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いすず「唐突だけど鳴上くん。明日の休日私と遊園地に行かない?」2
82
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:23:06 ID:DUG95L66
モッフル「いつか、このくらいのゲストを」
モッフル「僕たちだけで呼べるようになりたいふも」
一同「…………」
ミュース「……そうですね」
マカロン「ホントにそうだロン。 今日で鳴上くん、居なくなるし……」
ミュース「!?」
サーラマ「ど、どういう事!?」
マカロン「元々3ヶ月だけって契約ロン。 なあ? モッフル」
モッフル「……ふも」
ミュース「……そうだったんですか」
サーラマ「…………」
83
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:23:48 ID:DUG95L66
ピン ポン パン ポン
キャストの皆様、午後の部を始めます
各自、配置に戻ってください
ティラミー「あ゛ー……もう休憩おわりかミー……」
マカロン「ぼやくなティラミー」
マカロン「鳴上くんの頑張りに応えるロン」
ミュース「……そうですね」
ミュース「行こう、サーラマ!」
サーラマ「うん」
84
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:25:01 ID:DUG95L66
―――――――――――
夕方
正面ゲート 警備室
コン コン ガチャ…
鳴上「オークロ」
鳴上「どんな感じだ?」
オークロ「支配人代行。 今、ゲートを通っているのが、最後のバス臨時便のゲストです」
ゾロ ゾロ ゾロ ゾロ…
鳴上「そうか……」
ゾロ…
鳴上「今のが最後の一人……」
鳴上「!?」
85
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:25:46 ID:DUG95L66
来場者数カウンター
本日
44170 人
年間累計数
497951 人
86
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:26:41 ID:DUG95L66
鳴上「な……!?」
バンッ!!
いすず「鳴上くん! 大変よ!」
いすず「スタジアムの席が……3分の1くらい空席になってるわ!」
鳴上「くっ……どうして!?」
バンッ!
サーラマ「鳴上くん! これを見て!」つ(スマホ)
鳴上「え?」
鳴上「…………」
鳴上「!!」
87
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:27:31 ID:DUG95L66
鳴上「コンサートチケットが……オークションに出品されている!?」
サーラマ「これたぶん……転売目的だと思う」
サーラマ「ネット販売されたチケット、何人かの買い占めが起きてて……」
サーラマ「今スタジアムにいるゲストは、当日券の人がほとんどみたい」
鳴上「く……なんて事だ……!」
サーラマ「中にはチケット自体を保存目的で買っている人もいるかも……」
鳴上「着券率は俺も予想していたが……くそっ!」
いすず「…………」
ワー! リセチー! ワー! ワー!
いすず「コンサート……始まったみたいね」
いすず「残り3時間で、あと2000人ものゲストを呼ぶなんて……」
88
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:28:14 ID:DUG95L66
栗栖「おや? 立て込んでいるみたいだな」
いすず「! あなたは……!」
栗栖「どうしたんだい? 何か問題でも発生したのかな?」
栗栖「ふふふ……」
いすず「まさか……あなた、妨害工作を!?」
栗栖「なんの事だい?」
いすず「この……!」
鳴上「やめろ、いすず……」
いすず「で、でも鳴上くん!」
鳴上「たとえ妨害工作であったとしても……」
鳴上「この現状は変えられ」
89
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:29:06 ID:DUG95L66
バンッ!!
モッフル「諦めるなふも!」
鳴上「モッフル……しかし」
モッフル「僕は最後まで諦めないふも!」
モッフル「みんな! 誰でもいいふも! 家族や友人……」
モッフル「知り合いでも何でもいいから、声をかけて、とにかく一人でも呼ぶんだふも!」
鳴上「!」
いすず「!」
サーラマ「!」
栗栖「…………」
鳴上「……そうだな、モッフル」
鳴上「まだ、諦める時間じゃない!」
90
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:29:40 ID:DUG95L66
いすず「各員に業務連絡として飛ばすわ!」
鳴上「頼む」
サーラマ「あたしもフォロワーに呼びかけてみる」
鳴上「よし……」つ(ケータイ)
鳴上「もしもし、陽介か?」
鳴上「緊急事態が起こった!」
鳴上「そこの仕事はもういいから、今すぐみんなを集めて正面ゲートまで来てくれ!」
鳴上「呼び込みを頼みたい!」
鳴上「急いでくれ!」
91
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:30:22 ID:DUG95L66
―――――――――――
花村「」
花村「あと2000人!?」
鳴上「そうだ」
鳴上「陽介たちの知り合いは、数時間でここに来ることはできない」
鳴上「だから、そこら辺を歩いている人に声をかけまくって」
鳴上「ゲートをくぐるだけでもいいから、と呼びかけてくれ!」
花村「分かったぜ、相棒!」
雪子「私、駅の方で呼び込んでみる!」
里中「雪子、あたしも行く!」
直斗「巽くん!」
完二「おう! そうと決まったら、早いとこ声かけまくるぜ!」
クマ「センセイ! クマに任せるクマ!」
鳴上「頼んだぞ! みんな!」
92
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:31:06 ID:DUG95L66
―――――――――――
一般キャスト休憩室
ラオウ「なんと……!」
ラオウ「このままでは ここが閉園になってしまうというのか!」
ヤン「あと2000人ですか……」
ヤン「やれるだけは、やってみましょう」
ルル「」
ルル(そ、そんな事情があったなんて!)
ルル(知っていればギアスを……いや、今からでも!)
ルル(…………)
ルル(さすがに難しいか……仕方ない)
ルル(正攻法で行く!)
