいたよー」

ロゼッタ「そこまでやってくれたのですか!助かります!」

デイジー「…すっごく良心が痛むけどねー」

ロゼッタ「??」

25Mii:2018/08/05(日) 02:46:11 ID:v/fL9lPs
ピーチ「まずは基本のおさらいから。
     アイテムを持っていない状態でコース上のアイテムボックスに触れると
     アイテムが1個手に入るの。どのアイテムかはランダムだけど、
     下位を走っているほど強力なアイテムが出やすいわ」

ロゼッタ「はい」

ピーチ「アイテムには、キノコやスターの加速系、甲羅やサンダーの攻撃系、
     バナナなどの設置系があるわ。使い方によって、あるいは効果範囲によって
     2つ以上の役割を果たせる場合もあるけれど。
     ちなみにアイテム使用はこのボタンで行うわよ」

ロゼッタ(変なボタンが左にあると思ったら…)

デイジー「でも、結局のところアイテム使用の意義はただ1つよ。
      自分を加速させたり他者を遅らせたりして自分の順位を上げるため。
      おのずと、どのような局面でどのアイテムが使えるか、使われやすいかは
      決まってくるんだよね」

ロゼッタ「なるほど…」

26Mii:2018/08/05(日) 02:53:44 ID:v/fL9lPs
ピーチ「たとえば、体験済みかとおもうけど、ジャンプ中にアイテム攻撃を食らうと
     単純にスピードロスするうえにジャンプ失敗でジュゲムの厄介になるから、
     ジャンプ成功時と比較して相当なビハインド状態になるわね」

デイジー「逆に言えば、効果的なアイテムの使い方ができるから
      ジャンプ中は攻撃を狙われやすいんだよね」

ロゼッタ「……ん?」





ピーチ「というわけで、前を走るロゼッタめがけて後続の私たちが甲羅を投げまくるから
     ダメージの受け流し方を学んでほしいの」

デイジー「打ち所が悪くなければ、きっと、いや多分、maybe死なないから。
      緑甲羅を躱す特訓にもなるし、ね!?」アセアセ

ロゼッタ「」

27Mii:2018/08/05(日) 03:07:32 ID:v/fL9lPs
〜ロゼッタの日記〜

今日は、ピーチ姫とデイジー姫にアイテムの使い方を教えてもらいました。

私が10〜20mくらい先を走っていると、後ろから緑甲羅や赤甲羅が飛んできます。

最初は平地でぶつけられてみましたが、5メートルくらい激しく吹き飛ばされた後
地面に叩きつけられました。どこにそんなエネルギーが詰まっているのでしょうか。
ちなみにこの段階で、チコに守られていたにもかかわらず気絶してしまいました。

ジャンプ中に甲羅を当てられたときは、もっと大変なことになりました。
せっかく培ってきた重心安定の心得も、吹き飛ばされては滅茶苦茶です。
酷い時には、意識のないまま頭から足場に叩きつけられたりしたそうです
ちなみに、そのあとどうなったのかは全く記憶がありません。

ただ、私は割と賢いので、ピーチ姫が持ってきた1UPキノコが
順調に減っていることをコッソリ確認して察しちゃいました。えへへ。

私が笑い出すようになってからピーチ姫とデイジー姫がブルブル震え出しましたが
その理由はよくわかりませんでした。えへへ。

とりあえず、わたくし、ろぜったは、まだしっかりいきています。
あしたもきっといきていることでしょう。                おわり

28Mii:2018/08/05(日) 03:14:10 ID:v/fL9lPs
ロゼッタ「…ハッ!危うく取り返しの付かない落ち方…いえ堕ち方をするところでした」

