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「リアル側スレ」
1
:
名無しのプレイヤー
:2011/07/22(金) 19:27:36 ID:Xxn8HNGg0
現実世界専用のロールスレッドです
現実世界を舞台にロールを行なう場合はここでどうぞ
49
:
<Nameless Player>
:2011/09/27(火) 21:16:33 ID:E8MNLo.E0
最初は、小さな疑問だった。
ただ、自身がゲーム内で何をやったか、詳しく覚えていないだけ。
其れは、馬鹿な自分の単なる度忘れ。
───そう、決め付けていた。
「やっぱりおかしい……絶対何かおかしいってこれ!!」
小さなアパートの一室。何時もの小さな机の前で、何時もの椅子に座ってキーボードを叩く、一人の女。
しかし、彼女の様子だけは、何時もと全く異なっていて。
「何これ何此れ何コレ!!??
こんな……こんな話した覚えねぇよ!!!!」
其の女─神埼澪─は何時に無く声を荒げて、わしゃっと頭を抱える。
卓上に立てた肘から先の、左手の中に支えられている顔には、色濃く焦燥の色が浮かんでいた。
見開かれた両目に映るPCのモニターには、小窓にされたゲーム画面とインストール時のファイル群が、左右に並べて配置されている。
その手前には『chat』『chat2』とタイトルが付けられたメモ帳があり、先ほどから忙しなく動くマウスのホイールは、テキストに書かれたログを下から追っているようだった。
送られた先に記された日付は、丁度昨日。そう、〝彼女がとあるギルド所属のヒーラーと、二度目の狩りへ向かった〟その日である。
目を皿のようにして、暫し黙読に入る。二分と経たずに、右手は次の過去ログを開いた。
「これも、これもだ!!こんなの〝知るか〟!!!」
数度繰り広げられる、黙読とクリックのリレー。その果てに、色白の小さな右手は、自身の右側へとマウスを勢い良く放り投げた。
安い有線のマウスは本体から離れられずに180度のアーチを描いて──木製の机の脚にぶつかり、軽くも大きな音を立てた。
「〝他のIPからの接続が確認できない〟だと……っ!
このクソ運営が!絶対……絶対突き止めてやんぞこの野郎……っ!!!」
持つ物を失った右腕がだらりと下がる。左手の中に在る額に、切り揃えられた爪の先が食い込み、紅い線を作った。
50
:
<Nameless Player>
:2011/10/01(土) 17:55:21 ID:ttQiECSQ0
『15分毎に100円となります』
「あ、はいわかりました!」
『ドリンクバーはあちらにありますので、ご自由にお飲み下さい』
明るい店員の声に対し、戸惑う幼めの女性の声が返される。
少女の姿がドリンクバーに向かい、透明のコップにアイスカフェオレを注いでから席へ向かう。
番号を確認して入ったのは、個室席だ。
「ジュースはお金要らないのか……初めて知った……。」
結構設備の整ったネットカフェだけあり、簡単なHMDも備え付けられている。
PCを起動し、目当てのゲームのショートカットを確認してから、席に着いた。
席の下へ手を伸ばし、椅子を高く調節。
「さて、と……。」
マウスより少々遠い位置にコップをセットし、マウスを握った。
「あの屑野郎、待ってろよ。」
51
:
神埼 澪
:2011/10/09(日) 20:44:49 ID:J2sXQ/5g0
《とあるデパート内 書店》
「……うーん……。」
書店の一角、雑誌が並ぶコーナー。
その一つである〝ゲーム雑誌〟のコーナーで、なにやら両手に本を持って悩んでいる少女がいた。
暫く両方を見比べて迷った末に、少女の薄手のロングコートに包まれた左手は、ゴシップ雑誌を元の場所に置こうとする。
その時ふと、背後が気になり、振りかえった。
「……あ、す、すみません……。」
案の定後ろにいたのは、こちらをちらちら見ながら棚の雑誌に手を伸ばす人物。
その人から目をそらすように屈み、両手に本を持ったまま、謝りながら脇をぬって棚の前を離れ──
「……うわっ!!!」
──たが、誰かにぶつかった。
音を立てて、彼女の黒い肩が誰かに触れる。
と同時に、ばさっと言う音がして、両手に持っていた本が2冊とも下に落ちた。
52
:
―――――
:2011/10/09(日) 21:00:14 ID:0mt0rV9MO
>>51
「あっ、すみません、申し訳ないです大丈夫ですか?」
【ハスキーな声で肩をぶつけたことを謝りながら神崎が落とした雑誌を拾い上げ、神崎に渡そうとする】
