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女騎士「ねだやし!」
-
女騎士「オークは根絶やしだ」
"
"
-
〜とあるオークの村〜
ゴォォォォォ…
パチパチパチ…
オークA「う、わぁぁぁぁぁ!」
ザシュッ
オークB「ぎぃやあああああ」
ドスッ
女騎士「…」
ザッザッザッ
-
それはまさに、火の海であった。
とある世界、とある国、とある小さな村
オークが住んでいる村。
今やそこが、火の海であった。
一面に転がるオークの肉塊。
焼けて異臭を放っている。
やったのは、誰だ?
やったのは
やったのは、彼女。
彼女とは、つまり
女騎士。
-
ザッザッザッ
女騎士「…」
キョロキョロ
女騎士(もういないか…)
ガサッ
女騎士「!」
オークC「ひぃっ!」
ダダッ
女騎士「…」
オークC「ひぃ…い!い!い!」
ガクガク ブルブル
-
女騎士「お前で最後だな」
ジャキッ
オークC「ひ、ひ、ひ…ひひひっひひっ」
女騎士「恐怖でおかしくなったか」
オークC「おっ俺はよ、オークだからよ…沢山人間を殺したし、女の魔法使いをなぶって犯したりもした…でっ、でもよ…」
オークC「おっ、お前ほど…こ、殺しちゃいねぇよ…」
女騎士「そうか」
ザシュッ
"
"
-
ザシュザシュザシュッ
女騎士「…」
ザシュザシュザシュッ
女騎士「…」
女騎士「帰るか」
-
・ ・ ・ ・ ・
〜とある山奥、小屋〜
ガチャリ
女騎士「ただいま」
?「おかえり、姉さん」
ムクッ
女騎士「あぁ、寝ていなさい。今日も体調は良くないんだろう」
?「うん…ごめん」
女騎士「謝らなくていい。寝ていなさい、魔法使い」
-
ゆるふわ日常アニメのタイトル風!
-
魔「うん…ごめん、姉さん」
女騎士「すぐ謝るのはお前の悪い癖だな…肉親に遠慮はしないでいいんだ」
魔「うん…」
女騎士「さぁ寝なさい。夕食はお前の好きなドラゴンゾンビのステーキにするから」
魔「本当?嬉しいな…」
-
魔「じゃあ、少し休むね…」
魔「姉さん…」
女騎士「ん?」
魔「ありがとう…」
女騎士「ふふ、どういたしまして」
魔「…」
zzz…
-
女騎士「…」
テクテク
女騎士「…ふぅ」
シュボッ タバコ スパー
女騎士「十年…十年だ。オークを殺して…殺して殺して…村ごと焼き払って…」
女騎士「それで、オークは減ったか…?」
女騎士「否、奴らは減らず増えるばかり…」
女騎士「許せるか?許せる筈がない…奴らが、奴らがただ生きて息をするだけで…子を成し増えるだけで…罪だ…」
女騎士「裁かねば。私が…それだけの資格が…怒りが…私にはあるのだから」
-
女騎士が多くのオークを裁かないと(騎士だけに)って?
-
ギリリ…
女騎士「そうだ…思い出せ…忘れるな…怒りを絶やしてはならない…くべろ…くべろ…どんどんくべろ…怒りの炎へ…」
女騎士「父が…母が…何をされたか…やったのは誰か…」
女騎士「私はもはや抜け殻…ただ復讐の炎に誘われた蛾…やがて身を投げ、焼け死ぬまで…」
女騎士「オークを…殺し続ける」
-
女騎士「ただ」
女騎士「妹は…妹だけは…人並みの生き方をさせてやりたい」
女騎士「あの子は復讐などという黒い感情に囚われてはならない」
女騎士「まっとうに生きて欲しい。ただ、それだけが私の願い…」
フゥー
女騎士「さて、夕食の準備をするか。まずはドラゴンゾンビの下ごしらえだな…」
【続く】
-
ひでおか
-
美味しいドラゴンゾンビ
-
【予告】
テーテッテー テレー
紫の 肉汁したたる 魔の魅惑…
そう、死してなお生ける竜の肉!