ピーチ「そそそそうね」

デイジー「ロゼッタさん、あなた天才よ」

ロゼッタ「ふふふふふふ」

ピーチ「あは、ははははは」

デイジー「ホホホホホホ」



ロゼッタ「とりあえず、ですね」

ピーチ「な、なに?」




ロゼッタ「緑甲羅の避け方を教えてください」

ピーチ「あ」

29Mii:2018/08/05(日) 03:21:56 ID:v/fL9lPs
〜ロゼッタの日記(続)〜

なるほど。後ろを一瞬振り返りながら軌道を確認すれば、
緑甲羅なら躱せなくもない、ということですか。凄いですね。



……聞いて5秒で諦めました。



ちなみに、「こんな感じよ?」とピーチ姫に実演してもらいました。
甲羅の軌道を読みながら巧みにかわす、
あるいは軌道が外れていることを見て取ってそのまま走る、
ということをあっさりやってのけるピーチ姫は尊敬してしまいます。

赤甲羅をぶつけた時も、経験の賜物か意識をしっかり保ったまま
凄いでしょ、と言わんばかりに手を小さく優雅に振りつつ
ジュゲムに引き上げられてきました。

デイジー姫は、「さすがに私はあそこまで余裕はないかなあ」と
羨ましそうに見つめていました。

もはや2人とも人間ではないと思います。

30Mii:2018/08/05(日) 03:32:29 ID:v/fL9lPs
〜ロゼッタの日記(続2)〜

驚きの事実です。驚きの事実です。驚きの事実です。
…大事なことなので2回…いえ3回書きました。

ジャンプ台でジャンプする瞬間にジャンプボタンとやらでジャンプすると、
ジャンプした分飛距離が伸びるとともに、ジャンプアクション成功ボーナスで
少し加速できるそうです。

よって、ある程度以上の腕なら、走行ルート中のジャンプ台は
全てジャンプアクションするのが当たり前だそうです。

どうしてジャンプすると加速するのでしょう?
というより、ノーコストの加速装置が備わっているのなら
常時加速すればいいのではないでしょうか。

まあ、そんなことはどうでもよく。
問題は、ジャンプ中は体を車体から大きく乗り出さなければならないことです。
ますます意味が分かりません。ただ加速するだけでは駄目なのでしょうか。
生身の体にも甲羅は容赦なくヒットするのですが。運営は馬鹿なのでしょうか。
とりあえず、その特訓もするということです。


明日まで生きている自信がなくなってきました。ごめんなさい。
そろそろ遺書を書きたいと思います。

31以下、名無しが深夜にお送りします:2018/08/05(日) 20:11:33 ID:1qIat7Eo
精神に異常をきたしてベビィ化するわけですね

32Mii:2018/08/07(火) 00:40:24 ID:VdCL75Jk
4日目・・・

ピーチ「とりあえずね、私考えたの。とにかく時間がないし、
     ジャンプアクションを鍛えるのにこのコース程うってつけのコースはないって」

ロゼッタ「はあ…」

デイジー「うん、ピーチの言いたいことは分かるよ?
      確かに、ここでジャンプアクションが完璧なら、きっと大抵のコースで大丈夫だろうね。
      それは、すっごく、わかるんだけどね?


      一言言わせて。鬼かあんたは」

ロゼッタ「気になる発言ですが…ここは、なんというコースですか?」





ピーチ「……DKマウンテンよ」

33Mii:2018/08/07(火) 00:46:36 ID:VdCL75Jk
ロゼッタ「マウンテン、というからには高低差が激しそうなコースですね、
      なるほど、あの火山に見守られながらのレースと言う訳ですか。
      レースに御加護がありますように」

デイジー「……」

ピーチ「何言ってるの?


