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神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」 4社目
1
:
◆8YCWQhLlF2
:2017/12/18(月) 00:50:43 ID:8s/TCYA6
神様「前スレだ!」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1455635965/
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1471198434/
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1486059614/
神使「読まなくても良いと思います」
神様「長い!」
232
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/04/25(水) 14:07:01 ID:88eaCgAY
猫神強い
233
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/04/28(土) 13:34:58 ID:019nE/hY
ニャ
234
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/04/30(月) 09:48:24 ID:SEs52JNs
神ちゃーん
現在鹿島神宮に参詣してるよー
235
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/02(水) 20:27:55 ID:.yvToSrA
A子「・・・・・・」ササッ
神使「A子ちゃん? いま何を隠したんですか?」
A子「隠してません」
ゴロッ
A子「あっ」
神使「随分と立派なお野菜ですね。 これは?」
A子「神宮菜・・・ 普通のお野菜を皆で食べようかと思って持ってきました」
猫娘「言い直したニャ。 ニャ」
神使「神宮菜園のお野菜ですね。 確かまだ収穫前だと思いますが?」
A子「・・・少し早めに収穫しただけなのです」
猫娘「盗んできたんですニャ。 ニャ」
A子「・・・・・・」
236
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/02(水) 20:29:13 ID:.yvToSrA
猫神「祭儀神くん達は〜」
祭儀神「おそな───」
神使長「あー 普通の肉と魚ですよ」
祭儀神「そうそう、普通の肉と魚」
猫神「普通じゃない肉と魚ってあるの〜?」
祭儀神・神使長「・・・・・・」
神使「神宮のお供え物ですね。 寄進って書いた熨斗が貼ったままです」
祭儀神「まぁ・・・ 百歩譲ってお供え物だったとしても、寄進された俺が食べるなら良いんじゃないか?」
猫神「神法改正で神宮へのお供え物は外部持ち出し禁止になったよね〜」
祭儀神「・・・・・・」
237
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/02(水) 20:30:05 ID:.yvToSrA
神様「まぁ、壮大な悪巧みじゃないし今日の所はみんな反省するという事で」
長官「そ、そうだな。 反省しよう」
祭儀神「俺も反省する」
名誉宮司「そうですね」
A子「私もパクっ・・・ 早取りの神宮菜園の野菜は境内だけで食べる」
神様「じゃ、そう言う事で」
B夫「今日は解散だね」
神使「あの、その電子レンジみたいな物は何ですか?」
神様・B夫「・・・・・・」
238
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/02(水) 20:31:38 ID:.yvToSrA
猫娘「さっき“チーン”って音がしたニャ。 ニャ」
B夫「電子レンジはチーンと音がする。 なんの不思議もない」
神使「もの凄い太いケーブルが何本も繋がっていますが?」
B夫「最近のレンジは電気を沢山使いますしお寿司」
猫神「」ニコッ
B夫「NoV遺伝子無効化装置です」
一同「・・・はい?」
B夫「ある特定遺伝子を活性化してNoVを破壊する」
239
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/02(水) 20:34:08 ID:.yvToSrA
神使「つまり、遺伝子を操作する装置という事ですか?」
B夫「そんな大層なもんじゃないけど大体あってる」
神使「それって・・・ 結構マズくないですか?」
B夫「神への冒涜」ニヤッ
猫娘「気に入らないニャ。 破壊するニャ。 ニャ」
神様「ま、待って! これは私の念願の機械なの!」
猫娘「ニャニャ? 神ちゃんさまの機械ですかニャ? ニャ」
神使「まさか、これも神様がアイデアを出して作ったんですか?」
B夫「ザッツ ライト」
神使「先ほどこの機械が動いていたようですが、中には何が?」
B夫「クラッソストレア」
猫娘「さっきからB夫の言い方がムカつくニャ。 開ければ分かるニャ。 ニャ」テクテク
240
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/02(水) 20:35:23 ID:.yvToSrA
パカッ
猫娘「ニャニャ?」
神使「見るまでもなく牡蠣ですね。 神様の必死さで何となく分かっていましたが」
B夫「その牡蠣は遺伝子操作で人体への有害ウィルスが除去されたもの」
神使「つまり、ノロウィルスが除去された牡蠣という事ですか?」
B夫「その通り」
神使「何というか・・・ よくこんな装置を作り出しましたね・・・」
B夫「ノーベル賞級の発明だと思う」ウンウン
神様「そうそう! これで牡蠣から危険なノロウィルスが除去できて皆幸せになれるんだよ!」
241
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/02(水) 20:36:02 ID:.yvToSrA
猫神「神使く〜ん、これって大丈夫な物〜?」
神使「この繋がっているコードの先が少し気になりますが」
B夫「電源」
神使「1本は電源のようですが、こちらのフニャフニャしたホースの先はどちらに?」
B夫「・・・・・・送風用のホース」
神使「そうですか。 このホースが繋がっている先の箱を開けても良いですか?」
B夫「ダメ」
神使「分かりました」
B夫「賢明」
242
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/02(水) 20:37:05 ID:.yvToSrA
パカッ
B夫「ちょ! 開けちゃダメだって!」
神使「石? が入っていますね。 これは何です?」
B夫「・・・空気を生み出す魔法の石?」
神使「猫神様、この石から何か感じますか?」
猫神「そうだね〜 弱いけど神力が出ているねぇ〜」
神様・B夫「・・・・・・」
243
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/02(水) 20:38:26 ID:.yvToSrA
神使「非常に危険な装置です。 猫神様、没収お願いします」
猫神「オッケ〜」
神様「あ〜! まって!! これがあればノロウィルスなしの牡蠣が大量生産できるんだよ〜!!」
神使「神力を使った装置だなんて認められません」
神様「製造工程は内緒にする予定だったし! これを独占できれば御利益牡蠣で一財産築けるんだよ!!」
神使「それが本音ですか」
神様「ぁ・・・ ぃぇ・・・」
神使「猫神様、没収後に粉砕でお願いします」
猫神「はいよ〜」
神様「ちくしょう・・・」ガクッ
244
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/02(水) 20:39:58 ID:.yvToSrA
神使「反省の色が見えないようですね」
神様「だって・・・ どれだけの年月を掛けたと思ってんだよ・・・」
神使「猫神様、神様の反省が足りないようです」
神様「ぇ?」
猫神「よ〜し、久々に本気だそうかな〜」
神様「ちょ! 反省してるって!」
猫神「謎の組織の皆さ〜ん、今日は寝かせないからね〜」
一同「・・・・・・」
猫神「それじゃ〜、神使君と猫娘ちゃんは部屋から出てくれる?」ニコッ
猫娘「はいニャ。 ニャ」テクテク
神使「よろしくお願いします」テクテク
ギー バタン
245
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/02(水) 20:40:43 ID:.yvToSrA
猫娘「猫神様、マジギレしてたニャ。 ニャ」
神使「たっぷりお灸を据えてもらいましょう」
助けてー!! 神使君! 助けてー!!!
