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神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」 4社目
1
:
◆8YCWQhLlF2
:2017/12/18(月) 00:50:43 ID:8s/TCYA6
神様「前スレだ!」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1455635965/
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1471198434/
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1486059614/
神使「読まなくても良いと思います」
神様「長い!」
723
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/06(日) 23:33:47 ID:u8y5Okis
神様「早く進めろよ!」
神使「まず、問題点は二つあります。 一つはお母様の失踪、もう一つは少女さんの成長」
神様「そう、それ!」
神使「少女さん、時間移動の力はどの位の頻度で使っていますか?」
少女「意識共有は力のことが知らせそうになった時、何度か過去に飛ばして回避しました」
神使「それが原因という事は考えられませんか?」
少女「意識共有を安定して使えるようになったのは50年前からなので考えにくいと思います」
神使「タイムトラベルの方も頻繁に?」
少女「いいえ、タイムトラベルを最後に使ったのは私が18才の時です」
神様「100年以上前か・・・ その時アイツは?」
少女「私が7歳の時にはすでに行方が分からなくなっていましたから」
724
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/06(日) 23:34:28 ID:u8y5Okis
神使「年齢的にそのタイムトラベルが少女さんの成長を止めた原因という可能性がありそうですね」
少女「」コクリ
神使「ちなみに、過去未来どちらへ?」
少女「両方行きました。 1回目はその時代から3日前」
神様「随分近いね」
少女「私が18歳になったらこの神社を継ぐことになっていたんです。 でも、私・・・」
神様「継ぐのを躊躇した」
少女「はい。 総代が神宮に提出した書類をすり替えました」
神使「それで、神宮の書類に名前が・・・ でも、最初は記載されていたと聞いていますが」
少女「私も昨日それを聞いて不思議に思いました」
725
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/06(日) 23:35:06 ID:u8y5Okis
神様「その時近くに神でもいたんだろ。 アイツと違って少女ちゃんの力は不安定だから神には力が効きにくかった」
神使「神が側にいない所では改変の影響がでる・・・ しかし、それは二通りの時間の流れが発生していることに」
神様「アイツから聞いただけだけど限定的で小さいことなら結構あるらしいよ?」
神使「それは物理法則の書き換えが必要な位重大な事ですね・・・」
神様「未来の方は?」
少女「力の制御が不安定で・・・ たぶん暴走したんだと思います。 怖くてそれ以降使っていません」
神使「どの時代かも分からないですか?」
少女「はい、未来という事だけで。 気付いたら暗くて寒い森の中で・・・ 声がしたので怖くてすぐ戻りました」
726
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/06(日) 23:35:43 ID:u8y5Okis
神様「どう? 解決した?」
神使「少女さんの成長に関して、一つだけ思い当たる節があります」
神様「聞いてやる」
神使「未来からの観測です」
少女「観測・・・」
神使「少女さんが未来に行ってその姿を誰かに見られた場合、その時間・その場所で少女さんが存在していたことが確定されてしまいます」
神様「どういう事?」
神使「例えば100年後に行って誰かの記憶に残った場合、少女さんは100年後に見られた状態でそこにいる必要があると言うことです」
神様「いないとどうなるの?」
少女「私を見た人の記憶に齟齬が発生する・・・」
神使「そうです。 ですから少女さんは未来で観測された状態と同じ状態になるまで歳を取れない」
神様「って事は、少女ちゃんが今の姿で1000年後まで行って誰かに見られたら1000年間年を取らないと?」
727
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/06(日) 23:36:21 ID:u8y5Okis
少女「でも、先ほど複数の流れが存在することも可能と仰っていませんでしたか?」
神様「そうだよ。 人に見られた位、見間違いで済む可能性の方が高いし。 そんな未来に少女ちゃんなんか誰も知らないはずだし」
少女「私の記憶ですと長くても数秒しかその時代にはいなかった気がしますから見られても印象に強く残らない気が」
神使「複数存在できない位の重大な出来事だったのでは?」
神様「あ?」
神使「事象が複数存在する場合、分かれた事象がどこかで収束するんだと思います。 少女さんの場合収束できない事象だった」
神様「日本語でプリーズ」
神使「タイムパラドックスです」
神様「日本語で言えって言っただろーが! 厨二病!」ゲシッ
神使「痛い!」
神様「まぁ、何となく分かったけど」
728
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/06(日) 23:37:01 ID:u8y5Okis
神使「少女さん」
少女「はい」
神使「未来にタイムトラベルしたのは18歳の時が最後と仰っていましたが、もっと若いときに行ったことは?」
少女「・・・・・・」
神使「あるんですね?」
少女「お母さんとは何度か。 でも遠くても2日程度でした」
神様「アイツが一緒なら問題は起こらないな」
神使「一人では?」
少女「ハッキリとは覚えていないんですが、私が7歳の時」
神使「過去未来どちらです?」
少女「分かりません・・・ 実際タイムトラベルしたのかも定かではないんですが、その直後に母がいなくなりました・・・」
神様「それが時間移動だったとしたらアイツの失踪に関係があると?」
少女「私がそう思い込んでいるだけかも知れないんですが」
729
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/06(日) 23:37:37 ID:u8y5Okis
神使「何かその時のことで思い出すことはないでしょうか?」
少女「そうですね・・・」
〜〜〜
少女「お母さん!」タッタッタッ
?「こんな所でどうしたの?」
幼子「あのね、お祭り見てたら迷子になっちゃったの」
?「沢山の人がいるものね。 でも、もう大丈夫よ」ニコッ
〜〜〜
少女「お祭り・・・」
神様「祭り?」
少女「はい、お祭りの日だったと思います」
神使「こちらの神社はお祭りがあるのですか?」
少女「お母さんが亡くなってからは一度も」
730
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/06(日) 23:38:12 ID:u8y5Okis
神使「他には?」
少女「あとは・・・」
〜〜〜
幼子「ねぇ、あのガタガタしてる箱は何?」
?「あれは、お母さんと幼子の宝物。 幼子が大きくなったら一緒に開けましょうね」
幼子「うん!」
〜〜〜
少女「たしか、宝がどうのって・・・」
神様「宝!?」グワッ
少女「え、えぇ。 大きくなったら一緒に開けようって」
神様「ほぉ〜」ニヤッ
731
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/06(日) 23:38:51 ID:u8y5Okis
神使「神様?」
神様「何かな? 神使君」
神使「この状況で変なことを考えていませんよね?」
神様「私は神だぞ? 人の喜びが私のご飯。 失敬なことを言うな」
神使「目の瞳孔が開いてますが? 鼻が大きく膨らんでますが? 口が緩んでいますが?」
神様「うるせーよ」ゲシッ
神使「痛い!」ガクッ
少女「ふふっ」クスッ
神使「すいません、こんな時に神様が不謹慎で」
少女「そんな事無いです。 少し落ち着きました」ニコッ
732
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/06(日) 23:39:29 ID:u8y5Okis
神使「お祭りですか・・・」フムッ
神様「お宝ですか・・・」フムッ
神使「・・・・・・」ジトー
神様「そんな腐ったミカンを見るような目で私を見るのを止めて下さい」
神使「ちなみにこの神社のお祭りというのは何月ですか?」
少女「確か・・・ 毎年1月7日だったと思います」
神様「明日じゃん」
神使「・・・将来この神社でお祭りが開かれるという事でしょうか?」
少女「沢山の人がいました。 境内を埋め尽くす位」
733
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/06(日) 23:40:23 ID:u8y5Okis
神様「将来ここでそんな大祭なんか開かれるのかねぇ〜」
神使「今のままでは可能性は低そうですが・・・」
神様「だったらさぁ〜」
少女・神使「?」
神様「明日、祭りを開けば良いんじゃね」
神使「祭りを!? 私達がですか?」
神様「そう。 境内を人が埋め尽くす位の大きな祭りを開くんだよ」
少女「でも、そんな沢山の人この村には・・・ しかも明日だなんて」
神様「案がある」ニヤッ
神使「まさか神様・・・」
神様「神使君や、電話を繋いでくれたまへ」
734
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/07(月) 07:57:10 ID:NgFyEE8I
神ちゃん頑張れ
735
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/09(水) 07:15:48 ID:9436ABs2
─── 翌日
プッ プッー
おーい、神ちゃ〜ん!