    あの火山『を』まるごと使ったコースよ」

ロゼッタ「…………………………
      えっと、スタート地点、ここですよね?全然離れてるんですけど…」

デイジー「タル大砲でひとっ飛びだからねえ」

ロゼッタ「なるほど、タル大砲でひとっ飛び…………」

ロゼッタ「……………………」

ピーチ「……………………」

デイジー「……………………」

ロゼッタ「………………………………」ダラダラ

デイジー「…………(沈黙が怖い)」

34Mii:2018/08/07(火) 00:58:27 ID:VdCL75Jk
ロゼッタ「……つかぬことを伺いますが。
      どこまでタル大砲で飛ばされるのですか?」

ピーチ「ほぼ山頂、ざっと1 kmくらいね。時間にすると5秒程度、あっという間よ」

ロゼッタ「……バランスを途中で失うとどうなりますか?」

ピーチ「一応、失速突入してもジュゲムが拾ってくれるわ、大丈夫なはず。
     ただ、繰り返すけどカートがバリアを貼ってくれるわけじゃないから、
     風圧によって自分の体が潰れたり呼吸困難になったり…までは面倒見切れないわよ」

ロゼッタ「」

ピーチ「…あ、そうそう。関係ないって笑い飛ばしてほしいんだけどさ。
     ちょっとマリオになんとなしに聞いてみたの。


     生き物の体って、バラバラになるくらい損傷が激しいと1UPキノコでも復活できないんだって。
     ……………………本当に気を付けてね?」

ロゼッタ「」ガクガクブルブル

35Mii:2018/08/07(火) 01:08:20 ID:VdCL75Jk
デイジー「…さ、さーて!ここで、ジャンプアクションについて説明しちゃうぞー!
      ロゼッタちゃん、よーく聞いておいてねー?」ニコー!

ロゼッタ「…はい」

デイジー(あかん、黄昏モードに入っとる)

デイジー「私たち『お姫様』ポジションのジャンプアクションは、
      大きく分けて次の3パターンよ!ロゼッタなら簡単に覚えられるわ!」

ロゼッタ「…わかりました」

デイジー「よーし、人生諦めモードながらも耳を傾けてくれて嬉しいぞー。
      じゃあ、簡単な順に説明するわね!
      1つ目!
      
      ジャンプした瞬間に、
      『車体を1〜3回ほどキリモミ回転』させた後、
      『片手ないし両手でハンドルを持つことのみ』で体を支え、、
      『両足を後ろにピンと投げ出してうつ伏せ滑空姿勢』を取る!

      ね、簡単でしょ!」

ロゼッタ「ちょっと耳が遠くなったようです」

36Mii:2018/08/07(火) 01:16:59 ID:VdCL75Jk
デイジー「…え、聞こえなかった?だから(略) よ」

ロゼッタ「…………」プルプル

ピーチ「デイジー、それ、私たちの間隔が麻痺してるだけだから」

デイジー「えー?でも、キリモミ回転はカートが勝手にやってくれるし、
      あとは風圧に任せて体を後ろに投げ出せばいいだけだし、一番楽だと思うけどなー?
      おまけに任天堂さんのCERO:A的な計らいで、ドレスの中も自動で隠してくれるんだよ?
      覗かれる心配ないんだよ?」

ロゼッタ「(ポン!)ああ、やっぱり私は今日が命日なんですね」エガオ

デイジー「ちょ、待って待って!早まりすぎ」

37Mii:2018/08/07(火) 01:28:10 ID:VdCL75Jk
デイジー「続けて、ふたつめー。

      ジャンプした瞬間に、
      車体は特に回転させず、
      『片手でハンドルを持ったまま体を大きく投げ出し』、
      『完全に体が後ろを向くまで振り返る』!
      そのとき、『もう片方の手は真上方向に』ピンと向け、
      脚は『頭より高い位置までアクロバティックに持って行く』こと!