一口ほおばれば、致死量一歩手前の毒が全身を駆けめぐり
同時に旨み、旨み、旨みの暴力がひっきりなしにデンプシーロール!
君は食の悦びを改めて知る事となるだろう…!
次回、ねだやし!第二話
『紫の屍肉とニクいあんちきしょう』
チャンネルは決まったな!
女騎士「オークどもは根絶やしだぁぁぁぁぁ!」
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ねだやし!はご覧のスポンサーの提供でお送りしました。
【オーク化粧品】
【女騎士のど飴】
【戦士の汗塩】
-
・ ・ ・ ・ ・
〜山奥、小屋〜
魔「…」
ムクリ
魔「ふぁ…」
女騎士「起きたか魔法使い。ちょうど夕食ができたところだ」
プゥン…
魔「このドブ川を二ヶ月煮詰めたような臭い…ドラゴンゾンビの肉汁の臭いだね!」
女騎士「うむ。ドラゴンゾンビの半生ステーキ、ショッキングピンク色のキノコを添えて…だ!」
魔「わぁい!」
-
ヤル気満々じゃねえのよさ
-
オーク化粧品の使えなさ感
-
女騎士「さぁ、おあがりよ」
魔「うんっ」
ガシッ
魔「ドラゴンゾンビのステーキは手づかみで豪快に食べるのがおススメ…汚れなんか気にしない…むしろ下品に指をチュパチュパ舐めるくらいでいい…!」
ムシャリ
魔「はふっ!んっ!」
ムシャシャシャシャ ブヂュリ ゴクン
魔「っはぁ!し、痺れる!舌が!喉が!あぁ…視界が揺らぐ…あ、あああああ!」
シロメ グルンッ
ジョババババ…
シッキン! シッキン!
女騎士「おやおや、美味さのあまり失禁か。作った甲斐があったというものだ」
-
女騎士「では私も食べるとするかな」
ガシッ
女騎士「紫の肉汁…肉からすすり、すすり、すすりりりりりりりり梨梨梨梨梨梨梨梨梨梨梨梨梨梨!」
ジュブブブブブブブ
女騎士「ウボラッシャァァァァァァァ!」
ビクンビクン チクビ ソラタカク!
女騎士「だ、駄目だ…私の乳首…あ、暴れるな…このままでは…出現(おでまし)してしまう…乳首に封じた魔神…」
『ニュルニュルチクビーン』
女騎士「が…」
-
魔「!」
魔「姉さん…ニュルニュルチクビーンって…まさか!?」
女騎士「魔法使い…知られてしまったか…お前には…お前だけには隠しておきたかった…」
魔「姉さん…」
女騎士「お前に心配をかけたくなかったんだ…だから…あの日、ニュルニュルチクビーンを倒したと偽り私の乳首に封じたんだ」
-
魔「そんな…ニュルニュルチクビーンが…私…私…!」
女騎士「違う!お前は悪くない!全てはオークが…オークが悪いんだ!元凶は奴らだ!」
魔「でも…ニュルニュルチクビーンは…私が…私の…」
女騎士「違う、違うんだ…それは…違う…」
魔「あ、あああ…わ、私は…なら…使命…果たす…私は……だから……巫女……だから……そう……」
女騎士「よせ、それ以上…思い出しては駄目だ!」
魔「ワタシハ…」
『黒乳首の巫女』
-
またお前じゃねぇか
-
魔「…」
女騎士「くっ…恐れていた事が起きたか…魔法使いが黒乳首の巫女に覚醒してしまった…!」
魔「ワタシハ…巫女…黒乳首ノ巫女…」
ラァァァァァ
ゴゥゥゥゥ
女騎士「ぐわぁっ、言葉を発しただけで衝撃波が!」
魔「ドコ…?ニュルニュルチクビーンハ…ドコニイルノ?」
女騎士「黒乳首の巫女はニュルニュルチクビーンを探しだし浄化する…ただそれだけに意識が支配されてしまう…」
ズキッ
女騎士「ぐっ…」
女騎士「共鳴か…私の乳首に封じられたニュルニュルチクビーンが今にも出てきそうだ…」
魔「ソコニイルノ…?ニュルニュルチクビーン…ニュルニュルチクビーン!」
-
容赦なき連呼!
