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神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」 4社目

409 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/28(月) 03:12:21 ID:PhnF7H8c


─── 第二柱・出雲


狐神「はーい! それじゃぁ時間だからみんな位置について〜」


ガヤガヤ


狐神「四柱の中で一番ボロボロなのがココなんだから、気合い入れて行くわよー」

他神B「狐ちゃーん! こっちは準備オッケーだよー!」

他神C「こっちも応急処置だけど穴は塞ぎ終わったー」

狐神「ありがとー」


狐神「もしもし? 第二柱神力強化の準備完了。 合図と同時に結界修復に入るよ」

410 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/28(月) 03:13:46 ID:PhnF7H8c


──── 第三柱・あにあに村


神主「凄い人だね・・・」

巫女「皆さん神だから人とは違うと思うけど」

神主「あ〜 そうか」


狗神「鬼牡蠣の結界解除の任を放棄してまで来たのですから失敗で出来ませんね」

他神D「狗神・・・ お前、懲りずにまだあんな物の結界解除やってたのかよ・・・」

狗神「神様の大好物ですからね」

他神E「なるほどな、それは手を抜けないか」

狗神「えぇ、当然こちらも手を抜けませんけどね」

他神D「だな」


狗神「こちら第三柱。 準備が整いました。 いつでもご指示を」

411 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/28(月) 03:16:42 ID:PhnF7H8c


─── 第四柱・四国


他神「シスターうさー、こっちの準備はOKよ」

うさー「ありがと」

他神F「シスターうさー、頑張りましょうね」

うさー「そ、そうだね」

他神G「シスターうさー ───」

うさー「もー! 皆してシスターシスターって言わないでよ! 今日は修道服着てないでしょ! 今はウサ之神なの!」

他神H「はいはい。 猫神の代役なんだから面目潰すんじゃないわよ? 失敗したらお説教どころじゃ済まないわよ?」

うさー「うー 分かってるよ〜」


うさー「もしもし、第四柱の神力強化準備できたよ」

412 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/28(月) 03:18:42 ID:PhnF7H8c


─── キセキ野教会


B夫『猫神様、四柱結界の準備はオッケ。 そちらの準備が出来たら連絡を』


猫神「日本側の四柱結界の準備が出来たよ〜 天使さん」

?「天使は止めて下さ〜い。 ミカエルで〜す」

猫神「ごめんね〜 ミカエルさん。 で、そちらの準備は〜?」

ミカエル「世界中の教会からパチカンへ祈りが届いていま〜す」

猫神「さすが世界一の信者数を誇るだけあるね〜」

ミカエル「その祈りを修道女さんを経由して神宮に送り届けま〜す」

修道女「私にそんな大役が務まるでしょうか・・・」

ミカエル「これはパチカンと日本の神の力を扱うことの出来るあなたにしか出来ない事で〜す」

猫神「大丈夫だよ〜 うさーだって頑張るんだから〜」

修道女「そうですね・・・ 弱音を吐いてすいません。 全力で頑張ります!」

413 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/28(月) 03:21:38 ID:PhnF7H8c

猫神「神力の安定化は私がきちんと補佐するからね〜」

ミカエル「パチカン側からの祈りは私がきちんと制御しま〜す」

修道女「ありがとうございます」フー


修道女「いつでもOKです!」


ミカエル「まさか、日本の神へ協力する日が来るとは思ってもみませんで〜した」

猫神「ふふっ。 ちょっと前まではいがみ合ってたのにね〜」

ミカエル「全くで〜す」


猫神「B夫く〜ん、聞こえる〜?」

B夫『聞こえてる』

猫神「こっちも準備OKだよ〜 凄爺との協調よろしくね〜」

B夫『任された。 りんごちゃん神宮聞こえますか?』

414 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/28(月) 03:23:25 ID:PhnF7H8c


─── りんごちゃん神宮


狐娘「あっ、はい。 りんごちゃん神宮の狐娘です」

B夫『現在の四柱結界の状態は?』

凄爺「問題ない」

狐娘「第二柱が若干不安定ですがそれ以外は普段と同じ状態を保っております。 と凄爺様が申しております」


B夫『最初の合図で第二柱の穴を塞いで四柱結界を正常に保つ」

凄爺「分かった」

狐娘「四柱の安定化はお任せ下さい。 と凄爺様が申しております」

415 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/28(月) 03:24:15 ID:PhnF7H8c

B夫『次に四柱結界からの出力を神力注入で10倍にアップ』

凄爺「・・・問題ない」

狐娘「持ちこたえられると思います。 と凄爺様が申しております」


B夫『最後に、パチカンから想像できない量の神力が送られる。 しかも凄く癖のある神力』

凄爺「・・・・・・全く問題ない」

狐娘「私もお手伝いいたしますので二人で何とか耐えて見せます。 と凄爺様が申しております」


B夫『ご武運を』

凄爺「任せておけ」

狐娘「全ては俺が責任を取るからこっちは何も心配するな。 と凄爺様が申しております」


凄爺「・・・・・・」

416 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/28(月) 03:27:46 ID:PhnF7H8c


─── ボロビル


B夫「あー あー 神ちゃん、内宮神ちゃん、聞こえる? そっちの準備は?」

神様『大丈夫、封印強化の準備は出来てる』

内宮神『いつでもオッケ〜』


B夫「神使さん、A子ちゃん、そっちの準備は?」

A子『ばっちし!』

神使『何とか足止めして見せます』

B夫「パチカンからのサポートで奥社から半径30mは結界強化が働いて掘削は出来ない。 ただし持続時間は30分」

神使『はい』

B夫「結界強化発動からなるべく早く追い出して」

A子『任せとけ!』


B夫「神ちゃん、作戦スタートの合図を」

417 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/28(月) 03:28:55 ID:PhnF7H8c