      これは結構難しいけれど、決まると観客にアピールできるよ!」

ロゼッタ「そんなアピールできなくてもいいです!許してください!」ウワーン

38Mii:2018/08/07(火) 01:42:10 ID:VdCL75Jk
デイジー「なんかグダグダになってるけれど、最後の3つ目ぇ!」

ロゼッタ「…もう、好きにしてくださいよぅ…」

デイジー「じゃあお言葉に甘えて。
      
      ジャンプした瞬間に、
      『車体を水平回転させ』、
      『くるりと優雅にスピンしつつ小ジャンプ』、
      『後ろを振り向いたら両手を上に広げつつ最高の笑顔で決めポーズ!』
      これが決まったときの大歓声ったら凄いのよ!」

ロゼッタ「…………あれ?失礼しますが、
      2つ目…いえ1つ目よりも簡単に聞こえるのですが」

デイジー「うん、アクションを決めるだけなら簡単だよ。
      ……決めるだけなら」

ロゼッタ「と、言いますと?」

ピーチ「よく考えなさいよ。このジャンプアクションは唯一、『体が完全にカートから離れる』アクションなの。
    カートとの相対速度をしっかり計算してスピンジャンプしないと、体とカートがぶつかって怪我をするわ。
    …それだけならまだマシだけど、下手をするとカートに乗り直し損ねて何十メートルも下に生身の体で真っ逆さまよ」

デイジー「あれは痛かったなあ、ははは」ハイライトオフ

ロゼッタ「…………もうゴールしてもいいですか?」ハイライトオフ

39Mii:2018/08/07(火) 01:55:53 ID:VdCL75Jk
ロゼッタ「…そういえば聞きそびれていました。
      わざわざ、このようなアクションをする必要性が感じられないのですが」

デイジー「そりゃ、このレースがエンターテイメントも兼ねてるからよ。身も蓋もない話だけどさ」

ピーチ(『他の集まり』で否応なしに鍛えられた人が参加するから、たまたま問題にならなかったのよね。
     ロゼッタは下地なしにいきなり挑戦させられてるから…ほんと、不幸というかなんというか)

ロゼッタ「そんなの…あんまりじゃないですか…」

ピーチ「…まあ、今となってはロゼッタに逃げの道は残ってないから。
     さあ、タル大砲に向かいましょう。
     その後の急斜面で、今伝えたジャンプアクションを少しずつこなしていくのよ?」

ロゼッタ「せめて最初の段階で体が持つといいですねえ…」





――Yahooooooo!

マリオ「流石にマジで死にかねないから、保険で『緊急キノコ』持ってきてやったぞ」ザザーッ

ピーチ「あら、私も一応アイテムボックスから『スター』は大量に確保してたんだけどね。ありがと」

ロゼッタ「そういうことは先に言ってくださいよ頼みますから!ありがたく頂戴しますよ!!」

40Mii:2018/08/07(火) 02:19:30 ID:VdCL75Jk
〜ロゼッタの日記(続3)〜

もしかしたらいらっしゃるかもしれない、この日記を盗み読んでいるそこの貴方。
必死に覚える、という言葉を『言葉通りに』使ったことはありますか?
すなわち、「何十秒後に死ぬんですね」といろいろ諦めてしまうような境遇に
突き落とされつつも、何かを得ようともがいてみる場面、です。

――自慢ではないですが、最近の私は掃いて捨てるほどあります。
ちなみに一切嬉しくありません。

まあ、瀕死状態で復活、をおおよそ確約されているだけでも御の字なのでしょうか。
現に、こうやってしぶとく特訓できているわけですし。
だんだん私も感覚がおかしくなってきてしまったのかもしれません。
いろいろと手遅れなのかもしれません。

4, 5日目が終了した時点で、生と死の境目が朧げになってきて、
悟りでも開けそうな気がする今日この頃です。



なお、ピーチ姫がレース順位よりも「生き永らえること」を最重要課題としてくれた結果、
6日目と7日目はドッスン耐圧我慢大会とエンドレスマグマ身投げと
宇宙旅行(僅かながらの空気はフローされてるから大丈夫!byマリオ)が
笑顔で待っているそうです。

わぁい。

41以下、名無しが深夜にお送りします:2018/08/17(金) 12:27:32 ID:YVXBzNWs
死んでしまったか…

42Mii:2018/08/21(火) 19:17:45 ID:eWe8Wey2

 ・
  ・
パンパン、パパパパーン!!