93
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:31:37 ID:DUG95L66
ラオウ「……うむ、ラオウだ」
ラオウ「頼みたい事がある」
ラオウ「北斗、南斗、問わずにな」
ヤン「もしもし……ユリアンかい?」
ヤン「実は頼みたい事があってね」
ヤン「できれば、友達なんかにも伝えてくれるとありがたい」
ルル「……カレンか?」
ルル「至急メンバーを集めて伝えて欲しい。 緊急事態だ」
ルル「とにかく時間がない、頼む!」
94
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:32:32 ID:DUG95L66
タラモ「あーもしもしモグ。 甘ブリのタラモモグ」
タラモ「いやいや、今日は仕事の話じゃなくて、ちょっと頼みたい事が……」
ドルネル「もしもーし。 マルゲリータピザを頼むネル」
ドルネル「ただ、届ける際に甘ブリの正面ゲートを……」
テツヒゲ「こんばんはだゾウ。 ちょっと頼みたいんだゾウ」
テツヒゲ「無理を言うけど、できるだけ多人数で甘ブリの正面ゲートを……」
未来くん「そうなんだよ。 地球の危機……いや、甘ブリの危機なんだ」
未来くん「地球を救う延長線上だと思って、正面ゲートを……」
ニック「ニックニク。 いつもいい物仕入れてくれてありがとうニク。 助かってるニク」
ニック「けど、もう一つお願いを聞いて欲しいニク……」
オークロ「……いまさら昔のよしみを言うのはルール違反だと思う」
オークロ「けど、この通り頭を下げる。 助けると思って来てくれないか?」
95
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:33:14 ID:DUG95L66
レンチくん「おう、俺だ! すまねぇが緊急事態だ!」
レンチくん「何も言わず、とにかく集められるだけ人数集めて、甘ブリまで来てくれ! 頼む!」
トリケン「あ、いつもお世話になっております。 甘ブリの広報部長トリケンです」
トリケン「それで、ですね、ぶしつけで申し訳ないのですが……」
トリケン「お暇なら甘ブリの方へ一度お越し願えないでしょうか?」
??「……あ、リュウシさん。 ちょっと頼みたいんだけど」
??「商店街も都会も関係なく声をかけて、甘ブリに来て欲しいんだ。 頼めないかな?」
???「もしもし、俺だけど……兄ちゃん!? ……日本に帰ってたのか」
???「そうだ、兄ちゃん含めて頼みたい事があって……聞いてくれ」
????「ケンイチ氏。 少々困った事になったでござる」
????「ぜひ、お願いを聞いて欲しいのでござるが……」
96
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:33:49 ID:DUG95L66
マカロン「ようし。 僕もなりふり構わず声かけるロン」
マカロン「もしもし……ああ、いつもどうも。 ちょっと頼みたいんだけど……」
ティラミー「しょうがないミー。 ボクもとっておきを使うかミー」
ティラミー「もしもし。 あーちょっと伝えたいんだけど……」
モッフル「もしもし、タカミちゃんふも? お願いしたい事があるふも」
モッフル「今夜9時までにそこに居るお客さん含めて甘ブリに来て欲しいふも!」
鳴上「…………」
鳴上(なりふり構わず……か)
鳴上(…………)
鳴上(…………) ピッピッピッ…
97
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:34:30 ID:DUG95L66
鳴上「……もしもし、睦美か?」
鳴上「こんな時間にすまな……え?」
鳴上「…………」
鳴上「……分かった。 じゃあ今後は寺野と……は?」
鳴上「…………」
鳴上「どっちなんだ……」
鳴上「…………」
鳴上「……睦美、でいいんだな?」
鳴上「…………」
鳴上「じゃあ、本題に入るが……睦美にこんな事を頼める立場じゃないのは分かっている」
鳴上「だが、それでもお願いをしたい」
鳴上「睦美の知り合いや友達、とにかく声をかけて、できるだけたくさんの人で」
鳴上「甘ブリに来て欲しい。 頼む、睦美」
98
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:35:24 ID:DUG95L66
―――――――――――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――
―――――――――
―――
―
甘ブリ 閉園一時間前
99
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:36:22 ID:DUG95L66
一同「…………」
いすず「……残り1時間を切ったわ」
マカロン「後は、来てくれる事を祈るのみだロン……」
ミュース「大丈夫……きっと来てくれます」
ミュース「きっと……」
花村「すまねぇ、悠……俺たちも出来るだけ頑張ったんだが」
花村「もう人通りが全く無くてな……」
鳴上「いや、謝らなくていい」
鳴上「陽介たちの頑張りで50〜60人は来てくれた」
鳴上「感謝こそすれ、責めるなんて出来ない」
鳴上「よくやってくれた。 みんなありがとう」
花村「悠……」
100
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:37:14 ID:DUG95L66
ブロロロロロ…… キキィ
サーラマ「誰か来た!」
ミュース「! おばあちゃん!」
祖母「ふふふ、久しぶりね」
祖母「出来るだけ声をかけたんだけど……ごめんね、私だけで」
ミュース「ううん、そんな事ない」
ミュース「来てくれて、ありがとう!」
ゾロ ゾロ ゾロ…
タカミ「モッフルさーん!」
モッフル「タカミちゃん!」
タカミ「言われた通り、お客さんも連れてきましたよ〜」
モッフル「ありがとう、ありがとうふも!」
101
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:38:09 ID:DUG95L66
モブ美「サーラマさーん!」
モブ子「いつも炎上、楽しませてもらってます〜」
サーラマ「あたしのフォロワーキター!!」
ゾロ ゾロ ゾロ…
パンチパーマ「よーう」
マカロン「おー! 来てくれたかロン!」
いすず「あれは……どういう人なの?」
マカロン「普段よく行ってるパチ○コ店の店長と従業員ロン」
……ドドドドドドドドドドドッ!!
ウオオオオオオオッ!!
マカロン「……あっちは、どういう連中だロン? 血相変えた年増女ばかりだけど」
ティラミー「ウヘヘヘ……旦那に浮気をバラしたミー(震え声)」
102
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:39:19 ID:DUG95L66
オラァッ! ナンテコトシテクレンノヨー!!
ドカ!ドカ!ドカ!
ティラミー「あぎゃあああああああああああああああっ!!」
マカロン「……お前、すごいけど、イマイチ感心出来ないロン」
ティラミー「まだまだぁぁぁぁぁぁぁッ!! これからだミィィィィィッ!!」
…ドドドドドドドドドドドドッ!!
アイツカー! マオトコハー!!
ティラミー「これで倍になるミィィィィィィィぎゃあああああああああああああっ!!」
マカロン「……後で骨は拾ってやるロン」
103
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:41:19 ID:DUG95L66
ズシャ…
いすず「ん? あれは……誰かしら?」
バアアアアアアアンッ!!
ラオウ「待っていたぞ、ケンシロウ!」
ケンシロウ「ラオウ……」
ケンシロウ「またそんなコスプレを……」
ラオウ「い、今は仕事でやっておるのだ!」///
ケンシロウ「……いちおう声をかけて、来られるだけは連れてきた」
トキ「兄さん。 いい仕事をしているみたいだね」
ジャギ「兄者……いい加減卒業をした方が」
レイ「よっ、久しぶり」
シン「……ユリアの頼みだからな」
ユダ「ふふ……なかなか楽しそうな職場じゃないか」
104
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:42:06 ID:DUG95L66
シュウ「いきなり声をかけられた時は驚いたが」
シュウ「たまにはいいだろう」 クスッ
サウザー「ふん……なんだこの茶番は。 私は忙しいのだ」
お師さん「フォッフォッフォッ。 声をかけられて喜んでおったではないか、サウザー」
サウザー「お、お師さん!」///
ユリア「まあまあ。 せっかく来たのだから、みんなで楽しみましょう?」
バッド「だな。 行こうぜ、リン!」
リン「うん!」
リハク「うむ。 子供達の喜ぶ顔はいつ見てもよい」
フドウ「全くですな、リハクどの」
ヒューイ「お前が居るのは珍しいな、ジュウザ」
シュレン「俺も驚いたぞ」
ジュウザ「ふ……ただの気まぐれってやつだよ」
105
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:44:13 ID:DUG95L66
…ドドドドドドドドドドドドッ!
