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《only world》 Ver 0.03
1
:
<Nameless Player>
:2012/04/05(木) 05:30:53 ID:cYm0hYUc0
ゲーム内専用のロールスレッドです
《only world》内でのロールは基本的にここでどうぞ
【名称】 《only world》
【設定】 今より少しだけ未来の世界。インターネットが現代よりも格段に普及し、それによってネットゲームのプレイ人口も増加
とある有名なゲーム会社がリリースした新作MMORPGが大ヒット。その自由度の高さと圧倒的なボリュームから、MMORPG界でも最上位のプレイ人口を得る
ゲームそのものの世界観は王道のファンタジーものであるが、システムや細かい設定等は、他のあらゆるMMORPGから切り取ったかのような「ごちゃまぜ」状態にある
また公式が頻繁にアップデートやイベントを行なう為、未踏の地が数多く散在していたり、新たなスキルがいつの間にか追加されていたりする
【システム】 キャラクターメイクに非常に自由度があり、所謂《スキル制》。レベルの概念は無く、その分プレイ時間による知識や慣れに影響される事が多い
ステータスは個別に振る事が出来るが、覚えたスキルによって変動する事もある
スキルの中には特定のステータスや所持アイテム、及び他のスキルを覚える事によってしか覚えれないスキルも存在し、その数は非常に多く多種多様
中には、持つ者が非常に少ない、所謂《ユニークスキル》も存在しているようだ
また、キャラが死亡した場合、バフ他ボーナスやメリットの喪失・一定確立で重要アイテム損失等の《デスペナルティ》が発生する
拠点となる街以外ではPVPを行なう事も出来るが、一方的なPKを行なった場合は《犯罪値》が増加し、一定期間マーカーの色が変化したり、特定のスキルの使用不可・デスペナルティの増加等が発生する
【世界】 アップデートによって新たなダンジョンやマップが現在進行形で追加されており、未だ未踏の地も数多く存在している
ダンジョンの形状はアイテムを捧げる事によってランダムに変化する、所謂《インスタントダンジョン》
また、各地の街からはプレイヤーが多く存在する《拠点》に移動する事が出来る。殆どのプレイヤーは、パーティの募集やアイテムの売却をそこで行なっている
【その他】 その規模の大きさから、専用の情報サイトや掲示板等も存在し、様々な情報が日々行き交いしている
最近、それらから「キャラロスト現象」や「データ外の謎のモンスター」等、仕様を逸脱した明らかな異常性がまことしやかに囁かれているようだ
2
:
《Gretel》
:2012/04/05(木) 07:10:07 ID:Ursl1sq.0
前
>>1000
っ…………!
【胸を指された少女が、顔を周知で真っ赤に染める】
【あかん、地雷踏んだでこれは】
う、五月蝿い!
リアルだったらもうちょっと大きいもん!
それに、成長期だもん、まだ大きくなるんだよ!
【涙目になって、子供みたいな事を喚く少女】
【もう、なんていうかさっきまでの威厳だのが全部パーである】
【手ごろな石を取ると、凄い勢いでテラーへと投げつける】
【本来、パーティを組まない人間にこんなことをするのはマナー違反だが、今の彼女にとってそんな事はどうでもいいのだ】
うぅ…………
【ちょっと落ち着いたかと思うと、今度は体育座りで地面に「の」を書き始めた】
【完全にいじけモードである】
……寧ろ、それだけしか与えられないんじゃないか
どーせ、その間に攻撃されてボクが負けますよー、だっ
【あかんで、この娘完全に拗ねてますよお兄さん】
【しかし、実際スキル硬直がある所為で、“普通ならば”その間に攻撃をぶち込めば、それだけで終わるだろう】
【近接武器使いが体力にステータスを振るのは、スキル後硬直の間に他の攻撃を打ち込まれれば死ぬからだ】
【ただ、彼女の戦闘を一度でも耳にし、眼に焼き付けた人間ならば】
【“本気モード”の彼女を知っている人間ならば】
【それが、彼女に対して一切通用しない事を、知っているのだろうが】
【“二刀流”――彼女の“本気”であり、そして“本当の”彼女の姿】
【右手に剣を、左手に盾を持つ、所謂普通の剣士型アバターの道を大きくはずれ】
【“防御せず、ただ、攻め続ける事”だけに特化した、彼女を“舞姫”たりうる本質】
【その圧倒的、人によってはチートとすら言える性能は、何しろ右手と左手で別々の片手剣スキルを使う、通称《デュアルエッジ》】
【右手と左手で二色の剣技を扱い、そして二刀流スキル最大の特徴“手数”で反撃する間もなく敵を屠る姿は、まさに“剣の舞姫”】
【目の前の拗ねている少女からは、考えられない事だが】
/
>>1
乙
3
:
解凍れんじ
:2012/04/05(木) 07:11:10 ID:EhujgPGY0
前
>>997
【まとまらない思考を、口を開くことで無理やりにかき集めながらようやく言葉にし終える】
【「何か、おかしいことをいったんじゃないか」――不安げに、彼女の顔を見上げたその瞬間】
わ、わわわっ……!
【キラキラした瞳で覗き込まれ、思いっきり全身を揺さぶられる】
【Gretelのステータス補正に加えてれんじの装備重量が極端に小さい為、手の動きに合わせ首までがくがく上下してしまう】
【……傍から見れば、元気いっぱいの妹に姉が振り回されているようでさぞ滑稽であろう】
と、とりあえず……落ち着いて……っ
目が、目が……〜
【ああ――きっとこの少女は、素直なだけなんだ】
【だから気に入らない相手や行為には敵愾心を露にし、報復さえも恐れない】
【だから全力で愉しもうとし、道連れにも求め、己の感情を飾ることなく表現する】
【《Gretel》の纏う白は高貴と神聖とは無縁のもの】
【新たな芽吹きを育てる、雪解けの光景そのもののような心地よさの白だ】
【――頭の上に星を幻視しながら、そう思った】
4
:
<Nameless Player>
:2012/04/05(木) 07:26:04 ID:cYm0hYUc0
>>2
あかん地雷踏んだ
「・・・・・・彼氏に揉ん」
NO DAM!
石礫が頭に当たり、それをダメージ判定として計算
という訳でノーダメージ表記。だが発現は中断された
それにしてもまさかこれが慰めとでも言うのだろうか。場合によってはとどめである
「ちっちゃくてもいいじゃないですか。変にあるよりはスレンダーな方が好きですよ」
「おっと、別に私の好みは訊いてませんでしたね。これは失礼」
肩を竦めるエモーション
その後の言葉に、騎士が先程よりも大声で笑った。豪快に
「ッハッハ!それだけ、と言いますかッ!」
「何たる不遜、これだから称号持ちは恐ろしいッ!いやはや!ハハハッ!」
一頻り笑った後、槍の石突に右手を乗せた
そして口を開きだす
「《デュアルエッジ》、その称号は連撃の証明に他なりません。ディレイのほぼ無い攻撃に防御というものは無力なのですよ」
「そもそも、一撃貰っただけでそれだけHPが減っては私の戦術が崩壊します」
5
:
《Gretel》
:2012/04/05(木) 07:30:31 ID:Ursl1sq.0
>>3
――――よし!
【いじけモードから復活したのか、屈みこんでいた少女が立ち上がる。なんというか、切り替えの速い人だ】
【思いついたが吉。とにかく実践あるのみ。それが、彼女の信念】
【身体を延び延びと動かして準備運動してから、顔に満点の笑みを浮かべて】
それじゃ、早速やってみようか!
とは言っても、どれでも良いのかな?
何か、特定のウサギでないとダメとかだと困るんだけど……
【首を捻って、そんな疑問を呟く】
【「まあ、道を見つけたとしてもあんなセクハラ男には教えないけどね! と」】
【テラーを指差して、ちょっと意地悪くそんなことを言う】
【胸の事を言われたのが地味に恨みを買ったらしい】
【割とリアルでもこんな外見なのかもしれない。話し方も動作も、まだあどけなく子供っぽい気がする】
【ロールプレイではない、素の部分から感じられる、子供の無邪気さ。悪い人に騙されるんじゃないか、と心配するくらいに】
【――――と】
【不意に、周囲のプレイヤーが、何やらそわそわしている、気がする】
【そう――考えれば当然なのだ】
【《Gretel》は仮にも古参の上位プレイヤー。しかも、そのプレイスタイルや外見、そして性格は、いろんな意味で人の眼を惹き易い】
【某アングラ掲示板には、アブない趣味を持った一部の人たちが、彼女の事をストーキングしているとも言われる程だ】
【そんな彼女が、このクエストで騒ぎながら攻略法を考えている。しかも、いつもの彼女の行動範囲では見慣れない仲間を連れて】
【そう、視線を集めないはずが無いのだ】
【しかも少女は、自分たちが集めた情報、作戦を秘匿するつもりも無い。そういったプレイヤーでは、ない】
【聴かれていたのだ。パーティチャットも使っていないし、有名なプレイヤーが近くに居れば、当然といえば当然である】
【同時に、有名なプレイヤー――彼女のような者は、常にこうやって喋ったり、行動した事をヲチされるのか、という事実も浮かび上がってくる】
【周囲のプレイヤーが、一斉に“ウサギを狩る”から“ウサギを護る”へと戦術を変えた】
【これは――少々本気で急がないと、先をとられてしまう可能性がある】
【人数制限の表記は無いが、このドS運営の事だ。表記なんて全然信用ならない】
6
:
解凍れんじ
:2012/04/05(木) 07:34:40 ID:EhujgPGY0
前
>>1000
え? 行動を見たまんま考えただけだけど?
【さも当然といった表情でさらりといってのける】
【むしろ、『テラーが何を言っているのか分からない』といった思いさえ垣間見える】
貴方と一緒なら……いいよ
【アンデット相手に魔法使いが苦戦する点は、KBが殆どなく距離の計算ができないところだ】
【……一撃でも喰らうと蒸発する可能性のある少女のような特化型なら尚更だ】
【常に周囲に気を配り、全てのプレモーションを把握し、地形を熟知し常に位置取りを変える必要がある】
【だが、テラー級の壁役が居るとすれば話はまた変わってくる】
【同クラスのモブと比較し、動きが往々にして遅いアンデットなどただの的でしかない】
【例え大量に引っ掛けたとしても、彼の防御力なら自分が殲滅するまで耐え切れる】
今度連れていってよ。探索つきあってあげる
【なにより、幾度かの共闘を経て――テラーのことは信頼しているのだ】
【柔らかい微笑を浮かべると、自身抱える長大な杖よりなお高いその頭を】
【少し伸びをして、その杖の先でこんと叩いた】
あはは。いいじゃない、おかげで初心者に大人気よ?
【自身もその恩恵に預かったことがあることを思い、少し噴き出す】
【……身体的な暴力は諦め、「……貫通ならまだ抜けるよね?」とぼそりと呟くにとどめた】
//1おつt!
7
:
《Gretel》
:2012/04/05(木) 07:45:58 ID:Ursl1sq.0
>>4
うっさい黙れセクハラ要塞!
【なんという酷いネーミング】
【涙目なまま、れんじに「あんなセクハラ男なんてほっといていっちゃおう!」なんて告げる】
【好感度一気に激減である。いや、実際そんなに嫌われてもいないのだろうが】
【彼女が本当に嫌っているのは、このゲームのリソースを独占しようとする、自称保守派の古参プレイヤーだけなのだから】
【しかし、発言が取り消されてある意味良かったと言える】
【もし言葉がそのまま通っていたら、間違いなく千切りにされていただろう】
【“縦斬りされる”ではなく、文字通り“千回斬る”という意味で】
……なにさ、実際“それだけ”じゃない
笑っちゃってさ、変なの
【ぷくっと頬を膨らませ、そんなとんでもない事を言う】
【そう、彼女としては、本当に“それだけ”しか、与えられていないのだ】
【圧倒的な火力は、本当に圧倒的な火力は、自分の一撃がどれだけの敵を屠れるかを自覚する事すら敵わない】
【彼女が“二刀流”になるのも、本当は相当珍しい事なのだ】
【何故なら、“片手剣”で十分過ぎるほど強い火力を持っているから】
【“攻められたら弱い”では、無く。攻められる前に、全てをなぎ倒してしまう、圧倒的蹂躙】
【実際、彼女の《ストラトス》一発で、殆どの敵はHPを霧散させるか、させなくとも赤ゲージまで減少させるだろう】
ディレイが無いわけじゃ、無いんだけどね
繋がる攻撃には限度があるし、全部防がれたら隙も大きい
それに……剣を失うと、途端に弱くなるし
【そもそも、大抵の敵は“繋がる攻撃が無くなる”頃には、消滅しているものだが】
【彼女に憧れて“二刀流”を始めたプレイヤーも、そう少なくは無い】
【だが、ここまで《デュアルエッジ》を扱える人間は、この世界にはそう居ないだろう】
【難しすぎるのだ。本当にコンマ秒数を求められるタイミングで、次の攻撃を発動させなければ、硬直上書きなぞできるはずが無い】
【“加速”を追い続けた彼女だからこそ、出来る芸当】
8
:
<Nameless Player>
:2012/04/05(木) 07:57:01 ID:cYm0hYUc0
>>6
「自覚はしてますがね。やめる気はありませんが」
格好を付けて?言う内容はただの開き直りである
背越しに少しだけ首を傾け、遠方のざわめきに耳を澄ます
「・・・・・・ッハ。」
やけに低く、重い声。鼻で笑ったらしい音が聞こえた
「え、何ですか告白?あ、わかってますから石投げないでください」
わかってるなら口に出さなければいいのにと誰もが思うだろうが、これが甲冑の性分だ
今更変わる訳もなく、また誹謗中傷物理攻撃もガン放置である
「おぉ、それは助かります」
「・・・調度、《欲しい物》もありますしねぇ・・・」
「にしても、初めて会った頃とは偉い違いです。最初は焼き殺されるかと思いましたが」
「ああでもしないと、初心者では達成しにくい初期クエストも増えてますしねぇ。サド運営ですから」
最近では初心者同士でパーティを組んでも倒せないボスがいるダンジョンの攻略クエストもあるらしい
遥か以前だが、声を掛ける事も出来なかった自分にPOTを譲り、パーティに同行してもらった事を思い出した
「大人気の割には中堅の皆さんから時々殴られますよ?」
見た目です
>>7
「フフン、牛乳でもあげましょうか」
ヌー印牛乳がばら撒かれた!ワンスタックで15本なので90本分か
さり気なく中にはヘイトポーション―ヘイト値を上昇させる―なども混ざったりしているが
「セクハラ発言をした事についでは謝罪を。後悔はしてませんが」
「・・・ククカカ、まぁ、貴女にしてみればそうなんでしょう」
「ですが私の様な、取り柄が一つしかない者にとっては“そんなにも”なんですよ」
無論、一撃で死ぬ訳ではない。だがリカバリィが間に合わなければどちらも、差が無いのだ
籠城とは自身以外の要素があって初めて成立する戦術である。つまり、防ぐだけでは勝てないのだ
そういう点では、少女と甲冑は相性が悪い。だが、それでも耐えるのが《鉄壁》たる所以
隠し芸の底を感じられないのも、この《歩兵要塞》の凶悪さを増幅している
「フフン。それでもソードマンとしては破格の火力ですがね。何せ、あの魔剣ですし」
9
:
解凍れんじ
:2012/04/05(木) 08:08:50 ID:EhujgPGY0
>>5
え――あ、うん
【テラーのことには「変態だしね」と相槌を打ちながらも、ふらふらした頭を振って深呼吸する】
【そして――気付いた】
【周りの空気が変わっていることに。こちらに向いていた視線が一気に逸れ、方々で慌しさを増したことに】
【同時、彼女が思ったことは】
(……冗談じゃないっ!)
【確かに、自身とは比べ物にならないほどの上級者に囲まれている】
【さっきの仮説も、全て自力で編み出したとは言い難い】
【しかし――それでも、他の誰でもない、周囲の誰の注意すらも受けていない、この解凍れんじの力も加わっていることも事実なのだ】
【テラーやGretelならいい。だが――他人に先を越されるのは、絶対に許容できない】
【だから、】
《フランベ》
(――《チャージ》)
【瞬時に詠唱を終え、わざと“周囲に響き渡るほどの大声で”技名を叫ぶ】
【初級の、誰でも知っているような範囲魔法の一種】
【故に各々の反応は、その意図を察知しながら一瞥しただけで視線を戻すか、あるいは嘲笑を浮かべた盾役が一歩前に出るだけだった】
【――もし、もしも】
【れんじの傍らに佇む二人のPLが、有名人でなければ】
【その中に混じった、不釣合いで地味な存在だと、侮ることさえなければ】
【スキルの通常のライトエフェクトの内に、更にもう一つ宿る、別の光に気付いたかもしれない】
――はぁぁぁぁあ!!