ワー、ワーーーー!!



シグナルジュゲム
「Ladies and Gentemen!大変長らくお待たせいたしました!
そして、割れんばかりの大歓声、誠に、誠にありがとうございます!
司会進行冥利に尽きるというものです!

それでは…

レースの数だけドラマがある。
コースの数だけ駆け引きがある。

マリオカート、第2008回大会の開幕を、私シグナルジュゲムが宣言いたしますっ!
今日は思う存分お楽しみくださいっ!!」


――ウオオオオオオオオオ!

43Mii:2018/08/21(火) 19:23:27 ID:eWe8Wey2
イイゾー!
マッテマシター!
ユウキュウ トッテキタシ トコトンサイゴマデ タノシムゼー!
シグナルジュゲムサン キョウモステキー!

シグナルジュゲム
「しかも、今日はただ大会が開かれるだけじゃありません!
ご存知の方はとっくにご存知でしょうが、念には念を押して――。
今大会から、新しいレーサーがこの大会に急遽参戦だあ!改めて紹介させて頂きましょう!
――それでは、ご登場願います!
――――ロゼッタさん、どうぞっ!!」

ワアアアアアア!




ロゼッタ(いよいよ、ですね)
――私は、立ち上がる煙幕に包まれながら、会場のど真ん中に、ゆっくりと躍り出た。

44Mii:2018/08/21(火) 19:31:23 ID:eWe8Wey2
〜大会前夜〜

ピーチ「・・・キノじいから連絡が入ったわ。参加延期の淡い期待もあったけれど見事に裏切られて、
    明日の大会からスタンバイしなきゃいけなくなったみたいよ」

デイジー「まあ、あれだけ告知して人気が高まってれば、運営側も暴動は起こしたくないよねー。
      私たちも人気を奪われないよう、レースもおめかしも頑張らなきゃ!」

ピーチ「うふふ、そうね。まあ、そう簡単に負けてあげる気なんてないけれど。トップクイーンの座は揺るがせないわ」

デイジー「ちょい待ち、何気に勝手に二番手にするなあ!」ウガー



マリオ「……さっきからロゼッタ本人抜きで駄弁ってるけど、ロゼッタはどこなんだ?」

ピーチ「ん」クイッ

マリオ「うん?」クルッ



ロゼッタだったもの「」チーン

マリオ「…あの黒く焦げた物体、ロゼッタだったのかぁ」

45Mii:2018/08/21(火) 19:37:47 ID:eWe8Wey2
デイジー「マリオったらひどーい、ヒーローの風上にも置けないわね。
      メイクがぐっちゃぐちゃになるの気にせず、人目も憚らず号泣してたよ。
      全身砕かれてマグマで爛れて肺を潰されかけて。
      『もうどこにもお嫁に行けません』って。
      …ブルル、過去の自分の経験まで生々しくフィードバックぅ…」

マリオ「ま、まあ繰り返し1UPキノコ使いすぎて治りが遅くなってるかもしれないが
    痣や後遺症含めて最終的に完治することは変わりないから大丈夫、だろ、うん」

デイジー「加担した私が言えた義理じゃないけれど、呑気な事言ってるんじゃないわよ…」

マリオ「いやいや、呑気なもんか。だいいち、俺だって無理やり特訓に付き合わされただろ」

デイジー「うぐぅ……」

46Mii:2018/08/21(火) 19:43:20 ID:eWe8Wey2
〜更に回想〜

ロゼッタ「ひいっ、やめ、やめてくだ―」ポロポロ

ピーチ「泣きじゃくりたい気持ちはよーっく分かるけど、大会本番で死ぬよりマシでしょ。
     私も心を鬼にするから頑張りなさい!最初はロゼッタも割と意気込んでたじゃない!」

ロゼッタ「お願いでずがら、他のことならなんでもじまずがら―」ポロポロ

ピーチ「そーれ、マグマ飛び込み58回目ー」ドンッ!