─── 神宮・奥社


神様「内宮神」

内宮神「なに?」


神様「迷惑をかける」

内宮神「いまさら」


神様「さすがに今回ばかりは全力でいかないとな」

内宮神「おふざけ禁止だね」


神様「スタートの合図を一緒に」

内宮神「はいよ」




神様・内宮神「作戦スタートゥ!」

418以下、名無しが深夜にお送りします:2018/05/28(月) 04:31:12 ID:QdlhNbe6
神様達頑張れ


419以下、名無しが深夜にお送りします:2018/05/28(月) 08:15:05 ID:PqhbCoeE

昭宮神がかっこよすぎる

420以下、名無しが深夜にお送りします:2018/05/28(月) 20:05:14 ID:jcUTLzpU


421 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/29(火) 03:31:50 ID:UH6vFusI


─── 第二柱


狐神「来た。 みんなー準備は良いわねー?」

神B「いつでもどうぞ!」

神C「待ってました!」


狐神「トップバッターの意地を見せるわよ!」

他神達「おー!」


狐神「神力放出開始!!」


ポワポワ

422 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/29(火) 03:34:38 ID:UH6vFusI


─── ボロビル


B夫「よし。 第二柱神力結界の修復開始を確認」

狐娘『こちらりんごちゃん神宮です。 四柱結界の安定化を確認しました』

B夫「了解。 全四柱神力放出スタート!」


昭宮神『第一柱、神力放出開始!』

狐神『第二柱、神力放出全開!』

狗神『第三柱、放出開始しました!』

うさー『第四柱もはじめたよー』


狐娘『こちらりんごちゃん神宮、各四柱からの神力アップを確認しました』

凄爺『うおー! ちょっと強すぎないか!?』

狐娘『神力増幅問題ありませんのでこのまま維持して下さい、と凄爺様が申しております!!』

423 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/29(火) 03:35:27 ID:UH6vFusI

B夫「さてと・・・ 猫神さま」

猫神『はいは〜い』

B夫「お願いします」



─── キセキ野教会


猫神「オッケ〜」

ミカエル「こちらも準備オッケーで〜す」

猫神「シスターちゃん、大丈夫〜?」

修道女「いつでも」

猫神「それじゃぁ〜 始めましょ〜う!」

424 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/29(火) 03:36:13 ID:UH6vFusI


ポワポワ


猫神「想像以上に・・・ 凄いねぇ〜」クッ

ミカエル「世界中の教会に寄せられている祈りですから当然で〜す」

修道女「くっ」ピカー


猫神「シスターちゃん大丈夫〜?」

修道女「問題ありません!」ピカー

425 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/29(火) 03:37:06 ID:UH6vFusI


─── ボロビル


B夫「パチカンからの神力を確認・・・ これは凄い・・・」

猫神『いけそう〜?』

B夫「奥社の周りを完全に封印できてる。 周囲30m以内は掘削どころか機械も動かないはず」


B夫「りんごちゃん神宮、大丈夫ですか?」

凄爺『大丈夫じゃないわ!! なんじゃ、このクセのある神力は!』

狐娘『想像以上ですけど・・・ 余裕です!! と凄爺様が申しております!!』クッ

凄爺『おーい!』

426 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/29(火) 03:37:42 ID:UH6vFusI

B夫「神ちゃん、内宮神ちゃん」

神様『なに?』


B夫「神使さん、A子ちゃん」

A子『ん?』

神使『何でしょうか』


B夫「後はよろぴこ」

427 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/29(火) 03:39:07 ID:UH6vFusI


─── 神宮・奥社


神様「さてと、四柱からの神力も来ているみたいだし」

内宮神「はじめますか」


神様「失敗は出来ないな」

内宮神「もちろん」


神様「・・・頼むぞ内宮神」

内宮神「頼まれた」ニコッ



神様・内宮神「第零柱! 神力封印!!」


ポワポワ

428以下、名無しが深夜にお送りします:2018/05/29(火) 06:21:18 ID:Qd2QJlGk


429以下、名無しが深夜にお送りします:2018/05/29(火) 07:33:51 ID:MJq5LY0g
みんな頑張れ〜
しかし狐娘はいい娘だったのに何があった?笑

430以下、名無しが深夜にお送りします:2018/05/29(火) 08:35:06 ID:dxH8b5lQ
ちゃんと翻訳してて凄爺照れてるのかと思いきや何言っちゃってんの状態だったか
紆余曲折経て鬼嫁化したかしら

431 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 05:08:56 ID:svLU5C2.


─── 神宮・奥社前の森


エネルギー社社員「ここから先が整地場所だ」

作業員「奥にある小さなお社は?」

社員「取り壊してくれ。 あの下がボーリング場所になる」

作業員「分かりました」


A子「ちょっと待った!!」ズサー


一同「?」

神宮職員「君は・・・ 巫女のA子君か?」

社員「おい、部外者の方は大丈夫なんじゃなかったのか?」

職員「すいません・・・」

432 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 05:09:57 ID:svLU5C2.

社員「ここはすでに神宮の土地ではない。 出て行きなさい」

A子「出て行くのは貴方たちの方です!」ビシッ!

職員「A子君、気持ちは分かるけど宮司会で決った事なんだ。 ほら、早くあっちに行って」グイグイ

A子「その手を放しなさい!」


ピカッ


一同「!?」

A子「私は神宮が誇るミス巫女、A子神!」フンスッ

職員「そのミスは・・・ って、神?」

社員「・・・巫女なのか神なのかハッキリしたほうが良いぞ?」

433 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 05:11:15 ID:svLU5C2.

