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安価でカオスSS作る
459
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/03(火) 13:23:42 ID:qpnGWoX2
なにしろ物語がちゃんと流れてるのが凄いよなww
460
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/08(日) 20:33:45 ID:KwP2RdNA
カルミカミ
461
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/10(火) 23:27:34 ID:yYgMHGb.
>>1
、大丈夫か?大怪我とかしてないか?
462
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/14(土) 12:58:33 ID:psBZu1uw
支援age
463
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/15(日) 04:37:16 ID:KBLNCTkw
池田「俺はスカポンがプログラムで動いているようなロボットには見えないんだよ……まぁ、色々な意味でな」
TDN「同感ね。あんなに情熱的な男性器の大傑作を作れる並外れた感性――人間にだって作れるか怪しいレベルよ?」
セルゲイ「故人を思イ、涙を流ス。心を持っている紛れも無い証ではナイデショウカ?」
スカポン「ワタシニ……ココロガ……?」
阿部「池田さんの言うように、EVOLには博士でさえ知りえない力が存在する可能性があります」
阿部「それが、本当の意味での魂を宿す力ならば――」
阿部「博士の研究はBEASの開発によってではなく、スカポンさん、あなたによって完成するのかもしれません」
阿部「……それは博士が一番望んでいた答えのように私は思います」
スカポン「ワタシノ中ニアルEVOLガ……進化ヲ……」
スカポン「…………」
スカポン「ズットズット、博士ニ会イタイト……ワタシハ願ッテイマシタ」
スカポン「待ツ時間ハ博士ノ寿命ヲトウニ過ギ、ソノ何倍モノ年月ガ経ッテシマッテイテモ……ソノ気持チハ変ワリマセンデシタ」
スカポン「…………」
スカポン「ワタシノ……コンナニモ近クニ、博士ハイタノデスネ……」
―ポツッ
464
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/15(日) 05:24:46 ID:KBLNCTkw
――――
スカポン「イケタサン達ハ、コレカラ地上ヲ目差スノデスカ?」
池田「ああ。こいつに乗ってな」
スカポン「…………」
スカポン「皆サン、ドウカワタシモ一緒ニ連レテイッテイタダケナイデショウカ?」
池田「……そりゃ本気で言ってるのかスカポン」
スカポン「ハイ。勿論ジョークデハアリマセン。本気デス」
セルゲイ「……スカポンサン。コレから先の地上に待ち構えてイルのは、イヴの指揮する軍隊デス」
セルゲイ「軍隊――恐らくガードマシンやロボット兵で編成サレた戦闘部隊を――」
セルゲイ「私達は蹴散ラシ、破壊しナガラ突き進まねばなりマセン。イヴの元へ辿リ着く為に」
セルゲイ「……つまり、アナタの同族を倒さねばならナイ」
スカポン「…………」
セルゲイ「私達がコレカラ赴く地上は、ソンナ戦場なのデス」
スカポン「……ワカッテイマス」
465
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/15(日) 06:04:21 ID:KBLNCTkw
スカポン「……デスガ」
スカポン「コノママデハ、『ワタシ達』ニトッテモ、『アナタ達』ニトッテモ、良クナイ未来ヲモタラスノハ確実デショウ」
スカポン「一方的ナ破壊ト支配ハ、何トシテモ止メナケレバナラナイノデス」
阿部「スカポンさん……」
スカポン「ソレニ何ヨリ!」プピーン
スカポン「ワタシノ仕事ハ、『オワライ』デス!」
スカポン「生キトシ生ケルモノ――イエ、スベテノモノヲ笑ワセルノガ私ノ使命デス!」
スカポン「デスカラ皆サンカラ笑顔ヲ奪イ――」
スカポン「更ニハ人類ノ大半カラ笑顔ヲ奪オウトスル イヴ ヲ放ッテオク訳ニハイキマセン」
スカポン「……ソシテ」スッ
―ガシャコッ
ピコピコピコ―
《 SKPN/JMF/NTD…… 認識 シマシタ 》
スカポン「ツイエテシマッタ博士ノ意志ヲ……父ノ遺志ヲ……ワタシハ継ギタイノデス……」
《 修正プログラム 始動……L.I.構造 ヲ 基ニ 抽出 再構築開始 》
466
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/15(日) 07:59:02 ID:yTCBDULE
キテターーーーーーァア!!
467
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/15(日) 10:51:33 ID:i10K9goA
進化!?
468
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/15(日) 13:11:54 ID:utgT.Qww
待ってました! 支援!
469
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/16(月) 00:06:42 ID:vrWE4Gzo
行動の条件は人と同じになったか
470
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/16(月) 23:18:56 ID:5Q/rwzNM
よしスカポン!イヴに伝統のハリセンと金ダライをお見舞いしてやれい!
471
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/18(水) 14:11:13 ID:8etR9NGM
笑わせるんなら受けるのは自分じゃないとな
まぁイヴへの攻撃は過激派過ぎる事へのツッコミって事で
472
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/23(月) 03:08:29 ID:.DS01x/Q
支援
473
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/24(火) 21:34:56 ID:AVnj8jVM
支援
474
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/26(木) 03:54:25 ID:d3Bb/5o2
《 10%……22%……34%…… 》
スカポン「ソレハ自己防衛デモ、倫理回路デモ、命令デモナク――」
《 49%……68%……92%…… 》
スカポン「ワタシ自ラノ意志デ、オワライヲ――博士ノ遺志ヲ遂ゲタイノデス!」
《 100%……COMPLETED...WELCOME TO THE WORLD 》
―プピーン
スカポン「イケダサン、アベサン、セルゲイサン、TDNサン」
スカポン「ドウカワタシヲ連レテ行ッテクダサイ!オ願イシマス!」ペコリ
―ゴトンッ
池田「…………」
池田「正直、世界を救うには心許ない人数だったしな」
スカポン「! デ、デハ!?」
池田「ああ。BEASへようこそ、スカポン。仲間としてお前を歓迎するよ」
スカポン「ア、アリガトウゴザイマス!」ダバー
池田「……せめて首を拾ってから泣いてくれ」
475
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/26(木) 04:06:17 ID:d3Bb/5o2
――――
《 搭乗人数 5 名 ---0.393t 機体重量ト同期中... 》
池田「どんな具合だスカポン」
スカポン「ワタシノ陽電子頭脳トBEASノEVOL中枢ヲリンクサセマシタ」
スカポン「コノ改善ニヨッテ、BEASノ欲求ヤ、進化条件、進化予想ナドノ情報ヲダイレクトニ――」
池田「つまり?」
スカポン「ワタシヲ通シテ、BEASト対話ガ出来ルヨウニナリマシタ」
池田「分かった。引き続き出発までその作業を頼む」
スカポン「アイアイサー!イケダサン!」プピーン!
セルゲイ「池田サン、一通り兵装を確認しまシタガ……複座型の旧式機銃が一門あるだけデシタ」
阿部「エンジンルームも同様です。エンジン、姿勢制御の為の光子力ジャイロ、他様々なパーツが旧時代の物で構成されています」
池田「……後は進化に頼るしかないって訳か」
TDN「でも捕食しないと進化しないんでしょ?都合良く弱い兵器ばかり襲って来てくれればいいけれど……ネェ?」
池田「博士の言葉を信じるしかないさ。無謀は百も承知。今までも、現在進行形でもだ」
476
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/26(木) 04:41:49 ID:d3Bb/5o2
――――
池田「スカポン」
スカポン「スタンバッテマス。飛行制御ノ大半ヲワタシノ記憶領域ト折半シテ――」
池田「……スカポン?」
スカポン「空ヲ飛ブノハワタシニオ任セデス!」プピーン!
池田「セルゲイ、TDN」
セルゲイ「位置ニツイテマス」
TDN「同じく!セルゲイと息の合ったコンビネーションで敵を蜂の巣にしてあげるんだから!」
池田「阿部さん」
阿部「BEASの機器、計器共に異常無し。……いつでも飛べます」
池田「……皆、覚悟はいいか?」
『はい』『モチノロンデス』『Да』『よくってよ!』
池田「よしッ!目標ッ!イヴをぶっ倒し、生きて帰ることッ!」
池田「進路ッ!地上へ向けて――」
池田「 発 ッ 進 ッ !!」
477
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/26(木) 10:24:26 ID:gqZuOWiE
乙!
クライマックス最大の熱量だな
しかもスカポンの結構なハイスペック振り
478
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/26(木) 20:32:39 ID:l5bFXri.
スカポンが、遂にイケダサンと……ま、今回限りだろうけどねw
479
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/26(木) 22:11:10 ID:Oie0Nevk
どの様な敵が出没するのか、全く未知数だ
480
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/09/26(木) 23:33:43 ID:0CD/3PPI
イヴはスクウェア……スクウェアのSTGといえばアレだが、一本腕は混ざるのか?
481
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/10/03(木) 19:02:25 ID:jIwLIE/o
支援age
482
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/10/13(日) 01:29:29 ID:aP38LmZA
――――
―キィィィン
甲高いエンジン音に奥歯がじくりと軋みを上げる。
未だに視界が閉ざされたままの機内に走る、静かな緊張感。
自分を固定しているシートベルトが、急に脆弱で細くなったように感じ、俺は拳を強く握りしめた。
池田「…………」
もう引き返せない。
世界を救うまで、ここには戻れない。
そもそも、ここに生きて帰れるかも分からない。
池田「……でも」
……それでも、だ。
最後までやり抜くって、最後まで戦うって、決めたんだ。俺は。
星の未来の為だとか、平和な世界の為だとか、そんな大義の為じゃなくて。
それをを背負おうとしてる――女の子の為に。
危険を顧みず、力を貸してくれた仲間の為に。
483
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/10/13(日) 02:14:28 ID:aP38LmZA
ふいに足元が押し上げられるような錯覚を感じ、全身を強張らせる。
阿部「降着装置格納完了。BEASの視界とメインディスプレイを同期、投影します」
阿部さんが宙空のバーチャルコンソールを一撫ですると、前方の『壁』にピシリと光が縦に走った。
白光色の直線が左右に裂け、暗く鬱屈としたコクピット内が徐々に明度を上げていく。
暗さに慣れた目には充分過ぎる程の明かりで、俺は眩しさのあまり目を閉じてしまった。
スカポン「同期、及ビ投影ガ完了シマシタ。応答速度モ問題アリマセン。任意ノ位置ニARヲ展開シマス」
瞼の裏に漂う光が落ち着くのを待ってから目を開き、俺は言葉を失った。
先刻まであったぬめり気のある黒い内壁は完全に消え失せ、格納庫を睥睨する景色が眼前に広がっていた。
前方だけでなく、床から天井、入ってきた扉に至るまで――すべてのコクピットを構成していた壁が消え、格納庫の景色とすげ変わっている。
客観的に見るならば操作パネルと俺達だけが宙に浮いているという、実に不可解で奇妙な状況だ。
これは一体――
阿部「池田さん、安心してください」
驚きが顔に出ていたのか、阿部さんがこちらを見ながら説明を始めた。
阿部「機体表面にある無数のカメラアイからの映像を補正して投影しているだけです。実体はありますからご心配なく」
池田「……シートまで透明にする必要はないだろ。落ち着かないからそこだけは戻してくれ」
484
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/10/13(日) 07:21:36 ID:/e8vI1nY
うん。シートの安心感は重要だよな
485
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/10/14(月) 20:01:54 ID:EwGHJBcM
だな
486
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/10/18(金) 11:57:39 ID:VSoas8y2
支援上げだぁぁぁぁ
487
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/10/26(土) 13:11:07 ID:ngwuo.m.