ロゼッタ「あっー」



―ボチャン

ロゼッタ「いやあああああああああああああああ!!死ぬ、死にますからああああ!」





マリオ(…様子を見に来たら地獄絵図が広がっていた件について)ガクブル

47Mii:2018/08/21(火) 19:57:16 ID:eWe8Wey2
マリオ「あのー、ピーチ?ピーチサン?」ガバッ

ピーチ「!?きゃあ!マリオ!?驚かさないでよ…ってか何やってるの!?」

マリオ「いや、デイジーがさぁ。
    『男のくせに、女の子が死にかけているのを気にも留めないなんて有り得なくない?
    せめて罪滅ぼしというか連帯責任というか、自分もおんなじ苦しみを味わいなさいよ。
    あ、女の子のあられもない姿を見ないように潜っとけやコラ』とかいうもんで。
    俺も暇じゃないんだがなあ」

ピーチ「…それで、馬鹿正直というか律儀というか、『マグマの中で潜水してる』の!?」

マリオ「ははは、何を言ってるんだピーチ!」ケラケラ

ピーチ「そ、そうよね。流石にマリオでもやりすぎというか、体が持たないわよね」

マリオ「これ、マグマだから、『潜水』じゃなくて『潜炎』だぞ。ピーチはうっかりさんだなあ」

ピーチ「」

マリオ「あとさ、初心者はまず部分的に炎に当たるファイアバブルやファイアバーで
    ゆっくり慣らしていった方がよくないか?30年前に初めてマグマに落ちた時の絶望感ったら…」

※現在のマリオさんは耐久値がカンストしており温泉に浸かる程度の影響しかありません。
  ダメージを受ける描写があったとしたらただの『ノリ』です。

48Mii:2018/08/21(火) 20:10:29 ID:eWe8Wey2
ピーチ「…私も責任があるから飛び込んでやるわよ。勝負よ、マリオ!」

マリオ「え、いや、これって勝負とかいう問題じゃないんじゃ…といってる間にムキになって飛び込んでるし」

ピーチ「……いやいや、やっぱりこれアッツイ!熱いわよ!なんで平気なの!?
     間違いなく30分も入ってれば『熱中症で倒れる』わよ!」

マリオ(そもそも俺たち、通常の暑さ程度じゃ熱中症も味わえない強さだけどな)



デイジー「やっほー、今のロゼッタどんな感じー?
      …………嫌ああああああ!?なんか全身溶けてない!?
      モロに目撃しちゃったんですけどぉ!?どうしてくれるのよ!
      確実に夢に出てうなされるわよコンチクショー!
      ロゼッタ、早く上がりなさい――って反応できるわけないよねー!
      ピーチ、はやく引き上げて1UPキノコを!!」

マリオ「タイミングよく 1UPキノコを 投げろ!」

ピーチ「ここは『タイミングよく 腕をつかんで 引き揚げろ!』じゃない?」

デイジー「アクションコマンドとか要らないから!!…ってツッコんでる場合じゃなぁああい!
      しょーがないなあああああああ!!」ドボン!