「……ぼーっとしてて、すみません。……えーと、あの、OnlyWorld、やってるんですか?」
【カジュアルな服装の声の主は気まずさからか拾い上げた雑誌の表紙を見、声をかけた】
「えと、最近なんかネットロアとか流行ってますし、情報気になりますよね……。自分気にしすぎかもしれないですけど」
【そう言ってはにかむ顔はまだあどけなさが残っている。高校生くらいだろうか?】
53
:
神埼 澪
:2011/10/09(日) 21:16:31 ID:J2sXQ/5g0
>>52
「あ、す、」
右手を床につき、立膝のようになった格好のままで左手を差し出し、雑誌を受け取る。
中は黒いスカートだが、ロングであるため中は見えない。
「すみません……!」
中高生程度の外見にしては落ち着いた女性の声で、ぼそぼそと謝る。
と同時に頭が下げられ、波打つ長髪の一部をなす切りそろえられた前髪が、声の主であろう少女の目を隠した。
「あ、い、いえいえ、こ、こちらこそっ!!」
あわてて立ち上がりもう一度一礼。
一つは普通の雑誌、そちらが表紙を見たのはオンラインゲームの雑誌だ。
「え、あ、は、はい……・。え、あの……。」
うつむいたまま、口ごもり。
「そ、そそそちらも、や、やってるんですか……?」
目を合わせることなく問いかける。
54
:
―――――
:2011/10/09(日) 21:34:05 ID:0mt0rV9MO
>>53
「あ、ええ、はい。あまりプレイヤースキルは高くないんですけど」
【言うと下を向き、双方顔が見にくくなる】
「うまい人はすごいですね……。どんな風に向こうを見てるんでしょうか?」
【設備のレベルを上げることでより深くゲームをリアルに感じることが出来る。
それがどの程度プレイヤースキルに影響するのか、安物設備としては気になるようだ】
「あ、でも、事故があったからいまフルダイブ式を使ってる人は少ないんです、か……ね……?」
【下を向いているため神崎からは見えないだろうが、目が僅かに輝いている。
しかし、だんだんと声が小さくなっていく】
「……すみません、迷惑ですね、いきなりこんな話しちゃって……すみません」
55
:
神埼 澪
:2011/10/09(日) 21:58:14 ID:J2sXQ/5g0
>>54
「あえ、あ、い、いえ!その……だ、大丈夫です!!」
相手の声を聞いて慌てて言うと、目をぎゅっと瞑ってから急いで顔を上げ、目を開いた。
大きめだが、釣り目の瞳がそちらを見る。
顔にはメイクは殆どしていないようで、其れが一層彼女の外見の幼さを引き立てていた。
「す、すみませんそ、そちらが謝る必要はないんですよ!!
わ、私もえっと、その、あのゲームをやっていまして!」
うんうんと頷きながら、そちらを見て会話をする。
声の調子は早く、眉は目の形状に反してハの字になっていた。
「あ、あの問題のフルダイブ式は回収を今しているようです……が……。」
そこまで言うと、周囲をちらちらと見始めた。
棚の前には本を選んでいる人も、立ち読みしている人もいた。
「あ……あの、すみませんがえ、えっと……。
お、お話するのでしたらちょ、ちょっと場所移りませんか!?ここ、棚の前で人が、えっと……。」
下を向いて言いよどむ。そうかと思うと、顔を上げて、こんな提案をした。
56
:
―――――
:2011/10/09(日) 22:17:15 ID:0mt0rV9MO
>>55
「あ、え、そうでしたか、良かった」
【神崎にそう言われると顔が少し上がり、ほ、と息を吐く】
「そちらもやっているのでしたら、もしかしたら向こうで会っているかもしれませんね」
【プレイ人口を考えたらかなりの確率になるが、もしかしたら、と思ってしまう】
「全台回収でしたっ、け……あ、そうです……ね。い、移動しましょう……」
【神崎に応対していたが自分の今の状況を見直すと、耳が赤く染まり顔がまた下を向く】
「えええと、あのー、マ、マ●クでいいですか?お恥ずかしながらちょっと資金難でして……」
57
:
神埼 澪
:2011/10/09(日) 22:26:47 ID:J2sXQ/5g0
>>56
「そ、そうですね……・。もしかしたら、えっと、そうか、も……。
あ、あの、え、えっと、お話だけならあそこのベンチでも……いい、よう、な……」
下を向いたまま指差した方向は本屋の外にあるエスカレーター……の下の木のベンチ。
自販機も隣にある。どうやら休憩所のようだ。
「あそこなら、話せると、お、思うのですが……あ!