A子「奥社では今、重要な神祭が行われています」

社員「どんな仕掛けか知らんがそんな子供だまし、私には通用しないぞ」ポチッ


キュイーン


A子「神の存在を信じられない愚かな者よ! 神の・・・ 力を・・・ あじ・・・ 味?」

社員「やっぱり」ハァ

A子「ちょっと神使さん、イヤホンに雑音が入って聞き取れないよ」ボソボソ

社員「今、ジャミング装置のスイッチを入れたからイヤホンは使えないぞ?」

A子「えっ?」


社員「お前みたいな奴は今まで沢山経験してるんだよ。 おい、アイツを早く退かせ」

職員「ほらA子君、邪魔だからこっちに来て」グイグイ

A子「うわっ! ちょ・・・ ちょっと待って〜」ズルズル

434 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 05:12:07 ID:svLU5C2.

職員「その着ている装束どこから持ってきたの? 神用の装束に似てるけど」

A子「だから私は本当に神なんだって〜!」

職員「分かったから、ほら早く」


社員「ったく。 おいボサッとしてないで早く作業を進めろ」

作業員「それが、ここから先に入ると重機が止まってしまって・・・」

社員「ったく、今度はどんな手を使ってんだよ」


神使「そこから先は神聖な結界が張ってるので掘削は出来ませんよ?」スタスタ

社員「あ?」

435 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 05:13:16 ID:svLU5C2.

神使「大人しく諦めて今日はお引き取り頂けないでしょうか?」

社員「次から次へと面倒だなー」

神使「神宮の中でも最も神聖な場所を掘り返すなど、ましてや奥社を取り壊すなんて認められません」

社員「その神宮が認めてるんだが?」

神使「ここから先は神の領域です」

社員「これだから宗教絡みは面倒なんだよ」ポリポリ

神使「この地に手をつけてはいけません。 これは警告です」

社員「祟られるのか? 呪われるか? そういうの何百回も経験してるがまだピンピンしてるぞ?」

神使「貴方たちのやろうとしていることは───」

社員「はいはい。 分かったよ」ハァ

神使「・・・・・・。 理解が早くて助かります」ホッ

436 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 05:13:53 ID:svLU5C2.

社員「おい、ここで掘削を開始しろ」

神使「!?」

作業員「分かりました。 おい、ここでボーリングしてくれ」

神使「えっ、ちょっと・・・」

作業員「ほら、どいたどいた」シッシッ



神使「B夫さん、聞こえますか?」ボソッ

社員「さっきジャミングしてるって言っただろ。 通信機は使えないぞ」

神使「・・・・・・」

437 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 05:14:43 ID:svLU5C2.


 貴方たち何をやっているんですかー! タッタッタッ


神使「!?」

A子「巫女ちゃん?」


同僚巫女「遅くなってごめんね」

A子「どうして皆がここに・・・?」

同僚巫女「巫女が神の補佐をするのは当たり前でしょ?」

A子「巫女ちゃん・・・」

巫女B「それに、うちの巫女は神ちゃんを奉るだけあって首を突っ込むのが好きなんだよね」

職員「君たち、いつの間に! 今日は神宮内の立ち入は禁止と言ったはずだぞ!」

社員「ま〜た大量に湧いてきやがってめんどくせーなー!!」

438 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 05:15:32 ID:svLU5C2.

同僚巫女「ここから先は神の領域です」

社員「さっき聞いた」

巫女B「この地に手をつけてはいけません。 これは警告です」

社員「それも聞いたよ!」

巫女C「貴方たちのやろうとしていることは───」

社員「だからそれもさっき聞いたよ!!」


同僚巫女「考え直していただけないでしょうか?」

巫女B「引かないってんなら私達にも考えがあるよ」

社員「力ずくで止めるか? 俺は空手と柔道有段者だから手強いぞ?」

巫女C「なにその古い脅し! 私なんか書道初段よ!」

巫女D「私も弓道6級!」

巫女E「私だって生け花3級!」

社員「お前ら・・・ 漫才集団かよ!!」タッタッタッ

439 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 05:16:13 ID:svLU5C2.


巫女達「きゃ〜」ワラワラ

社員「まてコラ! 散ってんじゃねーよ!」


巫女B「こんな機械壊してやる!」ゲシゲシ

作業員「やめろ! 幾らすると思ってんだ!」


巫女C「こっちだって!」ガチャガチャ

作業員「ネジ抜くな! 掘削機動いてんだよ! っていうか、なんでネジ回しなんか持ってんだよ!!」


社員「お前ら・・・ 調子に乗りやがって・・・」イライラ

440以下、名無しが深夜にお送りします:2018/05/30(水) 06:15:21 ID:.mnTGzd6


441以下、名無しが深夜にお送りします:2018/05/30(水) 07:52:57 ID:A2qqw8wY
いいぞ
頑張れ

442以下、名無しが深夜にお送りします:2018/05/30(水) 09:52:55 ID:A/MFpLX6
同僚巫女さんチーム書道初段が一番強そうな

443以下、名無しが深夜にお送りします:2018/05/30(水) 16:53:06 ID:gt1ZKk/o
スパナなんか持ち歩いてるのか、物騒なレジスタンスの真似事だな

444 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 21:08:30 ID:svLU5C2.


─── 奥社


 ワー ワー
 ガヤガヤ


神様「!?」タッタッタッ

内宮神「ちょ、神ちゃん!? 今離れられるとキツいって〜!」ポワポワ


バンッ


神様「な!」

内宮神「どうした神ちゃん。 外で何が?」ポワポワ

神様「あいつら結界外で掘削を開始しやがった」

内宮神「え!?」

445 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 21:09:44 ID:svLU5C2.