神使「自業自得です」
猫娘「ニャ。 ニャ」
ギャー!!!! 鬼が出たー!!!
246
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/05/03(木) 23:01:54 ID:wUS3ZCtE
乙です
今日のアメトークのテーマはえがちゃんだ♪
神ちゃんも観るのだろうか?
247
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/05/05(土) 21:49:50 ID:CS2tfL8w
神ちゃんたら
248
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/08(火) 21:33:03 ID:QQYChXEA
─── 数時間後・サーバールーム
B夫「う〜 足痛い・・・」
B夫「それにしても、この結果はどうしたものかねぇ」カタカタ カタカタ
ガチャ
B夫「?」
猫神「ハロ〜」
B夫「猫神様がここに来るなんて珍しい」
猫神「相変わらず凄い機械の量だねぇ〜」
B夫「大金つぎ込んでるもんで」
猫神「良くそんなにお金あるよね〜 ピットコインの取引を操作でもしたのかなぁ〜?」チラッ
B夫「・・・もしかして、何か気付いてらっしゃいます?」
249
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/08(火) 21:34:05 ID:QQYChXEA
猫神「大丈夫だよ〜 必要悪なんだし」
B夫「俺、一生猫神さま派で行きます」
猫神「ふふっ。 で、どう?」
B夫「四柱結界に関してはかなり不安定といった感じ」
猫神「やっぱりそうなんだ〜」
B夫「正面のモニター見て」カタカタ
パッ
猫神「これは〜?」
B夫「神力漏れを起こしていると思われる場所。 早めに手を打たないと結界が破壊する可能性が高い」
猫神「第二柱か〜 凄爺に聞いた場所と一致してるね〜」
B夫「凄爺?」
猫神「りんごちゃん神宮の主神で、結界維持の責任者的な神かなぁ〜」
B夫「神宮は神宮でもそっちの神宮に行ってたんだ」
250
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/08(火) 21:35:22 ID:QQYChXEA
猫神「でも、結界の一つ位ならすぐ修復できそうだけど〜」
B夫「そうは問屋が卸さない」
猫神「?」
B夫「神ちゃんのリンクがかなり弱くなってる。 時期に切れると思って間違いない」
猫神「あ〜 やっぱり・・・ 何となくそうは思っていたけど」
B夫「あちらさんも気付いているはず」
猫神「どこまで気付いているかが問題かなぁ〜」
B夫「どこまでって言うのは、これの事?」カタカタ
パッ
猫神「!」ピクッ
B夫「何で知ってるのかって顔。 これでも遊びで神宮の情報システムをハッキングしている訳じゃないよ?」
猫神「・・・・・・」
251
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/08(火) 21:36:18 ID:QQYChXEA
B夫「これは予想以上にまずいと思う」
猫神「B夫くんが知っているという事は神宮も存在に気付いているって事かな〜?」
B夫「ザッツライト。 あとは、こちらの方の問題」カタカタ
パッ
猫神「まさかこの子がねぇ〜・・・」
B夫「彼女については神宮は何も気付いていないはずだけど、今回の件と関わるのかは不明」
猫神「関係大ありだよ〜」
B夫「え?」
252
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/08(火) 21:37:34 ID:QQYChXEA
猫神「というより、ここにいた人は全員関る事になるよ〜」
B夫「猫神様はともかく俺は無関係でしょ」
猫神「逆だよ〜。 私は元々ここに呼ばれてなかったし、B夫くん含め最初からいた人達が中心に関わる事になるだろうね〜」
B夫「俺、巻き込まれたくない」
猫神「残念だけどそれは無理だろうね〜 私は裏方、みんなを影から助ける側だよ」
B夫「助ける?」
猫神「そう、B夫くん達を。 そして・・・ 彼女を・・・」
253
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/08(火) 21:38:56 ID:QQYChXEA
─── レセプションルーム
A子「うわーん! 足痛いよー!!」プルプル
神様「私、確実に死んだと思ったよ・・・」
神使「自業自得です」
神様「まだ命がある事を神に感謝」アーメン
A子「え〜 キリストさんっているの?」
神様「さぁ?」
神使「日本の神が他宗教の神に祈りを捧げてどうするんですか・・・」
A子「それより、祭儀神さん達は?」
神使「意識が朦朧としていたので寝室に運んでおきました」
神様「だらしないな。 あのレベルの拷問で根を上げるようじゃまだまだだな」
神使「そうですか。 猫神様〜」
神様「うそうそ! てめー呼んでんじゃねーよ!」ゲシッ
254
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/08(火) 21:39:51 ID:QQYChXEA
A子「でも、猫神さまって怖いね〜」
神様「良い事教えてあげようか。 鬼のモデルって実は猫神なんだよ」
神使「またそんな事を」
A子「はぁ〜 久しぶりの美食クラブで楽しみにしてたのに」
神様「ね〜」
A子「神宮からここまで来る電車賃も自腹だったんだよ? もう貯金ないよ・・・」ハァ
神様「しばらく美食クラブはお預・・・ !?」
神使「神様?」
神様「・・・・・・」
255
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/08(火) 21:40:37 ID:QQYChXEA
A子「神ちゃん、どったの?」
神様「あ・・・ いや・・・」
A子「はは〜ん、また新しいアイデアが浮かんだんでしょー」
神様「・・・・・・」
神使「神様、どうされたんですか? 難しい顔をして」
神様「・・・A子ちゃん」
A子「なーに?」
神様「A子ちゃんは、神宮で内宮神と会ってる?」
A子「内宮神ちゃん? 毎日会ってるけど。 もちろんお忍びで」
神様「何か変わった事はない?」
A子「う〜ん、いつもと変わらない」
神様「そう」
256
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/08(火) 21:41:33 ID:QQYChXEA
A子「ように見せかけているけど、あれは何か重大な事を隠してるね」
神様「・・・・・・」
A子「あれ? 神ちゃんて内宮神ちゃんと繋がっているんじゃないの?」
神様「A子ちゃん」
A子「ん?」
神様「神使」
神使「はい?」
神様「・・・あ〜 えっと〜・・・」
神使「神様どうされたんです?」
神様「2人にお願いが」
A子「神ちゃんのお願い事なら何でも聞いちゃうよ。 でもお金はないから貸せないけど」
257
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/08(火) 21:42:39 ID:QQYChXEA
神様「実はさぁ、守ってもらいたい物があるんだよね」
A子「守る?」
神使「何をです?」
神様「この国を・・・ この国を守ってもらえないかなぁ〜 って」
神使・A子「え?」
神様「神様だっ!」 神使「神力ゼロですが・・・」
#19「神宮美食クラブ」 ―END
258
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/08(火) 21:47:07 ID:QQYChXEA
<(_ _)> 全部読み返してから続きを書きまする
259
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/05/08(火) 21:49:07 ID:1vqDHQoQ
つ牡蠣
260
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/05/08(火) 22:37:12 ID:AgClIdtc
乙
261
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/05/08(火) 22:40:37 ID:sRfmCgug
続きが…続きが気になる…
262
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/05/09(水) 06:27:51 ID:Tem4vPCQ
神ちゃんヤバいのか?