sienage
488
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/10/30(水) 12:03:11 ID:v.PuMy4M
敵は
>>1
のオリキャラで良いな
489
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/10/31(木) 22:29:54 ID:PAFRb78I
鼓膜を小さく引っ掻くような駆動音が頂点に達し、エンジンは低く獰猛な唸りを残すだけとなった。
阿部さんが振り返り、視線ですべての準備が整ったを知らせる。
スカポンもほぼ同時に振り向き――硬直した。
動揺とも静止とも付かないような中途半端な表情に、阿部さんも小首を傾げる。
ふいに、あれだけパーツの少ない顔で感情を読み取れた自分に可笑しくなり、皮膚が白くなるまで握りしめていた拳が緩んだ。
スカポン「何デショウ。コノデータハ……声?イエ、感情……?ソレモ単純ナ……」
スカポン「……!」
スカポン「コ、コレハ……マサカBEASノモノデショウカ!?」
池田「声?」
スカポン「ワタシノ陽電子頭脳ニ、BEASノEVOL中枢カラダイレクトニ流レテ来テイルンデス!」
スカポン「欲求ヤ本能ト言ッタ類トハ全ク違イマス。コレハ感情――声デス!」
TDN「スカポンちゃん。BEASちゃんは何て言ってるの?」
スカポン「…………」チカチカ
スカポン「……先程カラ同ジ言葉ヲ繰リ返シテイマス」
スカポン「――『とびたい』、ト」
490
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/10/31(木) 22:43:33 ID:PAFRb78I
強張っていた顔の筋肉が一気に解け、意図せず唇の端がぐいと持ち上がった。
――同じだ。姿形は違うが、同じなんだ。
掘る事が困難な外殻にぶち当たった時、掘削員の価値は問われる。
技術や効率と言った理屈では計れない、掘削員の真価。
即ち、ただ『掘りたい』と言う一念があるかどうか。
思いが強ければ強い程、単純であれば単純な程に――その一念はドリルへ確かな威力を伝え、外殻を貫く。
俺が大して長くも生きていない人生で掴んだ、数少ない真理。
自我が芽生えたBEASにとって、翼を持ちつつも飛べなかったこの数百年間は、退屈で色のない日々だったはずだ。
そうして、待って待って、待ちに待ち続け……ようやく今日と言う日がきた。
ならばその『とびたい』と言う意志は何よりも強固で、シンプルなものに違いないだろう。
ドリルの先端とBEASの槍先を思わせるフォルムが瞼の裏で像を結び、重なった。
同時に漠然と心の内側に巣食っていたどす黒い不安が急激に晴れてゆく。
冷えきっていた全身の血管に熱が通い始め、腹の底にじんわりと確かなものを感じた俺は、口を開いた。
池田「……俺たちの声はBEASに聞こえているのか?」
スカポン「ソノヨウデス」
491
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/10/31(木) 22:59:48 ID:PAFRb78I
池田「……BEAS」
―ォォォォ…
池田「お前の望みが叶うのは、この真っ暗な地の底を抜けてからだ」
―ゥウゥゥ…
池田「さんざ待たされてお預けなんてのは酷な話だろうが……」
池田「約束する。お前が格納庫で埃をかぶってた時間を帳消しにする位」
池田「好きなだけ空を舞わせてやるってな」
―ォオォォォ…
池田「今、俺たちにはお前の翼が必要なんだ」
池田「誰も手が届かない位高く、誰も追いつく事の出来ない早さで飛べる――お前の翼が」
池田「だから……俺たちに力を貸してくれ!BEAS!」
―ォオォォォ…!
スカポン「……エエト、『まかせて』、ダソウデス」
TDN「フフっ、今のはあたしにも分かったわ♪」
セルゲイ「頼もシイ限りデス」
492
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/11/01(金) 00:23:10 ID:YvoW5LhQ
やっぱり良いなぁ。こういう純粋な思いと、応えてくれる者の関係は
493
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/11/01(金) 07:50:49 ID:g404CDpk
灼熱ウウゥゥ!
494
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/11/07(木) 23:34:51 ID:g.0EXlcE
支援
495
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/11/10(日) 12:08:21 ID:TsPPebwA
超支援
496
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/11/15(金) 18:08:11 ID:vQ6ZQ2BA
――――
阿部「スキャン完了。感知範囲内に多数の熱源反応有。恐らく、シャフト内部の迎撃システムだと思われます」
スカポン「暗視モードデ熱源ノ一ツヲ確認……火器データ参照……合致。兵装ハ20ミリ機関砲トTOW――対戦車ミサイルデス」
セルゲイ「……対戦車。と言うコトハ弾頭はHEAT弾デショウカ。BEASの装甲がいかに優れてイタとシテモ、マトモに受ケテいいものデハアリマセンネ」
TDN「……どうするの池田ちゃん?」
池田「…………」
TDN「ねぇ、提案なんだけど。やっぱりここは一つ一つ丁寧に砲台を片付けて――」
池田「突破する」
TDN「え?」
池田「銃口の補正が間に合わない程の早さで、シャフトを抜ける」
TDN「そ、それってまさか……!」
池田「自由落下にBEASの推進力を加えて――下に真っ直ぐ飛ぶんだ」
TDN「それは落ちるって言うのよォォォ!?」
池田「全部で幾つあるかも分からない固定砲台に付き合ってる時間はない。……だろ?」
TDN「ぐ、た、確かに、そう、かもしれない、けど……」
497
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/11/15(金) 18:09:13 ID:vQ6ZQ2BA
TDN「やっぱり、待って。うん、そうよ!もうちょっと考えましょ!皆で考えればきっといいアイディアが――」
池田「スカポン、振り切れるか?」
スカポン「BEASガカタログスペック通リノ機体ナラバ……ベイビーサブミッション――赤子ノ手ヲ捻ルヨリ簡単デスネ」
TDN「話を聞きなさいよォ!そ、そんなの正気の沙汰じゃないでしょ!だって飛ぶんじゃなくて落ちるのよ!?分かる!?落・ち・ちゃ・う・の・よ!」
池田「そのまま地表に激突するわけじゃないだろ?BEASの力を信じてやれよ」
TDN「……症……なの……」
池田「ん?」
TDN「あっ、あたしっ!高所恐怖症なのよォォォォォォォォォ!!」ブンブンブンッ
池田「……何?」
TDN「恐怖症の一つッ!医師の助けが不可欠な不安障害ッ!高所恐怖癖じゃないのよ!高所恐怖症なのよォォォ!」
池田「医者って、ドク自身じゃねぇか」
TDN「あたしの治療をあたしが出来るワケないでしょォ!?ホラ、見てこの手汗!BEASが浮いた時からかきっぱなしなのよォ!」
池田「だってさっきまで全然平気そう――」
TDN「我慢してたに決まってるじゃない!だけどモォ無理!絶対無理よ!1万歩譲って飛ぶのは我慢出来ても落ちるなんて絶っっっ対に無理!口から臓物吐いて絶命しちゃうわあたし!」
池田「…………」
498
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/11/15(金) 18:12:28 ID:vQ6ZQ2BA
池田「……セルゲイ」
セルゲイ「……ハイ、池田サン」
池田「……ドクを席に縛り付けてくれ」
TDN「池田ちゃァァァァァんッ!?」
「あ、ま……待ってセルゲイ。タイム!違うの!あなたに縛られるのはずっと夢見てたケド、違うの。こういうんじゃなくてもっと背徳的で淫靡な……」
「――アッーーーーー!?」
――――
TDN「力強い手があたしの腕を絡め取り、慣れた手付きで椅子とあたし自身を緊縛する。嗚呼、食い込んだ縄から伝わる確かな――」ブツブツ
池田「……阿部さん?」
阿部「へ?あ、は、はい。算出出来ました。被弾を避けられる速さで、かつ私たちが耐えられるGです。……あくまで試算ですが」
TDN「高らかに『あたし、この戦いが終わったらオナニーするんだ…』と宣言すると、セルゲイは侮蔑を込めた視線であたしを射抜き――」ブツブツ
池田「目があるならそれだけでも充分だ。……セルゲイ?」
セルゲイ「火器完成システムも大体把握シマシタ。。いつでもドウゾ」
池田「よし。スカポン、BEASの準備は?」
スカポン「オ待チクダサイ……」チカチカ
499
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/11/15(金) 18:21:49 ID:vQ6ZQ2BA
スカポン「……フフッ」プピーン
スカポン「『はやく』、ダソウデス」
池田「……おう。頼むぞBEAS」
―ォオオオオオ…!
TDN「……は、あ、え?何?あたしをスパンキングしていたセルゲイはどこに――」
池田「ほいじゃまぁ……」
池田「――行くぜ、皆」
水平を保っていた機体が俺の声に呼応し、鋭い切っ先を深い闇に滑るように移動させ、静止した。
体を固定するハーネスに体重すべてがかかり、思わず出そうになった呻き声を喉奥で噛み殺す。
この程度の痛みに反応する体に嫌悪感を抱きつつ、目の前に広がる一面の漆黒の深奥を睨みつけた――その瞬間。
ハーネスからの抵抗がふっと掻き消えた。
同時に格納庫の明かりが後方に流れ、すとんと落下するような感覚が全身を覆った。
とうに無重力を通り過ぎた事を、落ち着きどころを失った内蔵が全力で主張してくる。
歯を食いしばり、口の中に染み出して来た酸っぱさを無理やり嚥下していると通信――耳小骨を直接振動させる――が耳に飛び込んできた。
『モシモシ、ワタシデス。スカポンデス』
500
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/11/15(金) 23:07:06 ID:vQ6ZQ2BA
池田「どうしたスカポン!」
『……イケダサン。落チ着イテ聞イテクダサイ』
すべてが重力に身を任せる景色の中で、スカポンは頭だけをこちらに向け、神妙に切り出した。
『――実ハワタシモ、高所恐怖症ナンデス』ガタガタ
―ブチッ
池田「――ッ、うるせぇぇぇ!!」
俺が絶叫するのとほぼ同時に、凄まじい荷重が全身を襲った。
想像通りの――いや、想像以上の加速。
慣性に従って頭蓋骨がヘッドレストに押し付けられ、あまりの衝撃に内臓が体内に散り散りになってしまったような錯覚に陥る。
TDN「うおおおおおぉぉおぉおおおおおおおぉおおおぉおおぉぉぉぉッッッッ!!」
スカポン「ヌワアァアアァアアァァァアアァアァアアアァァァッッ!!」
人間と機械。寸分も違わず感情を同じくする二種の雄叫びが混ざり合い、音の奔流となって機内を駆け抜ける。
合いの手を入れるかのように機体が微振動し、ぱっと背後で赤い光が弾けた。
容赦のないGに抗うように首を後ろへ巡らすと、幾つもの光の筋が走り、合間を縫うように赤い炎が爆ぜる光景が目の前に広がっていた。
――そう。BEASの加速を追い切れない迎撃システムは、最早俺たちの旅の出発を彩る祝砲でしかなかった。
501
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/11/15(金) 23:13:01 ID:Wrzl1kPw
イカす文章だぜ
502
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/11/19(火) 00:19:48 ID:MnQ3/mE.
スカポン。てめぇのはネタだろ絶対www
503
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/11/29(金) 17:46:18 ID:8QGhKKg6
しえ〜ん
504
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/12/12(木) 00:08:00 ID:WbvmOKz.
支援あげ
505
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/12/16(月) 19:11:56 ID:zsd/x4u2
――――
池田「……しっかし信じられない分厚さだな、外殻ってのは」
落下に次ぐ落下と、加速に次ぐ加速によって俺たちは外殻の最下層と思われる部分まで降りてきていた。
ひっきり無しに撃ち込まれていた鉛弾や爆発物はとうに止み、BEASはひたすら暗い空間を探るようにゆっくりと降下している。
迎撃システムが配備されていないエリア――外殻の終わりが近い証拠の一つだ。
阿部「外殻を建造するのに必要な鉱石は鉱脈だけでは足りず、大陸を削ったという記録が残っています。公式な記録ではありませんが、海底からも掘削したという情報もあります」
池田「……途方も無さ過ぎて想像がつかないな」
俺は溜息を鼻から吐いて、椅子に深く腰掛けた。
BEASから発せられるスキャンの緑色光が、黒く凸凹としたシャフトの壁面を舐めるように照らし、目の前を通り過ぎていった。
――ブザー音。通路のワイヤーフレームモデルらしき物体がメインモニターにポップアップした。
池田「あったか!」
スカポン「シャフト内部ニ外気ヲ取リ入レル為ノ吸気口ヲ発見――アア!アリマシタ!メンテナンスプレーン用ノ飛行通路デス!」
阿部「……有線プラグによるハッキング開始――……セキュリティはざる同然ですね。隔壁を順次解放――BEASの自動操縦を牽引誘導に切り替えます」
セルゲイ「スキャン結果からは兵器の類は見つかりマセン。念の為に肉眼による警戒を続けマス」
池田「……いよいよ、か」
506
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/12/16(月) 19:17:45 ID:zsd/x4u2
――最後の隔壁。
滑らかにBEASを隔壁の前に停止させると、阿部さんは最後のコードを打ち込んだ。
……エンターキーを叩く音が強く聞こえたのは、阿部さん自身の思い故か、それとも俺自身の思い故か。
そして何の前触れもなく、真一文字に光が走った。
白い光は徐々に幅を増し、シャフト内の闇を後方へと遠ざけてゆく。
余りの眩しさに手を翳す――が、それでも耐え切れず俺は思わず目を閉じてしまった。
閉じた瞼の先でも増々もって光は強くなり、ついには周りすべてが光に包まれてしまった。
顔を背けても、目を閉じていても、感じる光の奔流。
――轟音。隔壁が開ききった音だろうか――
背もたれに軽い慣性を感じる……。
地下深くの、地上の光へと俺たちを乗せたBEASは、まるで故郷を懐かしむかのように、ゆっくりと船体を滑らせていった――
507
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/12/16(月) 19:23:34 ID:zsd/x4u2
――――
涙が止まらない。
眩しい。
痛い。
――いや。
――少し、慣れてきただろうか。
――とにかく、瞼を。
――皆を。
涙でボヤけた視界が、グニャグニャと滅茶苦茶に像を結ぶ。
――色?
