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「リアル側スレ」
1
:
名無しのプレイヤー
:2011/07/22(金) 19:27:36 ID:Xxn8HNGg0
現実世界専用のロールスレッドです
現実世界を舞台にロールを行なう場合はここでどうぞ
2
:
乙梨 遊景
:2011/07/23(土) 01:55:03 ID:D1yHOL2g0
【とあるアパートの一室】
【人気の無いその部屋で、ヘッドマウントディスプレイを外した音が響いた】
【夏故に、薄手でフリルをふんだんにあしらったネグリジェに身を包む、小柄な少女だ】
【腰ほどまであるストレートの髪を、ばさりと掻き上げて、椅子からすぅ、と立ち上がって】
――今日は、楽しかったな。
ふふ、エッジさんも、ホライゾンさんも、れんじさんも、椎さんも。
みんないい人みたいでよかったぁ‥‥。
なんとかドラゴンも倒せたし‥‥。
【そして、ふと部屋の戸を開けて、居間の電気を点けた】
――そして、お母さんは帰ってきていない、と。
ミッちゃんも、皆私から離れてっちゃった―――、か。
ネットでしか、仲良く出来ないなんて、ちょっと、寂しい、かな。
【冷蔵庫を開き、そこから麦茶を取り出すとコップに注ぎ、一気に飲み干して】
【戦闘の熱で湯だった体と、頭を冷却する】
【そして、自室に戻り、彼女は満足しながらもどこかもやもやした心を抱えて、眠りに付くので会った――】
3
:
中馬孝明
:2011/07/23(土) 05:37:31 ID:YpG3/jLEO
【都内 とあるマンションの一室】
「Zzzzzz......」
明け方まで《only world》をプレイしていたのだろうか、青年、中馬孝明はヘッドマウントディスプレイを付けたまま、いびきをかいていた。
街の入り口で放置されたPCを見るに、此処で力尽き、寝落ちしてしまったようだ。
幸せそうな、寝顔を見る限り、楽しい時間を過ごしていた──のだろうか?
整った机の上に、妙な存在感を持つ紙が数枚──コピーしたものだろうか?──置かれている。
どうやら、《only world》の『噂』に関するもののようなのだが─────
4
:
巴誠
:2011/07/25(月) 01:55:10 ID:Zmzezc2QO
【街中──コンビニ前】
【サングラスのようなヘッドマウントディスプレイを付けながら、すっかり人気の無くなった通りを歩くのは、スーツを着た黒髪の男】
【画面に映るのは《only world》の画面だが、半透明で映し出している為、リアルの視界はある程度確保されている】
【最も、今のような時間でなければ歩くのも危険なのだが】
「……収穫はなし、と。しょうがない、コンビニで適当に何か買って帰ろうかな」
【ため息と一緒にHMDを上へずらして、クリアな視界を確保する】
【そして、コンビニへ入ろうと自動ドアの前で立ち止まる──】
5
:
時雨 榊
:2011/07/25(月) 02:07:27 ID:WHkcprog0
>>4
「う?」
よれよれの灰色のスーツに、アームコムリンクを着用している長身の男性がつんのめる
手には通勤鞄、ペットボトルの烏龍茶、そしてonry worldのアドバンスチケットと、何かのA4用紙
「おおぅ、すいません」
両手がふさがってる状態で接触したのでA4の用紙が散らばった
【そそくさと拾い出す】
6
:
巴誠
:2011/07/25(月) 02:16:56 ID:Zmzezc2QO
>>5
「うおっ…と、と此方こそすいません、手伝いますよ」
【接触によって少々バランスを崩したが、此方の荷物はHDMと携帯端末、鞄であった為、被害はなかった】
【屈み込み、用紙拾いを手伝おうとするだろう】
「ん?そのチケットは…」
【相手の持つチケットに気付いたのか、呟き、思わず手を止めてしまう】
【すぐに手を動かし始めるだろうが、それと同時に言葉も吐き出される】
「プレイしているんですか?《only world》」
7
:
時雨 榊
:2011/07/25(月) 02:22:46 ID:WHkcprog0
>>6
「どうやら、其方もの様で」
【相手のヘッドマウントディスプレイに映るログイン画面を見ている】
「っと、ありがとうございます」
散らばったA4用紙は、《onry world》の公式、非公式問わず、さまざまな掲示板のログがプリントされていた
相当な量に上っており、これを探し出しただけでも相当な苦労だったろう
「最近、おかしな噂や不可解な修正が気になりましてね」
ログインしている者ならば誰しも遭遇するであろう、噂
「警察の捜査の基本は足でしょうが、私達はこれです」
集めた用紙を巴に見せる
8
:
巴誠
:2011/07/25(月) 02:33:18 ID:Zmzezc2QO
>>7
【相手に気取られぬよう、拾い上げた用紙の内容に素早く目を通して、時雨へ拾った用紙を渡すだろう】
【そして、時雨の放った言葉にぴくりと反応するも、すぐに屈めた体を戻し、相手へ向き直る】
「ええ、まあそれなりにプレイはしていますが、確かに最近は不穏な噂が多いですね。中には〝仕様外〟の装備品なんかも……あるようですが」