神様「A子ちゃ・・・」
神使「うわっ! 何ですかあの観光バスは!?」
A子「お祭り開くって言うからみんな連れてきたー」
神様「あっ、うん」
736
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/09(水) 07:16:32 ID:9436ABs2
─── 境内
ガヤガヤ
少女「あの、これは・・・」
神様「えっと、先に紹介するね。 この子は神宮の巫女でA子ちゃん」
A子「神宮が誇るミス巫女、A子です」ペコリ
少女「・・・・・・。 少女です」ペコリ
A子「ここって広い神社だね〜」
少女「土地だけですが」
神様「ねぇ、なんで屋台とかまでいるの?」
A子「甘利錆礼手内神社も昨日までお祭りでさぁ。 話をしたら一緒に付いてくるって」
神様「そうなんだ・・・」
737
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/09(水) 07:17:20 ID:9436ABs2
神使「まぁ、お祭りっぽくなりますし良いんじゃないですか? 神職と巫女だらけですが」
神様「そうね、100人位いるからそこそこ賑わってる感は出るかな」
A子「ここに来る途中でバスからスピーカーで宣伝しまくったから人いっぱい来ると思うよ?」
神様「さすがA子ちゃん、私の発想を超える大胆な行動・・・」
神使「よく捕まりませんでしたね」
A子「やだなぁ〜 警察に5回止められたよ」
一同「・・・・・・」
A子「でも正直に私は巫女で神のお告げが〜 って言ったら何も言わずに見逃してくれた」
神様「それは単に関わりたくなかっただけじゃ・・・」
神使「あまり神宮の評判を落とさないで下さいね」
738
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/09(水) 07:17:53 ID:9436ABs2
─── 夕方
ピーヒョロ ピーヒョロ
ガヤガヤ
神様「すげーな・・・ どこから見てもお祭りじゃん」
A子「ふごいね〜」ペロペロ
神様「・・・・・・。 それ何?」ジー
A子「メロン飴、向こうで売ってた」
神様「へ、へぇ〜」ジュルリ
神使「A子ちゃん、巫女装束着たまま食べ歩きなんてダメですよ?」
A子「食べてないもん! ペロペロしてるんだもん。 高速ペロペロー!」ペロペロペロ
739
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/09(水) 07:18:24 ID:9436ABs2
少女「この神社にこんなに人が来るなんて・・・」ウズウズ
神使「少し見てきたらどうです?」
A子・神様「いいの!?」
神様「私は少女さんに言ったんです」
少女「良いんですか?」
神使「もちろんです。日が落ちる頃に倉庫で待ち合わせしましょう」
A子「よっしゃ! 少女ちゃん行こう!」ガシッ
少女「え?」
A子「こっち! さっきすごい美味しそうなもの見つけたんだ」タッタッタッ
少女「あ、ちょ、一人で歩けますから」タッタッタッ
740
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/09(水) 07:18:57 ID:9436ABs2
A子「じゃ〜ね〜 神使さーん」
神様「じゃ〜ね〜 クソ犬ー」
神使「神様はダメです」ガシッ
神様「がー! メロン飴が! メロン飴が私を呼んでいるんだー!!」ジタバタ
神使「呼んでませんから。 私達は倉庫の方に行きますよ」
神様「私も高速ペロペロしたいー!!」ズルズル
741
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/09(水) 08:34:01 ID:JwF/dldY
高速ペロペロ
変な想像したがな
742
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/09(水) 09:15:19 ID:AbUvjGLw
っ旬の牡蠣
743
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/09(水) 19:33:41 ID:9/cy0vWk
支援
744
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/10(木) 02:46:55 ID:qSIVsP1Y
─── 倉庫前
神様「うー 寒ぶ」ブルブル
神使「まだ時間もありますし少し離れたところで監視しましょうか」
神様「こんな寒いのに外で監視とかありえないだろ。 本当に今日が過去の少女ちゃんが来る日かも分からないのに」
神使「そうですが・・・ では、一度社務所に戻ります?」
神様「ん〜・・・」
神使「神様?」
神様「・・・・・・。 中に入ろうぜー」
神使「倉庫の中にですか? 少女さんが来てからの方が良いのでは」
神様「いいから」トテトテ
神使「ちょ、神様」
745
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/10(木) 02:47:45 ID:qSIVsP1Y
ギィー
神使「また勝手に入ったら少女さんに─── !?」
神様「よ、久しぶり」
少女母「お久しぶり、神ちゃん。 そして」
神使「は、初めまして。 神様のお付きで神使と申します」
少女母「こんにちは」ニコッ
神使「もしかして、少女さんのお母様ですか?」
少女母「はい」
神様「いつの時代から?」
少女母「今から123年前」
神様「やっぱり今日で合ってたか」
746
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/10(木) 02:48:39 ID:qSIVsP1Y
少女母「もうじき7歳の時の娘が来るわ。 その子を戻さないとね」
神様「人が多いし結構見られちゃうから修正も必要だな」
少女母「子供一人が見られた位じゃ時間軸なんて変わらないわ。 特にこれだけ多ければね」
神様「そうなの? んじゃ私達も挨拶しようかな」
少女母「それは勘弁して欲しいかな。 さすがに二人に見られると事象が確定しちゃうし」
神使「印象が強すぎるという事ですね?」
少女母「もし会うんだったら過去を少し弄らせてもうらうけど」
神使「会うのは止めておきましょう」
少女母「よかった。 正直言うと時間移動できる力も残り少ないしね」
神様「そう言えば、お前元の時代に帰ってないだろ。 失踪したことになっているぞ」
少女母「この後少しやることがあってね」
神様「まさか戻れないのか?」
少女母「」ニコッ
神様「・・・・・」
747
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/10(木) 02:49:16 ID:qSIVsP1Y
少女母「ねぇ神ちゃん、ここ覚えてる?」
神様「?」
少女母「私、ここで神ちゃんに初めて会ったの」
神様「ここが・・・ あの時は周りに何も無かったからな」
少女母「2000年以上前だものね。 でも、私にとってはとても大切な場所」
神様「そうか」
少女母「他の人にはない力を持って生まれて・・・ 神ちゃんに救われなかったら私・・・」
神様「あの時のお前、酷い状態だったもんな。 精神も体もボロボロで」
少女母「でも、そういう過去があったからこそ、今の私がいてあの子もいる」
神様「そうだな」
748
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/10(木) 02:50:40 ID:qSIVsP1Y
少女母「あの子も私と同じ力を持ってしまって、もう少し側にいてやりたかったんだけど・・・」
神様「大丈夫。 良い子に育ってるよ」
少女母「ありがとう、神ちゃん」ニコッ
お母さーん?