頼むぞ
263
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/05/12(土) 09:58:51 ID:rncJl1DY
神使くん、いよいよ神様へクラスチェンジですか?
264
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/13(日) 01:47:07 ID:RXcKkTRQ
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
【#20】
── 神宮・授与所
A子「暇だね〜」
同僚巫女「今日は本殿の参拝は出来ないからね」
A子「それでか〜」グテッ
巫女「A子ちゃん・・・ 奉務中なんだし、もう少ししゃんとしないとダメだよ?」
A子「だって、お客さん少ないし〜」
巫女「参拝者ね」
A子「今日は売り上げヤバそうだね〜」
巫女「あんまりそういう言葉は使わない方が良いと思うよ?」
265
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/13(日) 01:48:55 ID:RXcKkTRQ
A子「どうしよう、駅前までお守り売り歩いてこいって言われたら」
巫女「神ちゃんさんじゃあるまいし・・・」
A子「・・・神ちゃんかぁ〜」ボー
巫女「そう言えば、A子ちゃんって神ちゃんさんと仲良いよね」
A子「あ〜 私と神ちゃんは深い精神の所で繋がっているのです!」フンスッ
巫女「はいはい。 でも、神ちゃんさんは・・・ その・・・」
A子「神さま?」
巫女「」コクッ
A子「そんなの気にする必要ないって」
巫女「ダメだよ。 神ちゃんさんは神であることを隠しているみたいだけど、やっぱり接し方も一線は置かないと失礼じゃ?」
A子「別に神さまは偉くないんだし」
巫女「それは巫女として超えちゃいけない発言じゃ・・・ せめて先輩として敬わないといけないと思うけど」
266
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/13(日) 01:50:13 ID:RXcKkTRQ
A子「え〜 イビキかいて腹出して寝るのに?」
巫女「・・・・・・」
A子「金欠で神宮菜園から野菜盗んで食べてるのに?」
巫女「・・・それはA子ちゃんもじゃ」
A子「お給料14万しかもらえない神さまってどうなの?」
巫女「14万!? 私より低いの!?」
A子「ちょっと待って。 私も14万なんだけど」
巫女「・・・・・・」
A子「ねぇ、巫女ちゃんは幾らもらってるの?」ガシッ
巫女「ちょ・・・ 私もそんなに変わら・・・ そんなに揺らさないで! A子ちゃん目が怖い!」ユサユサ
267
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/13(日) 01:51:32 ID:RXcKkTRQ
A子「はぁ〜 私はこんなにも立派な巫女なのに。 神宮のミス巫女だよ?」
巫女「その・・・ えっと・・・(そのミスは別の意味って・・・ 言わないでおいた方が良いかな)」
A子「私、やっぱり巫女に向いてないのかなぁ・・・」
巫女「A子ちゃんは神宮の巫女に憧れて入ったんじゃないの?」
A子「違うよ。 神ちゃんに進められて」
巫女「え!? どうして神ちゃんさんがA子ちゃんを?」
A子「・・・・・・。 そういえば神ちゃんに初めて会ったのも丁度この位の時期だったなぁ」ボー
268
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/13(日) 01:52:13 ID:RXcKkTRQ
──
────
──────
── 4年前
神様「ねぇ、暇なら神宮で巫女やらない?」
A子「やる」
──────
────
──
269
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/13(日) 01:53:21 ID:RXcKkTRQ
巫女「・・・・・・」
A子「今日は良い天気だよね〜」
巫女「もしかして話すの面倒になった?」
A子「・・・うん」
巫女「それより、A子ちゃんって今日は午後から舞の奉納入ってなかったっけ?」
A子「え?」
巫女「確か祭儀神様の願掛け祈祷の・・・」
A子「やべっ! 忘れてた! 今何時?」
巫女「11時50分。 早く行った方が良いかも」
A子「うわ〜! 行ってくる〜 今日も昼抜きだよ〜」タッタッタッ
巫女「・・・大丈夫かなぁ」
270
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/13(日) 01:54:28 ID:RXcKkTRQ
─── 奥社近くの森
A子「ごめ〜ん、遅れた」タッタッタッ
祭儀神「おー、ちゃんと来たか。 忘れてるかと思った」
A子「嫌だな〜 私がおっちゃんとの約束を忘れるわけないじゃんよー」
祭儀神「本当かよ・・・」
A子「それより私は何すれば良い?」
祭儀神「A子ちゃんは、右側の木にこれを取り付けていって欲しい」
A子「何? このマッチ箱みたいなやつ」
祭儀神「俺に聞くなよ。 B夫に聞けよ」
A子「聞いたけど訳分かんなかったんだもん」
祭儀神「あいつに聞いて理解できない事を俺に聞くなってーの・・・」
271
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/13(日) 01:55:23 ID:RXcKkTRQ
A子「木に巻き付ければ良いの?」
祭儀神「あぁ、地面すれすれの所が良いらしい」
A子「ふーん、じゃ行ってくる」
祭儀神「まてまて、この段ボールに入っている分全部だ」
A子「うそ! 超いっぱいあるじゃん!」
祭儀神「超いっぱいあるんだよ。 だから本殿の参拝を止めてまで時間作ったんだろーが」
A子「そっか。 これは時間かかるね〜」
祭儀神「ま、緊急事態だしな」チラッ
A子「・・・・・・」
祭儀神「決心はついたか?」
A子「まだ。 そんなのつく訳ないじゃんよ・・・」
祭儀神「あー まぁ、そうだよな・・・」
272
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/13(日) 01:56:45 ID:RXcKkTRQ
──
────
──────
─── 数日前・喫茶ねこまた
神様「2人とも神にならない?」
神使「またそんな事を・・・」
A子「丁重におとこわりします」
神様「いや、いつものおふざけな感じじゃなくて今回は真剣なんだけど」
神使「いつもと同じノリじゃないですか」
A子「私は24歳になったら神宮を定年、翌年にIT社長と結婚してスカイチュリーの最上階に住む予定だから」
神使「スカイチュリーには住めないと思いますが・・・」
神様「神にならずにこのままいってもA子ちゃんは結婚できないよ?」
A子「んがっ!」
273