【この男、誠の操るPCは、その「おかしな噂」のド真ん中にいるのだが、敢えて口には出さず】
【HDMのスイッチを切ると、ただのサングラスのようになったそれを外して、胸ポケットに仕舞い込む】
「探偵……いや、雑誌関係の方ですか?〝足〟ではなく〝文字〟が基本、というのは」
【示される用紙を見ながら、相手の言葉に疑問を感じて、そう質問する】
9
:
時雨 榊
:2011/07/25(月) 02:53:15 ID:WHkcprog0
>>8
「ご名答。しがない編集者ですが」
【用紙を受け取って礼を言いつつ、名刺を差し出す】
“ゲーマーズスクアッド MMORPG・TRPG編集長「時雨 榊」”
【男は色素の抜けた瞳を巴に向けて、ふむ。と息をついた】
「仕様外の装備。cβ時代の遺品。創設発表の無いデバックチーム」
「ログに残っているものはそれだけじゃぁありません。《ロア》は嘘も真も全て広がっています」
【楽しそうに微笑んだ】
「これは調べないといけない。編集者としても、ユーザーとしても」
10
:
巴誠
:2011/07/25(月) 03:04:56 ID:Zmzezc2QO
>>9
「編集長…ですか。成る程、確かに〝文字〟が基本ですね」
【名刺を受け取り、しまって──同じように、此方も名刺を取り出して、渡す】
【なんだか取引先に居るようだなんて、邪魔な思考は隅へ押しのけて】
「巴誠(ともえ まこと)と言います。まあ、平社員ですよ」
【名刺に書かれているのは、某大手企業の名前と、「巴誠」という、彼の名前】
「確かに、cβ時代からおかしいと言えばおかしい仕様も…いやしかし──っと、すいません」
【思わず思考モードに入ってしまいそうになったが、何とか意識を引き剥がして、時雨の話を聞いている】
「《ロア》、ですか?」
【雑誌名だろうか?なんて考えながら、疑問系の調子で答えた】
11
:
時雨 榊
:2011/07/25(月) 03:18:00 ID:WHkcprog0
>>10
「えぇ。書かなきゃ始まりませんし、読まなきゃわかりませんから」
【どうもと言いつつ名刺を受け取る】
「巴さん。立派な所にお勤めでいらっしゃる」
【微妙に低姿勢なのは元々か?】
「えぇ、その通りです。何のイベントも、ポップすらしないエリアや、自立するNPC」
「何かが違う。過去のMMO、いや、オンラインゲームとは何かが」
「えぇ、《ロア》です」
【自分の長所を活かせる、そんな子供の様な笑み】
「始まりはとあるウェブ上の掲示板からなのですが、今ではオンラインゲームですら《ロア》がある」
【一息】
「異常な量の《ロア》、噂話が。その大多数が、《onry world》の噂なんですよ」
「・・・失礼。」
【覗き込むような笑み】
「貴方も、《ロア》を持っているかもしれませんね」
12
:
巴誠
:2011/07/25(月) 03:30:42 ID:Zmzezc2QO
>>11
「噂…ああ、「信じようと信じまいと」──ってヤツですか」
【成る程。と、納得して】
【時雨の話を聞きながら、《only world》内で起きる不可解な現象について自らの知っている情報を整理していく】
「ぼ、僕も……ですか」
【時雨の動作に驚いたのか、図星を突かれたのが響いたのか、誠は半歩後ろへ下がる】
【そして、何か思い付いたような顔をして】
「……っと、そろそろ帰らないと。もう少し《ロア》について聞きたいですが、この辺で」
【そうして、コンビニに寄ることも忘れて、誠はその場を立ち去るだろう】
「また《only world》内で、会えたらいいですね。「ランスロット」というキャラクターと出会った時は、よろしくお願いしますよ」
【そう言い残して──やがて見えなくなった】
/寝落ちする前に、この辺で切らせていただきます…ッ
/お疲れ様でした!
13
:
時雨 榊
:2011/07/25(月) 03:37:40 ID:WHkcprog0
>>12
「えぇ、それですそれ」
【半歩下がり、そのまま何処かへと消えた巴誠に手を振って】
「ランスロット、ね」
【手元の用紙とアームコムリンクを覗き込む】
《ユニークレア?デバック?魔剣についての報告スレ》
「クハハ、思った以上の収穫です」
【笑みを溢しつつ、時雨も自宅へと歩を進めた】
//お疲れ様でした
14
:
――――――
:2011/07/26(火) 02:01:45 ID:00LrZ3w2O
【自宅自室にて】
「あ、これって……そうだよねぇ」
【ぼふっ、と携帯をベッドに放り投げ大きく息を吐く】
【先程まで見ていたのは今晩のおかずからハッキングまで、のコピーでお馴染みの某掲示板だ】
【そこで先日の“onlyworld”でのことを整理する為にも情報を集めようと思ったのだが……】
「やっぱりVIPじゃ駄目かなー…。しかしサマエルさん知られてるなぁ」
【有力そうな情報はなかなか出てこない。先日共に戦った後輩が微妙に有名だと言うことが分かったくらいだ】
「やっぱり脚で稼がなきゃ……いけねぇな」
【ヘッドホンのような脳波検出機を被り、 そしてそこから延びるコードを携帯ゲーム機に射し込み電源を入れる。
そうして今日も、“ホライゾン”としてもう一つの世界を謳歌するのだ】