神様「おいB夫聞こえるか!?」


ザザザザ


神様「クソッ! 通信機が動かない」


 痛い! 痛い!


神様「!? あれは・・・」


社員「こっちは何兆円っていう規模のプロジェクト抱えた仕事してんだよ! 巫女風情が出張ってんじゃねーよ!」

同僚巫女「こっちは仕事じゃないのよ!巫女さんは奉職なんだから!!」

巫女B「そうだ! 守銭奴ごときが神ちゃんの地を汚すな!!」

巫女C「神ちゃんがこの地を守るためにどれだけ頑張ってきたと思ってんのよ!!」



神様「みんな・・・」

446 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 21:11:06 ID:svLU5C2.


ザザザザ


B夫『か─ ザザザ ちゃん─ ザザザ こえる?』

神様「!? B夫か!」

B夫『状況─ ザザザ ないんだけど─ ザザザ 』

神様「あいつら結界外で掘削を始めやがった!」

B夫『どのくら─ ザザザ ずれて─ ザザザ 』

神様「本殿方向に50m位前!」

B夫『調整す─ ザザザ 少し粘れ─ ザザザ 』

神様「・・・・・・」

B夫『か─ ザザザ ちゃん? 聞こえて─ ザザザ 』


 巫女「痛い痛い! やめてー!」

 A子「放せー!」ジタバタ

 神使「お願いします! 巫女さん達に手を出さないで下さい!」

447 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 21:12:14 ID:svLU5C2.

神様「・・・結界を全て解除してくれ」

B夫『え!?─ ザザザ どういう─ ザザザ』

神様「私に案がある」

B夫『ちょ、神ちゃ─── ザザザ』


ピッ


神様「内宮神」

内宮神「何? いま集中してるから手短に」ポワポワ

神様「・・・・・・」

内宮神「神ちゃん?」

448 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 21:13:14 ID:svLU5C2.

神様「結界維持はもう大丈夫そうだ。こっちに来てみろ」

内宮神「? あいつら諦めて出て行った?」トテトテ


神様「ほら、外に出て見てみ?」

内宮神「ん? まだ人が沢山いるっぽいけど」キョロキョロ


タッタッタッ
ガチャ


内宮神「ちょ、神ちゃん!?」

449 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 21:14:13 ID:svLU5C2.


 神使「内宮神様〜」タッタッタッ


内宮神「あ! 犬ころ」

神使「どうしたんです? 神様は?」

内宮神「この中。 私を外に出して立てこもりやがった」

神使「え!?」

内宮神「神ちゃん! ここ開けろって!」ドンドン

神使「神様! 何を考えているんですか!?」ドンドン


 神様「すぐに皆を連れてここから離れろ」


神使「神様?」

内宮神「どういう意味だよ! 封印の維持は私の仕事だ! 早く開けろ!!」ドンドン

神使「神様! 何をする気ですか!」ドンドン

450 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 21:15:18 ID:svLU5C2.


 神様「神柱封印する」


内宮神「神柱・・・ おい、何考えてるんだ! ふざけるな!」

神使「神柱封印って・・・」

内宮神「私がするって約束だろ! 私にやらせろ!」

神使「まさか神様・・・」


 神様「犬ころ」


神使「・・・ぇ」


 神様「こうなる前にお前と二人きりで旅が出来て本当に良かった」


神使「何・・・ 言っているんですか・・・」


 神様「お前と一緒に過ごせた時間は私の宝物だ」


神使「神・・・ 様・・・?」

451 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 21:16:37 ID:svLU5C2.


 神様「楽しい時間を過ごせた事を心の底から感謝する」


神使「嫌だ・・・ 神様・・・ お願いですから出てきて下さい!」ドンドン


 神様「私は・・・ この国を守る。 お前や皆が好きと言ってくれたこの国を」


神使「神・・・様・・・」ストン

内宮神「おいこら! 何一人で格好つけてんだよ!」


 神様「内宮神、今度はお前が自由になる番だ」


内宮神「いい加減にしろ! 私はそんな理由で意識共有を切ったんじゃない!」

神使「まさか意識共有を切ったのって・・・ 内宮神さまの方から?」

452 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 21:17:41 ID:svLU5C2.

内宮神「お前には犬ころがいるだろ! これから二人で楽しく暮らすんだろうが!」

神使「内宮神さま・・・」


 神様「お前を一人こんな所に閉じ込めておくことなんて出来るわけ無いだろ! 見損なうな!!」


内宮神「神ちゃん・・・」


 神様「犬ころ・・・ いや、狛犬の神使よ」


神使「・・・・・・」


 神様「この国を頼んだ」


神使「何言っているんですか・・・ こんなに早く諦めるだなんて神様らしくないですよ・・・」


 神様「諦めてなんかないよ」


神使「え?」

453 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 21:18:28 ID:svLU5C2.

 神様「予定通りなだけだ」


神使「嫌です・・・ 神様のいない世界なんて、私には耐えられません・・・」


 神様「神使さま。あなたの事を心の底から愛しています・・・ ありがとう」


神使「神様! 待って下さい!!」


 神様「神勅! 最高神の任を我が神使へ委譲す!!」


ポワポワ


神使「神様ー!」

454 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 21:19:19 ID:svLU5C2.



 神様「神勅! 我が身を持って永久封印を命ず! 神柱封印!!」



ピカー
ゴゴゴゴ


 神様「後は頼んだ」


ゴゴゴゴ


神使「神様ーー!! 戻ってきて下さーい!!」


ピカッ
ゴゴゴゴ

455 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 21:20:27 ID:svLU5C2.