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/13(日) 01:57:39 ID:RXcKkTRQ
神様「だから神になってよ〜 お願い」
A子「神になったら結婚できる?」
神様「・・・・・・」
A子「何とか言ってよ〜」
神使「何か理由があるんですか?」
神様「まぁ・・・」
ガチャッ
一同「?」クルッ
猫神「ハロ〜」
神様「猫神か・・・ 何だよ、今大事な話してんだからあっち行ってろって」シッシッ
274
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/13(日) 01:58:49 ID:RXcKkTRQ
猫神「第零柱絡み〜?」
神様「・・・・・・」
神使「第零柱?」
A子「チュウ?」
神様「お前、何か知ってるのか?」
猫神「ん〜 もう一人の神ちゃんの件とか〜?」
神使「もう一人って、神宮の奥社にいる内宮神様の事ですか?」
A子「内宮神ちゃんがどうかしたの?」
神様「・・・・・・」
猫神「か〜みちゃん」
神様「ハァ〜・・・ レセプションルームに皆を集めてくれ。 話がある」
猫神「オッケ〜」
275
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/05/13(日) 08:09:47 ID:bQ0oyoSA
乙
276
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/05/13(日) 21:25:37 ID:5yx2ZcdY
乙
でも終わらせないでくれ
頼む
277
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/13(日) 23:28:47 ID:RXcKkTRQ
─── 喫茶ねこまた・レセプションルーム
祭儀神「話って何だ?」
A子「おっちゃんがキャバクラに金をつぎ込んでる件についてだと思う」
祭儀神「!? お、俺は月5万までしか使ってないからソフトな方だと思うぞ」
猫娘「十分使ってますニャ。 ニャ」
神使「神様、何かマズい事でも起きているんですか?」
神様「ん〜 マズいっちゃマズいけど」
猫神「今までで一番マズいよね〜」
一同「え!?」
神様「お前は少し黙ってろや」
猫神「ごめんごめ〜ん」
278
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/13(日) 23:31:07 ID:RXcKkTRQ
猫娘「まさか! 日本の危機ですかニャ!? ニャ」
A子「流石にそれはないって。 そんなもの私達に話しても仕方ないし」
神様「いや・・・ あの〜・・・」
神使「まさか・・・ 神様・・・」
神様「そのレベルのお話しでございます」
一同「!?」
神様「って言っても、A子ちゃんと犬ころの協力があれば解決したも同然」
神使「私とA子ちゃんでそんな危機をどうにか出来るとは思えないのですが・・・」
A子「確かに私は神宮きっての可愛い巫女で、巫女服が似合うね! ってよく言われるし、立派な巫女だと思うけど」
神使「神様の方が可愛くて巫女服が似合います」
A「お、おふっ」
一同「・・・・・・」
神様「い、今その話は置いておこう・・・///」
神使「あっ! す・・・ すいません///」
A子「くそっ、惚気やがって・・・」ボソッ
279
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/13(日) 23:32:15 ID:RXcKkTRQ
神使「えっと・・・ 猫神様が第零柱がどうとか言っていた気がするのですが関係があるのですか?」
神様「長官くん」
長官「何かな?」
神様「神宮の動きについて話してくれる?」
長官「・・・動きというのは?」
神様「土地の件だよ」
長官「・・・・・・。まだ未確認情報だが、土地の売却計画が進んでいるようだ」
神使「土地って、まさか神宮の土地ですか?」
長官「あぁ。 奥社近辺の土地だと思う」
A子「奥社って内宮神ちゃんがいる場所じゃん」
祭儀神「おいおい、そんな話聞いてないぞ?」
長官「私も正式には聞いていないが、宮司会で話し合われているようだ」
280
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/13(日) 23:33:41 ID:RXcKkTRQ
神使「確か奥社は大昔に龍を封印していると伺っておりますが」
A子「龍? 何それ」
猫娘「そんなもの本当にいるんですかニャ? ニャ」
祭儀神「俺も長いこと生きているが見たことはないな」
長官「当時の人達にとっては迷信も奇跡も現実と区別が付かなかったからね」
神様「・・・・・・」
神使「神様?」
神様「龍はいた。 いや龍じゃないかも知れないけど・・・」
一同「はい?」
281
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/13(日) 23:36:13 ID:RXcKkTRQ
祭儀神「おいおい、本当かよ」
神様「私にもよく分からないんだ。 でも何かがいた・・・ いや、あった」
神使「どういう事ですか?」
猫神「昔ね〜 大勢の人があの場所で亡くなったんだよ〜 私は当時出雲にいたから知らないんだけど〜」
神様「亡くなった者は皆、青い龍を見たと言っていた」
一同「・・・・・・」
A子「じゃぁ、あの場所には本当に何かが封印されているって事?」
神様「」コクッ
B夫「亡くなった人だけだ見えた青い龍・・・」
神様「正体は全く分からなかった。 私と一緒にいた者も龍が見えたと言った後に・・・」
神使「それを封印しているのが第零柱という事ですか?」
神様「そう」
祭儀神「それは俺も初耳だな」
神様「零柱に関して知っているのは私と猫神、あとは凄爺だけだ。 神の中でもトップシークレット扱いだし」
282
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/13(日) 23:36:54 ID:RXcKkTRQ
長官「もしかして、神宮はそれに気付いているのかな?」
神様「たぶん。 タイミングが良すぎる」
神使「タイミング?」
神様「私と内宮神との意識共有のリンクが切れた」
A子「内宮神ちゃんと!?」
神使「ちょっと待って下さい。 それって・・・ 幼女神さまと同じじゃ・・・」
神様「あぁ。 今の私と内宮神は別者だ」
神使「・・・・・・」
283
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/13(日) 23:39:20 ID:RXcKkTRQ
祭儀神「一つ聞いても良いか?」
神様「なに?」
祭儀神「四柱結界と、その第零柱とは関係あるのか?」
猫神「四柱結界は日本の地下に溜る神力放出を抑制する役割がメインだけど〜」
神様「他には、飽和神力を零柱に送って結界維持の強化の役割も担っている」
祭儀神「なるほどな・・・」