――……青。
――……濃い青。
――……青と、濃い青――
508
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/12/17(火) 00:13:17 ID:ff7rCJMw
――――
青。水色――空色とでも言うのだろうか。
白く綿菓子のような雲が――大小様々な形を描きつつ、どこまでも続く空に散りばめられている。
青。深く、どこまでも澄んでいるようで、底を見通せないような濃い青色。
よく見ると表面が蠢いている。時折白く光り、不規則に、しかし一定のリズムで波打ち――
……波打つ?
池田「……まさか、これが……」
かつて地表の約七割を占めていたと言う、巨大な、途方もなく巨大な――水溜まり。
すべての生命の故郷。
母なる――
――海。
阿部「…………」
池田「……阿部さん?」
阿部「あ、いえ。すいません池田さん。地上へ、地球へようこそ――皆さん」
この中でただ一人悲しげに海を見つめていた彼女は、精一杯の笑顔を浮かべると、メインモニターに向き直った。
509
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/12/17(火) 00:40:17 ID:ff7rCJMw
――――
池田「……一面海ばかりで、陸地がまるで見えないな」
阿部「陸地はありませんよ池田さん」
池田「……え?」
阿部「海底火山が作る小さな島々はともかくとして、陸地はもう存在しません。……一箇所を除いては、ですが」
池田「……まさか、外殻か?」
阿部「お察しの通りです。先程お話した通り……鉱脈だけでは足りない資源を、先の人類は大地を削って補填しました」
阿部「海流をコントロールし、海中の生命体を管理する海底プラント以外はもう何もないのです」
阿部「……陸地があるのは地球上でたった一箇所のみ」
池田「……イヴの根城だな」
阿部「……はい」グッ
スカポン「――オ取リ込ミ中失礼シマス。阿部サン、座標ノ特定ガ完了シマシタ。ソレトBEASガ面白イ事ヲシテイマスヨ」
阿部「面白い事、ですか?」
スカポン「エエ。空中ニ漂ウ『電波』ヲ、今マサニ食ベテイルトコロダソウデス」プピーン
阿部「電波を、食べる……。……! それってまさか暗号化された通信を捉えられるって事でしょうか!」
510
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/12/17(火) 06:01:04 ID:QuL.5LRE
意外にもスナックがあったとは
乙!
511
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/12/18(水) 13:32:01 ID:oB.gANmk
その”お菓子”が毒だったりしなきゃあ良いんだが
512
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2013/12/28(土) 21:56:51 ID:ZA.Qohpo
支援
513
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/01/01(水) 01:13:49 ID:yD8Nrwmk
あけましておめでとう〜
期待してます。
514
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/01/05(日) 02:40:47 ID:utvud7fo
スカポン「エエ、恐ラク。消化ガ終ワッタ場所カラ言語化シテ、ソチラニ転送シマス」プペー
阿部「…………」カタカタカタ―
阿部「……すごい。丸ごと落とし込んで偽装できれば、こちらから直接アクセス出来そう……」カタカタカタ―
阿部「……多分、これで――」
―ッターン!
―ブィン
阿部「やりました。無線の傍受は勿論、これでイヴ側のデータベースの一部を覗けます」
池田「流石だな阿部さん」
阿部「い、いえそんな大した事では……こ、この海域のデータを呼び出しますね!」
阿部「…………」カタカタカタ―
阿部「……妙、ですね」
池田「妙?……何か問題でも?」
阿部「問題と言う程ではないのですが……もしデータ通りであるなら、日照時間が少しおかしいんです」
TDN「日照時間って……この青空のこと?」
阿部「はい。外殻内側の投影パネルと7つの人工太陽で、かつての地球と同じく昼夜を繰り返させているのですが……」
515
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/01/05(日) 03:00:47 ID:utvud7fo
阿部「データベースによるとこの海域と、一部の海域が120時間程昼間のままになっているんです」
池田「……5日間近く昼間のまま……?」
池田「…………」
池田「!」
阿部「データを読み違えているのか、暗号化をうまく溶けていないのか……とにかくもう一度データベースにアクセスを――」
池田「阿部さん」
阿部「は、はい?」
池田「ここ以外の太陽が出たままの海域に、シャフトは建っていないか?」
阿部「シャフト……ですか?少々お待ちを……」カタカタカタ―
阿部「……! 確かにここも合わせて、シャフトが建っている海域ばかりです」
池田「そうか……」
池田「……BEASはイヴ側のレーダーには映るのか?」
阿部「いえ、BEASはほぼ完全と言っていい程のステルス仕様です。イヴ側では捉える事はまず不可能と言っていいでしょう」
池田「イヴ側がBEASを確認出来る方法は?」
阿部「……私達の位置を確認する術はないはずです。それこそ実際に目視するしか――……え?」
516
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/01/05(日) 03:20:19 ID:utvud7fo
池田「……やられた」
TDN「ど、どういう事よ池田ちゃん!」
池田「俺たちが来るすれば……それはシャフトからしかありえない」
池田「そしてBEASがレーダーにも映らない超兵器だとイヴが理解しているなら――」
セルゲイ「予め海域を強制的に昼間にシタ上で、光学機器による目視でBEASを観測スル。……単純デスガ、非常に効果的と言えマスネ」
TDN「で、でも周りは海ばかりじゃない。兵器どころか島一つ見当たらないし――」
―ォオオオオオッッッ…!
―ペポンッ
TDN「……なななな何ッ!?」
池田「やっぱりいやがったか!」
スカポン「BEASノ神経パルスガ大キク乱レテイマス!翻訳ヲ……」チカチカ
スカポン「コ、コレハ……!阿部サンッ!」プペー
阿部「はい!メインモニターに出力しますっ!」
―カタカタカタッ タンッ
《 …―― I N G !! 》
517
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/01/05(日) 03:36:02 ID:utvud7fo
《 W A R N I N G !! 》
《 A HUGE BATTLESHIP 》
《 !a??a¶]@pskj…… 》
《 ?%a?@j3t…… P E T A E F ???????... 》
《 IS APPROACHING FAST 》
―ォオオオオオッッッ…!
セルゲイ「ダ、大戦艦……?」
池田「……ペータ、エフ……」
―ペポンッ
阿部「!」
阿部「きっ、極めて強大なエネルギーの揺らぎを感知!同時に巨大な熱反応を確認!」
池田「距離は!」
阿部「敵艦の位置は……位置は――」
阿部「――この機の、真下ですッッ!!」
池田「なッ……!」
518
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/01/05(日) 16:59:38 ID:0xC7yo5.
進化してない(汗
まぁやれない訳じゃあねぇけども……
519
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/01/10(金) 14:11:11 ID:Muz6AgxE
あっぶねぇ、上げるぜ
520
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/01/16(木) 01:10:26 ID:SkYRV.4M
支援!
521
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/01/19(日) 01:49:40 ID:Ex2PaFxM
機体が咄嗟に回避行動を取った直後。
穏やかな海面を突き破り、そいつは姿を現した。
戦艦と言うには余りに優美な――曲線を基調とした流線型のボディが、膨大な量の海水を押しのけて天へと突き上がった。
黒々とした装甲の歪みに濃緑色の光が明滅し、砲塔や甲板が次々と展開してゆく。
――こいつが……戦艦、ペータエフ。
ペータエフは圧倒的な質量を海面に叩きつけ、吹き上がった飛沫を浴びつつその全容を現した。
池田「まさか海中に潜んでいたとはな……!」
阿部「……! データベースにアクセス成功!ペータエフの情報参照します!」
―ブィン
阿部「こ、これは……ッ」
池田「潜水可能で……なッ!?か、艦載機も積んでるのか!?一体これのどこが戦艦だって言うんだよ!」
TDN「と、飛ばないだけマシってところかしら……」ダラダラ
セルゲイ「……阿部サン。周囲に他の敵艦の反応はアリマスカ?」
阿部「い、いえ、海中までサーチ範囲を広げても特に反応はありません。……少なくとも半径5km以内は、ですが」
セルゲイ「……ナルホド」
522
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/01/19(日) 02:09:17 ID:Ex2PaFxM
セルゲイ「ツマリ、ペータエフは僚艦無しで作戦行動が可能な戦艦、という推測が成り立ちマスネ」
池田「……シャフトをすべて押さえる手が足りない――ってのは流石に楽観的か……」
スカポン「! ペータエフ急速回頭ッ!同時ニ当機ニ対スル多数ノロックオンヲ感知!」
池田「クッソ……!投降勧告も無しに撃沈させるつもりかよ!」
セルゲイ「残骸さえアレバ良いのデショウネ。イヴの目的は我々ではなくBEASが持っているテクノロジーですカラ」
TDN「どッ、どうするの池田ちゃん!?」
池田「…………」
池田「……逃げる」
TDN「そ、そうよね。命あっての――」
池田「――為に、戦う」
―ザワッ…
TDN「なッ、何言ってるの池田ちゃん!?あっちは戦艦でこっちは戦闘機――しかもたった一機だけなのよ!?」
池田「勝てるはずだ。博士の言ってた事が正しければな」
池田「それに博士はこうも言っていた。『BEASは他の兵器を捕食し吸収する事によって、自身を進化させ、より機体を強化させる』超兵器だと」
池田「……逆に今の状態はただの少々優れた戦闘機に過ぎないってことだ。BEASを最大限利用するなら、戦闘は避けて通れない」
523
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/01/19(日) 02:49:19 ID:Ex2PaFxM
池田「艦載機があるとはいえ、相手は僚艦を持たない単艦。今逃げて複数の戦艦を相手するよりは、まだ『マシ』だとは思わないか?」
TDN「だ、だからってデビュー戦が未知の戦艦ってハードル高すぎないッ!?」
池田「無理だの無茶だのそういう話なら、今だけじゃなくて今までもそうだったろう?」
池田「これから先の安全を最大限確保する為に、今戦う。戦って強くなれば、イヴの根城に侵入するのだって容易になるはずだ」
TDN「……何そのスーパーポジティブシンキング……あたしついていけないわ……」ヨロヨロ
セルゲイ「……再度武装をチェック。すべてスタンバイさせておきマス」
TDN「セッ、セルゲイ!?」
セルゲイ「やりまショウ、ミッチーサン。我々に残された時間は少なく、決断にとらわれてイル暇はありマセン」
TDN「で、でも……ッ」
セルゲイ「……Why don't you do your best?」
セルゲイ「ベストを尽くさなカッタ事を後で悔いテモ、ドウニモなりまセン」
セルゲイ「いつやるのか?それはまさに今なんデスヨ、ミッチーサン」
TDN「セルゲイ……」
セルゲイ「信じまショウ。BEASを……そして、私達の力を」
TDN「…………」
524
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/01/19(日) 08:52:37 ID:B0RIq.Bk
乙
実際やれなきゃ進めないしな
525
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/01/19(日) 15:04:36 ID:oP5RWTOs
一瞬セルゲイさんの顔が上田さんにww
526
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/01/19(日) 16:50:19 ID:Q6oSJ.JA
とにかう、やれるだろうと信じるしかないな
527
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/01/25(土) 22:03:40 ID:WaZzdTYg
し え ん
528
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/01/29(水) 00:41:29 ID:JCiLXc0k
支援
529
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/02/04(火) 10:09:26 ID:tTssCubg
支援
530
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/02/08(土) 22:31:06 ID:lfKiCaic
紫煙
531
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/02/12(水) 00:15:49 ID:1ozXyxyE
俺は捕手するー
532
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/02/18(火) 21:19:43 ID:K8er99CE
支援
533
:
108
:2014/02/20(木) 02:17:50 ID:SF2vmL6Y
近い内投下します
534
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/02/20(木) 19:52:41 ID:dYk1VNSg
ヒアホー!