モヒカン「拳王様!」
モヒカン「お声をかけていただき……ありがとうございます!」
ラオウ「うむ。 うぬらも息災で何よりだ」
いすず(……暴走族でもやっていたのかしら?)
モヒカン「野郎ども! ゲートを通るぞ!」
モヒカン「ヒャッハー!!」
ヒャッハー!!
モッフル「……なんか、世紀末になってきたふも」
鳴上「考えたら負けだ」
いすず「人数的には大歓迎よ」
106
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:45:43 ID:DUG95L66
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
モッフル「な、何事ふも!?」
いすず「!」
いすず「モッフル卿! 上を!」
モッフル「上?」
モッフル「」
モッフル「あ、あれは、何ふも!? 宇宙船ふも!?」
ヤン「ああ、気にしないでください」
ヤン「ただの旧式の強襲揚陸艇ですよ」
モッフル「いろいろ突っ込みたいけど、あんたの知り合いふも!?」
107
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:46:30 ID:DUG95L66
ユリアン「提督!」
ヤン「やあ、ユリアン。 来てくれてありがとう」
ユリアン「いえ、こんな事くらいなら別に……それよりも戻ってきてくれませんか?」
ヤン「いいんだ、ユリアン。 今の状況も結構楽しいしね」
カリン「……こんばんは」
ヤン「お、これが噂のガールフレンドか。 ポプラン中尉から聞いているよ」
ヤン「ユリアンをよろしく」 クスッ
カリン「は、はいっ」///
ユリアン「もう……フレデリカさんも怒ってますよ?」
ヤン「う……黙ってここに来たからなぁ」
アッテンボロー「ははは! 先輩にも弱みがあるんですね」
キャゼルヌ「その辺にしておいてやれ」
キャゼルヌ「釘は刺しておいてやってくれ、と言っていただけだよ、ヤン」
108
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:47:35 ID:DUG95L66
ヤン「キャゼルヌ先輩!」
ヤン「まさか、先輩に来ていただけるなんて……」
キャゼルヌ「なぁに。 ユリアン坊や……おっと、この言い方は良くないな」
キャゼルヌ「ともかく、彼に頼まれたら嫌とは言いにくいよ」 クスッ
ビュコック「ふふふ、この老いぼれにまで足を運ばせおって」 クスッ
メルカッツ「……この場に私がいてもいいのだろうか?」
メルカッツ「どうも場違いな気がする……」
ムライ「……まったくですな」
パトリチェフ「まあまあ、いいじゃないですか。 お祭りですよ、お祭りだと思えばいいんです」
シュナイダー「その通りだと思います、メルカッツ提督」
ポプラン「そうそう。 硬いこと考えずにパーッと楽しめばいいだよ!」
コーネフ「お前はいつもハメを外しすぎるだろうが」
109
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:48:56 ID:DUG95L66
シェーンコップ「ふふふ。 まあ、とりあえずゲートをくぐりましょう」
シェーンコップ「積もる話は、その後でも出来るってね」
シェーンコップ「リンツ」
リンツ「はっ!」
リンツ「ローゼンリッター連隊!」
リンツ「甘ブリ正面ゲートを通過するぞ!」
オオー!!
モッフル「……あの人、マジで何者なんだふも」
いすず「気にしたら負けです。 考えないようにしましょう、モッフル卿」
鳴上「かなりの人数だな……ありがたい」
110
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:49:40 ID:DUG95L66
カレン「ルルーシュ」
ルル「カレン!」
カレン「言われた通り連れてきたけど……」
カレン「いったい何なの?」
ルル「詳しい事は また今度話す」
ルル「とにかく、来てくれてありがとう」
カレン「……ふん」///
シャーリー「いったい何を話してるの?」
ミレイ「まあまあ。 なかなか楽しそうじゃない♪」
リヴァル「そーそー。 楽しけりゃいいんだよ♪」
リヴァル「というか、あっちのコスプレ連中は何なんだ?」
111
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:50:30 ID:DUG95L66
ゾロ ゾロ ゾロ…
ゼロ?A「私がゼロだ!」
ゼロ?B「いいや、私がゼロだ!」
ゼロ?D「何を言う! 俺がゼロだ!」
ゼロ?E「あたしがゼロよ♪」
ゼロ?C「まったく……こんな茶番を私にまでやらせるなんて」
ゼロ?C「後で5枚はいただくからな……」
オレガー ワタシガー アタシヨー
モッフル「……もう何でもいいから、早いとこ通ってくれふも」
いすず「……どうしてみんな同じコスプレしてるのかしら」
鳴上「……何となく宗○団体にも思えてしまうな」
112
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:51:13 ID:DUG95L66
ムッタ「おーい、ヒビトー」
ヒビト「兄ちゃん! それにとーちゃんと、かーちゃんも!」
とーちゃん「うむ……まあ……たまには、な」
かーちゃん「あらやだヒビト、その制服、似合ってるわ〜」
かーちゃん「とーちゃんの若い頃そっくりよ!」
ヒビト「へへっ」
ムッタ「悪いな、ケンジ。 それにセリカさん」
ムッタ「こんな事に突き合わせちまって……」
ケンジ「ムッくんの頼みごとじゃ断れないよ」 クスッ
ケンジ「夜の遊園地もたまにはいいものさ」
セリカ「そうですよ。 気にしないで南波さん」 クスッ
113
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:51:49 ID:DUG95L66
流子「丹羽く〜ん」
エリオ「イトコー!」
真「リュウシさん! エリオ!」
流子「リュウコやっちゅーに!」
前川「私もいるぞー」
真「……相変わらず、すごい格好で来ますね」
前川「遊園地といえば着ぐるみでしょ?」
真「普通お客さんは着ませんよ……」
女々「まあまあ、硬い事は後でいいじゃない♪」
女々「さあ! 夜の遊園地に突撃ー!」
商店街組・都会組「オオー!」
114
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:52:41 ID:DUG95L66
ケンイチ「ハットリくん!」
ハットリ「ケンイチ氏!」
ハットリ「かたじけのうござる。 拙者、この恩義を忘れないでござる」
ケンイチ「ううん。 僕の方こそいつもお世話になってるし……気にしないでよ」
ケムマキ「けっ、何か知らないけど、こっちはいい迷惑だ」
ユメ子「迷惑?」
ケムマキ「う、ううん、何でもないよ、ユメ子ちゃん!」
シンゾウ「早く入ろうよ〜」
獅子丸「全くだワン!」
影千代「同じくだニャア」
115
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:53:46 ID:DUG95L66
ピザ屋「えーっと、ここを通って……」
ゼロ?C「っ!?」
ピザ屋「ちわーっす、マルゲリータピザ、お持ちしました」
ドルネル「あ、ご苦労様〜」
ドルネル「……ん?」
ゼロ?C「…………」
ドルネル「な、何ネル?」
ドルネル「これは僕の注文したピザネル」
ゼロ?C「……じゅるっ」
ルル「こらっ! C……レイヤーさん!」
ルル「意地汚い真似はするんじゃない!」
ゼロ?C「ち、違う! あのピザが……私を呼ぶのだ!」
ルル「なわけあるか! 諦めろ!」
ゼロ?C「あああああああ……」 ズルズルズル…
116
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:54:40 ID:DUG95L66
大学生「コボリー、おまたせー」
コボリー「わあっ!」
コボリー「みんな来てくれてありがとう!」
コボリー「私の通う大学のサークル仲間です!」
ドドドドドドドドドドドドッ!
