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勇者「魔王を倒してから、あれから二十年!」
311
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/10/20(火) 23:12:04 ID:RZ82nhgc
王「都合のいいように忘れているならまだいいにして、都合よく記憶を改竄しているとは、恐れ入った」
王「勇者が居るなら、せめて僧侶と共に行けとあれだけ言い付けておいたというのに一人で行って返り討ちにあって寝返るとはな」
大臣「ええ、困ったものです、が、準備は整えております。何分『施術』したのが一昔前でございますので少々準備に手間取ってしまいましたが」
312
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/10/20(火) 23:14:50 ID:RZ82nhgc
大臣「次にこちらに侵攻してきたときに発動させられます」
王「宜しい、それでは、そのときに。……あの、大馬鹿者め。大人しく従っていれば生き永らえたものの、大馬鹿の馬鹿者め」
王「魂の友とも言えるような勇者を裏切っておいて、我等が信用すると思っているのなら、大間違いだということを教えてやる」
313
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/10/20(火) 23:16:46 ID:RZ82nhgc
――そして一、二週間後のこと――
勇者「あ〜ビックリした」
勇者「戦士がいきなり爆発しました」
勇者「結構な爆発力でしたね、小さいとはいえ要塞が丸々一個と連れてきてた兵の七割ぐらい吹き飛んじゃいましたよ」
勇者「土の四天王さんも重傷ですし一緒に修理(なお)さないといけませんね、戦士は、もうダメかな。欠片しか残ってない」
314
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/10/20(火) 23:18:07 ID:RZ82nhgc
勇者「爆心地にメッチャ近いっつーか戦士の横にいた僕と魔王もちょっと焦げちゃいました」
魔王「いや、驚いたなアレは」
勇者「ねー」
魔王「うむ」
315
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/10/20(火) 23:22:13 ID:RZ82nhgc
ヒャッホウ! ご声援、いつもいつもありがとうございます。
短いけど今日はここまで。続きはまたそのうち、一週間か、長くても二週間にはならない、ハズ!
316
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/10/20(火) 23:22:56 ID:YgF9eF5s
乙
つっちーやられてしまった
317
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/10/20(火) 23:33:43 ID:BhmlxcQ6
ヒャッホウ(おつ)
318
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/10/21(水) 00:50:10 ID:vWh164OA
砦一つ吹っ飛んで四天王の一角に大ダメージ与える爆発を間近で受けて焦げるだけとか………最強ですわ、ひゃっほう!
319
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/10/21(水) 01:01:58 ID:5bR4nx/2
この勇者と魔王に対抗する手段とは
320
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/10/21(水) 03:07:57 ID:NJ4IO/nI
魔王様軽いなヒャッホウ
321
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/10/21(水) 12:41:53 ID:vsxPvzT2
乙
322
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/10/21(水) 15:33:53 ID:OGiOggPM
乙ひゃっほう!
ついに魔王様も来ちゃったー!
王も曲者っぽいけど抗える気がしない…
323
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/10/21(水) 17:15:37 ID:KFP96EJA
やられ役のノウハウかな?
324
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/03(火) 15:49:30 ID:QbkfUUVI
まだー?
325
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/03(火) 18:40:44 ID:UeGyPl1Q
勇者「まぁ、ちょっと焦げただけってのも驚きましたけど。相変わらず凄いですね、そのマント」
魔王「フ。伸縮自在、縦横無尽、物理魔法共に80%カットのこの魔王お手製のスーパーマントなればこその成果よな」
勇者「……魔王戦役の時はそれにどれだけ苦労させられたやら……あの当時はまさかこれに護られる日が来るとは思いませんでしたが」
魔王「フフフ。我もこのような日が来るとは思ってもみなかったが、ところで、苦労していたか、貴様? 何やら黒光りする手で剥ぎ取られた記憶しかないのだが」
326
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/03(火) 18:42:11 ID:UeGyPl1Q
勇者「コレの開発にどれだけの苦労と人件費が掛かったと思ってるんですか。しかもリスクが半端ないんですよコレ。攻撃外したら僕死んじゃう、人を呪わば穴二つとはよく言ったもので」
魔王「……呪殺的なものなのか? ……そちらの方面はむしろ我の得意分野なのだが。待て、そうなると呪法の腕は我以上なのか」
勇者「いやいや。そのムチャクチャな性能のマントを破るためだけに開発して破るだけの術式なんて貴方、開発しないでしょ」
勇者「貴方の発想を僕がその時上回っていた、結果として出来たのが呪法系の術式だった、というだけのハナシです」
魔王「ふーむ。なるほど、応用性の欠片もない術式など滑稽なものだが、事実我はそれで一つ切り札を失っているからな」
魔王「たまにはそういった狂気の沙汰染みたこともやってみても良いかもしれないな、まぁ、それは追々検討するとして」
327
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/03(火) 18:44:13 ID:UeGyPl1Q
勇者「ええ」
魔王「一応、念の為に聞いておくが、貴様と土の四天王の仕業ではあるまいな」
勇者「そうでーす、と、言いたいところですが、残念ながら違いますね」
魔王「そうと言われたらげ、激おこ? するところだぞ」
勇者「いや、あの、たしかに僕若いですけどもそれに合わせて無理に若者らしい言葉使わなくていいですからね」
328
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/03(火) 18:46:09 ID:UeGyPl1Q
