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勇者「あんかでまおうをたおすぞー!」
1
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/19(日) 20:20:55 ID:Gv5TCJ5Y
勇者「まおうたいじに出発だー!」
お前ら「ちょっ! 待て待て待て! その前にやることがあるだろ!?」
勇者「あ、お前らさん……んー? そんなのあったっけ?」
お前ら「いや、あるだろ……! 大事なことが! 冒険に出発する前にやるべきことがさ!」
勇者「えー……? ぜんぜんわかんないよー、お前らさんおしえてー」
お前ら「いや……まずは
>>2
しないと駄目だろうが……」
2
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/19(日) 21:20:57 ID:/8tPGJoo
女体化
3
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/19(日) 21:40:24 ID:Gv5TCJ5Y
お前ら「女体化しなきゃ駄目だろうが……! やっぱ女の子が冒険してキャッキャッウフフな展開はお約束だろ!」ムフー
勇者「にょ……た……い……か……ってなにー? お前らさん!」
お前ら「え? いや、何って言われてもな……そのまんまの意味で、女の子になるってことだよ」
勇者「おんなのこになる? あのさー、お前らさん……それってまおうをたおすことにかんけいある?」
お前ら「え? いや……だからキャッキャッウフフ……」
勇者「きゃっきゃっうふふしたらさー
なにかとくでもあるのー? ねー! お前らさん! それほんとうにまおうをたおすことにかんけいあるのー? ねー! お前らさん!」
お前ら「いや……キャッキャッウフフ以外には……うん……特にない……かな? そもそも相手がね……いないし……」
勇者「なーんだ! じゃあぼく、おんなのこになるのやーめたっ! そもそもぼくにはせいべつなんてないしさー、いみないよ! うん!」
お前ら「あ……ああ……そだね……」
4
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/19(日) 21:52:09 ID:Gv5TCJ5Y
お前ら(こいつは人類が作り上げた魔王への唯一と言っていい対抗策……人類の「夢」そのものだ……)
お前ら(こいつが魔王を倒せるかどうかは……その世話係の俺にかかってんだ……しっかりしろ、俺……! 女体化とか教えてる場合じゃねえだろ!)
お前ら(こいつはまだ生まれたばかりで魔物を殺す以外右も左も分かってねえ……もっとこう……有意義な事を教えてやらないと!)
勇者「ねー! お前らさん、ぼくがしゅっぱつまえにやるべきこと、まだある? ないならいくけど?」
お前ら「えっ? そ、そうだな……うーん……」
お前ら「そ、そうだ!
>>5
だよ!
>>5
は教えておかないとな!」
5
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/19(日) 21:55:31 ID:/C2OJmJA
ビジネス
6
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/19(日) 22:01:46 ID:Gv5TCJ5Y
お前ら「ビジネスについて教えておかないとな!」
勇者「びじねす? なにそれ? お前らさん!」
お前ら「そだな、分かりやすく言うとお金のやりくりってところだな」
勇者「おかねー?」
お前ら「そうだ、お金は大事だ! お金がないと薬草も買えないし新しい武器や鎧も買えないからな!」
お前ら「だからお金のやりくりをしっかり覚えておかないと……冒険の途中でお金が尽きて困ってしまう事態が起こるわけだよ」
勇者「なんかよくわかんないけどわかった、おかねのやりくり? をおぼえるよ!」
お前ら(よくわかんないのかよ……)
7
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/19(日) 22:10:58 ID:/C2OJmJA
やばいビジネス教えるだけでSS終わってしまいそう...
8
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/19(日) 22:23:41 ID:Gv5TCJ5Y
───
──
─
お前ら「鉄の鎧が80G! 皮の鎧が100Gで売ってるとする! どちらを買った方が得だ?」
勇者「80Gのやつー!」
お前ら「薬草1つ5G! 薬草3つ10G! どちらを買った方が得だ?」
勇者「じょうきょうにもよるけど、ふつうは10Gのやつー!」
お前ら「よし……とりあえず合格かな」
お前ら(知識が無さすぎてこんな基礎的な事しか教えられなかったけど……無いよりはマシだろ……)
兵士「おい、お前ら! 勇者様の出発はまだか!? 今さっき二の村へ向かう魔物の軍勢が目撃されたんだ! 早く勇者様を二の村へ!」ガチャッ
お前ら「わ、分かりました! よし、勇者! いよいよ旅立ちだ! 城を出たらまずは二の村へ向かうんだ! いいな!?」
お前ら「人類の未来はお前にかかってる! 頼むぞ、勇者! 魔王を見事打ち倒してくれ!」
勇者「うん、お前らさん! ぼくがんばるね!」タッタッタッ
9
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/19(日) 22:34:00 ID:Gv5TCJ5Y
兵士「…………行ったか」
お前ら「勇者……大丈夫かな……」
兵士「様をつけろ様を……まあっ、大丈夫だろう……あんな幼い外見でも人類が命運をかけて作り上げた究極の人造人間だ」
兵士「逆に駄目だったら……その時は人類の終わりだな……」
お前ら「ああ……そうだな……」
勇者「ねー、お前らさん! にのむらってどこ? ぼくわかんない!」タッタッタッ
お前ら「………………えっ?」
兵士「……………………ダメかもしれない」
10
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/19(日) 22:59:41 ID:Gv5TCJ5Y
───
──
─
勇者「ふんふんふーん♪」
お前ら「あぁ……何で……こんなことに……」
王『勇者が二の村への行き方が分からない? なら君がついていったらいいんじゃないの?』
お前ら『』
王『うんうん! それがいい、だって君は勇者の世話係だしね! となればお前ら! 二の村までの案内を! キミに命ずる!』
お前ら「世話係って旅立つまでの世話をするんじゃなかったのかよ……何で俺まで旅をする羽目に……」トボトボ
勇者「お前らさん! みちがわかれてるよ! どっち?」
お前ら「そっちだよそっちー……あー……帰りたいよー……」
11
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/19(日) 23:20:47 ID:Gv5TCJ5Y
勇者「お前らさんお前らさん!」
お前ら「んー? 今度はなん…………」
スライム「ギョォエエエエエエエッ!!!!!」ゴゴゴゴゴ
勇者「まものがでたよー?」
お前ら(な、何だ……!? あの巨大で異様な化け物は!? もしかして……スライム!?)
