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提督「ヤンデレっていいな〜」艦娘「!」
1
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/02/15(日) 01:37:38 ID:E0nw.ECw
ヤンデレな艦これSSがみたいです
168
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/10(金) 00:18:31 ID:xWQtJyq6
-食堂-
天津風「二人ともおはよう。隣、失礼してもいい?」
提督「あぁ良いぞ」モグモグ
島風「ねえ提督、今日も走らない?気持ちいいよ!」
提督「今日は無理。実は昨日長門に仕事サボって走ってたことを怒られてさ。終わるまで寝させてくれなかったんだ……」モグモグ
天津風「うわぁ、それは酷いわね……」パク
提督「だから今日はできるだけ早く仕事を終わらせて寝たいんだ……」
天津風「そう……島風、今日は提督を付きあわせるのは止めなさい」
島風「はーい……じゃあ天津風ちゃん、一緒に走ろう?」
天津風「うっ、やっぱりそう来るのね……」
卯月「うー……弥生に怒られたぴょん……」グスグス
弥生「自己責任……」モグモグ
169
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/10(金) 01:34:42 ID:.H/xzHhs
大和希望
170
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/10(金) 20:45:52 ID:rxYC4tHM
島風「それじゃ提督、行ってくるね!天津風ちゃん行こ!」
天津風「付き合わないって言ったのに…あぁ……もう!」
タッタッタッタ
提督「ほどほどにしろよー」テフリフリ
提督「……よしっ」
……
フタマルマルマル
提督「だぁー!ダメだ、終わんねえ!」
長門「口を動かす暇があったら手を動かせ!」カリカリカリ
提督「はい……」カキカキ
171
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/10(金) 20:59:06 ID:rxYC4tHM
翌朝
-食堂-
提督「……」ヤツレ
天津風「……あなた、本当に大丈夫なの?」
提督「ダイジョブダイジョブ……」モグモグ
島風「ねーねー提督ー、今日は一緒に走れる?」キラキラ
天津風「島風、あなたね……」
提督「ごめん……また明日にして……」
島風「えー……じゃあ天津風ちゃん今日も走ろう?」
天津風「えっ、さすがに二日連続はちょっと……」
島風「大丈夫だって!走ると疲れも取れちゃうんだから!」
提督「……」モグモグ
172
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/10(金) 21:21:58 ID:rxYC4tHM
-廊下-
天津風「はぁ……結局今日もなのね……」
島風「あ、私ちょっとトイレに行ってくるね!外で待ってて!」タタタタ
天津風「はいはい……その間に逃げようかしら」トコトコ
……
島風「トイレ―トイレ―♪」タッタッタッタ
提督「……」ヨタヨタ
島風「あ、提督だ」
島風「!」ピコ-ン
島風「……」コソコソ
提督「……」ヨタヨタ
島風「おうっ!!」ワッ
173
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/10(金) 21:36:17 ID:rxYC4tHM
提督「……おう、島風か」
島風「あれ?」
提督「すまん、今驚く気力もないんだ。また後でな」
ヨタヨタ
島風「」ボーゼン
……
天津風「お帰り、島風」
島風「……」
天津風「……島風?」
島風「提督が驚いてくれなかった……」
天津風「……? よく分からないけど今の彼は疲れているの。放っておいた方が良いわ。さ、行きましょ」
島風「……」
174
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/10(金) 21:53:58 ID:rxYC4tHM
……
-執務室-
提督「お、終わった……」
長門「ふっ、よくやった」
提督「今日こそゆっくりと眠れる」
長門「あぁ、私も部屋で休ませてもらうぞ」
提督「……また明日」
長門「あぁ、また明日」
ガチャ バタン
提督「……」
ドサッ
提督「」Zzz
175
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/10(金) 22:21:13 ID:rxYC4tHM
翌朝
-食堂-
島風「提督、今日は走ってくれるの!?」
提督「あぁ、今日から大丈夫だぞ。ただし、島風が何と言おうと俺は早く切り上げるからな」モグモグ
島風「うん!」
天津風「これでやっと解放されるのね……」モグモグ
提督「……お疲れ、天津風」
島風「〜♪」モグモグ
176
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/10(金) 22:35:43 ID:rxYC4tHM
-廊下-
提督「それじゃあ早速行くか」
島風「うん!……あっ提督、ちょっと外で待ってて」
提督「? 分かった」
スタスタスタ
島風「……」
……
提督「……」ボー
島風「……」ジリジリ
島風「おうっ!!」ワッ
提督「うひああ!?……っ島風!!」ビクッ
島風「えへへー♪」
177
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/10(金) 22:48:16 ID:rxYC4tHM
………
島風「提督おっそーい!」タッタッタッタ
提督「はぁ、はぁ……いや、だからもう少しゆっくりだな……ん?」チラ
時計(ヒトフタマルマル)
提督「ん、もうお昼か。島風―!」
島風「! どうしたのー提督ー?」ピタッ
提督「俺、そろそろ仕事に戻るよ」
島風「えー!もっと走ろうよー!?」
提督「さっきも言ったけど、これ以上走るとまた徹夜で仕事する羽目になるんだ。そうしたら明日走れなくなるぞ?」
島風「それも嫌!うー……」
提督「また明日走れるんだから、な?良いだろ?」ナデナデ
島風「絶対だよ!約束だからね!?」
提督「あぁ、約束だ」
178
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/10(金) 23:35:49 ID:rxYC4tHM
-執務室-
提督「さて、始めるのが遅れた分取り戻さないとな」
長門「まったく……いつまで島風に付き合っているつもりだ」カリカリ
提督「別に良いだろ……こうしてちゃんと仕事してる訳だし」カキカキ
長門「昨日からだがな」
提督「……」
長門「……まったく、偶には私に付き合ってくれてもいいじゃないか」ボソ
提督「なんか言った?」
長門「なんでもない!ほら、早く手を動かす!」
提督「はいはい」
……
提督「うん、今日はこれくらいでいいかな」
長門「ああ、それじゃ私は戻る。……おやすみ」
提督「おやすみ、長門」
179
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/10(金) 23:54:22 ID:rxYC4tHM
数日後
-食堂-
島風「提督!今日もこの後、外で待ち合わせね?」
天津風「島風、あなた聞いてなかったの?今日から第一艦隊が作戦に参加するからこの後出立式をするのよ?」モグモグ
提督「ああ、今回は近隣の鎮守府が合同に行う大規模な作戦だからな。当然長い間居なくなるわけだ。だからここを出る前に少しでも士気を上げたいんだ」
島風「えー……じゃあその後でね!」
提督「それなら大丈夫だ。と言ってもいつもより早く切り上げるけどな」
島風「え、どうして?」
提督「第一艦隊が出ると言うことは秘書艦の長門も出る。いくら代わりの秘書艦をつけるとは言っても今までどおりは進まないだろうから、ちょっとでも時間を掛けないと」
180
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/10(金) 23:56:14 ID:rxYC4tHM
島風「ふーん……代わりの秘書艦ってもう決まったの?」