【もう一つの世界によるこちらの世界への干渉、本来起こりえぬことがしかし静かに、身近に、確実に起きていることは分かっている。
しかし一介の高校生がどうこうできるものでないことも分かっていた。
分かっていたが、やらずにいられない。“彼”は“彼”なりに真実に近付こうと歩を定めた】
15
:
名無しのプレイヤー
:2011/07/26(火) 07:27:23 ID:O40fanmwO
【とあるアパートの一室】
ん…………
【PCから目を離し、机の向かい側に自分を挟むように置かれたベッドに背を預けると1つ伸び】
【画面に映し出されているのは――《only world》に纏わる噂。多重ウインドウでいくつものページを同時に開いていることが窺える】
《魔人》、《オーバールーキー》……か
【玉石混合、雑多な情報を整理し“とりあえずは存在するらしい”と結論付けたのがこの2つ。もとい、2人】
【一方については思わず吹き出してしまいそうな話が大真面目に語られていて未だ半信半疑なのだが】
【もう一方には実際に“会っている”――正直、笑い飛ばす気にはなれなかった】
“バグモンスターに倒されたプレイヤーは現実世界でも……”ね
【そのまま後ろに倒れ込み、思考を回す】
【バグモンスター自体は目撃したものの、その後半は尾ひれがついているとしか考えられない】
【おそらく、バグの影響でキャラクターデータが削除されたとか、元はその程度の話が伝聞されていくにつれ膨張していったのだろう】
【まさしくネットロア――いや、それでも十二分に洒落にならないレベルではあるが】
……やば。もうこんな時間。早く行かないと
【ふと目に入った時計の針が予想外に進んでいたことに慌てて飛び起き、PCの電源を落として鞄にしまい込む】
【そのまま玄関に駆け足で向かい、自分に言い聞かせるように呟きながら扉を開け放った】
さて、切り替え――こっちの世界でも頑張らなきゃ
16
:
乙梨 遊景
:2011/07/28(木) 21:40:54 ID:TP2RUo6g0
――ええと‥‥、あれと、これと‥‥。
【コンビニで、色々な食材を買い込んでいる少女が居る】
【白磁よりも白い肌に、カラーコンタクトを淹れているのか黄金の瞳】
【腰より下まで伸びる天然の長い黒髪は、凄まじい存在感を放つ】
【そして、なによりも目立つのは、その格好、ファッションであった】
【黒を基調とし、白いフリルをそこかしこにふんだんにあしらった服】
【頭には、豪奢なヘッドドレスを着け、右手には真っ赤なステッキを持っている】
【まるで、絵本の世界から飛び出したような、そんな非現実的な少女】
‥‥うーん、なめこかわかめか‥‥迷いますわね。
【インスタント味噌汁を二つ見比べて、お嬢様口調でそんな事を言って】
【そして、思い出したように急に動き出して、ネットマネーの棚に行こうとするだろう】
【動きは急で、もし貴男もしくは貴女が彼女の近くに入れば、ぶつかるかも知れない】
17
:
乙梨 遊景
:2011/07/28(木) 21:41:17 ID:TP2RUo6g0
//あげとこう
18
:
相坂 鷹臣
:2011/07/28(木) 22:04:04 ID:upJozEK.0
>>16
「…邪魔なんだけど」
【下から声が聞こえ聞こえた】
「ぶつかって痛いのはそっちだぜ?」
【下に死線を向ければ、そこには車椅子に乗った男】
【不機嫌そうに少女を見上げるゆように、見つめる】
19
:
乙梨 遊景
:2011/07/28(木) 22:08:44 ID:TP2RUo6g0
>>18
わ‥‥っ、ととととと――――っ!?
【振り向いたら車椅子の男が居て、ぶつかりそうになって、足を引く】
【すると、うっかりスカートの裾を踏んでしまって】
わぎゃああああっ!?
【ぶつかるまでもなく、自ら地面に後頭部をぶつけることとなった】
【盛大にスカートが捲れ上がっているが、中はパンツではなくドロワーズである、大丈夫だ】
【しばらく、地面に突っ伏していたが、直ぐにスカートを元に戻して、慌てて立ち上がった】
‥‥ぐっ、何者ッ!
まさか私が〝漆黒の天剣〟と知っての――――ッ!!
【リアル邪気眼娘、言動が激しく痛かった】
【そして、もしかしたら、漆黒の天剣という名を、ネットの掲示板で見聞きしたかも知れない】
【最近話題の「オーバールーキー」の名。邪気眼というか厨二病だという噂のプレイヤーである】
20
:
相坂 鷹臣
:2011/07/28(木) 22:15:57 ID:upJozEK.0
>>19
「現代社会のコンビニでドレスを見る日が来るとは思わなかったぜ
イベント会場は何処ですか?」
【白けた表情で、バタバタ暴れる少女を眺める少年】
【立ち上がり、〝漆黒の天剣〟の名乗りの頃には興味なさ気に商品棚に目をやっていた】
「……〝漆黒の天剣〟?噂の『オーバールーキー』のファン?
いやいや、厨二病まで真似する必要はねぇだろ」
【(笑)とでも付きそうな態度で少女に冷ややかな視線を送った】
21
:
乙梨 遊景
:2011/07/28(木) 22:23:26 ID:TP2RUo6g0
>>20
ぐ、ぐぐぐ‥‥っ!!
コレは普段着だ――ッ!私がどのような格好をしようと貴様には関係あるまい!