お前ら(嘘だろ……? これが……魔物の中では最弱だと言われてるあのスライム!? 実物は始めてみたが……どうみても最弱には見えないぞ……)
お前ら(兵士の奴等は……いつもこんなの相手にしてんのか……とてもじゃないが……俺じゃ勝てる見込みがちっとも……)
勇者「ねー? お前らさん! たたかってもいいの? いまにもこうげきされそうだけどー」
お前ら「え? そ、そうだな……」
お前ら「
>>12
」
12
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/19(日) 23:24:54 ID:sF8S6Uds
ヤバいと思ったらすぐ逃げるぞ
13
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/19(日) 23:33:52 ID:Gv5TCJ5Y
お前ら「ヤバイと思ったらすぐ逃げるぞ! いいな!?」
勇者「うん、わかった! じゃあ……いくね!」
スライム「ギョォォォエエエエエッ!!!」ゴゴゴゴゴ
勇者「かくごしろー、まものめー」チャキッ
お前ら(勇者が戦うのを見るのって……そういえば初めてだな……あんな強そうな敵に……いったいどんな戦い方を……)
勇者「うおりゃー! とりゃー!」ズバッズバッ
スライム「ギョォォォエエエエエエエ!!!!」
勇者「えいえいえいっ! とぉーっ! そりゃぁー!」ズバッズバッズバッ
お前ら(………………………………ん?)
お前ら(おかしいな、剣筋が俺の眼で普通に追えてるぞ……? 普通こういう場面だと傍観に徹してる俺はヤムチャ視点的な物になるんじゃ……?)
14
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/19(日) 23:44:07 ID:Gv5TCJ5Y
勇者「おりゃおりゃー!」ズバッズバッ
スライム「ギョエエエエエエエッ!!!!」
お前ら(こう言っちゃ何だが……戦い方に全然凄みがない……普通に剣で切りまくってるだけだし……)
お前ら(これが……人類が命運をかけて作り上げた究極の人造人間……? 何か拍子抜けだな……)
勇者「たあっ!」ズバッ
スライム「ギャァォォォ!!!」シュゥゥン
勇者「やったー! 勝ったー!」ピョンピョン
お前ら「………………………………えっ?」
お前ら「か、勝ったのか……? あんな俺でもできそうな攻撃で……あの強そうなスライムを……それもこんなにも早く?」
お前ら「な、何か……何か変だぞ? どうなってんだ?」
15
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/20(月) 00:00:37 ID:aQ.jJwBI
勇者「やったよお前らさん! ぼく勝ったよ! あのまものに! ほめてほめて?」
お前ら「あ、ああ……すごいな」
勇者「えへへー! ぶいっ!」v
お前ら(あのスライムは……異様に弱い個体だったとか……? いや……どう見ても強そうだったぞ……)
お前ら(何で……あんな簡単にやっつけれられたんだ? もしかして勇者の剣筋は遅くても絶大な破壊力が……)
勇者「お前らさん!はやくいこっ!」
お前ら「…………あっ、そうだな……早く二の村に行こう」
お前ら(こんなこと考えてる場合じゃない、今は一刻も早く二の村に向かわないと……)
16
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/20(月) 00:03:29 ID:FESpg0kg
無垢故に強いのか...
17
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/20(月) 11:57:52 ID:qIllZ/66
───
──
─
勇者「お前らさん! にのむらはまだー?」
お前ら「もう少しで着くはずだ」
勇者「はーい! ふんふんふーんころがっしふふんふーん♪」
お前ら(聞くなら今しかないか……)
お前ら「なあ、勇者……お前……何であんな簡単に魔物を倒せたんだ?」
勇者「えー?」
お前ら「正直に言うと……勇者の攻撃はすごく弱そうだったんだ……あれであの強そうなスライムがやられるとは……どうしても俺には思えない……」
お前ら「もしかして……何か秘密があるのか?」
18
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/20(月) 12:05:49 ID:qIllZ/66
勇者「あはははははっ! そんなのかんたんだよお前らさん! ぼくはゆうしゃだからね!」
お前ら「は? 勇者だからなんだっていうんだ……」
勇者「ぼくはゆうしゃ! まものを殺して……勝つ! まおうを殺して……にんげんにゆめをあたえる! それだけのそんざい!」
勇者「だからぼくはまものにはぜったいにまけない! そういうちからをもってるんだ!」
お前ら「魔物には……絶対に負けない……?」
勇者「そう! たとえでっかくてつよいまものでも……ぼくはゆうしゃ! ぜったいにまけないよ!」ムフー
お前ら(なるほど……魔物に絶対に負けない力……だからあんな弱そうな攻撃でもあのスライムに勝つことができたんだな……)
お前ら(これが……人類が命運をかけて作り上げた……究極の人造人間、勇者……魔物を絶対に倒す存在……人類の夢……)
19
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/20(月) 12:34:11 ID:qIllZ/66
勇者「あっ! お前らさん! なんかみえるよ!」
お前ら「あれは……二の村だ! 話に夢中になってる間に辿り着いたみたいだな」
お前ら「魔物の姿は見えない……間に合ったか……!」
勇者「わーい! にのむらー!」タッタッタッ
お前ら「ちょっ、勇者! 走るなー!」タッタッタッ
お前ら(運動は……苦手……なんだよっ……!)