勇者「それにしても、土さんと二人がかりで身体のあっちこっち弄くり回したってぇのに、起動するとはたいしたもんです」
勇者「爆発する直前に腰骨あたりが光ってましたね……あそこに隠されてたのか、いや、やるじゃないですか」
勇者「こんな芸当が出来るのは、魔法使いぐらいのもんかと思っていましたが。思ったより世界は広いんでしょうかね?」
329
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/03(火) 18:48:20 ID:UeGyPl1Q
魔王「……何のかんの、仲間を未だ信頼しているのではないか?」
勇者「……はいぃ〜?」
魔王「そう不愉快そうな顔をするな、少し聞け。我等はこの世界どころか、魔界、天界迄含めて間違いなく最強の存在であることは間違いはない」
魔王「このマントがなくとも、流石に少し焦げるだけでは済まんだろうが、精々火傷を負うぐらいのものだ。あれぐらいでは四天王すら倒せん」
勇者「土さん重傷食らってますけど。まぁ、彼女はどっちかっていうと戦闘能力より改造能力で抜擢されてますから仕方ないですけど」
330
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/03(火) 18:51:42 ID:UeGyPl1Q
魔王「ようは、化け物であるわけだ。我等も、我等と戦って勝利した貴様等も。だが。そのせいでだ、仲間を特別視し過ぎているのではないか?」
魔王「裏切られた経緯もあろう、共に戦ってきた経緯もあろう、色々と複雑な感情についてカウンセリングしてケアしてやるつもりもないが多少の詮索は許せ」
魔王「仲間だけが我等と対抗しうる唯一のものだと認識してはいないか。認識から外してはいないか、お前達が現れる前から、人類は我等とそれなりには渡り合っていたのだぞ」
勇者「渡り合ってたって。褒め過ぎじゃないですか、ジリジリジリジリ、ジリープアー(徐々に不利)になっていただけで……あー……まぁ……」
勇者「たしかに、まぁ、持ち堪えてたところはありますし。直接戦闘は兎も角として、他で僕達より優秀な人も居ましたけどもー」
331
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/03(火) 18:52:17 ID:UeGyPl1Q
勇者「……うん? ああ、丁度良かった、詳しいところを聞きたかったのですよね。魔法使いがやったのか、他の誰がやったのか」
勇者「他の誰かってのは誰か。そういえば魔法使いの現状がどうなっているのか戦士に聞きそびれていたのですよ」
勇者「聞こう聞こうと思って、ほら、木っ端微塵になっちゃいましたからグッドタイミングでしたよ」
勇者「というわけで、詳しく聞いていいですかね?」
332
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/03(火) 18:53:27 ID:UeGyPl1Q
勇者「貴女様が、人道的にそうはしそうですけれど世界の理的なアレコレでそう出来るとは思えませんし」
勇者「貴女もあの王のために恋人の身体発破するなんていうクチではないでしょう、僕は裏切れても恋人の戦士をどうこうするってのは、まぁ、わかりませんけれど」
魔王「なんだ、藪から棒に」
勇者「違う違う、貴方じゃなくて、あそこ、ほら」
魔王「どこだ、西か?」
勇者「もうちょい東」
333
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/03(火) 18:55:07 ID:UeGyPl1Q
勇者「隠身の魔法はホント便利ですよね、現役時代は大層お世話になりました。魔王城突入の時にも役に立って、今だってほら、魔王まだ見えてません」
勇者「もうちょっと近くによってもらっていいですか〜僧侶?」
勇者「それと、そちらもまた随分、お久しぶりにございます女神様」
魔王「……おお、見えたぞ。相変わらず見事な隠身であるな、いやしかし、当時より見えにくいのはどういうワケだ?」
魔王「ああ、いや、良い良い。そうか、女神の力を付与されているのか。腐っても女神の使徒よな、勇者程でないにせよ多少なりとも扱えるのか」
334
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/03(火) 18:56:06 ID:UeGyPl1Q
僧侶「……」
女神「……」
勇者「で?」
335
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/03(火) 18:57:42 ID:UeGyPl1Q
勇者「なんだか嬲り殺されに来たって感じの顔じゃあございませんし、女神様までお連れしてどういうつもりですかね」
勇者「土さんを戦闘不能にしたのは見事ですがぁ、残念、今日は敵情視察に見ての通り魔王が来てますからして」
勇者「絶望通り越して笑える状況ですよ、今、ねぇお二方?」
勇者「ひゃっほう」
魔王「……」
勇者「魔王も一緒に!?」
魔王「……ひゃーほー?」
勇者「……ごめんなさい、無茶を言いました。頑張ってもらっちゃってすみませんでした……」
魔王「……うむ」
336
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/03(火) 19:00:34 ID:UeGyPl1Q
ヒャッホウ! 二週間にならないっていったのになってた、不思議! いやマジすんません。
いつもいつもご支援、ご声援ありがとうございます。今日はここまで、続きはまたそのうち。
次はちゃんと二週間以内に収められるといいなぁ。期待せずにのんびりと待ってやって下さい。
337
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/03(火) 19:02:43 ID:BtmmgqtI
おう乙ひゃっほう
338
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/03(火) 19:28:51 ID:X6hE8P5c
乙
339
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/03(火) 20:24:58 ID:.7kDnl7w
乙
340
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/04(水) 04:52:29 ID:tnyowU1k
次も改造かなひゃっほう
341
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/04(水) 11:37:56 ID:InI51oGQ
やめて! 魔王さんの若者ポイントはもうゼロよ!?
女神はさておき僧侶の思惑はなんだろな
乙ひゃーほー!!
342
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/05(木) 01:29:54 ID:cNu2E7F.
乙
343
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/09(月) 21:34:44 ID:xwTFmHrU
どうしよう自分より年下の感性を理解して取り入れようとする魔王様とか萌えざるを得ないじゃないですかひゃーほー!
