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【安価】男「そうだ、妖精を飼おう」

1以下、名無しが深夜にお送りします:2018/06/28(木) 16:51:50 ID:xYsmP4Xg
男「あの〜すみません」

店員「いらっしゃいませ、如何いたしましたか?」

男「妖精を飼おうと思ってるんですけど、なにぶん初めてなものでして」

男「初心者が飼うのに向いてる妖精とかいれば教えてもらいたいな〜と思いまして」

店員「そうでしたか、そういった方にはこちらの子なんかがオススメですよ」

↓1
妖精の見た目、あれば種族など
大きさなどは一人暮らし用アパートで飼える範疇内とする

73以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/02(月) 19:23:52 ID:AFpo.eQM
少女「これはね、あなたの先輩……って言うとおかしいかな? ……私の大好きな家族が使ってたお皿でね?」

少女「大っきな体なのに、小さな頃から使ってたこのお皿がお気に入りで……何度もお代わりを入れてあげたんだぁ……っ」 ...グスッ

少女「あなたには、必要ない物だと思うし、私の自己満足だと思うけど……」

ウィスプ「……」 フヨッフヨッ

母親「少女〜? 早く降りてこないと冷めちゃうわよ〜?」

少女「は〜〜い! ……えへへっ、それじゃあ私もご飯食べてくるね? それじゃあ、また後で」 ...パタンッ

74以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/02(月) 19:41:06 ID:AFpo.eQM
・・・

少女「……はぁ……また、残しちゃったなぁ……お母さんに心配、させちゃってるよね」

少女「……いつまでも、こんなじゃダメなのに……はぁ」

少女「……妖精ちゃん、どうしてるかな? ……ちょっと覗いてみよっと」 ...ガチャッ

ウィスプ「……」 チョコン

少女「…………えっ……えっ? お皿の横に、座ってる……の?」

75以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/04(水) 01:22:28 ID:8Vt3s.2o
乙!
行動や感情が表れにくいと言う話の妖精にしては、随分といじらしい姿を見せてくれるなー

76以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/04(水) 18:04:46 ID:EauwQEgE
少女(この子って普段はずっとフワフワ飛んでる妖精なん、だよね? こんな、床に座り込んだりするものなの?)

ウィスプ「……」 ジィッ

少女(うぅん、それよりも……あれは、やっぱりなにかを見つめてる風に見えr)

ウィスプ「……」 フワッ...ヒュンッ

少女「へっ、わっ! あっ!? 部屋から出て……ま、待って!」 ダダッ

少女(あぁぁぁっ!! 私の、バカ!! 光に当たった後は動きが機敏になるって、聞いてたのに! お願い! 窓が空いてませんようにっ、それに外に出て行っちゃいませんよう……に?) タッタッタッ...ピタッ

77以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/05(木) 12:53:21 ID:rYWo61VQ
ウィスプ「……」 フヨッフヨッ

少女「……私の、部屋の前? どうして……」

ウィスプ「……」 ジィッ

少女(私の部屋のドアをジッと見てるの? ……それとも、何か別の?)

少女「…………ほら、あなたのお部屋に戻ろう? 私の部屋には、あなたのご飯になるものなんてないよ?」

ウィスプ「……」 フヨッフヨッ

↓1

78以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/05(木) 12:59:46 ID:nLv/BDEE
部屋に入れてあげる

79以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/05(木) 20:31:31 ID:rYWo61VQ
少女(……この子の、視線の方向……まさか、そんな事あるわけ……でも)

ウィスプ「……」 ジィッ

少女「……っ」 カチャッ

ウィスプ「……」 スゥッ...ポスッ

少女「……なん、で? ……ドアの前で、私のことを待ってて……開けてあげたら、私のベッドに……って」

少女「まさかあの子が……そこに、いるの……?」

80以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/05(木) 20:39:58 ID:rYWo61VQ
・・・数日後

店員「いらっしゃいま……おや、これは先日の……本日は如何いたしましたか?」

少女「あ、あの! 妖精って、死んだ動物の幽霊が見えたりするんですかっ!?」

店員「は、はあ? 幽霊、ですか?」

少女「ゴメンなさい! 変なこと言ってるって、分かってるんです! で、でもあの子がしてたのと同じで! だってそうじゃないと説明できないって言うか!!」

店員「……分かりました。詳しくお話をお聞かせ頂きたいので、まずそちらにお掛け下さい……飲みものをお持ちいたしますので、少々お待ちください」

81以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/05(木) 20:48:38 ID:rYWo61VQ
・・・