20
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/20(月) 14:20:33 ID:2KaM/.t2
一人の無垢な少年をドスドス追い回すお前らの図
21
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/20(月) 17:26:32 ID:Jkj/syFE
>>20
自分もその中に入ってることを自覚しろ
22
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/20(月) 19:28:59 ID:amsFeqok
勇者「にっのむらにっのむら♪」タッタッタッ
二兵士「そこの子供! その場で止まれぇ!!」ジャキッ
勇者「えっ?」
二兵士「二の村へ何用だ?これからここは戦場になる! 悪いことは言わねえ……さっさと親御さんの所へ帰んな!」
勇者「ぼくゆうしゃだけど?」
二兵士「あーー……はいはい……完全に成りきってるわけ……じゃあ勇者様、ここは危ないのでさっさとお家に帰りやがってください」
勇者「やだ! まおうをたおすまではかえらない!」
二兵士「だぁぁぁぁぁっ!! このガキッ! とっとと家に帰りやがれ! さもないと泣かすぞ!? ガオォォォン!?」
勇者「だからー、ぼくはほんとうにゆうしゃなんだってばー」
二兵士「オオオオオッ!? どう言えば話が通じるんだ!? この手の馬鹿は! ぜんっぜん分かんねえ!!」
23
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/20(月) 20:52:27 ID:aQ.jJwBI
お前ら「あー! 兵士さん兵士さん!」ドタドタ
二兵士「勇者ごっこのお次はデブかよ……でー? 何なんだ、お前はー?」
二兵士「まさかこのガキみたいに自分は勇者だとか何とかデタラメ言うんじゃねえだろうな?」
お前ら「ハアハア……へ、兵士さん! 自分は……一の村の者で……ありますっ……!」
お前ら「二の村に……魔物の軍勢が迫ってるとのことでっ……! ゼェ……完成した勇者を至急、一の村からここへ連れてきた次第ですっ……!」
二兵士「……とするとアレかい? お前は何百人ものの魔導師達が何年もかけて作り上げた究極の人造人間、勇者ってのが……このガキの事だと?」
お前ら「あー……はい……」
二兵士「ふざけちゃいけねえぜデブ、どっからどうみてもただのガキじゃねえか」
勇者「がきじゃないよ! ゆうしゃだよ!」ムスー
二兵士「あー、はいはい……」
24
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/20(月) 23:53:21 ID:aQ.jJwBI
お前ら「ほ、本当なんですよ! どう見ても子供にしか見えないだろうけど……!」
二兵士「グオオオオオッ!! もうっ……いい加減にしとけよっ!? どう見ても勇者になんか見えねえっつうの! とっとと帰れ! 」
お前ら「いやいやいやいや、マジなんですって! ホントにホントなんですって!」
勇者「そうだそうだー!」
二兵士「ほぉぉぉぉ……そ! こ! ま! で! 言うんならよぉ……何か証拠を見せてみろよ」
お前ら「え……証拠……ですか……?」
二兵士「ああ、そのガキが勇者だっつう証拠さ? 勿論あるんだろ?」
お前ら「しょ、証拠…………」
25
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 00:17:31 ID:j6QlIylQ
二兵士「ぶっちゃけるとよ……もしかするとお前らが魔物って線も万に一つもあるもんでね……」
二兵士「勇者って証拠を見せられねえようなら……ここを通すわけには行かねえな」
お前ら「お、俺達が魔物だなんて……! んな無茶苦茶な……!」
二兵士「その無茶苦茶なことをしてくるのが魔物って連中だろうが! 魔物が人間に変化できるの……俺知ってんだぜ!?」
二兵士「悪いが言葉じゃだけじゃ全く信用ならねえ、こちとら魔物の軍勢が近づいてきてピリピリしてんだ……」
二兵士「言葉じゃなく! 態度で示してもらおうか! 態度で!!」
お前ら「ぐっ…………」
26
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 00:44:59 ID:j6QlIylQ
お前ら(こいつの言うことも最もだ……魔物は人間に変化できると言われている……)
お前ら(魔物の軍勢が近づいてる今……俺達が敵……魔物のスパイに見えるのも……無理ないだろうな……)
お前ら(と言っても……証拠か……)
勇者「お前らさん! あのおじさんへんなこといってるけどさ! どうするのー?」
二兵士「グヌゥゥゥゥ……おじさんって……俺まだ20代だぞ……」
お前ら「………………そうだな」
お前ら「
>>27
をすればきっと……! お前が勇者だと信じてもらえるだろ!」
27
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/21(火) 00:47:47 ID:mbZ0uApA
兵士を怪我させずに打ち負かす
28
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/21(火) 01:19:47 ID:0KYCHt3s
無理じゃね?
29
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 01:27:36 ID:j6QlIylQ
お前ら「勇者が兵士を怪我させずに打ち負かす!」
二兵士「はぁ? 兵士って……俺か?」
お前ら「そうさ! 勇者が見事を貴方を打ち負かす! そうすれば貴方も、勇者の力を認めざるを得ないだろ!」
二兵士「……ブッ! ハッハッハッハッハッ! いいぜ? やってみろよ! できるもんならな!」
二兵士「こう見えて俺は結構強いぜ? 何せ二隊長の右腕だからな!」
お前ら「隊長の右腕……で、でも大丈夫だろ! なっ! 勇者!」
勇者「…………………………」
お前ら「……………………勇者?」
30
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 01:38:08 ID:j6QlIylQ
二兵士「さっ、構えろよ! 勇者様とやら! 俺を見事打ち負かす事ができたら……お前を本物の勇者だと認め……この先へ通させてやるぜ?」チャキッ
勇者「ねー、お前らさん……ぼくいったよね?」
お前ら「な、何を……?」
勇者「ぼくはゆうしゃ、まものを殺して……まおうを殺して……にんげんたちにゆめをあたえる……それだけのそんざいなんだって」
お前ら「…………」
勇者「そう……ぼくはそれだけのそんざいなんだ……まものを殺すことしかできない……まおうを殺すことしかできない……だけど……」
勇者「こんかいは……お前らさんのために……がんばるねっ!」チャキッ
お前ら「ま、待て……勇者! お前……!」
勇者「うおーっ!」タッタッタッ
お前ら「勇者ああああああああああっ!!」
31
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 01:45:51 ID:j6QlIylQ
───
──
─
二兵士「ち、違う……! 俺は……! 俺は何も……殺すつもりで……! やったんじゃ……!」
勇者「…………………………」
お前ら(俺から見ても……弱めの攻撃だった、兵士はそれなりに情を持った奴だった、だから武器で攻撃することなく……蹴りを選んだ)
お前ら(それを勇者は……避けようとしたものの、体が小さいせいか回避距離が足りず……モロに蹴りを食らった……)
お前ら(でも普通の人間なら……少し痛がって……何事も無く起き上がってくる程度の力のはずだったんだ……それなのに……)
お前ら(勇者は……それだけで死んでしまった……呼吸もしてない……心臓も止まってる……体が冷たい……本当に死んでしまった)
32
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 01:58:10 ID:j6QlIylQ
お前ら(俺だって嘘だと思いたい、いくらなんでも簡単すぎる、あっけなさ過ぎる……)
お前ら(勇者だぞ……あの勇者だぞ? 人類の夢だぞ? 何で? 何でこの程度の攻撃で……加減が入った蹴りの一発で死ぬんだよ!?)