ちょ、ちょっとお会計してきます!!!」
言いかけてふと、自身の持つ雑誌に気づく。
頭を下げると、中に何か着ているのか少し広がったロングスカートを躍らせて、慌ててレジへ向かった。
58
:
―――――
:2011/10/09(日) 22:41:38 ID:0mt0rV9MO
>>57
「……あ、そうですね、すみません友達とだと大抵マ●クなので……つい、すみません」
【更に耳を赤くしてますます下を向く。肩もすぼめているので少し小さく見える】
「じゃ、じゃあ自分先に……あ、行っちゃった」
【先にベンチにいます、と言おうとしたが言い終える前に神崎がレジへいってしまったので今の位置で神崎を待つことにした】
59
:
神埼 澪
:2011/10/09(日) 22:51:44 ID:J2sXQ/5g0
>>58
「お、お待たせしてすみません!!」
少しして澪が小走りでもどってきた。
その腕には書店のロゴ入りの紙袋と、穴の開いた図書カードが抱えられている。
「じゃ、じゃああ、あの、ベンチに行きましょう!!!
お、お金を使わせるのも申し訳ないですし!!!」
ちゃんと前を向いて早口でそれだけ言うと、いそいそと書店を出て行き、ベンチへ向かった。
60
:
―――――
:2011/10/09(日) 23:01:56 ID:0mt0rV9MO
>>59
「あ、いえ、ぜんぜん待ってないのでお気になさらず……」
【少し顔を上げ、片手を軽く上げながら神崎に返す】
「あ、はい、行きましょう。お金はそんな、気を使わせてしまいすみません」
【神崎についてベンチへ向かう。やはり下を向きがちだが流石に気をつけているのかまた人とぶつかることはないようだ】
「……えと、あの、ゲームのと、もう一冊はなにを買ったんですか?」
【ベンチへ着くと隅の方へ遠慮がちに座る。
そこで、本2冊持っていたことを思い出し、間を持たせたくもあり聞いてみる】
61
:
神埼 澪
:2011/10/09(日) 23:23:35 ID:J2sXQ/5g0
>>60
「え、あ、いえいえ……。」
そちらの方を向いて、ぎこちなく笑った。
少し間を開けて、澪も同じベンチに腰を下ろす。
「あ、え、えっと……。週刊誌、です、ね……。」
紙袋を開け、一つ引っ張り出す。
大きな見出しが表紙に躍る、華やかそうな雑誌。
「あ、あまりこういうの、見ないんですけど……っ!!