344
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/30(月) 23:33:03 ID:i/Rrl2t6
ひゃーほー! ごめんなさい! 二週間どころか一ヶ月掛かっちゃってる。
僧侶との戦闘シーンどう書こうかなーどうすっかなーっつって全然思い浮かばねぇでやんの。
解決したから後は仕上げるだけなんでもう少しお待ち下さい。お待たせしてばかりだし中々展開進まないし本当にごめんなさい。
345
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/11/30(月) 23:35:01 ID:mb/LORB6
ひゃっほう
了解
346
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/01(火) 04:49:15 ID:9nIGxWRg
のんびり待ってるぜひゃーほー
347
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/04(金) 01:47:12 ID:vSTJu1no
ひゃっほー(待てない)
348
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 20:59:19 ID:tR5.6Hwo
私はちゃんと締め切りを確り決めないとダラダラ引き伸ばしちゃう人らしい。
とりあえず今、戦闘入るシーンまで上げちゃって、明後日には戦闘シーン上げようと思います。
いつもご声援、ご支援頂きながらも随分お待たせしちゃって申し訳無い。次からは締め切り決めて投稿します。
349
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:00:23 ID:tR5.6Hwo
女神「……」
僧侶「……」
魔王「……」
勇者「……」
350
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:01:50 ID:tR5.6Hwo
勇者「まあ、気を取り直して、改めてご用件をお伺いいたしましょうか」
勇者「戦士の時も言いましたが、ああ、僧侶は見てましたよね、その後ショッキングな映像を生中継したので忘れちゃいました?」
勇者「説得には応じません、投降もしません、説得もしないし投降も受け付けません、皆纏めてゾンビ兵になるか、我が魔王軍の餌食となるか、自殺でもすればいいですよ」
勇者「楽に殺してあげられるよう努力はいたしますので出来る限り抵抗はしないように、まあ、一般の皆々様の話ですけれどね、当事者は別です、戦士も僧侶も魔法使いも」
勇者「王城の王も、重臣たちも、楽には死なせませんから覚悟だけはしておくようにお願いします。自殺? HAHAHA、蘇らせます、そんでヒドいことしたあとぶっ殺します」
女神「勇者」
勇者「はい?」
351
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:03:27 ID:tR5.6Hwo
女神「お願いです、どうか、このようなことはもうお止め下さい。貴方の行いは、きっと、貴方さえも救わない。今なら――」
勇者「あれ、女神様、話聞いてました? 聞こえてないはずないですよね? 説得には応じないと言ったばかりですけど」
勇者「大体女神様ご本人も半分以上諦めてらっしゃるでしょう」
女神「私が貴方に掛けられる言葉がないということはわかっています。けれど、言わねばなりません、例えこの生命が尽きようと!」
女神「例え無残に殺されるだけであったとしても言わねばなりません。それが、あの時貴方を救えなかった責任のとり方です!」
352
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:05:40 ID:tR5.6Hwo
勇者「救えなかったってなんですか、救えなかったって。救おうとしてたみたいなノリで通そうとされても困るんですけど」
勇者「救わなかった、って、素直に言ってくれればいいのに」
勇者「僕がこうなるのを放っておいたんですから、僕がこのまま何をしようと勝手のはずですよ、とはいえ、まあこんなんなっても現代の女神の第一の使徒」
勇者「一応聞きましょうか。あ、それと、誤解がないように言っておきますけど僕は貴女を殺しゃしませんし平手打ち一つしませんよー女神の使徒ですしー」
女神「……お慈悲に感謝致します、勇者」フワッ、ストッ
魔王「ほう! 我らと同じ大地に足をつけ翼を収めるのか! 滅多に見れるものではないな、勇者よ!」
勇者「僕、女神様と同じ目線で語るの困るんですけど、使徒として。ほら僧侶跪いてますし」
魔王「固いことを言うな。女神の使徒ではあるが魔王軍総帥でもあるのだから堂々としておけ。しかし、良く下りる気になったものだな、女神」
魔王「この世界に直に降り立つということは、まさしく我らと同じ世界に触れるということ、天界暮らしには今の世の空気はさぞ苦痛だろうに」
353
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:07:19 ID:tR5.6Hwo
魔王「……まあ、下りてこないまま大上段からこれ以上物を言うなら我が吹き飛ばしてやったがな」
勇者「勘弁して下さいよ。貴方ぐらい力あると浮いたままの女神様でも殺しかねないんだからー」
勇者「止めなきゃいけない立場わかってくださいよーしょっぺぇー」
魔王「ハハハッ! よくそれで、女神の第一の使徒、とかなんとか名乗ったものだな勇者」
勇者「魔王軍総帥でもありますんで、あれ、というか総帥貴方ですよね」
勇者「……あぁ、使徒だから? 体面気にしてくれたんですね、魔王軍総帥なら跪かなくとも堂々と話したって問題無いだろう、と」
354
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:08:48 ID:tR5.6Hwo
魔王「物の弾みで言ってしまっただけだ、我等は人間のように体面だとか義理などどうでもよいのだ」
勇者「魔王軍総帥は当然我だって言い直せばいいのに言い直さないし、まったく、アンタ方どんだけ僕の涙腺刺激すれば気が済むのか」
魔王「知るか、そんなもの、物の弾みだと言った、くどいぞ勇者」
勇者「まぁ〜。お言葉に甘えますけどぉ〜。勘弁して下さいよ、そのうち泣いちゃいますよ、そして涙で脱水症状起こして死にますよ」
女神「貴方は、その魔王にこの境遇に付け入れられているだけなのですよ勇者」
女神「その者は魔王、魔界に君臨するために、ありとあらゆる手段を画策してそう成った者、魔の権化。貴方はそんな者に惑わされているに過ぎません」
355
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:09:42 ID:tR5.6Hwo
魔王「ほう」
勇者「はぁ」
女神「貴方の強大な力を己の側に引き入れさせれば勝利は確実となります」
勇者「でしょうねぇ」
魔王「そうだな」
356
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:13:35 ID:tR5.6Hwo
女神「配下の命など己が目的を達成するための道具程度にしか見ない男です、それは」
魔王「間違いではないな」
勇者「間違いないですね」
女神「このままでは、貴方は、貴方は何れ、その男に使い殺されてしまう!」
勇者「マジですか」
魔王「初耳ですが」
女神「貴方ほどの者にそんな末路があってはいけない! 考えてもみてください! その男の非道さを貴方は何度も見てきたではありませんか!」
魔王「見せたな」
勇者「見ました」
357
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:16:46 ID:tR5.6Hwo
魔王「人間の街や村を見つけ次第殺し尽くし破壊し尽くそうとした」