少女「……すみません……突然きてあんな……私、なんだか頭がワーッてしちゃって」

店員「いえ、お気になさらないでください。 何しろ妖精を取り扱っていますから、こう言ったことは珍しい事ではありません」 ニコリ

少女「……そう、ですか」

店員「それで、本日はお客様が引き取られた妖精に関してのお問い合わせ……という事で相違ありませんか?」

少女「はい……実は、引き取ったその日の夜の出来事なんですけど」

82以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/05(木) 21:10:17 ID:i8TCJsmU
そっちの世界のウィル男君は全然悪党じゃないねんなぁ

83以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/06(金) 07:21:48 ID:h.2YMXZY
・・・

店員「……成る程、そのような事が」

少女「まるで、あの子が元気だった時の行動をなぞっているみたいで……姿が見えるわけじゃないのに、本当にそこにいる気がしてきちゃって」

店員「……」

少女「こんな事、聞かれても店員さんを困らせちゃうだけだと思うんです……けど、お願いします教えてください」

少女「あの妖精……ウィスプは、幽霊を見る事ができたりするんですか?」

84以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/06(金) 07:53:51 ID:h.2YMXZY
店員「……"ウィスプが幽霊の存在を知覚できるか"という質問に対しては、私共としましても確たる答えをお返しする事はできかねます」

店員「そもそも幽霊が存在するのか、存在したとして知覚は可能なのか、"何か"を見たとしてそれが本当に幽霊なのか……それらを明らかにできないためです」

少女「それは……そう、ですよね……ゴメンなさい、私ったら本当に……っ」

店員「……ですが、何故ウィスプが一見して不可解な行動をとったのか、その理由に関してはお答えする事が可能です」

少女「……えっ? それは、どういう」

店員「結論から申し上げますと、ウィスプは空間に残留する思念……何らかの"思い"に惹かれる性質があるのです」

85以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/06(金) 08:33:08 ID:h.2YMXZY
少女「……"思い"ですか?」

店員「これはあまり知られていない事ですが、普段は空の高い所にいるウィスプが墓場などで目撃される一因にもなっています」

店員「ウィスプは、それがどう言った方向性であれ強い"思い"に惹きつけられます。 また、雑多なものより一つに突出したものを好む事が分かっています」

店員「その為、沢山の"思い"に溢れている盛り場よりも、故人への強い悲しみや場の不気味さに対しての怖れなど"思い"が単一に近い場に現れやすい事が俗説が流れることになった理由です」

店員「現れる割合の他にも、墓場での目撃が多い事には環境要因や意識的要因など幾つかあるのですが……それは一先ず置いておきましょう」

少女「あ、あの! それじゃあ……ウィスプがあの子の生前の行動をなぞってるのは、そこに"思い"が残ってるからって事ですか?」

86以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/13(金) 14:05:20 ID:5WfObNXs
店員「伺った状況から考えて、そう思っていただいて良いかと思われます」

少女「そう、ですか……そっか、そういう事だったんだ」

店員「……その上で一つお聞かせいただきたいのですが、ウィスプの羽の色はどうなっていましたか?」

少女「……えっ? 羽の色、ですか? えっと……ごめんなさい、ちょっと思い出せないです」

店員「そうですか、ではお帰りの際に改めてご確認下さい……と言うのも、実はですね」

・・・

87以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/13(金) 16:03:53 ID:SqwJ/fm6
じ、実は……?(ゴクリ...

88以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/19(木) 15:42:13 ID:zbzL.2Zs
そこだけの話ですか、気になりますね

89以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/27(金) 12:06:00 ID:VY1ZvHRo
ショタ君でチョイスリベンジしたい所だな

90以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/29(日) 11:48:27 ID:G1XcI8RQ
少女「……はぁっ、はぁっ! っ!」 タッタッタッ

『ウィスプの羽は色とりどりのカラフルな状態が基本となってます、ですが墓場などで目撃される時には単色の状態でいる事が殆どです』

少女「ただいまっ!」 ガチャッバタンッ!