提督「いや、何人かに絞っては居るけどなんだかんだみんな忙しそうだからね。決められないんだ」アハハ
島風「! はい!はい!私が秘書艦やる!」
天津風「ちょっ、島風!?あなた大丈夫なの?」
島風「だって、私が秘書艦だったら走った後もずっと提督に居られるし!」
提督「あはは……じゃあ任せようかな。そのかわり、ちゃんと仕事しなきゃだめだからな?」
島風「やった!」
天津風「えー……これでいいのかしら……」
181
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/11(土) 00:04:31 ID:qtwx3lGU
-大広間-
……
鳳翔「それではこれで出立式を終了します。第一艦隊のみなさんは明日出立ですので今日は無理をしないでくださいね」
鳳翔「それでは、解散!」
ガヤガヤ
提督「長門」
長門「ん、なんだ?」
提督「ちょっと鎮守府の裏に来てくれないか」
長門「? 何か話があるなら今言ってくれても良いんだが」
提督「……真面目な話なんだ」
長門「お、おう。分かった」
182
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/11(土) 00:06:52 ID:qtwx3lGU
島風「あれー?提督どこ行ったんだろう……この後走る約束なのに」
提督「―――」
長門「―――」
島風「あ、提督、と長門さんだ」
提督「―――」
長門「―――」
スタスタスタ
島風「あれ、どこか行くのかな?……ついて行っても良いよね?」
コソコソ
183
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/11(土) 00:11:48 ID:qtwx3lGU
-鎮守府裏-
長門「で、話とはなんだ」
提督「……」
長門「ここまで来たんだ。だんまりは無しだぞ」
提督「……」
長門「はぁ……私はこれから仕事の引き継ぎも含めて準備しなきゃいけないんだ。話さないんだったら帰るぞ」クルッ
提督「ま、待ってくれ。今話すから」
長門「じゃあ手短に話せ」クルッ
提督「スゥー……ハァー……長門、俺は……」
長門「……」
提督「俺は!―――」
184
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/11(土) 00:15:24 ID:qtwx3lGU
島風「こっちの方向だよね?」コソコソ
島風「あ、居た」
提督「―――」
長門「―――」
島風「何話してるんだろう。ここからじゃ聞こえないよー……」ウー
提督「―――」
長門「―――」
島風「もうちょっと、もうちょっとで聞こえそう……」ソーッ
提督「―――俺は!」
島風「ひゃあ!」ビク
パキ
提督「!」
島風「あ」
185
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/11(土) 00:23:20 ID:qtwx3lGU
提督「島風!……もしかして聞いていたのか?」
島風「う、ううん!聞いてないよ!」
提督「そ、そうか」ホッ
長門「……で、話はなんだ?」
提督「え、えっと……長門が居ない間の、その……秘書艦を言い忘れたのを思い出してだな」
島風「!」
長門「なんだそんなことか。で、誰なんだ?」
提督「あー……それが島風にしようと思っているんだ」
長門「……ふむ。ちょっと心配だが、少しの間だ。まあ良いだろう」
島風「本当!?やった!」
長門「ただし、秘書艦は大変だぞ?疲れたなどとは言えないからな」
島風「大丈夫!だって、私速いもん!」
長門「そうか、なら心配ないな」ハハハ
提督「ははは……はぁ」
186
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/11(土) 00:30:32 ID:qtwx3lGU
翌日
長門「では行ってくる。島風、ちゃんと仕事をこなすんだぞ?」
島風「昨日仕事教わったし大丈夫だよ!」
長門「ふふ……、第一戦隊、出撃するぞ!」
イッテラッシャーイ ショウカクネー
提督「結局言えなかった……」ハァ
島風「提督!」
提督「……ん?」
島風「なんか暗いよー?忘れるために今日も走る?」
提督「……そうだな。でも少しだけだぞ?」
島風「うん!」
天津風「……ただ走りたいだけじゃ」
187
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/11(土) 00:35:44 ID:qtwx3lGU
島風「提督!艦隊がやっと帰投したよ!おっそーい!」
提督「そんなこと言うんじゃない。ほら、出迎えるぞ」
……
島風「この書類どうすれば良いのー?」
提督「それはだな……」
……
島風「提督!休憩代わりに走らない?」
提督「馬鹿、今走ったら徹夜だぞ。明日にしなさい」
……
島風「えへへー、やっぱり提督と一緒だと楽しいなー♪」
188
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/11(土) 00:43:34 ID:qtwx3lGU
数日後
-執務室-
島風「提督―!お昼持ってきたよー!」
提督「……はい、はい……分かりました」
島風「……」
提督「いえ……覚悟はしていますので……はい、失礼します」
ガチャン
提督「……」
島風「提督?」
提督「……長門が、沈んだそうだ」
島風「!」
提督「他の艦隊の奴をかばって、そのまま……そのままっ……!」
島風「提督……」
提督「……すまん、ちょっと一人にさせてくれ」
189
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/11(土) 00:46:52 ID:qtwx3lGU
島風「でも……」
提督「大丈夫だ……ちょっと、考え事をするだけだから」
島風「うん、分かった……」
ガチャバタン
提督「……ああああああああああああああ!!!」
提督「なんでだよ!なんで長門が!ひっく……畜生!」ドン
提督「指輪だって……長門が帰ってきたら渡すつもりだったのに!」
提督「渡すつもりだったのに……」
……
島風「……」
190
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/11(土) 10:40:56 ID:GowpVbtE
長門轟沈の話は瞬く間に広まった
艦娘の間では少なからず動揺が走ったものの、時間が経つにつれ次第に沈静化していった。
空いた秘書艦にはこれまでの実績を考えて、引き続き島風が担うことになった
島風「提督ー!近くの鎮守府から通信が来てるよ!」
提督「ん、こっちに繋いでくれ」
長門轟沈の余波が一番ひどかったのは提督だった
最初はまともに仕事ができないレベルで、一時は島風だけで切り盛りしていた時期もあった
今は、少なくとも表面上は落ち着きを取り戻している
提督「演習の申し込みだったよ。明日の朝、こっちに来るんだってさ」
島風「じゃあちゃんとお出迎えしないといけないね!」
提督「そうだな。……ふぅ」ノビー
島風「提督、お仕事終わったの?」
提督「ああ、緊急の用件が入ってこなければ今日はこれで終わりかな」
島風「! じゃあ久しぶりに走らない?」
提督「……そういえば最近走っていないな。行くか、島風!」
島風「うん!」
191
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/11(土) 10:49:24 ID:GowpVbtE
……
島風「忘れ物取りに行ってたら遅れちゃった。えっほっ、えっほっ」タッタッタッタ
島風「あ」
提督「いち、に、さん、し。にーに、さん、し」ギュッギュッ
島風「……!」ピコ-ン
提督「さん、に、さん、し……と」グルグル
島風「おうっ!!」ワッ
提督「おひょう!?」ビクッ
島風「提督、お待たせ!」
提督「……島風、俺の寿命が縮まるから静かに来なさい」ナデナデ
島風「にへへー♪」
192
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/11(土) 12:52:49 ID:GowpVbtE
タッタッタッタッタ
島風「提督」
提督「ん?」
島風「私、提督の役に立ててる?」
提督「? もちろんだ」