勇者「女子供、老若男女、有象無象の区別なく我の悪意は許しはしないわ的なノリでした」
魔王「たまたま捕えた人間を盾に括り付けて肉壁に使った」
勇者「超攻撃しにくかった。したけど」
魔王「しにくかったのか? 結構ためらいなく攻撃してきたように見えたので当時は驚いたものだ、そうか、あれで一応、躊躇してたのか」
魔王「で、さらにそういうことにも使えそうにない、盾に括り付けて移動している間に死にそうな人間は餌にした」
勇者「人喰い植物とかね、土の四天王さんの作品なので魔王関係ないです、ああアレ一応アイディアは貴方か」
魔王「デザインがダサいし古いしダサいし機能美・造形美敵にまったく美しくないと駄目だしを貰った……あれには落ち込んだな……」
勇者「あの人はあの人的機能美か造形美どっちか満たされていないと極端に辛口ですよね、けどダサい言い過ぎでしょ……ダサいけど」
魔王「……フ。……そうか……。……そうかぁ……ダサいかぁ……」
勇者「ごめんなさい」
魔王「良いのだ……」
358
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:18:22 ID:tR5.6Hwo
女神「どうして王や貴方を裏切ろうとした仲間達の反逆心がその男の手によるものでないと言い切れるでしょうか!」
魔王「言い切れん、あの国の王には一度降伏を勧めた折に面通しはした、勇者の仲間達には決戦の折に長く触れ合っていた」
魔王「あの王は曲者の類ではあるが所詮は人間、人間一人の心を惑わすのはワケもない」
魔王「勇者の仲間とはいえ、人の臨界点だったとはいえ、所詮人間である、時間を掛ければ出来ぬことはない」
359
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:20:53 ID:tR5.6Hwo
女神「証拠は有りません、その男も一見認めたように見えて、そう具体的な可能性を指し示すことであえて己の目的から意識を逸らされるための非道な話術!」
女神「目的を達成できるのならば義理や体面などはどうでもいいのです! 見なさい! 貴方や私達も騙されました、王ともあろう者がまさか、己の死を詐称して……」
女神「部下を見捨て、長き期間をおいて、再び貴方の目の前に現れているその悍ましき醜悪性がそこにある! 信用してよいものなのでしょうか!」
勇者「へぇ」
魔王「ほう」
360
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:25:01 ID:tR5.6Hwo
女神「……ゆ、勇者?」
勇者「なんでしょう?」
女神「で、ですから、貴方は、そんな、魔王になぞ惑わされるべきでは、ないのです。ですから、どうか、こちらに」
勇者「そちらに戻ったら次は人間に使い殺されるじゃないですか。前科ありますよ」
女神「ですから、そんなことは、に、人間は、しません。貴方を……そのような目に遭わせたのは魔王、です」
勇者「操られているようには見えませんでしたし操られているからってやった事を帳消しには出来ませんよ?」
勇者「それに、そもそも、僕を見捨てたうちの悪性が自分たちの善性説いたって説得力ないんですよねぇ……」
361
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:26:46 ID:aQcZu91E
操られてるなら操られてる状態でどんだけ放置してんだって話だわな
362
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:27:36 ID:tR5.6Hwo
女神「そ、それは、誤解なのです、いえ、いえ、たしかに誤解とは言えないかもしれませんが……」
女神「そ、それに。人間に敵対するということは、人間の貴方にとっては、苦痛であることでしょう」
女神「人間である貴方が人間を滅ぼし尽くしたとして一体その先に何があるというのですか」
女神「当事者達に復讐する権利はあります、それがたとえ、魔王の手による悪しき術のものであったとはいえ、確かに操られているとはいえやってはいけないことをしました」
女神「彼等に貴方を疎む気持ちあったからこそ操られてしまったことも否めません」
女神「それは致し方ありません! 言いたくはありません、しかし、彼等に復讐したとしても貴方に非はないと言ってもいい。私も、殺されても、仕方ないと思います」
女神「しかし無関係の者まで、未来ある者を、未来のために礎になってきた者まで、踏み付けていく権利などは貴方にもありません!」
女神「……ですから、どうか。どうか、私達だけで、終わりにしてください」
女神「もし許されるならば、もっと、勇者、貴方と話がしたい。もし望んでいただけるのならば、もっと、このことについて話しあわせて下さい」
女神「今言うべきことの、多くのところは、言えました。けれど、もっと、もっと、深く語り合えるところが、まだあるはずです。ですから、どうか」
女神「……今の言葉に、少しでも、感じるものがあってくださるなら、どうか。……私からは、以上です……」
363
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:33:42 ID:tR5.6Hwo
勇者「ふむ」
魔王「む?」
勇者「ああ、どうぞ」
魔王「む、良いか?」
魔王「では、色々言いたいことはあるとしても、だ、まずは、そうだな、何処から話すべきか」
勇者「最初から」
魔王「良かろう」
364
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:35:03 ID:tR5.6Hwo
魔王「まず、相違ない、我こそが魔王である。実行できうる限りの策と手段で以て、ふん、それが非道と呼ばれるならそれでも良いわ、それにて魔界に君臨した王である」
魔王「我は間違いなく強大であろう、その力を以てしても征服能うことなかった人間界を下す為、征服能うことのなかった要因にして最も大きな力を得て再び覇道を進む――」
魔王「……つもりだったのだが、今や我もまたこの勇者の覇道をなすための一因にしか過ぎぬがな。我が覇道は此奴の覇道がなしていく過程にあるのでお零れを貰う立場だよ」
魔王「何故か、と?」
魔王「逆に問いたい、何故そんな質問が出るというのだ」
魔王「我は魔物であり、魔物が跋扈する世界の王である。そして魔物とは強い者に従う。常識だ」
魔王「此奴のほうが我よりも強い。此奴が我に勝ち得たのは此奴の仲間のおかげかもしれぬが、一人とて、倒される時間が早いか遅いかだ」
勇者「でしょうねぇ。優秀でしたよ、優秀でしたし代わりは居ませんでしたが、居ないとどうにもならないレベルかといえば……ん〜……」
勇者「あ、でも、最初の方は助けられちゃいましたし道中も少し楽させてもらったんで、居てもよかったです」
僧侶「……」
365
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:36:42 ID:tR5.6Hwo
魔王「よって、我が勇者を使い殺すなどということはしない、いいや、出来ん。これは魔物の性だ」
魔王「よしんばそれを克服したとしてもまともに挑んでは返り討ち必至、不意打ちしようにもなぁ」
魔王「これだ」
勇者「はい?」
魔王「恐ろしい話ではあるが、此奴は今では常に臨戦態勢のままである。僧侶よ、女神よ、貴様らが余計なことをしてくれたおかげで隙を見せんわ」
勇者「いや、申し訳ないとは思ってるんですよ。こんなによくしてくれてるんだし気を緩めたいとは思うんですけど流石にちょっとトラウマでして」
僧侶「……」
魔王「致し方ない、我とて同じ目に遭えばそうなる」
366
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:38:12 ID:tR5.6Hwo
魔王「でだ、配下として使えぬ男を使い殺してしまえとはこれいかに、ああ、使い殺すという単語もあまり好きではないな、いいや、はっきり言って不愉快だ」