【教会前に立つ、三人を中心にして周囲に向けて杖を振る】
【――その瞬間、辺り一体を、赤が染め上げた】
【明らかに《初級呪文》の威力ではない。少なくとも2,3ランクは上のスキルに匹敵する火力】
【当然、舐め切っていたPTは反応することは出来ず、唖然とする壁役の盾を貫いて、《やせいうさぎ》を焼き殺す】
【……瞬間、集まった敵意を前に高らかに宣言した】
……狩りもしないモブを囲ってるのは、非マナー行為よ?
>>8
はいはい、戯言は後でたっぷり聞くから、頑張って防いでね!
【――これで大義名分が出来た】
【“周囲のPLの攻撃から自分の身を守っているだけ”】
【という建前で、うさぎを護る事が出来る――!】
10
:
《Gretel》
:2012/04/05(木) 08:10:32 ID:Ursl1sq.0
>>8
い、要らないよ!
良いからボクに近づけないで!
【ばら撒かれた牛乳を見て、まるでそれが世界の敵だとでも言うかのように慄く少女】
【そこまで嫌いか、とは思うほど】
【もしかして、牛乳をばら撒いとけばこの娘には余裕で勝てるんじゃなかろうか】
取り得が一つも無いって……良く言うよ
そんな堅いアバター、そう簡単には作れないくせに
【「それに、どうせ裏の手奥の手が一杯残っているんでしょう?」呟き】
【MMOとは、一方では単なるステータスとプレイングスキルの競い合いだが、もう一方の面で見れば情報とリソースの奪い合いだ】
【少女は、後者が圧倒的に欠けている】
【上位プレイヤーとしての執着も、相手の弱点を刺そうとする考えも無い】
【強い者と戦い、真っ向から勝つ。それが彼女の行動理念であり、彼女を動かす原動力だからだ】
【――――、と】
【何やら、周囲のプレイヤーが妙に騒がしい気がする】
【それもその筈だ。彼女とれんじの間で繰り広げられていた会話は周囲に筒抜けだし、その所為で一つの攻略法かもしれない“仮説”を他のプレイヤーが試すのも道理に適っている】
【少女が、周囲に気付いた様子は無い】
【余りに、純粋。自分が有名である事を、自覚はしていても、重要視はしていない】
【彼女にとって知名度なんてものは飾りでしかないから、それの恐ろしさを判っていない】
11
:
テラー
:2012/04/05(木) 08:27:23 ID:cYm0hYUc0
>>9
「手厳しい」
その一言で区切り、苦笑をVCが拾う
そして解凍れんじの、見知り、それから分析を重ねたあの技を、再び眼にする
「相も変わらずむちゃくちゃで」
「綺麗だなぁ」
暢気な言葉を述べているが、インベントリウィンドウから何かを取り出し
「やれやれ」
砕く
ヘイトポーション。周辺にいる《やせいウサギ》が俄かにこちらを向いた
「はっはっは。この程度」
槍を引き抜き、地響きを立てながら盾を構える
強大な威圧感。戦車を前にした様な錯覚を覚えるだろう
《プロヴォック》
盾を槍で打ち鳴らす。全ての敵は我が下へ、全ての攻撃を我が前に
「万障一切、通る事罷りなりません」
>>10
「おいしいのにぃー」
ぶーぶー言いながら高速で拾う。そして、戦闘体制へ
マントに覆われ、一振りの長大な剣を収めた背は大きく、城壁の如く
だが、そこから聞こえてくる声は会いも変わらず暢気で
「はっはっは。生憎この唯一の世界は、諦めなければ割りと何とかなる世界なのですよ」
楽しげに背で語る
それこそ、cβより続けている男の行動理念
挫折は幾度も。だが、その克服もまた、幾度と
甲冑はGretelを背越しに一瞥し、小さく溜息をついた
「貴女とれんじさんの会話で、周りの方々はビクついてますよ?」
「―なぁ?―」
少女へ言葉を掛けたあと振り返り、周りに見えるPCを睥睨し、一言
男の、変換を通さない地の声だろうか。重く、低く、力のある声
12
:
《Gretel》
:2012/04/05(木) 08:35:24 ID:Ursl1sq.0
>>9
【突然】
【閃光、赤く、紅く、輝き】
【余りの眩さに、思わず眼を綴じる】
【瞼の裏からでも感じる、熱く、燃え盛る炎の気配】
【唖然と、少女はしていた】
【馬鹿火力な魔法を、見た事が無いわけではない】
【だが――《フランベ》において、これほどまでの威力を誇る魔法を扱えるプレイヤーを】
【彼女は、知らない】
はぁー……お姉さん、実はスゴ腕のプレイヤーだったりしないの?
こんなに高威力な初級魔法、始めてみたよ!
【言って、少女が眼を輝かせる。完全に、“うずうずモード”の状態だ】
【強い人間、と認識してくれたらしいが。今は、戦っている場合などではなく】
……でも、一体、なんだってこんな……
【呟きながら、周囲を見渡し】
【そこでやっと、周りのプレイヤーの“意図”に気付いたようだ】
【「……成る程、ね」。少女が呟き、一歩前へと歩みを進める】
【前列に居た壁プレイヤーが、思わず一歩、身を引いた】
【少女が、剣を抜く。黒い刀身から放たれる、焼け付くような威圧感。情報圧】
そうそう、狩りもしないモブを囲うのは、ルール違反だよ
【れんじの後ろに、新たなウサギがポップする】
【守り抜くなら、この一体で十分だ】
【少女が、構えを取った。周囲のプレイヤーが、身構える】
ちゃんと、“狩り合わない”と――ねぇ
【少女が、呟いた】
【グッ、と。周囲の人間が息を飲むのが判る。それほどに、今の少女は恐ろしく、大きなものに見えた】
【正しく、“戦鬼”に】
【自棄になったかのように、周囲の人間が叫び、れんじ達に襲い掛かってくる】
【少女の剣が、一閃。刃が青白く輝き、最前列に居た壁剣士を、鎧ごと、屠る】
【片手剣単攻撃――《スラスト》】
13
:
《Gretel》
:2012/04/05(木) 08:48:19 ID:Ursl1sq.0
>>11
【怒号】
【自棄になったのか、周囲のプレイヤーは、一斉にして少女達を襲い始めた】
【少女が剣を振るう。青白く輝く刃が、壁剣士をあっさりと貫き、屠る】
【片手剣一本――正しく半分の力しか出していないにも限らず、少女は宛ら鬼神のような力で、襲い掛かってくるプレイヤーを返り討ちにしていた】
【とんでもない破壊力だ。これでまだ全力ではないのだから恐ろしい】
【とはいえ――その分、彼女が持つ耐久力は紙同然なのだが】
【流石の攻撃力に、周囲のプレイヤーも一瞬、たじろいだ様だった】
【陣形を組む。前衛、後衛。壁戦士を突っ込ませつつ、後衛は魔法攻撃でこちらを一斉に狙う】
【迫る、炎の矢。後衛にいる魔法使いが、笑った気がした。《Gretel》は後衛からの魔法攻撃に弱いと、判っているからだろうか】
【確かに、これだけの攻撃を当てられれば、いつもの彼女ならば即死するだろう】
【いつもの、彼女ならば】
おっとっと……
あぶないあぶないっと……!
【少女が、その神速の足でテラーの後ろに隠れる】
【ホーミング性能を吹かされた炎の矢の束が、一斉にテラーへと向けられた】
14
:
解凍れんじ
:2012/04/05(木) 09:05:16 ID:EhujgPGY0
>>11
>>12
(流石)
【少女の賞賛に、余裕の笑みに見えるよう作った表情で応じながら内心感嘆する】
【事によっては、自分が敵視されかねないとすら考えていた咄嗟の行動】
【その意図を、二人は敏感に察知してくれた】
(……自分が心配していいような相手じゃそもそもなかったか)
【内心、苦笑しつつも冷静に状況を分析する】
【多勢に無勢。まとも集中攻撃されれば、この二人の力を以ってしても切り抜けることは難しい】
【――しかしそうなることはないだろう。明らかに萎縮している周囲のPLを見、そう判断した】
【第一の理由。一顧にだにする必要の無かった魔法使いが、“未知数の力を持つ火力特化の大砲”に認識が変化したこと】
【第二の理由。先ほど述べたこと、そのままだ】
【自分は《やせいうさぎ》を狙って攻撃した。PLも巻き込んだが、“勝手に”当たりにいっただけだ】
【一方、反射的とはいえ相手は意図的に一人のPL、あるいは一つのPTを攻撃している状況となっている】
【……客観的に見れば、どちらがまずいことになるかは自明の理】
【全くの無名PLばかりなら、口裏を合わせてどんなでっちあげも可能になるが】
【こちらに居るのは《Gretel》と《テラー》だ。どちらも有名な古参PLであり、不法行為を今まで行ったことはない】
【どちらに信が置かれるかは火を見るより明らか。故に、必ず手が鈍る。】
【《デスペナルティ》よりもある意味重い――《社会的制裁》の可能性が、頭にちらついて離れない】
《フライム》!
【本来、定められた軌跡を定められた速度で飛ぶだけの魔法が】
【《壁》となったテラーの影から軌道を曲げて飛び出し、前に出たGretelを背後から狙った剣士の背中に命中する】
【――《ドロウ》。虎の子の補助スキルを大勢の前で全て披露した形になるが、そんなことに対する懸念はなかった】
《フライム》!《フライム》!《フライム》!《フライム》!《フライム》ゥゥゥゥ!
【先ほどのように異常な火力ではないものの、それでも初級魔法にしては大きすぎる火球が四方八方から降り注ぐ】
【威力を求めない、理由は、ごく単純だ】
【何故なら、一瞬でも《KB》し動きが止まれば、その瞬間、死神の鎌が命を刈り取るのだから――!】
15
:
テラー
:2012/04/05(木) 09:12:24 ID:cYm0hYUc0
>>13
笑い声
先程とは異なり、傲岸にして不遜。皆々盾の前に見下ろすかの様に
「ハァッハッハッハ!出鱈目な火力だ!まったく、これが剣舞の姫君か!」
魔力の収束エフェクト、それに続く、《ファイアボルト》
炎の矢はGretelを追い、間に居た甲冑に突き刺さる
だが
《全門耐性》《被攻撃耐性》『塔の盾』
盾を前に出す素振りすら出さず、身体と盾で受ける
減るには、減っているはずだ。ジャストディフェンスもノーダメージの表記も無い
無いが、HPバーは微動だにしない
「・・・・・・・・・」
怖気付く後衛の魔法使い達を一瞥し、突き進んでくる前衛を見やる
徐に立ててあった槍を構え、無造作に投げた。鎖がじゃらじゃらと鳴る
次の瞬間、正面に居た聖騎士装備のPCが後方へと吹っ飛んだ。ノックバックをしたのだ
闇の属性値も上乗せされた一撃は聖騎士の重鎧をいとも容易く貫通し、鎖の鳴る音と共にテラーの下へと引き寄せる
何の工夫もない、ただのシールドバッシュ。聖騎士のくぐもった嗚咽と共に、砕ける様な音が聞こえた
「・・・・・・・・・次は?」
DEAD表示になった騎士を刺したまま無造作に槍を振るい、抜き切りながら呟いた
>>14
「・・・・・これは酷い」
誤爆?いえいえ、ちゃんと《やせいウサギ》には当たっている
どいてくれといったのにその場に留まり、あまつさえこちらを攻撃してきたのが悪い
一瞥する事無く、解凍れんじに向けたであろう言葉が背越しに聞こえてくる
「正義と言う程上等なものじゃぁありませんが、道理は私達にあります。遠慮なさらず」
標的になtt・・・偶然巻き込まれる方は堪った者ではないであろう言葉
背後が壁で強大な火力魔術師を挟むように壁役、そして機を見るや否や突撃し、敵を屠る遊撃手
難攻不落と言って差し支えない
16
:
《Gretel》
:2012/04/05(木) 09:39:40 ID:Ursl1sq.0
>>14-15
【長時間、攻防は続いた】
【敵の攻撃を、テラーが護り、少女がポップした敵のうさぎを、そのままプレイヤーごと屠る。れんじが、その大火力魔法によって援護を繰り出す】
【完全に、此方のペースだ。対して相手は、数は多くとも、初戦はこそこそと人の策を奪おうとする、烏合の集まり】
【圧倒的人数差であるにも関わらず、疲労の具合は完全に相手の方が速い】
【「畜生、こんなの卑怯すぎるだろ」何処かから聞こえた、吐き捨てるような声】
【出鱈目な火力に、出鱈目な体力。連続して放たれる範囲攻撃に壁剣士は進むことすら適わない】
【然し、何時までこれを続ければ良いのか。護っている《やせいウサギ》は、一向に行動を起こそうとしない】
【よもや、間違っていたのか――剣を持ち、舞う少女の頭の傍らに、そんな考えが、ちらと浮かんだ】
【既に、防衛時間は十分を過ぎている。イベント待ちにしては、明らかに長すぎる】
【やっぱり、ダメ、だったか――】
――――ッ!?
【少女の油断を見透かしたかのように、一筋の剣が、少女を襲った】
【剣を振るおうとして、その腕が明らかに重いことを自覚する。間に合わずに、ゲージが一気に四割程度減少】
【長時間の戦闘に、流石の少女も集中力を欠いていたのだ】
【好機、と言わんばかりに、プレイヤー達は一斉に固まって、テラーとれんじの方へと向かう】
【このまま突破して、二人が護る《やせいウサギ》を狩ろうとする作戦だろう】
【いかな二人と言えど、十数人に及ぶプレイヤーの軍に、果たして勝てるかどうか――】
【――――不意に】
【不意に、それは起こった】
【二人の背後――《やせいウサギ》が、宛ら太陽を思わせる輝きで以って、周囲を明るく照らし始めたのだ】
【同時に、周囲を包むざわめき。何事かと、周囲のプレイヤーが騒ぎ始める】
【ウサギは、周囲の喧騒などまるで他人事のように、光を纏ったまま、教会の入り口へと走っていく】
【開かなかったはずの、協会の扉。そこへと、走っていく】
【ただ、全てのプレイヤーが、呆然とする中】
【ウサギは教会の扉の前に行くと、眩い光と共に教会の扉を開く】
【ギィィィ、と。重々しい音と主に、木製の扉が、その入り口を開けていく】
【少女、れんじ、テラー達の視界に広がる、システムウィンドウ】
【-限定マップ《封じられた幸福の在り処》へのポータルが開かれました-】
【同時に、クエスト更新のシステム音。-《しあわせウサギを探せ!》が更新しました-】
17
:
解凍れんじ
:2012/04/05(木) 09:56:12 ID:EhujgPGY0
>>15
>>16
(本当に……凄い……!)
【全員で掛かれば勝てる――分かっていても、その足を踏み出せる勇者がそう何人も居るだろうか?】
【前方では姫騎士が縦横無尽に駆け巡り、戦列を引き裂いていく】
【中盤では鉄壁を誇る盾の騎士が数多の放火を受けても微動だにせず、あまつさえ突撃した聖騎士を容易く撃破する】
【「一瞬後には自分がああなるかもしれない」……普通の人間なら、誰もがそう重い、怯えが心に忍び寄る】
【後ろで見ている自分が思わず生唾を飲み込んでしまうほどだ】
【実際に敵意を向けられ、戦っている彼らにとっては最強の矛と盾が一体になっている様は悪夢としか言い様がないだろう】
分かった……! ハァァァァァッ!
【ク−ルタイム最小の攻撃の連発でも、一つ一つがある一定の威力を持っている】
【体力だけでなく、敏捷系パラまでも全切りした極端な特化型の数少ない利点だ】
【このPTでは、自分でさえ“攻撃”に回るのは隙を見せたときだけでいい】
【普段はただ、白い翼をはためかせる刃持つ鳥が、縦横無尽に飛べるよう“風”を起こすだけでいい】
【が、しかし――】
……っ!
【Gretelの体勢が崩れた】
【高速戦闘が集中力を凄まじい勢いで削っていくことは、後衛の彼女さえ容易に想像できる】
【「もしかして、間違っていたのか」――だとすると、その責任は、こんな無茶をしでかした自分の責任だ】
【せめて一人でも多く道連れにしようと、最大魔法の《チャージ》を開始し――】
【――た瞬間、視界が光に覆われた】
【その元を辿れば、丁度自身の足元をうろついていた筈の《やせいうさぎ》が輝きを放ちながら】
【未実装の高レベルダンジョン。そう“噂”されていた、開かずの間を、開いていた】
【暫し呆然としていたものの、ポップアップ音と目の前に出現した《窓》にようやく実感が湧いてくる】
【私、いや、違う。私たちは――――】
やった……っ、良かった、合ってたんだよ、私たち……!!