島風「私ね、あの時提督に秘書艦になってくれって言われた時嬉しかったんだ」
島風「私にも長門さんの代わりになれるんだって。提督の、お役にたてるんだって」
提督「……」
島風「ねえ、提督」
島風「私、提督の一番になれる?提督は私の一番だけど、私も提督の一番になりたいの!」
提督「……そうだな。俺もそろそろ前を向かないといけないのかもしれないな」
提督「島風、これからもよろしく頼む」
島風「うん!任せといて!」
タッタッタッタッタッタ
193
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/11(土) 13:03:59 ID:GowpVbtE
タッタッタッタ
島風「……」
島風(えへへー私が提督の一番♪)
タッタッタッタ
提督「え、ちょっとさっきよりペース速くない?」
ピタッ
島風「提督、おっそーい!」
島風(私が、提督の一番なんだから♪)
194
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/11(土) 13:10:23 ID:GowpVbtE
………
島風「提督、今日のお仕事終わった?」
提督「ああ、やるべきことは済んだしもうないかな」
島風「だったら今日は―――」
ピルルルル ガチャ
提督「はい、こちら鎮守府」
提督「はい……はい……なんだって!」
島風「?」
提督「分かりました。ただちに向かいます。はい、それでは。はい」
ガチャン
島風「なにかあったの?」
提督「ここの近海で民間船が深海棲艦に襲われているそうだ」
195
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/11(土) 13:24:11 ID:GowpVbtE
島風「……」
提督「民間人を見捨てるわけにはいかない。島風、出撃の準備だ」
島風「えー……他の娘じゃダメなの?」
提督「今ここには第一艦隊しか居ないんだ。俺らが助けないで誰が彼らを助けるんだ」
島風「……はーい」
提督「何か用事があったのならすまん。ただ、今は民間人の救助が一番重要なんだ。分かってほしい」
島風「うん……じゃあ行ってくるね」
ガチャ バタン
島風「……一番」
196
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/11(土) 13:39:43 ID:GowpVbtE
……
ガチャ バタン
島風「島風、帰投しました」
提督「お、お帰り。大丈夫だったか?」
島風「うん。相手はあんまり強くなかったし、こっちに被害はなかったよ」
提督「いや、そうじゃなくて民間人の方」
島風「……ちょっとだけ当たったみたいだけど大丈夫だったよ」
提督「そうか……よかった。うん、まあ島風も無事に帰ってきて良かったよ」
島風「……」
提督「それに用事があったのに出撃させてすまん。大事な用事だったら俺も一緒に謝りに行くけど」
島風「ううん、提督と走ることだったから大丈夫」
提督「お、そうだったのか。……明日は走ろうな」
島風「! うん!」
197
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/11(土) 13:59:05 ID:GowpVbtE
翌日
-執務室-
提督「何で今日に限ってこんなに仕事があるんだ……まるで盆と正月が一緒に来たみたいだぞ……」カキカキ
島風「提督」
提督「島風、ごめん。俺、今日はちょっと走れないかも。もしなんだったら天津風あたりと走ってきたらどうだ?」
島風「……ううん、私は大丈夫だもん!」カリカリ
提督「本当にすまん。今回ばかりは仕事を第一にしないと以前のように徹夜コースだからな……はい、この文書はOK」スッ
島風「……」
提督「島風?」
島風「……あ、うん!後は私がやるね!」
島風(……仕事が一番)
198
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/11(土) 18:28:06 ID:GowpVbtE
深夜
-外-
島風「……」
バサァ
カチッ ボウッ メラメラ
島風「仕事が第一。提督はそう言ってた」
島風「提督の一番を奪うのは許さないよ」
島風「だって、私が提督の一番なんだもん」
島風は目の前のたき火を見ながら静かに呟いた
たき火の端、燃えかすの部分には、辛うじて明日の遠征のメンバーが書いてあるのを見える
メラメラ
島風「……ふふ」
明日の朝が待ちきれない
199
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/11(土) 18:43:46 ID:GowpVbtE
翌朝
-執務室-
提督「……おかしい。仕事がほとんどない」
提督がおかしいと思うのも当然である
普段なら机の上からなだれ落ちそうなぐらい書類が積まれている
しかし、今日に限っては書類が数枚あるだけで、他に何もなかった
提督「こんなことってあるのか……いや、可能性は……」ウーン
島風「……」ニコニコ
提督「……考えても仕方ないか。とりあえずある分だけは済ませないと」
島風「終わったらずっと一緒に居てくれる?」
提督「うん、良いけどこんなに書類が少ないと午後からどっさり来そうで怖いから一応ここで待機ね」
島風「はーい♪」
提督「じゃあ今日の書類一枚目は……と。……また演習か」
200
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/12(日) 01:37:49 ID:JaZAAVyg
おもしろくなってきた
201
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/12(日) 21:25:50 ID:yRE4UtVM
……
提督「午前中に仕事が終わるとかここに着任してから初めてだ……」
島風「じゃあ午後はずっと遊べるね!」
提督「そうだな。部屋の中だからあんまりうるさいのは無理だけど」
島風「じゃあねートランプ!」
提督「トランプかー。二人でできるのって何かあったっけ」
島風「だったら天津風ちゃんも呼ぼうよ!」
ガチャ バタン
202
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/12(日) 21:27:11 ID:yRE4UtVM
天津風「はぁ、はぁ……」
島風「あ、天津風ちゃん。今ちょうど―――」
天津風「……ちょっと良いかしら」グイ
提督「俺?」
島風「! じゃあ私も―――」
天津風「島風は来なくていいわ。今は提督に用があるの」
提督「それって重要なことなのか?」
天津風「場合によってはね。ついてきて」
提督「……分かった。島風、何かあるかもしれないしここで待機してくれ」
島風「……」
島風「……私より天津風ちゃんの方が大事なの?」
203
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/12(日) 21:29:39 ID:yRE4UtVM
提督「え?」
島風「ううん、なんでもない。早く帰ってきてね」
提督「あぁ……なるべく早く戻ってくるよ」
天津風「……行きましょ」
ガチャ バタン
島風「……」
204
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/12(日) 22:42:06 ID:yRE4UtVM
……
ガチャ バタン
島風「あ、提督!戻ってくるの遅いよ!」
提督「……」
島風「天津風ちゃんは?トランプやらないの?」
提督「……島風、ちょっと今は一人にさせてくれ」
島風「え……?これから一緒に遊んでくれるんじゃないの?」
提督「すまん、ちょっとこれから仕事をしないといけないんだ」
島風「仕事って……さっき終わったって言ったじゃん!だから私と―――」
提督「島風!」
島風「っ」ビクッ
提督「何があったかは言えない。でも天津風の話は俺にとって重要なことだった。だからしばらく一人で考えたい。分かってくれ、島風」
島風「……っ」
タッタッタッタ
205
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/12(日) 23:09:08 ID:yRE4UtVM
-天津風の部屋-
バァン!