『本来なら多色の羽が単色になるのか、これにはウィスプの羽がその場に残留する"思い"に強く影響を受けているためです』

少女「……っ……っ!」 トットットットッ

『悲しみが強く残る場所なら悲しみの色に、不気味さや恐ろしさが強いならその色に……これらが墓場で目撃される際に青や緑の単色で目撃される事が多い理由です』

91以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/29(日) 12:17:09 ID:G1XcI8RQ
少女「……っ……」 グッ

『先ほど申し上げた通り、ウィスプの行動は残された"思い"に反応したが故のものであるのは間違いありません』

少女「……………!」 ガチャッ

『ですが、その"思い"が何処から来た物なのか、誰が抱いていたどんな"思い"なのかについては一考の余地があるかと思います』

ウィスプ「……」 チョコン

.........ウォンッ......

92以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/29(日) 12:27:14 ID:G1XcI8RQ
『あ〜! もう食べちゃったの!? 本当に食いしん坊なんだからぁ〜……あ〜、ハイハイ! お代わりね? あぁこらっ! 大人しく待っててってば〜!』

......ッハッハッハ......

『も〜……ま〜た私の部屋の前に陣取ってぇ〜……ほらどいて? そこに居たら私が入れないでしょ? ど〜い〜て〜〜!』

......クゥン......

『そんな顔してもだ〜め! 私より広いお部屋もらってるんだから、そっちでのんびりすれば良いじゃない……ねっ? そっちで遊んであげるからさ?』

......フンッ......

93以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/29(日) 12:36:52 ID:G1XcI8RQ
『……あぁそう、その手には乗らないぞってこと? …………分かったよぉ、もうっ……入れたげるから、ほらっどいたどいた』

......ウォンッ!......

『あぁっ!も〜っ! ベッドがグシャグシャ……はぁ〜、やっと毛をきれいに取ったばっかだったのにぃ〜……』

......ッハッハッハ......

『まったく、何歳になっても本当にお転婆さんなんだから……ベッドの上では大人しく、なんだからねっ?』

......クゥンッ クゥンッ......

94以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/29(日) 12:51:34 ID:G1XcI8RQ
『あははっ、くすぐったいったらっ! は〜いはい、こうして欲しいのかなぁ〜? ……よ〜しよしよしっ♪』

......ォンッ......

『ほ〜んと、大人しいのは撫でられてる時くらいなんだもんなぁ……気持ち良さそうにしちゃってまぁ』

......フスッ......

『って、もしかしてこのままお昼寝な流れ? ……も〜、ここはアナタの寝る場所じゃないんですけどぉ〜? まったく、しょうがないんだから』

少女「あ……ぁぁ……あぁぁあぁぁ」 ポロポロ

95以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/29(日) 13:12:52 ID:G1XcI8RQ
『もし、羽の色が青なら、先程の例に挙げたように強い悲しみや寂しさから……つまりお客様が抱えている"思い"に引かれたことによる行動の可能性が高いでしょう』

『しかしもしも、悲しみや寂しさを想起させる色と異なった場合……それが貴方にとって特別な意味を持つ色であった場合、きっとそこにある"思い"は……』

少女「っ……ぁっ……羽の、いろ…………やさしい、黄色…………あの子と、おんな……じっ……っ」

『私は妖精に関わる仕事をしていますが、霊魂といったものが存在するか否かについては個人的な意見の域を超えたものを持ちません……ですが』

少女「…………っ」

『たとえ目に見える形でなくとも、そこには確かに"思い"が残って、後に残されたものを支えてくれているのだと……そう信じています』

96以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/29(日) 13:28:33 ID:G1XcI8RQ
少女「……っ……そうだよね……そう、だったんだよね……っ」 グスッ

少女「あの子のこと、思い出すと悲しくなるからって、思い出しそうなものを、遠ざけて……見ないようにして……っ」

少女「あの子だってきっと、辛かったり、苦しかったりしたんじゃないかって……寂しい気持ちだったんじゃないかって……っ」

少女「でも、悲しいけど……寂しいけど、それよりも、もっともっとたくさん楽しかったし、幸せだったのかな……そうなのかな?」

少女「こんなに……こんなに、楽しかった……幸せだったなって、"思い"を、私の悲しい"思い"よりずっとずっと強く残していってくれたんだもんね……?」

少女「……本当のことは、分からないけど……もっと一緒にいたかったよ……けど……?」 ピトッ

97以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/29(日) 13:39:33 ID:G1XcI8RQ
ウィスプ「……」 ...ソッ

少女「涙を……拭いて……?」

......ウォンッ......