【近くに居たテラーに飛びつき、次いでその少し向こうに居たGretelを支えるように抱き付く】
【敏感に感情の機微を察知するフルダイブ型VR機は――エルフの少女の瞳に、涙を生み出していた】
18
:
テラー
:2012/04/05(木) 10:02:13 ID:cYm0hYUc0
>>16-17
長い戦い。テラー自身は疲労も消耗も無く、ひたすらに打ち払い、貫き、防いで行く
まるで流れ作業の様なものだが、ジャストディフェンスが時たま失敗する様になっていた
ダメージは微々たる、というよりテラーのHPが半端では無いのだろうが
遊撃手であるGretelが被弾、一撃で四割とは、流石に脆い
殺到するPC達、正直、負ける気は更々無かったが二人を守るとなると、難しいと言わざるを得ない
「・・・・・・これ、は・・・・・・」
背後で光、軋みと共に、開く扉
コムリンクに表示されるシステムメッセージ
更新されたタスク。つまり
Guard!
《カウンターバッシュ》
先駆けて攻撃してきた斧戦士の攻撃をジャストディフェンスし、カウンターバッシュを発動
複数人を巻き込んでノックバクさせた
「・・・間に合って、良かったですね。お先にどうぞ」
二人に向かって何の気も無く言い、自身は盾を横にして壁とし、じりじりと教会へと下がる
《摺足》
上半身の姿勢はそのままに、下半身が霞む程に地を駆ける、侍の初期スキル。正直キモい
シャカシャカシャカシャカシャカ
やっぱりキモい
19
:
《Gretel》
:2012/04/05(木) 10:16:18 ID:Ursl1sq.0
>>17-18
【一瞬、自分は幻でも見ているのかと、そう、思った】
【視界に広がる、クエストアップを表す、簡潔な文字列】
【それが、言葉以上の意味を持って】
お、わ、ちょ…………
【抱きついてきた妖精族の少女に、思わず頬を紅潮させながら】
【れんじの仮想の体温に、ようやく、自分が“それ”を成し遂げたんだと自覚する】
【全身に、漲る熱気。達成感が全身を包んで、心地良い疲労を与えてくれる】
……やった、んだ……
ボクたち、が……
【次いで、周囲の視線を確認する。呆然としていたプレイヤー達は、一転、我先にと教会の入り口を目指そうと】
【だが、教会へのポータルは三人にしか開かなかったのか、他のプレイヤーは入る事無く弾かれてしまう】
…………
【微笑を称えて、毅然と、教会に近づいていく】
【周囲のプレイヤーは、敵意と、嫉妬の眼差しを向けて】
【それでも、もう】
【少女が、教会の扉の前で、立ち止まる】
【荘厳と佇む聖域への扉は、内側から、神々しい光を放っていた】
【三人が、その逆光を、受けて】
【まるで、天使のように】
……行くよ
【少女が二人のほうを一瞥して、目の前の空間を、タッチした】
【移動するか、というメッセージ。再度、YESをタッチ】
【瞬間。三人を包む、光。視界が白で染まり、思わず眼を綴じる】
【《封じられた幸福の在り処》】
【眼を開くと、そこは巨大な“部屋”であった】
【中央奥には、巨大な十字架。床も、天井も、壁も、一面が真っ白だ】
【正しく、何処かの教会を思わせる】
【そして、その中央で悠然と存在し、逃げる事も無く三人を見詰めている、一匹の兎】
【《因幡の素兎》――仰々しいモンスター名に見合わず、そのHPは、これまでの《やせいウサギ》と同じものだ】
【攻撃をしてくる気配すら、無い】
【ただ、その全身を纏う神々しい気配は、確かにこれまでの《やせいウサギ》と一線を画していた】
20
:
解凍れんじ
:2012/04/05(木) 10:34:53 ID:EhujgPGY0
>>18
>>19
え……? たぶん、その必要はな――
【Gretelと一頻り喜び合った後にようやく体を離し、テラーの方へと向き直る】
【セリフを全て言い終える前に、その内容が結果として現れた】
【……ここの運営は、そういう“お約束”は外さない】
【今一実態がつかめない《神》ではあるものの、そういった意味では彼女は信頼を置いていた
【自身が今まで浴びたことのない種類の視線をひしひしと感じながらも、精一杯胸を張って歩いていく】
【――彼らも、それぞれMMORPGのPLに違いはない。最早八つ当たりにしかならない状況で、手を出してくるとは思えなかった】
……うん、行こう
【二人の顔を一度ずつ覗いた後、深くゆっくりと頷く】
【全身を溶かすような白に、全身を包まれていく】
【あまりの眩さと神々しさに目を瞑り身を委ね、次に見開いたときには、】
【《封じられた幸福の在り処》】
【白。そこは正しく、一点の曇りすらない純白で全てが構成されていた】
【この世のものとは思えない圧迫感に息が詰まる――いや、圧迫感の正体は、部屋ではない】
……あなたが、そうなのね
【口にするまでもなく、フォーカスすることで表示される名前に書かれているのだがそうせざるを得なかった】
【クエストの趣旨からいえば、この《因幡の素兎》を討伐して大団円――ではあるのだが】
【湧き上がる様々な感情がない交ぜとなり、不思議と杖を降ろしていた】
21
:
テラー
:2012/04/05(木) 10:40:52 ID:cYm0hYUc0
>>19-20
敵対プレイヤー達はちゃんと見れただろうか
サ○エさんのテーマも斯くやという程のテラーの踊りを
この状況でされたらウザい以外何者でも無いが
「・・・・・・・・」
HMD越しの光に眼が眩む
光が収まった時、そこは聖堂を思わせる、だがどこか非現実的なのは色調が白だけだからだろうか
光源の位置が判らない。強いて言うなら、この場所自体が光っている
「・・・・・・フム」
先を歩く二人、それを追う様にゆっくりと歩を進める
圧巻されるシンプルさ、視覚に直接届く、醒める様な光景
先には一匹の兎。件の《因幡の素兎》か
《紡ぎ手》に《妖精族の魔法使い》
騎士が前にでる必要は既に無く、二人の行動を見守る様に一歩退いた
無論、奇襲に備えもないという訳では無いが
22
:
《Gretel》
:2012/04/05(木) 10:54:53 ID:Ursl1sq.0
>>20-21
【静寂だけが、白い部屋を覆い尽くす】
【恐らく、教会の外では、先程のプレイヤー達が、今度は自分たちが二番手になろうと躍起になっているのだろうが】
【此処に居る三人になら、判るだろう。最早、このイベントに二番手など存在しない、と】
【《因幡の素兎》が、じっと三人を見詰める】
【――と、不意に教会内に響き渡る、女性の声】
【優しく、包み込むように】
「貴方達が、私の仲間を護ってくださったのですね」
【その言葉は、神々しく】
「私の名は《因幡の素兎》。この世界の総ての存在に幸福と福音を伝える存在」
【少女は、じっとその言葉を聴いている】
「《紡ぎ手の姫》、《伝え手の騎士》、そして《語り部の魔法使い》よ。私は、貴方達をずっと待っていました」
【その言葉は、ゲームで自動算出された、音の羅列を遥かに超えている】
【そう、まるで――“このゲームそのものが、意識を持っているかのように”】
「今、この世界は、邪悪なる存在に侵されようとしています」
「貴方達も聞いたことがあるでしょう。見た事があるでしょう」
「このゲームの常識から“逸脱”した存在を。世界の法則を、狂わそうとする存在を」
【少女が、明らかに動揺したように身体を震わせた】
【それが何かを掴む前に、兎は言葉を続ける】
「彼らは日に日に力を増し、数を増やし、この楽園たる世界に、真の苦痛を与えようとしています」
「その存在には、最早私達も抗う事が出来ません。何故ならば」
「私達は、“神”に縛られているから」
【聖域の中、声は響き、三人へと伝わる】
【彼女はもう、ただの“NPC”ではない】
【このゲームそのものが意思を持って生み出した、“神の欠片”】
【ウサギの姿が、光に包まれ始める】
【それは、まるで神のように】
【ともすれば、それを見上げる少女は、天使のように】
23
:
解凍れんじ
:2012/04/05(木) 11:17:16 ID:EhujgPGY0
>>21-22
【――暫し見惚れ、我を忘れてその瞳と見つめ続ける】
【突如“彼女”が話し始めると一瞬肩を震わせたものの、それ以後はただ、静かに耳を傾けて】
【設定されたNPCとは思えぬほどの、圧倒的な存在感――重度のMMOプレイヤーならば、《情報圧》と称するのだろう】
【それを間近で受け、ここが仮想世界だということを忘れるほどに引き込まれていく】
…………っ
【違和感。――いや、“違和感がなさすぎる”こと自体に引っかかりを覚えた、というべきか】
【フルダイブ方式は主流である半ダイブ方式と比べ、情報量は桁違いに多い】
【そのため、どれだけ人間に近い音声を再現しようと、僅かな抑揚などによる違和感である程度慣れたPLには】
【なんとなく、分かってしまうのだ。最初から0と1で構成された、意志を持たないSVであるか否かを】
【――“彼女”の発する声には、不自然な部分が存在しない】
【そのことに気付いたとき、知らず知らずのうちに息を呑んでいた】
【不思議と脳内に浸透していく音に心を奪われていたが】
【“彼女”が光に包まれ始めた瞬間、はっと我に返り、声を上げた】
待って……!
あの“神話”は……本当に……なにか……関係があるの……?
【――βテスト時にははっきりと記述されていたらしい背景ストーリーの噂を、れんじは耳にしたことがあった】
【普段の彼女なら、呆れ返るような行為だった】
【ゲームの中の存在に、その真偽を問うなど、無意味でしかない】
【それでも……訊ねずにはいられない】
【知っているから。――彼女の語る逸脱、その一端を】
24
:
《Gretel》
:2012/04/05(木) 11:43:06 ID:Ursl1sq.0
>>23
【神に疑問を問う、エルフ耳の少女】
【傍から見れば、それはただ、NPCに真偽を問うという、莫迦らしい事でしかない、筈だった】
【何故なら、普通のNPCは、プレイヤーの声に耳を貸しなどしない筈だから】
「…………」
【静寂。光の中、兎は――いや、その向こう側に居る神は語る】
【確信できるだろう。これは、単なる運営が用意したクエストではない】
【そうであるならばあんな事は語らないし、何より】
【この兎から放たれている情報圧は、宛ら、世界の総てを覆い尽くしてしまわんと】
「……今の私では、まだ、総てを貴方達に伝える事は出来ません」
【女性は、透き通るような声で言う】
「ですが、これだけは言えましょう」
「今の私達に、もう、“魔”に立ち向かう力はありません」
「いいえ。はじめから、持ち合わせていなかった。そう言った方が、正しいか」
【憂鬱げに、其の声は語る】
「いずれ、魔の手下どもは、必ずやこの世界を侵略しようとするでしょう」
「最早その時、頼れるのは貴方がた――“この世界を愉しむ者”しか居ない」
【兎の周囲の輝きが、終に、眼も当てられないほどに大きくなる】
【神々しく、光、満ちて】
「お願いです」
「この世界を――楽園を、救ってください」
【ああ、これでこの兎は去るのだと】
【この場の総ての人間が、悟った、その時】
――待って!
【響く、少女の声】
システムから逸脱した存在……
って事は……“あの人”も……
【その呟きに、光は暫し無言でいた】
【「彼女も、その一人です。ただし、それすらも、序章でしかないでしょう」】
【光から漏れた声は、それで】
【終に光は世界を覆って、七色の輝きに満ちる】
【画面の端で兎の体力が零まで減り、クエストがクリアされた事を示すファンファーレ】
【それすらも打ち消してしまうような、賛歌】
【-《Gretel》に、称号《紡ぎ手の姫》が新しく追加されました-】
【-《テラー》に、称号《伝え手の騎士》が新しく追加されました-】
【-《解凍れんじ》に、称号《語り部の魔法使い》が新しく追加されました-】
【-三名のアイテムストレージに、《幸運の紋章》が新しく追加されました-】
【-ダンジョンが崩壊します-】
【立て続けに並ぶ、システムウィンドウ】
【視界も、音も、総てが光で包まれ】
【閃光。賛美。満ちて、爆ぜて。やがて、何も、感じれなく、なり】
【最後に――「総ての子供等に、幸運が訪れん事を」――そんな言葉を残して】
【次に気が付けば、三人が立っているのは、教会の外】
【さっきまで戦闘を繰り広げていた、あの空間へと】
25
:
解凍れんじ
:2012/04/05(木) 11:55:14 ID:EhujgPGY0
>>24
【夢のような時間が――終わりを告げた】
【今までで最も刺激的で、楽しい思い出。そして、それだけでは収まりきらないもの】
“あの人”って――……。
【翠玉が、紅玉の瞳に重なる】
【先ほど気になった言葉を訊き返すように反芻し……少女の反応を見、口を噤んだ】
今日はとっても楽しかったよ
また、会いましょう。Gretel
【白い肌に微笑を浮かべ、軽く頭を抱くようにして少女騎士へと腕を伸ばす】
【耳元でそっと囁くと共に、フレンド申請を送り――光の粒になって《ログアウト》した】
26
:
《Gretel》
:2012/04/05(木) 12:06:29 ID:Ursl1sq.0
>>25
【暫く、自分が立っていた場所にすら気付かなかった】
【クエストを完了させた達成感、余りの神々しさに、残る感慨】
【そして――ようやく手掛かりを見つけたのだと、そう、思う】
【色々な感情が渦巻いていて、少女は暫く、何も話す事が出来ずに居た】
【不意にかけられた声。あたふたと我に返り】
【交差する、翠と紅の瞳】
【対比する二つの色が、お互いに、何かを感じ合って】
……うん、ボクも愉しかったよ
ありがとう。また会おうね、れんじ
【微笑を称えて、伸ばされた腕に身を委ねる】
【エルフの少女が光の粒となって、消えていくのを、視認しながら】
…………また、ね
【送られたフレンド申請を、笑みを浮かべながら承認する】
【周囲を見渡すと、あのプレイヤー達も流石に諦めたのか、既に周囲は無人となって居た】
【自分も、ログアウトウィンドウを広げる。それを、押す前に】
【ゆっくりと、教会をもう一度一瞥し】
…………
【誰に、でも無く。無言で】
【何かを、伝えるように】
【誰かに、届けるように】
【少女は、光となって、消える】
/乙ー。またいつか
27
:
猩と???
:2012/04/14(土) 17:11:09 ID:GXWapI3k0
【境界の森フィールド】
薄い霧が立ち込める、緑に囲まれた自然のフィールド。
其処は妖精やエルフの領域と人間の居住区間の境界であるという設定の通り、妖精側の出口に妖精の番人風のNPCが配置されていたりする。
薄明を分散させる演出の白き帳は、夜間の視界強化の恩恵を受けるPCをも阻み、白昼であろうと霧の天候は奥まで裾を広げ、侵入者を拒む。
静かそうに見えるマップだが、実はここは初級から中級にかけてお世話になる狩場の一つである。
最近はボスが配置された為初心者には少々厳しくなったが、まだまだ人気は衰えていない。
さて、そんな森の中を今、二人の影が駆け抜けていく。
「はぁ、はぁ……たす、けて……っ!!」
同時に足音が、二人分。此方も声に追従するように移動している。
走る音は双方共に人間の物。走っている一人を一人が追う、といった状況か。
ワンピースの少女と、和服の少年。助けを求める少年の声の主は、名前を見るに追われている方のようだ。
と、一人の足取りが止まった。
もう一人もしばらく走った後、停止する。次の瞬間、追跡者の停止した方向から炎魔法特有のエフェクト音が轟いた。
[PKが出ました!!皆さん逃げてください!!!]