や、やっぱりゲームとかの噂でも、こういうのも見ないと無いような気がしてっ!!」
慌てたように乱暴に本をまた紙袋に突っ込むと、ほんの少し、顔が下を向いた。
「そういう時どれ読めば良いのか、詳しくなくて……」
ぽつり、付け足すように言う。
62
:
――――
:2011/10/09(日) 23:46:54 ID:0mt0rV9MO
>>61
「大人しい感じだったので、そういうの少し意外だったんですけど、それもOnlyWorldに関係してですか」
【そう言うのとは週刊誌のことだろう。失礼なことを言った自覚はないようだ】
「やっぱり、ネットロアとか、気になりますよね……」
「若い人向けの雑誌ってよく分かんないですよね。自分週刊誌はマンガくらいしか読まないので、気持ち分かります」
「どうしようもない嘘ばっかりの特集とか違反スレスレの悪自慢とか、そういうのばっかりだと金返せ!っていいたくなりますよ、ね……?」
【話してる最中は徐々に顔が上がってきていたが、金返せ!の辺りから段々とまた顔が下がっていった】
63
:
神埼 澪
:2011/10/10(月) 00:02:26 ID:2kTOQZFA0
>>62
「そう、です……よね!私もonlyworldの事で何かが無ければこういうのは買いませんよ……!」
はき捨てるように言いながらちら、と紙袋の中を見て、嫌そうに顔を背けた。
口調が少し強い。
「根も葉もない事ばっかの他人の噂とか興味ないですし、此れも知りたい情報が無かったら捨てるつもりです。」
紙袋を閉じていたテープを無理やり引っ張り、再度封をする。
前に大きく十字架<クロス>をあしらった縦に長い手提げかばんに、紙袋を突っ込んだ。
「封がしてあったので中身を確認できませんでしたが、図書カードで買ってなかったらお金本当に返してほしいくらいですよ……。
そのお金で漫画買ったほうが……、ほしい漫画あるのに……。」
下を向いて、一つため息。
64
:
<Nameless Player>
:2011/10/10(月) 10:31:08 ID:86lIybkIO
>>63
//寝落ち申し訳ありません。遅レスというならこちらもですし私は文章も少ないですし…
//厚かましいですがこの後少し話をして解散したことにしてもいいですか?
65
:
神埼 澪
:2011/10/10(月) 11:26:58 ID:2kTOQZFA0
>>64
//OKですよ。深夜まで長引かせて申し訳ありませんでした。
//おつかれさまでした。
66
:
<Nameless Player>
:2011/10/10(月) 11:43:40 ID:86lIybkIO
>>65
//ありがとうございます。いろいろとすみませんでした、おつかれさまでした
67
:
神埼 澪
:2012/03/17(土) 21:49:08 ID:qiuKjA3Y0
「じゃあな!神流!」
「じゃあ、隼……。ありがとう。また、何かあったら。」
茶髪に黒コートという出で立ちの見るからに不良といった少年に手を振り、少女が一人、自転車で通りを行く。
時刻は既に夕暮れも終わりと言ったところ。
薄暗くなる周囲が漆黒に近づくならば、其れにまぎれてしまいそうな彼女の服装と長い髪も、又、黒く。
少しのフリル以外にはそれ程飾られていない地味なワンピースの上に、羽織った同色のコートが、自転車と共に風に揺れる。
尤も、車体が揺れる原因は風ではなく、荷台を占領せんばかりに乗せられたノートPCであったのだが。
「おっと、すみません……。」
重量のせいで運転がおぼつかない。通行人にぶつかりかけて、頭を下げる。
気をつけてゆっくり通行してはみるものの、やはりふらつく。
「あ……っ!」
そうこうしていると、急に視界がぐらついた。転倒だ。
幸いここらの歩行者は少ない時間帯であるものの、ここで倒れてしまったら誰かにぶつかりかねない。
しかし一瞬何が起きたかわからなかった少女には咄嗟の対応も出来ないまま。
──バターン
自転車は、空しく横たわった。
68
:
杉村悠二
:2012/03/17(土) 22:08:01 ID:KRwBa70U0
>>67
「あ、大丈夫すか?」
なかなかカッコいい声の男が声をかける
少しガタイが良すぎる感があるが、服装や顔が整っていてなかなかさわやかな印象が持てる男
でもよく見たらそんなに整っている訳でもない雰囲気イケメンな男