少女(……ありがとう、たくさんの思い出を……そして)

少女「……ありがと……改めて、これからもよろしくね? ウィスプちゃん」 ...ニコッ

ウィスプ「……♪」 フヨッフヨッ

98以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/29(日) 14:19:20 ID:RTmexXKc
イイハナシダナー(;∀;)

99以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/29(日) 14:27:03 ID:aUq2a/Cc
待っててよかった〜

100以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/29(日) 14:37:04 ID:G1XcI8RQ
・・・

エルフ「宜しかったんですの? あんな風に情報を教えてしまって」

店員「情報を? ……あぁ、ウィスプの件ですか……それなら問題ありませんよ? そもそも、そこまで一般に秘匿している情報という訳でもありませんし」

エルフ「そう、でしたの? でも、それなら何故あのように勿体ぶって話しましたの? 最初の説明で話しても宜しいでしょうに」

店員「……問題ない情報と言っても誰にでも教えて良いという訳ではありませんから……あの子には話しても問題がないと判断したから話した、それだけです」

エルフ「成る程、そうでしたか……私はてっきり貴女が情に絆されたものとばかり」

101以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/29(日) 15:09:47 ID:G1XcI8RQ
店員「情に……? まさか、どうしてそんな」

エルフ「……あんな風にずっと側に寄り添ってるものだから、最初は何かと思いましたが……あの子のことが、よほど心配だったのでしょうね」

店員「……さて、何のことやら」

エルフ「たとえ目に見える形でなくとも、でしたわね?……どうせなら、あの子にもっとハッキリした事を教えてあげても良かったのではありませんの?」

店員「あなたが何を言ってるのか私にはさっぱりですが……あれが私があの子に対してしてあげられる最善だったという意見は変わりません。 だって私は……」

店員「ただのフェアリーショップの店員だもの」 クスッ


To Be Continued

102以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/29(日) 15:20:14 ID:G1XcI8RQ
別の飼い主

↓1 性別 見た目など

↓2妖精を飼おうと思った動機

103以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/29(日) 15:23:24 ID:DiZlB1n.

柔和そうな老人

104以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/29(日) 15:52:55 ID:aUq2a/Cc
孫との話題に

105以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/29(日) 16:54:39 ID:G1XcI8RQ
老人「あ〜……そこのお姉さんや、ちょっと良いですかの?」

店員「いらっしゃいませ、如何いたしましたか?」

老人「ここに来たら妖精が買えるって聞いたんじゃが、あってますかの?」

店員「はい、こちらで間違いありませんが……本日は妖精のご購入にお越しということで宜しいですか?」

老人「はぁ、うちの孫がですな? 何やら最近は妖精とやらが流行ってるとかで、どんなものかと見に来ました次第でしてな」

店員「成る程そうでしたか、では何か気になる事がありましたら、私は其方におりますのでお気軽に声をお掛けください」

↓1
妖精の見た目、種族など
(既出かつ未購入の妖精も可)

106以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/29(日) 17:19:57 ID:ICldQIV2
植物系のやつ

107以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/30(月) 15:44:46 ID:aVTsr.OA
トレントとかかな

108以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/30(月) 17:32:44 ID:9sgmyBi6
ご老人と土いじりって合う気がするしね

109以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/30(月) 22:03:03 ID:FjdUnjfg
乙!
女の子と愛犬の日常の回想シーンで、なぜかオルゴール調の月の光が自然と脳内再生された

110以下、名無しが深夜にお送りします:2018/08/05(日) 11:51:13 ID:TQjtLwIA
老人「……ふむ? お姉さんや、ちょっと聞きたいんじゃが良いですかの?」

店員「はい、如何いたしましたか?」

老人「いやなに、あそこの扉に"妖精園"とあるんじゃが、あの向こうには何があるんですかの?」

店員「あぁ、あちらの扉の先は温室になっておりまして、植物に由来する妖精を主として開放展示させていただいております」

老人「ほほぅ、温室ですか成る程……少しそちらを見させてもらうのは可能ですかの?」

店員「勿論です。 ただ……中は少々入り組んでおりますので、ご案内の為に私もご一緒させていただきますね」 ...ガチャリ

111以下、名無しが深夜にお送りします:2018/08/05(日) 12:33:28 ID:TQjtLwIA
......サァァァッ......