逃げていた小柄な少年のPCは、それだけをMAP全体にシャウトした。
28
:
ホライゾン
:2012/04/14(土) 17:34:56 ID:mSafd2asO
>>27
「……あぁ?PK?」
【ソロで狩りをしていた白灰の豹人が、全体チャットに表示されたシャウトに動きを止める】
「なんだってこんなクソ面倒なフィールドでやんだよ……」
【獣人故の高い聴力はシャウトの前に響いたエフェクト音を捉えていた。
エフェクト音が聞こえると言うことは、それなりに近くにPKがいるということになる。
霧に阻まれ視界はすぐそこで途切れてしまう為、ここに留まっているのは危険だろう】
「……あー、クソ」
【忌々しげにそうこぼし、ホライゾンはその場を後にする。
但し、向かう先はエフェクト音の聞こえた方角だ。
とりあえず暗視スキルをもっているので、PKを一方的に見てやろうとでも考えているのか】
29
:
こま
:2012/04/14(土) 17:44:37 ID:GXWapI3k0
>>28
擦り硝子を通すが如くぼやけた、森の入り口に近い場所。
其の近くに、右往左往している人影が見える。少女だ。
周辺に先ほどシャウトしていた、猩という少年PCは居なかった。
尾と耳が見えるあたり、獣人とも思える人物は、MOBを見つけては攻撃速度の速い通常攻撃で仕留めていく。
火力は、この狩場の適正レベルである中級者の其れではない。通常の火力重視ステの1.5倍以上の威力を確実に叩き出している。
程なくして自分の周囲に集まったMOBを掃討し、敵の不在を確認すると、謎のPCは其方へ体を向けた。
暗視によって幾許か軽減された視界の制限の中、安っぽい紺色のワンピースと靴という店売り衣装が見えてくる。
それぞれの手に握られた、グラフィックに異常をきたした、明らかに正常じゃない武器も同様に。
静かに無言で豹人へと歩み寄る人影。途中にいる敵を倒しながら、一歩また一歩と近づいてくる。
近接していくことで表示されていなかった少女の名前が表示された。逃げるか対峙するかは、そちら次第だ。
30
:
《Gretel》
:2012/04/14(土) 17:51:38 ID:nwl0HsuY0
>>27
【《境界の森》フィールド】
【科学により作られた擬似的な自然の連なり】
【ポリゴンとは思えない精緻な木々と、活力を感じさせる鶯色】
【耳を澄ませば、さわさわと枝と葉の擦れあう音が聴こえてくる】
【そんな景色の中に存在する、小さな、白色】
……うーん、出ないなあ……
【硝子を思わせる、透き通った白銀の髪。瑞々しく、肌理細やかな雪肌】
【全身を纏うドレスもまた、それらにあわせたように白色だ】
【唯一、背中に背負う一本の黒剣が、少女の強さを誇示するかのように鈍く輝いている】
【《Gretel》――グリム童話に登場する、双子の妹の名を冠した少女は、一人そんな事を呟いた】
【彼女は、このゲームではそこそこ(トッププレイヤー達には遠く及ばないが)名の通った、所謂古参プレイヤーだ】
【このマップ――《境界の森》はその緑が多いマップの関係上、所謂自然系の素材アイテムが多く収穫できる】
【その為、彼女のようなプレイヤーも時折このマップを出入りし、素材アイテムを収穫しに来る事がある】
【彼女も今、丁度切れ掛かったPOTアイテムの補充の為に、このマップで素材の蒐集を始めていたところであった】
【――その時】
…………ん?
【不意に、チャットに表示された文字列。誰かがシャウトしたのだろう】
【見れば、PKが出たという通達。或いは警告】
【そう多い事ではないが、しかし珍しい事でもない。PKが認められているゲームでは、得てして存在しうる光景だ】
……なんとも、まあ
初心者キラーかな? 熱心ですこと
【皮肉の聞いた声で呟いて、シャウトを返す】
【[Gretel:貴方の座標よろー] 状況のわりに随分と余裕そうなチャットだ。いや、チャットだから余裕そうなのかもしれないが】
【彼女の性格を知らない人間からしたら、莫迦にしているとも捉えられかねない】
いっちょ、その顔を拝みにいきますか
【呟き、瞬間、少女が動いた】
【体力と防御力を犠牲にして生み出した敏捷値で、緑の中を駆ける】
【“座標”――プレイヤーの現在位置を示す数字を教えてくれとは頼んだが、実際、逃げながらチャットを打つのは中々に困難な所業だろう】
【そう思い、とりあえず闇雲に、チャットの主を探す事にしたのだ】
【偶然か、必然か。少女と、シャウトされた主の居場所は、そう遠いものではなかった】
【闇雲に走った方角も、丁度戦闘が行なわれている方向だ】
【途中に何か邪魔か、イレギュラーなものがなければ、この白い少女は、彼ら若しくは彼女らの元へと駆けつける事に成功するだろう】
【隠蔽スキルなどは使っていないので、勿論向こうからも、駆けて来る少女を視認する事が出来る筈だ】
31
:
ホライゾン
:2012/04/14(土) 18:00:45 ID:mSafd2asO
>>29
「上級プレイヤーの戯れにしても……ヒッデェなー…」
【目を凝らしながら歩いていった先で見えたのはフィールドを蹂躙する何者かの姿だった。
なんの武器を使っているのかは分からないがその攻撃は速く、重い。
斧を装備した時の自分以上のダメージをあの速度で繰り出しているということは、このフィールドに見合ったプレイヤーではないのだろう。
このフィールドではあのプレイヤーには役不足(誤用)なはずだ】
「っ!見えてんのか?そりゃキッツい…………あ?」
【迷うことなく此方に向かってくるプレイヤーに流石に逃げ腰になる。
しかし、逃げるには至らなかった。
見えてしまったプレイヤーネームに思わず思考し、足が動かなかったのだ】
「こまって……ぇえ?」
32
:
こま/猩
:2012/04/14(土) 18:18:11 ID:GXWapI3k0
>>30
数刻置いて、猩というPCから耳打ちが届いた。
w「ごめんなさい今気がつきました!
えっと、今ハイディング系のをつかってて、気づかれそうなので耳打ちになりますが、入り口手前までおびき寄せたはずです!!」
返ってきたのは座標ではなく、心もとない推測。
しかも内容は、入り口付近までおびき寄せて、現在自身は隠れているという頼りないものだった。
w「あ、だれかg」
途中送信と思われる切れ方をした返信が、次に送られてくる。
>>30-31
Gretelが辿り着いた時、其処にはすでに豹人の先客がいた。
数歩分の間をおいて相対するのは、一人の少女。既に何かと戦った後なのか、HPが半分ほどに減っている。
しかしその細い両腕には、元は銃か何かであったろうグラフィックのバグった武器が握られている。
そしてその銃口は、既に豹の男へと向けられているのだ。
と、表情を持たない無機質な表情が、白い剣士の方角へ視線を変えた。
黒い魔方陣──暗黒魔法の使用を意味する大きな円が、豹男を中心に生ずる。
その円の広さと犬耳の少女の頭上のスキル名──〝ブラッディーレイン〟が、彼女が開幕から範囲魔法を使ってきたことを教えていた。
だが、彼女の詠唱は早い。通常中級魔法程度の詠唱時間はかかるはずなのに、此れではその半分以下も無いではないか。
ありえない速度をもって、円で指定された範囲上に、合計10発の赤黒い弾丸が降ってくる──
33
:
ホライゾン
:2012/04/14(土) 18:36:35 ID:mSafd2asO
>>30
>>32
【何者かがやってきたのは足音で分かる。
しかし、そちらを向いている余裕はなかった】
「ちょおっ、まっ……!」
【自身を中心として現れた魔法陣に、思わず画面の向こうで血の気が引く。
器用貧乏なパラメータの割を食い、魔法に対する耐性は標準よりも低い方だ。
先程のMOBに対する攻撃力から考えて食らえば、運が良くても生存できるか分からない】
「――――ッ」
【破れかぶれ気味に、魔法陣から外れようと前方へ飛び込む。
しかし、異常な詠唱の早さは逃走を許さなかった。
幾発かの弾丸はホライゾンの肉を抉り、HPを削っていく】
34
:
《Gretel》
:2012/04/14(土) 18:44:40 ID:nwl0HsuY0
>>33
【ちら、と。白い少女が獣めいた男に視線を向けた】
【小さい。強者と言うには、余りに小さい身体だ。銀の髪が、仮想のエネルギーに引かれて揺れる】
【赤い瞳が、強い意志を感じさせる瞳が、《ホライゾン》を睨みつける】
【威圧。まるで竜に睨まれた時のような、冷たい刃の視線。それが、男へと送られる】
……とりあえず、何が起こっているのか判らないんだけど……
キミは、PK? それとも、そこの娘の仲間?
【冷たい視線はそのままで、男を指さして言う】
【このゲームをやっているなら、誰だって聞いたことがあるだろう、保守的な古参に嫌われ改革的な新参に好かれる“姫騎士”が】
【“敵”か、“味方”か。それを問う】
【赤の瞳は、嘘を吐く事を許さないかのように】
【だが、そんな冷たく鋭い視線も、次の瞬間には、もう一つの――本当の“敵”へと、向けられ】
>>32
――――ッ!?
【余りに唐突、余りに迅速、余りに不可解】
【突然攻撃を向けられたことに対して、少女が驚きに眼を見開く】
【何より驚愕を禁じえないのは、その魔法が発動する速度】
【ありえない――人間では不可能な速度の詠唱を、当たり前のように】
【だが、彼女も伊達に長くこのゲームをやっているわけでは、無いのだ】
【攻撃を向けられた瞬間、反射的に――脊髄反射故に可能な速度で以って、少女が手を背後に向ける】
【背中に収められた黒刃が、華奢な手に握られる】
【頼もしい重量感と、手に吸い付くような感覚。それを感じると同時に、《Gretel》の頭の中の“スイッチ”が、カチリと切り替わった】
何が起こってるのか、わかんないけど――
【剣を引き抜く。しゃりーん、と。澄んだ鈴鳴りのような音が、響く】
【それが鳴り終わるより先に、少女が駆け出す。余りの敏捷値と筋力値によって、爆音が轟く】
【剣が、橙色に輝き始めた。剣を袈裟型に切り裂く、片手剣単攻撃スキル――《スラッシュ》】
【暖かな輝きを纏ったまま、黒い刃が光を引き摺って、空を奔る】
――とりあえず、あんたは敵って事か!
【言葉が終わると同時、少女が剣を引いた。同時に、詠唱が終わった魔法が、少女へと放たれる】
【成る程。確かに、その詠唱は人の範疇を超えている】
【だが然し、それでも――“詠唱をする必要がある事”に、変わりは無い】
【“攻撃するラグがある事”に、代わりは無いのだ】
ァァァァアアアアアアア!
【少女が、地を蹴った。一気に詰められる、距離】
【同時に複数の赤黒い弾丸が少女の右肩を掠り、左頬を掠り、右腕を掠り】
【少女の体力ゲージが、一気に二割も持っていかれる。直撃ではないのに、だ】
【限界まで攻撃に特化した少女のステータスは、ただの掠りダメージでも致命傷となりうるほど】
【だが、それでも。“ありえない詠唱時間”は、“少女の接近”を許してしまった】
【少女の剣が振るわれる。既に距離は、片手剣の攻撃射程範疇】
【攻撃に特化した剣は、少女の剣は、もし直撃すれば――“普通のPCならば”大ダメージ、蒸発もありえるだろう】
【“普通のPCならば”】
35
:
こま/猩
:2012/04/14(土) 19:10:15 ID:GXWapI3k0
>>33
>>34
前方に向かってきた男に対し、今度は少しディレイ時間を置いて、再度銃を向けようとする。
──だが、その、詠唱の必要のあるスキル故の〝ラグ〟が、終了後も後を引く〝ディレイ〟が。
犬耳の娘の体に、逃げようとしても逃げ切れぬダメージを許してしまうとは。
「だ、だいじょうぶですか!人呼びますか!?」
何も居ないはずの木の影から、ハイディング系スキルで隠れていた少年の声が、合成音声となって聞こえてくる。
だが、紺色ワンピースのPKはそれに反応することは無く。
後方へ走って逃げようとした犬耳の矮躯に剣士の剣が命中し、犬耳はその場に丸まって倒れこんだ。
が、それもつかの間、尾の毛を逆立て、今度は剣士の方へ右手の銃を向けて、スキルを放つ。
銃口に照準を合わせるようなエフェクトが浮かび、その中心を貫くように放たれる鉄の弾丸。『急所狙撃』だ。
中ダメージと共に状態異常を与える其れが、先ほどとは異なり普通の発動速度で放たれた。
効果の秒末尾ダイス
1から3 頭:一時的に行動不能になる。
4から5 腕:装備していた武器が外され、一時、武器が持てなくなる。
6から9 足:一時的に敏捷+移動速度が減少する。
0 しかし弾切れだったようだ。エフェクトは出たものの不発に終わった。
36
:
こま/猩
:2012/04/14(土) 19:12:21 ID:GXWapI3k0
//すみません、途中送信でした!!
//以下の文章に直してください。ダイスは前のレス準拠でお願いします。
後方へ走って逃げようとした犬耳の矮躯に剣士の剣が命中し、犬耳はその場に丸まって倒れこんだ。
HPは──黒いが、0になっては居ない。紙一重で繋がったらしい。
が、それもつかの間、尾の毛を逆立て、今度は剣士の方へ右手の銃を向けて、スキルを放つ。
銃口に照準を合わせるようなエフェクトが浮かび、その中心を貫くように放たれる鉄の弾丸。『急所狙撃』だ。
中ダメージと共に状態異常を与える其れが、先ほどとは異なり普通の発動速度で放たれた。
37
:
ホライゾン
:2012/04/14(土) 19:29:25 ID:mSafd2asO
>>34
「…………俺がPKであっちがPKKかもしれねぇだろうよ……」
「ビジュアル的にもそう思うんじゃねーか?」
【死にかけながらも、《Gretel》の行動を非難するような軽口を叩く。
《Gretel》の判断は結果として正しく、
ビジュアルも、こまが手にしているモノのお陰で『悪』はどちらかを分かり易く示しているが。
《Gretel》に助けられたに等しい状況でのこの態度は、
《Gretel》に対する偏った知識によるものだろうか】
>>35
「あぁ?……あぁ、シャウトしたのお前か。
俺はハイポもあるし、PKにゃ姫騎士サマが当たってる。
どうにかなんじゃねーの?」
【結局、直撃、かすりもあわせて喰らったのは5発。
HPはギリギリ2割5分程度だろうか。
死ななかったことと、《Gretel》がこまを引き付けているおかげで回復する事が出来ている。
リジェネPOTとハイポーションを使用し、どうにか8割程まで回復した】
「……多分あれはAIの方なんだろーけどよー、
なにがどうしてああなってんだ……」
【《Gretel》が剣を振るっている中に入っていける技量がないことは弁えていた。
技量さえあれば、こまと《Gretel》の間に割って入ることも出来ないことはないかもしれないが、現状は不可能だ。
ただ、見ていることだけが許されている。
複雑な知り合いが何故こんなことになっているのか、その原因に思いを傾ける。
自分の無力は考えないことにした】
38
:
ホライゾン
:2012/04/14(土) 19:35:26 ID:mSafd2asO
//
>>35
への返信の最初の方にこの文を補完してください…すみません
//【どこからか聞こえてきた声に、インベントリからPOTを取り出しながら返答する。
ホライゾンの声色にはどこかやさぐれたような、イラつきを含んだような色を感じるかもしれない。
勿論、原因は声の主にはない。いわゆる八つ当たりというやつだろう】
39
:
《Gretel》
:2012/04/14(土) 19:38:23 ID:nwl0HsuY0
>>35
――――ッ!?
【今度こそ、少女は本当に訳がわからないといった顔を作った】
【唐突に現れた少年。恐らくはハイディング系統のスキルだと、頭のどこかで冷静な自分が分析する】
【同時に、このままでは拙いと、暴走した頭が思考を展開する】
【向けられる銃口。思わず、眼を向いた】
【恐るべき反応速度だ。ともすれば、自分をも上回るのではないか】
【驚愕の中に居ながら、少女の頭は妙に冷え切っていた。冴えていた】
【幾千もの戦闘を経て得た、膨大な“経験”がそれを為していた】
【放たれる、弾丸。直撃は拙い。間違いなく、“溶ける”】
【普通のPCにとっては中ダメージでも、この少女にとってはそれは致命傷となりうる行為】
【故に、少女は動いた。脳で考えるより先に、脊髄が、細胞が、神経がそれを動かした】
【仮想の肉体を、動かした】
【自分の頭が、音を立てて加速していく。相対して、世界が減速する感覚】
【まるで頭脳そのものが熱暴走を起こしたかのように、全身を駆け巡る仮想の電気信号が、音を立てて全身に奔る】
【剣を引く。物理系等のスキルは、通常と異なり発動後のラグが大きい。詠唱を必要としない分、攻撃後の隙が大きくなるのだ】
【システムが、剣を空中に固定している感覚。それを、引く。《急所狙撃》はその命中場所によって与えられるペナルティが異なると言う。ならば、せめて直撃を外せば】
【ギリギリと、固定された刃を無理やり引き戻すエネルギーに、右腕が、仮想の筋肉が悲鳴を上げる。バチバチと、脳がスパークする】
【それを鉄の意思力で以って押さえ込み、無理やり、剣を引く】
【銃弾が、迫る。剣が、少女を庇うようにして引き戻される】
【迫る。迫る。迫る。音を立てて、空を裂いて、弾が、少女に、或いは、剣に】
【――――】
【――――ィィィン――】
【音の余波は、妙に長く、妙に鋭く続いた】
【剣の黒い刀身と、銃弾がぶつかる。余りの運動エネルギーに、少女の手から剣が離れる】
【くるくると、剣が空に吹き飛んでいく。刀身が仮想の太陽の光を反射して、空に七色の輝きを作った】
【剣は最上部まで達すると、鋭く空を裂く音を立てて、空から舞い降りてくる】
【二人の丁度中間で、それは地面に突き刺さった。丁度、二人を隔てるように】
……本当に、何が起きてるのさ……
【吐き捨てつつ、少女が右手でウインドウを開いた】
【鞄から新たな、今度は真っ白な剣を選択すると、それを右手に具現化する。少女のもう一つの武器――《クリスタルソード》。その猛る輝きが、少女の手に収束する】
【見れば、少女の頭上に、小さく常時表示ウインドウが点滅していた】
【-《グリムの魔剣》がパリイされました。《グリムの魔剣》の操作権限が失われます。残り300秒-】
【メインアームが潰された。その事実に、思わず苦虫を噛み潰したような顔をする】
【ちかちかと瞬く体力ゲージは、もう残り四割まで削られている】
【ゆっくりと立ち上がって、再び剣を構える。少女の周囲に、燃え上がるような、或いは凍りつくような、“闘気”】
40
:
《Gretel》
:2012/04/14(土) 20:00:14 ID:nwl0HsuY0
>>37-38
……随分と攻撃的じゃん?