お前ら(どうしてっ……!? 何でっ……!? 何でだよぉぉぉっ!!)
俺はこの時気づいていなかった……例え勇者と呼ばれていようと……魔王を倒す、人類の夢だろうと……
勇者と言う殻を取ってしまえば……それはただの5歳児程度の無垢な子供にすぎないと言うことを……
勇者は不安定な存在……ルールを破れば無垢な子供に待っているのは「死」あるのみ
俺は……それを……忘れていたのだ……
33
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 02:00:22 ID:j6QlIylQ
人類の夢が消えたとき……人類はどうなるのだろうか……
魔王に対抗する術はあるのだろうか……
ただ言えることは……
この先には絶望と言う名の暗闇しか待っていないということだけだ
B A D E N D
34
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 02:02:26 ID:j6QlIylQ
死にましたね、お疲れ様でした
35
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/21(火) 02:15:09 ID:6wpuYv2w
終わり?
乙
36
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/21(火) 05:15:42 ID:Bu/53EyE
復活の呪文まだー?
37
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/21(火) 07:04:14 ID:50CQCAw2
これどのみち魔王にたどり着く前に事故で死んでたんじゃ…
38
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 11:35:56 ID:ZYdkDHh2
「おお、勇者よ! 死んでしまうとは情けない!」
「まさか魔物をたった一匹倒しただけで死ぬとは……」
「ああ情けない! 何と情けない! それでも勇者のつもりか?」
「貴殿はまずは己の身の程をしっかりと弁えるのだ!自分にできるのが何なのかをしっかりと見極めること! いいなっ!?」
「では行くがよい勇者よ! どうせなら後十匹くらい魔物を倒して死ねい!」
39
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 11:43:58 ID:ZYdkDHh2
お前ら「っ!?」ビクッ
勇者「お前らさん! あのおじさんへんなこといってるけどさ! どうするのー?」
お前ら(えっ……!? ゆ、勇者……!? い、生きているのか……!?)
二兵士「グヌゥゥゥゥ……おじさんって……俺まだ20代だぞ……」
お前ら(間違いない……勇者が死ぬ前にタイムリープしている……!)
お前ら(そうか……あの声の主が俺にもう一度チャンスを……)
お前ら(誰かは知らないが……もう一度やり直せると言うのなら……! 俺はやるべき事をやるだけだ!)
40
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 11:53:16 ID:ZYdkDHh2
勇者「お前らさん! どーすーるーのー?」
お前ら「そ、そうだな……」
お前ら(勇者は本来、ただの五歳児くらいの子供で……魔物以外だと勇者としての力を発揮できない……)
お前ら(下手に魔物以外と戦わせようとすると……いとも簡単に殺されてしまう……)
お前ら(そりゃそうだ……勇者の力が無い勇者なんて……ただの五歳児、子供だ……ぶっちゃけ俺でもその気になれば簡単に勇者を殺せるだろう)
お前ら(……となると)
お前ら「勇者! ここは
>>42
だ!」
41
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/21(火) 12:35:30 ID:YTZnNuU6
勇者のみが使えるという伝説の呪文
42
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/21(火) 12:50:36 ID:1y52dges
お前らが順を追って事情を話す 最悪、王様から証明書貰ってくるとかする
43
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 16:17:39 ID:ZYdkDHh2
お前ら「勇者! ここは順を追って事情を話すべきだ!」
勇者「そうなのー? お前らさん!」
二兵士「……はぁ?」
お前ら「まず、この勇者ですが! 作成が開始されたのは今から三年ほど前で……!」
二兵士「いや、お前何言って……」
お前ら「最初にこの勇者計画を提案したのは我等が一の村の王、一王で……! 我々はその日から魔王に見つからないよう極秘にプロジェクトを……!」
二兵士「……………………………………」
44
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/21(火) 16:38:41 ID:KN8B6dgk
勝ったな(白目)
45
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 17:02:42 ID:j6QlIylQ
───
──
─
勇者「くぅー…………すぴー…………」
お前ら「こうして……! 我々は二の村に迫る魔物の軍勢の討伐に手を貸すべく! 遥々ここ、二の村へやってきたのです!」
二兵士「…………………………」
お前ら「以上です、ご清聴ありがとうございました」ペコッ
二兵士「はぁぁぁ……やっと終わりか……長すぎてガキ寝ちまってるし……」
お前ら「はい、これで我々の事情は全て説明したつもりです! さあっ、早く私達を村の中へ! 対抗策を練らないと……」
二兵士「いや、だからさ……俺言ったよな……言葉だけじゃ信用ならないって……」
お前ら「…………ええっ!?」
二兵士「いや……ええっ!? じゃねえだろうが! ったく……大人しく聞いてた俺もアホだが……お前もそれ相応のアホだな……」
46
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/21(火) 17:26:13 ID:KN8B6dgk
また安価だな...まともなのが取ってくれればいいのだが...こういう手のは下手すると詰みまくるからな...