島風「天津風ちゃん!」
天津風「っ!島風!」
島風「提督に何を言ったの!?教えてよ!」
天津風「……ごめん、私からは言えないわ」
島風「なんで!?私は提督の秘書艦なんだよ?私が知っても良いじゃん!」
天津風「……島風、提督には提督なりに色々と考えているの。いくら秘書艦でも知られたくないことだってあるわ」
島風「……でも!」
天津風「いい?島風、あなたは提督の秘書艦なんだから少しは彼を信じなさい」
島風「……うん」
ガチャ バタン
島風「天津風ちゃん……提督に何を言ったの?」ボソ
206
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/12(日) 23:49:34 ID:RaJT4U2A
ろーちゃんって病むのかな(素朴な疑問)
207
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/12(日) 23:51:07 ID:yRE4UtVM
-執務室-
提督「……」
―
―――
―――――
-外-
提督『で、話ってなんだ?』
天津風『これを見てくれないかしら』
提督『これは……何かを燃やした跡か? 誰かたき火でもしたのか?』
天津風『そうみたいね。それとあなた、これを見てくれないかしら?』ヒョイ
天津風が提督に見せたもの
それは何かの紙の燃えカスだった
普通の人ならそれを見たところで何なのかは分からないが、提督は一瞬で燃えカスの正体が分かった
208
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 00:00:18 ID:gtNqAJDE
提督『これは……書類の燃えカスか?』
天津風『私はそこまでは分からないけど……あなたが言うのならそうなのかもしれないわね』
提督『でもいったい誰が……』
天津風『……考えたくないけど、執務室に自由に出入りできて書類の場所が分かるのって島風くらいじゃないかしら』
提督『!そんな馬鹿な!だってあいつは……』
天津風『何はともあれ、しばらくは書類の場所を厳重にしていた方が良いわ。たとえあの娘じゃなかったとしてもまた燃やされないとも限らないし』
提督『……分かった。天津風、教えてくれてありがとう』
スタスタ
天津風『―――』
209
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 00:09:38 ID:gtNqAJDE
―――――
―――
―
提督「……なんでなんだ、島風」
……
ガチャ バタン
島風「島風、入ります」
提督「お、来たか」
島風「……提督、お仕事は終わったの?」
提督「あぁ、島風にこれをやってもらったら今日は終わりだ。……多分だけど」
島風「?私に?」
提督「あぁ、実は朝に演習云々って言っただろ?そのメンバーが決まったから他の娘に伝えてきてほしいんだ」
島風「?いつものメンバーじゃないの?」
提督「まあ、そうなんだけど一応ね」
210
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 00:12:24 ID:gtNqAJDE
島風「……」
提督「それが終わったらそのまま部屋に戻って良いから。よろしくね」
島風「はーい、それじゃ行ってきます」
ガチャ バタン タッタッタッタ……
提督(……いつも通りだったな)
211
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 00:14:58 ID:gtNqAJDE
……
深夜
島風「……」コソコソ
ガチャ ガン!
島風「! 鍵が掛かってるの?」
ガン! ガンガン!!
島風「……」
212
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 00:23:01 ID:gtNqAJDE
翌朝
-執務室-
提督「おはよう、島風」
島風「……」
提督「今日は仕事が多いな。やっぱり昨日がおかしいだけだったんだな」アハハ
島風「……」
提督「……」
213
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 00:29:32 ID:gtNqAJDE
提督「わっ!!」
島風「っ!」ビク
提督「驚いただろ?偶には俺もやり返さないとな」
島風「……」
提督「何があったか知らないが元気出せ。第一艦隊の旗艦がこんな調子だと他の娘にも影響するぞ?」
島風「……提督」
提督「大丈夫だ、島風は速い。それになんたって俺の秘書艦だからな。今回もきっと勝てる」
島風「!」
提督「元気でたか?もうすぐ時間だ。俺も後で行くから行って来い」
島風「うん!」
ガチャ バタン タタタタ……
島風(『俺の秘書艦』)
島風「……えへへ♪」ニヘラ
214
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 00:31:28 ID:EhxG7Pwo
これは
215
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 00:43:43 ID:gtNqAJDE
-外-
「今回は急な連絡にも関わらず、練習の依頼を引き受けていただきありがとうございます」ペコリ
提督「こちらこそありがとうございます。うちの艦娘達も張り切っていますよ」
「それは何よりで……こちらが今回のメンバー表になります」スッ
提督「どうも。それではこれがこちらの―――っ!」
「どうかなさいましたか?」
提督「あぁ、いえ……そちらの鎮守府、旗艦が長門ですが手に入ったのですか」
「はい!実は最近手に入れた初めての長門級でして。しかもいきなりネームシップだなんて私もう!」
提督「……」
「はっ……すみません。つい興奮してしまいまして……」
提督「いえ、私も長門を手にしたときはあなたの様に喜んだものです」ニコ
「そうでしたか。お互い良い艦に育つと嬉しいですね。お、そろそろ時間ですか。観覧席に向かいましょう」
提督「そうですね」
スタスタ
提督「……」
216
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 00:56:53 ID:gtNqAJDE
「それでは、○○鎮守府と××鎮守府の戦闘形式での演習を行う。戦闘開始!」
ワーワーワー
長門「―――」
島風「―――」
提督「……」
「さすが噂に聞こえる提督殿の鎮守府の娘たちですね……私の所は後長門しか残っていませんよ……ハハハ」
提督「いえ、長くやっていれば誰にだったこれくらいには成長します」
「ご謙遜を……特にそちらの旗艦、島風ですがこちらの練度がまだ低いとは言え、長門相手に良くやっていますよ」
提督「……そうですね」
「これが終わりましたら是非とも褒めてあげてください。あ、長門も負けた……」
提督「……」
長門「―――」
提督「……すみません、一つだけお願いがあるのですが」
217
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 01:06:10 ID:gtNqAJDE
……
島風「提督ー?どこいったのー?」
「おや、君は提督殿の島風さんかな?」
島風「はい!そうです!」
「提督殿だったらここの鎮守府の裏に居ると思うよ。さっきそこに行くって言っていたから」
島風「! ありがとうございます!」
タッタッタッタ
「……いい娘だなぁ、うちの長門も負けてないけど」
218
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 01:20:04 ID:gtNqAJDE
……
ガサッ
提督「こんなところに呼び出してすまないね、長門……今は長門さん、か」
長門「一体どうしたんだ。演習相手の提督が、しかも私を名指しで呼び出すとは」
提督「それについてなんだが……」
長門「わざわざこんな奥まで来たんだ……だんまりは無しだぞ」
提督「……」
長門「はぁ……何もないんだったら私は帰るぞ。帰って仕事しないといけないからな」
提督「……長門、この場所覚えていないか?」
長門「? 何を言っているか分からないが」
提督「この場所、俺と長門があの作戦の前に来た場所だ」
提督「あのころの俺は臆病だった。皆の前では言えなかったから……だから今のようにお前と二人きりになって、それで話そうとしていた」
長門「待て、本当に話が分からないぞ」
提督「今となってはもう叶わないが、言わせてくれ」
提督「長門、俺は!俺はお前が好きだ!」
219
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 01:35:10 ID:gtNqAJDE
長門「!?」
提督「初めて会った時から好きだった。愛していた。その凛々しい姿も、時に見せる可愛いところも全部好きだった」
長門「え、お前何を」
提督「長門を秘書艦にしたとき、俺は小躍りしたよ。だってあの長門が俺をサポートしてくれるんだから」
提督「それから俺は、ほとんど長門のことばかり考えていた。仕事中もプライベート中も、ずっとずっとだ」
提督「いつしか練度がマックスになって、本営からケッコンカッコカリの指輪が来たとき……顔が綻ぶのを抑えていたのを覚えているよ」
提督「あの時、長門は仏頂面で怖いぞとか言っていたよな。あれ本当は嬉しいのを悟られたくなかっただけなんだ」
長門「」
提督「そんなここんなあって、やっと……やっと告白するチャンスが来たと言うのに……お前は勝手に逝きやがって」
提督「あの後頑張って忘れるよう努力したよ。でも、でも今日相手側に長門が居ると分かっただけであの頃の思い出が全部甦ってきたんだ……」
長門「……」
提督「その時思ったんだ。俺には長門しか居ないんだって。他の誰がそばに居ても俺の心が満たされることが無いんだって」
提督「だから無理を承知で言う。俺はお前が好きだ。俺と結婚してほしい」
220
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 01:40:26 ID:gtNqAJDE
長門「すまない……無理だ」
提督「……ははは。まあこうなることは分かっていたよ」
長門「そこまで言うんだ。きっとお前の長門は幸せだったんだろうな」
提督「……」
長門「私はお前の長門ではない。だからその告白を受け入れることはできない」
長門「だから、もしもう一度お前が新しい長門に出会ったとき、その時は是非彼女に告白してほしい。私もその時は応援する」
提督「……ありがとう」
長門「ふっ、おっと……長居しすぎたか。私は戻る。……またいつか演習しに来るさ。それまでな」
提督「あぁ……またな」
221
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 01:40:59 ID:gtNqAJDE
島風「……」
222
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 01:47:42 ID:gtNqAJDE
島風(提督は私より長門さんが好き)
島風(と言うことは私は2番?)