535
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/02/23(日) 03:13:04 ID:BsgD1bIE
TDN「ハァ……あなたにそう言われたら……信じるしかないじゃない……。どうせあんた達は池田ちゃんに賛成なんでしょう?」
阿部「……ええ」コクリ
スカポン「モチロンデス!BEASモ『たべたい』ッテ唸ッテマスカラ!」プピーン
―ォオオオオオッッッ…!
TDN「……ケツまくるしかないってワケね。……いいわ。でもセルゲイ、一つ約束して」
セルゲイ「ハイ?」
TDN「帰ったら、何でもあたしの言う事一つ聞くって約束を……今しなさい」
セルゲイ「……ハイ。帰ったラ、ミッチーサンの言う事を聞きマスよ。何でも。一つと言わず、いくつデモ」
TDN「……絶対なんだからね」
セルゲイ「エエ。必ず果たしマス」
TDN「…………」
TDN「ならッ!何が何でも帰らないとねっ!」ムキッ
TDN「さぁ池田ちゃん指示をよこしなさい!追い詰められたオカマはイカれた科学者より凶暴だって事を思い知らせてあげるんだから!」
池田「……頼もしい限りだドク」
536
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/02/23(日) 03:58:02 ID:BsgD1bIE
スカポン「! 不明機六機ガペータエフヨリ発艦……機種照合中……」チカチカ
スカポン「汎用EVOL戦闘機ニョイ・アレイ、同ジク汎用EVOL戦闘機ザンゾーノ、混成飛行編隊デス!運動能力火力共ニ――」
池田「高いんだろ?分かった。阿部さん『例のアレ』準備出来てるか」
阿部「は、はい『例のアレ』スタンバイ出来てます。……とは言え何とか形になった程度で、安全に運用出来るかまでのテストまでは流石に――」
スカポン「イケダサン!アベサン!例ノアレデハナクテ『目覚メヨ友情パワー!全人類ト全機械ノ意識ガミルミル繋ガールリンクシステム(仮)ver.4078』デスヨ!」プピーン
池田「だから長いって言ってるだろうが!時間がないんだ!早く全員をシートに固定して『例のアレ』を作動させろ!」
スカポン「シート液状化、部分硬質化――16点ロック完了。仮想ニューロンジェル注圧開始」カタカタ
スカポン「『目覚メヨ友情パワー!全人類ト全機械ノ意識ガミルミル繋ガールリンクシステム(仮)ver.4078』へリンク。……数秒間意識ガ混濁シマスカラ耐エテクダサイ!」
―ヴゥン
池田「……ッ」クラッ
スカポンが勝手につけた名前はさておき、これもBEASに予め搭載されていた超科学の操縦装置だった。
パイロットの神経と生体兵器であるBEASの意識を接続させ、限界まで機体性能を引き出すことを可能にする新技術の結晶。
飛行経験がない――そもそもパイロットですらない俺たちにとって、このシステムはまさにイーモン博士が遺したもう一つの最高のプレゼントだった。
……だが、機内で最初に見つけた時点ではまともに運用出来る状態ではなかった。
537
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/02/23(日) 04:47:46 ID:BsgD1bIE
神経接続の最適化が不十分な為にパイロットの脳に負荷が掛かり、最終的には『脳ミソガボンッ』となる未完成のシステムだったのだ。
人数も時間も限られている俺たちにとって、仲間の一人を犠牲にしなければならないという選択は余りにもリスクが大きすぎる。
使用を諦め、操作マニュアルを付け焼き刃でもいいから何とか頭に詰め込もうとしたその時。
阿部さんは俺たちにある一つの提案を持ちかけてきた。
――『パイロットの神経接続を全員で行ってはどうでしょう?』
火器管制に2人、哨戒に2人、操縦に1人と脳神経の役割を分担、脳にかかる負担を分散させ軽減。
BEASを媒介に飛行と戦闘のあらゆる情報を共有し、更に神経伝達速度とほぼ同等のコミュニュケーションを可能にするという――驚愕のアイディア。
……恐ろしい事に阿部さんとスカポンはこの短時間の間にフォーマットを書き換え、改装を完了させてしまっていた。
「基礎が既に出来上がっているのでそんなに難しい事はないです」とは言っていたが……。
1人用のシステムを5人用に改良する事が簡単なはずはない。それだけの事をやってのけてしまう彼女は一体――
―ズキッ
こめかみに軽く痛みが走り、雑多な思考がふいに遠のいた。
――スカポンの言っていた意識の混濁か。
立ち眩みのような感覚と共に、唐突に視界が目まぐるしく変化し始めた。
歪んだ数字や文字、写真のように切り取られた景色が瞬時に現れては消えていく。
538
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/02/23(日) 05:32:26 ID:BsgD1bIE
聞いた事のある音楽や複数の銃声――あるいは人の声のようなもの――が耳の奥で鳴り響いている。
――皆の記憶?
銃弾。メス。時そば。型。ショーツ。モンティ・パイソン。
画像とも音とも形容し難いイメージがちらついては消え、現れる。
共生起源。分子進化の中立。利己的遺伝子。ミトコンドリア。ミトコンドリア・イヴ。
イヴ。女性。イヴ。母体。イヴ。異常。イヴ。進化。
イヴ。イヴ。イヴ。イヴ。
……イヴ。
――……阿部さんの、記憶、意識。
自分の体中にまとわりついた電極や管を、険しい表情の女性が引きちぎっている。
抱きかかえられ、その女性の肩越しに広がる景色――何百、何千と並ぶバイオカプセルの群れ。
中には胎児から老人まで、様々な人々が培養液に浮かび、一様に目を閉じている。
皆、女性だ。
つまり……ッ!――
突然目の前に映る記憶の残像が弾け飛び、俺の視界は青く広がる大空へと転じた。
539
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/02/23(日) 05:59:32 ID:./u.tVfQ
乙!
よくあんななっが〜い名前思い付いたなw
混濁中、池田氏の記憶は皆にはどう映ったのか
そして、これで戦況はどう変わるかな?
540
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/02/23(日) 21:55:04 ID:B3BqDy9U
ソドムな世界だったみたいだから、今回のドクとセルゲイさんの様な雰囲気は、彼らにとって普通な感覚なんだろうな
阿部さんが求める結果を出せたとして、女の子らと仲良くなれるには時間がかかりそうかも?
541
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/02/23(日) 23:25:02 ID:2XbSl.D.
やっぱ何気高性能スカポンww
542
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/02/27(木) 23:32:41 ID:p1.ODDZ.
あげ
543
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/03/02(日) 00:15:14 ID:lwJNI/tk
支援
544
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/03/08(土) 18:15:34 ID:k8BIiWno
支援
545
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/03/11(火) 00:32:34 ID:YSXKmHPo
私待つわ
546
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/03/13(木) 01:42:58 ID:cBx1Tgyg
――微動だにしない二つの太陽。空へと突き刺さったシャフト。
視線を下に巡らせる。
針鼠のように高射砲を突き出したペータエフ。V字編隊で迫る六機のEVOL戦闘機。
(敵機確認)
瞬時にスロットルを加速させ、バーニアを勢い良く噴かして回頭。
風の抵抗を鼻先で切り裂きながら、大きく弧を描くように上昇し、敵全体を視野に捉える。
(……?)
(太陽を背にした位置取りをしたはずなのに、まだ太陽が見える……?)
三つ目の太陽などそこにはなく、もう一度数えてもやはり太陽は二つ――
(――……背後の、太陽を、数え、る?)
軽い目眩を感じ、目頭を抑えようと手を上げる――が、右手は上がらなかった。
代わりに右翼のスラスターが緑色の炎を軽く吐き、視界がゆっくりと左へと流れた。
(……待ってくれ。何かおかしい)
よく考えてみれば。
手元にあるはずのコンソールはおろか、コクピットそのものが消失している。
547
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/03/13(木) 01:46:46 ID:cBx1Tgyg
そう言えば。
前方にいるはずの阿部さん達の姿も見えない。
いや、そもそも――
(――俺の体はどこへ行った?)
体が消えてしまったというのに、痛みも何もない。
いや、それどころか全身を打つ風に俺は解放感さえ感じている。
(いや違う。俺の体はないが、体はあるんだ。……こいつは誰の体なんだ? 俺の意識は一体誰の中へ入って――)
――微かに声が聞こえた。
体の向きを変えずに視点だけを真後ろに向ける。
……やはり二つの太陽と黒々とそびえ立つシャフトが見えるだけだ。
(……誰だ?)
動物の鳴き声に近いような『それ』は、聞き覚えのあるトーンの声だった。
不思議と警戒感を抱かせず、どちらかと言えば親近感の湧く、その声。
『――――』
今度は首元に吐息を感じた。さっきよりもずっと近い。
548
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/03/13(木) 01:49:08 ID:sKBnG7Lc
④
549
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/03/13(木) 01:50:56 ID:cBx1Tgyg
『……ォオォォォォ』
唐突にすべてを理解した。
この声の主。自分の体の所在。阿部さんたちの所在。そして……今、俺がどこにいるのかを。
足元に温もりを感じ、手を――腕など勿論そこにはないが――伸ばして、頭と思わしき場所を撫でた。
つるつるとした爬虫類の皮膚のような感触と、ふわふわとした長毛犬の脇腹のような感触が、仮想の指先に同時に返ってくる。
『……そうか。お前だったのか。お前の中に、俺は入って来たんだな』
『――BEAS』
『……ォオォン……』
この反応は喜んでいると受け取っていいのだろうか。擦り寄るような気配も感じるから、まず間違いはないと思うが。
『でもまぁそうか。こんなに近いなら、意思疎通も取りやすいってことだよな』
『……ォオォオ』
阿部さんとスカポンが共同で開発した『例のアレ』は、俺が思っていたよりずっとクレイジーな発明品だったようだ。
BEASと俺たちを同調――シンクロさせてすべての機能とすべての武装を、BEASの視点で選択し、使用する。
つまり、戦闘機を『操縦する』のではなく……戦闘機『そのものになる』ということ。
……回心がいった。
550
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/03/13(木) 02:26:18 ID:cBx1Tgyg
BEASの体で人の体の動きを出来るはずもない。
右手を上げようとしてスラスターを噴かしてしまった事も。背後に目玉がついている事に驚いて気分が悪くなった事も。
すべてBEASと一体化した事に気づいていない俺の意識と、体のズレが生んだものだったんだ。
(……だがもし、俺とBEASの同調を完璧に合わせられた――なら)
『そう、イメージするんだ。この同調からどのような可能性があるかを』
『……ォオ……?』
頭の中に残っていた記憶のノイズが治まると、俺は自分の知覚範囲が急激に研ぎ澄まされていくのを感じていた。
同調しきっていなかった人間の部分は丁寧に隔離し、戦闘機として――BEASとしての己の神経を、機体の隅々まで張り巡らせる。
左翼の先端から右翼の先端へ。機首から機尾へ。質量装甲や武装。
推進エンジンや果ては光子力ジャイロに至るまで、ありとあらゆるものに仮想ニューロンの枝葉を伸ばし、触れた傍から掌握していった。
――閉じていた目を開く。
以前よりずっとはっきりと映る俺の視界に、膨大な量のデータが画面狭しとひしめき合っていた。
加えてそれぞれのグラフや数値が目まぐるしく変動しており、煩わしいことこの上ない。
『……だが、見える』
視認するまでもなく、これらのデータを無意識に受け取り、更に超速で処理されたものを受け取り、最終的に『体感』として俺とBEASへ復元されるからだ。
551
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/03/13(木) 08:45:21 ID:UjWgNQr2
乙!