まぁ……ボクがしてきた事からすれば、嫌われるのも当然かもしれないけど
【自分のことを“ボク”と呼んだ、独特な少女は呟く】
【白刃を手にしたまま。飽くまで、身体の位置も、視線も目の前の“敵”に向けたまま】
【言葉の剣先だけを、《ホライゾン》に向けて】
【確かに、少女は古参プレイヤーからは嫌われている。“偽善者”“裏切り者”と揶揄されるほどに】
【何故なら、彼女はMMORPGに存在する、所謂“優位性”に、全くといって良いほど執着していないからだ】
【古参プレイヤー達が行なうことの多い“狩場の独占”や“情報の独占”を、彼女は一切行なわない】
【それどころか、彼らが秘匿し続けた情報を、簡単に公開し、分配する】
【それは何も縛らず、何にも縛られない騎士としてのあり方】
【その飄々としてプレイスタイルに新参の人間は好意を覚え】
【逆に、保守的な古参プレイヤーは敵意を露わにする】
……まぁ、そうなんだけど、さ
【少女が、言う。鈴の音のように純粋な声で。氷の刃のように磨かれた声で】
【メインアームをパリイされる。これは、対人においては大きなアドバンテージの差となりうる行為だ】
【魔法職であればステータスの大幅な低下は避けられないし、物理職に至っては攻撃すらも行なえない】
【特殊な事情によってもう一つのメインアーム――《クリスタルソード》を持つ少女でも、それは変わらない】
【故に、顔には苦虫を噛み潰したときのような、苦々しい表情を張り付け】
PKKだったとしても、さっきの詠唱の速度と言い、あの武器と言い――
普通のPCじゃあ、ないでしょ
【少女の言葉の先には、バグをおこした、元は銃だったであろう武器】
【確かに――普通ではありえないもの】
……一体、何が起こってるのさ
【恐らくはこの現場にある程度は理解があるであろう、男に向かって問う】
【攻撃こそ銃の持ち主たる少女にしたが、《ホライゾン》も味方であるとは限らない】
【剣先こそ《こま》のほうに向けているが、警戒はしているようだ】
41
:
こま/猩
:2012/04/14(土) 20:22:02 ID:GXWapI3k0
>>37-39
「驚かせてしまってごめんなさい。あと、助けてくれて、ありがとうございます。」
その名の通り、狸の尾を揺らしながら、現れた和服の少年のPCは二人に向かって一礼した。
見ていないだろうが。
「ぼく、えっと、何も出来ないですし、えっと、僕……どうすれば……。」
少し考えた後、あ、と何かを思い直して、足元にぽとぽとと落としたのは、回復力が少量しかない店売りの安いポーション3個だった。
「こ、これしか、できないですけど……。」
しゅん、と狸の尾がたれた。
─・─・─・─
対して、犬耳の少女。
標的を目掛けて飛んだ銃弾。黒き弾と剣の、衝突。
一瞬か永遠かとも思える、決着までの時間。その結末は、二人の接近を妨げるが如く突き立った剣が示していた。
刀身の反射によって映る己の仮想の姿を一瞥することもなく、少女は立ち上がり、銃を構えなおす。
既に次が無いと示している自身の黒い体力バーは、回復する兆しも見せない。それどころか、回復しようとする気配もない。
相手が武器を具現しなおし、立ち上がるまでの間、彼女にはラグを終了するまでの間があった。
“闘気”を纏う剣士と、PCにしては無機的な銃使いの間に流れる、静寂。
──それを破ったのは、またしても、〝弾〟だった。
ぱん、ぱん、と2度響く銃声。
同時に迫る二つの弾丸。『ダブルバレット』だ。
魔法と同様に上昇したダメージ。ダメージだけの簡素な初級スキルであろうと、今の剣士が直撃を受ければ──
42
:
《Gretel》
:2012/04/14(土) 20:37:42 ID:nwl0HsuY0
>>41
【静寂――――】
【極度の集中力は、持続しない。それは少女自身が判っている事だ】
【この戦闘に、集中を途切れさせる暇は無い。ともすれば】
【短期決戦】
【迫る、二対の弾】
【その音を聞きながら、少女は静かに眼を瞑る】
【瞳に写る世界を消して、それ以外の感覚を鋭利にする】
【例えるなら、集中という名の海に、ゆっくりと足をつける感覚】
【波紋すら、生み出すことは許されない。静かに、されど鋭さを以って】
【足をつけ、進め、沈める。鎮める。静める】
【瞳の裏で、弾道を感じ取る】
…………フッ!
【小さく、息を吐き出しながら】
【少女が、空に白刃を滑らせた】
【キン、と。澄んだ音が、二度響く】
【同時に、激しく擦れあう、金属音】
【少女の右手に二度、何かに剣を阻まれるような、抵抗を感じる】
【――再びの、静寂】
…………ふう
やり難いやったら、ありゃしないよ。相手がこんなに“意思”を感じられない相手だと、さ
【事も無げに言って、少女が剣を空中に一度振るった。血払いのように、空を裂いて白い線が描かれる】
【同時に、音を立てて地面に落ちる、四個の鉄の塊――切り裂かれた二対の銃弾】
【“銃弾を斬る”――何処かのアニメか、漫画じみた行為を平然と行なって、少女が一つ溜息を吐く】
全部終わったら説明してもらうからね?
カクゴ、しといてよ
【《こま》と《猩》、二人――いや、一人と一つに向かって言い放つと】
【少女が、再び地面を蹴った】
【黒剣によって均等に分けられていた距離が、縮まっていく】
【だが、それはけして零ではない。その間に、銃弾を放つ程度の余裕は、ある筈だ】
43
:
ホライゾン
:2012/04/14(土) 20:38:16 ID:mSafd2asO
>>40
「……あんた有名人だからな。色々聞くんだよ。
でも別に嫌いな訳じゃねぇ、印象は良くねぇだけで。
会ったことねぇ、ネットで聞いただけの知識で人を嫌うほど思い込み激しい方じゃねぇし、多分」
【《Gretel》からの答えへの返答は、大変馬鹿っぽいものだった。
正直者は馬鹿を見ると言うが、こいつの場合は馬鹿だから正直なのだろう】
「まあ、んなこと今は置いといて、あいつは……」
【自分の発言を一旦無かったことにし、こまについて説明しようとする。
するが、いかんせん馬鹿だ。上手い言葉がなかなか出てこない】
「あいつはー…、えーと、なんか乗っ取られたPCで、症状が進行してるっぽい」
【悩みに悩んだ結果、弾き出された答えはしょっぱいものだった。
現状理解が足りてないのはこちらも同じで、尚且つぼかせるところをぼかそうとしたのが敗因だろうか】
>>41
「助けたのはあっちだけだな。俺なんもしてねぇし。
ぶっちゃけ俺も見てるっきゃねぇし、気にすんな」
【狸の少年にそう返して、また観戦に戻る。
POTは拾わず、目で大丈夫だから拾えと伝える。
……伝わらないだろうが】
44
:
《Gretel》
:2012/04/14(土) 20:51:44 ID:nwl0HsuY0
>>43
……そう。まあ、嫌われて無いなら良かったよ
流石に、面と向かって嫌いって言われるのは堪えるからさ
もう、慣れたようなモンだけどねっ!
【言って、無邪気に、本当にゲームを愉しんでいるように笑う】
【“騎士”や“鬼”といった、妙に鋭く尖った通り名が目立つ少女だが】
【その中身は、どちらかというと子供っぽい、無邪気で、少々無防備な面が目立つ】
【思えば、聴こえてくる声も、何処か澄んでいて子供っぽさを感じさせる】
【とはいえ、そちらの方は、もしかしたら加工しているのかもしれないが】
……乗っ取られたPC?
【「ボクも長くやってるけど、そんなのは始めて聴くよ」】
【驚いたように言って、《猩》と、《こま》を見比べる】
【良く判らないが、状況から察するに、どうやらこれも――】
――例の、仕様外っていう奴の一つなのかな?
……最近、やけに増えた気がするけど
【仕様外の現象が増えた原因に思い当たる節があるのか、少々顔を苦くして】
【少女が、独り言のような、それでいて確かな問いのような声で、呟く】
なら、どうすれば元に戻せ――ッ!
【言葉の途中で、不意に】
【少女に向けて放たれた、二対の弾丸】
【二度、剣閃。キン、と清音。同時に、地面に落ちる、切り裂かれた鉄の塊】
【“銃弾を斬る”なんて、人外じみたことをした少女は、一度溜息を吐くと、再び《ホライゾン》の方を向き直る】
……とりあえず、倒さずに、抵抗できない状態にしてみるから、その後で全部話して欲しいな
向こうも、殺る気満々みたいだし
【言って、再び銃弾の主の方へ振り向くと】
【地を蹴って、少女は再びそちらへと駆けていく】
45
:
こま/猩
:2012/04/14(土) 21:02:36 ID:GXWapI3k0
>>42
問いに、犬耳の少女は答えない。
代わりに、銃弾を斬られた瞬間。一瞬だが、ぴくりと尾が跳ねた。
「え、せ、説明って言っても、ぼ、ぼくもなにがなんだか……。」
少年の頭上に汗エモ一つ。
剣士と犬の間が、段々と近接していく。
近接されるということは即ち、自分だけが有利な間合いではなくなるという事。
しかし斬られるのを待つ〝彼女〟ではない。
一、二と後退すると、銃を構え、剣士の足元に紅い魔方陣を作った。高速の詠唱の後、放たれたのは、火炎の弾丸。
『火炎弾』のスキルだ。
>>43
「え、いいんですか……?」
目で追っている意味を把握したのか、ポーションを拾った。
「え、えっと、僕はここにいて良いんでしょうか……。」
そこらへんをうろうろしだした。
46
:
《Gretel》
:2012/04/14(土) 21:20:05 ID:nwl0HsuY0
>>45
(――魔法……ッ!)
【普段であれば。そう、普段であれば】
【《グリムの魔剣》で、その炎は容易く斬り弾く事が出来ただろう】
【あの剣には《魔法破壊》という、魔法攻撃を消滅させる事が出来る性能があったからだ】
【だが】
【今。あの黒剣は、自分の手から離れている】
【ちら、と頭上を見る。武器の所持権限は、まだ暫く戻りそうに無い】
【右手に持つ白剣――《クリスタルソード》は、比較的強いエンチャントアイテムをつぎ込んでこそいれど】
【それこそユニークアイテムのような、特殊な性能は持ち合わせていないのだ】
【少なくとも、魔法を弾く事など出来はしない】
(……二刀流も、《グリムの魔剣》も使えない……)
【「これは厳しい」おどけた様に呟いて、身体を逸らした】
【完全にはその射程から逃れられず、炎が、熱の弾丸が、その頬をに触れる】
【ジッ、と仮想の熱に皮膚が焼かれ、同時に体力が一割も削られる。残り三割の命】
【少女が、剣を構えた】
【刀身を引き、刃と相手の身体が垂直になるように、位置を合わせる】
【瞬間、剣に薄紅色の輝きが纏わりつき――白色の刃が、鈍く、赤く、輝く】
【片手剣三連撃刺突攻撃《スターダスト》。射程が他の剣技より僅かに長く、攻撃後の硬直が少ない利点がある、《ストラトス》の変化版スキル】
――――ハッ!
【少女が、剣を放った】
【連続して、刃が少女を突こうとする。だが、余りに射程が心もとない。一歩下がれば、総て避けれてしまうほどに】
【「しまった」少女が、そんな顔をする。刃はもう止まらない。光速の、三連撃。星屑のように、瞬いて】
【もし、避けれてしまったなら――それは多大な隙となりうる】
47
:
ホライゾン
:2012/04/14(土) 21:24:11 ID:mSafd2asO
>>44
「人の反感買うようなことしてんのにそのメンタルはどうなんだよ。
ネットを鵜呑みにゃしてねぇが、火の無いところに何とやらっつーしな。
ああいうことしてんなら嫌われるリスク位許容してやってんのかと思ったんだがなー。
リスクを理解してなかったパターンもありなのかね、こりゃ」
【姫騎士と言う渾名は世間知らずと言う皮肉が含まれているのかも、と頭の隅で思う。
理想に生きて、現実を知らない剣が達者なお姫様と】
「ま、そういうことだろうと思うわ。
仕様外じゃねぇってなら、仕様だってなら運営の頭を疑うレベルだろ」
【少女の言葉に同調する。
少女とホライゾンでは仕様外に対する見解に違いはあるだろうが、
現在は二人とも『悪』だと理解しているだろう】
「――――」
【銃弾を切り裂くという超絶技能にたまらず絶句する。
フルダイブだとしてもどんな操作をすればそんなことが出来るのか。
もしかしたら中の人が居合いの達人なのかと疑いかけるほどだ】
「殺して、蘇生でも良いんじゃねぇ?」
【つーか会話になる気がしねぇ、と】
「……とりあえずたぬき君に話聞いとくか」
>>45
「居てくれて良いな。
聞きてぇんだけどよ、なんでこまに襲われたんだよ?」
【猩がPOTを拾うのを横目に見ながら、猩の質問に質問を返す】
「いきなりアレか?だとしたらなんもわかんねぇなー」
48
:
《Gretel》
:2012/04/14(土) 21:43:44 ID:nwl0HsuY0
>>47
【子供っぽい。というより、余りに理想主義すぎるのだ、この少女は】
【真の悪など、この世に存在しないと思っている】
【そして、富が民に均等に分配されれば、本当に世界が幸せになると、本気で考えている】
【余りに未熟で、余りに純粋で、余りに無防備】
【この世で生きている限り自然に覚える筈の“現実”を、知らない姫君】
【ともすれば、某巨大掲示板に書いてある噂も、あながち間違ってはいないのかもしれない】
【有名な家の出だと】
【何も知らされずに、何不自由なく育ったと】
【それは、もはや罪とすら言える、子供ゆえの無垢さ】
【フルダイブである事は、少女の言動を見れば明らかだろう】
【少女の緻密な動き、剣を握る動作、僅かな違和感すら見当たらない、現実感】
【それは、フルダイブであるのは前提として――それ以上に、フルダイブに相当慣れている必要性がある】
【もし、この少女が外見と同じ程度の年齢だとして】
【もし、この少女が、こんなにフルダイブに慣れる程、この“世界”に生きていたとして】
【彼女は、何故、ここまでこの世界に拘るのだろうか】
――ッ!