職員「うわっ。何だ!?」

社員「地震か!?」

作業員「祟りだ・・・ 祟りだー」タッタッタッ

社員「おい、お前達どこへ行く!」


A子「神ちゃん・・・ うそ・・・ 神ちゃん!?」ジタバタ

職員「ほら、危ないから暴れないで!」

A子「うるさい! 放せー!!」


バチバチッ


職員「痛!」

A子「神ちゃん!!」タッタッタッ

職員「A子君!」


A子「神ちゃん・・・ 嘘だ・・・」タッタッタッ

456 ◆8YCWQhLlF2:2018/05/30(水) 21:21:17 ID:svLU5C2.


ゴゴゴ… ゴ…


神使「神様? ・・・神様? どこですか」キョロキョロ

内宮神「・・・そんな」ドサッ


 A子「神使さーん! 神ちゃんは!?」タッタッタッ


神使「神様・・・ 神様・・・」


A子「ねぇ・・・ 内宮神ちゃん? 嘘でしょ?」


内宮神「何だよ・・・ 何なんだよ・・・」

A子「嘘だ・・・ そんな・・・ 神ちゃん!!」



神使「神様ー!!」

457以下、名無しが深夜にお送りします:2018/05/30(水) 21:56:41 ID:A2qqw8wY
大丈夫なのか?

458以下、名無しが深夜にお送りします:2018/05/30(水) 21:56:59 ID:CHhwMBow
続きはよ!

459以下、名無しが深夜にお送りします:2018/05/31(木) 06:21:44 ID:DYhp4NlA


460以下、名無しが深夜にお送りします:2018/05/31(木) 08:07:47 ID:RyvPA1Gk
神ちゃぁぁぁぁん

461 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 15:36:40 ID:4LGehj.I


A子「なんで? 何で神ちゃんが?」

内宮神「すまない、私が神柱封印をするなんて言わなければ・・・」

A子「こんなお別れなんて嫌だよ・・・」ポロポロ

内宮神「・・・・・・」


神使「神様・・・」ガクッ


ポトッ


神使「・・・・・・。 神様のお守り・・・」ギュッ

462 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 15:37:37 ID:4LGehj.I


〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜
〜〜



神様「あなたにこれを」ゴソゴソ

神使「これは・・・ 神様のお守り・・・」

神様「最後の1個はあなたに渡すと決めていました」

神使「・・・・・・」

神様「その中には他のお守りと違って、私のおまじないを入れてあります」

神使「おまじない?」

神様「ぜひ、これを神使さんに持っていて頂きたいのです」


〜〜
〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜

463 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 15:39:26 ID:4LGehj.I

神使「神様・・・」ゴソゴソ

A子「神使さん・・・ そのお守り、神ちゃんの」


神使「? 中に紙が・・・ 何か書いて・・・」

内宮神「それは・・・」

神使「ご存じですか?」

内宮神「・・・なんでも願いが叶う“最後の言霊”」

神使(幼女神さまから頂いた文字と同じ・・・)


A子「じゃぁ、それを使って神ちゃんを!」

内宮神「言葉だけ知っていても、最後の言霊を受け取っていないと効果はないんだ」

A子「誰が持ってるの!?」

内宮神「神ちゃんの前の最高神。 でも、神ちゃんは受け継いでない」

464 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 15:41:06 ID:4LGehj.I

神使「何故神様がこの言葉を?」

内宮神「800年位前によその国から来た奴に教えてもらったんだ。 うさーの所にいたクソ坊主」

神使「・・・・・・確か言霊を受け継ぐと前の最高神様が消えると聞いたことがあるのですが」

内宮神「そう。 だから神ちゃんは幼女神から言霊の受け取りを拒否してた」


神使(私が神様から最高神の命を受け、以前幼女神さまから最後の言霊を預かったという事は・・・)

神使「!?」

A子「神使さん?」

465 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 15:42:07 ID:4LGehj.I

神使「・・・・・・」ピピピ


prrrr prrrr


神使「あっ、キー子さんですか?」

キー子『神使さん、お久しぶりです』

神使「つかぬ事を伺いますが、幼女神さまはお元気でしょうか?」

キー子『幼女神さまですか? はい、隣でテレビを見て笑い転げておりますが』

 幼女神『キー子も見ろ。 エガちゃんが最高じゃぞ』ケラケラ

神使「・・・・・・」

キー子『神使さん? 急にどうされたんです?』

 幼女神『だれじゃ? ワシにも変わっ───』

神使「」ピッ

466 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 15:43:33 ID:4LGehj.I

神使(幼女神さまが消えていない・・・ 受け継ぐ順番が変わったから無効になった・・・?)

神使(いえ、この言霊・・・ 多分まだ使える気がします)

神使(神様がこれを私に託した理由・・・ 賭けてみますか)