【ドレスを普段着と言いはる彼女。よく見れば、その縫製はプロ並みでありながらも、手作りだと分かるかも知れなかった】
【要するに、自作をしてまでゴスロリを着るほどゴスロリを好むようだった】
【因みに真夏だが、まったく汗はかいていない。実は服の内側に布に包んだ保冷剤を入れていたりする】
―――漆黒の天剣の通りも、サマエル=イクリィースメントという〝真名〟も。
全ては私の持つ物だ――――悪いが、その言葉撤回してもらおうか。
〝騎士[ナイト]〟として、侮辱を甘んじて受けるのは主義ではないからな。
【リアル厨二病だったようだ】
【そして、通り名(自称)も、サマエルという名も、己の物だと彼女は言う】
【話題になっているとの言葉には、きょとんとした顔をして】
‥‥話題になっているのか?正直、私は初心者だぞ?
【なんというか、思考がコレほど分かりやすいのも珍しいだろうか】
22
:
相坂 鷹臣
:2011/07/28(木) 22:34:03 ID:upJozEK.0
>>21
「…本人?
ふぅん、ま、そういう事もあるのか
真似、と言ったことは撤回してやるよ
本物の『厨二』さん」
【少年の履いているジーンズから取り出されたスマートフォン】
【タッチパネルを素早く操作し、ディスプレイが彼女に向けられた】
「アンタ自身が、じゃないのかもな
『オーバールーキー』の持つ武器は、仕様外装備
選ばれたプレイヤーだの、《ロア》だの…そんな噂が立ってる」
23
:
乙梨 遊景
:2011/07/28(木) 22:39:05 ID:TP2RUo6g0
>>22
――〝騎士[ナイト]〟だ、厨二ではない。
【むすっ、とした顔をして、腕組みしてそっぽを向いた】
【とても感情表現が素直である、何を考えているか極めて判断しやすい】
【そして、向けられたディスプレイを見て、目を大きく見開いて】
―――む、そんな噂が‥‥。
(‥‥秘密にしておけって、エッジには言われていたな、そういえば)
‥‥そ、そんな事はないぞ?
私の相棒は、ただのユニークアイテムだ。
【少し、挙動不審ながらも、できるだけ態度を取り繕ってそんなことはないと言う】
24
:
相坂 鷹臣
:2011/07/28(木) 22:53:25 ID:upJozEK.0
>>23
「ユーニークアイテム、ね
ま、真偽なんてどうだって良いんだけど」
【じっと、彼女を見つめていたがすぐに自然は外される】
【本当に、真偽などどうだって良いのだろう】
【彼にとっての重要なポイントはそこではないらしい】
「なあ、知ってるか?アンタの好きそうな話さ
あの世界には、昔二柱の女神が居た
ゲームの設定なんかじゃなく、本当に居たんだよ」
【彼女の厨二病を馬鹿にしているわけではない】
【遠くを見つめるような、そんな目を彼女に向けながらそんな事を呟いた】
25
:
乙梨 遊景
:2011/07/28(木) 22:56:35 ID:TP2RUo6g0
>>24
‥‥そうか、ならいいのだが。
【ほっ】【息を浅く吐いて、ココロを落ち着かせた】
【そして、続く話、それを聞いて】
――女神。
いや、知らんが‥‥。
どういう神様だったんだ?
【予想通り、そういう話には彼女は迷わず食いついた】
26
:
相坂 鷹臣
:2011/07/28(木) 23:03:18 ID:upJozEK.0
>>25
「…俺は出会った事はないな
だから仕様外の力の持ち合わせはない」
【器用に車椅子を操り、飲料のケースまで向かうと】
【缶コーヒーを二本手に取り、レジを通る】
【少女に視線を送りながら、外へと向かっていった】
【外に出よう、という意味らしい】
「出会ってないからどんな奴なのか、は知らねぇよ
ただ、運営はその存在を認めちゃいないらしい
β初期、大型アップデートでギルドが全リセットされたのを知ってるか?」
27
:
乙梨 遊景
:2011/07/28(木) 23:10:20 ID:TP2RUo6g0
>>26
そうか‥‥。
【少年が、珈琲を買うのを見て、わたわたと慌てつつ】
【ちょっとまって!と言って、色々とインスタント味噌汁や、カップ麺等を大量に買い込んだ】
【見た目に反して、かなり所帯染みていた。そして何処から取り出したか分からないがエコバックを取り出し、それに勝ったものを入れた】
【そして、外に出て、相坂の話を聞く】
一応だけど。でも私はそのころは参加してなかったから。
私は、此処半年くらい前に始めたばかりだから、ね。
【何処か、寂しそうな瞳をしながら、あはは、と声を漏らして笑って】
【おもむろにonly worldがプレイ可能な事を売りにして発売された携帯を取り出して、操作して】
‥‥えっと、明日はじゃがいもと人参が安い‥‥。
豚肉有ったから、肉じゃがかな‥‥。
【邪気眼でもなんでもない、妙に所帯染みた主婦のような発言がこぼれていたりした】
28
:
相坂 鷹臣
:2011/07/28(木) 23:22:33 ID:upJozEK.0
>>27
「ほら、やるから飲め」
【コンビニ前のベンチに缶コーヒーを置くと】
【自分はその前で車椅子を止めた】
「月と太陽の名前を持ったギルドがあった
二柱の女神が其々に加護を与えた
それを消すために、ギルドを消した
それがきっかけなのか、女神たちは消えちまったのか、姿を表さない」
【淡々と、小さく呟くように言葉を続ける】
「隠れながらか、なんなのか女神も工夫するらしい
次の加護は、運営でも消せない
良かったな、もしアンタがそうだった、としても取り敢えずは大丈夫だよ」
【かちゃ、と軽い音を立てプルタブが開く】
【漆黒に掛けたのか、好みなのかブラックコーヒーだ】
29
:
乙梨 遊景
:2011/07/28(木) 23:29:01 ID:TP2RUo6g0
>>28
‥‥苦いの、苦手‥‥。
【むぅ‥‥】【眉根を寄せて、コーヒー缶とにらめっこをしている】
【しかし、好意には甘えるつもりで、プルタブを開き、すぅ、と息を吸って、飲む】
【こくん】【白磁の喉が、大きく動き、缶から口を話すと、なんとも言えない表情になって】
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥苦い。
【と、ただ一言だった】
【そして、相坂の話を、少女は効いていて】
‥‥女神の加護。
そいつが、居れば―――っ、私の、私の友達は――――ッ!!