-
女騎士「くそっ、こうなった以上ニュルニュルチクビーンの復活を防ぐしかない…その為には黒乳首の巫女…魔法使いを倒すしか…」
魔「ワタシヲ…?タオス…?」
魔「ワラエナイ、ジョウダンデスネ」
女騎士「あいにく冗談は苦手でな…私は大真面目だよ!」
ヌギィ
女騎士「本気でいく…」
魔「ニンゲン…フゼイガ…!」
-
女騎士(ニュルニュルチクビーンを活性化させる訳にはいかないから乳首は使えない…上が使えないなら…下…)
女騎士(私の陰毛はオリハルコン並の硬度…これでどうにかやるしかないな)
女騎士(久しぶりだ、陰毛忍法を使うのは。オーク以外に使うのは御法度なんだがな…師匠に怒られるな、これは)
-
ガサゴソ
女騎士(よし、陰毛の具合は良好だ)
魔「タタカイヲ マエニシテ マタヲサワルナド…ゲヒンデスネ」
女騎士「下品結構…勝てばいいのさ!」
マタ ガバァッ
女騎士「先手必勝!陰毛忍法、北風のワルツ!」
グルグルグル ビュワァァァ!
女騎士「陰毛の高速回転で風を発生…それをそのままぶつける!」
魔「チャチナ ジュツデスネ…」
ウワギ ヌギィ
魔「黒乳首忍法…最強の一撃【アルテマ・ウエポン】!」
チクビ ブワァ
女騎士「ち、乳首が…投網のように網状になって広がった!?」
バグンッ
魔「ゴチソウサマ」
-
女騎士「わ、私の北風のワルツが…乳首に食われた…?」
魔「ワタシノ チクビハ ウチュウ…」
ドヤァ
女騎士「くっ、なら次はどうだ!」
マタ コスコスコス
女騎士「陰毛を擦り合わせ摩擦熱を発生…それを増大させ、地獄界の炎を呼び起こす!」
ボワァ
女騎士「陰毛忍法、太陽のサンバ!」
-
【糸冬】
-
本末てんとーう
-
シュルル! シュルル! シュルル!
ボワァッ! ボワァッ! ボワァッ!
女騎士「陰毛一本一本に一兆度の火球を発生させる…それが陰毛忍法、太陽のワルツだ!」
ボワァッ!
女騎士「下手すれば自身も焼け死ぬ禁断の技…これを使いこなせるのはこの世に二人しかいない…!」
魔「ふぅん」
女騎士「さぁ、焼け死んでもらおか!」
ボワァッ!
-
ボ! ボ! ボ! ボ! ボ!
女騎士「五毛爆炎弾【インモー・フレア・ボムズ】!」
ボワァッ!
魔「!」
魔「わ、わいの乳首に火球が!五つも!」
女騎士(なぜ関西弁に…)
-
ゴゴゴゴゴ
魔「ビギニィィィ!黒乳首がさらに黒く!?あ、あぢぃぃぃ!」
女騎士「終わったな…その火球はお前を灰さえ残さず焼き尽くす」
魔「あ、あつい…あついよぉぉぉ…」
女騎士「…」
女騎士「魔法使い…すまん…すまん…私は…ニュルニュルチクビーンを復活させる訳にはいかんのだ…」
ジョバババ…
女騎士「くぅっ…私の股から…涙が…こんな風にしか泣けないなんて…くやしいなぁ…くやしいなぁ…」
-
魔「…」
ケシズミ
魔「…」
ボロリ
女騎士「灰は灰に…ダストトゥダスト…」
女騎士「こんな事になるなんて…いったいどこで間違えた…私は…私達は…」
-
わりと早めの段階で間違ってたよね
-
女騎士「実の妹を手にかけてまで私は…」
キィン…
女騎士「この世界は…そこまでして守る価値があるのか?」
キィン…
女騎士「私が絶望に苦しんでいた時…世界は助けてくれたか?」
女騎士「世界を守る?私を守ってくれなかったのに?皆の為?誰の為?なら私は?その皆に私は?妹は?含まれているのか?いないのか?」
キィン…
女騎士「私は…一体何なんだ?」
-
女騎士「私……は……」
キィン…
女騎士「世界……私……いらない……そう……」
女騎士「こんな世界なんて」
女騎士「こんな世界なんて」
女騎士「『消えてしまえばいい』」
キュィィィィィィィ!