……これは、厳しい……
【苦笑しながら、少女が呟く】
【銃弾の中、剣を振るう少女は、何処か儚い】
【それは、この世界が所詮“仮想世界”であると、少女自身が自覚しているからであろうか】
49
:
こま/猩
:2012/04/14(土) 21:46:28 ID:GXWapI3k0
>>46
ラグの間に、剣士の剣が輝く。ディレイからの開放と、剣撃の放たれるのは同時。
──確かに、犬耳の少女は避けようとした。
──しかし、避け方が悪かった。在ろうことか、ジャンプして避けようとしたのだ。
一撃目──跳躍した足元すれすれを行く。
二撃目──足先を貫き、犬耳の体勢が傾く。
そして、三撃目──前に傾いた犬耳の胸元を、貫いた。
HPが完全に黒くなる。そのまま仮想の血液を散らし──
どしん。うつぶせに倒れた。
>>47
「え、えっと、そ、それはですね……。
こ、この人が倒れてたから、大丈夫ですかって言おうとしたらいきなり回復して起き上がってきて……。」
ちら、と二人の戦闘する様子を見やる狸。
50
:
《Gretel》
:2012/04/14(土) 22:03:43 ID:nwl0HsuY0
>>49
【一撃――空を裂いた天星は、然し、確かな輝きで以って“布石”を打った】
【最早これは賭けでしかない】
【《スターダスト》の刺突位置は、対象の数秒前の“心臓部”を追尾する】
【だが、ムラが大きい。連続攻撃系統としての宿命である、攻撃精度の悪さが此処に来て際立つ】
【システムに身体を任せて、剣を引く】
【追撃――バチッと、相手のアバターの足と刀身が掠れ合い、微弱なダメージを発生させる】
【同時に、仮想の運動エネルギーに任せて、《こま》の身体が傾いた】
【好機――そう感じると同時、意識の総てが鋭敏に澄んでゆく】
【刃を、引く。剣が、三撃目に備えて、より強く、薄紅色の輝きを乗せる】
【外れれば、反撃され間違いなく死ぬ――最早、退く事すら叶わない】
【ならば、このまま突き進むのみ。右手に、総ての意識を集中させる】
【意識が、音を立てて加速していく】
【世界が、相対的に減速。彼女特有の――フルダイブ故にありうる、神経の“加速感”。それを、感じ取る】
【剣が、ゆっくりと前進する。このままでは、相手の落下速度の方が速い。攻撃がからぶってしまう】
【それを把握したと同時、少女が、加速した世界の中で、強く、強く身体を突き出した】
【システムに逆らってはならない。飽くまで、システムの命ずるままに、身体を動かす】
【そこに、推進器のように、“自分自身の右手の力”を加算する感覚】
【剣が、強く、より強く、薄紅色の輝きを空に残して、進む】
【刃が、空気を裂いて、音すらも裂いて、犬耳の少女を狙う】
【――そして、僅かな抵抗】
【確かに、剣がアバターを貫く。世界が加速していく。否――自らの意識が、再び減速していく。元に戻っていく】
【凛、と。澄んだ音は、剣がアバターを貫き通した音か】
【同時に、犬耳の少女の体力が、減り、削られていき――零へ】
【仮想の血液を立てて――倒れる】
……………………ふぅ
なんとか、なった、かな……
【溜息をついて、少女がその場に座り込んだ】
【もう、先程までの圧倒的な威圧感、鬼気迫る“闘気”は存在しない】
【そこにあるのは、歳相応の無邪気さと、無防備さ】
とりあえず……救出成功、かなっ!
【そう言って少年の方を向き、少女は一度、小さく笑った】
51
:
ホライゾン
:2012/04/14(土) 22:12:52 ID:mSafd2asO
>>48
>>49
「お……終わった?終わったか」
【《Gretel》がこまを倒したのを確認すると内心ほっと息をつく。
《Gretel》がもし、もしうっかりたまたまやられてしまったら自分達もやられてしまうし】
「そりゃ……とばっちりだな」
【ご愁傷様としか言えねぇわ、と猩を気の毒そうに見る。
善意で回復して襲われるとは、とここで猩と《Gretel》が微妙に似てるな、などとどうでも良いことを思う】
52
:
《Gretel》
:2012/04/14(土) 22:23:31 ID:nwl0HsuY0
>>51
終わり終わりっ
あー、疲れたぁ……ケド、やっぱり対人戦は楽しいや
【満足げに言いながら、身体を大きく伸ばして欠伸をする】
【一歩間違っていたら全滅の危機すらあったというのに、暢気なものだ】
【或いは、真にゲームを愉しんでいるとも、捉えられるのかもしれないが】
【ウインドウを開いて、白刃の剣をストレージに収納】
【まだ少々《グリムの魔剣》の操作権限が戻るには時間がかかるようで、少女の頭上のカウントダウンは、三分ほど時間が残されている】
【今度はストレージから、一本の瓶を具現化する】
【澄んだ赤い液体が入った、ありがちな小瓶。所謂普通の《ヒールポーション》を取り出して、一気に喉に通す】
【仮想の液体が喉を通り、檸檬に似た爽やかな味を口の中に広がらせる】
【見る見るうちに少女の体力が回復していき、それはゲージが右端に辿りつくまで続いた】
……でも、最近やっぱり多いね
“仕様外”の現象
【一人、呟くように】
【この事件以外にも、幾つか心当たりがあるのか】
【ぼんやりと、それを口にする】
53
:
こま/猩
:2012/04/14(土) 22:28:55 ID:GXWapI3k0
>>50
>>51
「はい、いきなり僕が回復もしてないのに動き出して……。」
ため息エモ。
しかし、二人が息をついたのもつかの間。こまの姿がいきなりぶれてゆく。
光に包まれ、通常のログアウトの如く消える。ただ、何かがおかしい。
「……え?あ、あれ……!!!」
指差した先に残るモザイク。それは犬耳がログアウトした後の残滓。
モザイク状の物体は人型のようなものをなし、ゾンビのような動作で、ゆっくりと動き出す。
歩み寄るバグの塊に、意思らしいものは感じられない。ただ、剣士の方へ向かっていることは、確実である。
54
:
《Gretel》
:2012/04/14(土) 22:40:27 ID:nwl0HsuY0
>>53
……まぁ、仕様外のプレイヤーに何を言っても仕方ないんだけれど、さ
何と言うか……本当に、何を目的としてこんなことをしているんだろう
【ぞくり、と背筋を震わす】
【もしも――もしも、今、倒したこのプレイヤーが生き返ったら】
【そう思うだけで、心臓が縮み上がる思いだ】
【そう、心に思った、その時】
……………………え
【そんな声が、漏れた】
【そんな声しか、出す事が出来なかった】
【光の中、姿をぶらし、何処かへ飛び立とうとしていた死体から】
【不意に。不意に、それは作られた】
【カタチを為す。それは生物の鼓動のような、機械の叛乱のような、或いは、死者の復活のような】
【バグそのものが、固まって、別のカタチへと変じる感覚】
【それは、ヒトガタをとって、確かに存在した。誕生した、と表現した方が、良いかもしれない】
…………ッ!
【近づいてくる、ヒトガタ】
【思わず、地面に刺さっている黒刃を持つ。バチリ、と電流。武器を持とうとした、右手が弾かれる】
【-この武器の行使権限が回復していません。残り、82秒-】
【そんなウインドウが、無慈悲にも少女を阻む】
【反射的に、ストレージから《クリスタルソード》を再び出現させ、右手に構える】
【近づいてきている。意思は、感じられない。それが、余計に怖い】
【剣を持つ手が、俄かに緊張する】
……な、なんなのさ
【相手に、言葉が通じるかどうかは置いておいて】
【自らの精神安定の為にも、そんな言葉を、少女はバグの塊へと】
55
:
ホライゾン
:2012/04/14(土) 22:51:35 ID:mSafd2asO
>>52
「楽しむのは良いんだけどよ、あんたがくたばったら俺らも道連れだったわけだが」
「ま、勝ったからいいけど」
【実際は多分、対人戦ではなかったのだが、そのことはまだ黙っておく。
このこま本人に話を聞いてからでいいと判断したのだろう】
「ポーション一本でそこまで回復すんのかよ……。
HP初期値とそこまで変わんねぇんじゃねぇの?」
【少女がポーションを使用したのを何気なく見ていたが、その回復量に驚く】
「……まあな。あんたにゃ頭が痛そうだ」
【ネットの噂が本当なら、《Gretel》はチート嫌いらしい。
それなら多分、仕様外も嫌いなはずだろうと言う推測からの発言だ】
「うーん、わかんねーなー……つか、ちょっ……逃げられ……んん?」
【猩から聞いた情報では推測の仕様もない。
早々に思考を止め、改めてこまを見ると何故かログアウトしていってしまった。
そんなこまの変わりに現れたのはモンスターではない、謎のヒトガタ。
なんなのだろう、あれは】
「姫騎士さんよー、これって逃げんの安定か?……って立ち向かうのか」
56
:
《Gretel》
:2012/04/14(土) 23:07:47 ID:nwl0HsuY0
>>55
うっ…………
【まさに正論なる指摘に、少女が思わずそんな声を出した】
【すぐに、「そ、そーそー! 勝ったんだから良いんだって、うん」そんな言葉で濁したが】
【どう考えてもそこまで考えていない様子です本当にありがとうございました】
【少女自身は、未だに先程の“逸脱した”戦いを、対人の範疇であると考えていたらしい】
【なんともおめでたいと言うか、純粋と言うか】
【悪い大人に騙されそうで、見ていて怖いタイプの人間だ】
……ん? そっかな
【彼女にとっては“それ”が普通であるので、どうにもその反応には疑問を禁じえない、といった様子だ】
【因みに、今飲んだヒールポーション――正式名称《レッドヒールポーション》の回復量は、普通より僅かに少なめ】
【脱初心者程度が使う、安価かつ回復量に乏しいものだ】
【少なくとも、彼女のような上級プレイヤーが使うものではないのだが――】
ンー…………
装備補正アリアリで、三桁後半……くらい?
【自分のステイタスを見ながら、言う】
【何でもなく呟くので普通のように聴こえるが、これは常識外とすら言える少なさだ】
【通常、彼女程度の段階ならば、体力は物理で平均四桁後半――或いは、壁や回復支援となると、五桁というのも珍しくは無い】
【知識系統をメインに覚えていても、四桁前半はあるだろう。というか、“とりあえず二千は超えろ”という、所謂テンプレじみたものもあるくらいだ】
【装備の補正を差し引いても、三桁などありえないというのに】
まぁ…………ね
知り合いにもっと意味の判らない“仕様外”キャラが居るから、案外そうでもないの、かな?
慣れちゃった気もするケド
【言って、微妙な顔で笑う】
【“知り合い”の響きに、若干の、違和感。距離をとりかねている、というべきか】
【明るさがウリのような少女にしては珍しく、少しだけ気落ちしたような――或いは、悲しみを感じているような】
……アレが何なのか、気になるところなんだけど……
流石にダメそうなら、ボクも逃げるよ?
……っていうか、ほんと、何、アレ
【ヒトガタを指差して、言う】
【不可解な事が起こりすぎて、頭がパンクしそうだ】
【そんな事を言いたげな、瞳】
57
:
こま/猩
:2012/04/14(土) 23:13:52 ID:GXWapI3k0
>>54
>>55
そのヒトガタは剣士の元まで近づいたかと思うと、顔の無い頭を剣士にむけ──
応えるように何か言おうと、口らしい穴を動かそうとして。
そのまま、砂のように。何処かへと流されるように。
姿を、消していった。
「な、なんだったんでしょう……。」
最早何も仕様外のものは無くなったその場所で。狸の少年は、ペタン、としゃがみこんでしまった。
腰が抜けたようだ。
58
:
《Gretel》
:2012/04/14(土) 23:24:16 ID:nwl0HsuY0
>>57
【思わず、剣を、構えた】
【襲ってくれば、即座に切り捨てられるように】
【敵意を突きつけられたなら、それを殺意で返せるように】
【手汗を握る、仮想の感覚】
【ヒトガタが、ついに少女の目の前までやってくる】
【思わず、一歩退いた。退かざるを得なかった、というべきか】
【人が根源的に感じる、“恐怖”を与えられた感覚】
【それは、人の姿でありながら】
【人の理解を超えた、存在】
……何?
何を、伝えたいの?
【口であろう穴が、孔が、何かを伝えようと開く】
【それに導かれるようにして、少女が、疑問を口にする】
【“コレ”は――何か、自分に、何かを伝えようとしている】
【そこに初めて、確かな“意思”を見出して――無意識のうちに、少女が、“ヒトガタ”に手を伸ばした】
…………っ!?
【瞬間】
【まるで、口が溶けたようだと、錯覚してしまった】
【口の形が、歪む。次いで手が、脚が、顔が、歪んでいく】
【砂時計がゆっくりと落ちていくかのように、ざあざあと耳障りな音を立てて】
【ヒトガタが、崩れ去っていく】
【「待って!」思わず、“ヒトガタ”をその手で掴もうとした】
【しかし、それは惜しくも――或いは、幸いにも空を切る】
【寸前に、砂のようになったモザイク達は、溶けるようにして、流されるようにして】
【姿を、消してしまい】
……………………
【後に残されたのは、一人の少女】
【「……ボクに、何を、伝えたかったの?」】
【その呟きには、誰も、応えられぬまま】
59
:
ホライゾン
:2012/04/14(土) 23:36:39 ID:mSafd2asO
>>56
「……俺が言えたことじゃねえが、お子様か、お前」
【言動行動から感じられる幼さに、守って貰った身分のくせにツッコむ。
ホライゾン自身は《Gretel》を義賊気取りのいけ好かない奴、
といったような感じの想像をしていたため、ギャップが結構激しい】
「ギャグかよ……っ!」
【思わず片膝をつき、頭を抱える。所謂苦悩のエモだ。
平均を下回るどころではない数字に、驚きや呆れを飛び越えた先の感情を得る】
「よくそれで……いや、それだからかもしれねーけど、プレイスキル高すぎるだろ……」
「……ほぉん。ちょっと意外だな、それは」
【どうやらこの姫騎士さん、潔癖症と言うわけではないらしい。
表情は微妙だが、仕様外持ちの知り合いがいるというのなら、
今度何かあったら手伝いに巻き込まれて欲しいな、などと不穏なことを思う】
「俺にもちょっと分からん」
>>57
【仕様外に触れたことは一度や二度ではないが、全て状況も現象も違っていた。
なので今回のことの対処法も分かるはずもなく、
ホライゾンがしたことは、ただヒトガタを見守っていただけだ】
「俺も全然わかんねーけど、大丈夫かお前」
【ヒトガタと向かい合ったわけでも、初めてああいうモノを見たわけでもないので、
特に強い恐怖を得たなどということはないようす。
腰を抜かした猩へ右手を延ばし、立ち上がらせようとする】
60
:
猩
:2012/04/14(土) 23:51:57 ID:GXWapI3k0
>>58
>>59
少女の問いに応えるものは誰も居ない。
「あ、は、はい……大丈夫、です……。」
ただ一人、残った一部始終を知る傍観者。俯いて、ホライゾンにありがとうエモを出す。
「お、おふたりとも、ありがとうございました……。
おかげで、助かりました……。」
何も出来ずごめんなさい、と一礼して謝る。
合成音声がそれを読み上げた。
「えっと、さっきのは、掲示板にもあった、その……仕様外を使うPK、でしょうか……。」
頬をぽりぽりとかき、問う。
61
:
《Gretel》
:2012/04/14(土) 23:52:57 ID:nwl0HsuY0
>>59
むう……こ、子供じゃないよ!
……そうやって、キミもボクを子供扱いするんだ……
【ふーん、と。拗ねたようにそっぽを向く】
【その動作そのものが子供っぽいのだが、それが判ればこんな事はしていないだろう】
【つまり、本当に子供で、本当に純粋で、そして本当に無邪気なだけなのだ】
【やけに子供っぽかったり、その癖妙に大人びた言動をとったり】
【本当に、捉え所の無い少女である】
んー……そんなモンかなぁ
でもその分敏捷値と筋力値に振ってるし……
当たらなければ、どうという事はないよ
【簡単に言うが、そもそもその“当たらない”というのが難しいのだが】
【或いは、だからこそ、これだけのプレイングスキルが身についたのか】
それに……その方が楽しいんだよ
別に壁な人たちを非難するつもりじゃあないけど……ボクには、それがあわないってだけ
殺るか殺られるかって方が、緊張感が出て、面白いじゃん
【効率や、常識を度外視した】
【ある意味では、“本当にこのゲームを愉しんでいる”故の言葉】
【少女の口許にも、楽しげな笑みが浮かび】
……はは、考えてること、丸判り
【顔に出ていたのか(ただのVRゲームで、そこまで顔の区別ができるかはさておき)】
【或いは、声のトーンで考えている事を察したのか】
【少女が、苦笑し】
でも、多分無理だと思うよ?