神使「内宮神さま、ちなみにこれは何て書いてあるんですか?」

内宮神「・・・・・・」

神使「最後の言霊は幼女神さまが持っているんですよね? 私が聞いても大丈夫かと」

内宮神「キガルタ・・・ アンガルシェ」


神使「キガルタ アンガルシェ」


ピカー


A子「!?」

内宮神「なんだ・・・ この光は・・・」

467 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 15:44:16 ID:4LGehj.I


ピカー


内宮神「お前まさか!? まずい!」

A子「空から誰か降りてくる!」

内宮神「!?」


フワフワ
バサッ バサッ


社員「おい、何だよ・・・ あれ・・・」

職員「人が宙に・・・」

作業員「背中に・・・ は、羽根が付いてる!?」


バサッ バサッ

468 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 15:45:11 ID:4LGehj.I

神使「あなたは・・・」

?「お久しぶりで〜す」

神使「住職・・・ いや、天使さん?」

A子「天・・・使・・・?」

ミカエル「ミカエルと申しま〜す。 シニョリーナ、今度ゆっくりコーヒーでも」

一同「・・・・・・」

ミカエル「神がお呼びです。 一緒に」スッ

神使「神・・・?」

A子「キリストさんが助けてくれるの?」

ミカエル「何か誤解しているようですが、私はキリストの使いなどではありませ〜ん」

神使「どういう意味です?」

ミカエル「私は神の使いで〜す」

神使「・・・・・・」

469 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 15:45:57 ID:4LGehj.I

ミカエル「この姿であまり長くとどまれませ〜ん、さぁ手を」

A子「お願い! 神ちゃんを助けて!」

ミカエル「神は肉体を失うと復活できませ〜ん」

A子「そんな・・・」


内宮神「待ってくれ! そいつを連れて行かないでくれ!」

神使「内宮神様?」

内宮神「そいつまでいなくなってしまったら私は・・・ 罪の重圧に耐えられない・・・」


神使「私を神様の元に連れて行ってくれるのですか?」

ミカエル「甘えた事を言ってはいけませ〜ん。 話があると言っているだけで〜す」

神使「・・・・・・」

470 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 15:46:56 ID:4LGehj.I

ミカエル「行かないのですか?」

内宮神「頼む・・・ 連れいていかないでくれ・・・」

ミカエル「あなたの考えているようにはならないと思いますよ?」

内宮神「え?」


ミカエル「さぁ、手を」

神使「・・・・・・」スッ

ミカエル「目をつぶっていて下さ〜い」


ピカー
バサッ バサッ



A子「神使さん?」キョロキョロ

内宮神「消えた・・・」

471以下、名無しが深夜にお送りします:2018/06/01(金) 17:42:57 ID:FYzPGWvA
どうなるんだ?
大丈夫なんだろうな?

472以下、名無しが深夜にお送りします:2018/06/01(金) 18:13:18 ID:AN83JIDg
神ちゃぁぁぁぁん(号泣)

473以下、名無しが深夜にお送りします:2018/06/01(金) 19:47:18 ID:eVRW/DYA


474 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:15:42 ID:4LGehj.I


─── ?