【噂を聞いたことは有るだろう。使用外のモンスターにやられた物は何らかの事が起きると】
【そして、彼女はやられた物の末路を、ひとり分知っていた】
【だからこそ、その女神という存在には、複雑な感情が渦巻く】
【もし〝あの時〟その世界に女神が居れば。己の友達は意識を失わなかったのではないかと】
【そう思う、そう思ってしまうのだ――――――】
【何も、言えぬまま。携帯を持つ右手を、ぎゅぅ、と握りしめて】
【うつむいたまま、少女はぶるぶると震えているだろう】
30
:
相坂 鷹臣
:2011/07/29(金) 00:59:41 ID:HRFS/wHc0
>>29
「…友達?
悪い、アンタに何が起きてんのかは知らねぇけど
そんな風に追い込むつもりじゃなかったんだ」
【先程から不遜な態度をとっていた少年が頭を下げた】
【少女の態度から、何かしらの事情を察したらしい】
「…あー、なんだ
何が言いたかったのか、と言えばだ
あのゲームは運営とは違う何かの力が働いてる
いや、オンラインゲームなんてのは何でもそうなのかもな」
【一瞬の間】
「意志の力、人の意思が世界を動かしてる
まるで、世界がもう1つ出来ちまったみたいな不思議な自立性
多分、アンタはその中心に近い部分に居る」
31
:
乙梨 遊景
:2011/07/29(金) 19:20:19 ID:YvlaW92E0
>>30
‥‥いや、‥‥気にしないで。
大したこと。うん、大したことじゃ、‥‥無いから。
そ、それよりもっ!
このコーヒー苦いね!
【妙な話題転換だが、彼女なりに、気を使ってみたりしていた】
【続く、相坂の言葉を聞いて、腕を組んで】
‥‥停滞する漆黒、それが私のユニークアイテムの銘なんだけど。
あの剣がある限りは、多分色々な事に巻き込まれると思う。
でも、少なくとも、私はその色々な事からは逃げたくないの。
だから、良ければ私に力を貸してくれないかな―――?
【首を傾げて、くすり、と微笑んで。そう問いかけた】
思ったの、ギルドを作ろうって。使用外のモンスターは、やっぱり問題でしょ?
それに、私やランスロットさんみたいな、特殊なPCも。
だから、そういうプレイヤーを集めて、情報共有が出来るギルドを造りたいの。
でも、私。初心者だから正直うまく出来るとは思えなくて。
貴男‥‥、えっと名前効いていないけど。
多分、ベテランさんでしょ?だから、よければアドバイスなんてしてくれれば‥‥なんて。
【どう、かな。と不安気に彼女は相坂を見据えるだろう】
【邪気口調が抜け、親しみやすい柔らかい口調と成っていた】
‥‥えっと、〝世を忍ぶ仮の名前〟は乙梨 遊景[オトナシ ユエ]。
あ、でもサマエルって読んでくれると有難い――――かな?
【と、勝手に自己紹介なんかもしていた】
32
:
相坂 鷹臣
:2011/07/29(金) 22:15:31 ID:HRFS/wHc0
>>31
「ギルド…か?