神様「やべ、小さい方の少女が来た!」アワアワ
神使「見ちゃうとまずいですね。 神様、箱! この箱に入りましょう」
神様「声は聞こえちゃうけど大丈夫か?」
少女母「はい、耳栓」スッ
神使「ありがとうございます」
神様「私は?」
少女母「1個しかないから、神ちゃんは耳を塞いでおいてね」
神様「マジっすか!?」
少女母「絶対に覗き見はしないでね?」
神様「しゃーねな。 急げ!」ゴソゴソ
749
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/10(木) 02:51:20 ID:qSIVsP1Y
ギー
幼子「お母さん? どこ?」テクテク
ガタガタ
幼子「!?」ビクッ
少女母「幼子」
少女「お母さん!」タッタッタッ
少女母「こんな所でどうしたの?」
幼子「あのね、お祭り見てたら迷子になっちゃったの」
少女母「沢山の人がいるものね。 でも、もう大丈夫よ」ニコッ
750
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/10(木) 02:53:58 ID:qSIVsP1Y
幼子「ねぇ、あのガタガタしてる箱は何?」
少女母「あれは、お母さんと幼子の宝物。 幼子が大きくなったら一緒に開けましょうね」
幼子「うん!」
少女母「お母さんちょっとお仕事があるから、先に帰っててね」
少女「はい!」ニコッ
少女母「この小屋の裏に光った穴があるから、そこからお帰り」
幼子「はーい!」タッタッタッ
ギー バタン
─── 外
幼子「♪〜」タッタッタッ
少女「あれ? 今だれか小屋から出てきたような・・・」
A子「少女ちゃん? どったの?」ペロペロペロ
少女「・・・・・・。 !?」タッタッタッ
751
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/10(木) 02:55:20 ID:qSIVsP1Y
─── 小屋の中
神様「行った?」ニョキ
少女母「えぇ」
神様「ふ〜 危機一ぱ───」
ギー
神様「!?」バタン
少女「神様、神使さん、いますか? 今、だれかここから・・・ !?」ハッ
752
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/10(木) 02:56:10 ID:qSIVsP1Y
少女母「久しぶり」
少女「お母・・・ さん・・・?」
少女母「」ニコッ
少女「本当に・・・ お母さん・・・」
少女母「未来のあなたに会いたくて、お母さんズルして見に来ちゃった。 な〜んて」ニコッ
少女「お母さん・・・ お母さーん!!」ダキッ
少女母「ふふふ。 小さいあなたより甘えん坊さんだこと」ナデナデ
少女「お母さーん! 会いた・・・ かった・・・」グスッ
少女母「ごめんね、あなたには辛い思いをさせてしまって」
753
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/10(木) 02:57:03 ID:qSIVsP1Y
少女「そうなんだ、やっぱりこの時代に・・・ さっき出て行ったのって・・・」
少女母「7歳の時の少女」
少女「やっぱり・・・ ごめんなさい。 わたし力の使い方が分からなくて、気付いたらここに・・・」
少女母「お母さんだって最初はそうだった」
少女「でも、あの日以来お母さんは戻ってこなかった・・・ 私がお母さんを」グッ
少女母「心配しないで? それとこれとは別の事象だから。 あなたが心配することじゃないわ」
少女「・・・・・・。 ねぇ、お母さんって昔、神さまだったの?」
少女母「神ちゃんから聞いたの?」
少女「」コクリ
少女母「そうよ。 これでも“時の女神”なんて呼ばれてたすごい神さまだったんだから」
少女「時の女神・・・」
754
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/10(木) 02:57:57 ID:qSIVsP1Y
少女母「お母さんの言う事が信用できない?」
少女「そんな事ない」
少女母「必ずまた会えるから」
少女「お母さん」
少女母「だから、ね?」
少女「うん」
ガタガタ
少女「?」
少女母「そうだ。 これ、覚えてる?」
少女「箱・・・ 昨日の朝はなかったのにいつの間に・・・」
少女母「あなたが大きくなったら開けるって約束したわね」
少女「私とお母さんの宝物・・・」
755
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/10(木) 02:58:43 ID:qSIVsP1Y
少女母「開けてみましょうか」
少女「いいの?」
少女母「えぇ。 私の宝物、そしてあなたにも宝物になって欲しいな」
少女「」テクテク
パカッ
神様「ちっす。あなたの宝物です」
神使「すいません」
少女「・・・・・・」
756
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/10(木) 02:59:40 ID:qSIVsP1Y
神様「お気に召しませんでしたか?」
少女「ふふっ、お母さんの宝物って───」
シーン
少女「お母さん?」キョロキョロ
少女「お母さん? お母・・・さん・・・」シュン
神使「少女さん・・・」
神様「・・・・・・」
757
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/10(木) 06:49:42 ID:0nVvcWdw
おつ
悲しくなってきた
758
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/11(金) 20:34:34 ID:irKyNpU6
─── 参道
テクテク
神使「なんだか不思議な感覚ですね」
神様「あ?」
神使「100年以上前の方にお会いしたんですよ?」
神様「あ〜」
神使「過去・現在・未来ってどういう繋がりなんですかね」
神様「私は常に未来を見据えているから過去なんか気にしないけどね」
神使「過去を変えれば未来が変わる。 未来を変えれば過去が変わる・・・ よく分からないですね」
神様「本当は変わらないんじゃないか?」
神使「?」
神様「それを証明する手立てはないけどな」
神使「そうですね」
759
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/11(金) 20:35:35 ID:irKyNpU6
ガサゴソ
神様「?」
神使「森の奥ですね。 狸さんでしょうか?」
神様「いや、あれって・・・」ジー
神使「誰かいる感じがしますね。 暗くてよく見えませんが」
神様「あれ少女ちゃんだよ。 何であんな所にいるんだ?」
少女「」キョロキョロ
神様「おーい! 少女ちゃ───」
少女「!?」ビクッ
シュンッ
神様・神使「!?」
神使「・・・・・・。 今消えませんでした?」
760
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/11(金) 20:36:37 ID:irKyNpU6
少女「どうしたんですか? こんな所で」テクテク
神様・神使「え?」クルッ
少女「? 森に何かあるんですか?」キョロキョロ
神様「少女ちゃん? いま森の中に」
少女「私、参道から歩いてきましたけど。 やっぱりお母さんは見つかりませんでした・・・」
神様「あ、うん。 でも・・・ あれ?」
少女「お話しがあります。 後ほど社務所で」タッタッタッ
神様「・・・・・・」
761
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/11(金) 20:37:21 ID:irKyNpU6
神使「神様、本当に森の中にいたのは少女さんなんですか?」
神様「間違いない。 私、これでも視力4.0あるから見間違うなんて事は絶対にない」
神使「4.0なんて数字あるんですか・・・」
神様「あれは間違いなく少女ちゃんだった」
神使「考えられるのは18歳の時の少女さんという事ですね」
神様「もんぺ穿いてた。 もんぺ」
神使「まさか、少女さんがこの時代までいる原因を作ったのは・・・」