?「もう目を開けても大丈夫です」

神使「こ、ここは・・・」キョロキョロ

?「初めまして」

神使「誰です? どこにいるのですか?」

?「今は声だけで許して下さい」

神使「あなたがミカエルさんの言っていた・・・」

?「私には貴方たちのように名はありませんが、神の神と言ったところでしょうか。 女神とでも呼んでおいて下さい」

神使「神の神・・・」

女神「もちろん私の上には神がいて、その上にも神がいると思いますが」

神使「?」

女神「私にも分からないことはあります」

475 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:17:43 ID:4LGehj.I

神使「その女神さまがどうして私を・・・」

女神「この場所にあなたは長くとどまる事は出来ないので手短にお話しします」

神使「・・・・・・」

女神「あなたは先ほど“最後の言霊”を唱えましたね?」

神使「はい」

女神「統治を担う最高神のみが使う事の出来るたった1度の願い。 そのを願いを叶えたいと思います」

神使「じゃぁ神様を助けることが!?」

女神「ただし問題があります」

神使「問題?」

女神「あなたが最後の言霊を唱えられたという事は、あなたが新しい最高神だという事」

神使「・・・・・・」

女神「最後の言霊は唱えた最高神の身を犠牲にします。 知っていますね?」

神使「・・・承知しています」

476 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:20:37 ID:4LGehj.I

女神「そして、新たな最高神が最後の言霊を受け継ぐと前の最高神は消えるのです」

神使「しかし、幼女神さまは・・・」

女神「あれは、2つ前の最高神」

神使「・・・・・・」


女神「あなたの願いは前の最高神に戻ってきてもらう事ですね?」

神使「・・・はい」

女神「しかし、あの子は身を捧げ肉体を失いました。 神として復活することはできません」

神使「・・・・・・」

女神「しかし・・・ 誰の案ですか?」

神使「?」

477 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:21:31 ID:4LGehj.I

女神「随分と回りくどいことをされたようで。 私も言霊の受け渡しにこんな不備があるとは気付きませんでしたが」

神使「たぶん・・・ 偶然です。 いえ、こうなるようになっていたのではないでしょうか」

女神「・・・・・・。 そうですね」


トテトテ


神使「?」クルッ

?「・・・・・・」

神使「!? 神・・・ 様・・・」

478 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:22:12 ID:4LGehj.I

?「こんにちは」ニコッ

神使「神様にそっくり・・・」

女神「全く同じはずですが、違いが分かるのですか?」

神使「私が神様と他の方を間違えるわけありません」

女神「そうですか」

神使「それで、神様は一体!?」

女神「もし、どのような形でもというのなら願いを叶えましょう」

神使「どのような形でも? というのは・・・」

女神「言葉の通りです」

神使「・・・・・・」

女神「先ほども言ったとおり、神は肉体を失うと再び神として生を与えることが出来ません」

神使「・・・・・・」

479 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:23:12 ID:4LGehj.I

女神「しかし、あなたは最高神の身を捧げ、完全とは言えないまでもその願いを叶える事が出来ます」

神使「構いません。 それで神様がまた皆と楽しく暮らせるのであれば!」

女神「分かりました。 短い間でしたが、あなたは最高神を終えその力を次の相応しい人物に移します」

神使「はい」


女神「力を楽にして」ポワポワ

神使「」

女神「最後に、何か言い残すことはありますか?」

神使「神様がこの先ずっと幸せに過ごせるようお願いします」

女神「ずっと・・・。 分かりました、その願い聞き入れましょう」

神使「ありがとうございます」フカブカ


ピカー


女神「お幸せに〜」

480 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:24:09 ID:4LGehj.I


女神「・・・・・・」


ミカエル「終わったみたいです〜ね」テクテク

女神「ミカエルですか。 ここに来るなんて珍しいですね」

ミカエル「こんな時でなければお会いできませんから」

女神「教会で何かやっていた途中ではないのですか?」

ミカエル「そう言えばそうで〜すね。 急に消えたからビックリしているかも知れませ〜んね」

女神「あなたも長くこの場所にいられません。 お戻りなさい」


ミカエル「良いので〜すか?」

女神「何がです?」

ミカエル「最後の言霊は1回の願いとの引き換えで〜すよね?」

女神「そうですね」

ミカエル「叶えすぎじゃないで〜すか?」

481 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:25:02 ID:4LGehj.I

女神「・・・ミカエル、あなたはどこまでこの件に関わっているのです?」

ミカエル「私は成り行きで動いているだけで〜す」

女神「800年前、あなたは何故あの子に最後の言霊の読み方を教えたのですか?」

ミカエル「さぁ? 覚えていませ〜んね」

女神「初対面で裸に剥かれたことは覚えているのに?」

ミカエル「・・・・・・」

女神「まぁ、良いです。 些細なことですから」

ミカエル「それでは、私は下界に戻ってコーヒーを飲んできま〜す」

482 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:25:40 ID:4LGehj.I

女神「あっ、ミカエル」

ミカエル「?」


女神「今度ここに来ることがあれば、牡蠣とやらを持ってきて下さい」

ミカエル「分かりま〜した」


女神「出来れば“鬼牡蠣”を!」

ミカエル「気長にお待ち下さ〜い」



───
─────
──────

483 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:26:44 ID:4LGehj.I

──────
─────
───



─── 時は流れて……


A子「ふぃ〜 もう歩けないよー」テクテク

お付き「ここに来たいと行ったのはA子さんじゃないですか・・・」

A子「言ったけどさぁ〜」

お付き「あっ! あれじゃないですか?」

A子「どこどこ?」キョロキョロ

お付き「丘の上です。 ほら、人もいますよ?」

A子「!!」タッタッタッ

お付き「ちょ、A子さん!」

484 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:27:25 ID:4LGehj.I


─── 丘の上の小さなお店


女性「どうもね〜」

客「美味しかったよ。 また来るね」テクテク

男性「ありがとうございました」


女性「・・・・・・。 さてと、じゃぁ今日は終わりにしちゃいましょうか」

男性「そうだね」


 A子「あの!」


女性・男性「?」クルッ

485 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:28:18 ID:4LGehj.I

A子「あの! まだ・・・ まだ、開いてますでしょうか!?」

女性「・・・・・・。 ごめんね、今日はもうおしまいなの」

A子「そんな・・・」

女性「今日は大切なお客様が来る予定でね」

A子「・・・・・・」


女性「どうします? あなた」

男性「販売用の牡蠣はもう無くなってしまいましたが、確か取れたての最高級の物があったよね」

女性「そういえば」

男性「最高神様にお出しするにはもってこいだと思うよ? なにせ鬼牡蠣だから」

女性「確かに。 神宮美食クラブきっての食通ですからね」

A子「・・・・・・」ウルウル

女性「久しぶりだね。 A子ちゃん」

A子「お久しぶりです」フカブカ

486 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:29:29 ID:4LGehj.I

男性「そちらの方は?」

お付き「神宮の者です。 大宮司のご両親様にお目にかかれて光栄です」ペコリ

男性「神宮の方ですか。 いつも息子がお世話になっております」ペコリ

女性「迷惑掛けてない? あの子、昔から勢いだけで生きている節があるから」