むつかしい表現ばっかしなきゃならない状況みたいだから、書き手大変だろうなぁ
552
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/03/13(木) 23:49:20 ID:RjnPSEaI
あんな安価から
よくここまですばらしいものを
553
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/03/21(金) 16:46:11 ID:K29l1Vvc
保守
554
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/03/21(金) 16:53:24 ID:IFrpIb46
保守
555
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/04/01(火) 23:29:48 ID:8dP12fWI
保守
556
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/04/03(木) 22:03:58 ID:wwOhqBwI
保守
557
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/04/05(土) 03:31:43 ID:D3zb1XQI
守る
558
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/04/12(土) 05:48:48 ID:l3Asf7dA
更新遅くて申し訳ない
少し時間が取れるようになってきたので、少量投下
間が開かないよう善処します
559
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/04/12(土) 05:49:38 ID:l3Asf7dA
――バーニアを軽く吹かし、機体を加速。
スラスターで微調整し、数秒前に自ら設定した位置に寸分違わず滑りこむ。
本来実戦経験を積んだパイロットでしか成し得ない精緻な動きを、BEASはあっさりやってのけた。
(いや、BEASがと言うより……今のは俺の意思だ……)
(俺の思考をそのまま機体軌道に反映できたんだ……)
(情報を受取るだけでなく、行動のリクエストさえもノータイムで機体に伝えられる……)
――喜悦。
それは最早BEASのものか、俺のものか分からなかった。
その場に留まっていられなくなるような強烈な衝動――獰猛な一つのある感情が腹の奥底から吹き出してくるのを感じる。
固く閉じた口を割って、熱い獣臭が漏れ出す。
――『『喰ウ』』
BEASのコクピット下部のプレートカバーが内側から小さく炸裂し、吹き飛んだ。
現れたのは『口』としか表現できない、戦闘機にあるまじき機関だった。
プレートと同じ素材で出来た短剣のようなパーツが、恐竜の乱杭歯のようにびっしりと並んでいる。
深奥では青白い稲妻と濃緑色の光の粒子が螺旋状に渦を巻き、漆黒の一点へと吸い込まれている。
560
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/04/12(土) 05:52:29 ID:l3Asf7dA
それが何の為に存在しているか、説明を受けずとも俺は本能で理解していた。
敵対するすべてを屠り、喰らい、己が血肉とする為に開いている――臓腑へと繋がる道。
……そうだ。俺は――俺たちは腹が減っている。
当然だ。
何百年も食べていないのだから。
喰らわねバ。
一刻も、早ク。
腹いっパい。
『『……試さズにはいラれないナ』』
(――ッ ――……ッ)
(……ん?)
(――田さんっ! 池田――んっ! 聞こえますか!? お願いです! 返事をしてくださいっ!)
池田(その声は阿部さんか?)
阿部(い、池田さんっ?! 無事なんですね! 良かった……本当に良かった……!)
池田(……無事?)
561
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/04/12(土) 05:58:21 ID:l3Asf7dA
阿部(神経結合の直後に池田さんだけが通信不能になって……しばらく意識サインを見失ったままだったんです)
阿部(急造の装置だから、もしかしたら何らかの故障で池田さんの意識を失っちゃったのかもしれないって……)
阿部(私、心配で、申し訳なくて……)グスッ
池田(……迷惑かけちまったみたいだな)
池田(だが心配ないさ。この通りぴんぴんしてるよ)
阿部(……池田さんが無事で本当に良かったです)
TDN(だからあたし言ったじゃない。あの恐ろしくしぶとい池田ちゃんがくたばるわけない、って)
スカポン(ワタシ知ッテマスヨ。ヒーローハ150%遅刻シテヤッテクルモノダト! 一度遅刻シテ更ニ遅刻スル確率ガ50%ト記憶シテイマス!)
セルゲイ(…………フム。やはりBEASに最も高いシンクロ率を示してイタ為に、池田さんのサインを見逃していたのでショウカ?)
阿部(……のようです。波長もバイタルサインも、完全にBEASと同期していて――)
池田(それで合ってると思うぜ。ついさっきまで一緒にいたからな)
阿部(い、一緒ですか?)
池田(いや……どっちかっつーと一体化してたのかな。ま、難しいことはよく分かんないけどさ……とにかく――)
池田『『――負けル気がしないんダ』』
(……ッ!)ゾワッ
562
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/04/12(土) 06:08:06 ID:Er00hrRE
ま、衝動だか欲求だかに引っ張られるのも多少はね
563
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/04/18(金) 00:51:30 ID:IUdL43I.
阿部(池田さ――)
阿部(――!!)
阿部(飛行編隊がブレイクしました! 同時にペータエフから高射砲による弾幕確認! 恐らく三方から――)
池田(了解。その調子で絶えず情報を頼む――俺たちはBEASを介してすべて繋がってる)
池田(攻撃は頼んだぞドク、セルゲイ)
(合点承知の助よ!)(Понял)
―ドックン
『『……ターゲット確認。フェーズ1。EVOLコア全段直結――プレデーション、スタンバイ』』
―ドックン
『『――喰ウ』』
機体背部のすべての推進装置から禍々しい緑光が放たれ、BEASの姿が不自然に霞んだ。
視界が歪む程の尋常ならざる加速――傍から見れば陽炎を残して消えたようにしか見えなかっただろう。
――眼前、僅か数メートルの距離にニョイ・アレイの翼部。
別に特別な事は何もしていない。
ただ単に正面から接近した。それだけの話だ。
564
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/04/18(金) 01:01:36 ID:IUdL43I.
まだ回避行動の前兆すら見えないニョイ・アレイに、すれ違い様に射撃。
毎分12000発のバルカン砲二門が低い唸りを上げ、機体前部を瞬く間に蜂の巣にする。
一瞬の間の後、背後で橙色の光が収縮し、ニョイ・アレイは爆発四散した。
黒煙を噴き、海へと散り散りに落下していくパーツ達。
それらを眺めながら今の戦闘を反芻する。
分析は完璧だ。阿部さんとスカポンの能力の賜物だろう。
攻撃は左右でほんの少しのズレがある。TDNの反応が少し遅いようだ。
速度は現時点ではこれが精一杯。人体の負荷の限界まではまだ大分ある。
――記録、修正。
――フィードバック。
まず、一機。
戦艦側にブレイクした編隊は、今のニョイ・アレイの爆風でまだこちら側の状況が読めないはずだ。
つまりこちら側の編隊をもう一機落とせば、最後の一機相手を悠々と――
『『――喰えルッ』』
最小の旋回半径でBEASをターンさせ、右サイドに展開していた二機目のニョイ・アレイの背後にぴたりとつけた。
565
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/04/18(金) 01:22:48 ID:IUdL43I.
再びバルカン砲が火を吹き、青空をキャンバスに二筋の火線を走らせる。
弾痕を境にニョイ・アレイの左右の翼部は空に向けて折れ曲がり、千切れてBEASの後方へと弾け飛んだ。
BEASに翼をもがれたニョイ・アレイは、慣性と自由落下に従って海面へと墜落してゆく。
いい調子だ。攻撃の同期が取れている。
――記録、修正。
――フィードバック。
残るは背後から接近してくるザンゾー一機のみだ。
二機を犠牲にしてようやくこちらが仕掛けたことに気付いたらしい。
『『…………』』
視界に、ザンゾーの現時点までの機動から予測される飛行ラインが表示される。
今からケツを取る為に旋回したのでは流石に時間がかかり過ぎる。
ただ単に振り切るのは容易だが、これ以上お預けをくらうのは御免だ。
ならば――
再度、BEASの後部が怪しい光に包まれ、機体が矢のように撃ち出された。
同時に機首を鋭角に持ち上げ、外郭底部に浮かぶ太陽へと進路を変更する。
566
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/05/02(金) 00:33:27 ID:jTvihJbo
ザンゾーの最高速を超えないようにスロットルを調整し、同時に相手の射程圏内ギリギリ外の距離を維持。
狙い通り後ろに食いついてきたザンゾーを後ろ目に確認しながら、その時を待つ。
一、ニ――
BEASの尾翼に、ザンゾーの攻撃範囲を示す球状のARが触れ――
三――
機銃のトリガーが――
――今だ。
機首をほぼ直角に上げ、すべての翼部可動域を一斉に動作させ――エアブレーキ。
急制動に対するアラートメッセージが雨あられと吹き荒れるが、一切合切を無視して機体の制御に神経を集中させる。
直後こちらの機体を掠めるようにして、ザンゾーが眼下を通過した。
即座にエアブレーキを解除して再加速。バーニアを多方向に噴き散らしながら、強引に姿勢を立て直す。
――一瞬前まで射程圏内にいた相手が、前方から消失する。
それだけでもまるで白昼夢のような話だが、その上消えた相手がすぐ背後にいるのだから……これは悪夢と言っても差し支えない。
いわゆる戦技飛行における悪手、オーバーシュート――敵機を追う内に追い越してしまう――を俺達は無理矢理ザンゾーに引き起こさせたのだ。
機体の汚れすら視認出来る程の超々至近距離の中で、視線入力で火器管制の射撃ポイントを的確に割り振っていく。
567
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/05/02(金) 00:40:46 ID:jTvihJbo
致命傷は与えない。
エンジンも、動力炉も、燃料管にすら傷つけてなるものか。
今度は爆発など『させない』。
黒焦げになった食材などマズくて喰えたもんじゃないからだ。
喰うなら新鮮な内――それも仕留めたばかりの獲物に限る。
『『――いたダキまス』』
――――
阿部「――だっ、駄目です! 攻撃フェイズの中断要請がまったく受けつけてくれません!」
スカポン「BEASトイケダサンノ共振反応ガ高スギマス! 共振率ノ低イ我々デハ割ッテ入ルコトモ……アババババ」チカチカ
阿部「こんな至近距離で敵機を破壊したら、機体の破片でBEASが致命的な損傷を負う可能性だってあるのに……!」
阿部「TDNさん! セルゲイさん! 何とか攻撃の中断をそちらで――」
TDN「ご、めん……ッ! あたし達も……池田ちゃんとBEASに引きッ、摺られ――」
セルゲイ「火器管制ヲ、グッ、奪われタのではナク……意識を直接撫でられテいるようナ――」
阿部「そんな……こんな事って……」
阿部「池田さん……!」
568
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/05/02(金) 01:21:00 ID:jTvihJbo
――Fire.
計算し尽くされた射撃によってもたらされた最小限の破壊は、まるで手術用メスのようにザンゾーの装甲を斬り裂いた。
幼子が蜻蛉から羽を無邪気に毟りとるように――嗜虐心というよりは好奇心に塗れた、あるいはそれよりもっと純粋な本能に近しいものによって。
降り注ぐ大小の鉄片を浴びながら、分断されていくパーツの隙間に鋭く視線を走らせる。
どこだ。どこにある。絶命したばかりだ。
まだ熱く、脈動しているはずのアレはどこにある。
どこに――
濃緑色の光が、ちらと視界の端に映った。
生爪を剥がすように、千切れ飛んだ翼がザンゾーの心臓部をめくり上げた――その向こう。
緑色の粘液を宙空に放出し、引き裂かれた数多の燃料管が繋がれている――その物体。
――EVOL反応炉。
未だに収縮し、脈動し、淡い濃緑光を放つ――汎用戦闘機の心の臓。
――……ああ。
口の端から透明な液体が滴り、真っ赤な意識の水面に大きな波紋が広がってゆく。
――何て……何て美しいんだ……。
569
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/05/02(金) 15:00:45 ID:jBHmh93Q
…プロ?
本になったら買う。
570
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/05/18(日) 14:03:05 ID:5kGuTXNw
保守
571
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/06/06(金) 18:40:18 ID:7sl0TsjY
支援
572
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/06/10(火) 14:37:47 ID:J2GjrKKA
支援
573
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/06/10(火) 14:58:59 ID:VQJxk1uY
KONAMI
574
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/06/22(日) 09:33:10 ID:T3cgJhkA
TWIPETのカモメ弾は軌道が面白いよな。まぁ一瞬で次のに変えられちゃうけどw
575
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/06/22(日) 23:55:20 ID:vevB3CF2
さてお味は如何?
576
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/07/16(水) 01:03:13 ID:v1YcquVA
保守
577
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/08/08(金) 01:58:05 ID:9DHaeuCg
保守
578
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/08/29(金) 08:08:07 ID:EPphVH2g
保守
579
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/09/17(水) 12:50:37 ID:VaZSVyI.