49Mii:2018/08/21(火) 20:16:36 ID:eWe8Wey2
ロゼッタ「」

ロゼッタ「」

ロゼッタ「」

ロゼッタ「」シュウウウウウウウウ

ロゼッタ「……………………」ムクッ

ロゼッタ「あれ?なんでわたしいきてるの?」

デイジー「間一髪1UPキノコが間に合ったからに決まってんでしょうが!
      こらそこ!マグマ我慢大会とかいうアホな夫婦漫才してる暇があったら手伝えぇ!」

ロゼッタ「わぁい、わたし1UPキノコだいすきー!あはははは!」



〜回想終わり〜

デイジー「あれ?よくよく考えてみると、特訓に付き合ってるどころか邪魔してない?」

マリオ「…ソンナコトナイヨ」

50Mii:2018/08/21(火) 20:22:48 ID:eWe8Wey2
ロゼッタだったもの「…………」

ロゼッタ「マリオ、で、す、か?」ヨロッ

マリオ「ああ、とりあえずお疲れさん。あとは、天に運命委ねて明日を待つとするか」

ロゼッタ「…………ふふふふふ。明日、そう、明日ですか。
      実際のレースとなれば1UPキノコひとつ頂けない、どうしたらいいのかしら。
      ああ、生きているって素晴らしい!明日も明後日も生きているといいですね!」

デイジー「うわあ、色々と重症だあ」



ピーチ「あー、残念だけど、疲れた体に鞭打って、あともうちょっとだけ頑張ってもらわなきゃいけないわ。
     日付が変わる前に、何コースかこなしておきたいの」

ロゼッタ「ええ!?まだ、なにか、準備があるので、すか?」

ピーチ「…まあね」

51Mii:2018/08/24(金) 03:54:38 ID:SdZnBNWc

 ・
  ・
シグナルジュゲム
「さぁて!この大会、観戦は初めての方もいらっしゃるでしょう!
ベテラン観戦者にはごめんなさい!くどいようですが大会の進行方式を説明させて頂きます!
会場中央の特大スクリーンをご覧ください!」

パッ!(選手らの顔写真が表示される)

シグナルジュゲム
「映し出されていますように、会場にはロゼッタ選手をはじめ、総勢24名の強者・曲者レーサーが
出番はまだかと首を長くして待機しています!
レースは1コースごとに、観客の皆様に事前投票を受け付けます!

走りを観たいと思うレーサーに、お手元のボタンからこぞってご投票ください!
その結果により、参加者12人を決定いたします!
ただし、6コース走り切ったレーサーは応募を締め切らせて頂きますのでご了承ください!
また、参加者決定後に、実際に走ることになるコースを決めていきます!

登録者全員が最低4コース走るまで、レースを続けさせていただきます!
その間に投票受付中のレーサーが12人を切った場合、運営側のランダム抽選で
成績無関係を前提としてレーサーを補填します!

レース終了後、各コースでの順位に対応したポイントを平均処理し、
その点数を指標に総合順位を決定いたします!
順位とポイントとの対応表はお手数ですがパンフレットをご覧ください!」

52Mii:2018/08/24(金) 04:04:48 ID:SdZnBNWc
シグナルジュゲム
「なお、通常の大会ではランダムシャッフルによるコース決定となっておりますが…
初参戦のレーサーがいる場合、救済ハンデとして、重複しない範囲でのコース選択権が与えられます!
また、第4レース終了時点で応募を締め切ります!
ただし、本人の希望がある場合は補填レーサーとして抽選に掛かる場合はございます!
ロゼッタ選手、短い時間ですが第1コースの選択を考えておいてください!」



ピーチ(そう、これは大きい。ひとまず4コース分、穏やかなコースを走り込んでおいた甲斐があった。
     ひたすら選んで行けば、火傷を小さくできるはず!)

デイジー(ピーチ、考えたわね。過酷なコースでの異常特訓で耐性をある程度付けてからなら、
      洞察力も確保できて気持ちもだいぶ楽になること請け合いよ!)

ロゼッタ(ピーチ姫、デイジー姫、ありがとうございます。これならなんとか、戦えそうな気がします。
      さて、私がまず選択すべきコースは――――)

53Mii:2018/08/24(金) 04:18:37 ID:SdZnBNWc
>>52
×第4レース  ○第4コース

シグナルジュゲム
「それでは観客の皆さん!今から5分間、投票を受け付けます!!
誠に勝手ながら、それ以降の投票は無効となりますのでご注意ください!」

〜第1コース投票結果〜
ルイージ
マリオ
ワリオ
クッパ
デイジー
ヨッシー
ドンキーコング
ピーチ
キングテレサ
キノピオ
ベビィマリオ
+ロゼッタで計12名


ルイージ「見て、見てよ兄さん!僕が投票1位だって!兄さんに勝ったよ!やったー!」

マリオ(まあ、観戦歴の長い人たちは『第1コースはアレだな』って察しがついてるからな)