シルコサーン!!
シルフィー「しる子、オンステージ!」
ワー!! ナマシルコダー!!
モッフル「……あれはどういう事だふも?」
いすず「どうも……シルフィーは」
いすず「ネットで人気のダンサーなのだそうです」
117
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:55:17 ID:DUG95L66
??「……鳴上くん」
鳴上「!」
鳴上「睦美! 来てくれたのか!」
雪子「え……」
里中「誰なの?」
直斗「……さあ」
サーラマ「それよりも睦美って、下の名前だよね?」
ミュース「……けっこう可愛い娘ですね」
アーシェ「……そうですね」
いすず「彼女は同じ学校の女生徒というだけよ」
いすず「特に親密というわけでは……」
118
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:55:54 ID:DUG95L66
寺野「とりあえず声かけて見繕って来たけど……」
土田「こ、こんばんは、鳴上先輩」///
木村「……こんばんは」
山本「…………」
佐々木「…………」
寺野「これでいいの?」
鳴上「ああ、本当にありがとう、睦美」
寺野「こ、このくらい、何でもないわよっ」///
いすず「……ないはずなのだけど」
いすず「なぜか腹が立ってきたわ」 ゴゴゴ…
119
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:56:30 ID:DUG95L66
アーシェ「奇遇ですね……私もです」 ゴゴゴ…
ミュース「私も……」 ゴゴゴ…
サーラマ「同じくー」 ゴゴゴ…
直斗「……分かります」 ゴゴゴ…
雪子「……ホントだね」 ゴゴゴ…
里中「……うん」 ゴゴゴ…
椎菜「……私も加えてください」 ゴゴゴ…
クマ「オ、オヨヨ……ヨースケ……」
花村「触れてやるな、クマ……」
完二「直斗……どうしちまったんだ?」
マカロン「こりゃタダじゃ済みそうになさそうロン♪」
コボリー「……何か嬉しそうですね」
120
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:57:16 ID:DUG95L66
モッフル「…………」 チラッ…
PM 20:55
モッフル「あと残り5分ふも!」
鳴上「来園者数はどうなっている!?」
来場者数カウンター
本日
46216 人
年間累計数
499997 人
121
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:58:19 ID:DUG95L66
鳴上「あと3人か……!」
いすず「…………」
いすず「鳴上くん……」
いすず「さっきの……寺野さん達で、キャストが呼んだゲストは……最後よ」
一同「!!」
鳴上「な……」
いすず「あとたったの3人なのに……!」
ティラミー「もう呼べる人居ないミー……」 ボロッ…
サーラマ「えーい! もう一度 拡さーん!」
シルフィー「同じくー!!」
ミュース「お願い、誰か……誰か来て!」
鳴上「くそっ……ここまで来て!」
122
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 16:59:07 ID:DUG95L66
ラオウ「ぬうううううう……」
ヤン「お手上げ……ですね」
ルル「…………」
ルル(くっ……やはりギアスを使うべきであったのか)
ルル(くそっ……!)
モッフル「残り3分ふも!」
栗栖「やれやれ……」
栗栖「どうやら、悪あがきもここまでの様だな?」
栗栖「鳴上くん。 ふふふ……」
鳴上「……っ」
123
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:00:23 ID:DUG95L66
……ダダダダダダ
オイッ! イソゲ!
オクレタノ トーチャンダロー!?
鳴上「……ん?」
親父DQN「うっせえ! 上司がなかなか離してくれなかったんだよ!」
母親DQN「とにかく急がないと閉まってしまうわ!」
ガキDQN「今週はまだ行ってないんだから! 早く早く!」
ルル「!!」
ルル(あれは……前スレ510レス目の話に出てきた)
ルル(俺がギアスをかけた親子!!)
モッフル「残り1分ふも!」
いすず「何で来てくれたのか分からないけど、急いで!」
124
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:01:21 ID:DUG95L66
親父DQN「ひいっ、ひいっ!」
カシャッ
499998 人
母親DQN「はあっはあっ!」
カシャッ
499999 人
ガキDQN「うおおおおおおおっ!」
カシャッ
500000 人
125
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:02:11 ID:DUG95L66
一同「…………」
モッフル「…………」 チラッ
PM20:59
パッ
PM21:00
モッフル「…………」 ワナワナ…
モッフル「……や、やったふも」
モッフル「50万人、達成したふも―――――――――――!!!」
ワ―――――――――――!!!
鳴上「は……はは……は……」
鳴上「や、やった……か」
ミュース「鳴上さんっ!」 抱きっ
126
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:03:08 ID:DUG95L66
サーラマ「やったね!」 ギュムッ
シルフィー「あはははは!」 ギュッ
コボリー「ありがとう!」 ギュッ
アーシェ「支配人代行っ」 ギュッ
雪子「ちょ!? みんなずるい!」 ギュッ
里中「鳴上くん!?」 ギュム
直斗「このくらいの出遅れなんてっ!」 ギュウウウ
椎菜「椎菜だって負けませんっ」/// グイッ
寺野「あ、あんた達! 何やってるの!?」
寺野「鳴上くんから離れなさいよ!」
土田「そ、そうですよ!」
鳴上「く、苦しい……」
127
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:03:50 ID:DUG95L66
花村「どうして!? なんで悠ばっかりー!!」
完二「……さすがッス」
クマ「クマにも抱きついてよくってよ〜??」
モッフル「……なんかちょっと屈辱ふも」
マカロン「鳴上くんは本当にすごいロン」
ティラミー「ちょっと分けて欲しいミー」
モッフル「……でも」
キュム キュム キュム
モッフル「……悠」つ
鳴上「! ……モッフル」
モッフル「本当にありがとう。 悠は、甘ブリの大恩人ふも!」
鳴上「モッフル……」
128
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:04:40 ID:DUG95L66
メープル城 臨時のラティファの部屋
トリケン「ラティファ様!」
トリケン「ご覧下さい、この映像を!」
トリケン「奇跡です! 奇跡が起こりました!」
ラティファ「はい……本当に素晴らしいです」
トリケン「このトリケン、本当に、本当に前かがみでしてっ……!」
ラティファ(…………)
ラティファ(鳴上様……ありがとうございます)
ラティファ(…………)
129
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:05:38 ID:DUG95L66
―――――――――――
ワー ワー ガヤ ガヤ
ピーガガー(マイク音)
鳴上『あーあー……』
鳴上『みんな、そのままでいいから聞いてくれ』
一同「…………」
鳴上『本当に今日までよく頑張ってくれた』
鳴上『正直、最初、ここの支配人を頼まれた時』
鳴上『絶対に無理だろうと思っていた』
一同「…………」
鳴上『だが……もう言うまでもなく、それは俺の思い上がりだった』
130
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:06:26 ID:DUG95L66
鳴上『最後の最後で、俺はとんでもないミスをして』
鳴上『もうダメだと諦めた。 かけたんじゃなく、本当に諦めてしまったんだ』
一同「…………」
鳴上『だけど……みんなはそれでも諦めなかった』
鳴上『それが、大きな力となって、今日の奇跡を生んだのだと思う』
……ソレハチガウゼー
鳴上『え?』
レンチくん「おい、大将。 こう言っちゃなんだが」
レンチくん「お前さん、自分を過小評価しすぎだぜ?」
131
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:07:12 ID:DUG95L66
ミュース「そうですよ」
ミュース「3ヶ月前、支配人になってくれてから今日まで」
ミュース「私達に希望を見せ続けてくれたのは鳴上さんですよ!」
ソウダ ソウダ!