47
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 17:32:12 ID:j6QlIylQ
お前ら「………ならば! 王から証明書を貰ってきます! それさえあれば文句はないでしょう!?」
二兵士「ああ、それさえ見せてもらえるなら文句はねえよ、というか……普通貰ってくるだろ……」
お前ら「ここまで門番が強情だとは思わなかったんでね! んじゃ勇者! お前はここに残れ! ちょっとガンダッシュで取ってくるから!」
勇者「ぼくのこるのー? わかったよ、お前らさん!」
二兵士「ちょ!? お前! こいつここに置いていくのかよ!?」
お前ら「すぐ戻りまーーーす!! 少しの間面倒を見ててくださーーい!!」ダダダダダタッ
二兵士「…………おいおい、マジかよ」
勇者「あ、ちょうちょさん〜♪」
48
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 21:57:12 ID:j6QlIylQ
二兵士「それよりお前……寝てたんじゃねえのかよ?」
勇者「うん! ねてたけど、お前らさんのこえでおきちゃった!」
二兵士「ほー、その外見の割りには……随分と寝起きがいいガキなんだな、俺のガキとは大違いだ」
勇者「がきじゃないよ! ぼくはゆうしゃ! もー! あたまがわるいおじさんだなー! なんかいもいってるよ!」
二兵士「るせーっ! 信用ならねえんだよ! お前が勇者だなんてな! 大体ガキにガキって言って何が悪いってんだ!? ァァァァン!?」
勇者「むぅー! おじさんのばーか! ばーか!」
二兵士(ケッ……怒った時にとりあえず馬鹿を連発するところとか……俺のガキそっくりじゃねえか……)
二兵士(やっぱ……信用したくねえな、こんなガキが……こんなちっぽけなガキが……俺達の夢を背負って魔物と戦う……勇者だなんて……)
49
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 22:10:43 ID:j6QlIylQ
二兵士「なあ、ガキ……お前本当は……」
勇者「………………」ムスー
二兵士「……ケッ、口も聞きたくないってか! 勝手にしろ!」
勇者「……………………」ムスー
二兵士「……………………………………」
勇者「…………………………………」
二兵士「……………………………………」
二兵士「………………………………………ハァ」
二兵士「分かった分かった……俺が悪かったって……だからいい加減機嫌を……」
50
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 22:15:16 ID:j6QlIylQ
勇者「……………………」チャキッ
二兵士「お、おいおい……んな物騒な物とっととしまえって……! 悪いこと言わねえから止めとけ! なっ!?」
勇者「…………おじさん、おじさんって……このむらのもんばんなんでしょ?」
二兵士「はっ? あ、ああ……そうだが……」
勇者「そっか、じゃあ……いっしょにたたかう?」
二兵士「は? 何を言っ……」
ドゴオオオオオオオオオオオン
51
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 22:20:46 ID:j6QlIylQ
二兵士「ゲホッゲホッ! な、何だ……突然目の前で爆発が……」
勇者「ばくはつじゃないよ〜おじさん、いまのはただちゃくちをしただけ!」
二兵士「はぁ? 着地!? いったい何が着地したらこんな……事……に……」
そうやって戯言を口にしてる間に煙は晴れる
煙が晴れた先にいたのは
ワイバーン「グルルルルルルル……」
巨大な、龍だった
52
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 22:28:03 ID:j6QlIylQ
二兵士「な、何だこれは……こ、こんな……馬鹿な…………」
ワイバーン「ナンダ……デムカエ……ハ……フタリ……ダケ……カ……」
ワイバーン「オマケニ……ヒトリハ……タダノコドモ……」
ワイバーン「ツマラン……コレデハ……センコウシテ……キタイミガ……ナイトイウモノ……」
二兵士「グオオオ!? せ、先行して来たって……! ま、まさか……!」
ワイバーン「ソノトオリ……グンゼイガ……タドリツクマデ……タイクツ……シテタモノデナ……サキニ……アバレニ……キタゾ……」
二兵士(くそっ……! 確認された軍勢の中に……これほど巨大な魔物はいなかった……! となると……こいつがあの軍勢を率いていた親玉……!)
53
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 22:37:33 ID:j6QlIylQ
ワイバーン「サテ……ドウクワレタイ? ニンゲン……」
ワイバーン「ジワジワ……クッテホシイカ? ソレトモ……マルゴト……クワレタイカ?」
二兵士「くっ……」ジリッ
二兵士(どうする……! どうする……! 今の衝撃で隊長達は異変に気づいただろうか……)
二兵士(いくら隊長の右腕である俺でも……こんな龍相手に一人で……おまけにガキを守りながら戦うのは……辛いものがある……!)
ワイバーン「キメタ……ヒトオモイニ……マルゴト……クッテヤル……」
二兵士(どうするっ……! どうするっ……!)
54
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 22:42:22 ID:j6QlIylQ
ワイバーン「シネエエエエエエエエッ!!」グワッ
二兵士(くっ……こうなりゃ自棄になってやるしか……!)チャキッ
勇者「とー!」ズバッ
ワイバーン「グオオオオオオオッ!?」
二兵士「!?」
勇者「えいえいっ! やあっ! しぇぁぁぁぁっ!」ズバッズバッズバッ
二兵士「お、おいガキッ!? 何やってやがるっ!! 危ねえ……」
ワイバーン「グオオオッ……!?」ヨロッ
二兵士「馬鹿な……効いてる……? あんなヒョロイ攻撃が……あの龍に効いてるとでも言うのか……!?」
55
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 22:49:50 ID:j6QlIylQ
ワイバーン「バ、バカナ……ケンヒトツ……トオサヌ……ワレノ……カラダニ……キズヲツケル……ダト……?」
勇者「………………」スタッ
ワイバーン「マサカ……! ソノケンハ……デンセツノケン……ドラゴンスレイヤーダトデモイウノカ……!?」
勇者「ふっ! やぁーっ!」ズバッ
ワイバーン「ガァァァッ!? バ、バカナ……! バカナアアア……! ナゼ! ナゼドラゴンスレイヤーガ……! コンナコドモノテニ……!」グラッ
勇者「とどめーっ」ズバッ
ワイバーン「グオオオオオオオッ!! ナ…………ゼェェェェ………………!」
ズゥゥゥゥゥゥン……!