そういうPCを集めるってことは、余計に巻き込まれるって事だぜ
やれやれ、またまた余計な事に首を突っ込んだかな
……ま、良いさ
嫌な事、怖い事から逃げたって、それが消えちまう訳じゃないんだから」
【車椅子の上少年が、腕組みをしながらこくん、と大きく頷いた】
「相坂 鷹臣
アンタに合わせて名乗るならば、〝夜明けの〟シグ」
【遊景へと、握手を求めるように手が差し出された】
【車椅子の少年の容姿は彼の使用するキャラによく似ている】
【いや、自身の容姿にキャラを良く似せてある、のだろう】
33
:
乙梨 遊景
:2011/07/29(金) 22:23:16 ID:YvlaW92E0
>>32
――逃げたくないの。
逃げたって、逃げたって、いつか行き止まりにたどり着くかも知れない、追いつかれるかも知れない。
だったら、私は立ち向かいたい。どんな事が待ち受けていても。
‥‥逃げるのは、嫌いだしね。
【何事からも目を逸らしたくない、何事からも逃げたくない】
【彼女の抱く、人生観は。ひたすら愚直にまっすぐ直進で突き進む道】
【それは、馬鹿にも見えるが、力強さもまた感じさせる在り方だろう】
鷹臣―――そして、〝夜明けの〟シグ。
―――その名、刻ませてもらった。
騎士として、友誼を分かつ以上、貴殿の事は決して裏切らぬ事を確約しよう。
よろしく――――鷹臣。
【ぎゅぅ、と握手をすると、仰々しい動作でしゃがみ込む】
【彼女のキャラクターは、彼女の理想とする彼女】
【強くて、凛々しくて、かっこ良くて、そして己の意思を貫ける】
【だからこそ、彼女の容姿は、ゲーム内に比べては、遥かに弱々しく、そして儚い】
【だが、どちらも何処か芯という物を感じさせるものでもあった】
34
:
相坂 鷹臣
:2011/07/29(金) 22:35:38 ID:HRFS/wHc0
>>33
「そうかよ
ま、好きにするれば良い
暇つぶし程度には付いて行ってやるよ」
【手を握り、仰々しく座り込む彼女から気恥ずかしそうに視線を外す】
「ああ、宜しく頼む
……ゆ、…乙梨」
【不自然にまがあき、呼ばれる名前】
【呼ぶ名前を悩んだらしい】
35
:
乙梨 遊景
:2011/07/29(金) 22:43:03 ID:YvlaW92E0
>>34
‥‥ありがとう。
うん、やっぱり〝ひとりじゃない〟っていうのは、嬉しいものだね。
【あはは、と子どもっぽい笑い声を零して】
【一人では出来ないこともMMOという場所、〝ひとりではない〟という事実】
【それらがあれば、きっと大丈夫。彼女はそう信じられた】
‥‥えっと、さっきサマエルって呼んでって言ったのだが‥‥。
くっ、仕方がない。真名を呼ぶ許可を与えたというのに、仮の名を呼ぶとはなかなか傾きおるわ‥‥!
【全力でキャラ崩壊をしていた】
【騎士じゃなかったのか、傾きおるって、それ戦国武将じゃん】
【とりあえず、とばかりにいそいそと携帯を取り出すと、鷹臣とメアドを交換して、家路に彼女はつくだろう】
【去るときの表情はきっと――――満面の笑みだった】
//乙でしたー!ネオチ申し訳なかったです!
36
:
相坂 鷹臣
:2011/07/29(金) 22:50:33 ID:HRFS/wHc0
>>35
「…傾いてねぇよ」
【ビジッと空気に向かって軽いツッコミ】
【登録された乙梨 遊景に目を落とし、すぐにポケットに携帯をしまう】
「…さて、帰ってゲームでもするか」
//お疲れ様です
37
:
南藤 奏子
:2011/07/31(日) 23:40:28 ID:IRe21ycw0
「…あれ。」
また、だ。
「もー、またこれ?
折角の休日だっていうのに…」
システムの大幅変更後、再びOnlyWorldを始めてから。
奏子は、OnlyWorldのプレイ中、ゲームから突然切断されることが時折有った。
他の部分では問題なくインターネットには接続されたままなのだが
OnlyWorldだけは「そのプレイヤーはすでにログイン中です」と表示されるだけ。
一度起こったら、場合にもよるが、おおよそ1時間から2時間程度立たないと接続が出来ない。
運営の方に連絡をしてみても、異なったIPからの接続は確認できないということで。
何か自分の家の方の回線で問題でも起こっているのだろうか。と。奏子はそう考えていた。
ログイン中との表示も、自分のログインデータが残っているだけなのだと。
ただ。どうしても疑問を払拭出来ない事が一つだけ。
突然の切断の後は、必ず切断の前に居た場所とは違う場所から、ゲームが開始されるのだ。
38
:
相坂 鷹臣
:2011/08/08(月) 01:41:01 ID:XPl8vplo0
電動ベッドのすぐ横の、ナースコールと握りしめ、ボタンを押す
続くように電動ベッドが稼動し、上半身を押し上げていた支えが消え少年は仰向けに眠る
「…気持ち悪い」
酷く生活感のない、彼のためだけの病室
窓も、飾り気もない、そんな病室のドアがもう五分もすれば開かれる
39
:
宇佐見 壱予
:2011/08/11(木) 15:27:21 ID:nnmOBWAI0
【某所 ゲームセンター】
パート帰りに立ち寄り、○J4マジックに味付こうと打つネット雀士が1人。
彼女の名は宇佐見 壱予。24歳独身。
若いながらヘマをして転落人生を送っているダメ人間である。
《ドラカンだー!来た来た!リーチ!》
「おし、ドラ4!ハネ確!これでアガればトップだ!」
オーラス。門前のまま中のドラ暗刻をドラ槓子にし、嶺上牌で聴牌に持ち込む。
この手のゲームではよくある光景。待ちも147pと申し分なく、これはリーチせざるおえない。
《追っかけリーチ!!》
「勝った!第三部完!このイースーチーを抜けられるとでも…」
対面はソウズの染め手。そろそろピンズが流れ込んでくる。壱予は勝利を確信した。
《1発ツモだ!もろのりだー!立直、一発、門前、メンホン、白、ドラ6 数え役満 32000》
「おうち…かえろ…」
河にピンズが流れてくる事は無かった。
そのままサテライトを離れ、自宅に帰っていったとさ…
40
:
宇佐見 壱予/篠崎 詠
:2011/08/14(日) 03:32:58 ID:bJodLTwo0
【ひいらぎ荘 203号室】
『…………。』
低家賃で知られる、1ルームマンションのとある一室。
VRマシンのヘッドギアを被り、涎を垂らして天井を見上げる青年が1人いた。
しばらくすると、重い排気音の1台の1BOXカーが、マンションの駐車場に止まった。
鉄製の階段を登り、迷彩パンツにタンクトップ姿の黒髪の女が、203号室のドアノブに手を掛ける。
…開いていた。この様子じゃ、居留守で泥棒されていてもおかしくない。
「よみっち。なんだそのみっともない姿は」
宇佐見 壱予が、同僚の情けない姿を眺め、唖然とする…
「急用が入っちゃって、メールも通じないようだから…
実際に会って伝えに来たんだけど、こりゃ重症だな…
こう、端末に繋がるこのケーブルを…こうやって…ブチっとな!」
荒療治だが、彼をゲームから切り離すにはコレしか考え付かなかった。
ディスクトップPC側のVRマシンに繋がるコネクタを、強引に引き抜いてしまった。
『ぐああああぁぁぁぁ―――――――!!!』
突如青年が大声を上げて、頭を抱えて転がり出す。
41
:
宇佐見 壱予/篠崎 詠
:2011/08/14(日) 03:34:36 ID:bJodLTwo0
「お目覚めですか、姫様。お目覚めのキスは必要ですか?