アンタガ イナカッタラ ヤバカッタンダゼ!
ワー ワー
鳴上『……ありがとう、みんな』
花村「へっ、そうだよな。 八十稲羽でだって」
花村「悠はいつだって俺たちに希望を見せてくれてたぜ!」
雪子「うん!」
里中「そうだね!」 クスッ
直斗「同感です」 クスッ
132
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:08:08 ID:DUG95L66
鳴上『ともあれ、俺としても本当にギリギリだったと思う』
鳴上『もう一度やれ、と言われてもたぶん無理だ……』
ドッ! アハハハ…
鳴上『今日は本当に疲れただろう。 みんなお疲れ様』
鳴上『これからも甘ブリは続いていく』
鳴上『明日以降に響かない程度に喜んで、ゆっくり休んでくれ』
鳴上『そして……俺の役目はここまでだ』
エ……
鳴上『俺はあくまで臨時の支配人』
鳴上『本来なら……俺無しでもやっていける様になっていないといけない』
133
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:09:21 ID:DUG95L66
一同「…………」
鳴上『契約で、あと5年の余裕ができた』
鳴上『きっと今の甘ブリキャストのみんななら、それだけの時間があれば』
鳴上『十分にやっていけると思う』
一同「…………」
鳴上『3ヶ月という短い間だったけど……本当に貴重で楽しかった』
鳴上『ありがとう』
一同「…………」
モッフル「…………」
134
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:10:04 ID:DUG95L66
…パチ パチパチパチ
モッフル「悠。 今までありがとうふも」
ミュース「モッフルさん……」
…パチパチパチ パチパチパチパチパチパチ!
ワー!
レンチくん「大将! これでさよならは言わねーぜ!」
レンチくん「困った事やここに来たい時は、遠慮なく来てくれ!」
アーシェ「そうです! 必ず来てください!」
ミュース「約束ですよ!?」
サーラマ「来なかったら、許さないんだから!」
ワー ワー ワー
135
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:10:47 ID:DUG95L66
花村「……これは辛ぇーなぁ」
雪子「うっ……ぐすっ……」
完二「気持ち……スゲー分かるッス……」
里中「私たちだって……鳴上くんと離れ離れになるの」
里中「辛かったもんね……」
直斗「ええ……そうですね」
クマ「クマはここで働き続けるクマよ〜」
カラ カラ カラ…(車椅子)
ラティファ「鳴上様……」
鳴上「ラティファ……」
ラティファ「改めてお礼を言います。 本当にありがとうございました」
136
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:11:27 ID:DUG95L66
鳴上「いや……危ないところだった」
鳴上「期待に何とか答えられて良かったよ」
ラティファ「ふふっ」
ラティファ「……それで、ですね」
ラティファ「少し……鳴上様のお時間をいただけないでしょうか?」
鳴上「時間?」
ラティファ「はい」
ラティファ「今夜の12時まで……出来れば一緒に過ごしていただけると嬉しいのですが」
鳴上「…………」
鳴上「わかった、ラティファ」
ラティファ「ありがとうございます」
ラティファ「それでは、メープル城のテラスでお待ちしていますね……」
137
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:12:10 ID:DUG95L66
カラ カラ カラ…(車椅子)
鳴上「…………」
鳴上(ラティファ……)
鳴上(…………)
鳴上(……ん?)
栗栖「…………」
スッ…
鳴上「…………」
鳴上(……もうここに居ても意味は無いと思うが)
鳴上(皮肉めいた一言でも言いたいのだろうか……?)
138
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:14:03 ID:DUG95L66
―――――――――――
管理棟裏手
栗栖「やあ、鳴上くん」
栗栖「わざわざ来てもらってすまないね」
鳴上「いえ」
鳴上「それで、何の用ですか?」
栗栖「何……少し話をしたいと思っただけだよ」
栗栖「まず、見事な手腕だった。 褒めてあげよう」
栗栖「さすがは神託で選ばれただけの事はあるね」
鳴上「……運が良かっただけの」
鳴上「っ!?」
139
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:15:00 ID:DUG95L66
鳴上(今……『神託』で選ばれたと言った!?)
栗栖「どうしたのかね? 鳴上くん」
栗栖「随分警戒している様だが?」
鳴上「…………」
鳴上「……あなたは、いったい何者なんですか?」
栗栖「おや? 君にしては珍しく察しが悪いな」
栗栖「まあすぐに見当はつくんじゃないかい?」
鳴上「…………」
鳴上「……!」
鳴上(ラティファに呪いをかけた、魔法使いか!?)