島風(でも前、私より天津風ちゃんの方を優先してた)
島風(……3番ってこと?)
島風(そういえば提督は仕事が一番って……)
島風(……)
島風(私は提督の何番なの?)
223
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 01:55:16 ID:gtNqAJDE
夜
-執務室-
提督「さて、もう寝るか」
ガチャ バタン
島風「……」
提督「お、島風。どうしたんだ?」
島風「……」
提督「島風?」
島風「……」ポイッ
ゴトン
島風は提督の前に何かを投げた
サッカーボール大のそれはまっすぐ提督の方向へ飛び、そして足元にあたった
天津風の頭だった
224
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 02:02:01 ID:gtNqAJDE
提督「!? 天津風!?」
島風「……これで3番だよね?」
提督「島風! お前何を」
島風「次はその書類かな? 長門さんは別の鎮守府に居るから今は無理だもんね……」
提督「島風、説明しろ!何でこんなことをしたんだ!?」
島風「だって、私は提督の一番じゃないんだもん」
提督「!? ちゃんと説明しろ!」
島風「だからね、提督の大事なものを消したら島風が一番になれるでしょ?だから消してるんだ。提督の大事なもの」ニコ
提督「……ふざけるな!だからってこんなこと」
島風「提督、ちょっとどいてね。今からこの書類を消すから」スタスタ
提督「っ!」
ドタドタドタドタ
島風「……」
カチッ ボウッ
225
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 02:06:16 ID:gtNqAJDE
-廊下-
提督「はぁ、はぁ……一体何が島風を……」
提督「とにかくここから離れなければ……」
スタスタ
提督「この先が出口だな……ここを出ればとりあえずは何とかなる。それで、夜が明けたら憲兵のところへ―――」
「おうっ!!」ワッ
廊下より誰かが俺を驚かした
226
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 02:15:00 ID:gtNqAJDE
島風ルート 終わり
書いてていい話で終わりそうだったので無理矢理方向を捻じ曲げました
なので前二つより長い上に余計な部分が多いです。すみませんでした
それと、個人ルートにはスレタイに関係する会話やエピソードが入ってないですけど良いですよね
>>206
これが本当に病んでるのかどうかは俺も疑問だったりするんですが
こんな感じで良ければどうにかして病ませます
227
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 02:38:59 ID:6FWipAEo
電ちゃんが見たいのです
228
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 18:23:40 ID:/MSN.7Q.
若葉だ
229
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 21:23:14 ID:gtNqAJDE
>>105
那珂ちゃん
何時の時代も軍に対する風当たりは厳しい
特に日本では、以前の戦争で負けた時のトラウマを現在まで持っており、それが深海棲艦への対策を遅らせている
そこで軍は、この状況を打破するためある秘策を打ち出した
那珂「みんなー元気ー!?」
ウオオオオオオオオオオ!!!
那珂「艦隊のアイドル、那珂ちゃんだよー!みんな今日はよろしくねー!」
アイドルカッコカリ計画
艦娘を軍の宣伝に使い、世間に対する認知度を高めようとする計画らしい
計画の中身といいネーミングセンスといい一体上は何を考えているんだと思ったが……結果は上々のようだ
230
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 21:37:21 ID:gtNqAJDE
那珂「それじゃ、一曲目行くよー!」
ワアアアアアアアアアアアアア!!!
ちなみにまだカッコカリなため、アイドルをやっているのは那珂だけだ
そして俺はと言うと、提督業と兼業して彼女のプロデュースを行っている
当然上からの命令だ
那珂「〜〜〜♪」
ッハイ! ッハイ! ウゥゥーッハイ!
しかしやってみるとこれがなかなか面白い
提督業とはまた違うベクトルで物事を考えるため非常に新鮮に感じるのだ
それに、自分がプロデュースした娘がこうして頑張っているのを見てると
子供を持つ親ってこんな感じなんだろうかと親バカみたいな事も思ってしまう
那珂「それじゃ、二曲目行っちゃうよー!」
オオオオオオオオオオ!!
231
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 21:48:35 ID:gtNqAJDE
……
那珂「提督ー、おっまたせー!」
提督「ん、今日もお疲れさま」
那珂「今日もいっぱいお客さんが入ってたねー」
提督「そうだね。そろそろここも一杯になるってさっきホールの人が言っていたよ。それもこれも那珂に人望があるおかげだ」ナデナデ
那珂「キャッ……もー、那珂ちゃんはみんなのものなんだから、提督でもそんなに触ったダメなんだよー?」
提督「あはは、そうだな。それじゃそろそろ行くか」
那珂「はーい!」
232
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/13(月) 23:03:18 ID:gtNqAJDE
……
-執務室-
那珂「那珂ちゃんとうちゃーく!」
提督「はいお帰りなさい。明日は昼から撮影だからヒトマルマルマルにここに集合してね」
那珂「はーい!おやすみなさーい!」
提督「うん、おやすみ」ニコ
ガチャ バタン
提督「……さて、と」
カタカタ カキカキ
233
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/14(火) 00:02:50 ID:.ck.bZ.M
翌朝
バァン!