明日急用が出来ちゃって、明日の私のシフトはよみっちに任せたいんだけど…」
大袈裟すぎる反応に対し、ジョークを洩らす。
『…………。』
悲鳴に似た大声を上げた後、青年はまるで死んだように動かない。
まるで夢を見ているかのような、安らかな表情を浮かべていた。
『ほーら、おきろー。…え?なんで…』
いくらゆすっても反応はゼロ。
非常事態だと察し、すぐさま手元の端末で119番通報をした。
――彼女は、彼の使っているVRマシンの《欠陥》を知らなかった。
42
:
名無しのプレイヤー
:2011/08/14(日) 03:35:53 ID:bJodLTwo0
//
>>41
9行目修正
「ほーら、おきろー。…え?なんで…」
43
:
宇佐見 壱予
:2011/08/16(火) 21:50:19 ID:R1ZTkJfo0
【中央病院 501号室】
「あんたが倒れてから一日が過ぎ、有給を二日潰したって所かな」
青年1人が眠る個室のベット傍ら…
1人の女が丸椅子に腰掛け青年の容態を伺っていた。
何もかも諦観しているような、暗い表情を浮かべて。
「お陰でシフトはカツカツ。あたしの非番は週に2回くらいしかないよ
はぁーぁ…これじゃ、ロクに遊べないよ…税金高くなっちゃうかなー?」
昏睡状態に陥っている青年の表情は、通報した時と変わらなかった。
「ねぇ…覚えてる?あの時の事。
こんな形では、謝って許しを請う事も出来ないか…」
電気機器による事故として処理され、警察は彼女を解放した。
殺人傷害等の類で騒ぎを起こされないよう
ユニゾン側の人間が手引きしたと…疑うしかなかった。
「また、元気な姿で職場に来てよ…ずっと、待ってるから」
宇佐見 壱予は、同僚に一時の別れを告げ…
病室から出て、駐車場から黒い1BOXカーを走らせた。
44
:
名無しのプレイヤー
:2011/08/17(水) 23:14:47 ID:WxEAVdbQO
【とあるアパートの一室】
【ぼふっ。ベッドの上に投げ出された某英語能力検定試験の参考書を押し潰しながら、携帯端末を開く】
……返信なし、と
【先日の回収騒ぎの件を、心配半分、少し詳しく訊ねてみようと従兄弟にメールを送っていた】
【動きの鈍い大企業にしてはかなり早い対応であり、休み明けには誰かしらが企業コンプライアンスと絡めてネタにするに違いない――】
【――そんな下らないことが、頭に過る位だったのに】
忙しいだけ、だよね
【答える者のいない問いを、宙に漂わせる】
【それでも自分を仮想世界に引き摺り込んだ張本人――普段の彼ならば、真っ先に連絡をくれる筈だとの思いは消えない】
【……電話越しに顔を青くしてまくし立てる相手の姿を想像すると、少し心の靄が晴れた】
印象的な事だけを覚えているから偶然だと思えなくなる……って何て言うんだっけ
【身体を起こし、一枚一枚服を脱ぎ捨てる】
【以前聞かされた話が断片的に蘇り、思い出そうと復唱しながらバスルームの扉を開けた】
45
:
神埼 澪
:2011/08/27(土) 00:35:56 ID:yRSqihDo0
「……ふぅ」
椅子の背を倒し、女性にしては聊か小柄な身体を伸ばす人物。
テーブルの横には小さな鞄。ベッドと棚に並べられたふわふわのぬいぐるみ。
開いたままのクローゼットに主の外見と不釣合いなスーツに混じって並べられた合皮のロングコートと、フリルがあしらわれたロングワンピース。
そんな少女趣味と生活感の同居する空間の中心で。その〝少女〟は寛いでいた。
「何だったのかな、あの変な表示……。なんか、『バグってる』みたいだったけど……。
登録……やばくない、よね……?」
だらんと背もたれに上半身を預けながら怪訝そうに顔をしかめたが、それも最早過ぎた事。
後方に垂らした腕を矮躯と共に起こし、PCへと向き直る。
「知らない間にいろんな事が起こってるのかなぁ……。そっちも調べとかないと。
明日……休みだね。よし。」
PC内にも記録しておいたスケジュールを確認し、インターネットのブラウザを開いた。
ネット内の知り合いの一件以来見るようになった、《ロア》と個人的恐れが蔓延る掲示板へ、今日もアクセスする。
46
:
名無しのプレイヤー
:2011/08/27(土) 17:49:17 ID:jIWeNVI60
―都内の病院―
次世代型のカプセルポッド「ヒーリングシステム」がある個室で物音がした
大量のチューブに繋がれ、内蔵された人工呼吸器のポンプ音とは違う、明らかに患者が動いた音
点検に来た看護師二人が口元の血を拭取り、世間話に興じていた