そもそも何処に居るのか、何をしてるのかも知らないし……
それに、もし出会ったとしても
【「ボクが、殺すから」】
【笑顔を称えたまま、明るい口調のまま】
【少女は、さらりとそんな言葉を口にする】
【だが、これを聞いていたなら、即座に判るだろう】
【これまでの、“本当に”明るい言葉ではない、それを】
【“笑顔”という殻で覆われているだけで】
【その実、とても冷たく、とても鋭利で、とても狂気的な、言葉を】
【“仮想世界による死”ではなく、“本当の意味での死”を与えるのではないか】
【そういった不安すら、煽るほどに】
……消えちゃった
ほんと、何だったんだか
【ヒトガタが消えた後の、何も残らない地面を見詰めて】
【肩を竦める】
62
:
《Gretel》
:2012/04/14(土) 23:59:57 ID:nwl0HsuY0
>>60
……まぁ、いいや
とりあえず、特に大きな……仕様外的な影響は受けてないようで、安心したよ
【暫く、ヒトガタが消えた地面を見詰めていた少女であったが】
【かぶりを振って、少年の方へと振り向く】
【一先ず、今は目の前の――本当にただ目の前の現象だけは、片付けられたのだから】
……うーん、どうなんだろ
そうだと思う気もするし、違う気もするし
【曖昧に言って、少女が苦笑する】
【仕様外のPKなど、このゲームには山と存在する】
【正直、これ一つに限定してそうだと言い切るのは、余りに確定要素に欠ける】
(それに――――)
【ヒトガタの、最期】
【一体、“アレ”は、自分に対して何を伝えようとしていたのだろうか】
【疑問は、尽きず】
63
:
ホライゾン
:2012/04/15(日) 00:21:06 ID:3wZ3ukQAO
>>60
「別に気にすんな」
【エモに対して左手を軽く前に出し制するようにする。
カッコつけている訳でなく、
わざわざそんな礼を言われるほどのことはしてないし、謝られることもしていないと思っているのだ。
……やっぱりこれカッコつけじゃね?】
「いやー、確かに仕様外武器持ってたけどよー、あいつがPK始めたのは最近のはずだ。多分。
まああの手の噂は足が速ええし、そうかもしれねぇけど」
【猩の言葉を一旦否定する。
実際、こまのAIがああいったことを以前から繰り返していたのなら、
本物のこまが気付いているはずなのだ。
以前AIこま、本物こまとあったときから考えて、
ああ言ったことをしだしたのは最大でも1ヶ月前頃からではないだろうかと思考を進める】
>>61
「そーいうことを言うのは子供だけだって知ってっか?」
【意地悪くサングラスの奥の目が弧を描く。
少なくとも、ホライゾンが思っていたほど姫騎士《Gretel》は悪い奴ではないようだった】
「当たらなければってなぁ……範囲魔法や爆弾みてぇなのどうすんだ」
【ある意味真理であり、そして誰もが考えて終わりにすることを実行している少女に呆れと憧れの念を抱く。
胸中では、憧れの存在に気付いたリアリズムな思考がそれを笑ってしまったため、
憧れはどこかへ消えてしまったが】
「かすりSTGとか好きそうだな、お前。
俺はストレス溜まっちまってダメだな、そういうの」
【こいつVR楽しんでるな、と感じる。
以前までのゲームでは得られなかった感覚を思いっ切り楽しんでいる様は少しうらやましい】
【こいつもこいつでパーティでの立ち位置などを考慮してるとは言えない器用貧乏気味なステータスで、
わかる人が見れば舌打ちしそうなものであるが】
「…………垢BANされねぇ程度にしとけよ?」
【馬鹿なホライゾンでも、なにか感じるものがある物言いだったようだ。
掛けた言葉は少々的を外しているが気を使った結果なのか?】
64
:
猩
:2012/04/15(日) 00:31:12 ID:YzDI4kbk0
>>62
「ありがとう、ございます……。
え、そんなにいるんですか……?あんな怖い人……。」
ぶるぶる震えるモーションをしてみせる。
「え、えっと、ぼ、僕、強く……なります……。」
剣士さんみたいに、と付け加えて。
そのまま肩を落とした。
>>63
「最近、ですか……。
先日掲示板を見たらそれっぽいこと書いてたので気にはなってたんですけど……。
でも、なんでそんな事知ってるんでsあ」
腕を組むモーション。と、メッセージが突然切られるようなチャットが出てきた。
「そろそろ時間ですし、落ちます。
今日はありがとうございました!!!」
ありがとうを残し、紅い着物の少年はワープへ駆け出し。
そのままフィールドを後にした。
//落ちます。長々とありがとうございました。
65
:
《Gretel》
:2012/04/15(日) 00:45:02 ID:fz2k0vfw0
>>64
いやまぁ、そんなに一杯居るわけじゃあないけどね
……あー、ごめん。余計に怖がらせちゃったか
【苦笑】
【実際、“他のゲームと比べれば断トツで多い”だけで、眼に見えて多量というわけではないのだから】
……ボクは参考にならないと思うなぁ
色々と
【まあ、こんなに極端なビルドをする人間は】
【相当の変わり者以外には、そう居ないだろう】
>>63
むっ…………
【そんな事無い、と言い返そうとして】
【自分の言動を思い直して、ちょっと、ほんのちょっと、これっぽっちだけ】
【子供っぽかったような気がすると、思い】
……意地悪。ドS。性悪。悪魔。きょーけん
【ぶつくさと呟いて、やっぱりそっぽを向いてしまう】
【ただ、本気で悪口を言っていると言うよりかは、軽口の交し合いと言った様子だ】
【小さく華奢な少女が強がっているように見えるその光景は、微笑ましくすらある】
諦める!
【どーん、と盛大な効果音がつくほどに堂々と、そんな事を言ってのける】
【言っている事はただの脳筋だが】
……まぁ、実際、とんでもないのが来たらどうしようもないしね
ただ……そういうのは得てして、発動までに時間がかかるモンだし
【つまり、速度と火力で以って、発動する前に倒そうと言う事だろう】
【つくづく、常識から外れた思考の持ち主である】
【或いは、その“ギリギリ感を愉しんでいるのかも、しれない】
そう? 楽しいと思うけど……まぁ、それは人それぞれかな
【言って、からからと笑う】
【寧ろ、彼女は自身の居場所を、VRゲームに求めているようにすら見える】
【もし、この世界がなくなったとき――“彼女”という存在が、なくなってしまうのではないか】
【そう思わせるほどの、儚さが】
……………………
【掛けられた言葉は、少々、状況にそぐわないような】
【けれど、少女は気付く。これは、きっと彼なりの表現なのだ】
【思わない気遣いに思わず口許が緩む。「……ンッ」と、嬉しそうに笑い】
……んふふー……おにーさん、トゲトゲしいようでいて、実は優しいタイプの人でしょー
ツンデレかー? ツンデレなのかー?
【「うりうり」と、少女がホライゾンを弄る】
【それはいつもの少女の明るさそのもので、つまりは、先程までの、悲壮感すら感じる刹那さ、鋭さは無いという事】
【朗らかな笑みを浮かべている方が、この少女には、良く似合う】
それじゃあ、ボクもそろそろ行こうかな
バイバイ。また、どっかで会おうね
【後ろ手でふらふらと手を振って、黒剣を手にする。確かな重量、それを肌で感じて、背中に収める】
【やはり、この少女には、この黒剣が良く似合う】
【ヴン、と。転送を示す光が、少女を包んで】
【次の瞬間には、もう、少女は此処から消えている】
/落ちる。長時間お疲れ様でした! またいつか
66
:
ホライゾン
:2012/04/15(日) 01:07:31 ID:1BcSfwsM0
>>64
「何で知ってるかって、あいつよく露天してたし」
【下手な嘘だが、まああまり人の個人情報をべらべらと言うものでもないだろ、と言う考えからだ。
……さっき思いっきり《Gretel》に言っていたのはなんだ】
「おお。PKには気をつけろよ」
【ワープへ向かう猩にそう声を掛けて見送る】
//結局レス速上がらずすいませんでした…
//ありがとうございました、乙ですー
>>65
「反論できねぇだろ」
【今にもふふん、とでも笑いそうな憎たらしさ】
「一つ言っとくと、俺は犬じゃねぇよ」
【子供の負け惜しみ染みた悪口の揚げ足をわざわざ取る。
こいつもこいつで子供っぽい】
「潔いなおい」
【予想外の答えに一瞬それでいいのか、と思ったが続けられた言葉に成る程、と思う】
「火力と速度で撃たれる前に討つと。普通やらねぇよそんなこと」
【一度は納得したものの、思い直してツッコむ。
発想がやはり常人とは違う、と変な納得はしたが】
「人それぞれだな」
「……あ?需要ねぇよんなもん。
常識人なだけだ、バカ野郎」
【一部引っかかる点はあるが、まあ実際こんな男のツンデレとか需要無い】
「そういうお前はなんだ、ロリ属性ですか?んのやろう」
【弄ってくる《Gretel》に反撃を試みるも、ビジュアル的に犯罪的】
「……おう、じゃーな」
【俺とお前の力量差を考えたらそうそう会わないだろ、とは思っても言わないでおく。
というか言えなかった。
そう思ったときには既に少女の姿はなかったのだから】
//ありがとうございましたー。乙ですー
67
:
from:こま
:2012/04/15(日) 22:14:15 ID:YzDI4kbk0
ホライゾン、テラー、かおもじ、アメリア、クロゼット、シグの6人に、こまよりメールが送られた。
誰に送ったかはBCCでそれぞれ分からないようになっている。
題名 なし
本文:
このたび、この「こま」というキャラは運営に通報した上でアカウント凍結していただくことになりました。
といいますのもこのアカウントを勝手に使っているゴミやろうがPK行為をこのキャラで行い、
これ以上の放置は皆様の迷惑になると考えたためです。
ある人の話によるとどこかに晒されているみたいですし、もう私には逃げ場はありません。
きっと此れを見ても信じる余地をもたない方も、このメールを見た方にはいるでしょう。
PKを、このアカウントを乗っ取った屑の犯行ではなく、私の犯行だと思う方が若し居たなら。
その時は、このメールに返信しないでいただけるとありがたいです。
明日通報するので、猶予は一日です。もし信じてくださるのであれば、返信お願いします。
その時は新しい連絡先(キャラ名)を返信いたします。
誤魔化してキャラの情報だけ得るために信じる振りをしてもだめだと思います。私には分かりますから。
では、さようなら。
─・─・─
そして、アメリア宛のメールには。最後にこんな文章が付いていた。
【このキャラを引き取ってくださると言っていたのに、申し訳ありませんでした。
でも、ある種、こんな問題が起きるキャラをそちらに置いて迷惑をかけずに済んだと思っております。
では。】
68
:
from:こま
:2012/04/15(日) 22:30:10 ID:YzDI4kbk0
To:《Gretel》
題名:先日のPK事件について
本文:
お初にメール失礼いたします。
私、当キャラクターの正規の中身でございます。
先日は多大なるご迷惑をおかけして、まことに申し訳ありませんでした。
そちらにご迷惑をおかけしたことに大変申し訳なく思うと同時に、真に高慢ではありますが、
このキャラを倒し、被害の拡大を防いでくださったことに多大なる感謝を述べさせていただきます。
さて、チャットの様子から見ますと、そちらは先日の事の次第を知りたがっていたように思います。
実は私もお恥ずかしながら、余りよく分からないのです。
ただ、いえるのは、このキャラクターが謎のハッカーによって乗っ取られていること、私がインしていない際は十中八九そのハッカーが動かしているだろうことです。
此れも実は、憶測でしかありません。しかし、そうとしか思えないのです。他の可能性も知り合いが掲示してくださいましたが、その事はまた、万が一お会いした時にでもと思います。
こういってしまうと言い訳にしか思えないでしょうが、先日PKしていたのは私ではありません。何を隠そう、その謎の存在なのです。
でも信じてくださる方も居ないでしょう。そちらも信じてくださるとは思えません。
なので、私は近日、このキャラクターのアカウントの凍結を運営にお願いする次第です。
こうすれば、これ以上PKの被害を拡大させずに済むでしょう。
では、本当に申し訳ありませんでした。
また、会うことがありましたら、その時に。
69
:
from:ホライゾン
:2012/04/15(日) 23:23:32 ID:3wZ3ukQAO
To:狛犬
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
メールサンクス。
PKについてメールしようと頭捻ってたら先にそっちから貰っちまったわ。
なんかあったらメールくれって言われてたのにわりぃな、すぐメールしねぇで。
で、まあ、PKのことなんだけどよ、変なとことかあったしそん時の状況を一応書き出しといた。
もう知ってたらわりぃな
・霧の中を通常フィールドみたいに的確に目標に向かって歩く
・俺を見てもリアクション無し
・どころか俺もキルしようとした
・「こま」のまんまみたいな部分どころか、PCらしさまで希薄
・回復行動をとらない
・異常な攻撃力、詠唱速度
・異常にバグった武器
・どっかに消える(一般でいうログアウトで消えた)
・消えた後、モンスターとも言えない人型のなんかを残す
・そのよく分からんのは《Gretel》に向かっていった後、消えた
こんな感じか?
もしかしたら落としてることとかあるかもしんねぇし、別に変じゃねぇこともあるかもだけど勘弁な。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
70
:
from:Gretel
:2012/04/18(水) 12:04:31 ID:6jLS/z7E0
-------------------------------------------------------------------------------
メールありがとう。そして始めまして。
今回の問題解決の一端を努めさせていただいた、PC《グレーテル》の中身です。
さて
まぁ、ある程度予測はしていましたが、やっぱりアレは尋常のPCではありませんでしたか。
「アレ」を動かしている人物が、あのPCを作った人物と同じであるとは、自分も不思議と納
得出来なかったのです。むしろ、一人のハッカーがあのPCの操作権を奪い、何かしらの目
的で以って、あのPCに何かしらの意図的な改造を施した。
自分自身も、それが真相だと信じています。
……ともすれば、問題は何が目的でそんな事をして、何故そのPCにとり憑いたのか。ハッ
カーの悪意ある悪戯と思えばそれまでですが、自分にはどうにも、そうとは感じられないので
す。当時あのPCを動かしていたその中身には、明確たる目的があり、そして、それを私達に
伝えようとする。そんな意思を、自分はあのPCから感じたのです。
こんな事で一人のキャラクターの命が、こんな事で終わってしまうのが、とても残念でなり
ません。
何か力になれる事があれば、直ぐにでもご連絡下さい。
またいつか、必ず、このゲームの何処かでお会いいたしましょう。
その日が来るまで、どうかお元気に。
Gretel
-------------------------------------------------------------------------------
71
:
ホライゾン
:2012/04/21(土) 22:05:08 ID:e.9AcYrEO
【王都に近い初心者向けフィールド、草原。
そこに、斧を豪快にブン回し羊を狩るグラサン豹男の姿が。
一撃のダメージや装備から見てどう見ても初心者ではない。
彼がここにいる理由は羊の落とす素材なのだろう、それ以外には目もくれず、ただひたすら羊を追い回している。
そういってる間にもグラサンは羊をまた一匹仕留める。
そして消えていく羊のグラと入れ替わるように現れた素材マークのアイテムに近付き、その中身を確認する】
「お、ゲットゲットー。
これで……あれ?羊終了じゃねーか。
んじゃー…町戻ろうかね」
【どうやら羊がドロップしたアイテムはお目当てのものと相違なかったようだ。
グラサンは徒歩で草原から出て行こうとしている。
王都との距離は最初にいったように殆ど離れていない。
そのため帰還スクロールをケチったのだろう。
グラサンは、このまま何事もなく王都につけば、取り敢えずは酒場で情報収集でも、と考えているはずだ】
72
:
アイラ
:2012/04/21(土) 22:17:10 ID:0Qkro0NE0
【草原区域、王都の目の前】
「せい!」
草原で黒髪長髪の女剣士の剣が、妖魔型モンスターを切り伏せる。
このへんでしょっちゅう出てくるコボルドという雑魚で、特になにかレア物を落とすわけではない
実際、今回は微々たる金額の金を落としたのみであった
「・・・ふう・・・」
PCは動こうともしない、どうやらプレイヤー側で何かデータ類の確認でもしてるのだろう
73
:
レイド
:2012/04/21(土) 22:21:16 ID:w0jOFh2E0
「はぁっ!……っうぉ!?」
灰色の髪に、紅い瞳の男が、スライムを斬りつける……が、
初心者なのかあまりダメージを与えられず、反撃をくらう
「ってぇな!!」
双剣を消し、大剣を出現させ、スライムを切り倒す
「……お、Lvあがったな」
ドロップしたアイテムを確認しながら、減った体力を回復アイテムで
回復させる
74
:
ホライゾン
:2012/04/21(土) 22:30:55 ID:e.9AcYrEO
>>72
【羊が!羊が!あぁ背後に、背後に!