二兵士「………………」ポカーン
56
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/21(火) 23:00:47 ID:j6QlIylQ
勇者「たおしたよ! おじさん!」ニコッ
二兵士「お、おいおい……何かのドッキリか……? あの巨大な龍があんなショボい攻撃でやられるわけが……」
ワイバーン「」シュゥゥゥゥン
二兵士「き、消えた…………嘘だろ……? ホントに倒しちまった……」
二兵士「が、ガキ!? お前どんなトリック使いやがった!? も、もしかしてその剣は……! 本当にあの伝説の……ドラゴンスレイヤーだとでも言うのか!? 馬鹿な! あれは二百年前に伝説の騎士! フェイウォンが……幻の龍! グラディスを討伐する際に使用され……激闘の末……グラディスの命と引き換えに……ドラゴンスレイヤーは効力を失い……石の剣となった! そう、ドラゴンスレイヤーはそこで永遠に失われたはずだ! そもそもあそこは魔の谷と言われ魔物でさえ近づかない……」
勇者「おじさん! これただのけんだよー? なに? どらごんすれいやーって」
二兵士「…………はぁぁぁぁぁっ!? ドラゴンスレイヤーじゃないのか!?」
57
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/22(水) 01:44:34 ID:h.zJS8ko
勇者「ほらっ!」チャキッ
二兵士「ほ、本当だ……伝説によれば……ドラゴンスレイヤーは常に熱を帯びていると言う……」
二兵士「グヌウウウ……だが! この剣からは熱を全く感じんっ……!」
勇者「でしょー?」
二兵士「オオオオッ!! それじゃあ……いったいどうやってあの龍を!?まるで分からんぞ!?」
二兵士「ハッ……もしかして……あの個体だけ異様に弱かったとか……」
二兵士「いや……あの威圧感は本物だった……! そもそも奴は軍勢の親玉……! 弱いと言う線はない……!」
二兵士「何故だ……何故こんなガキがあの巨悪な龍を……ドラゴンスレイヤーもなしで……あんな簡単に打ち倒すことができたんだ……!?」
58
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/22(水) 01:51:33 ID:h.zJS8ko
勇者「あのさーおじさん! ぼくなんどもなんどもいってるよね!」
勇者「ぼくはゆうしゃ! がきじゃないよ! おじさんはたいへんなおばかさんだね!」
二兵士「このガキッ……まだそんな戯言……!」
二兵士(いや、待てよ? 勇者……? ま、まさか……まさか本当に……?)
二兵士(そうだ……もしもこのガキが本当に勇者だったのなら……!)
二兵士(あの龍をいとも簡単に打ち倒せた事にも……充分な納得が行くっ……)
二兵士(こんなガキが勇者だなどと……色々な意味で信じたくは無いが……もはや……信じざるを得まい……)
59
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/22(水) 02:00:05 ID:h.zJS8ko
二兵士(というか……もし本当に……このガキが勇者なんだとしたら……俺がこれまで取ってきた行動は…………)
二兵士「………………ヤバ」ゾッ
二兵士「あー……えっと……」
勇者「おじさん! ぼくはもうおこったよ! もうおじさんとはおはなししないから!」
二兵士「そ、そう言わずに……」
勇者「…………ごめんなさいは?」
二兵士「…………ゆ、勇者様……? ど、どうか……ゆ、許して……ください」ピクピク
二兵士(いくら勇者とは言えっ……! 何でこんなガキに……大の大人である俺が謝らなきゃならんのだっ……?)ピクピク
二兵士(な、納得がいかんっ……)ピクピク
60
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/22(水) 13:46:53 ID:h.zJS8ko
勇者「やだ! ゆるさない!」ムスー
二兵士「…………!」
二兵士(いかん! もしも……もしもこの不祥事が隊長にバレてしまったら……! 俺はっ……!)
二兵士「あー! 勇者様っ! ごめんなさいっ! ごめんなさいっ! ごめんなさいっ!!」ドゲザ
二兵士「俺が! 俺が悪うございましたぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
お前ら「ゼエ……ハァ……へ、兵士さん……! これ……ゲホッゲホッ! しよ、証明書っ……!」ヨロヨロ
二兵士「……あっ」ドゲザ
勇者「あっ、おかえりお前らさん!」
お前ら「な、何? この状況……」
61
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/22(水) 22:40:01 ID:h.zJS8ko
───
──
─
お前ら「そんなことがあったんですか……」
二兵士「あんなもんを目の前で見せられちゃ……勇者だと納得するしかないってもんよ……」
お前ら(ワイバーンを倒すだなんて……やっぱり勇者の力は本物だ……! これならきっと魔王も……!)