魔王「配下を道具のように扱うといっていたな、そのあたりも言っておこう、何が悪い。配下とは手足と同義である、手足を目的のために使うことの何が悪い」
魔王「人間は包丁を使うときにいちいち手に話しかけて了解を取るのか? 包丁で手を傷つけたときにいちいち手に謝るのか。阿呆らしい」
魔王「しかしそれと、治療をしない、ハンドクリームを塗らない、火を扱うときに火傷対策をしない、寒くとも温めない、それとこれとでは話が別だろうよ」
魔王「そういうことをするのが使い殺すという事だ。我はそんなことはせん、手足を壊死させて何の得があるというのか、阿呆らしい」
勇者「道具を大切にする派ですもんね。ねえねえ見えます女神様に僧侶? あのマントちょっと継ぎ接ぎが見えるんですよ」
勇者「僕に破られたの集めて再利用してんですよ、あの人」
魔王「余計なこと言うな、我が貧乏性みたいであろうが。このマントはそう軽々しく一から作れるようなものでは無いのだ」
367
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:40:07 ID:tR5.6Hwo
魔王「誘惑の件については、残念ながら、反論は出来ぬな。したのしてないのと言い続けても埒が明かん」
勇者「僕はしてないと思ってます」
魔王「勇者がこう言ってくれている。それで良い」
勇者「照れるんですけど。この人が女性だったら僕惚れちゃうんですけど」
魔王「なろうか?」
勇者「なれるの!?」
魔王「嘘だ」
勇者「期待させてくれてんじゃねぇですよこの魔王が!!」
魔王「フッフッフ」
魔王「第一なったとしても第二婦人になってしまうであろうが。土のことを考えろ、上司が上司のまま自分より後に据えられたらたまったものではないぞ」
勇者「あれ僕いつのまにか土さんと結婚することになってる。魔王軍総司令を譲ってもらったと思ったら縁談まで一緒についてきたでござる。ちょべりば」
魔王「ちょべ……? ……嫌か?」
勇者「ちょべりばなんてウソですよ! 嫌じゃないですよ! でももうちょっと、こう、いや、後で良いですそれは。続けて」
368
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:42:15 ID:tR5.6Hwo
魔王「何処まで話したか? ああ、そうだ、我が己の死を偽証してどうのこうのと言っていたな。空いた口が塞がらんわ」
勇者「何をどうしたらあそこまで記憶改竄しちゃえるのか流石の僕もビックリ仰天ですよね」
勇者「Consternation!!!!!(軍団)」
女神「!?」
僧侶「!?」
魔王「うおぉっ!? お、お、驚かすな、勇者。お、お前、たまに凄まじくデカい声が出るな……」
勇者「ごめんなさい」
369
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:44:17 ID:tR5.6Hwo
勇者「でも、ないわ。ないわー女神様……魔王の死体見てるじゃないですか。偽装でも幻術でもないですよ、というか魔王、幻術使えないし」
勇者「僧侶の姿消しすら見破れないレベルですよ、この前も僕は食事のときに姿消してこっそり魔王のかき揚げ蕎麦の掻き揚げ食べましたし」
魔王「ちょっと待て貴様あれいつの間に食べたんだろう我もいよいよ歳かなーとか本気で悩んだぞあれ貴様かおいあれおい」
勇者「魔王のワインも秘密のワインセラーから一本拝借しましたし」
魔王「おい待て何か一本足りないけど気の所為かと思ってたんだぞ」
勇者「他にも色々やりました」
魔王「あとで屋上に来い貴様」
勇者「土さんと一緒に色々やりました」
魔王「貴様と土あとで魔王城の屋上に来い、絶対に来るように」
370
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:45:41 ID:tR5.6Hwo
勇者「あと、別に、苦痛でもなんでもないというか。寧ろ物凄く晴れやかな気持ちというか、なんというか、まあ、色々言いましたけれど」
勇者「魔王が例え何であろうと例え何をしようと人間が僕を裏切ったのは変わりありません」
勇者「生死も運命も分かちあったはずの仲間は、地位と金に目が眩んで、僕を襲いましたし」
勇者「その他大勢は救ってやったのに救ってくれませんでした、世界平和の報酬は、憎まれたり蔑まれたりしながらの獄中生活でしたよ?」
勇者「僕じゃなきゃ死んでるような獄中生活でしたし、なんとまあ、二十年閉じ込められてる間にみぃ〜〜〜〜〜んなそのこと忘れてたし」
勇者「滅ぼそうと思ったっていいじゃないですか、それにぃ〜。未来がどうのこうのと仰られていますが、今この世界に生きている人間が、生きていられるのは、僕のおかげです」
勇者「魔王ったら当時から滅ぼし尽くすって言ってたじゃないですか、僕が居なかったら滅ぼし尽くされてましたよ?」
勇者「僕のおかげで人間は生きている。僕のおかげです、借りです。僕の気が変わったんで借りを若干の利子つけて返してもらうだけのこと。二十年も長生きできたんです、上等でしょ?」
勇者「そういうことです」
371
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:46:29 ID:tR5.6Hwo
勇者「さて、それじゃ、下らないお話タイムも終わりましたし。とりあえず僧侶、死んどこかぁ。また爆発されちゃかなわんので適当に嬲ってから殺したげます、やったね!」
女神「……僧侶」
僧侶「……」
女神「勇者は、やはり、闇に落ちていました。わかっていたことですが……悲しい」
勇者「闇堕ちさせたのあなた方ですけどね」
勇者「さ、無駄話はこれで終わり。やりましょう、やりますよ、それでは魔王……は、ついてこれないのわかってますが、僕一人でもいきます」
勇者「ごほん」
勇者「ひゃっほう!」
魔王「こなくそ! 我もやれば出来る男だというこそを見せてやるぞ!」
勇者「さすが! せーの!」
魔王「ヒャッホー!!!!!」
勇者「声でかい!?」
魔王「どうだ!」
372
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:49:48 ID:tR5.6Hwo
というところで今回はここまでで次回は明後日に投稿します。
ありがとうございました。
373
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 21:52:53 ID:xAOonm7Y
乙!!魔王様のキャラが好きだ
374
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 22:27:36 ID:aQcZu91E
乙ャッホー
次はスッキリ出来そうだね
375
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/09(水) 22:33:48 ID:PaRdDMRQ
僧侶は声帯を潰されて顔を焼かれたんだっけか
まだ登場してないのは懇親の呪いを受けた魔法使いか
376
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/10(木) 04:42:41 ID:BTZxOrUI
唐突な(軍団)ボイスでみんなビビってるじゃねーか
377
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/10(木) 12:56:47 ID:A9jvS6ZE
あの、魔王様の盾にでも壁にでもダサい素材にでもなりたいんですが魔界への転入手続きは如何にすれば宜しいですかひゃっほう!
378
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/10(木) 14:53:46 ID:ujlcSjaY
魔王様がこのスレ屈指の癒しキャラに……
ああ裏声さんいないとさびしい
乙ヒャッホー!