『解除用登録音声確認』
『封印術式壱から伍まで解除…解除完了』
『封印術式第零、解除中…』
女騎士「!!」
-
『封印術式解除に伴う器の強度解析』
『解析完了、強度不足により器の追加構築式をサーバーよりダウンロードします』
キュィィィィィィィ!
『No.15678が最適と判断。構築します』
女騎士「な、なんだ…脳内に声が…い、一体何が…」
シャシャシャ ゴワッ
『器の構築に必要な原子が不足しています。5秒以内にキャンセルがない場合自動原子供給モードにより構築を開始します。』
-
女騎士「な、なんだ…訳がわからな…」
ピーッ ピーッ ピーッ
『自動原子供給モードを開始します』
女騎士「ちょま」
ガシュワン ガシュワン ガシュワン
サワサワサワ…
モッサン! ゴッサン!
女騎士「A゙LILELELELELE!」
-
・ ・ ・ ・ ・
こうして、なんやかんやで
自動原子供給モードが開始された。
自動原子供給モードとは
なんかその辺の物を手当たりしだい分解するモードである。
そしてそれをニュルニュルチクビーンを再構築する為に使用する…
そう、つまりニュルニュルチクビーンの封印は解かれたのである。
-
【予告】
テーテッテー テレー
愛しい者を守れず
果たすべき使命も果たせない。
ならば私は何の為に生まれてきた?
薄れゆく意識の中、その答えを見つけられない迷い子がひとり…
次回、ねだやし!第三話
『決意』
チャンネルは決まったな!
女騎士「私が、私である為に」
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ねだやし!はご覧のスポンサーの提供でお送りしました。
【女騎士のど飴】
【戦士の汗塩】
-
オーク化粧品!? オーク化粧品ー!?
-
・ ・ ・ ・ ・
ニュル…ニュル…
それは、女騎士であったもの。
今は、ただの肉塊。
その肉塊の両の乳首からは奇妙なツタが無数に生えていた。
植物かな?植物じゃないよ、触手だよ。
触 手 だ よ 。
ニュル…ニュル…
触手は肉塊を飲み込み、やがてあるものへと形を変えた。
-
長い黒髪、紅い瞳。
それは小柄な少女であり
かつて女騎士の妹であった、魔法使いの姿格好をしていた。
?「私は…」
?「そうか、封印が…」
?「だがこの記憶…」
?「器…そして構築原子の影響か」
?「強い意志だ…妹に幸せになって欲しいという願い…そしてオークを根絶やしにするという使命感…」
-
?「せっかくだ…たまには気まぐれに…生きてみるのも悪くない」
?「一人の人間として…この、魔法使いという少女として…生きてみるとするか」
?「ふふ…ニュルニュルチクビーンは自由…何物にも縛られない…概念、事象…」
?「ならば私は…」
魔「魔法使い、である!」
-
魔「そしてもう一つの強い意志…オークを根絶やしにするという使命感…それも引き継ごう」
魔「私は魔法使い…オークを根絶やしにする決意を胸に…生きようか!」
魔「ふふ、新たな黒乳首の巫女が現れるまでは…しばらく楽しめそうだ」
魔「ふふ、ふふふ…ふははははははは!」
チクビ ピーン!
-
ねっだやし! ねっだやし!