神使「それで内宮神様が常に奥社にいると」
神様「そう言う事」
長官「ちょっと待った。 それほど大きな神力結界なら管理神も神力を使う必要があるんじゃないか?」
祭儀神「そうだな。 ・・・まさか神ちゃんが自分の神力を封印している理由って・・・」
神様「いや、ほとんどは内宮神の神力だ。 私は向こうの神力が足りなくなった時にたまに渡す程度」
神使「いざという時のために神力が使えるように貯めていたのですか・・・」
猫神「神を作るため、封印を維持するため・・・ 両方をこなすとなると結構な神力が必要だからね〜」
284
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/13(日) 23:40:33 ID:RXcKkTRQ
神様「簡単に説明するとこんな状況。 以上を踏まえて、皆に協力をお願いしたい」
長官「そんな秘密を話さざるを得ない程までに緊迫した状況ということだね」
神様「」コクッ
B夫「オッケ。 俺がすべきことは土地の売却の進行をハッキングで調べればいい訳ね」
神様「もう一つ、封印した物の正体を知りたい」
B夫「それはハイレベル」
神様「今の技術ならもしかしたら正体が分かるかも・・・」
B夫「・・・分かった。 両方とも速攻で調べる」
神様「長官君達は、いざという時のために他の神達に協力を取り付けておいてもらいたい」
長官「お安いご用だ」
285
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/13(日) 23:41:50 ID:RXcKkTRQ
A子「ねぇ、それと私が神になる事とどういう関係があるの?」
神様「それは〜・・・」
A子「まさか! 私が生け贄の巫女として龍の怒りを静めるとか!?」
祭儀神「A子ちゃん、話聞いてたのか・・・?」
神様「この先、正直何が起こるか分からない」
A子「マジですか」
神様「万が一・・・ 封印が解かれて再封印を行う必要があった場合・・・ 神を作るために必要な神力が溜るまで時間が必要だ」
A子「どのくらい?」
神様「A子ちゃんに3回位生まれ変わってもらわないといけない位」
A子「そんなに!?」
286
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/13(日) 23:42:26 ID:RXcKkTRQ
神様「だから今、二人を神にしたい」
神使「・・・・・・」
A子「神使さんが神になるのは分かるけど、何で私もなの? やっぱり生け贄?」
神様「A子ちゃんを神にしたい理由は・・・」
A子「理由は?」
神様「私が認めた人間だから」ニコッ
──────
────
──
287
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/05/14(月) 06:40:44 ID:yp/C6POU
乙
288
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/05/14(月) 11:27:31 ID:hBJqxfVo
おつ
神使さらっとのろけたなww
289
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/05/14(月) 21:06:38 ID:qMY2vjsE
乙
子供が出来るのも時間の問題だな
290
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/15(火) 01:39:19 ID:OBRMEeiE
─── 奥社近辺の森
祭儀神「よしと。 これで全部終わったな」
A子「ちかれた〜」グテッ
祭儀神「予定より早く終わったな」
A子「おっちゃんが、1個設置するごとに休憩なんかしなければもっと早く終わったと思います!」
祭儀神「おれも年なんだよ。 少しは大目に見てくれよ」
A子「私100個も付けたんだよ? おっちゃんは30個しか付けてないじゃん!」
祭儀神「あとでお供え物分けてやるから」
A子「マジで!?」
祭儀神「さっき高級和牛肉のお供えがあったから」
A子「よっしゃー!! おっちゃん偉い!」グッ
祭儀神「そりゃどうも」
A子「私は一生おっちゃん派だよ」
291
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/15(火) 01:40:07 ID:OBRMEeiE
祭儀神「ふふ・・・ ふはははっ!」
A子「ちょとどうしたの?」
祭儀神「いやいや、すまない。 おかしくてな」
A子「頭が?」
祭儀神「違うわ。 俺は神宮の神だ」
A子「知ってる」
祭儀神「しかも神の中でも最高位の祭儀神」
A子「最高位なんだ。 はじめて聞いた」
祭儀神「そんな俺に自然に接してきた人間は、A子ちゃんが初めてだ」
A子「?」
祭儀神「神宮歴代の大宮司達でさえ、俺の前では頭を下げ常に一歩引いてんだぞ?」
A子「そうなんだ」
292
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/15(火) 01:41:26 ID:OBRMEeiE
祭儀神「それに引き換え、A子ちゃんはただの巫女。 今まで俺はここの巫女とまともに会話すらした事もない」
A子「私はただの巫女じゃありません〜 神宮のミス巫女です〜」ベー
祭儀神「そうかそうか、それはすまないな」ペコリ
A子「分かればよろしい」
祭儀神「神ちゃんがA子ちゃんをどうしても神にしたいのはよく分かる」
A子「どういうこと?」
祭儀神「A子ちゃんは、神ちゃんと同じなんだよ」
A子「私が?」
祭儀神「あぁ、きっと神ちゃんのような神になれる」
A子「それって月給14万のダメ神になるって事?」
祭儀神「はははっ! そうだな、ダメ神だ。 神ちゃん以上のダメ神になれる素質がある」
293
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/15(火) 01:42:27 ID:OBRMEeiE
A子「ちょっとおっちゃん、裏まで顔貸してくれる?」
祭儀神「あいにく、俺はこれからキャバクラだ」
A子「このおっさん・・・」
祭儀神「じゃ、戻るか」
A子「あ〜 私ちょっと奥社に行ってくる」
祭儀神「内宮神か?」
A子「うん」
祭儀神「分かった」
A子「じゃ、また後で」タッタッタッ
祭儀神「気をつけろよ」
A子「あいよー」
祭儀神「・・・・・・。 さて、急いで出かけるか」
294
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/15(火) 01:43:22 ID:OBRMEeiE
─── 神宮・奥社
コンコン
神聖な社に何用か? 合い言葉を述べよ
A子「知らない」
ギー
内宮神「A子ちゃん」
A子「ちょっとお邪魔しても良い?」
内宮神「もちろん。 上がって」
A子「おじゃましま〜す」
295