神様・神使「・・・・・・」
神様「やべ、どうしよう」
神使「大変な事をしてしまったような気がします」
762
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/11(金) 20:38:02 ID:irKyNpU6
神様「お前、過去の自分に意識を移して回避してこい」
神使「できるわけないじゃないですか・・・ それこそ神様はどうなんです?」
神様「私を誰だと思ってんだよ、そんな神っぽいこと出来る分けねーだろ! ふざけんな!」
神使「逆ギレしないで下さい・・・」
神様「どうする、逃げるか?」
神使「最低ですね・・・ きちんと少女さんにお話をしたほうが」
神様「そ、そうね。 私は終始土下座をするからお前から話を───」
カサカサ
神様「?」
神使「どうされました?」
神様「・・・・・・。 いや、私ちょっとコーラ買ってくる」トテトテ
神使「あ、ちょっと神様逃げないで下さいよ」
763
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/11(金) 20:39:07 ID:irKyNpU6
─── 森の奥
神様「よ」
少女母「」ニコッ
神様「え〜と・・・ いつのお前?」
少女母「さっき会ったばかりの私」ペロッ
神様「あ〜 やっぱまだいたんだ。 っていうかなんでお前もメロン飴持ってるの?」
少女母「事象の収束って知ってる?」
神様「何だよ急に・・・ 確か、いくつかに分かれたメロン飴が最終的には1つになるって事だっけ?」
少女母「そう。 メロン飴じゃなくて時間だけどね」ペロッ
神様「・・・・・・。 それがどうした?」
少女母「あの子が狙われているって事も知ってる?」
神様「この前少女ちゃんから聞いた」
764
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/11(金) 20:40:40 ID:irKyNpU6
少女母「あの子はこの先、生きている限り狙われる」
神様「あ? でもその度に回避したって・・・ まさか!?」
少女母「そう、事象の収縮。 あの子が狙われることは確定しているわ」ペロッ
神様「・・・・・・」
少女母「その先にあるのは・・・」
神様「まさか、お前それを回避するためにタイムトラベルを・・・」
少女母「勝手よね。 あれだけ時間移動はダメだって言っておきながら」ペロッ
神様「・・・・・・。 ねぇ、そのメロン飴───」
少女母「自分でも分かってる。 でも、母親としてあの子にしてやれることなんかこの位しかないから」
神様「そ、そうか」
少女母「虫のいい話よね」
神様「少女ちゃんが捕まって、力が悪用されたらもっと悲劇が起こるんだろ?」
少女母「・・・・・・」
765
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/11(金) 20:43:02 ID:irKyNpU6
神様「回避できそうなのか?」
少女母「やっとたどり着けそう」
神様「分かった。 現在の少女ちゃんはどんな手を使ってでも私達が守る」
少女母「ありがとう」
神様「その代わり、回避出来たら知らせろよ?」
少女母「うん」フカブカ
神様「そんな畏まるな。 少女ちゃんが長いこと狙われ続けているのは私にも責任があるし・・・」
少女母「?」
神様「さっき、18歳の少女ちゃんを見ちゃったから」
少女母「違うわ。 神ちゃんのせいじゃないの」
神様「でも、間違いなくこの曇りなき眼に焼き付いてるけど・・・」
少女母「神が観測しても改変は起こらない。 神ちゃんならなおさら」
神様「あっ、そう言われれば・・・。 犬ころもハッキリ見たわけじゃないって言ってたし」
766
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/11(金) 20:44:16 ID:irKyNpU6
少女母「あの子を観測したのは私、さっき私も影から一緒に見てたわ」
神様「どういう事だ? 何でお前がそんな事をする必要が?」
少女母「事象の収束を遅らせるため」
神様「なるほど・・・ すいません、私の頭は完全にオーバーヒートしました。 だからそのメロン飴下さい」
少女母「ふふっ」クスッ
神様「・・・・・・。 お前さ、何処まで未来を知ってるの?」
少女母「元“時の女神”だもん。 何でも知ってるわよ?」ニコッ
神様「ったく。 怖いね〜 時間を超えられるヤツは。 ま、後は任せておけ」
少女母「ありがとう神ちゃん」
神様「その代わり取引だ」
少女母「?」
神様「お願いですからそのメロン飴下さい」ドゲザ
767
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/12(土) 06:54:31 ID:salIEX5I
本当に面白いわ
768
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/19(土) 21:13:01 ID:kHiKDmPI
─── 社務所
ガラガラ
神様「ただいま〜」ペロペロ
神使「神様、どこに行かれてたのですか?」
神様「ん? ちょっとそこまで」ペロペロ
神使「・・・まさかメロン飴を買いに?」
神様「おや〜 欲しくなっちゃった? ペロペロしたくなっちゃた? でも、あ〜げない」ペロペロ
少女「・・・・・・」ジー
神様「あげない!」ペロペロ
769
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/19(土) 21:13:47 ID:kHiKDmPI
少女「・・・・・・」ジー
神様「・・・・・・。 ちょ、ちょっとだけならペロってもいいよ?」
少女「いりません」
神使「そんなドロドロになった飴なんかあげようとしないで下さい・・・」
少女「それより、お話しがあります」
神様「私がかわゆすぎる件について?」
少女「この神社の今後についてです」
神様「あ〜 真面目なパティーンね」
770
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/19(土) 21:14:31 ID:kHiKDmPI
神使「実は私達も少女さんにお話しがありまし───」
神様「シャーラップ!」ゲシッ
神使「痛っ!」
神様「その件は片が付いたんだよ!」
神使「どういう事です?」
神様「私は悪くなかったという事」
神使「・・・・・・」ジトー
神様「そんなにメロン飴が欲しいならくれてやるよ! お口を開きやがれ!」ズボッ
神使「ふがっ!」
771
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/19(土) 21:15:18 ID:kHiKDmPI
神様「さぁ、少女よ。 このかわゆい神ちゃんに悩みを打ち明けなさい」
少女「私、この神社を継ごうと思います。 いえ、継がせて頂けないでしょうか」
神様「・・・・・・」
少女「身勝手なお願いだっていう事は承知してます。 でも───」
神様「いいよ」
少女「え?」
神使「あの神様、せめて少女さんのお話を最後まで聞いてから結論を出すべきでは・・・」ペロペロ
神様「寂れて人も来ないような無人神社を継ぎたい、って人がいるのに断る理由なんかないじゃん」
神使「それはそうなんですが・・・」
神様「それじゃぁ神使君、この神社を廃社にして売っぱらったらいくらになる?」
神使「社務所や本殿の解体費用でマイナスになると思います」ペロッ
神様「だろ? っていうか、返せよ私のメロン飴!」ガシッ
神使「あっ」
772
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/19(土) 21:15:57 ID:kHiKDmPI
少女「私、この場所が私とお母さんを繋ぐ唯一の場所だって分かったんです」
神使「そうでしたか」
少女「だから、私がお母さんが守ってきた神社を・・・ お母さんの意志を継いで───」
神様「ダメ」
少女「・・・・・・。 え?」
神使「あの神様、意味が分からないんですが・・・」
神様「アイツのために継ぐんだったらダメ。 いい? 少女ちゃんの人生は少女ちゃんが決めること」