379
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/10(木) 21:48:03 ID:l4qcf556
ひゃっほうが勇者でヒャッホーが魔王、覚えた
380
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 00:13:12 ID:UsPserig
しまったのんびりしてたら土曜になっちゃった。
書き足すとこないか、不足なとこないか、もうちょいで見直し終わるんでお待ちを。
見直しても不足あったりしても勘弁して下さい!
381
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 00:39:12 ID:UsPserig
いつもご声援、ご支援、ありがとうございます。予定より遅くなっちゃてすみません。締め切り過ぎてもダメな人間だったようです。
投稿はじめさせていただきます。戦士のときより地の文多くなってしまっているので苦手な方がいらっしゃいましたら申し訳ありません。
382
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 00:42:02 ID:UsPserig
まともに戦ってはいけない相手、まともに戦ってしまえば出鱈目なまでの肉体スペックと技量で粉砕されてしまう相手。
最盛期の勇者とはそういう男であったということを僧侶と女神は思い出していた、戦士がああなったことで思い出させられていた。
最盛期の勇者とまともに肉弾戦をこなせるといえるのは炎の四天王ぐらいのもの、肉弾戦で互角近くで戦えるのは魔王ぐらいのもの。
彼等は元より戦士よりもさらに肉体性能が遥かに劣る僧侶と女神はそれだけに同じ轍は踏まない、踏めない。
――策は用意した。
魔王「さて、気合入れも終わったが、あちらも何か仕掛けてくるつもりだぞ勇者よ」
勇者「一緒に踏み潰しましょうか、魔王」
383
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 00:44:00 ID:UsPserig
僧侶にとって幸いと言っても良い点が一つはあった。
勇者は、昔と今では見た目も有り様も大きく変わってしまっているが、昔も今も戦闘の基本に忠実だということだ。
そのうちの一つとして、相手の身体の動きそのものも見ているが、相手の目の動きを見て動きの始まりや狙い所を見極めるクセがある。
――そこだ。
勇者「では……」
僧侶「――」
384
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 00:46:14 ID:UsPserig
戦士を斬ったときも戦士の目を勇者は見ていた。己の反応速度についていけない者の目も勇者はしっかりと見ている。
僧侶たる自分が戦士でも追い切れない動きを見ることはできないが、自分の目をあちらが見ていればそれでいい。
そういうつもりで、頭を上げた僧侶の目にはやはり、奇跡など起ころうはずもなく勇者の姿は見えていない。
魔王だけが、たった一歩の踏み込みで距離を潰し、引き抜いた剣を真横に振り被り、僧侶の両足を絶とうとしている勇者の動きが見えていた。
魔王「……ほう」
勇者「――」
385
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 00:48:47 ID:UsPserig
僧侶「……」
女神「成功、しましたか」
魔王が、意外なものを見た、といった顔で眺める。
僧侶は、焼かれた顔を隠すための仮面で表情は伺えない。
女神は、成功したとは言うものの苦虫を噛み潰したような顔をしている。
勇者は、無表情のまま、ギリギリ僧侶の足に触れるか触れないかというところで剣を止め、動きを停止させていた。
386
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 01:02:29 ID:UsPserig
魔王「お得意の幻の魔法。発動条件は、勇者が僧侶の目を見ること、か?」
魔王「貴様では勇者の動きを捉えて魔法を練り上げて放ち当てるのは至難であるからな、ならばあちらに条件を満たさせてやれば良いと」
魔王「しかしよくもまぁ、彼奴の魔法防御を突破したものだ。状態異常の類には極々類まれなる耐性があるのだが、ッフハ、そうか、前々から仕込んでいたのか」
魔王「それだけの魔力を溜め込んでおいて無事で済むまい、寿命を犠牲にしたのか、どれぐらいだ、いやしかし、勇者の動きが止まるとはなんの幻を見せている?」
女神「……二十年前の、彼の身に起きたことを、二十年間に、彼の身に起きたことを、何度も」
魔王「ッフ。フハハハハハ! 奴がトラウマとわざわざ言うぐらいのアレをか!」
魔王「勇者を止めるならばそれぐらいのドギツイのを叩き込まねばな!」
魔王「フハハハハハハハ! ハッハッハッハッ! ハッハッハ!」
魔王「よくもまあ、勇者にあの仕打ちをして清廉面をするのも笑えたが、こんなことを準備しておいてよく清廉潔白を謳ったものだ! 我らこそが善性と語ったものだ!」
387
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 01:04:22 ID:UsPserig
魔王「ようやく貴様に親近感を覚えたぞ女神よ!」
魔王「ハッハッハッハッ、うむ、大変良い!」
魔王「ッフフフフ、ハハハ。いやぁ……次はなんだ、それだけては終わらぬな、うむ、この気配……?」
手を顔に当て、破顔一笑といった顔を手で隠し、肩を大きく揺らし胸を前後させて、たからかに笑う魔王。
余程嬉しかったのか楽しかったのか、あるいは怒りでも覚えているのかも分からぬ程犬歯を見せ、目端に涙まで浮かべていた。
周囲に発生した気配は、転送魔法陣である。一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、六つ、七つ、増える増える、転送魔法陣。
そこに現れるのは人間だ、鉄の鎧を纏い、鉄の兜を身につけた格好こそは兵士であるが手には剣一つ持っていない。
彼等の武器たるはそれではなかった、背中、腰骨よりやや上に転送陣とはまた別の魔法陣が輝いていた。
戦士が爆発直前に浮かび上がらせたものと同等のものであった。
魔王「こう来るか!」
388
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 01:06:36 ID:UsPserig
魔王「――面白い」
女神「……許し給う、人の子よ」
魔王がまた顔を歪める。
女神が、身を斬られたかのような苦痛に顔を歪める。
――その場が爆炎に満たされた。
389
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 01:08:31 ID:UsPserig
――。
――。
――。
おそらくは、この大陸に住まう者であるならばそれはどこからでも見えた。
生物の生存をどれだけ憎めばそれが起こり得るのか、検討もつかぬほどの、生き物の生存を許さぬという一念だけは、想像しうる……