ピーチ(初参戦レーサーが捻くれてない限り『第1コースはアレだな』って察しがついてるもんね)

54Mii:2018/08/24(金) 04:22:52 ID:SdZnBNWc
デイジー「いつも思うけど、観客にキノコ王国の住民多いのにピーチってそんなに票集まらないよね」

ピーチ「逆よ、逆。『姫様に危険な目にあってほしくありません!』って人がほかのレーサーに流れちゃうから。
     支持率が高いのも困ったものね」

デイジー「そんなもんなんだ(じゃあ結局選ばれているのはいいんだろーか)」

ロゼッタ「…………」ジーッ

ベビィマリオ「わあーい、なんとか滑り込めたでちゅ!」キャッキャッ

ロゼッタ「ちょっとボク?どこから紛れ込んだの?駄目よ、子供…子供?というより赤ん坊?が
     こんな過酷で危険な場所にいちゃ!ママの所にお帰りなさい?」ヨシヨシ

ベビィマリオ「あ、新入りさん!だいじょーぶ、2人乗りデッドヒートまで出来ちゃうから
        こんなレースくらいおちゃのこさいさいでちゅ!体当たりでお化け沼に吹っ飛ばされたって
        根性で乗り切りまちゅよ!」

ロゼッタ「」ピシッ

マリオ「あー、ロゼッタ。この大会に必要なのは運転免許じゃない。
    生き抜くためのHPと気力があればそれでノープロブレム」

ロゼッタ「あ、はい」トオイメ

マリオ(むしろ赤ん坊の癖に冒険経験値やばいことになってるからな…)

55Mii:2018/08/24(金) 04:41:53 ID:SdZnBNWc
シグナルジュゲム
「それでは参加者も決まったところで。ロゼッタ選手、第1コースの選択をどうぞ!」

ロゼッタ(スゥー……)「ルイージサーキットでお願いします!」

観客(やっぱり)

観客(まあ鉄板だよな。初心者でも運転が非常にしやすいし)

ピーチ(うわあ、観客の皆さんもしたり顔だし…まあこれでいいのよ)

シグナルジュゲム
「なるほど、ルイージサーキットですね!それでは、『呼び出し』ましょう!ぽちっとな!」

ロゼッタ「えっ」

ポンッ!!ズゴゴゴゴゴ…!!

なにも なかったはずの だだっぴろい かいじょうに
ルイージサーキットが あらわれた!▼

ロゼッタ「…………会場にコースを呼び出すだなんて、何て無茶苦茶な…
      通りで観客がこんな街中の会場にのんびり構えているはずです」

ピーチ「さすがにレインボーロードとかのアップダウンや規模が尋常じゃないコースは
    実況中継でごまかすけどね。キノコ王国の技術力は世界一よ」

クッパ「それは聞き捨てならんな。クッパ軍団とて負けておらんぞ」

ロゼッタ「だったらカートにバリア機能くらい付けてほしかったですね(小声)」

56Mii:2018/08/24(金) 04:48:32 ID:SdZnBNWc
シグナルジュゲム
「さあ、レーサーたちがスタート地点にスタンバイ完了しました。
本当にレースが始まろうとしています、その瞬間を見逃すな!
それでは――レース、開始です!」

――ピィーッ、ピィーッ、ピィーッ、パアァーン!!


ビュン! ビュン! ビューン!



ロゼッタ「……結局ロケットスタートとやらを教わってないじゃないですか!!
      あああ、いきなり離されたんですけど!待ってください!」ブロロロロ

ピーチ(あ、ごめん)


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