栗栖「その顔。 やっと気がついたみたいだな」 ニヤ…
140
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:16:35 ID:DUG95L66
鳴上「……何が目的だ?」
栗栖「くくく……知れた事」
栗栖「呪いをかけたラティファが、苦しみ歪んでゆく様は」
栗栖「甘美にして我が喜び!」
栗栖「それを眺め続ける事こそ、我が望みよ!」
栗栖「フハハハハハハハ!」
鳴上「…………」
栗栖「どうした? 君の持つ力、ペルソナを使わないのか?」
栗栖「私を倒したくはないのか?」
栗栖「フフフ……」
鳴上「…………」
141
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:17:31 ID:DUG95L66
鳴上「……なるほど」
栗栖「……?」
鳴上「よくわかりました」
鳴上「それほど望むのなら……」
鳴上「特等席で彼女の苦しむ姿をお見せしましょう」
栗栖「……何を言っている?」
鳴上「ラティファが苦しむ姿を間近で見させてあげる、と言っている」
栗栖「バカか……お前」
栗栖「俺がラティファに危害を加えないとでも思っているのか?」
鳴上「ええ」
鳴上「ラティファを死なせてしまったら、あなたの望みは永遠に叶わなくなりますから」
栗栖「…………」
栗栖「……新たな呪いをかけてやるぞ?」
142
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:18:03 ID:DUG95L66
鳴上「ご自由に」
鳴上「もし、妨害が入るようなら俺が手助けしましょう」
栗栖「…………」
栗栖「お前……自分が何を言っているのか」
栗栖「分かっているのか?」
鳴上「ええ」
栗栖「…………」
栗栖「……いいだろう」
栗栖「その口車に乗ってやる」
鳴上「では、ついてきてくれ」
143
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:18:40 ID:DUG95L66
―――――――――――
メープル城 テラス
いすず「」
モッフル「」
いすず「な、何をやっているの!? 鳴上くん!!」
モッフル「よりにもよって、魔法使いをラティファに会わせるなんて!!」
モッフル「許せるわけ無いふも!!」
鳴上「イザナギ!」
モッフル「!!」
いすず「!!」
鳴上「……すまないが黙って見ていてくれ」
鳴上「何かあれば、俺の命を奪ってくれていい」
144
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:19:18 ID:DUG95L66
いすず「くっ……」
モッフル「いったい……悠はどうしたんだふも!」
イゴール「モッフル卿……」
イゴール「お客s……鳴上様には、何かしら考えがあるのでしょう」
イゴール「ここは静観すべきではないかと……」
モッフル「…………」
いすず「…………」
鳴上「……すまないな」
栗栖「話はすんだのかい?」
鳴上「ええ」
145
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:20:02 ID:DUG95L66
鳴上「ラティファ」
ラティファ「はい」
栗栖「…………」
ラティファ「あなたが、私に呪いをかけた魔法使いさんですね?」
ラティファ「初めまして」
栗栖「…………」
栗栖「ふ、ふふふ……苦しいだろうな、我が呪いは」
ラティファ「はい……とっても苦しいです」
栗栖「そ、そうだ……もっと……苦しめばいい」
栗栖「お前の父親が俺にした仕打ちは、そんな物ではなかったのだからな!」
ラティファ「…………」
ラティファ「……魔法使いさん。 一つ聞かせてください」
栗栖「……なんだ」
146
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:20:49 ID:DUG95L66
ラティファ「なぜ……私なのですか?」
栗栖「……なに?」
ラティファ「私のお父様が与えた仕打ちの仕返しなのに……」
ラティファ「なぜ、私がそれを受けなければならないのですか?」
栗栖「…………」
ラティファ「お答えください」
栗栖「……そ」
栗栖「その方が、お前の父親も苦しむと思ったからだ!」
ラティファ「……なるほど」
ラティファ「確かにあなたのおっしゃる通り、お父様も苦しむ私を見て」
ラティファ「苦しんでおられます」
147
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:21:48 ID:DUG95L66
栗栖「ふふふ……そうだろう」
栗栖「狙いは正しかったな」
ラティファ「私はあなたを恨みます」
栗栖「っ!?」
ラティファ「あなたがお父様から受けた仕打ちも」
ラティファ「全てはあなたの脅迫めいた要求に原因があります」
栗栖「…………」
ラティファ「その腹いせにお父様本人ではなく」
ラティファ「私を選んだ事を……私は恨みます」
栗栖「…………」
栗栖「ふ……」
栗栖「ふは……ふははははははははっ!!」
148
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:22:22 ID:DUG95L66
栗栖「いいぞ……もっと憎め」
栗栖「俺を憎んで憎みまくれ!」
栗栖「それこそが我が望み……」
鳴上「望みが変わったな?」
栗栖「!」
鳴上「どうした?」
栗栖「……貴様、何が言いたい?」
鳴上「俺は、あなたの『本当の望み』が何なのか」
鳴上「分かっている、という事だ」
栗栖「…………」
鳴上「あなたの本当の望み」
栗栖「やめろ……」
149
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:23:14 ID:DUG95L66
鳴上「それは――」
栗栖「やめろと言っている!!」
鳴上「僕を忘れないで……だ」
栗栖「違う!!」
栗栖「私はそんな事など望んでいない!」
鳴上「ラティファは、見ての通り」
鳴上「誰かを恨む様になってしまっている」
鳴上「あなたのかけた呪いによって、心が歪み……もう」
鳴上「あなたの知るラティファではない」
栗栖「だ、黙れ!」
150
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:24:00 ID:DUG95L66
鳴上「あなたはラティファに自分の存在を受け入れて欲しかった」
鳴上「あなたの望む、あなたのラティファのままで」
鳴上「だから呪いをかけた」
鳴上「苦しみを与え、記憶と成長を無かった事にし」
鳴上「追い詰められた自分にできる、最後の手段として」
栗栖「違うと言ってるだろう!!」
鳴上「しかし見ての通りラティファは変わってしまった」
鳴上「あなたが呪いをかけたせいで歪んでしまった」
鳴上「いくら記憶や成長を無かった事にしても、ラティファは歪んでいく」
鳴上「呪いをかけている限り、永遠に貴方の望むラティファは『居ない』」
栗栖「き……きさまああああああああああああああああああああっ!!」
151
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:25:10 ID:DUG95L66
鳴上「俺たちに危害を加えても同様だ」
栗栖「っ!!」
鳴上「あなたはラティファに呪いをかける事で、自分を忘れられない様にできたが」
鳴上「同時に自分の望むラティファを変えてしまった」
鳴上「だから『それが自分の望みだ』と自分を騙したんだ」
栗栖「う……ぐっ……」
鳴上「…………」
鳴上「さあ、よく見ろ」
鳴上「自分のしてきた結果を……」
鳴上「好意を寄せていたラティファに自分が何をしたのかを!」
ラティファ「…………」
栗栖「う……ぐ……」
栗栖「ぐああああああああああああああああああああああっ!!」
152
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:25:57 ID:DUG95L66
ボフンッ!