少女「・・・・・・」
神様「継ぐと言うのは守ることだけじゃない。 進まないと行けないんだよ」
少女「進む・・・」
神様「少女ちゃんはこの神社を継いで進むことが出来る?」
少女「できます」
773
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/19(土) 21:16:35 ID:kHiKDmPI
神様「んじゃ今日からこの神社は少女ちゃんに任せる」
神使「少女さん、頑張って下さいね」
少女「ありがとうございます」ペコリ
神様「その代わりと言っちゃ何だけど〜 お願いがあるんだよね〜」クネクネ
少女「私に出来ることでしたら」
神様「本当に?」
少女「えぇ、まぁ」
神様「んじゃ、神になって?」
少女「神!? 私がですか?」
神様「そう。 お母さんと同じ“時の女神”に」
774
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/19(土) 21:17:44 ID:kHiKDmPI
─────
───
─
─── X年後
神様「いや〜 懐かしいね〜」トテトテ
神使「毎年来ているじゃないですか」テクテク
神様「参拝者もだいぶ増えたな」
神使「あっ、神様あそこ見て下さい。 少女さんです」
神様「ん? 隣に巫女服着たちっこいのがいるけど?」
神使「最近赴任した神使さんです。 彼女は去年神使学校を主席で卒業した優秀な子だと聞いています」
神様「へ〜 二人とも巫女服姿がきゃわゆい!」
神使「ご挨拶にいきましょうか」
神様「そうね」
775
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/19(土) 21:19:10 ID:kHiKDmPI
新米神使「女神さま! お掃除終わりましたです!」ビシッ
少女「その女神さまっていうの恥ずかしいので止めて欲しいんですけど・・・」
新米神使「何を言っているんですか! 女神さまは私の憧れの神さまなんですから!」キラキラ
少女「憧れだなんて・・・」
新米神使「この神社に赴任し早1年、いつか私も女神さまのように立派な───」
少女「わ、分かりましたから。 それより本殿のお掃除をお願い出来ますか?」
新米神使「勿論です! でも・・・」
少女「?」
新米神使「どうして、この神社にはご神体がないんですか?」
少女「それは・・・」
新米神使「宮司も神職すらいないのも変だと思うんです。 衛士はいるのに」
少女「そう・・・ ですね・・・」
776
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/19(土) 21:20:27 ID:kHiKDmPI
新米神使「あの衛士さん達って神宮の神付衛士ですよね?」
少女「よく知ってますね」
新米神使「学校で習いましたから。 神を守れる衛士は全国に5人しかいない精鋭さんだって」
少女「そうなんですか?」
新米神使「何か理由でも?」
少女「えーと・・・」
新米神使「新米とは言え私もこの神社の神使! ぜひ教えて下さい!」ズイッ
少女「・・・・・・。 そ、それよりお掃除済ませたらお昼は新米神使ちゃんの好きな鴨鍋にしましょう」
新米神使「か・も・な・べ!?」パァ
少女「頑張って下さいね」ニコッ
新米神使「はい! 喜んで!!」タッタッタッ
少女「・・・・・・」ハァ
777
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/19(土) 21:21:24 ID:kHiKDmPI
お〜い! 少女ちゃ〜ん!
少女「?」クルッ
神様「久しぶり〜」
神使「ご無沙汰しております」ペコリ
少女「神様に神使様! もうそんな季節なんですね」
神様「ま〜ね〜」
少女「毎年気にかけてお越し頂きありがとうございます」フカブカ
神使「そんなに畏まらないで下さい」
神様「立派に神さまやっているみたいだね」
神使「可愛らしい神使さんも居るようで」
少女「神宮の方には何度も神使の配属は断ったんですが」
778
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/19(土) 21:22:21 ID:kHiKDmPI
神様「まだ狙われてる?」
少女「はい。 でも神宮から派遣されている衛士さんたちがいるので」
神使「頼もしいですね」
神様「神社の方もそこそこ参拝者も来ているみたいだし」
神使「少女さんの神階も上がったそうで、おめでとうございます」
少女「私なんかまだまだです。 あの子と同じく右も左も分からない新米ですから」
神使「そんな事は無いですよ。 立派な主神様です」
神様「巫女服もよく似合ってる。 神だからってゴテゴテした服を着ないところが良し!」
少女「・・・・・・」
神様「少女ちゃん?」
少女「私、きちんとお母さんの後を継げているのかな?」
神使「立派に継げていると思いますよ?」
神様「そうそう、私が太鼓判を押してあげる」
779
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/19(土) 21:23:03 ID:kHiKDmPI
少女「私、この神社のことを何も知らないんです。 お母さんから詳しく聞いた事なんて無かったので・・・」
神様「アイツも少し位は教えるなり残すなりしておけば良かったのにな」
神使「きっと力の存在を知られないように念を入れていたのではないですかね」
神様「でも、神体がないなんてちょっとおかしいよな」
?「だって、神よりも先に神体がある方がおかしくない?」
少女・神様・神使「・・・・・・」クルッ
?「この神社も主神様が付いたことだし、ご神体を用意しないとね」
少女「お母・・・ さん・・・ どうして・・・」
少女母「久しぶり」ニコッ
780
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/19(土) 21:24:15 ID:kHiKDmPI
神様「よっ」
少女母「」フカブカ
神様「終わったのか?」
少女母「えぇ、全て」
神様「ご苦労様」
少女母「」ニコッ
神様「皆の者! 宴の準備だ!!」
おわり
781
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/01/19(土) 21:26:40 ID:kHiKDmPI
ペロペロー!
782
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/20(日) 09:04:51 ID:N.5Vh8yI
おつ
犬コロは飴美味しかったのかな
神ちゃんのヨダレ付き
783
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/20(日) 09:22:12 ID:LBSKP.EA
乙です!
数年後の神ちゃんの返済が、少し楽になってますように
784
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/21(月) 15:53:28 ID:ZmT2.BVQ
おつおつ
785
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 18:05:28 ID:sA6gPbHw
神ちゃん節分だ
786
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/18(月) 14:39:11 ID:VVKc4jjI
乙
787
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/03(日) 22:45:09 ID:sdwlN4Is
お雛様
788
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/26(火) 22:42:54 ID:R182Jsos
桜が咲くよ
789
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/02(火) 16:56:54 ID:rd/IVkls
神ちゃん、花見しようぜ!