二兵士「てなわけで……二の村は勇者ご一行の来訪を歓迎する、さっ……入ってくれや」スッ
勇者「わーい! にのむらー!」
お前ら(ああ……やっと入れる……)
二兵士「あ、後だな……俺の不祥事は……くれぐれも中にいる隊長には……ご内密に……」ボソボソ
お前ら「分かってます……証明するものを持参しなかった俺らにも非はありますから……」ボソボソ
二兵士「かたじけない……」ボソボソ
62
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/22(水) 23:03:13 ID:h.zJS8ko
勇者「それじゃあ! にのむらにはいるよ!もんよー! ひらけー! ごまー!」
お前ら「ハハハハ……勇者……そんなんじゃ門は開かな……」
ガラッ……
お前ら(え……マジで開いたの)
二兵士B「おい! 二兵士!」
二兵士C「大丈夫か? 何か凄い音が門の向こうから聞こえたけど……」
お前ら(何だ……兵士の人が内側から開けたのか……ビックリした……)
二兵士「このバカ共! 今更になって様子見に来るんじゃねえよ! 」
二兵士B「おいおい……これでも急いで来たんだぜ……」
二兵士C「休憩中に駆り出される俺達の身にもなってくれや……」
63
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/23(木) 00:21:00 ID:Yk8JcYrU
二兵士B「それで……いったい何があったんだよ? というかそこの二人は……」
お前ら「アハハ……どうも……」
勇者「?」
二兵士「ちょうどいい、お前ら俺の代わりにちょっと門番やっててくれねえか」
二兵士C「別にいいけどよ……お前はどうするんだ? 俺も休みたいから、何て理由なら悪いがお断りだぜ」
二兵士「いや、ちょっとそこの勇者ご一行様達を我等が王の元へ……ね」
二兵士B 二兵士C「…………………………」
二兵士B 二兵士C「えっ……」
64
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/23(木) 01:22:21 ID:Yk8JcYrU
──二城──
二兵士「王! お話がございます!」スタスタ
二王「んー、何ですかぁ? こちとら迫る魔物の軍勢の事で忙し……」
二兵士「勇者ご一行をお連れしました!」
二王「はー?勇者ぁー?」
勇者「はーい! ゆうしゃです!」
お前ら「ど、どうもどうも……!」ペコペコ
二王「んーー……この方々が勇者ご一行? 兵士……それは確かな事実なのかぁ?」
二兵士「実を言うと私も……最初見た時はぶっちゃけバリバリ疑っておりました……しかしっ……」
二兵士「先程この子供は……私の目の前で村に攻めてきたワイバーンを……一人で見事討伐して見せたのです」
二王「わ、ワイバーン? おまけに村に攻めてきただと? どういうことだ? 詳しく話すことを許可する!」
65
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/23(木) 01:33:48 ID:Yk8JcYrU
───
──
─
二王「な、なるほど……一歩間違えばそのワイバーンによって村が……」
二兵士「そういうことです……」
勇者「えへへー」
二王(魔物を殺す究極の人造人間……勇者……あいつ……ついに完成させたのか……! これで……これで魔王もっ……!)
二兵士「あのー……王?」
二王「あ……ああっ……そこの子供が勇者様だと言うのは分かった……それで……そちらはぁ?」
お前ら「わ、私は一の村から勇者をここまで連れてきた者です……! あっ、これ! 一王から授かった証明書ですっ!」ペラッ
二王「ふむっ…………確かに本物のようだ……あいつの字は分かりやすい」
66
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/23(木) 01:44:22 ID:Yk8JcYrU
二王「うむ、これで疑いの余地はあるまいて……いやー勇者様! ホントよく来てくれました……ありがとう……ホントありがとう……」
二王「聞いての通りだ……ここ二の村は迫る魔物の軍勢により、最大の危機に陥っているっ」
二王「勇者様……どうか……どうか貴方のその反則的な力で……二の村をお救いください……」
勇者「うん! わかった、まかせて!」
二王「おお……ありがたやありがたや……!」
二兵士D「王! 監視班より報告! 軍勢の統率が乱れ……魔物達の士気が明らかに落ちています……!」
二王「うむ……恐らく勇者様が討伐したワイバーンが……その軍勢の親玉だったことは……これでほぼ確定のようだなぁ……」
67
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/23(木) 02:42:42 ID:aBRiQgr.
ここまで安価5回
68
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/23(木) 02:56:27 ID:Yk8JcYrU
二兵士「王……! ここは……!」
二王「うむ……絶好の攻め時だろう……!」
二王「集められるだけ兵士を集め……軍勢を一気に討ち滅ぼせ! 我々には勇者様がいる! 負けはないっ!」
二兵士 二兵士D「ハッ!」
お前ら「二王……集めるだけの兵士を集めるということは……ここの守りを捨てると……?」
二王「うむっ、何事も叩ける時に叩いておかねば! 時には、守りを捨てる事も考えなければならない!」
お前ら「…………………………」
お前ら(二王はそう言ってるけど……もし全戦力を投入してる間にさっきのようなワイバーン級の敵が二の村に飛んで来たりしたら……)
お前ら(うーん……不安だな……)
69
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/23(木) 03:04:42 ID:Yk8JcYrU
勇者「お前らさん、なんかなやんでるの?」
お前ら「うん……ちょっと……」
二兵士「何だ、もしかして全戦力を投入するってのが不安なのかい?」
お前ら「だって……全戦力を投入してる間にさっきみたいなワイバーンが来たら村は……」
二兵士「うーん、言ってることは最もだがな…兵士を分配してる余裕もねえし……ですよね? 王」
二王「うむ、相手は魔物……村を守ろうと下手に部隊から兵士の数を減らしてしまうと……肝心の勝機を失いかねん」
お前ら「うーん……」
勇者「じゃあ、ぼくがひとりでたおしてくる?」
お前ら「!?」
70
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/23(木) 03:10:54 ID:Yk8JcYrU
二王「勇者様……いくらなんでもそれは……」
勇者「へいきだよ、まものにはぜったいにまけない!」
お前ら「さっきみたいに一対一じゃなくて……集団を相手に一人で戦うんだぞ? いくら勇者と言っても……」
勇者「かずなんてかんけいない! ぼくはゆうしゃ! まものにはまけないよ!」
勇者「でも……そうするかしないかはお前らさんがきめて! ぼくお前らさんに従う!」
二兵士「って言ってるが? どうするよ?」
二王「勇者様を信じて一人で行かせるか……それとも我が全戦力と共に勇者様を行かせるか……」
二兵士D「勇者様がここに残って村を守るって選択肢もありっちゃありですね」
二王「兵士達だけで倒せるのなら……それに越した事はないのだがなぁ……」
71
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/23(木) 03:18:15 ID:Yk8JcYrU
勇者「お前らさん! どうするー?」
お前ら「そんな事言われても……! というかそんな大事な事……俺が決めていい訳が……」
二王「勇者様がそう言うのならば……我々はそれに従うよ、どうやら君が勇者様の司令塔的な存在らしいからな」
二兵士「そういうこった、下手に機嫌を損ねると何するか分からんし」
お前ら「わ、分かった…………」
お前ら「……………………………………」
お前ら「…………………………………………」
お前ら「よしっ!決めた!