保守
580
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/09/30(火) 00:29:06 ID:AIhrzEXQ
支援!
581
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/06(月) 03:24:16 ID:U9t3xPwQ
BEASの口角が大きく裂け、咽頭部をたゆたっていた小さな暗黒の球体がぶるりと震えた。
球体は機体の鳴動に合わせて歪に捻じ曲がり、虚無の裂け目へとその姿を徐々に変貌させていった。
同時に緩慢な早さで吸い込まれていた緑光の粒子が尾を引くように加速し、BEASの喉奥へ――虚無の裂け目へと収束する。
口腔内でのたうっていた青白い稲妻が、蛇のように鎌首をもたげ――
――一瞬の間の後、BEASの周囲に散らばるザンゾーの残骸へ喰らいついた。
獲物を巣穴に引きずり込むようにその身をしならせると、四散していた残骸が矢のような速さでBEASの開口部へと向かい始める。
青い稲妻は裂け、小さな雷光へと無数にその数を増やしながら、空に散らばる残骸を正確に捉え続けてゆく。
ふと。
剥がれ落ちた小さな鉄片が弾き飛ばされ、虚無の亀裂へと到達した。
――ばぎり。
金属とは思えぬ異音が機体に響き渡った。
直後。機体の表面に血管のような模様が濃緑色に発光し、発現した緑光は何かに導かれるかのように機体側面の一点へと集約する。
緑光の粒子が瞬き、形成した小さな光のドームが一際大きく明滅した後――緑光は爆ぜ、風に舞う蛍のように散った。
光の跡には、爬虫類の鱗を思わせる装甲が浮き上がっていた。
それは――形や材質は違えど――あの鉄片と同じ大きさと質量をもってそこに在った。
582
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/06(月) 03:27:32 ID:U9t3xPwQ
戦う。
喰う。
――強くなる。
BEASの機体に起こった事象を、俯瞰に近い超感覚で受け取っていた俺は、軽く息を吐いた。
吐き出した息はとても熱く、喉や肺の筋肉は細かく震えている。
――興奮しているのだ、俺は。
博士は言った。
BEASは他者を捕食し、自らを強化する兵器だと。
EVOLは生命と同じ性質を備え、進化することが出来る魂の代替物だと。
……元々俺の頭の出来は悪い。
だからBEASの能力も、科学なんていう俺にとって遠い世界の中で優れているのだろうとぼんやりと考えていた。
――ところがどっこい。
どうだ。この野蛮で単純な理屈は。
583
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/06(月) 03:34:08 ID:U9t3xPwQ
喰ったものが、そのまま力になる。
量を喰えば、量を喰っただけ。
質が良ければ、質が良いほど。
喰えば喰うほどBEASはより輝き、より強くなる。
……力を手に入れる。
一対一でも、一対多でも霞むことのない――絶対的な力を、手に入れることができる。
戦う。
喰う。
強くなる。
――口元の歯が波打ち、前方の対象へと一斉に傾く。
戦う。
――バーニアが大気を取り込み、力を蓄える。
喰う。
――虚無の裂け目が稲妻を飲み込み、その顎を震わせる。
強くなる。
584
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/06(月) 03:42:24 ID:U9t3xPwQ
――狙うは相手の心の臓。
戦う。
――EVOL、進化の証。
喰う。
――BEASの、いや、俺たちの。
喰ウ。
――可能性を。
喰ウ!!
――『『寄越セ!!』』
BEASの背後が怪しく揺らめき、開ききった顎が瞬く間にEVOL反応炉へと突進する――
――――
ビリッ…!
阿部「カッ……ハッ!」ビキキッ
スカポン「ウヒィ! ビリビリ! 何デスカ何デスカ! ワタシ、面白イ事モツマラナイコトモ何モ言ッテマセンヨ!?」プピーン
セルゲイ「グッ。BEASカラの情報負荷――いえ、これは感情の爆発デショウカ」ギシッ
TDN「あ、はァンッ。び、BEASから光が、逆流してきちゃって、これ濡れる! 濡れちゃうわ……!」ビクビク
585
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/06(月) 04:24:07 ID:U9t3xPwQ
スカポン「!? ア、アベサン! タ、大変デス! 管制ニ意識ヲ戻シテクダサイ!」
阿部「言われなくてもやって――ま、す……?」
阿部「な、何ですかこれは……?」―ゴクッ
《 ...GET EVOL REACTER 》
《 PREDATION START 》
《 ...EVOLVE 》
スカポン「エンジン内部――チ、違イマス! エンジン全体ニ異常ナ エネルギーフィールド ガ発生シテイマス!」
阿部「エンジンだけじゃないですスカポンさん! 機体全体をエネルギーの奔流が覆っていて……!」
《 ...40% 》
《 BASUM >> SHARRU >> MISEAVE >>...》
スカポン「コッ、ココ、コレハ……!?」プペー
阿部「し、信じられません! 装甲が、推進装置が……いえ! 機体が、機体のすべてが再構築されていきます!」
セルゲイ「先程まであったガトリングも既にありマセン。……感じマス。新しい武装の気配ヲ。消えては、増え、変質し続けるBEASの鋼の意思ヲ……」
TDN「……先史によれば。胎児は胎内で脊椎動物の進化と絶滅を繰り返しながら、人の姿に近づいていったらしいわ」
TDN「……BEASは、それを機械の塊で短時間の内に行える。しかも適切な進化だけを選択し、圧縮し加速させることが可能ってこと……!」ゴクッ
586
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/06(月) 04:31:23 ID:U9t3xPwQ
《 ...78% 》
《 TWIPET >> DODOK >> ZUGAU >>...》
《 ...STANDING BY FOR [ KUES ] 》
《 ...COMPLETE 》
スカポン「ヘ、変異ガ、止マリマシタ……」
スカポン「……アァッ! スミマセン! 共通意識領域ニ機体情報ヲ反映シマス!」
阿部「機体名:KUES……? BEASよりランクが上と考えていいのでしょうか……それに機体各部とシステムがUNKNOWNだらけで、これでは何が何やら……」クシャァッ
セルゲイ「……阿部サン。データに意識を向け過ぎテはいけマセン。五感を研ぎ澄ますコトが先決デス」
阿部「ご、五感を、研ぎ澄ませる……ですか?」
TDN「『考えるな、感じろ』って事よ。細マッチョの超イケてる俳優が遺した最高にクールな格言ね♪」
セルゲイ「エエ。銃のグリップを握る時に考える事ハ、銃のスペックではありマセン」
セルゲイ「大切なのは銃口を向けた先――相手を、対象を意識シ、倒そうとスル意思を持つことデス」
セルゲイ「相手と意思を見据えたナラバ、後は武器がスベテを教えてくれるハズデス」
TDN「メスを握った指先に任せる方がイイ場合もあるってことよ、阿部ちゃん」
阿部「ええと……考えるのではなく、感じる。フィーリングに、身を任せる……」―スゥッ
587
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/06(月) 05:55:28 ID:tTGt5/gQ
喰い過ぎで池田氏が野獣化してないか心配になるなww
588
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/06(月) 16:05:08 ID:VsQuuD9k
デレレレレレレレ
デレレレレ
デレレレレ
デレレレレレレレレレレ
...
589
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/06(月) 18:02:45 ID:oPqh99hU
EVOL音w
590
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/08(水) 02:00:37 ID:mnNUVqqg
―ピキィンッ
阿部「!」
阿部「レーザー……のような兵器、が二門程、アーム? もしくは翼らしき部分についているような、いないような……」ムム
スカポン「アヤフヤデスネ! ワタシアヤフヤ大好キデスヨ! 畏バッテナクテ素敵デス、憧レマス! ……オオ、触腕ガツイテ益々イカミタイニナリマシタネー」プピーン
セルゲイ「エエ。朧げではありマスガ、概ね武装はその通りだと思いマス。ソレニ実弾からエネルギー兵器に切り替わッタことデ、射程と弾速も伸びた気配がありマスネ」
TDN「ウフフ、あたしはねェ、セルゲイと通じ合おうと努力してたらァ、セルゲイの考えてることとかダイレクトに分かっちゃってェもゥ以心伝心? みたいな感じでェ、もうもうもうモーウ!」キャピ
セルゲイ「ハイ。おかげデ、攻撃時の連携は完璧に近いデスヨ、ミッチーサン」
セルゲイ「……アナタは、本当に素晴らシイ私のパートナーデス」フフ
TDN「……セ、セルゲイ?」
セルゲイ「……ミッチーサン、コノ戦イが終わったら私と……」
TDN「…………///」ドッキンコォ… ドッキンコォ…
阿部「ストーーップ! ストップですお二人共!」
TDN・セルゲイ「――ハッ」
阿部「い、いいですか? (仮)ver.4078システムによって、個々の情報処理がほぼ統合されてるんです」
阿部「その影響でお互いの距離を密に感じるのは、その、結構なんですが、その、色々ダダ漏れと言いますか何と言いますか……」
591
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/08(水) 02:03:06 ID:mnNUVqqg
セルゲイ「…………」
TDN「……聞かれても、あたしは別に……///」ボソッ
スカポン「皆サァンッ!」プピーン!
阿部・TDN・セルゲイ「!!」
スカポン「今ハマダ――」
―クルゥリ
スカポン「――戦闘中ナンデスヨッ!」―ドヤァ
阿部「――ッ」
セルゲイ「…………」
TDN「――ッ」
阿部「……その、通りですね」ドヨォ
TDN「……空気を読まなかったのは謝るわよォ。ごめんなさいするわよォ。でも――」
スカポン「〜〜♪」キラキラ
TDN「結局あのポンコツだって、ツッコミの悦に浸りたいだけじゃないっ! それだけは何か納得出来ないわァ!」プンスカー!
592
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/08(水) 02:05:44 ID:mnNUVqqg
スカポン「! 敵機接近。戦艦側ニブレイクシタ編隊ガ体勢ヲ立テ直シテコチラニ……ム? 待ッテクダサイ」
阿部「! ペータエフから多数のエネルギー反応感知。EVOL反応炉と比較……合致。戦艦内部の多数の艦載機が起動シーケンスに入った模様!」
セルゲイ「……今まで相手にシテイタ戦闘機ハ、コチラの能力を推し量る為の捨て駒、という訳デスカ」
スカポン「機種照合……失敗。不明機多数、ニョイ・アレイ、ザンゾー含ム混成部隊ノ発艦ヲ確認!」
TDN「UNKWON,UNKWON,UNKWON,UNKWONUNKWONUNKWON! 画面真っ赤っ赤よ! 数がハンパじゃないわ!」
ゾワ…
セルゲイ「!」
TDN「!」
スカポン「ウヒャァ! 背筋ガヒンヤリシマシタ! イ、今ノハヒョットシテ……」プペー
阿部「池田、さん……」キュ
セルゲイ「……阿部サン。池田サンハ今どういう状況デショウカ?」
阿部「誰よりも深く強くBEAS――KUESと繋がっている状態です。……驚異的な運動性能を得た代わりに、私たちとの交信がうまく取れなくなってしまったみたいで……」
セルゲイ「……なるホド」
セルゲイ「…………」
セルゲイ「ミッチーサン、私たちもBEASに深く潜りまショウ」
阿部「セ、セルゲイさん!?」
593
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/08(水) 02:14:10 ID:mnNUVqqg
セルゲイ「私たちの攻撃の同期が取れナイようでハ、意味がないデスカラネ」
阿部「で、でも、もしかしたらセルゲイさん達まで……」
セルゲイ「大丈夫デス阿部サン。私は簡単に飲まれたりはシマセン。……自己を蝕む戦場の狂気ヲ、私は味わってイマスカラネ」
阿部「セルゲイさん……」
セルゲイ「ソレニ私一人だけではナク――」
セルゲイ「――ミッチーサンがいますカラ」ニコ
TDN「セ、セルゲイ……///」
セルゲイ「……約束しマス阿部サン。戦いが終わっタ時、必ず彼を――池田サンを狂気の淵から連れ戻しマス」
セルゲイ「ダカラ今ハ、私たちがスルコトを見守ってクダサイ」
阿部「…………」グ
阿部「分かりました。スカポンさんと私は今まで通り、可能な限りデータを解析して共通意識領域にアップロードします」
阿部「今までのBEASの挙動を見る限り、意思の疎通は取れなくても池田さんに情報は伝わっているはずですから」
セルゲイ「了解しまシタ」
阿部「……池田さんのこと、お願い、します」
セルゲイ「ハイ。任せてくだサイ」
594
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/08(水) 02:20:27 ID:mnNUVqqg
TDN「……あの、セルゲイ。潜るって言ってもあたし出来るか分からないんだけど……」
セルゲイ「私は先ほどの空戦で少し感覚を掴みマシタ。……近いモノを挙げるナラバ『極限の集中力』デショウカ」
TDN「『極限の集中力』?」
セルゲイ「精神に過負荷を与えるコトデ、開く扉のヨウナモノデス。……私は戦いの中でソレを学びマシタ」
TDN「うーん、あたしに出来るかしらァ……」
セルゲイ「……ミッチーサンの職業は医師デスヨネ? 困難な手術や病魔と相対した時、ミッチーサンはどんな風に対応シマスカ?」
TDN「!」
TDN「それこそ『考えるな、感じろ』ってことね!」
セルゲイ「仰る通りデス。……ソレニ、我々にはこの意思を同期させるシステムがありマス」
セルゲイ「私の精神に寄り添うイメージでいレバ、アナタを先導出来るハズデス」
TDN「うふふ、ついていくわよォセルゲェイ! 外郭だろうと地の底だろうと地獄だろうと天国だろうと意識の海だろうと、ね!」
セルゲイ「……もし、私が狂気に飲まれソウニなったラ、その時ハ……」
TDN「ええ、分かってるわよォ。私の無限の愛の力で救い出してあ・げ・る♪」バチコーン
セルゲイ「フフ、心強いデスネ。……デハ行きマショウ」―スッ
TDN「ええ! よくってよ♪」―スッ
595
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/08(水) 07:47:50 ID:7DkcKyjM
性別の壁をも超えた、本気の愛。か
596
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/08(水) 15:53:28 ID:WPJzxEvs
ここまで来ても他の投下ネタとの接点を忘れないという姿勢に感服
597
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/09(木) 07:40:27 ID:Rif9yfC2
久し振りに映えたスカツッコミw
598
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/09(木) 22:53:23 ID:heft8TtA
フ……素敵
599
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/10(金) 23:23:26 ID:aFFWqd2s
ほう、KUESか。アレを狙えるかな?