790
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 03:22:28 ID:8pbkSrWc
草餅つくったよ〜食べにおいでよ〜
791
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/09(火) 21:59:49 ID:MwTzfhf.
ガタンゴトン
神様「♪〜」ニコニコ
神使「・・・あの、神様?」
神様「何かな? 神使君や」
神使「どうして今回は付いてくるんですか? いつもは嫌がるのに・・・」
神様「ふふふ。 それは犬ころが嘘をついているからだよ」ニヤッ
神使「・・・・・・」
神様「神使会なら、私を近場まで連れて行こうとする。 でも〜今回は違った!」
神使「うっ・・・」
神様「きっと私を連れて行きたくない場所、つまり楽しいところに行く気だ!」ドヤッ
神使「はぁ〜・・・」ガックリ
神様「私を騙すならもっと念入りにするべきだったな」ウヒャヒャ
ガタンゴトン
792
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/09(火) 22:00:37 ID:MwTzfhf.
■ 神様「神様だ!」 神使「神力ゼロですが・・・」 番外編・2019年春
テクテク
神使「神様、約束してください」
神様「あ?」
神使「絶対に暴れない、絶対に問題を起こさない、絶対に言うことを聞く」
神様「お前さぁ、私を何だと思ってるわけ?」
神使「例えば、ものすごく可愛くて神様好みの少女さんがいたらどうします?」
神様「まぁペロるね」
神使「しかも・・・ その方が人とは少しだけ違う存在だとしたら?」
神様「そりゃ剥くよ。 そして全身をローアングルから舐め回すように―――」
神使「ダメです。 全て禁止です」
神様「はぁ? それじゃ私の存在意義がないじゃん」
793
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/09(火) 22:01:14 ID:MwTzfhf.
神使「今回ばかりは神様がいつも通りに接すると国際問題になります」
神様「私は生物兵器か?」
神使「遠からず」
神様「おい」
神使「神様の身に何があっても責任取れませんので」
神様「それって何、どっかの国の王女様でも来るの?」
神使「そんな話はこちらサイドに話なんか回ってきませんから」
神様「こちらサイドと言うことは・・・」
神使「神宮の、いえ日本の恥だけはさらさないでくださいね」
神様「ん〜 よく分からないけど善処します!」ビシッ
794
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/09(火) 22:02:06 ID:MwTzfhf.
――― キセキ野教会
神様「あれ? ここって・・・」
神使「キセキ野教会です」
神様「偽シスターのうさーがいるところだよな。 アイツと会うのは何百年ぶりかなぁ〜」
神使「去年お会いしてます」
神様「テヘッ」ペロッ
神使「いいですか神様、ここから先では大人しくしてくださいね。 約束ですよ?」
神様「わーてるって。 迷子の子ウサギみたいにかわゆくプルッてるから」
神使「では、入りましょう」
795
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/09(火) 22:03:14 ID:MwTzfhf.
ギー
神様「レジース エンド ジェントルメン! 皆大好きかわゆい神ちゃんの登場だ! ドドン!!」
うさー「!?」ビクッ
神使「2秒前の約束も覚えていないんですか・・・」ハァ
うさー「げっ、神ちゃん!」
神様「げっ!って何だよ偽シスター」
うさー「本物のシスターだよ! なんで神ちゃんがここに・・・」
神使「申し訳ありません。 神様を巻くのに失敗しまして」ペコリ
うさー「う〜・・・ 終わった・・・」
神様「私を抜かして愉快な仮面舞踏会を開催するそうだな?」
うさー「そんなのしないよ! ここは教会! 修道院!」
796
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/09(火) 22:04:00 ID:MwTzfhf.
神様「あれ? うさーだけか? 修道女ちゃんは?」キョロキョロ
うさー「あ〜 今パチカンの方に行ってて」
神様「パチカン!?」
神使「で、では神様。 温泉付のホテル取りましたから私達はそちらに行きましょうか」
ギー
一同「?」クルッ
少女「はじめまして、パチカンから参りましたウリエルと申します」ペコリ
うさー「は、はじめまして。 ず、随分早かったですね」
少女「遅れてはいけないと思いまして。 少し早すぎましたでしょうか、すみません」ペコリ
うさー「全然大丈夫だよ! 長旅で疲れたでしょう。 お部屋に案内するからこっちへ」スタスタ
神様「ぁ・・・ ぁ・・・」ワナワナ
神使「神様?」
神様「ワイのストライクゾーンにはまりマクリマクリスティー!」ピョーン
少女「キャー!!」
797
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/09(火) 22:05:07 ID:MwTzfhf.
――― 数分後
神様「本当にすいませんでした。 ついテンションが・・・ 警察だけは勘弁を」ドゲザ
少女「気にしないでください。 熱烈な歓迎ありがとうございます」ニコッ
神使・うさー(良い子だ)
神使「神様、飛びつかないって約束しましたよね?」
神様「だって! こんな天使のようにかわゆい少女に抱きつかないなんて失礼だろ?」
神使「抱きつく方が失礼です」
神様「じゃぁ剥く? スポーンって」
神使「・・・・・・」ジー
神様「冗談だよ、人を剥くのは私の主義に反するから。 剥くのはこっち側のヤツだけ」
少女「あの〜・・・」
798
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/09(火) 22:05:43 ID:MwTzfhf.
うさー「あっ、ごめんね紹介がまだだったね。 今土下座してるのが―――」
神様「私は、神宮に籍を置くとってもかわゆい巫女の神ちゃん!」
少女「巫女・・・ 聞いたことあります。 私達で言うところの修道女、シスターうさーと同じですね」ニコッ
うさー「まぁ、そんな感じだね。 いろんな意味で」ハハハ
神様「親しみを込めて皆はかわゆい神ちゃんと呼んでるから、そう呼んでもらって構わない」
少女「はい、かわゆい神ちゃん」ニコッ
神様「あんたが初めてや、そう呼んでくれたのは・・・」グスッ
少女「?」
神使・うさー(良い子だ)
799
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/09(火) 22:06:20 ID:MwTzfhf.
うさー「そ、そしてこちらは神使さん」
神使「初めまして、神宮所属の神使と申します」ペコリ
少女「神使様!? 日本の神の使いですね! 仕える神は違えど私と同じですね」ニコッ
神様「ん?」
うさー「あ〜 彼女はパチカンの天使でウリエルちゃん」
少女「ウリエルと申します。 不束者ですがよろしくおい願いいたします」ペコリ
神様「天使なの?」
少女「はい。 でも、先日天使学校を卒業したばかりの未熟者でして」
神様「あ〜 こっち側なら剥いとく?」
神使「神様?」
神様「うそうそ」
800
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/09(火) 22:06:55 ID:MwTzfhf.