那珂「おっはよーございまーす!」
提督「……」Zzz
那珂「あれ?もしかして寝てる?」
那珂「おーい、もうすぐ10時だよー?」ユサユサ
提督「……うんぅ」Zzz
那珂「……起きないねー。こうなったら」スウウ
那珂「どっかぁーん!」
提督「っ!なんだ!?敵襲か!?」ガバッ
那珂「提督、おはよーございまーす!」
提督「……那珂?もしかして今のは那珂の仕業か!?」
那珂「えへへー、そんなことよりーもう時間だよー?」
提督「うおっマジだ!撮影に遅れる!」ドタドタ
那珂「レッツゴー!」タタタタ
234
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/14(火) 00:35:06 ID:.ck.bZ.M
……
-某所スタジオ-
那珂「提督、おっそーいよー!」
提督「ぜぇ、ぜぇ……島風みたいなこと言わないで……」
「提督さんですね?お待ちしてました」
提督「あぁどうも……今日はよろしくお願いします」ペコリ
「こちらこそお願いします。では時間が無いので早速」
提督「あ、はい。那珂、行ってらっしゃい」
「那珂さん入りまーす」
那珂「那珂ちゃんでーす!よろしくお願いしまーす!」ペコ
ヤイノヤイノ パシャパシャ
提督「……ふう」
235
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/14(火) 01:25:28 ID:.ck.bZ.M
……
「お疲れ様でしたー」
那珂「お疲れさまでしたー!」
提督「お疲れ様、那珂」
那珂「あ、提督ー!待っててくれたのー?」
提督「そりゃ一応那珂のプロデューサーだからね。本業は提督なんだけど……」
那珂「えへへ、それじゃー早く帰ろうー!那珂ちゃんお腹空いたよ―!」タタタタ
提督「はいはい。体が資本なんだからあんまり食べすぎないでね」トコトコ
那珂「分かってるよー!」タタタタ
提督「……っ!」フラ
提督「……」
那珂「提督ー!早くー!」
提督「今行くよ」
トコトコ
236
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/14(火) 01:31:37 ID:.ck.bZ.M
-執務室-
那珂「お仕事しゅーりょー!おつかれさまっ!」
提督「おー……」
那珂「提督?元気ないよー?」
提督「……あぁ、ちょっと疲れただけだよ。少し眠れば良くなるよ」
那珂「本当?提督は那珂ちゃんのプロデューサーなんだから無理しないでね?」
提督「うん……もう遅いし那珂は部屋に戻りなさい。明日はオフだからゆっくりして良いよ」
那珂「はーい。じゃあおやすみ―!」
ガチャ バタン
提督「……」
カキカキ キュッキュッ ポン
237
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/14(火) 01:35:04 ID:.ck.bZ.M
深夜
カリカリカリカリ
提督「……ふう、こんなもので良いかな」チラッ
時計(ゼロサンマルマル)
提督「もうこんな時間か。今日は寝るかな」スクッ
提督「明日は那珂もオフだし、久しぶり……に……」フラッ
ドサッ
提督「」
238
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/14(火) 01:44:45 ID:.ck.bZ.M
翌朝
ガチャ バタン
鈴谷「ちーっす提督!一緒にカレー……提督!?」
提督「」
鈴谷「提督起きなよー!こんなところで寝てると風邪ひくよー?」ユサユサ
提督「」
鈴谷「……もしもーし?おーい?」ユサユサ
提督「」
鈴谷「え?これひょっとしてまずい感じ?提督?提督!」
提督「」
鈴谷「……やっば!誰か、誰か来て―!」
239
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/14(火) 01:50:59 ID:.ck.bZ.M
―――――
―――
―
提督「……」ムクリ
提督「……?ここはどこ?」
鈴谷「あ、起きた!」
那珂「! 提督ー!」ムギュ
提督「那珂……俺何かあったの?」
大淀「執務室で倒れていたそうですよ。鈴谷さんが見つけて皆でここまで運んできました」
提督「そうだったんだ……鈴谷、ありがとう」
鈴谷「まー無事でよかったじゃん?じゃあ提督も起きたしあたしは行くねー」バイバイ
ガチャ バタン
大淀「さて提督」
提督「……」
240
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/14(火) 02:02:26 ID:.ck.bZ.M
大淀「提督は少し働きすぎだと思います。これを機会に少し仕事を減らされては如何ですか?」
大淀「とりあえずしばらくは提督業に専念してください。那珂さんのプロデュースは私が代理でします」
提督「……それは」
大淀「既に上層部には伝えました。一時的なものですからおそらくは大丈夫だと思います」
提督「……那珂はそれで良いのか?」
那珂「うーん、那珂ちゃんも本当は提督が良いんだけどー……提督が倒れちゃうと那珂ちゃん悲しいから大丈夫だよ!」
提督「そうか、ならそうするよ。大淀、少しの間那珂の事をよろしくお願いします」ペコ
大淀「はい」ニコ
那珂「……」
241
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/17(金) 04:03:38 ID:tsa9BPkk
那珂のプロデュースを休んで幾日か経った
あれから比べると体調は回復し、提督業だけではあるが以前のように仕事ができるようになった
そこで、大淀に那珂のプロデュースに戻りたい旨を伝えてみた
大淀「分かりました。以前の事もあるので私個人としてはあまり賛成したくありませんが、提督がそう仰られるのであれば反対致しません」
提督「ありがとう。今まで那珂のお世話、大変だったでしょ?」
大淀「はい……あ、いえ、それほどでもありませんでした」アセ
提督「あはは……察するよ」
大淀「……今のお仕事がもうすぐ終わる予定ですので引継ぎはその後でよろしいでしょうか?」
提督「うん、それで大丈夫。それまでよろしくね」
大淀「はい」
242
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/17(金) 04:04:57 ID:tsa9BPkk
……
-外-
那珂「お仕事しゅーりょー!おつかれさまー!」
大淀「お疲れ様でした。このお仕事で私は那珂さんのプロデュースから外れます。その後はまた提督が那珂さんに付きますのでよろしくお願いしますね」
那珂「! また提督が那珂ちゃんに付いてくれるの!?」
大淀「はい。ですが、今度はあまり提督に無理させないでくださいね」
那珂「はーい!」
「……」ジー
243
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/17(金) 04:06:32 ID:tsa9BPkk
スタスタ
那珂「〜〜♪」
大淀「ずいぶんご機嫌ですね」
那珂「あは♪ そう見えちゃう?」
大淀「はい、やっぱり提督ですか?」
那珂「んー、内緒♪」
大淀「……。さ、迎えが待ってますよ。早く行きましょう」ニコ
「すいません、もしかして那珂さんですか?」
那珂「? そうだよー?」
「やっぱり!あの、実は僕、那珂さんのファンなんです!これ受け取ってください!」
大淀「すみません、そういったものは……」
那珂「ありがとー!でもー、贈り物は鎮守府を通してね♪」
「いえ、どうしてもここで受け取って欲しいんです!お願いします!」
244
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/17(金) 04:11:45 ID:tsa9BPkk
那珂「うーん……でもー……」
「どうしてもだめでしたらマネージャーさんでも良いので!お願いします」
那珂「だって、大淀さん。どうしよー?」
大淀「……分かりました。私が受け取りますのでそれでよろしいですか?」
「はい!では、これを……」スッ
大淀「確かに受け取りました。いつも応援ありがとうございます」
「いえいえ、だってファンですから」ニヤ
「では、失礼します」スタスタ
那珂「これからも応援してねー!」バイバイ
大淀「……さて、時間がありません。早く―――」
ボン
245
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/17(金) 04:32:01 ID:tsa9BPkk
モクモク
大淀「煙幕!?」
大淀(! さっき受け取った箱が破裂している!)
大淀(まさか狙いは那珂さんじゃ!)