いすず「!?」
モッフル「くっ……!?」
鳴上「…………」
鳴上「ラティファ、体に何か変化は?」
ラティファ「…………」
ラティファ「……いえ、特に何も」
鳴上「そうか……逃げただけ、か……」
いすず「鳴上くん……説明して」
いすず「ラティファ様を危険にさらしてまで、何をしたかったの?」
153
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:26:34 ID:DUG95L66
鳴上「…………」
鳴上「あいつの良心に賭けてみただけだ」
モッフル「何を言ってるふも!?」
鳴上「少々端折るが、あいつとの会話で少し本心が垣間見えた」
鳴上「いすず達が話してくれた いきさつと、その会話から」
鳴上「ラティファに好意を寄せていると確信できたんだ」
いすず「でも、それだけで……」
鳴上「要はこうだ」
鳴上「ラティファに呪いをかけたのは追い詰められた末の結果で」
鳴上「本人はそんな事をしたくなかったのだと思う」
鳴上「だから、自分を騙す必要があった」
いすず「…………」
モッフル「…………」
154
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:27:23 ID:DUG95L66
鳴上「そして俺は、それを指摘した」
鳴上「自分の行いを直視させ……できれば」
鳴上「ラティファの呪いを解いてくれないものかと期待したんだ」
鳴上「あいつの良心に」
いすず「…………」
モッフル「……そうふもか」
モッフル「でも悠。 言いたい事や確信があったのは分かったけど」
モッフル「いたずらにラティファを危険にさらす様な真似はやめてくれふも」
鳴上「……悪かった」
いすず「…………」
いすず「モッフル卿……そろそろ時間が迫ってきました」
155
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:28:01 ID:DUG95L66
モッフル「!!」
モッフル「もう……そんな時間ふもか」
ラティファ「……はい」
ラティファ「もうすぐ7月31日が終わります」
モッフル「ラティファ……」
ラティファ「私にとっては、いつも初めての事なのですが」
ラティファ「やっぱり……辛いですね」
鳴上「…………」
ラティファ「去年は伯父様にいきさつを教えていただきました」
ラティファ「いいえ……もしかしたら、これまでずっとだったのかもしれませんね」
モッフル「…………」
156
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:28:38 ID:DUG95L66
ラティファ「毎年同じ事を言っているのかもしれませんが……」
ラティファ「記憶を無くしてしまった私の事をよろしくお願いします、伯父様」
モッフル「……気にするなふも。 分かっているふも」
ラティファ「いすずさん」
ラティファ「記憶を無くした後も、よろしくお願いします」
いすず「……心得ております」
ラティファ「イゴールさん、マーガレットさん」
ラティファ「呪いの事……どうかお願いします」
イゴール「はい。 必ず解く、という約束はできかねますが……尽力致しましょう」
マーガレット「これから起こる事、しっかりと観察し記録しておきます」
ラティファ「期待してます」
157
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:29:18 ID:DUG95L66
ラティファ「…………」
ラティファ「……鳴上様」
鳴上「何だ?」
ラティファ「鳴上様は私の事を歪んでいるとおっしゃいました」
ラティファ「それは……”嫌い”だという意味ですか?」
鳴上「全く違う」
鳴上「歪んだラティファも、ラティファの一部にすぎない」
鳴上「それを含めた全てが”ラティファ”という存在なんだ」
鳴上「嫌ってなどいない」
ラティファ「ふふっ。 何だかずるい言い方ですね?」
鳴上「そうとも。 俺にだって『ずるい自分』が居る」
ラティファ「あはは……やっぱりずるいです」
ラティファ「…………」
158
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:30:01 ID:DUG95L66
ラティファ「みなさん。 少しだけわがままを聞いてください」
ラティファ「しばらく……いえ、その瞬間までは」
ラティファ「鳴上様と二人だけにして貰えないでしょうか?」
モッフル「!」
モッフル「ラティファ、それは……」
いすず「……モッフル卿」
モッフル「いすず……」
モッフル「…………」
モッフル「……っ」
モッフル「…………」
モッフル「……わかった……ふも」
159
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:30:49 ID:DUG95L66
スッ…
キュム… キュム… キュム…
イゴール「では……わたくし共も少し離れましょう」
イゴール「問題はないな? マーガレット?」
マーガレット「はい。 我が主」
スッ…
スタ スタ スタ…
ラティファ「…………」
鳴上「…………」
ラティファ「鳴上様」
鳴上「何だ?」
ラティファ「…………」
ラティファ「私……本当は……」
160
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:31:23 ID:DUG95L66
ラティファ「記憶を無くしたくありません……!」
鳴上「…………」
ラティファ「今夜、こんなに素敵な奇跡が起こったのに」
ラティファ「力を合わせて、頑張ってきて素晴らしい一日だったのに……!」
ラティファ「そんな思い出や、いすずさんや伯父様達」
ラティファ「そして鳴上様と過ごしてきた毎日の事まで無くしてしまうなんて……」
ラティファ「私……私っ……」
ラティファ「ううっ……ぐっ……ひっく……」
ラティファ「……ぐすっ……ひぐっ……うあっ……」
鳴上「…………」
161
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:31:54 ID:DUG95L66
ギュッ…
ラティファ「!!」
鳴上「……すまない、ラティファ」
鳴上「呪いって奴が、姿形のある存在なら」
鳴上「ペルソナでも何でも使って何とかするんだが……」
鳴上「今の俺にしてやれる事は……このくらいしかない」
ラティファ「…………」
PM 11:58
ラティファ「……いいえ」
ラティファ「とても……嬉しいです」
ラティファ「とても……」
鳴上「…………」
162
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:32:58 ID:DUG95L66
ラティファ「…………」
鳴上「…………」
PM 11:59
ラティファ「…………」
ラティファ「鳴上様」
鳴上「うん」
ラティファ「私……嘘をつきました」
鳴上「……え?」
ラティファ「本当は……今日起こった奇跡より」
ラティファ「いすずさんや伯父様との思い出よりも……」
鳴上「…………」
ラティファ「あなたと……鳴上様と過ごしてきた思い出を無くす事の方が――」
163
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:33:28 ID:DUG95L66
AM 00:00
ラティファ「」
鳴上「…………」
鳴上「……ラティファ」
ラティファ「」
鳴上「…………」
鳴上(気を失った……みたいだな)
鳴上「…………」
鳴上「……っ」
164
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:34:05 ID:DUG95L66
マーガレット「…………」
マーガレット「!」
マーガレット「我が主……これをご覧下さい」
イゴール「ふむ……」
イゴール「…………」
イゴール「!」
イゴール「ほう……これは……!」
マーガレット「いったいどの様な事柄が起こったのでしょう?」
イゴール「分からぬ……が」
イゴール「これで謎は一つ解けたな……」
イゴール「ふふふ……」
165
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:34:35 ID:DUG95L66
―――――――――――
テラス脇付近
鳴上「……みんな」
ラティファ「」
いすず「ラティファ様……」
モッフル「ラティファ……」
モッフル「……っ」
モッフル「ともかく、ラティファを臨時の寝室へ運ぶふも」
モッフル「……例年通りなら、朝まで目を覚まさないふも」
鳴上「……そうか」
ラティファ「…………」
ラティファ「……ん……」
166
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:35:16 ID:DUG95L66
モッフル「!?」
いすず「え……」
鳴上「ラティファ。 気がついたのか……」
ラティファ「…………」
ラティファ「……鳴上……様?」
一同「!?」
モッフル「なっ!?」
いすず「お、覚えておられるのですか!? ラティファ様!!」
ラティファ「……?」
ラティファ「いすずさん、伯父様、何を言って……」