轟々と登り立つ巨大な火柱。
390
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 01:12:17 ID:UsPserig
魔王「しかし、なんだな、愉快ではあったが、喜劇であったが、余計なケチはつくものだ。……まったく。……褒めたと思えばこれだ」
爆炎の柱は、立ち上がるまで、ほんの僅か。立ち上がって、数秒。立ち上がったことそのものが無かったかのように、消え去った。
自慢のマントは膝から崩れ落ちた勇者に被せられていた。
自慢のマントの下には闇を凝り固めたように黒々とした鎧を纏っていた。
右手には、吹き上がった爆炎と同じ魔力を持った炎がその中で煌めき燃えていた。
左手には、爆発に巻き込まれないようにと転送陣にて逃げ出そうとしていたところをひっ捕まえて爆炎を喰らわせ黒焦げになった女神と僧侶を掴んだ――
魔王が満足感を漂わせながらも虚無感も匂わせた顔で立っていた。
391
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 01:14:52 ID:UsPserig
女神「……」
僧侶「……っか。な……」
魔王「なんだ、さすがに潰れてはいても驚けば喋るものだな? 生きているのは褒めぬぞ。ギリギリで治癒しておるからな、我が。それは兎も角馬鹿は貴様等だ」
魔王「面白いとはいったが、わざわざ、律儀に、人間爆弾共が爆発するまで待ってやる道理はない」
魔王「人間爆弾共の爆発の威力はなるほどたいしたものだ、戦士一人であれだ、あれだけ数が居ればひょっとすると無防備な勇者は危なかったかもしれんな」
魔王「我も流石に間に合うか解らなかったので、久々に冷や汗を流した、良い余興であったよ。でだ、マントは勇者に被せたが爆発せんにこしたことはないから焼き払った」
392
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 01:17:36 ID:UsPserig
魔王「貴様等との戦いに使わなかったから警戒していなかった、とでも、言いたいのかもしれないが、どれほど馬鹿だ貴様等」
魔王「あそこは我が居城ぞ。こんなもの放ったら我が居城が丸々消し飛ぶわ、見よ、これだけの破壊力だ。目に見える範囲全てを焼く我が火炎の魔法ぞ」
魔王「まったく、本当に、まったくだ。期待していたというのにまさか一発で片付いてしまうとは……てっきり他の手も用意してあるのかと……まったく……」
魔王「……そら、勇者、捕まえたぞ。さっさと僧侶の中に仕込まれた爆弾を、む。ないように見えるが我には解らんのでさっさと……ええい、まだ、戻ってきておらんのか」ガシッ
勇者「!」クェッ
魔王「水の四天王のところに連れて行ってさっさとコイツから治さねば……」ズルズル
勇者「」クェェェェ
魔王「勇者を元に戻したら、僧侶を早く直さんと我の治癒ではそのうち死んでしまう。今ので少し燃えてしまった配下を再生させぬとならし」
魔王「無論配下は出来る限り燃やさぬようにしたが……土もおるし……だがしかし如何せんこれはコントロールが難しくてな……やることは多いぞ!」ズルズル
勇者「」クェェェェェェェ
魔王「まったく! 世話のかかる奴だ!」
勇者「」オテスウオカケシマスゥゥゥゥゥ
393
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 01:26:23 ID:UsPserig
魔王、活躍。さすがにあの火炎魔法は何発も何発も連続して使えないとか説明不足があったかもしれませんが僧侶との戦闘編、とりあえず終了。
今回はここまで。続きは年末までにもう一回投稿できればと思います。
その投稿の前にちょっとしたおまけコーナーと、もしかしたらまた登場人物一覧の更新するかも。
ご視聴ありがとうございました。
394
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 02:22:46 ID:aro7Cp1A
おつー
クェェ勇者で不思議なダンジョンのチョコボ思い出したわ
おまけコーナーがあると面白いけどやりすぎるとドラゴンマダムみたいにダレるから注意
395
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 04:10:07 ID:eUiqF3s2
オツデスゥゥゥゥゥ
396
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 05:15:53 ID:tibe/ODk
わかってないなぁチョコボじゃなくて
どおくまんの「花の応援団」なんだよなぁクエエェェェ
397
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 08:47:23 ID:CHO0qMBs
これ女神さまも死んだ?
398
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 10:02:34 ID:yaCKsJag
トラウマ発動してても地味に謝ってる勇者可愛いな
乙ャッホー
399
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 11:05:52 ID:l9g3uaUM
魔王様かっけええなああ
女神は息してるのか?
おまけも楽しみ乙ヒャッホウ!
400
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 14:16:20 ID:Krn3wzqc
己の覇道の道具は勇者もお城も大事に扱う魔王様ステキ、ヒャッホー!
マント、防火仕様なんすねw
401
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 14:17:13 ID:LpxWyR6M
うん、この女神なら勇者ああなるの必然ですわ
乙
402
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/12(土) 14:39:45 ID:dESXQllE
女神が魔族よりゲスい
403
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/16(水) 21:25:28 ID:jIwgfa/g
ふとチョベリバっていつ流行ったんだっけと思ってウィキペ見たら
1995年頃から使われ出したって書いてあった
きっちり20年前の言葉じゃん
そこまで調べて書いてるのか、
>>1
すごいねヒャッホウ!
404
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/23(水) 20:26:15 ID:silTb/dQ
乙
405
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/25(金) 23:15:28 ID:zkpmxVPQ
チョベリバって二十年も前の言葉だったんだと今知ったぜ、持ち上げてもらったところ申し訳ないが偶然だぜ、ひゃっほう!