「怪我大丈夫?パソコン壊れてない?おーい?」
69
:
神埼 澪
:2012/03/17(土) 22:32:53 ID:qiuKjA3Y0
>>68
「あ、たた……あ、え……、だ、大丈夫、です……。すみません……。」
右手だけで辛うじて支えていた身を起こし、流れで顔を上げる。
化粧の気配も無い幼さの残る顔が、其方を向いてから直ぐに下方を向く。
同時に中高生ほどの外見には若干釣り合わない、落ち着いた低い女性の声が返ってきた。
「え、あ、パソコン……!!」
右の足を引きずるようにして片膝を付きつつ、荷台の方を見る。
からからと音を立てて回る車輪。自転車の籠の中にあるはずのノートPCは、其処には無い。
「あ、あれ、ど、どこだ……!?」
右、左ときょろきょろと辺りを見渡す少女らしき人物。
当のPCはというと、男の後方直ぐまで飛ばされていた。
70
:
杉村悠二
:2012/03/17(土) 22:45:51 ID:KRwBa70U0
>>69
「ん、パソコン?ほれ、ここにあったぞ」
片手でひょいっとパソコンを持ち上げ、目の前の少女に手渡す
扱いが乱暴である。おそらく少し抜けている人なのであろう
「自転車なんかに入れてたのか。もっといろんな方法があっただろうに・・・」
71
:
神埼 澪
:2012/03/17(土) 23:01:18 ID:qiuKjA3Y0
>>70
「あ、あり、がとう……いや、あ、ありがとうございます……。」
ちらと視線のみを其方へ方向転換し、右手のひらをコートで軽く拭いてから、両手でパソコンを受け取る。
その後、言葉を言いなおし、ゆっくりと立ち上がって一礼した。
黒いノートPcはと言うと、今は彼女の左腕の脇に抱えられている。
「あ、あの……すみません。此れ位なら、運べるかなと……。」
すみません、と再度頭を下げた。結ばれていない波打つ髪が、ばさっと顔の横に掛かる。
「え、えっと、そっち、ら、怪我……ありません、か……?」
大きな黒い釣り目が、男を心配そうに見ていた。
72
:
杉村悠二
:2012/03/17(土) 23:10:50 ID:KRwBa70U0
>>71
「あ、大丈夫大丈夫。俺鍛えてるから。毎日もずく食ってるし」
自信満々に意味不明な事をイケボで言う
この人はやっぱり少し抜けている人なのであろう
そう言いながらも左の肘に擦り傷がある。血も出ている。ダラダラに
自転車が倒れた時にどこか当たったのだろうか
「あ、パソコン大丈夫?データぶっ飛んでたらシャレになんないしな。もしかして仕事用?」
73
:
神埼 澪
:2012/03/17(土) 23:27:46 ID:qiuKjA3Y0
>>72
「え……?」
何処がどう繋がるのか分からない彼の言動に呆気に取られていると、ふと、左の肘の傷が目に入った。
「あ、あの……こ、これっ!つ、使って、ください!!」
急いでコートのポケットを右手で探り、差し出したのは絆創膏一枚。
その彼女の手にも又、擦り傷が刻まれていた。
「あ、えっと、で、でも確認のしようも無いですし、ここ往来ですし……。」
迷いつつも道を見渡す。
人の通りはまばらだが、傍に座れるようなベンチ等は無い。
「え、えっと、仕事もですけど、その……ネットゲームが、殆どで……。」
顔を背け、下を向いてしまった。言葉もぼそぼそとしている。
74
:
杉村悠二
:2012/03/17(土) 23:33:20 ID:KRwBa70U0
>>73
「ネットゲーム!」
食いついた
しかも目が輝いている。きっと彼にとってこの話題はクリティカルヒットだったのだろう
「俺もちょっとやってんだよね。Only Worldってやつ。楽しいんだよなあ・・・」
75
:
神埼 澪
:2012/03/17(土) 23:50:32 ID:qiuKjA3Y0
>>74
「え、ええ!?」
吃驚してすこし上体を後ろにずらす。仰け反った形になった。
さらに少々細められた目が泳ぎだした。
「え、えっと、わ、私もやってますが、あの、その……。」
もう車輪の回転も停止した黒色の自転車を起こし、後方の固定する部分を、ローファーを履いた足で立てる。
動かなくしているということは、ここを未だ去るつもりは無いのだろうか。
76
:
杉村悠二
:2012/03/18(日) 00:01:36 ID:fQDlx4p.0
>>75
「おっ、マジで?そりゃあいいじゃん!」
子供のように笑って応える