>>73
だ!」
72
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/23(木) 04:33:57 ID:1Xo.ULhs
村に守りを残しつつ余りの兵で敵を陽動してる隙に勇者が敵を叩く
73
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/23(木) 06:20:23 ID:8HzmFohw
村に戦力を残し斥候だけつけて勇者単身で向かわせる
74
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/23(木) 14:10:36 ID:Yk8JcYrU
お前ら「村に戦力を残し……斥候だけつけて勇者単身で向かわせよう」
二兵士「斥候がいるとは言え……やっぱ単身か」
お前ら「これが一番現実的だと思うんだよね……」
勇者「せっこー?」
二兵士D「簡単に言えば偵察などを主に行う少数の部隊だよ、そいつらを勇者様と一緒に行かせるんです」
勇者「?」
二兵士「もっと簡単に言わねえと駄目だって、要するにサポートだよサポート」
勇者「さぽーと! なるほど! ありがとうおじさん!」
二兵士「グゥゥゥゥゥ……だからおじさんじゃ……」
二兵士D(何か偉く仲がいいな……二兵士の奴……)
75
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/23(木) 15:30:04 ID:Yk8JcYrU
二王「斥候ならすでに二隊長率いる監視班が先行しておる、そいつらと合流すればいいだろう」
お前ら「二王……恐らく勇者一人じゃ監視班まで辿り着けないかと……迷う的な意味で……」
二王「ああ……それもそうだな、では二兵士……」
二王「お前は勇者様と共にここを出て監視班と合流、監視班と共に勇者様が軍勢を打ち倒す助力をせよ」
二兵士「ええっ!? 私も……ですか!?」
二王「さっきから見ていれば勇者様と随分仲が良いようなのでな」
二王「それにお前は二隊長の右腕だ、腕も立つ……この任務に持って来いだろう」
二兵士「ハァ……承知っ」
76
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/23(木) 15:33:26 ID:Yk8JcYrU
勇者「あとお前らさんも!」
お前ら「ええっ!? 俺も行かなきゃならんの!?」
勇者「うん!」
お前ら「いや、大体……俺の任務はここに勇者を送り届けた時点で……」
二兵士「勇者様じきじきのご指名だ、諦めてお前もついてきな」
お前ら「んな……馬鹿な……」
二王「では……くれぐれも頼んだぞ?」
二兵士「ハッ、お任せください……」
勇者「よーし! がんばるっ!」
お前ら「何で……何で……」
77
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/02/23(木) 15:34:16 ID:BUyijm32
二兵士...何かポッと出キャラかと思ったが、主要人物っぽくなってきたな...
78
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/23(木) 18:57:32 ID:Yk8JcYrU
―――
――
―
勇者「ふーんふーんふんころがっしふふんふーん♪」
お前ら「ハア……ハア……後……どれくらい……です?」
二兵士「もう少しで隊長が率いてる部隊と合流できる……あとちょっとだ、我慢しろ」
お前ら「ゼエ……ハア……少し……痩せるか……」
勇者「……ねえっ? なにかきこえるよ?」
二兵士「……? 別に何も聞こえねえぞ?」
勇者「いや、きこえる……まもののこえだ!」ダッ
二兵士「魔物の声……!? まさか……!」ダッ
お前ら「ま、また……走るのか……!? ま、待って……!」ヘロヘロ
79
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/23(木) 19:34:41 ID:Yk8JcYrU
グオオオオオオオオオオ!! ギャオオオオオオオ!!
二兵士「い、今のは……! 魔物の声か!?」タッタッタッタ
勇者「いっぴきだけじゃなくてたくさんいるよ!」タッタッタ
二兵士「おいおい……! この先は隊長達が……!」タッタッタッ
二兵士「どうやらかなりヤバそうだ……おい、急ぐぞ!」ダッ
勇者「うん! お前らさんがんばれー!」ダッ
お前ら「ヒー! ヒー! ウップッ……! ヒー! ヒー!」ヨロヨロ
80
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/23(木) 19:56:27 ID:Yk8JcYrU
―――
――
―
二兵士「おいおい……何じゃこりゃあ……!」
勇者「わあー」
お前ら「ゼエ……ゼエ……え、ええっ……!」
二隊長「グオオオオオオオオオオオオオッ!!」ドゴォン
魔物「ギュウアアアアアア!!」ドサッ
ゴブリン「ブモォォォォォォ!!」ブンッ
監視兵A「くっ!?」ガキン
オーガ「グオオオオオオオオオオ!!」ドゴォ
監視兵B「っ!!」ガキンガキン
81
:
◆a/tW8MMSD.
:2017/02/23(木) 20:00:49 ID:Yk8JcYrU
二兵士「何故監視班が魔物と……!? それに……あの魔物の数は……!」
勇者「みんなたたかってるねー!」
二隊長「グヌウウウウウウウアアアアアアアア!!」ドゴォン
お前ら「な、何か魔物みたいな叫び声を上げてる鎧着た人間がいるんですけど……」
二兵士「あ、ああ……あれが俺達の隊長だよ……魔物のようだが普通の人間だ……」
二兵士「年中ああやって魔物みたいに吠えるもんだから……俺もクセで吠えちまうようになるくらいだ」
二隊長「ギャオオオオオオオオオッ!! グヌォオオオオオオオオッ!!」ドゴォンドゴォン
ゴブリン「ギォオオオオオアアアアアアッ!?」ドサッ
お前ら(うわっ……すっげえなアレ……まさに鬼神だ……)
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