神使「長旅ご苦労様です」
少女「初めての飛行機とても感動しました!」
うさー「さ、ウリエルちゃんお部屋に案内するね」
少女「その前に無事に着くことが出来た感謝を神に」
うさー「そだね、礼拝堂はこっち」スタスタ
少女「はい!」スタスタ
神様「・・・天使ねぇ〜」ボソッ
801
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/09(火) 22:08:52 ID:MwTzfhf.
春だねぇ〜
802
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/09(火) 22:24:31 ID:jTwupuZs
神ちゃんまってたよーおかえりー
803
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/10(水) 09:28:27 ID:JmkRDRgY
神ちゃんktkr
乙!!!!11!1!!!
804
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/11(木) 21:35:37 ID:7Jf3JPRU
――― 教会内・談話室
神様「交換留学?」
うさー「うん。 ウリエルちゃんは日本へ、修道女ちゃんはパチカンで研修」
神使「ウリエルさんはまだお若いのにしっかりされた方ですね」
うさー「さすが天使! とっても良い子だよね!」
神様「でも何でわざわざウリウリは日本へ?」
神使「また変なあだ名を勝手に付けて・・・」
うさー「ウリエルちゃんは将来日本の担当天使になりたいんだって」
神使「そこでウリエルさんの研修先として白羽の矢が立ったのがこのキセキ野教会なんです」
神様「ん〜 でも神宮は関係なくない?」
うさー「この教会は神宮の持ち物でもあるし、勝手にパチカンだけの判断って訳にもいかないみたいで」
神使「パチカンの方から神宮へ協力のお願いもありまして。 神宮としても、その・・・」
神様「めったにないチャンスだから監視したいと」
神使「まぁ、ストレートに言うとそうですね」
805
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/11(木) 21:36:48 ID:7Jf3JPRU
神様「なるほどね〜 それでお守り役として私が選ばれた訳か」フム
神使「私と、うさーさんにです」
神様「どうして私がハブられるんだよ! そこは私だろ! 私が最優先だろ」
うさー「ウリエルちゃんはパチカンで100年ぶりの天使なんだよ? それだけ大切な存在なんだよ」
神使「100年ぶり?」
うさー「これウリエルちゃんの履歴書」スッ
神使「拝見します」
神様「ぱちかーの あんげー・・・」
神使「パチカン法王庁付属天使学校ですね」
神様「お前ヒンズー語読めるの?」
神使「これはラテン語です」
806
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/11(木) 21:37:55 ID:7Jf3JPRU
うさー「天使学校は天使の養成を専門に行う特殊校で、ウリエルちゃんは100年ぶりの卒業生なんだって」
神様「そんなに通うの?」
うさー「違うよ、100年間天使生がいなかったんだよ」
神使「という事は、ウリエルさん一人のための学校という事ですか?」
うさー「うん。 彼女が卒業してまた休校になったみたいだけど」
神様「ふ〜ん。 新米天使ねぇ〜・・・」
神使「何か気になることでも?」
神様「ねぇ、あれ本当に天使なの?」
神使「どういう意味です?」
神様「う〜ん、私にはただの人にしか見えないんだけど」
うさー「あ〜 彼女はまだ正式には天使とは違うんだって」
神様「あ?」
うさー「正式な天使になるには、自ら困難な目標を立ててそれを達成した後に大天使の審査を経ないといけないんだよ」
神様「うわ〜 アチラさんが好きそうな仕組みだな」
うさー「ちゃんとした天使になったら輪っかも羽根も出せるらしいよ」
807
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/11(木) 21:39:14 ID:7Jf3JPRU
神様「で、どこまで面倒見るの?」
うさー「輪っかでるまで」
神様「何その投げっぱなしジャーマン」
神使「私はその間、平穏に過ごせるように万全を期すようにと言われています」
神様「仕方ないな。 ウリウリは私が手塩にかけて立派なエンターテイナーに育て上げる!」
うさー「う〜 それが問題なんだってば〜」
神様「まずは人を引きつけるポーズ芸だな」
神使「神様、今回はお願いですから手を出さないで下さい。 何かあったら洒落になりません」
神様「あ? 私がこんなに面白いオモチャを見つけてそう簡単に諦め付くと思ってんの?」
うさー「諦めて!」
神使「ウリエルさんが日本にいる間、大人しくしていたらコーラ1年間フリーパス券をあげます」
神様「!?」ピクッ
神使「しかも前払いです」」
神様「宣誓! 明日より神ちゃんはひたすらニートになることを誓います! ラーメン」
うさー「神ちゃんの中でコーラの存在ってどれだけ大きいの? あと、アーメンね」
808
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/11(木) 21:40:12 ID:7Jf3JPRU
神様「それより、ウリボーは?」
神使「ウリエルさんです」
うさー「シャワー。 すぐ来ると思うけど」
ガチャ
少女「遅くなりすみません」ホクホク
神様「うひょ〜 やっぱ辛抱たまらん! ウリウリちゃ〜ん」ピョーン
少女「うわっ!?」
神使「ちょっと神様! 約束をいきなり破らないで下さい!」
神様「バーカ、明日からって言ったし〜」
神使「うぐっ!」
809
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/11(木) 21:41:00 ID:7Jf3JPRU
神様「高速スリスリー」スリスリ
少女「くすぐったいですよ神ちゃんさん」ウフフ
神使・うさー(良い子だ)
神様「ふおっっ〜っ!!」スリスリ
うさー「神ちゃんの目が完全にトランス状態なんだけど」
神使「30分もすれば飽きると思いますが・・・」
うさー「う〜 神使君、わたし明日からちょっと不安だよ」
810
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/12(金) 04:34:22 ID:KrqanyG6
おつ
嬉しいなぁ
811
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/14(日) 23:28:31 ID:tF6njZkQ
――― 翌日
うさー「ふぁ〜」テクテク
少女「おはようございます、シスターうさー」ニコッ
うさー「おふぁよ〜 早いね〜」
少女「朝食の準備しておきましたから一緒に食べましょう」
うさー「ゴメンね、手伝わなくて」
少女「気にしないで下さい。 神ちゃんさんと神使様は?」
うさー「まだ朝の3時だしね。 寝かせておこうよ」
ガチャ
うさー・少女「?」クルッ
神様「ふぁ〜ぁ」ヨロヨロ
少女「神ちゃんさん! こんな早く・・・ もしかして、私達に合わせて・・・」
神様「ん? 私これから寝るところ」
812
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/14(日) 23:29:25 ID:tF6njZkQ
天使「えー!? 今まで起きていたんですか!?」
うさー「もー ダメだよ? あんまり夜更かししちゃ」
神様「エンジェル・ワーにはまっちゃってさぁ〜」
うさー「エンジェル? 何それ?」
少女「!?(まさか神ちゃんさん、私のために天使の勉強を・・・?)」キラキラ
神様「かわゆい天使たちを手込めにして他の宗教を潰していくスマホゲーム」
うさー「それ“ワー”じゃなくて“ウォー”だね・・・」
少女「う〜・・・」ガクッ
うさー「と、取りあえず神ちゃんはお休み〜」
神様「おやふみ〜」トテトテ
うさー「さ、朝ご飯頂こうよ!」アハハ
少女「はい゛」グスン
813
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/14(日) 23:30:27 ID:tF6njZkQ
――― 翌日
うさー「今日は良い天気だね〜」
神使「絶好のお掃除日和です」
少女「普段出来ないような細かいところもやってしまいましょう」
うさー「それじゃ、ウリエルちゃんは各お部屋のお掃除をお願い」
少女「はい!」
うさー「これ、お掃除セットね」
神使「あっ、こちらも一緒にお持ち下さい」スッ
少女「このスプレーは何ですか?」
神使「ダニよけ・・・ いえ、聖水です。 人体には無害ですので動かない布団にはそれで対処して頂ければと」
少女「動かない布団?」キョトン
814
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/14(日) 23:31:29 ID:tF6njZkQ
――― 神様の部屋
コンコン
神様「あ〜い」
少女「ウリエルです。 お部屋のお掃除をしに来ました」
神様「どぞ〜」
ガチャ
少女「失礼しま・・・ す・・・」
神様「ん? どったの?」
少女「どうしたんですかこの惨状は!?」
神様「え?」
少女「こんなに散らかって」
815
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/14(日) 23:33:16 ID:tF6njZkQ
神様「あ〜 私ニート生活中だから」
少女「そ、そうでしたか・・・ で、ではお掃除だけさせてもらいますね」ハハハ
神様「よろ〜」モソモソ
少女「・・・・・・。 あの〜」
神様「?」
少女「お布団を干したいのですが」
神様「いや〜 しばらく干さなくてジメった布団の匂いが好きでさぁ〜」クンクン
少女「・・・・・・」ガクッ
神様「後2週間くらいがベストかな? って、どったの?」
少女「」シュッ シュッ
神様「うわ〜!! 何これ! 染みるー!!」ピョン
少女「・・・・・・」
神様「目が〜 目が〜」タッタッタッ
少女(ダニよけってこういう事ですか?)
