[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
| |
「情報媒体スレ」
33
:
<Nameless Player>
:2012/04/20(金) 19:03:30 ID:1IX7wi8w0
「ログイン履歴はあるのに、操作権限の発信者が不明な期間が散見される……、か。」
無機質な、広く薄暗い箱状の空間。
オブジェクトが一斉置かれていない点に目をつぶれば、何処かの内部と思えるかもしれない、そんな〝室内〟。
其処に、一人の男のアバターが呟きながら転送されてきた。
此処は何かしらの行為によりアカウントが凍結されたPCの一時転送先である。
マップには〝表〟に繋がる正規の入り口も無ければ出口も無い。
只、インスタントMAPの入り口にも似た灰色の空間があるだけ。
まさしく〝隔離用〟の空間だ。
「ねぇ、貴方……〝何処から来たんですか〟?」
痩せた男のアバターが、進行方向に語りかけながら、歩み寄る。
部屋の中心に居るのは、犬の獣人を模った女のアバター。話しかけられたにも関わらず其の耳と尾は、ぴくりとも動かない。
この隔離空間には、二人のアバターしか存在しない。
「おや……、此処まで来て黙秘権ですか?此方が丁寧に訊ねていると言うのに……。」
一息つきつつ、左の腰にある短剣に手を当てる。苦笑が男の口から漏れた。
男は、少女の目の前までそのまま歩み寄ると、足を止め、中腰になる。
そのままワンピースの少女─今日凍結されたアカウントのPC─の無表情な顔を覗き込んで。
「無言なんて意味がありませんよ?遅かれ早かれ接続元は解析されてしまうんですかr……」
言いながら顔を離すと、これ見よがしに操作ウインドウを少女の鼻先に突きつける形で出し、右手で操作し始める。
と、少しして、おや、という疑問符と共に男の手が止まった。
「はぁ……、やっぱり、相手も〝普通のユーザー〟なんでしょうね……。」
汗のエモーションが一つ、男の頬を伝う。右手でこめかみを掻き、肩をすくめた。
「〝もう操作が途切れた後〟じゃないですか……。」
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板