大淀「那珂さ、ゴホッ!?」
叫ぶために息を吸ったところ大きくむせてしまった
鼻や喉が痛い。それに目から涙が止まらなくなっている
催涙ガス、答えがそこにたどり着くのにそう時間は掛からなかった
大淀「な、ゴッホ!ゲホゴホ……那珂……さん!ゴホッ!」
那珂「――!」
「―――」
遠くで那珂さん、と先ほどの男の声がした
そして煙が晴れた時、近くに那珂さんの姿はなかった
246
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/17(金) 04:44:53 ID:tsa9BPkk
トゥルルルル
提督「はい、提督です」
提督「……! 何だって!?」
提督「…………分かった。今すぐ行くから大淀はそこで待ってて。もう警察に通報した?」
提督「うん、うん。分かった。こっちで警察……と後、一応憲兵にも通報するから心配しないで。うん」
チン
提督「那珂が誘拐された……」
247
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/17(金) 05:07:26 ID:tsa9BPkk
-どこかの部屋-
ガチャ バタン
「よう、調子はどうだ?」
那珂「……」
「ちっ、口を塞いだとは言えもう少し喚ぐなりなんなりしろよな。まあ今はこっちの方が好都合だけど」
那珂「……」キッ
「おー怖い怖い。さてと、そろそろ始めますかっと」
ビリビリ
那珂「!?」
「ははっなかなか良い身体してんじゃん!やっぱ人気アイドルはその辺の女とは違うな!」
那珂「……」ビクビク
「なんで私の服を破くのーみたいな顔してんな。ははっ、ヤルことは一つに決まってんじゃん?」
248
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/17(金) 05:08:22 ID:tsa9BPkk
あ、ごめんちょっと胸糞入るかも
249
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/17(金) 05:29:02 ID:tsa9BPkk
那珂「……」
「セックスだよセックス!俺が!今から!お前を!犯す!OK?」
那珂「! ――!」ジタバタ
「おいおい、なんだかセックスって言った瞬間ずいぶん暴れるじゃないか。もしかして今まで何されるのか分からなかったのか?随分めでたい頭してんな。おい?」
「おめーらアイドルは枕とかなんかで慣れてんだろ?今更かまととぶってんじゃねえよ!」
那珂「……」フルフル
「ちっ……あー面倒くせぇ、さっさと始めるか」
ボロン
那珂「! んーっ!んーっ!」ジタバタ
「暴れんじゃ、ねえよ!」
ドゴッ
那珂「っ!」
250
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/17(金) 05:39:16 ID:tsa9BPkk
那珂「……」ブルブル
「ん? なんだよ、濡れてねーじゃん。もしかしてお前処女か?」
那珂「……」ガクガク
「俺処女嫌いなんだよねー痛いしなんかヤッた気しねーし。だからよ、正直に言ったら今どうするか考えてやるよ」
那珂「!」コクコク
「……処女なんだな?」
那珂「―――!」ウンウン
ズボッ
那珂「!!!」
「なんてな」ニヤリ
251
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/17(金) 06:00:00 ID:tsa9BPkk
那珂「―――!?」
「あーその表情良いねえ!やっぱ希望に満ちた奴を叩き落とすのって止めらんねえ!」
ズプッ! ギチュ! ゴリ
「うひょーきっつ!お前やっぱ処女なんだな!」
那珂「―!――!!」
「っはは、どうだ?おもちゃみたいに扱われる気分は?言ってみろよ」
那珂「――!」
「あ、そうだった」
ベリ
那珂「ぷはっ!っぃ!ああ"っ!」
「初めて言った言葉がそれかよ!傑作だな!」
ズコッ! ズコッ! ドチュ!
252
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/17(金) 06:40:36 ID:tsa9BPkk
「これから付き合う奴とヤルとき初めてがレイプだって知られたらどう思うだろうなー、なあ!?」
那珂「あ"ぐっ!い"い"っ」
那珂(……提督)
那珂(! 何でここで提督が!? ……でも、提督となら)
グリッ! ゴチョ! チュップ! パチュン!
「お、濡れてきてんじゃん。お前、レイプされて感じてんのか?」
那珂「あっ?ち、ちがっ……んぁっ?」
那珂(提督とえっち……提督とせっくす)
パンッ! パンッ!
「感じてねーって、お前どう見ても感じてるから、素直になれよ!おらぁ!」
那珂「くんっ?……ぃとく、ん?あ?」
那珂(提督と……提督とせっくす……はぁ……?)
253
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/17(金) 07:01:15 ID:tsa9BPkk
「ははっ、レイプされて感じるアイドルか。こんな姿、好きな奴に知られたらどう思われるんだろうなあ!多分嫌われるんだろうなあ?」
那珂「!」
那珂(提督に嫌われる……!?嫌!いや!)ギュウウ
「うおっ!?こいつ腕掴んできた!?」
那珂(提督に嫌われるくらいなら!那珂ちゃんから離れるくらいだったら!)
パンパンパン
「やべっ、そろそろイキそう……くっ」
那珂「提督!那珂ちゃんの中に出して!出して」ギュウウウウ
「中に……うっ!」
ドピュルゥ
那珂「あはぁ♡」
那珂(提督のせーし……これで提督との既成事実ができたぁ♡)
254
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/17(金) 07:20:51 ID:tsa9BPkk
……
バァン!