……冗談は置いておいて、停止したアイラの背後にはアイラをターゲティングした羊が1匹、
まだアイラに気付いていない羊が1匹、計2匹。
アイラをターゲティングした羊(以下羊A)は後ろ足でガリガリと土を掻き、突進の予備動作をとる。
このままでは5秒後には、アイラを背後からの衝撃が襲うだろう】
「お。……おい!そこのしm……初心者!後ろ後ろー!」
【そこに通りがかったホライゾン。
まだアイラとの距離は目測10〜15mほどあるが、つい老婆心でアイラに注意喚起を】
>>73
(こっちも剣士系初心者か。PT組んじゃやーいいのに)
【アイラに向かって声を上げた後、少し目線を逸らした先に別の初心者が。
初心者フィールドなので当然なのだが、たくさんの初心者が頑張って狩りをする様に懐かしさが胸に去来する】
「……ちょっと様子見といてみよう」
【このグラサン、王都に向かう足を止め、2人の初心者を観察することにしたらしい。
悪趣味な】
75
:
アイラ
:2012/04/21(土) 22:38:32 ID:0Qkro0NE0
>>72
「へ?」
声をかけられて後ろを向くも、もはや回避行動を取るには遅かった。
「ぐぅ!」
正面から突進を受け、相当のダメージがあったようだ
「・・この!」
彼女は立ち上がり、次の突撃を敢行する羊を持っていた幅広の剣で横薙ぎにないだ。
出ていたエフェクトから<強撃>のスキルであることは間違いない、羊のグラフィックが消滅し、ドロップ素材のグラフィックが現れた。
「・・・ふぅ、」
彼女はソレを回収し、ホライゾンの方に向き直る
「ご忠告、ありがとうございました」
一礼。
76
:
レイド
:2012/04/21(土) 22:44:33 ID:w0jOFh2E0
>>74
「チッ……!まだ来るのかよ……」
次はスライムが二体、コボルトが一体ずつ現れる。
「めんっどくせェ!!ちゃっちゃと終わらす!」
大剣を消した後、両手を空中に出し、初心者が手に入らないような
禍々しい鎌が出現する。
「っらぁ!」
鎌の一閃、ゴブリンのHPが一気に減り、消える。
どうやらクリティカルがでたようだ
「次いくぞ次……ん?」
鎌を構え、スライム二体へと駆け込んでいこうとするが、
視線を感じ、ホライズンの方向を見やるが、少し見た後スライムへ
駆け込んでいく
77
:
ホライゾン
:2012/04/21(土) 22:59:21 ID:e.9AcYrEO
>>75
「いや、礼言われてもな。あんた結局食らってるし」
【はよPOT使えよ、とアイラのHPバーを見ながら言う。
照れ隠しというわけではないが、礼を言われたときの対応がよく分からないのだ、こいつは】
「しかし初心者だろ?あんた。
パーティー組んでサクサクやっちまった方がいいんじゃね?」
【そうすりゃ俺みたいなすれ違いに忠告される前に援護受けれんだろ、と。
他人にパーティープレイを勧めるほどにパーティープレイをしている訳ではないが、
ある程度初心者の時に色々と経験した方がいいと思ったのだろう。
初心者ならとパーティープレイならではのミスを許容してもらえることも少なくない。
ただこの男、頭は残念である。
たまたまこの日1人、という可能性は頭から抜け落ちているようだ】
>>76
「お?」
【思わず思考が口から漏れ、マイクがそれを拾い、この世界に反映させる。
初心者だと思っていた男剣士の方はどうやらそうでもないようだった。
初心者がお下がり装備で、と言う可能性もあるが、それでも重量制限をクリアできるだけのステークスは必要だ。
全身統一防具に複数の武器の所持、それなりに出来るのだろうか、この男剣士】
「つーかそうじゃんな、武器の持ち替えとか防具とか見りゃど初心者ってこたぁねーよなー」
【レイドの方に視線を向けて独り言る】
78
:
アイラ
:2012/04/21(土) 23:04:06 ID:0Qkro0NE0
>>77
「・・・あっ」
言われて自らの状態に気づいたようだ、
一寸後、光のエフェクトとともに傷が治癒していく
<キュア>のスキルのようだ
「・・そうですね、誰か一緒にやってくれる人がいると心強いのですけど・・・」
どうやらソロらしかった
79
:
レイド
:2012/04/21(土) 23:07:44 ID:w0jOFh2E0
>>77
「終わりだ!!」
最後のスライムを斬りつけ、戦闘を終わらせる。
「よし……なぁ、そこのアンタ」
声が聞こえたのか、ホライズンに問いかける。
「何か気になることでもあったのか?」
カシャ……と鎌を肩に置きながら問いかける。
80
:
ホライゾン
:2012/04/21(土) 23:26:48 ID:e.9AcYrEO
>>78
「……HPには気ぃ配っとけよ、そういうゲームなんだから」
【アイラの、間の抜けた声とその後に続いた行動から、
もしかしてゲーム慣れしてないのかと思考する。
それなりにゲームをした経験があるのなら、HPの低下に気付かない、
または放置するということはしないだろう。という思い込みからだが】
「ほぉん、……なら今度王都の広場か酒場行ってみな。
PT募集が幾つかあるだろうから、そん中にゃ初心者募集もあるだろうーよ。多分」
【どうやらこの女剣士はPTを組むことに前向きな様子、
なら、と一応PTを組みやすいところを教えておく】
>>79
「いや、初心者にしちゃあゴツい装備してんなー、と思ってな。
そしたら別に初心者でもなさそうだったと」
【聞きようによっては結構失礼なことを言っているが悪気はないし他意もない。
素で言っている方が質が悪い?ごもっとも】
「…………そうだな、あんた暇ならPT組もうぜ。
俺とあんたで初心者を吊り上げようPT」
【数秒急に黙ったと思ったら突然そんなことを。
俺は当然自分、あんたはレイド、となるとこの場にいる初心者は1人。
アイラにパーティーでゲームを経験させてみよう、と言うことらしい。
吊り上げるというのも、《レベルを》と言うのが頭に着くはずだ】
81
:
レイド
:2012/04/21(土) 23:36:28 ID:w0jOFh2E0
>>80
「……前ログインしたらLvが1になって装備がなくなってた。
三つ装備してる武器は無事だったって事、
今は何とか強化道具で武器振り回せるって感じだな」
鎌を消滅させる
「PT?あぁ、別にかまわない」
懐から薬を出し、一気飲みする。
どうやら強化薬のようだ
82
:
アイラ
:2012/04/21(土) 23:36:44 ID:0Qkro0NE0
>>80
「・・ご忠告、ありがとうございます」
再び一礼、
「・・・?」
レイドの方にも気づいたらしい、そちらにも会釈
83
:
ホライゾン
:2012/04/21(土) 23:51:14 ID:e.9AcYrEO
>>81
「んー、なんか状況がよくわかんねぇけど運営いったか?」
【またなんか変なバグか、なんてちょっと慣れてきてる部分は隅に寄せて、
取り敢えず、お茶を濁さない程度に常識的な質問で牽制を】
「お、サンキュー」
【レイドの返事から間もなく、ホライゾンはメニューを操作する。
すると、レイドに向けたシステムメッセージが表示され、ホライゾンからPT勧誘されていることを告げるだろう】
>>82
「別にまあ、俺が言わねぇでもやってるうちに覚えることだけどな」
【要約すれば、やっぱり『気にするな』とかそんな意味になるのだろう。】
「と、さてこんなんどうだ?」
【さっきまでの話を蹴り飛ばし、唐突にそう言うとアイラにシステムから
《ホライゾン さんからパーティーに誘われています》
みたいな文面が送られてくるだろう】
「ちょっとお試し体験的な、な。」
84
:
レイド
:2012/04/21(土) 23:56:37 ID:w0jOFh2E0
>>83
「……そりゃあ言うに決まってるだろ?
でもさ、何でか俺のデータそのものがぶっ飛んでたらしい、
武器があったのは不幸中の幸いって事だったな……」
全然バグ減らないよな……そう愚痴りながらPT勧誘にyesを選択する
「えっと、ホライズン……よろしく」
>>82
「……?」
なんとなく同じく会釈
85
:
アイラ
:2012/04/21(土) 23:58:22 ID:0Qkro0NE0
>>83
「はえ?」
突然送られてきたシステムメッセージのPT勧誘に一瞬硬直し
「これでいいんです?」
コレを承認、ホライゾンの方で加入した旨のシステムメッセージが出てるだろう。
「私、アイラって言います・・改めて、よろしくお願いします」
お試し的に同行することになった二人に一礼を返す。
86
:
ホライゾン
:2012/04/22(日) 00:36:30 ID:xu0Ea6xkO
//電池切れてしまい間が空きました…すみません
>>84
「そりゃあ……どういうことだろうな?
んなピンポイントにデータが消えるってなぁー…」
【原因の心当たりなんかも聞いてみたいが、
それを聞くにはまだ友好度が足りない気がするのでやめておく】
「おお、よろしくよろしく」
【承認を確認すると挨拶代わりに軽く手を挙げる】
>>85
「おっけーおっけー、俺はまあ、見ての通りホライゾンな」
【アイラの参加を確認し、一応自己紹介に返しておく】
「んじゃあ、ま。ちょっと奥まで行くか。三人いる訳だしな」
【言ってホライゾンは二人に前に出るようにハンドサインを出しながら自分が来た道を顎で指す】
「俺は取り敢えず進んで攻撃はしねぇから、敵が出てきたら頑張ってな」
【自分からPTを組もうと言った癖に非道い。
まあこのあたりの敵では一撃当たれば消えてしまうので仕方ないと言えばそうなのだが……】
「まあ援護はするし、不意打ち来たら俺が迎撃するさ。
取り敢えず、まずは目の前のコボルトに挑戦な」
【インベントリからクロスボウを取り出し、援護用の矢を装着する。
そのクロスボウで指した先にいるのは3体のコボルト。
ホライゾンが声を上げたためかこちらに気付いており、敵意は剥き出し。
3体は縦に並び、こちらに向かってつっこんできた】
「さあ頑張ってこい!」
【ホライゾンは防御上昇の矢を2人に2本ずつ撃つと一旦見学を決め込むらしい】
87
:
アイラ
:2012/04/22(日) 00:42:58 ID:zh/g3nHU0
>>86
//おかえりです
「了解!」
支援の矢を受けつつどこぞの3連星の如く突っ込んでくるコボルドたちの方に突撃、最前列の1匹に
<強撃>を浴びせかける!
「でぇぇやぁぁ!」
88
:
レイド
:2012/04/22(日) 00:47:18 ID:fHx1J60g0
>>86
「自分から誘っておいて……!」
ブツクサいいながら双剣を構え、敵にコボルトに駆け込んでいく
「せいっ!!!」
スキル【疾風双斬】
―――敵を突き飛ばし、
何度も切り刻む技を発動する
89
:
ホライゾン
:2012/04/22(日) 01:00:36 ID:xu0Ea6xkO
>>87-88
『ぴぐぅ!』
【先頭のコボルトはアイラの《強撃》によってHPの6割を奪われ、転倒する。
しかし、それを読んでいたかのように2番目のコボルトが跳躍、
アイラの《強撃》後の隙を突こうとする】
『げひ!?』
【が、それはレイドの《疾風双斬》によって阻まれる。
2体目のコボルトは滅多切りにされた挙げ句、後方に弾き飛ばされ3体目のコボルトと衝突。
そのまま2体目のコボルトは消滅し、後に残ったのは転んだコボルト2体。
少し可哀想だが、このままリンチしてしまおう】
【そういえばホライゾンの姿が見えないような】
90
:
レイド
:2012/04/22(日) 01:10:52 ID:fHx1J60g0
>>89
「よっし……上出来だな」
最後にコボルトを倒そうと向かうが
「あれ?ホライゾンは?」
いないことに気づき、あたりを見る
91
:
アイラ
:2012/04/22(日) 01:13:51 ID:zh/g3nHU0
「とどめぇ!!」
強撃によってふっとばされたコボルドに、渾身の突きを持って止めをさしにかかる。
>>90
「・・・はえ?」
言われて、剣を妖魔にさしたまま見回す
「・・ホントだ、どこいっちゃったんだろ?」
92
:
レイド
:2012/04/22(日) 01:27:32 ID:fHx1J60g0
すいません、そろそろ遅いので先に落ちさせていただきます。
絡んでくれてありがとうございました。
93
:
アイラ
:2012/04/22(日) 01:28:44 ID:zh/g3nHU0
りょーかい
94
:
ホライゾン
:2012/04/22(日) 01:33:57 ID:xu0Ea6xkO
//おうふ、遅レスでした申し訳ない。乙ですー
>>90-91
『ぎゅばー!』
【アイラの攻撃によってコボルト1の残り4割のHPはさらっと溶けてしまった。
が、3体目のコボルトはまだ(HP的には)ぴんぴんしている。
2人の気が逸れてる今のうちにコボルト3は立ち上がり、取り敢えず近くにいるアイラに襲いかかろうとする。
が、どこからか飛んできた矢に撃ち抜かれ、アイテムをドロップし消滅】
「おまえらしっかり倒せよー」
【まあ予想通り?矢を撃ったのはホライゾンでした。
ホライゾンがいままでどこにいたかはその背後を見れば察することが出来るかもしれない】
「ほら、いっぱい連れてきたぜ」
【ホライゾンの後ろにはコボルトが10体。
どうやら消えていたのはコボルトをトレインしてくるためだったようだ】
「さぁて、PTだから経験は分配だよな。半分俺が引き受けるから残りは2人でな」
【言うだけ言うとホライゾンはクロスボウの引き金を引き、コボルトを撃ち抜いていく。
ホライゾンがなにかしらしてヘイトを結構稼いでいたのかコボルトたちは2人には見向きもせずホライゾンに群がっている。
これなら簡単に背後をとり、強烈な一撃を食らわせることが出来るだろう】
95
:
ホライゾン
:2012/05/05(土) 21:15:55 ID:r.cuo4eQO
「……」
【森林フィールドで、ひたすら木に斧を叩きつけ続ける白灰の豹男。
男の周囲にはドロップ品と切り株がいくつもあるので、
この作業を始めて結構時間が経っているようだ。
と、十数回目の叩きつけで木は折れ、新たな切り株になり、ついでに幾つかのアイテムをドロップする。
男はドロップ品の数々一つずつに接近し、ものを確認する。
それが終わるとまた別の木に移り、斧を振るい始める。
やはり、ドロップ品はそのまま落としっぱなし。
どうやら欲しいアイテムがない……所謂物欲センサーが発動している状態のようだ】
「…………」
【男は作業的に斧を振り続ける】
96
:
レイド
:2012/05/05(土) 21:21:02 ID:qq3ykWF.0
>>95
「よっ……と」
男は、近くにいたコボルトを倒しながら走り回る。
防具は初期装備の少し上の黒い皮鎧といったところで、
禍々しい双剣を構えながらコボルトを切り刻んで行く
「……やっとレベルアップか、ここじゃ物足りなくなってきたな。」
コボルトのドロップアイテムを回収しながら、ホライゾンの近くへと
歩いていく
97
:
ホライゾン
:2012/05/05(土) 21:38:06 ID:r.cuo4eQO
>>96
「……お、おー」
【男が十何本目かを倒し、そのドロップ品を確認する。
と、今までと違ったリアクションが。
どうやら目的の品がドロップしたらしい】
「えー、15?16か?まあ、中々早かった……な?」
【“中”が同じ体勢でプレイし続けていたのか大きく伸びを。
と、そこでやっとレイドの接近に気付いたようだ。
一度、会話を交わしたことがあるはずだが、この男がその記憶に行き着くにはもう少し掛かりそうだ】
98
:
レイド
:2012/05/05(土) 21:42:11 ID:qq3ykWF.0
>>97
「……あぁ、どっかで見た事あんなと思ったらアンタか。」
双剣をしまいながらホライズンに近寄っていく
「俺はここでLv上げしてたんだけど……お前は
何をしていたんだ?」
切り倒された木の数を見て、呆れた様子で
ホライズンを見つめる
99
:
ホライゾン
:2012/05/05(土) 21:54:39 ID:r.cuo4eQO
>>98
「あー、と……ぁ、思い出したわ。草原の」
【相手がこちらを知っていたことで記憶を漁る速度が上がる。
そのおかげか、目の前のアバターが記憶に結び付いたらしい。
返しながら、こちらも斧をインベントリに放り込む】
「ちょっと環境破壊をな」
【口の端を上げながらバカなことを】
100
:
レイド
:2012/05/05(土) 21:59:37 ID:qq3ykWF.0
>>99
「……アホな事言ってんじゃねぇよ、
どーせドロップアイテム探してたんだろ?
まぁ、環境破壊も間違ってないかもしれないけどな」
あたりを見回しながら言う。
辺りには木だったものばかりがあった。
「んで?お目当ての物は見つかったのか?」
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