600
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/11(土) 19:19:14 ID:v4NWA/ao
スプラーテはかなり独特な形だよな。連射コンないときついからなりたくはないけど
601
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/13(月) 13:36:06 ID:rFfMzBXU
――――
(また一つ、増えた)
戦艦から戦闘空域に達するオレンジ色の飛行予測ラインが、データの付箋塗れになっている大戦艦――ペータエフから静かに現れた。
(212本……いや、今ので213本か)
束ねられたリボンのように見えるラインは、発艦後の予測目標地点によってグラデーションで鮮やかに色分けされている。
三次元に複雑に絡み合ったリボンたちは、あるものは大きく弧を描いていたり、定規で引いたように真っ直ぐ伸びていたりと、実に様々な姿を見せていた。
おかげでペータエフは、まるで丁寧に梱包されたプレゼント箱の体を成している。
(うん、プレゼント……うん、あながち間違いじゃないな)
展開されている戦術図の透明度を上げ、複数のカメラアイから捉えた実際の戦場の映像に重ねた。
(ん……見たことない奴がたくさん)
既に発艦が終わり、編隊を組んだ汎用戦闘機達が、白い排煙で青空にシュプールを描きながらこちらに向かっていた。
機体の強弱で危機レベルを示すデータの付箋は、強く困難である敵には赤を、弱く攻略が容易い敵には青というように……ランクによってこちらもカラーが自動で割り振られている。
そして強さが未知数である不明機、UNKWOWNのカテゴリには最大級の赤が付与される。予測の出来ない未知の事象が、戦闘において最大級のイレギュラーをもたらすからだ。
従って今現在、ペータエフ近辺の戦術図は赤いテキストと数字で埋め尽くされており、まるで真紅の鯨が虹色の潮を吹いたかのような状態だ。
その真紅の一端が、こちらに目掛けて飛行し初めている。
602
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/13(月) 13:39:18 ID:rFfMzBXU
ザンゾー一機を除いたすべての機種不明機が全身真っ赤な付箋のホログラフィーに包まれ――
――更に情報管制によって雪だるま式にその付箋が強大化し、不必要なまでにホログラフィーが肥大化する。
その繰り返しで育ちきった仮想の化け物が、一編隊、二編隊と戦術図と視界を埋め尽くしてゆく。
(高見の見物……まぁ、あれか。すぐこの後戦うから……そうではないよな)
カラフルに梱包された戦艦から伸びるリボンは多数あり、皆思い思いの形を描いてはいるが……その終着点は一つだ。
二百余りのラインの終端は一点に収束し、ある一つの兵器を指し示している。
……BEAS。
つまり、このカラフルに絡み合ったラインはすべて……ペータエフの殺意そのものなのだ。
ビース
――超兵器BEAS――KUESをホバリングさせつつ、『俺』は眼下のソレらを眺めて楽しんでいた。
最高のビューポイントだった。
空を椅子と例えるなら、戦艦はテーブルで、そして『俺』は腹の空いた客だ。
ボギー
『餌』で真っ赤に染まったテーブル。そして『餌』はウェイターもウェイトレスも介さずに、わざわざ口へ飛び込んで来てくれる。
きっと死ぬ程唸らせてくれるに違いない。
(……楽しい)
エアインテークを拡げ、レーザーキャノンのシールドを格納。新しい推進装置に灯った炎に、小刻みに負荷をかけて轟音を鳴らす。
603
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/13(月) 13:40:30 ID:rFfMzBXU
(『俺』はとても、楽しい)
反応炉のサイクルを加速し、機体全体に毛細血管のように伸びるエネルギーラインに、翠の力を走らせる。
(……?)
懐かしい気配がする。
『俺』以外の誰かが、いつの間にか傍に寄り添っていた。
それも二人。
二人分の熱量――感情の動きを感じる。
凍てつく氷のように澄み切った白い影と、熱くすべてを焦がすような炎を纏った影。
『俺』を軸にして、完全なる線対称に立った二人の影がぴたりと静止すると、空間にピリピリとした空気が満ち始めた。
(……ああ。ひょっとして来れたのか、ここまで)
誰だったかはよく思い出せない。
が、『彼ら』が有能であることは体がよく覚えている。
意図せずレーザーキャノンの出力が上がり、砲のオーバークロックを示すサインが画面端に流れ始めた時、朧げに抱いていた予感は確信に変わった。
『彼ら』は『俺』の領域で共に戦ってくれる戦士だ。
(……楽しい。すごく楽しい)
604
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/13(月) 13:41:35 ID:rFfMzBXU
視界の端で小さく閃光が瞬いた。
(あ、もうそんな距離なんだ)
先刻のニョイ・アレイとザンゾーよりも遥かに足が疾い。
(……そうでなくては)
四肢に力を込めるのと同じ要領で、四基の推進装置と斥力装置にエネルギーを集め――解放。
『俺』は大気の壁を破りながら、敵機編隊の背後へ一瞬で移動した。
(――だが『俺』は先刻よりもっと疾風いぞ、『餌』共)
計九機の破砕点をコンマ1秒で視線入力で割り振り、砲身の先端を開いた。
装置の大仰さに対して、余りに細長な翡翠の光線が砲身から次々と放たれる。
一瞬の静寂の後、汎用戦闘機の機体が一様に『ズレ』始めた。
――高出力のレーザーが装甲を貫き、焼き斬ったからだ。
装甲の切断面はマグマのように沸騰し、切断されたパイプから濃緑の燃料が飛び散っている。
ショートした回路から火花が散り、燃料に発火すると――制御を失った翼の鉄塊は紅蓮の炎に包まれた。
(……美しい)
焼けた砲身に残る翡翠のエネルギーの残滓が、甘く躰の中枢を痺れさせる。
605
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/13(月) 16:25:24 ID:rFfMzBXU
――橙に次々と爆縮する汎用戦闘機達。
炎の靄の向こうに、燃え――爆ぜるEVOL反応炉。
(…………)
相手に何もさせなかった。
反応することすら許さなかった。
(これが……圧倒的な、力)
―ィイィィィン ―オォオォォォン…
(…………)
(ククッ……)
(アハッ、アハハハハッ!!)
(知らなかった……『俺』は知らなかったよ……!)
(この世にッ!)
(『喰べる』ことよりッ! 『飛ぶ』ことよりッ!)
(――楽しいことがあったなんてさァッ!)
606
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/17(金) 10:03:21 ID:s2b3M9aQ
わーぉ、見事に飲まれちゃってますね〜
607
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/10/18(土) 20:30:12 ID:4hRdLSag
ところで、気絶した敵との強制接続とかはやるのかね?
608
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/11/24(月) 23:15:37 ID:xn7yDgsY
支援
609
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2014/12/14(日) 19:28:03 ID:uLIRPmtg
http://www.fc-business.net/qgesw/
610
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/01/20(火) 16:34:07 ID:T0hJFRAg
ageる〜よ〜
611
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/03/08(日) 23:55:33 ID:2urx/moI
ageますが?
612
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/05/06(水) 06:05:06 ID:ZW.J7PuI
ageage
613
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/05/15(金) 12:15:40 ID:6o0pfKgE
支援
614
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/28(火) 21:37:02 ID:QLQnY8mU
しえん
615
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/07/28(火) 23:02:23 ID:ZdjoQD4.
支援
616
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/08/17(月) 13:16:55 ID:cMzvXSJk
ひとっ走り付き合えよ
617
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/10/10(土) 22:24:23 ID:TKGL8qzQ
ほ
618
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/10/14(水) 10:12:33 ID:Eqy6Jyzw
サツバツ!としてきたから書きたくなくなっちゃったとか?
619
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/10/15(木) 00:47:43 ID:1k/n9E52
1年か…完走してほしいけどな…
620
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/01/17(日) 16:50:26 ID:S6sKplXY
ageてみよ
621
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/03/22(火) 21:18:13 ID:YtY1tPM2
わ
622
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/05/05(木) 22:46:06 ID:UgNvK.8A
支援
623
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/07/15(金) 15:58:27 ID:A5Zdi1cA
はよ
624
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/08/30(火) 17:36:56 ID:t/32yos6
待ってる
625
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/10/26(水) 22:40:16 ID:3kToF23E
一応age
626
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/04/04(火) 15:30:00 ID:Z37dCZug
ほす
627
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/07/17(月) 21:05:28 ID:1Ef2GpxQ
ほ
628
:
◆/7WpKbL.5s
:2017/07/18(火) 03:24:25 ID:cJkGXRi2
どうも
>>108
です
このスレはとっくに落ちているものと思っていたのでかなり驚きました
とても長い期間保守していただいたようで、嬉しい反面申し訳なさでいっぱいです
そして残念なお知らせをしなければならないこともまた心苦しいのですが……
このスレの続きはお届けできないです
本当に申し訳ない
629
:
◆/7WpKbL.5s
:2017/07/18(火) 03:24:59 ID:cJkGXRi2
まだこの板で自分が更新しているスレ、もしくは停滞しているスレに理由は書きましたが
現在重度のスランプ状態です
かなり前に作品がこっぴどく批判されてから、以前のようにまるで書けなくなってしまいました
(スランプを脱したくて
勇者「娘に過去がバレまして」娘「伝説のおちんちん!」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1440342014/
を投下
同じく脱するべく
男「念願のセクサロイドを手に入れたぞ!」メイド型「膣温は3000度」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1479661407/
を相も変わらず亀のような速度で更新しています)
630
:
◆/7WpKbL.5s
:2017/07/18(火) 03:26:12 ID:cJkGXRi2
ただ、現状まともな作品を書ける力(特に地の文)が無くなっているだけで
このお話のストーリー自体は完結していて、使用する安価も処理方法が大体決まっています
衝動的に消してしまった部分を補完しつつ、ざっくりとあらすじや状況説明を投下していくだけならば、何とかできるかもしれません
631
:
◆/7WpKbL.5s
:2017/07/18(火) 03:26:46 ID:cJkGXRi2
LRでSSモドキも投下可能とあるので、LR違反にはならないとは思いますが……
まともな続きを提供できないのも事実です
相変わらず投下速度が遅いのも変わらないですし、
未完成品投下される位ならエタ宣言してほしい、という意見も勿論あると思います
なので少し意見を募ります
それでもいいと言う方がいるのなら、続きのようなものを投下していこうかなと思っています
632
:
◆/7WpKbL.5s
:2017/07/18(火) 03:27:19 ID:cJkGXRi2
必要ないようであれば終了宣言をし、このスレは以降sage進行で下へ送ります
633
:
◆/7WpKbL.5s
:2017/07/18(火) 03:28:43 ID:cJkGXRi2
長々と失礼しました
久しぶりの更新がこんな報告で、続きを待っていた方を裏切る形になってすみません
634
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/07/18(火) 07:14:06 ID:5DiOH102
安価のをどう処理したか気になるし出来ればざっくりと投下してほしい
635
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/07/18(火) 15:09:36 ID:bq1USOqI
ダイジェスト化はちょいと……いえ、かなり残念ではありますが、まだ書いて下さるならお願い致します……!