「警察だ!おとなしくしろ!」
「警察!?なんでここが……」
「近所の人から女の子を担ぐ不審な男が居るって通報があったんだよ!それにこの状況、お前逮捕な!」
「くそっ……」
ヤイノヤイノ
提督「那珂!その姿は!」
那珂「提督、どうしたのー?あ、もしかしてもう一回するの?本当は那珂ちゃんはみんなのものなんだけどー、提督にならいいかなー♪」
提督「那珂、君は何を言っているんだ……とりあえず病院に行こう、ね?」
那珂「? はーい!」
255
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/17(金) 22:55:07 ID:Kt27g54A
膣内ちゃん···
256
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/18(土) 16:58:48 ID:rZPfwvBI
これは一発妊娠間違いないですね……
257
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/19(日) 01:28:44 ID:uI0Xyq2w
……
-産婦人科病院-
「できる限りの処置は行いました。ですが事後の避妊は事前に行うのよりも効果が低いので、しばらくの間は様子見ですね」
提督「そうですか……ありがとうございます」
「……これはお伝えして良いのかどうか……那珂さん本人には避妊の意志が無いようです」
提督「……!?」
「処置中、那珂さんは提督、つまりあなたと行為をしたと言っていました。そしてできることなら産みたいとも……」
提督「」
「私の勝手な判断で、那珂さんには今回行った処置は受精を安定させる目的だと伝えています。もし出過ぎた真似でしたら申し訳ありません」
提督「……いえ、大丈夫です。那珂……君は何を思ってそう考えているんだ……」アタマカカエ
「……私は専門じゃないので断言はできないのですが、このような性的被害に遭われた方は少なからず精神が不安定になります。ですので、これからはなるべく那珂さんの傷を開く言動は控えてください。場合によってはカウンセラーなども検討すると良いと思います」
「今日は以上です。特に入院する必要はありませんので、このままお帰りいただいて結構です」
提督「はい、お手数おかけしました」ペコリ
258
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/19(日) 01:29:24 ID:uI0Xyq2w
那珂「あ!提督、待っててくれたのー?」
提督「ああ……昨日今日は大変だったな……」
那珂「うーん、別に那珂ちゃんはそう思わなかったかなー?だって、那珂ちゃんの初めてを提督にあげられたんだもん!」
提督「っ……初めてか」
那珂「でもー、いくら那珂ちゃんがかわいいからと言ってお仕事終わりにいきなり襲ってきたのはダメだよー!」
提督「……」
那珂「だから、今度するときはちゃんと言ってねー?那珂ちゃん、頑張って時間作るから!」
提督「……那珂、実はな―――」ハッ
『なるべく那珂さんの傷を開く言動は控えてください』
提督「……」
那珂「どうしたの提督?」
提督「いや……なんでもないよ」
259
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/19(日) 01:30:39 ID:uI0Xyq2w
あの事件から1月と少し、俺は相変わらず提督業と那珂のプロデュースの両方を行っている
那珂はあの事件から復活し、今も軍所属のアイドルとして活動している。表向きは、だが
那珂「提督ー!那珂ちゃん、今日もお仕事頑張るー!」ムギュ
那珂は、人目につかないところでは俺にべったりとくっつくようになった
これでもずいぶんと改善した方で、最初は四六時中俺について回る感じだった
どうやら俺は那珂にとっての精神安定剤のようなものになっているらしい
那珂「〜〜♪」スリスリ
提督「那珂、もう少しで本番だからそろそろ離れてほしいな」
那珂「えー、あと30秒だけー♪」
提督「……はぁ」
その結果、俺の精神衛生は日増しに悪くなっている
主にストレスで
260
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/19(日) 01:31:58 ID:uI0Xyq2w
コンコン
「那珂さん、本番入りまーす」
提督「那珂」
那珂「はーい。……っ、すみませーん、ちょっとおトイレ行ってきまーす!」
「分かりましたー」
タタタタ
……
那珂「オゥエッ……ケホッケホッ」
那珂「……」
―
―――
―――――
261
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/19(日) 01:33:17 ID:uI0Xyq2w
少し前
那珂『……』スッ
妊娠検査薬
那珂『えっと、ここにおしっこを……』チー
那珂『……えっと、縦棒が出れば陽性、出なかったら陰性なんだね』
那珂『……』チラッ
陽性
那珂『……!』
―――――
―――
―
那珂「……えへへ♪」
262
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/19(日) 02:59:09 ID:uI0Xyq2w
……
-病院-
提督「本当なんですか?」
「はい、一昨日那珂さんが来まして、提督の子供を妊娠したと言うのでこちらで検査を行いました」
提督「それで結果は」
「……陽性でした。最初聞いた時は想像妊娠だと思っていたのですが。おそらく処置が遅れたのか残っていたのかであの時のが着床してしまったのでしょう。申し訳ありません」
提督「なんてことだ……」ガクッ
「それで、これからどうされますか?」
提督「もちろん中絶します。これからの活動に影響しますので。……それに相手が相手ですから」
「……手術を行うにはお互いの同意書が必要です。提督さんはともかく、今の那珂さんがOKを出すかどうか……」
提督「それについてはこっちで何とかします。ですので何とか……」
「……。分かりました。では、合意が得られましたらこちらへお越しください。同意書もその時で大丈夫ですので」
提督「はい、よろしくお願いします」
263
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/19(日) 03:16:17 ID:uI0Xyq2w
-執務室-
大淀「それで、私が呼ばれたのですか?」
提督「うん。今の那珂は本気で産むつもりでいると俺は思っている。それ故に那珂は中絶同意書にはサインをしないはずだ」
提督「だから大淀、君の出番なんだ」
大淀「……もしこれが見つかった場合、ただでは済みませんよ?」
提督「それも覚悟の上だよ。もしそうなったらそうなったで考えれば良い」
大淀「……そうですか、分かりました。こうなればどこまでもお供いたします」
提督「大淀、ごめん。俺がふがいないばかりに……」
大淀「いえ、私は提督の秘書艦ですから。御支えするのは当然です」ニコ
提督「……ありがとう」
提督「では、作戦についてだが……」
264
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/19(日) 03:29:56 ID:uI0Xyq2w
……
那珂「提督ー!お疲れ様!」
提督「ああ、お疲れ様、那珂」
那珂「? あれ?今日は大淀さんも一緒なの?」
大淀「はい。ちょっとプロデュース関係で提督に話がありまして」
那珂「ふーん……提督、今日はね?」
作戦はこうだ
仕事が終わった那珂を俺と大淀でが迎える
那珂が車に乗り込み、出発すると同時に大淀が那珂を無力化する
そしてそのまま病院へ行き、中絶の手術を行う
同意書には俺と、大淀が偽装した那珂のサインがそれぞれ書かれている
これで病院側には通るはずだ
那珂「―――だったんだよ?」
提督「それは良かった。それじゃそろそろ帰ろう。明日はオフだけどレッスンがあるでしょ?」
那珂「はーい!」
ガララ バタン
265
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/19(日) 03:42:03 ID:uI0Xyq2w
ブロロロロ
那珂「〜〜♪」
提督(……大淀)チラ
大淀(……はい)コクリ
大淀「那珂さん、おとなしくしてください」ギュウウウ
那珂「え?大淀さんどうしたのー!?」
大淀「すみませんが今日はこのまま帰る訳にはいきません。暴れなければれば痛くしませんのでおとなしくしていてください」ギュウウウ
那珂「!?提督ー!」
提督「ごめん、那珂。那珂は悪くないんだ。でも那珂のお腹に居る子供、それだけはこの世に出すわけにはいかないんだよ」
那珂「提督!?何を言って、っ!んーっ!」フガフガ
提督「本当にごめん、これは俺の責任だ……」
那珂「んーっ!んーっ!!」ジタバタ
大淀「静かにしてください!」グイ
那珂「―――!―――!」ガタバタン
提督「……」
266
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/19(日) 03:57:09 ID:uI0Xyq2w
-病院-
提督「こちらが同意書です」
「……確かに。ですが、那珂さんの様子を見る限り同意をしたようには見えませんが」
提督「それは……あまり詮索しないでいただけると助かります。あなたを信用しているからこそ言いたくありません」
「……なるほど、分かりました。それではこれより処置を始めますので、その前に彼女に一言掛けてあげてください」
提督「はい」
提督「那珂」
那珂「! ―――♪」バタバタ
提督「ごめん、それにお腹の子供にもごめん。願うなら次は幸せな夫婦のところで生まれてください……」
那珂「!? ―――!」
提督「……もう大丈夫です」
「分かりました。それでは手術室に……」
那珂「―――!!―――!!」ジタバタ
ピシャ
267
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/19(日) 04:51:00 ID:uI0Xyq2w
……
チュンチュン
那珂「……」パチ
那珂「……ここは」
那珂「……」
ガララ バタン
「おはようございます。調子はいかがですか?」
那珂「……先生?那珂ちゃんはどうしてここに?」
「……中絶は成功しました。那珂さんのお腹の中の赤ちゃんは摘出されて、存在しません」
那珂「……え?」
「今日のお昼に提督さんが迎えに来るそうです。それまでここでゆっくりしていてください。では、失礼します」
ガタタ バタン
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