167
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:35:57 ID:DUG95L66
ラティファ「!!」
ラティファ「…………」
ラティファ「……覚えています。 何もかも」
ラティファ「辛かった事も、苦しかった事も……」
ラティファ「嬉しかった事も、楽しかった事も……この一年間にあった出来事、全部!」
ラティファ「ぐすっ……ひっく……ううっ……」
モッフル「ラ……ラティファ……!」
モッフル「よ……良かった……良かったふも!」
鳴上「ああ……その通りだ」
いすず「でも……どうして……?」
168
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:36:30 ID:DUG95L66
イゴール「それについて、わたくしが少々ご説明いたしましょう」
モッフル「イゴール!」
モッフル「もう呪いを解いてくれたふも!?」
イゴール「残念ながら、そうではありませぬ」
モッフル「じゃあ……どういう事ふも?」
イゴール「先日、ラティファ姫君の【シャドウ】の一件」
イゴール「あの時は、従来のペルソナ能力はおろか」
イゴール「モッフル卿の皆様に起こっている能力すら備わっておりませんでした」
一同「!!」
鳴上「じゃあ……ラティファは」
鳴上「記憶を忘れない、という能力を備えている……という事か!?」
イゴール「詳しくお調べしないとわかりませぬが……おそらくそうではないかと」
169
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:37:09 ID:DUG95L66
モッフル「おおおおおおおおおおおっ……!」
モッフル「ラティファ……!」
いすず「理屈はどうあれ……」
いすず「本当に良かったわ……ラティファ様」
鳴上「ああ……」
ラティファ「本当に……本当に……ありがとうございますっ」
ラティファ「鳴上様……みなさん……!」
ラティファ「私……私っ……ぐすっ……」
170
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:38:04 ID:DUG95L66
―――――――――――
深夜
甘ブリ 従業員出入り口付近
鳴上「それじゃ……いすず」
いすず「ええ……」
鳴上「…………」
鳴上「なあ、いすず」
いすず「え? 何?」
鳴上「改めて言うが……いすずのサポートはありがたいものだった」
鳴上「おかげで助かったよ」
いすず「いえ……こちらこそ」
171
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:38:39 ID:DUG95L66
鳴上「…………」
いすず「…………」
いすず「ねえ、鳴上くん」
鳴上「ん?」
いすず「……あなたには、あなたなりの人生設計があるのかもしれない」
いすず「でも」
いすず「もし……ほんの少しでも、ここに……」
いすず「甘ブリに思う所があるのなら……!」
鳴上「…………」
いすず「…………」
172
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:39:10 ID:DUG95L66
いすず「……ううん、何でもない」
鳴上「…………」
鳴上「そうか……」
鳴上「じゃ……またな」
いすず「…………」
いすず「うん……また」
スタ スタ スタ…
いすず「…………」
いすず(…………)
いすず(正直に……なれたらいいのに……)
173
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:39:55 ID:DUG95L66
鳴上「…………」
花村「よう」
鳴上「! ……陽介」
鳴上「待っててくれたのか?」
花村「まあな」
テク テク テク
花村「……いいところだな」
鳴上「ん?」
花村「甘ブリ」
鳴上「ああ」
花村「…………」
花村「正直言うと。 俺達からしたら、悔しい気持ちはあるが」
花村「ここで……やってみるのもいいんじゃねーか?」
鳴上「……陽介?」
174
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:41:34 ID:DUG95L66
花村「何て言うか、さ……」
花村「俺たちに気を使って、自分の気持ちに嘘はつかないで欲しいんだ」
鳴上「…………」
花村「さっきも言ったが、もちろんしこりが無いわけじゃない」
花村「けど……悠の思う通りに行動してもらいたいんだ」
花村「俺や里中達は、受け入れるのに少々時間がいると思うが……」
花村「きっと、お前の選ぶ道を応援すると、できる様になると、はっきり言えるぜ?」
鳴上「陽介……」
花村「ははっ。 らしくない話、しちまったな」
花村「ま……ゆっくり考えてくれ」
鳴上「ああ、分かった。 陽介」
175
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:42:28 ID:DUG95L66
花村「俺、甘ブリのバイトは、もうしばらく続けさせてもらうつもりだ」
花村「お盆くらいに八十稲羽へ帰るけどな」
鳴上「女の子か」 クスッ
花村「おおよ!」
花村「ぜったい一人はゲットする!」 ゴオオッ!
鳴上「ははは」
花村「じゃ、俺こっちだから」
花村「またな!」
鳴上「ああ、またな」
タッ タッ タッ
鳴上「…………」
鳴上(……俺の選ぶ道……)
鳴上(か……)
176
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:43:02 ID:DUG95L66
―――――――――――
8月1日 午前中
甘ブリ 管理棟 休憩室
ティラミー「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛……」
ティラミー「飲みずぎだぁ……」
マカロン「頭……超痛いロン……」
ミュース「おはようございまーす」
サーラマ「あはは、ダッサー!」
コボリー「もうすぐ開園ですよ」
シルフィー「シルフィー選手、華麗にコーナー回ったー!!」
177
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:44:43 ID:DUG95L66
キュム キュム キュム
モッフル「ティラミー、マカロン」
ティラミー「おはよう、モッフル」
マカロン「ロン」
モッフル「さ、早く広場へ向かうふも」
ティラミー「……は?」
マカロン「今日はいつも通りって聞いてるロン?」
モッフル「ラティファから挨拶があるんだふも」
ティラミー「ああ……そういう事ミー」
マカロン「じゃ……そろそろ行きますかロン」
178
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:45:32 ID:DUG95L66
―――――――――――
甘ブリ 中央広場
ザワ ザワ
ラティファ『あーあー……』
…………
ラティファ『皆さん、昨日はお疲れ様でした』
ラティファ『皆さんの頑張りのおかげで、今日からも営業できる運びとなり』
ラティファ『改めてお礼を言います』
ラティファ『本当にありがとうございました』
…………
ラティファ『…………』
179
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:46:10 ID:DUG95L66
ラティファ『……今日から、また通常の営業となり』
ラティファ『ゲストの来園が減る事が予想されますが』
ラティファ『ここにいる皆さんなら、きっと乗り越えられる問題だと思います』
…………
ラティファ『ですが……』
ラティファ『やはり不安は拭いきれないと思います』
…………
ラティファ『そこで……新しい支配人さんを雇う事にしました』
……エ!?
ラティファ『それでは、ご紹介いたしましょう』
ラティファ『甘城ブリリアントパークの新しい支配人に就任してくれた……』
180
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:47:33 ID:DUG95L66
ラティファ『鳴上悠様です!』
!?
鳴上『あーあー……』
鳴上『……おはよう、みんな』
…………
鳴上『ちょっと気恥ずかしいが……俺なりに考えた結果』
鳴上『このまま去っていくのは無責任だし、俺に出来る事もまだあると思って』
鳴上『再びここに来よう、という結論を出した』
鳴上『構わないだろうか?』
181
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/05(日) 17:49:14 ID:DUG95L66
アッタリマエダー! オレノソウシツカンカエセー!
ヨクカエッテキテクレター!!
ワー! ワー!
鳴上『ありがとう』
鳴上『……それでは、挨拶としては短いが』
鳴上『これからもよろしく頼む』
アア! コッチコソナー!
鳴上『では、これから開園する』
鳴上『みんな、今日も一日、精一杯ゲストをもてなそう!』
オオ――!!
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