-
やべえスレを見つけてしまった
いいぞもっとやれ
-
その時、不思議な事が起こった。
興奮した魔法使い(ニュルニュルチクビーン)の乳首が天高くそそり立ち
雲を突き破り大気圏を越えて
銀河を駆けめぐり宇宙を抜け出した。
やがて別の宇宙に到達した乳首は
本来繋がるはずの無い世界、時空を『接続(つな)』げてしまった。
-
魔法使いがいる宇宙は『白銀』の宇宙。
繋がった先は、『青銅』の宇宙であった。
かつて気まぐれな創造主は
鉱物になぞらえた七つの宇宙を生み出した。
黄金・白銀・青銅・ダイヤモンド・サファイア・ルビー・ラピスラズリ
これらはそれぞれ独立した世界、時空であり
干渉し合う事はありえない…筈だった
-
それが乳首によって繋がった。
そう、乳首によって!
創造主が想像しえなかった事が起こったのだ。
ありえない、起こる筈がない。
いや…あっては、ならないのだ。
それが起きてしまった…
もはや世界は混沌に陥ること必至!
-
果たして世界は、宇宙は
魔法使いはどうなってしまうのか…
【予告】
テーテッテー テレー
繋がった白銀の宇宙と青銅の宇宙。
似て非なる世界、時空が繋がるその意味を
その奇跡を、異常を、危機を
まだ誰も知ることは無い。
次回、ねだやし!第四話
『ハローそしてハロー』
チャンネルは決まったな!
魔「やれやれ…しばらくは退屈しなくて済みそうだな」
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ねだやし!はご覧のスポンサーの提供でお送りしました。
【女騎士のど飴】
【戦士の汗塩】
【食べられるオーク石鹸】
-
オーク? 何があったんだオーク!?
-
・ ・ ・ ・ ・
それから
それからなんやかんやあって
さらにさらになんやかんやあって
ニュルニュルチクビーンこと魔法使いは
七つの宇宙を冒険したりしなかったり。
新たな仲間との出会い
強敵の出現、敗北
そして別れ…
それらをダイジェストでどうぞ。
-
〜青銅の宇宙編〜
魔「やれやれ、神様気取りの神ってのは手に負えないな」
青銅神「貴様…何故この空間で動ける!?」
魔「何故ってそりゃあ…神様だからだよ!」
ブゥン!
青銅神「がはっ…馬鹿な…神である我に打撃…ただの打撃が何故当たる!?」
魔「何度も同じ事を言わせるな…私は、神…魔の付く神、だがな」
ニヤリ
-
・ ・ ・ ・ ・
〜さらば女騎士編〜
魔「いけない…女騎士…!」
女騎士「大丈夫。私を誰だと思っている?」
その微笑みは私に向けられたものであるのに
私に向けられたものでない事に胸が痛んだ。
魔「女き……ね…ね…え…」
ポロポロ
涙?私が?涙を?
ありえない。が、事実だった。
あぁ、そうか。
とっくに
とっくに、私は…
魔「姉さん…!」
最初で、最後の
私の、姉であった人。
さよならも、言えないで。
-
・ ・ ・ ・ ・
〜青い瞳は危険な香り編〜
姫「誓いましょう、貴方の剣に!絶対の信頼を!」
剣士「ならば私も誓おう…貴女が信じる限り…私は最強の剣士であると!」
バシュゥゥゥ!