老人「ほう、これは……ちょっとした植物園といった様相ですのう」

店員「えぇ、植物に由来する妖精は多種多様な上に仲間意識が強いので、こうした形での展示にするのが一番なんです」

老人「成る程……それにしても、外から見た時と比べて随分と広く感じますのう」

店員「……実際の所よりも広く感じられるよう、展示の仕方に当店独自の工夫を行なっておりますので、その為かと」

老人「ははあ、なんとも素晴らしいですのう……しかし、肝心の妖精が見当たりませんがの?」

112以下、名無しが深夜にお送りします:2018/08/05(日) 13:16:02 ID:TQjtLwIA
店員「此方の妖精は少し人見知りな所がありますので……ですが好奇心自体は旺盛なので暫くお待ちいただけると……」

......ヒョコッ......ヒョココッ......

老人「! おぉ、これは……」

妖精s「「「「「〜〜♫〜〜♫」」」」」 フワァッ

老人「……なんと……成る程、これは正しく妖精の園というに相応しい光景ですのう」

店員「はい……此方をご覧になった方は、皆様同じ様に仰られます……ただ、あまりにもイメージの中の妖精の住処然とした光景といったこともあってなのか」

113以下、名無しが深夜にお送りします:2018/08/05(日) 13:35:58 ID:TQjtLwIA
老人「圧倒される、或いは満足して帰ってしまう……といった所ですかの?」

店員「……別段、ここまでの環境をご家庭でご用意いただく必要は無いのですが……やはり気にされる方もいらっしゃいます」

老人「でしょうな……いやしかし、これだけ華やかな妖精の乱舞する光景を目の当たりにすれば是非も……?」 ピタッ

店員「……? 如何いたしましたか?」

老人「あぁ、いや……あの端に置かれているのはただの苗木なんですかの?」

店員「あれは……いえ、確かに環境を整える上で配置しているただの草木も有りますが、あちらは妖精の宿る木の内の一本となっております」

114以下、名無しが深夜にお送りします:2018/08/05(日) 23:56:48 ID:kwoEuKOM
乙!
さーて、次に紹介される妖精ちゃんはどんな子かな〜?

115以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/03(月) 15:41:19 ID:haz73hlc
もう来られないのかな〜?

116以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/08(土) 16:39:58 ID:8/2UBjak
老人「……あの葉の形は、ナラの木ですかの?」

店員「はい、その通りです……木の種類にお詳しいのですか?」

老人「いやなに、特別詳しいという訳でもありませんが、少しばかり馴染みがありましてのう……はて、あの木の妖精はどちらに?」

店員「そうですね……あの木からあまり離れられないので近くにいる筈ですが、あの子は特に人見知りなので」 キョロキョロ

老人「ほう? 特にという事は妖精にもそれぞれ性格の違いがあるものなのですかの?」

店員「えぇそれはもう、他の生き物と同様に……ダメですね、何処かに隠れてしまっているようです」

117以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/08(土) 17:04:37 ID:8/2UBjak
老人「ふむ、そうですかの」

店員「申し訳ありません、少々お待ちいただければ以前にこちらで撮影した画像であればお見せできますが」

老人「あぁいや、そこまでしていただかなくて大丈夫ですじゃ……ただ、少しあの木を近くで見させていただいても良いですかの?」

店員「妖精ではなく、木その物をですか? ……分かりました、それでは此方から……私の歩いた所を歩いて下さい」 スッ

老人「おや? しかしそのまま進むと妖精達が飛んでる所を横切る事になりそうですが、大丈夫なんですかの?」

店員「それは勿論、敷石の上を歩くように気をつけては頂きますが……それとも少し迂回して行きましょうか?」

118以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/08(土) 17:12:23 ID:YpEyoytg
つづきやったー!