それにしても現実世界で趣味の会う人を、しかも初対面で見つけたなんて、なかなかの幸運だ
これはもしや作為的な何かなのかもしれないな、なんて思ってしまう
「俺さ、ヒューゴって名前でやってんのよ。よかったらキャラ名教えてくんない?」
77
:
神埼 澪
:2012/03/18(日) 00:14:41 ID:FDYE6Zv60
>>76
「え……?あ、え、ひゅ、ヒューゴさん……です、ね……。」
刹那、少女の狼狽する眸が、大きく見開かれた。
かと思うと痛む右手を額に当て、思考するようなしぐさを取る。
「え、えと、あの、えと……」
すー、はー、と一つ深呼吸し。
それから、口元で小さく微笑みを作り、こう、言ってみた。
「ああ……、貴方の事でしたら、私も知っています。
ですが……うーん、そちらもこの〝世界〟では初対面ですしね……。
でも教えてくださいましたし……」
腕を組み、その流れで額に手を当てる。
やや芝居がかった動きだ。
「そうだ、〝こま〟という読みの名を持った犬の獣人とだけ、教えましょう。
あ、狛犬ではないですよ?」
額に当てた手を其方に差し出し、首をかしげた。
78
:
杉村悠二
:2012/03/18(日) 00:25:19 ID:fQDlx4p.0
>>77
「あ、ああ、ここ、こまさんね。分かる分かる。回復薬の時はお世話になっ、なったわ」
にっこり笑って返答する
さすが大人だ。目の前の女性がいきなり邪気眼発動してもなんともない
どう見ても動揺しているように見えるがなんともない
「あれ、そういや回復薬の話はちょい前だったよね
あん時はネカフェから?」
79
:
神埼 澪
:2012/03/18(日) 00:34:05 ID:FDYE6Zv60
>>78
「え、か、回復薬……です、か?」
此方も動揺し、其方をきょとんとした目で見る。
自信なさげな小さな声に、一瞬戻った。
「……ちょっと、待ってください。
〝私、えっと、何時回復剤……そちらに売りましたっけ?〟」
眼光が鋭くなる。作り笑いが消える。
「その私、〝もしや銃がバグってませんでしたか?〟」
差し出した手を指をさすような向きに変える。しかし、その手は握られておらず、縦に変わっただけだ。
80
:
杉村悠二
:2012/03/18(日) 00:40:29 ID:fQDlx4p.0
「えっと、5日位前だな。変なお面が居た時だ。うん、銃もバグってた」
うんうん、と頷きながら演技くさく応える
なぜだかこの人のこまの中の人に合わせたくなったらしい
「でもなんかその銃を隠そうとしてた素振りもあったな。何だったん?」
81
:
神埼 澪
:2012/03/18(日) 00:57:44 ID:FDYE6Zv60
>>80
「やっぱり……。」
独り言のように小声で呟き、自然な動作で額に手を当て、目を閉じる。
「私にはその銃のことは、残念ながら分かりません……。
そして、お面の方も……、きっと、私はその時見ていないと、思います……。」
荷台に、小脇に抱えたPcを乗せる。
首を横に振って出した答えは、それだけは、自然な調子に戻っていた。
「でも、一つだけ言える事があります。
その私はきっと〝私〟ではないと、思います。恐らくは……私のような何か、と言う方が適切でしょう。
此れを嘘と思うかどうかは、其方次第ですが……。」
一度、俯きながら話す。
顔を上げ、再度、男を視認した鋭い瞳は、真っ直ぐに彼を捉えていた。
82
:
杉村悠二
:2012/03/18(日) 01:15:24 ID:fQDlx4p.0
>>81
女の真っ直ぐな目が杉村を見つめる
彼女の吸い込まれそうな瞳の輝きはつい先程とは全く違っていた
彼女の瞳の黒は静かに燃え、光を放っているのだ
そして杉村は思った
(なにいってだこいつ)
意味がわからない。もっと具体的に話せないのだろうか
話の内容が理解できなければ嘘か真実なんてそもそも判断できない
杉村は近頃の若者たちの日本語力の低下を嘆いている老人の気持ちがわかった気がした
しかし、彼女は嘘をついていない
使い古された表現だが、瞳を見ればわかる。そんな気がするのだ
「・・・わかった。取りあえず何か不可思議現象が起きてんだな。わかんないけど
まあ取りあえず何かあったら言ってくれ。その手の事に詳しい友人が居てな。俺も運営と少し縁があるし、力になれると思うぜ」
83
:
神埼 澪
:2012/03/18(日) 01:30:43 ID:FDYE6Zv60