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/15(火) 01:44:42 ID:OBRMEeiE
内宮神「どったの? お昼は午前中に置いていったお供えをもらったけど」
A子「内宮神ちゃん、神ちゃんと意識が別れたんだって?」
内宮神「・・・あっちから聞いたの?」
A子「うん」
内宮神「そう・・・ 数日前にね」
A子「内宮神ちゃんはこれからどうするの?」
内宮神「私は・・・ 私のやるべき事をやるだけ」
A子「ずっとここに居るの?」
内宮神「封印の事は聞いた?」
A子「うん。 龍だか何だかよく分からない物を封印してるって」
内宮神「この結界だけは絶対に維持しないといけない。 それが私の役目」
A子「でも・・・」
296
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/15(火) 01:45:50 ID:OBRMEeiE
内宮神「ここら辺の土地を売り払おうとしているんだって?」
A子「うん」
内宮神「大丈夫。 絶対にそうはならないから」
A子「そうなの?」
内宮神「その為に神ちゃんが策を練っているんでしょ?」
A子「でも、流石にどうなるか・・・」
内宮神「絶対何とかなる。 今までだって守り通してきたんだから」
A子「内宮神ちゃん・・・」
内宮神「この場所が・・・ いや神宮自体が取り壊しになるって話が今まで何度もあったんだ」
A子「え?」
内宮神「そんな危機が何度も何度もあって・・・ でも、ここは何千年も無事にこの場所にある。 今回だってきっと・・・」
内宮神「だから、私は・・・ 神ちゃんを信じる」
A子「・・・・・・」
297
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/05/15(火) 14:28:59 ID:iAyAJZ/s
神ちゃん頑張れよ
298
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/05/15(火) 20:08:06 ID:cwPGBidA
乙
299
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/16(水) 00:25:31 ID:EMPt/aag
─── 喫茶ねこまた・サーバールーム
ガチャッ
猫神「ハロ〜」
B夫「猫神様いらっしゃい」
猫神「祭儀神君から機械の設置が終わったって電話があったよ〜」
B夫「オッケ」
猫神「何を取り付けたの〜?」
B夫「奥社の下に何が埋まっているのかを調べるための測定器」
猫神「でも封印されているから分からないんじゃないの〜?」
B夫「それは計測してみないと。 たぶん10分位で結果が出る」
猫神「ふ〜ん。 で、売却の件の方は何か分かった〜?」
300
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/16(水) 00:26:50 ID:EMPt/aag
B夫「これ見て」カタカタ
猫神「メール? ハッキングしたの?」
B夫「宮司会は議事録自体がないし、この件に関する書類は手書き保管されているからさすがに取り出せない」
猫神「じゃぁこのメールは〜?」
B夫「最終的な文章を作るためには下っ端が各所とやり取りをして詰めていく」
猫神「あ〜 なるほど〜 最終文章は分からなくても、直前までのやり取りが分かれば良いって事だね〜」
B夫「ザッツライト。 このメールの最後、“それでは、こちらの契約草案で最終とさせていただきます”って書いてある」
猫神「さすがB夫くん。 怖いね〜」
B夫「その言葉、全反射でお返しします」
猫神「で? メールの中身は〜?」
B夫「今開く」カタカタ
猫神「差出人は〜 神宮の新規開拓室?」
B夫「そう。 相手は、日本新燃準備会社」
猫神「聞いたことない所だね〜? B夫君知ってる〜?」
B夫「・・・・・・」
301
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/16(水) 00:28:17 ID:EMPt/aag
ピピピピ
猫神「何の音〜?」キョロキョロ
B夫「簡易測定が終わった。 えーと・・・」
猫神「何これ? 凄い文字の羅列だね〜 Pbって文字がいっぱいあるけど〜」
B夫「・・・やっぱり」
猫神「?」
B夫「猫神様、すぐに神ちゃんのところへ行きましょう」
302
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/16(水) 00:29:26 ID:EMPt/aag
─── 神宮近くの裏通り
神様「いや〜 久々の伊勢だね」モグモグ
神使「いつの間に赤福なんか買ったんですか・・・」
神様「お前が駅でおしっこ行っているとき」
神使「大きい声でそう言う事は言わないで下さい///」
神様「お前が聞いたんじゃねぇかよ!」ゲシッ
神使「それより・・・ 神宮に行く道とは違いますね」
神様「考えなしで敵地に乗り込むほど私は愚かじゃないのだよ」
神使「ではどちらへ?」
神様「あった。 ここ」
神使「雑居ビル・・・ のようですが」
303
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/16(水) 00:30:51 ID:EMPt/aag
神様「この汚らしい建物は、なんと! 神様機構の本庁舎なのだ!」
神使「え・・・ この壁のコンクリが所々剥がれ落ちている建物がですか?」
神様「うん。 通称ボロビル」
神使「・・・・・・。 表札に“田中”って書いてありますが」
神様「神様機構なんて看板出せるわけないだろ」
神使「それはそうですが・・・ なんで田中なんです?」
神様「ちなみに両隣の建物も機構の持ち物。 中はスッカラカンだけど」
神使「長官さんはこんな所で仕事をしていたのですか・・・」
神様「長官君は神宮にいる事が多いし、ほとんど倉庫代わりだね。 普段は誰もいないはず」
神使「なんか勿体ないですね」
神様「しばらくはここが私達の前線基地」
神使「神宮まで徒歩で10分といった場所ですね」
神様「専用の地下通路があるから5分で着く」
神使「あっ、そういう所は流石ですね」
304
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/16(水) 00:31:59 ID:EMPt/aag
prrr prrr
神様「?」ゴソゴソ
神使「メールですか?」
神様「猫神だ。 B夫と猫娘を連れてこっちに来るって」
神使「随分と急ですね。 何か分かったんでしょうか?」
神様「らしいな。 明日から早速行動開始だな」
神使「きちんとした作戦を立てて下さいね?」
神様「へいへい」テクテク
神使「・・・・・・」
305
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/05/16(水) 06:26:23 ID:v0UJ1GLo