いつもご支援・ご声援ありがとうございます。今日は登場人物一覧+ちょっと用語を更新しに来ました。
あってもなくても、見ても見なくても本編ご視聴には何ら問題ございません。見られる方も気楽に見てやって下さい。
406
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/25(金) 23:17:20 ID:zkpmxVPQ
――用語集そのいち――
・魔王戦役
現代より二十年程前に勃発した、魔界より魔王率いる魔王軍が人間界へと侵攻をしかけてきたために起こった大戦争のこと。
開始五年目に勇者一行が四天王と魔王の首を取り人類側の勝利で終結した。開始四年目までは(勇者一行が表舞台に出てくるまでは)魔王軍勝利目前というギリギリの状況だった。
・勇者戦役
死んだはずの四天王および魔王が再び決起し、そのトップには封印されていた筈の勇者が立ち、人類に侵攻をかけてきたことにより起こる大戦のこと。開始二ヶ月目で現在進行中。
二十年前の悪夢がよりタチが悪くなって再臨した。
・旧・魔王軍
魔王が魔界全土から戦える魔物を弱いのから強いのから掻き集めて結成された軍。魔王、四天王の他四天王直属の部隊長などが方方に散らばって指揮を取っていた。
魔王戦役終結後は、ある者は討ち取られ、ある者は魔界に逃げ帰っていった。
・新生・魔王軍
魔界に逃げ帰った者は連れ帰り、戦死した者は元気玉の要領で世界中からかき集めた魔力に物を言わせて復活させ、キレイそっくり勇者の手により再生された魔王軍。
魔王に変わり勇者がトップに立つ。
407
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/25(金) 23:19:18 ID:zkpmxVPQ
――用語集そのに――
・神族
女神やそれに親しい者達のこと。主に天界在住
・人類
人間のこと。古い呼び名は、亜神族。主に人間界在住。
・亜人類
人間以外の種族のこと。古い呼び名は、魔族。主に魔界在住。
・天界
女神などの神族が住む世界。極々一部、魔・人間界で偉業をなした者が住むこともあるらしい。
かつての勇者曰く、楽園。現在の勇者曰く、くそったれ。魔王曰く、楽観主義者の楽園。
・人間界
ヒューマンに代表される人類が最も多く、エルフやドワーフなどの亜人類などが少数住む世界。
魔王曰く、一年の間で暑かったり寒かったり肌寒かったり暖かったり冗談のようだな。
四天王曰く、マジありえねぇ……魔界から持ってきた服が一年の四分の三近く使えねぇとか……。
・魔界
エルフ、ドワーフ、獣人、魔人などの亜人類が最も数が多く、ヒューマンも極々少数住む世界。
勇者曰く、常夏のリゾートスポットですか!? 世界一個丸々!? 嘘でしょ!?
408
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/25(金) 23:21:08 ID:zkpmxVPQ
――用語集そのさん――
・魔王城
今も昔も魔王軍の本拠地。
白い砂浜、ぽつぽつと立つヤシの木、青い海に見渡すかぎり海平線。常夏のリゾートビーチみたいな気候と広々とした島に、ずでんと立つ巨大なお城。
巨大なマグマの湖の中央にそびえ立つ陸の孤島であり、常に暗雲立ち込め、雷鳴鳴り響く……
ような城に魔王や一部の魔物はしたかったのだが四天王含む大勢の魔物に拒否されて仕方なく、魔王が四天王達の要望(住み慣れた気候と土地に住みたい)を聞き、わざわざ島から造った。
・アノオー国
ドッカ村、アッチ村、ソッチ村などの幾つもの村々、およびソギャン街やアギャン街などの大きな街が三つか四つ、首都アノーで構成される、大きな王国。
比較的温暖な気候に恵まれており、フルーツ産業が盛ん。女神信仰が主信教であり、女神信仰の聖地といえばここ。勇者パーティは全員がここ出身である。
ちなみに勇者は首都アノー生まれの都会っ子。魔法使いも同じく。僧侶と戦士はソギャン街出身。
・女神の加護
女神が選んだ人間に貸し出している力の特典パックのようなもの。
ランクがあり、仮にそれらをPlatinumパック、GOLDパック、Silverパック、Bronzeパック、Standardパックとあったとして在庫はそれぞれ一つずつ。
S・B・SパックはP・Gパックの劣化バージョン。P・Gパックは現勇者が独占してしまっているため、次世代の勇者が生まれたとしても、加護のレベルが劣ることになる。
・勇者の加護
自分が所有している加護のうち幾つかを劣化コピーとして他者に付与することができる。S・B・Sパックを勝手にバラまいているようなもの。
とはいえP・Gパックの全てをコピーすることは出来ないので次世代勇者が次から次へと生まれるようなことは今のところは無い。
・腕っ節ランキング
世界中の生き物を強さの順で表したランキング。
とはいえ戦闘とは作戦や武器の違い、相性の良し悪しにより結果が変わることもあるので目安程度としての指標。
409
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/25(金) 23:23:07 ID:zkpmxVPQ
――登場人物そのいち――
『勇者』
新生・魔王軍総帥。かつての救世の英雄。
英雄過ぎて鬱陶しがった王と仲間から裏切られボコされ、悪者になりましたと風説流され風説信じた民からもボコられ、封印かまされていた。
封印していることをすっかり忘れた民がうっかり封印の扉を開いてしまったことにより二十年の歳月を経て世に出てきた。二十年の間に色々思うところあったようでかなり壊れてる。
救ったのに救ってくれなかった世界はもう要らない、と壊れたままに心機一転、自分以外の生物皆殺しにしちゃおう大作戦を実行し始める。
最初は一人で計画を進めていたが長年一人だったために寂しくなってきたので、賑やかしに魔王軍を再生させた。
賑やかしが済んだら始末するつもりだったが、その魔王軍の皆が優しくしてくれるもんだから情が移っちゃって始末するの中止。
総帥の座まで譲ってもらっちゃって生物撲滅計画あらため魔族のための世界征服に計画をシフトしていく。
たった一人でも時間さえかければ人間・魔・天界の生物を撲滅成し得るだけの力を持つ出鱈目生物。
パサパサ真っ白ウェーブヘアーとマリモ的レイプ目の、腕っ節ランキング堂々のナンバー1。
『裏声さん』
合いの手担当。綺麗なハイトーンボイス。
意外とハスキーボイスな勇者は裏声さんを安定させるのに大分苦労した歴史があるらしい。勇者が他の人間と接触しているときは基本出番がない。
『軍団さん』
そりゃもう軍団相当の多大な合いの手担当。作者のうっかりミスより爆誕。
台詞は少ないが彼等が合いの手を打つ時大地が震える、声がデカすぎて。あと英語で喋る。勇者が他の人間と接触しているときは基本出番がない。
410
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以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/12/25(金) 23:24:06 ID:zkpmxVPQ
――登場人物そのに――
『村娘』
ドッカ村の村娘。十四歳八ヶ月七日目の処女。ドッカ村の虐殺事件の唯一の生き残り。現在は傭兵五人衆に保護されているが心神喪失状態。
彼女は絶対に殺さないように、と、新生・魔王軍には写真かってぐらいの精巧な似顔絵と共に通達がなされている。
『傭兵五人衆』
ドッカ村に滞在していた傭兵ギルドの五人組。村娘を安全な場所まで保護・それまでの護衛役とするため虐殺から免れた。
最初こそ脅されて嫌々であったが、次第に情が湧いてきたようで、護送のあとも村娘の世話を甲斐甲斐しく焼いている。
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