>>82
「え、ほ、本当ですか……?」
援助の言葉を聴くと、途端に彼女の瞳の光は柔らかくなり、表情に笑顔が僅かだが戻った。
「あ、有難うございます!!!」
大きく一礼。その後、侘びの言葉を述べながら再度頭を下げた。
「あ、す、すみません、抽象的に惑わすようなことを言ってしまって……。
ちょっといきなり言うのもあれな気がして、オブラートに包みすぎて……。
まさかそちらが手伝ってくださるなんて……。」
謝りながら、自転車のハンドルに片手をかける。
「取り敢えず内容としましては、アカウントのハッキングと成り済ましと……、
あと、キャラが仕様外にどんどんなってくって、感じでしょうか……。
先に述べた二つは憶測の域は出ませんが、問題は此れくらいです……。」
空いた指を折りながら不具合を数える。
四本指が折れてはいるが、話したのは三つだ。
「今度大きな事がありましたら、そちらにも一応連絡します……。
では、私はそろそろこれで……。」
最後に一礼し、固定するものを蹴って自転車に乗る。
未だ、走ってはいない。
84
:
杉村悠二
:2012/03/18(日) 01:38:32 ID:fQDlx4p.0
>>83
「んー成る程。そう言う訳ね」
どうやら理解した様子
「まあ取りあえず何かあったら言ってくれ。おもっきり他力本願だが力になるからさ
あ、オブラートに包んだのは気にしなくてもいいよ。近年の若者たちの日本語力の低下が嘆かれている理由が分かったとか思ってないから」
そう言って、名も知らぬ中の人に背を向け歩き出した
//お疲れ様でした?
85
:
神埼 澪
:2012/03/18(日) 01:51:36 ID:FDYE6Zv60
>>84
近年の若者たちの何とかと言われている間、女はというと、どんよりと肩を落としていた。
「ありがとう、ございます……。
……其れでは又、〝あちらの世界で〟。」
だが、其れを隠すように、男の背に向けて口だけの微笑を送り。
そのまま、自転車で走り去っていった。
//おつかれさまでした。
86
:
荻原 響子
:2012/03/30(金) 21:52:34 ID:leFe8tKY0
「うん……うん、また明日ね」
塾が終わり、友人と別れて少女は一人帰路につく
肩ほどの長さに切りそろえた黒髪、ニット帽を被っている
服装はジーンズに蒼いTシャツ、その上から更に赤いジャンバーを羽織っている
「あー、疲れた……」
疲労感に肩を落としながら、コンビニで何か買って帰ろうかと財布を取り出す
財布には、デフォルメされたリザードマンのストラップ(自分で作った)がぶら下がっていた
87
:
神埼 澪
:2012/03/30(金) 22:39:05 ID:y3s.CY1U0
>>86
一方コンビニの前。
中高生ほどの背丈の少女が、小さな黒いマイバッグを提げて店から出てくる所である。
ただでさえ周囲は暗いのに、背中まで伸びた黒髪と、纏う黒いスーツが更に女を夜闇に隠している。
さて、この女の進行方向は、丁度響子と鉢合わせになる形。
彼女はレシートをポケットにしまうのに忙しく、前を見ていない。
このままでは、ぶつかる。
88
:
荻原 響子
:2012/03/30(金) 22:51:57 ID:leFe8tKY0
>>87
こちらも、財布を取り出した後幾ら入ってたかと確認する作業に夢中で前を見て居ない
結果
「うわっ!?」
正面からぶつかった。拍子に財布が手から落ちる。幸いにも小銭が散らばるような事は無かったが
「あ、すみません……」
89
:
神埼 澪
:2012/03/30(金) 23:04:51 ID:y3s.CY1U0
>>87
「うわあぁぁああ!!!」
ぶつかった弾みで少女にしては低い女性の声を出して尻餅をつく。
同時に此方も鞄から、黒い手帳のような何かとお菓子の箱が一つ落ちた。
「あたたた……あ、あの……だ、大丈夫、ですか!?」
レシートに入っていない手で体を支えつつ、慌てた口調で問いかける。
化粧っ気の殆ど無い顔が、そちらを見た。
「え、えっと、怪我、とか……」
そのまま下を向く。
90
:
荻原 響子
:2012/03/30(金) 23:08:32 ID:leFe8tKY0
>>89
「あ、はい……そっちこそ怪我有りませんか?」
近寄って、とりあえず起こさなきゃと手を差し出す
91
:
神埼 澪
:2012/03/30(金) 23:19:15 ID:y3s.CY1U0