魔「これは…なんて魔力量だ」
やれやれ、恥ずかしい話だ。
魔神だ何だと名乗っている私がまるで小さく感じられる。
宇宙ってのは広いねぇ。
剣士「姫、手を」
姫「はい」
ギュッ
剣士の青い右眼が
姫の青い左眼が
いっそう輝きを放ち、剣に更なる魔力を与え
爆発させた。
-
・ ・ ・ ・ ・
〜ゴーレム・ハート編〜
ゴーレム「ウゴォォォ!」
少年「や、やめろゴーレム!その体じゃ…」
魔「行かせてやれ」
少年「!」
剣士「どのみち長くは保たん…なら、どうするのが…どうさせてやるのが奴の望みだ?」
少年「でも…そんなの…そんなのって!」
剣士「強くなれ。少しでも奴の心が理解できるなら」
ガラガラガラッ
ゴーレム「グオゥゥゥ…」
少年「ゴーレム!」
-
・ ・ ・ ・ ・
〜天使におまかせ編〜
妹天使「私が!どれだけ惨めだったか!」
バヒュゥゥゥ
妹天使「いつも、何をしても、貴女の方が上だった!」
バヒュゥゥゥ バリバリバリ
妹天使「姉だから優秀?妹だから劣る?仕方がない?当たり前?」
妹天使「そんな言葉に!無責任な周囲に!私は…殺され続けてきた!」
妹天使「私は…私は生きてなどいなかったのよ!」
魔「ふぅ…」
妹天使「!?」
魔「やれやれ、何というか…劣等感をこじらせた、ありがちな話というか」
妹天使「貴女に…何が分かるというの!」
魔「分からんさ、永遠にな。私はお前じゃないし、お前は私じゃない。もちろん姉天使もお前も、だ」
魔「知らないのか?みんな違って、みんないいって言葉を」
-
・ ・ ・ ・ ・
〜異次元トーナメント編〜
実況「おぉっとゴブリン選手、速い、速すぎる!速すぎて見えないぃぃぃ!」
ゴブリン「どうだ、俺の姿が10にも20にも見えるだろう」
剣士「…」
スゥ…
実況「な、なななんと剣士選手、目を閉じた!諦めてしまったかぁ〜?」
魔「…心眼」
少年「え?」
魔「読んで字の如く、さ」
少年「心の眼…?でもあの速さ相手じゃ…」
姫「それでも、彼なら…私が信じる彼なら…できます!」
-
・ ・ ・ ・ ・
〜大銀河オーク海賊団編〜
魔「…」
怒りに反して頭は冷静だった。
どうやればこいつらを殺せるか
どうすればこいつらを根絶やしにできるか
ただそれだけを可能とする為に何度も脳内でシミュレーションを続けた。
この意志は、かつて私のものではなかった。
だが今は私のものだ。
私を形成する大切な意志だ。
魔「根絶やしにしてやる」
恐らく周りの誰にも聞こえない声量の、それは
どろりと私の口からこぼれ落ちた。
-
・ ・ ・ ・ ・
〜創造者(クリエイター)編〜
創造者「何故俺が、醜いオークの姿をしているか、分かるか?」
魔「さぁな、知りたくもないし知る意味も無い」
創造者「ふふ。そうやって怒りを隠し、平静を装う奴を煽るのに適しているんだよ、この姿は」
クルクル
創造者「さぁて問題。俺が今、クルクル回しているコレ、な〜んだ?」
ニヤニヤ
創造者「何かな〜誰かの腕輪かな〜誰のかな〜?」
魔「!」
魔「貴っっっ様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
創造者「ぶはははは!そうだ!怒れ怒れ!そのオークより醜く怒りに歪んだ表情が見たいんだよ、俺は!」
-
・ ・ ・ ・ ・
こうして
なんやかんやあって
ニュルニュルチクビーンこと魔法使いは
全ての宇宙、空間、次元時空から
オークを消し去った。
散っていった仲間達の記憶も
永遠の時を生きる彼(彼女?)にとっては
夢、幻のようなものなのかもしれない…
だが
そうではないかも、しれない。
そうやって新たな物語は
紡がれてゆく…
ねだやし!最終話
『ネバーエンディングストーリー』
完。
-
ねだやし!はご覧のスポンサーの提供でお送りしました。
【女騎士のど飴】
【戦士の汗塩】
【ニコニコ勇者金融】
魔「チャンネルは」
全員「「「決まったぜ!」」」
【完】
-
ついにスポンサーのオークも全滅したか…乙
-
らめぇぇ……おつんぽ、おつんぽいっちゃうのぉぉっ
"
"
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