119以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/08(土) 17:19:34 ID:8/2UBjak
老人「いやなに、妖精達に悪いかと思ったんじゃが、問題ないという事でしたら是非にも」

店員「そうでしたか、それではどうぞ足元にお気を付けて」

妖精s「「「「〜〜♬〜〜……?」」」」 フワンッ

老人「おぉ……これは、なんとも」 キョロキョロ

店員「……如何ですか?」

老人「目前を色とりどりの妖精達が舞い踊る様が……先ほど遠巻きに見たのとはまた違った趣で、この歳になってこのような体験ができるとは、いやはや」

120以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/08(土) 17:57:21 ID:8/2UBjak
店員「……お慶びいただけたのなら何よりです」

老人「ほっほ、店員さんには年甲斐のない姿をお見せしてしまいましたの」

店員「いえ、お気になさらず私は……私はお客様のそういったご様子を見たいが為に働いているようなものですから」 ニコリ

店員「……っと、どうぞ此方からはご自由にご覧ください」

老人「はい、有難うございますじゃ……どれどれ……ふむ、これは小さいながらも中々の枝ぶりですのう」

店員「……そう言えば、よく一目でこの木がナラだとお分かりになりましたね? 日本で一般的なナラとは葉の形が違ったと思うのですが」

121以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/08(土) 18:00:48 ID:8/2UBjak
店員「……お慶びいただけたのなら何よりです」→×

店員「……お喜びいただけたのなら何よりです」→○

122以下、名無しが深夜にお送りします:2020/12/09(水) 23:22:30 ID:tPypC5Ek
老人「いやなに、家内が旅行好きでしてな、行く先々で色々な事を話して聞かされたものですじゃ」

店員「まぁ、そうでしたか」

老人「……ついこの間とばかりに思えるのに、随分と前のことになってしまいましたがの」

店員「……もう旅行はされていないのですか?」

老人「もうこの歳になると知らない土地を歩いて回るというのも難しいですからの……特に、一人ではどうにも」

店員「………それでは、私がご一緒させていただきましょうか?」 ニコリ

123以下、名無しが深夜にお送りします:2020/12/09(水) 23:33:04 ID:tPypC5Ek
老人「……は?」

店員「実は私、こちらに勤める前は色々な土地を旅していたものでして……中には滅多に人が立ち入れない所にも足を運んだものです」

店員「もし私をご一緒させていただけるのなら、この場の景色など霞むほどの絶景、神秘をご覧いただく事も可能でしょう」

店員「それに御年齢を理由にされておりましたが、それについても"やりよう"はいくらでも御座います……ですから、えぇ」

店員「如何でしょうか?」ニッコリ

老人「……」 ポカーン

124以下、名無しが深夜にお送りします:2020/12/09(水) 23:44:00 ID:tPypC5Ek
老人「は、はは……はっはっはっ!」

店員「……」

老人「いやぁ、すぐに辛気臭い話をしてしまうのは年寄りの悪い癖……とは言え、このように返されるとは何とも」 クックックッ

老人「それにしても、まさかあなたの様なお嬢さんからそんな風に熱烈なお誘いを頂くとは、年甲斐もなく心が浮き立ちましたのう」

店員「……」 ニコリ

老人「ふふっ……遠くばかりでなくとも、まだ見ぬモノ、まだ知らぬコトというのは存外あるものですの」

125以下、名無しが深夜にお送りします:2020/12/09(水) 23:54:32 ID:tPypC5Ek
・・・

老人「いやいや! まさかこれほど時間が経っていたとは思いませなんだ! お仕事中だと言うのに、申し訳ありませんでしたの」

店員「いいえ、私も楽しくお話しさせていただいて、つい時間を忘れてしまい……ですがご心配なさらず」

店員「私一人がいなくとも滞りなく店は回る程度には人員に余裕がありますし、何より」

店員「妖精と寄り添う心のある方に少しでも満足いただける様に尽くすのが我々のs……仕事ですから」 ニコッ

老人「ははっ、そうも優しい言葉を重ねられると本気にして入り浸ってしまいそうですのう」

126以下、名無しが深夜にお送りします:2020/12/10(木) 00:02:43 ID:wZG.1DpM
店員「もちろん、歓迎いたします」

老人「ふふっ、本当にあと二十も若かったら家内に叱られることになっていたかもしれませんのう」

店員「あらあら、ふふっ」 ニコリ

老人「おっと、後ろ髪引かれる所ですがそろそろ……ではまた」

店員「はい、またのお越しをお待ちしております」

・・・

127以下、名無しが深夜にお送りします:2020/12/10(木) 00:25:38 ID:wZG.1DpM
巨乳店員「いらっしゃいま……あぁ、やぁっと終わりましたのね……は〜〜ぁ、これでやっとお役御免ですわね」