>>90
「あ、す、すみません……。こちらがぶつかったのに……。」
手を取り、頭を下げてから身を起こす。
それからもう一度お辞儀をした時、自分の下方に財布が見えた。
「あ、あれ、このお財布……。」
ゆっくりとしゃがんで拾う。響子の近辺に落ちた自身の手帳とお菓子には気づいていないようだ。
「私のでは……あ、もしかして、えっと、貴女の……ですか?」
首を傾げて財布を差し出した。
92
:
荻原 響子
:2012/03/30(金) 23:22:16 ID:leFe8tKY0
>>91
「いえ、私も前見て無かったから」
苦笑い
「あ、はい。そうですよ」
財布を受け取る
93
:
神埼 澪
:2012/03/30(金) 23:36:00 ID:y3s.CY1U0
>>92
「あ、よかった……。本当にすみません……。」
再度頭を下げてから、あ、と思い出したように自身の鞄を探る。
財布財布、と独り言を言っているあたり、自身の財布が気になったのだろう。
「あ、あれ?ほ、本!本と買ったの、どこ!?」
しかしそれ以外のものが消えていたようだ。
下を向いて、自分の落し物を探しだした。
94
:
荻原 響子
:2012/03/30(金) 23:37:25 ID:leFe8tKY0
>>93
「え、何かなくなった?」
辺りを見まわして、近くに落ちていた手帳とお菓子を見つけて拾い上げる
「えーっと、これですか?」
差し出した
95
:
荻原 響子
:2012/03/30(金) 23:41:03 ID:leFe8tKY0
//申し訳ない、急用につき落ちます
96
:
神埼 澪
:2012/03/30(金) 23:49:30 ID:y3s.CY1U0
>>94
「あ、ありがとうございます……!」
よかった、と息をつき、手帳の装丁を確認して二つをしまう。
装丁には銀のペンでの手書きで、外国語と思しき表題が書かれていた。
「そ、それでは失礼します……。ほんとうに、すみません、ありがとうございました……。」
もう一度頭を下げ、響子の横を通り、帰路につく。
香水の香と思しき薔薇のような匂いが、響子の傍を過ぎていった。
>>95
//いえいえ、ありがとうございました
97
:
OW運営チーム
:2012/04/05(木) 15:59:55 ID:T2RyclqM0
「で、結局どうやって復旧したんすか?
どうやっても沸かなかったんスけど」
「ん? ガワとパラメータとドロップ同じの作って再配置したんよ。
ID違うからシステム的には別モブだけど、PL的には同じモブってだけさ」
「そ、それでいいんすか?」
「いんや、これはこれであれはあれ
やらかしたヤツを追跡するお仕事がまだ残ってる」
98
:
神埼 澪
:2012/04/19(木) 16:08:33 ID:NYBinPLs0
それは、昨日の夜の事。
「うわー……。」
自室の定位置で、女が一人頭を抱えていた。
卓上のモニタにはフリーメールの受信BOX。其処に〝ゲーム〟から転送されてきた、先日のメールの返事。
何を隠そう、頭を悩ませる要因はこれである。
「頭に血が上ってる時に、行動起こすもんじゃないな……。」
一つ、嘆息する。メールのウインドウから視線を外し、隣の窓を見る。
開いたブラウザに書いてあるのは、狛犬のゲームIDで自身が書いた通報文と、既に送信されています、という非情な知らせ。
通報文の内容は、証拠のログ含め全文説明するとある種のレポート並みに長いので、要約するとこうである。
《〝こま〟というキャラのアカウントをハックしてバグデータに書き換え、承認なしのPK等で他の方々に迷惑をかけている人が居ます。
他のPCの方々にも被害が及んでいるようなので、〝こま〟にバグ利用とノーマナーで相応の処分をお願いします。
〝こま〟は如何なっても構いません。》
添付されているファイルの中身は、PK関連のログの一部と、自らを通報するべく撮ったSS数枚。そして自分のPCのネット接続履歴。
SSは、Gretelの一件の前にこまをストーキングしていた時に撮った物である。
──まさか、この〝証拠写真〟が役に立ってしまうとは。
「グレーテルさんに、謝らなきゃな……。」
それだけを、搾り出すように言うと、顔を自身の腕の中に埋めた。
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