乙
306
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/05/16(水) 22:17:48 ID:ETea936Y
おつ
ドキドキ
307
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/17(木) 00:56:13 ID:QRRK9RNQ
─── 翌日・神様機構本庁舎(ボロビル)
猫神「この建物まだあったんだねぇ〜」
長官「私もボロビルに来たのは久しぶりだ」
神使「本当にボロビルと言うのですね・・・」
神様「あれ? 祭儀神は?」キョロキョロ
A子「なんか出かけてるみたい。 昨日キャバクラに行くって出たきり戻ってない」
B夫「時間も惜しいし始めよう」
神様「おっ、B夫やる気だねぇ」
猫神「悠長な事を言っていられない状況だしねぇ〜」
神様「聞きましょうか」
308
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/17(木) 00:58:36 ID:QRRK9RNQ
B夫「まずは封印されているものについて」
神使「何か分かったのですか!?」
B夫「取り付けてもらった測定器が奥社近辺で大量の鉛を検出した」
神様「なまり?」
B夫「そう、通常では考えられない量」
神使「どういう事です?」
B夫「過去にこの場所で鉛が大量に生成される事象が起こっていたと考えられる」
A子「鉛ってどうやったら出来るの?」
B夫「方法は色々あるけど・・・ 他に検出した物質と合わせて推察するに、ある物質が核分裂を起こした後に出来たと考えられる」
神使「核分裂!?」
309
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/17(木) 00:59:51 ID:QRRK9RNQ
B夫「単刀直入に言う。 高純度のウランが大量に地下にあると思われる」
一同「ウラン!?」
神使「それって原子炉とかに使われる燃料ですよね?」
B夫「ザッツライト」
長官「なんでそんな物が日本に?」
B夫「ウラン自体は結構どこにでも微量ながらある。 日本でもいくつか採掘できる場所もあるし」
長官「これは驚いたな」
神使「でも仮にウランだとしたら、龍というのは一体・・・」
B夫「高速の放射線粒子が物質と相互作用するときに青く光る現象がある。 もちろん核分裂時にも起こる」
神使「青く・・・ まさかその光が!?」
310
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/17(木) 01:00:58 ID:QRRK9RNQ
B夫「目視できる程では無いけど、目や頭部内で反応が起こると青く光ったと感じるという報告がある」
神使「それが青い龍の正体・・・」
B夫「正確にはチェレンコフ効果」
A子「私、感じた事ないよ?」
B夫「これを感じたらまず助からない」
A子「何それ怖い!」
神使「仮に、今結界を解いた場合どうなるんです?」
B夫「推定埋蔵量からすると結界解除と同時に核分裂の暴走が始まって一瞬で一帯が吹き飛ぶ」
神使「一帯というのはどのくらいの規模です?」
B夫「日本はもう住めないかもね」
一同「!?」
311
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/17(木) 01:02:10 ID:QRRK9RNQ
神使「しかし、当時はそこまでにはなっていなかったのでは?」
B夫「当時は鉱物が核崩壊をある程度抑制していたと考えられる」
神使「今は違うんですか?」
B夫「地殻の変動で奥社近辺に地下水が流れてる。 しかもかなりの量」
A子「神宮菜園も地下から水汲んでるって言ってた」
神使「それが何か問題でも?」
B夫「水が核分裂のスピードを速める。 この辺を掘ったら水がウランに浸かって間違いなく暴走する」
神使「ちょっと想像を超えた事態ですね・・・」
猫神「もう一つマズい事があるんだよね〜」
長官「まだあるのかね・・・」
312
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/17(木) 01:03:30 ID:QRRK9RNQ
B夫「土地の売却に関して」
神使「ウランの事を話せば神宮も思いとどまるのでは?」
B夫「逆。 神宮はそのウランを採掘しようとしてる」
一同「は!?」
B夫「あの土地を取得しようとしているのは“日本新燃準備会社”という所」
A子「何その変な名前の会社。 センスないね」
B夫「1年前にインターナショナルエクスプロレーションという資源開発の世界的企業と合弁で設立された会社」
神使「合弁?」
B夫「そう、筆頭株主は神宮土地開発財団」
長官「神宮? どういう事かね?」
B夫「神宮が神宮の出資した会社に土地を売り払うって事」
神使「なるほど・・・ つまり営利事業が出来ない神宮のダミー会社という事ですか?」
B夫「ザッツライト。 神宮も地下にウランが埋まっている事に気付いている」
313
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/17(木) 01:05:19 ID:QRRK9RNQ
長官「しかし、封印を解いたら暴走するようなものを採掘するだなんて無理だろう」
B夫「ウランは時間経過と共に減衰していく。 通常の計算では発掘には問題ないという結果になる」
神使「しかし、話せば分かってもらえるのでは?」
B夫「相手は世界的な資源開発会社。 結界で自然界から隔離状態で維持されているなんて信じるわけない」
長官「至急契約の中止を進めよう」
猫神「それが〜」
B夫「契約はすでに終了して売買契約が締結されている」
長官「なっ!」
B夫「しかも、発掘作業が来週から始まる」
神使「そんな・・・」
神様「・・・・・・」
長官「神宮は神が不要な存在になっているようだな・・・」ハァ
314
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/05/17(木) 01:24:02 ID:fWoHPPuc
オクロの天然原子炉か
チェレンコフ光は例えば水中で放射線を受けた電子が水中での光速を超えた時に出る光で
研究炉の冷却プールを見学すると底の方で青くボヤッと光ってるのが見える
冷却プールは中性子線を止める減速材としての役割も果たすから安全に見学できる
井戸の底が青く光ってたら逃げた方がいいね
315
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/05/17(木) 05:36:54 ID:UFtm2aK2
乙
316
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/05/17(木) 11:55:10 ID:V3ga1RSI
乙
神ちゃんどうする?