店員「あら、閉店までまだ時間はあるのだし、そのまま働いていてくれても良いのだけれど?」

巨乳店員「ハッ! 冗談キツいですわ! 誰が好き好んでこんな契約外の労働を……っ!」

ボフン

エルフ「はぁ〜、珍しく"ちょっとだけ留守番をお願い"だなんて頼んでくるからと、安請け合いするんじゃありませんでしたわね」 フワリ

店員「……場合によっては今後も頼もうと思っていたのだけれど、嫌だったかしら?」

128以下、名無しが深夜にお送りします:2020/12/10(木) 00:40:27 ID:Nvc2PXuo
うおおお復活しとる!!!
おかえり!!!!

129よもやこの早さでレスが付くとは……:2020/12/10(木) 01:06:06 ID:wZG.1DpM
エルフ「当然ですわ!! 私の刑期短縮に貢献しない人間相手に媚を売るなんてまっぴらd」

店員「そうですか……働き次第では多少の恩赦もと考えていましたが、必要なさそうですね」

エルフ「いっやぁ〜人間相手に媚を売るの最高!!!この店に私以上の適任者なんていませんでしたわね!!」

店員「あらまぁ、それでは今後とも必要な時はお願いさせていただきましょうかしら」 ニッコリ

エルフ「……それはそうと、随分とお熱な様子だったけれど一体どう言う風の吹き回し? あの人間のどこがそれほどお気に召したのかしら」

店員「はぁ? まったく……あの顔の皺の一つでそれまでの歩みの全てが分かろうものでしょうに……これだからショタコンは」 ハァァァ

130以下、名無しが深夜にお送りします:2020/12/10(木) 01:17:53 ID:wZG.1DpM
エルフ「んなっ! なにを……っ! それを言うなら、貴女こそ自分の歳を考えてモノを言いなさいな!!」

店員「あら、別に歳の差なんてどうでも良くってよ? 新芽や雛鳥、幼気なモノは慈しみこそすれど歯牙にかけるべきモノではありませんもの」

エルフ(自分が枯れ専だからってコイツは……)

店員「あら? 何か言いたい事でも?」

エルフ「いいえぇ? べぇつにぃ?」 シラー

店員「……まぁ私の個人的感情は置いても、よくよく話して見極めておきたかったのも事実ですからね」

131以下、名無しが深夜にお送りします:2020/12/10(木) 20:30:16 ID:2hoXW8p6
ご帰還感謝アアアァァ……!!

132以下、名無しが深夜にお送りします:2020/12/11(金) 02:10:27 ID:rDqnZk6o
店員「お孫さんとの話題作り、その為の来店自体は本当でも、それだけでは無い可能性は大いにあり得たもの」

エルフ「? ……あぁ成る程、そう言えば初見であの場所に気付いたのだったわね……それは確かに」

店員「ここの事を探りたい何処かしらの息がかかってる、もしもそんな素振りが少しでもあったら……とも思ったけれど」

店員「一歩踏み入れた後のあの反応! 深い皺の奥で瞳が満天の星空を映した湖畔の水面が如く、煌いて……っ……」 ...ホウ

エルフ(うわ)

店員「アレなら何も問題ないわ、寧ろああいったヒトこそ妖精達には必要なのです……っ!」

133以下、名無しが深夜にお送りします:2020/12/11(金) 02:50:36 ID:rDqnZk6o
エルフ「まぁ、あの齢のヒトにしては、淀みの無い"色"をしていた点については評価できますわね……少し面白みには欠けますけれど」

店員「……予め断っておきますが、まかり間違ってもあなたを紹介する事はありませんからね」

エルフ「言われずとも、ですわよ……とは言え、そう言うからには現段階で誰が行く事になるかの予想くらいはありますの?」

店員「えぇ、順調に話が進めばドライアドになるでしょうね」

エルフ「へぇ……って、えぇ!? 正気ですの!? よりにもよって超絶人見知り面食い地雷妖精じゃありませんの……まさか、初見で顔を出してきたなんて事は……」

店員「そこまで悪様に言われる程の事を、あの子はしていませんよ……なにしろまだ幼いですからね」


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