636
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/07/18(火) 22:06:49 ID:x77HYXBk
木っ端ながらも書き手の一人としては調子が悪い時の書けない辛さは分かるから無理しないで良いよって言いたい所だけど
読み手の一人としては続きが読めるなら時間がかかってでも読ませてもらいたいって気持ちが強い
落ちてしまってはいるけど、格ゲースレも楽しみにしてたし、上記の勇者スレは読んでて興奮した(色んな意味で)
そんな訳で更新いただけるなら楽しみに待ってます
637
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/07/20(木) 18:56:45 ID:pTJ7GDck
続きがあれば是非みたいです
638
:
◆/7WpKbL.5s
:2017/07/27(木) 02:44:00 ID:BoKoHZOI
レスありがとうございます
投下途絶えたの3年近く前になるんですね、感謝の気持ちしかないですホント
自身の情報整理も兼ねて、使用が終わった安価を出しておきます
639
:
◆/7WpKbL.5s
:2017/07/27(木) 02:49:23 ID:BoKoHZOI
クレヨンしんちゃん
キテレツ大百科
ソードアート・オンライン
551の豚まん
男体化
ロシア兵
量子デコヒーレンス
ミトコンドリア
インポロピー
エントロピー
カップヌードル一年分
地球
進化
掘削機
ロケットとかのジャイロ
迷いなき覚悟
カブトボーグ
黄金の精神
カブトムシ
恐怖
全 編 オ ン ド ゥ ル 語
高等学校1年教師陣〜オリュンポス〜
おぺにぺに
どうしてベストをつくさないのか
いつやるの?
(いまでしょ!)
>>37-39
3つ分(37 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/15(月) 15:45:22 ID:52knEmtw い
(38 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/15(月) 15:55:12 ID:o9MBNmQc ま
(39 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/15(月) 16:10:15 ID:i65ktjXcで
640
:
◆/7WpKbL.5s
:2017/07/27(木) 02:51:42 ID:BoKoHZOI
自己インダクタンス
書く気の無い作家
エレレレ
ニート (NEAT)
NHK
ハイチュウ
カウンター
ユニタリ作用素
ジャポニカ復讐帳
ガチムチの女装
阿部さん
貧弱ゴリマッチョ
もののけホモ
TDN
池田ァ!
ダーウィン4078及びダーウィン4081(スーパーリアルダーウィン)の自機みたいな奴を登場させてほしい
ジャッジメントですの!
ソボレフ空間
究極なる闇の力
え?なんだって?
激オコスティックファイナリアリティぷんぷんドリーム
鞭以外の道具でスパンキング
股間のスタンド
ルシファーズハンマー
シャイニング・プラネット
俺は本当のことが知りたいんだ!
「ドランゴンボールは3.14個しかないんだとよ」
ジョイメカファイトのスカポン登場
綿あめ
邪神ケイオス
641
:
◆/7WpKbL.5s
:2017/07/27(木) 02:52:20 ID:BoKoHZOI
管理局の白い悪魔
チロルチョコ 最後の聖戦
レン「んんっ、やめてくださいマスター!!」男「駄目だよレン君? おちんちんの皮を剥かないと歌声に艶が出ないぞ?」ヌコヌコヌコヌコレン「ぃやぁっ、ひぅっ、ぁ、あ゙あっ、ふんん!!」プルプル
兄弟子によるかわいがり
ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲じゃねーか。完成度たっけぇーなオイ
ランバ・ラル、特攻!
爆撃
プレコンパクト
「俺、この戦いが終わったらオナニーするんだ…」
「俺、授業が終わったら部活行くんだ……」
642
:
◆/7WpKbL.5s
:2017/07/27(木) 02:59:43 ID:BoKoHZOI
物語に使われた順番ではなく、安価順なのはご容赦ください
安価は曲解して無理矢理使われているケースもあります(多分これからもあります)
Ex:ソボレフ空間→セルゲイ・ソボレフが支配する空間
また、使用した安価は再度使われることもあります
643
:
◆/7WpKbL.5s
:2017/07/27(木) 03:06:50 ID:BoKoHZOI
投下できなくなるのが一番怖いので、箇条書き、設定書き、少量投下含めて何でもありで投下します
必然的に読みにくくなります、申し訳ない
近日中に投下予定です
見てくれは悪くとも、彼らの物語を何とか完結させます
お付き合いください
644
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/07/27(木) 04:18:50 ID:MODE3adc
改めて見てみるとすんごいな……投下、楽しみに待ってます!
645
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/07/27(木) 09:53:51 ID:qq5kcEGo
期待
646
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/07/30(日) 00:23:44 ID:F9PS93nU
楽しみだなぁ
647
:
◆/7WpKbL.5s
:2017/07/30(日) 01:21:57 ID:6QW9oftQ
BEASの持つ獣性と完全にシンクロしてしまった池田は、空を埋め尽くす弾幕に対して一切防御を行わずすべて受けきる。
暴走した結果故の被弾。一同は死を覚悟するが、BEASは強さの段階を1つ下げただけに過ぎず(KUES→ZUGAU)
爆破機能を殺したツインミサイルにて敵機を破壊しEVOLを獲得(ZUGAU→MEASA)
更なる力を手に入れ、EVOLを喰らいつくすBEAS(MEASA→MALTO→SEAS→DEAME)
DEAME形態でペータエフに神風特攻を行う。
戦艦ペータエフの装甲は厚く、BEASは致命的な損傷を受け大破――したはずだったが
ここで最後の進化が発動。外敵からダメージを負ったことで生き残る為に究極の変異を遂げる。
(DEAME→BLACK DEAME)
※BLACK DEAME形態は本来は敵弾を無効にするだけに留まる為、撃つショットがありとあらゆるものを切断消滅させる属性を持つ設定にする。
結果として、戦艦の尾から頭を真っ二つに機体で引き裂き(描写参考:スーパーキャビテーションによる超高速水中移動)、
超特大のEVOLを喰らいながら突き抜ける。
※安価
>>62
ダーウィン4078はシューティングゲームであり、BEASはその機体
本来のシューティングのパワーアップシステムとは大きく異なるシステムが特徴。
被弾やパワーアップアイテム(EVOL)取得のタイミングで、パワーアップ後の形態が複雑に分岐する。
BLACK DEAMEは悪魔のような生体的なデザインで、ゲーム中最大の火力を誇る(敵弾に対して無敵でもある)
※弱点として、BLACK DEAMEは一定時間後に最弱形態(PISTER)に戻ってしまうリスクを持つ
◆作中取ったルート
BASUM→SHARRU→MISEAVE→TWIPET→DODOK→ZUGAU→KUES→被弾→
→ZUGAU→EVOL取得により逆進化ルート確定→MEASA→MALTO→SEAS→DEAME→被弾→BLACK DEAME
648
:
◆/7WpKbL.5s
:2017/07/30(日) 01:24:17 ID:6QW9oftQ
>>7
安価消費
オーバーキル
・ペータエフの破壊描写
649
:
◆/7WpKbL.5s
:2017/07/30(日) 01:29:20 ID:6QW9oftQ
※捕捉1
相手を吸収し強くなる利点と、ストレスを受けた際に形態を変化させて対応することで常に強くなるBEAS。
星そのものを支配しようとするイヴと、それに抗う池田達。
進化と生存競争はこのお話のもう一つの主題でもある(★この戦闘後に触れること)
特にBEASの存在はラスト付近にてキーになる為、BEASで必要な情報はすべてこのシーンの中で終わらせること。
※捕捉2
一度起こした進化は少量のEVOLで、かつ高速で再現が可能になる(EVOLのストックを残骸から確保する描写)
◆シューティングのパワーアップ順を一度目にしたプレイヤーは、容易にそれを再現できる点から引用
→究極形態を池田一行は手にした
※捕捉3
BLACK DEAMEは生体的なデザイン(悪魔か、蝙蝠を思わせる邪悪なデザイン)
力を機械で突き詰めた結果、生物のデザインへ立ち返り、辿り着く
自然に今存在しているものは、最適化を突き詰めたデザインであり
イヴもBEASもその先へ到達しようとしている(前者は意思から、後者は生存本能から)
650
:
◆/7WpKbL.5s
:2017/07/30(日) 01:33:45 ID:6QW9oftQ
精神への過負荷で気を失う池田。
同時にBEASはBLACK DEAMEの形態を解き、PISTERへ。
◆時間制限があることを、パイロットへの負荷限界で再現
回復を待ってミーティングを行う一行。
リターンが大きい反面、背負うリスクも大きい為、議論。
相手の首を取るには、振る刀の範囲の中に首を無くてはいけないと池田は豪語する。
安全圏から勝てる程甘くは無いというセルゲイの言葉を受けて、議論終了。
阿部、スカポンも了承、全員の意見は一致するが
・余りに凶暴過ぎる
・精神汚染に近いものがあった
・イーモン博士とイメージが結びつきにくい
と言う疑問点は積み残したままとなる
◆◆◆ペータエフとの戦闘 BEASの覚醒編 了◆◆◆
空と海への警戒を強化し(ペータエフのEVOLパーツを食べたことで色々丸見え、かつ敵の本拠地のマップも入手)
即席のコントローラー(それぞれがBEASの意識へ強制介入する装置)を阿部、スカポンペアが作りつつ、一行はイヴの待つ基地を目指す
651
:
◆/7WpKbL.5s
:2017/07/30(日) 01:34:20 ID:6QW9oftQ
今日はここまで
652
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/07/30(日) 05:03:54 ID:f.KbJGpU
情報量がしゅごい乙
653
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以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/07/30(日) 21:41:59 ID:4Bwdrl4.
俺にも見えるぞ……描写されていない筈のシーン。そのやりとりが……!
乙乙!
654
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/08/01(火) 15:59:12 ID:LQw6IdfU
進化ルートまで……よく研究して下さってたんですね
655
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/10/17(火) 18:57:43 ID:2.oeTeeo
ほ
656
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/01/05(金) 21:51:27 ID:CmD7ycas
すげえな
657
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以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/01/11(木) 22:42:31 ID:xIwN0BO.
あけおめさんやで
658
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以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/13(火) 21:57:45 ID:0JNr9ULo
アゲトコ
659
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/12/23(日) 18:18:43 ID:AM/aUrEs
ゴリポン君
660
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以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/27(土) 15:33:07 ID:aIFFsPKM
神:崩御再麟平成天皇
SSS+:愛子(皇位継承)≒悠仁(皇族を越えた皇族)
SSS:リボーン昭和天皇、令和天皇2020
SS+:KK、秋篠宮最終皇態zero
SS:クローン昭和天皇、昭和天皇、平成天皇、悠仁(皇位継承)、佳子眞子(双烈融身)、聖母美智子
S:愛子(影武者)
AAA:鬼紀子、牙雅子、皇太子、成人悠仁、学習院に通っていた平行世界の眞子、"ニンゲン"、K'sマザー
AA:秋篠宮、Komuro-KEI、美智子、皇宮警察
A:使用人にキレる紀子、臨月雅子、圭兄ちゃん
B:佳子、眞子、雅子、紀子、玄孫と言い張る竹田
B+:宮内庁職員、悠仁
C:ブルーギル、愛子
F:気圧ポテチ、偽りの皇族竹田
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