317
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/05/17(木) 17:06:23 ID:cJdiN2sg
おつ
318
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/18(金) 00:26:13 ID:IgWVRr3Y
神使「神様、どうしましょう・・・」
神様「すまない」
神使「神様・・・」
神様「ちんぷんかんぷんで何を話しているのか全く分からない」
一同「」ガクッ
神様「でも、一つだけ・・・」
一同「?」
319
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/18(金) 00:29:02 ID:IgWVRr3Y
神様「リンクが切れる直前、内宮神は“この結界は私が守るから気にするな”って言ったんだ」
一同「・・・・・・」
神様「私は、結界を守れるようにしておくから後は任せろと告げた」
神使「神様・・・」
神様「私は絶対諦めない。 今までだって守ってきたんだ」グッ
一同「・・・・・・」
長官「四柱結界の威力をさらに上げるのはどうだ?」
神使「なるほど、結界の威力を上げれば第零柱の封印も強化できるという事ですね」
祭儀神「それは無理だな」テクテク
猫神「祭儀神く〜ん?」
祭儀神「遅れてすまないな」
320
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/18(金) 00:30:24 ID:IgWVRr3Y
A子「キャバクラの朝帰りは良くないと思います」
祭儀神「失礼だな、青森に行ってたんだよ。 その前にキャバクラには寄ったけど」
猫娘「キャバクラには行ってるニャ。 ニャ」
猫神「青森って、凄爺のところ〜?」
祭儀神「あぁ。 四柱結界について聞いてきた」
猫神「そっか〜・・・」
祭儀神「四柱結界はボロボロだ。 持ってあと数十年」
長官「数十年!?」
祭儀神「今の状態を維持して数十年だ。 とても出力を上げるなんて不可能だな」
B夫「俺の計算だと、第二柱が決壊寸前。 出力アップより先にこっちを修復する方が先」
長官「だったら、この際新しく結界を張り直すというのは?」
B夫「その場しのぎ。 問題解決とは言えない」
神様「・・・・・・」
321
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/18(金) 00:32:46 ID:IgWVRr3Y
A子「なんか一辺に色々起こってるんだね〜」
長官「少し妙じゃないか?」
猫神「・・・・・・」
長官「四柱結界は少し前から不安定な状態にあったが・・・」
神使「確かに神様と内宮神様の件も含め、神宮がある程度知っていたとしてもタイミングが・・・」
B夫「もしかして偶然だと思ってる?」
長官「どういうことかね?」
神使「まさか・・・」
B夫「四柱結界は意図的に不安定にされている」
長官「何だと?」
322
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/18(金) 00:34:08 ID:IgWVRr3Y
B夫「神宮のメールを漁っていたらこんなもの見つけた」ペラッ
長官「・・・これは!?」
神使「第三柱結界減衰化計画!?」
B夫「神ちゃんが再封印をして失敗に終わったみたいだけど」
猫神「たぶん、他の四柱にも手をつけてるだろうね〜 特に今は第二柱とか」
長官「あいつら・・・」
B夫「それと・・・」チラッ
猫神「・・・・・・」
長官「まだ何かあるのか・・・ この際だ、全て話してくれ」
猫神「神ちゃん? 内宮神ちゃんとのリンク・・・ もしかして、自分から切った〜?」
一同「え!?」
神様「・・・・・・」
323
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/18(金) 00:34:49 ID:IgWVRr3Y
神使「ちょっと待って下さい。 どういう事ですか!?」
神様「」トテトテ
神使「神様?」
神様「ちょっと出かけてくる・・・」
ギー バタン
神使「神様・・・」
猫神「今日は、一旦解散しようか〜・・・」
324
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/18(金) 00:35:27 ID:IgWVRr3Y
─── 10分後・神宮奥社
神様「」コンコン
ギー
内宮神「久しぶり」
神様「よっ」
内宮神「上がって」
神様「ん」
ギー バタン
325
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/05/18(金) 06:44:28 ID:PzYoT8Zk
乙
326
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/19(土) 03:50:19 ID:ql5LHZOg
─── 夜・機構ビル屋上
神様「・・・・・・」ボー
ギーッ
神様「?」クルッ
神使「神様、ここにいたんですか」テクテク
神様「犬ころか」
神使「何しているんです?」
神様「何も?」
327
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/19(土) 03:51:40 ID:ql5LHZOg
神使「隣、座っても良いですか?」
神様「・・・どうぞ」
神使「失礼します」
神様「・・・・・・」
神使「曇っていて月は見えないですね」
神様「そうね」
神使「どちらへ行かれていたのですか?」
神様「ちょっと」
神使「・・・・・・」
神様「内宮神の所だよ。 ちょっと顔見ておこうと思って」
神使「次の作戦会議は明日の朝だそうです」
神様「ん」
神使「・・・・・・」
神様「・・・・・・」
328
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/19(土) 03:53:09 ID:ql5LHZOg
神使「神様、何か隠してらっしゃいますね?」
神様「はて、どのことでしょうか? 懲りずに鬼牡蠣の封印解除を狗神にやらせていることかな?」
神使「先日、神様が仰った私とA子ちゃんを神にしたいというお話しです」
神様「そっちか。 本心だし嘘じゃない」
神使「再封印をすることになった場合、神力が足りなくなるから先に私達を神にしたいんですよね?」
神様「・・・そうね」
神使「つまり、二人を神にするには結構な量の神力が必要だと」
神様「まぁ・・・ それなりには」
神使「それだけ神力を使って、いざという時に再封印は出来るんですか?」
神様「・・・・・・」
神使「もし出来るのであれば、今私達が神にならなくても問題ないと思いますが?」
神様「・・・・・・」
329
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/19(土) 03:54:28 ID:ql5LHZOg
神様「ハァ〜・・・ しくったね〜」
神使「神様らしくないですね」
神様「・・・・・・。 神になってくれる?」
神使「お断りします」
神様「・・・・・・」
神使「全て知っていらしたんですね?」
神様「・・・・・・」
神使「四柱結界の件も神宮が手を引いていると。 神宮が結界を壊して封印されているものを掘り出そうとしている事も」
神様「・・・・・・」
神使「そして、危険な状態になっている内宮神様を助けるために意識共有を切った」
神様「・・・・・・」
330
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/19(土) 03:55:51 ID:ql5LHZOg
神使「他に方法はないんですか?」
神様「まるで私がこれから何をしようとしているのか分かっているような言い方だな」
神使「分かります」
神様「・・・・・・」
神使「分かりますよ。 神様は優しいですから・・・ 何をしようとするかなんて簡単に分かります」
神様「」フッ
神使「もう少し一緒に考えましょうよ。 いつもみたいな小ずるい手段でも」
331
:
◆8YCWQhLlF2
:2018/05/19(土) 03:57:20 ID:ql5LHZOg
神様「・・・なぁ、神使」
神使「?」
神様「人も神使も神も、この世界に生がある物には全て終わりがある」
神使「・・・・・・」
神様「お前や私は人に比べれば随分と長いけど、それでもいつかは終わりを迎えるときが来る」
神使「・・・・・・」
神様「次の世代に役割を繋ぐことでこの世界は回っているんだ」
神様「だから・・・」
神様「私は、自分の役割をお前に託すと決めている。 当然、お前も次の世代に繋ぐことになる」
神様「私は・・・ 私はお前にこの国の平和を任せたい」
神使「それは今でなくても・・・」
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