816
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/14(日) 23:34:06 ID:tF6njZkQ
――― 数日後
神使「おはようございます。 うさーさん、ウリエルさん」
少女「おはようございます神使さん」ニコッ
うさー「おはよう神使君! 神ちゃんの様子はどう?」
神使「ニート生活を満喫しています。 たまにコーラとお菓子を買いに外へ出かけますが」
うさー「よくそんな生活飽きないね・・・」
少女「わ、私は朝の礼拝をしてきますね」ハハハ
うさー「そっか、じゃ私も一緒に――――」
ウリウリー! ウリウリーー!!
うさー「神ちゃん?」
神使「神様の部屋からですね」
少女「神ちゃんさん!?」タッタッタッ
817
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/14(日) 23:35:45 ID:tF6njZkQ
――― 神様の部屋
バタン
少女「神ちゃんさん! どうされたんですか!?」ハァハァ
神様「うっ・・・ ウリウリが・・・ 私のウリウリが!!」プルプル
少女「わ、私ならここにいますが」
神様「大切に育て上げた私のウリウリが、堕天使にー!」
少女「・・・・・・」
うさー「どしたの?」
神使「何事ですか? 神様」
神様「昨日の夜は“おやすみ神ちおねーちゃん! 明日もキャッキャウフフしようね!”って言ってたのに」グスッ
神使「スマホゲーム?」
堕天ウリウリ『弱すぎるぞ人間ども! これから本当の地獄を見せてやる』ヒャヒャヒャ
少女「う〜・・・」ガクッ
818
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/17(水) 04:27:48 ID:TcVHZDBA
――― 数日後
ガチャ
少女「ふ〜 難所の掃除がやっと終わりました・・・ 後はトイレ掃除だけですね」テクテク
少女「何であんなにバナナの皮が散らかっていたのでしょう・・・」
少女「日本の巫女さんはあんなにだらけていても大丈夫なのでしょうか?」
少女「信仰は違えど神に仕える者としていかがなものかと思いますが・・・」ハッ
少女「いけません。 天使たる私がこんな感情を抱くだなんて」
少女「もしかして、神ちゃんさんは私がこんな感情を抱かないように身をもって―――」
ジョー
少女「?」チラッ
819
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/17(水) 04:29:44 ID:TcVHZDBA
神様「いや〜 オシッコが滝のように出るよ」ウヒャヒャ
少女「・・・・・・」パクパク
神様「ん? いや〜ん。 ウリウリに放尿シーン見られちゃった〜」クネクネ
少女「ど、ドアを閉めて用を足してください!」バタン
神様「メンゴメンゴ〜」
少女「まったく///」
うさー「ウリエルちゃーん」スタスタ
少女「シスターうさー!」ビクッ
うさー「どうしたの? お掃除終わった?」
少女「え? あ、はい。 一通り終わりました」
ガチャ
神様「ふぃ〜 沢山出たよ」
うさー「あ、神ちゃん。 丁度良かった」
820
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/17(水) 04:30:45 ID:TcVHZDBA
神様「あ?」
うさー「暇ならお使い頼んでも良い?」
神様「え〜 面倒くせーな」
うさー「隣のはさまれ神社用の御神酒なんだけど」
神様「そんなの水でも良いだろ。 むしろ水じゃなきゃダメだろ」
うさー「う〜 一応体裁というか・・・ お駄賃あげるから」
神様「はい喜んで。 でも前金で頼むぞ」
うさー「分かったよ」
少女「・・・・・・」プルプル
うさー「どうしたのウリエルちゃん?」
神様「ウリボー顔赤いよ? 風邪でも引いた?」
少女「だ、大丈夫です。 それとウリボーでなくてウリエルです」ニコッ
神様「え〜 ウリボーの方が可愛いじゃん」
821
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/17(水) 04:31:47 ID:TcVHZDBA
少女「シスターうさー、私がその御神酒というのを買ってきます」
うさー「え? でも大丈夫?」
少女「これも勉強ですから」
うさー「そうだね。 神ちゃんも付いていってあげてよ」
神様「お駄賃2倍な」
少女「私一人でも大丈夫です! トイレ掃除終わったら行ってきますので!」テクテク
うさー「う、うん。 じゃぁお願い」
神様「んじゃ、私ちょっとゲーセンで遊んでくる」トテトテ
うさー「分かった。 気をつけてね〜」
ガチャッ
少女「神ちゃんさん! トイレ使ったら流して下さい!!」
822
:
◆8YCWQhLlF2
:2019/04/18(木) 22:29:20 ID:BBAW.wKA
――― 商店街
テクテク
少女「まったく、神ちゃんさんときたら自分の信仰する神への献上品を買うのにお駄賃を要求するなんて」
少女「はっ! またこんな感情を・・・ 天使失格ですね」シュン
少女「あっ、お酒屋さん・・・ ここですね」
少女「すいません」
酒屋「いらっしゃい」
少女「御神酒を頂きたいのですが」
酒屋「御神酒ね、え〜と・・・ はい」スッ
少女「ありがとうございます。 お幾らでしょうか?」
神様「ちわ〜っす」トテトテ
少女「神ちゃんさん!?」クルッ
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