お付き「そんな事は・・・ 多少やんちゃなとことがあるのは事実ですが・・・」

女性「やっぱり?」フフッ


A子「うっ・・・ うっ・・・」ポロポロ

お付き「ちょ、A子さん!? どうされたんですか?」オロオロ


A子「神ちゃん、神使さん・・・」ポロポロ

神使「噂は聞いています。 立派な神になったみたいですね」

A子「そんなこと・・・ ない・・・」グスッ

神様「あの神宮をここまで変えるなんて、さすが私の認めたA子ちゃん」ニコッ

A子「うっ・・・ 私・・・ 神ちゃんみたいな・・・ 神になりたくて・・・ 一生懸命頑張った」ポロポロ

487 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:30:11 ID:4LGehj.I

お付き「えっ!? 神?」

神様「元だけどね。 今はただの牡蠣小屋の陽気なおばちゃん」

A子「そんな事ない。 今なら分かる・・・ 神ちゃんがどんなに凄い最高神だったかが」

神使「おや、私も最高神だったんだけどね」

神様「1日だけ、いや半日だけ?」

お付き「え!? 最高神!?」アワアワ


神使「お付きの方は、神使さんですか?」

お付き「は、はい! A子神のお付きで狛犬の神使と申します!」フカブカ

神様「あら、狛犬だって。 あなたと同じ」

神使「元だけどね」

お付き「この国の礎を築いた最高神様にお目にかかれて光栄です!」フカブカ

神様「私達はもう神や神使じゃないんだから、そんなに気を遣わないで?」

488 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:30:55 ID:4LGehj.I

お付き「まさか大宮司のご両親様が元最高神様だったなんて・・・」

神様「あの子には内緒にしておいてね?」


A子「神ちゃん! 会いたかったよー!」ダキ

神様「おっと〜 今日はお付きの神使と二人だけでここまで来たの?」

A子「うん。 最高神が自由に外出できるようになるまでこんなに時間と労力が必要だったなんて・・・」

神様「頑張ったね」ナデナデ

A子「やっぱり神ちゃんは凄い・・・ 凄いよ」

神様「でも、事前に神宮から連絡があったから完全に自由になるまではもう少し先みたいだけど」クスッ

A子「だね」クスッ

489 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:31:31 ID:4LGehj.I

神使「でも、そんな貴重な時間を使ってまでどうしてこんな所へ来たんです?」

A子「今日はお二人にお願いがあって参りました!」

神様「あら、私達なんかに最高神様からお願い?」

神使「これは断るわけにはいかなそうだね」


A子「えっと・・・ その〜」

神様・神使「?」




A子「二人とも、神にならない?」ニコッ

490 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:32:08 ID:4LGehj.I


─── 夜・丘の上


神様「・・・・・・」

 神使「ここにいたのか」スタスタ

神様「?」クルッ

神使「何してるんだい?」

神様「何も。 ただ空を」


神使「隣、座っても?」

神様「どうぞ」

神使「じゃぁ、失礼して」

神様「・・・・・・」

491 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:32:48 ID:4LGehj.I

神使「今日は晴れていて月が綺麗だね」

神様「そうね」


神使「ふふっ」

神様「?」

神使「すまない。 ちょっと思い出し笑いを」



神様「ねぇ、あなた」

神使「なんだい?」

神様「私、間違ってなかったみたい」

神使「そうだね」

492 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:33:44 ID:4LGehj.I

神様「二人を見て思い出しました。 あなたと歩んできた旅を・・・」

神使「私もだ」


神様「毎日がとても楽しくて、毎日がとても幸せで」

神使「あぁ。 でも・・・」

神様「?」

神使「神宮の神柱封印の件だけはいただけなかったな」

神様「まだ怒っているんですか?」

神使「まさか」

神様「でも・・・ 確かに無謀な賭けでした」

神使「君からもらったお守り、あの時気がつかなかったらと思うと今でもゾッとするよ」

神様「私は信じていましたよ?」


神使「今も昔も、君は変わらないな」

神様「?」

神使「君といると毎日とても楽しい旅をしているようだ」

493 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:34:32 ID:4LGehj.I

神様「もう少しだけ、二人の旅を続けさせて下さい」

神使「もちろん。 まだまだ先は長そうだけどね」

神様「ふふっ」クスッ


神使「これも予定通りなのかい?」

神様「さぁ?」


神使「やっぱり君は・・・」




神使「神様だ」ニコッ

神様「神力ゼロですが」ニコッ





神様「神様だ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
── おしまい

494 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:35:24 ID:4LGehj.I

#18 「我☆偽神」 >>1-129
20年に一度神の立ち寄りの風習がある村へ来た神様は偽神として捉えられて・・・

#19 「神宮美食クラブ」 >>147-258
にゃんにゃん島を再び訪れた神様、すこへ黒ずくめの客が現れ不穏な様子に・・・

#20 「未来へ託して」 >>264-493
神様が過去に神宮地下へ封印した物、それは国を崩壊させる力を持っていた・・・

495 ◆8YCWQhLlF2:2018/06/01(金) 21:36:05 ID:4LGehj.I

長々とお付き合いありがとうございました!

496以下、名無しが深夜にお送りします:2018/06/01(金) 21:57:05 ID:Zqs/aroA
>>495
あなたが神か…
乙、今までありがとう!(フカブカー

497以下、名無しが深夜にお送りします:2018/06/01(金) 22:25:17 ID:5sCrzLQQ
神ちゃぁぁぁぁん(大号泣)

498以下、名無しが深夜にお送りします:2018/06/01(金) 22:33:13 ID:5sCrzLQQ
>>495
素敵な物語ありがとうございました〜フカブカ

499以下、名無しが深夜にお送りします:2018/06/02(土) 00:06:39 ID:20P/Vxuo


500以下、名無しが深夜にお送りします:2018/06/02(土) 00:17:26 ID:WaK/ccSA
素晴らしい作品でした!!

乙!!!!!

501以下、名無しが深夜にお送りします:2018/06/02(土) 02:00:01 ID:aqXCw1z2
そうか、神ちゃんも神使いさんもお疲れ様でした。
私たちと共に歩める未来があるなら、それも見てみたいかな

502以下、名無しが深夜にお送りします:2018/06/02(土) 05:08:23 ID:02p690TU
お疲れ様でした。

番外編があれば書いてくれてもいいが…

503以下、名無しが深夜にお送りします:2018/06/02(土) 06:32:09 ID:ppsvJPSk
長い間素敵なスレをありがとうよ

504以下、名無しが深夜にお送りします:2018/06/02(土) 06:49:29 ID:Fou/jM4w
いろんなSSを読んだけど
科学の神様と、神ちゃんが一番好きでした
ありがとうございました、乙!

505以下、名無しが深夜にお送りします:2018/06/02(土) 11:14:57 ID:QQlVotmQ
素敵な話しありがとう、そしてお疲れ様でした。

おまるの話しが番外編で有ったらいいなぁ。

506以下、名無しが深夜にお送りします:2018/06/02(土) 16:10:19 ID:swRghPpg
おつ
とても素敵なお話でした!

507以下、名無しが深夜にお送りします:2018/06/02(土) 19:41:39 ID:/icGAIBA
長い間ありがとう!
とっても面白かった

もし、次にまったく新しい物語とか書く気になったら教えてもらえると嬉しい
喜んで読みに行くから

508以下、名無しが深夜にお送りします:2018/06/03(日) 13:25:24 ID:SRhGy4Jg

そして楽しい時間をありがとうございました


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