「・・・この患者さん、例のオンラインゲームやってる時に昏睡状態になったんだって」
「噂じゃなかったって事?アレうちの娘もやってるんだけど・・・」
「オンラインゲームが社会問題だっていう声もあるけど、会社は何してるのかしらね」
といった内容を吐きつつ、次の個室へと二人は出て行った
ポッドに隣接しているホロ・ディスプレイには患者の状態と名称、そしてIDがあった
「時雨 榊:1121127」
ポッドの中でがたり、と音が立つ。死体の様に動かなかった患者が内側からポッドを叩いているのだ
しばらく叩き続け、また何事も無かったかのようにその瞳に空虚を映す
各バイタルが極端に低い数値を出している中、脳波だけが、活発に活動していた
彼は生きているが、ここには居ない
47
:
相坂 鷹臣
:2011/08/28(日) 23:03:50 ID:uW6zncA.0
「…やれやれ、だな」
ふぅ、と大きな嘆息
手元のリモコンを操作し、電動ベットを操作
上半身を起こしていたソレを寝かせる
「…あー…俺、鷹臣だけど
親父…いや、父さんと連絡取りたいんだ、大丈夫?」
ナースコールを手に取ると、ゲーム中とは違う、弱々しい声でそういった
48
:
神埼 澪
:2011/08/30(火) 19:15:31 ID:waE.aj4M0
【病院@とある個室の前】
きぃ、と音がして、個室のドアが開く。
意識不明の患者-南藤 奏子-が入院しているその病室から、小さな影が姿を現し、ベッドの方角に向かって会釈した。
その影の主は、明らかに自身の小柄な外見にそぐわない、きっちりとしたスーツに身を包んだ少女。
「また、元気になったら……リアルでも……。」
小さく呟いて。
部屋の方角を向いたまま、ぱたん、と扉を閉めた。
「何時の間に、〝変わった〟んだろ……。あの時……。」
しょんぼりと俯く。歯を食いしばっている故に、篭る声。
その表情を隠すという任務は、一つに縛られた波打つ長い黒髪には、無理な話だった。
「……あっ!」
と、考え込んでいたのか、背後の足音で我に返ったような声を上げ、慌てて振り向く。
背後にいた看護師に「すみません」とお辞儀し、少女は早歩きで、その場を後にした。
49
:
<Nameless Player>
:2011/09/27(火) 21:16:33 ID:E8MNLo.E0
最初は、小さな疑問だった。
ただ、自身がゲーム内で何をやったか、詳しく覚えていないだけ。
其れは、馬鹿な自分の単なる度忘れ。
───そう、決め付けていた。
「やっぱりおかしい……絶対何かおかしいってこれ!!」
小さなアパートの一室。何時もの小さな机の前で、何時もの椅子に座ってキーボードを叩く、一人の女。
しかし、彼女の様子だけは、何時もと全く異なっていて。
「何これ何此れ何コレ!!??
こんな……こんな話した覚えねぇよ!!!!」
其の女─神埼澪─は何時に無く声を荒げて、わしゃっと頭を抱える。
卓上に立てた肘から先の、左手の中に支えられている顔には、色濃く焦燥の色が浮かんでいた。
見開かれた両目に映るPCのモニターには、小窓にされたゲーム画面とインストール時のファイル群が、左右に並べて配置されている。
その手前には『chat』『chat2』とタイトルが付けられたメモ帳があり、先ほどから忙しなく動くマウスのホイールは、テキストに書かれたログを下から追っているようだった。
送られた先に記された日付は、丁度昨日。そう、〝彼女がとあるギルド所属のヒーラーと、二度目の狩りへ向かった〟その日である。
目を皿のようにして、暫し黙読に入る。二分と経たずに、右手は次の過去ログを開いた。
「これも、これもだ!!こんなの〝知るか〟!!!」
数度繰り広げられる、黙読とクリックのリレー。その果てに、色白の小さな右手は、自身の右側へとマウスを勢い良く放り投げた。
安い有線のマウスは本体から離れられずに180度のアーチを描いて──木製の机の脚にぶつかり、軽くも大きな音を立てた。
「〝他のIPからの接続が確認できない〟だと……っ!
このクソ運営が!絶対……絶対突き止めてやんぞこの野郎……っ!!!」
持つ物を失った右腕がだらりと下がる。左手の中に在る額に、切り揃えられた爪の先が食い込み、紅い線を作った。
50
:
<Nameless Player>
:2011/10/01(土) 17:55:21 ID:ttQiECSQ0
『15分毎に100円となります』
「あ、はいわかりました!」
『ドリンクバーはあちらにありますので、ご自由にお飲み下さい』
明るい店員の声に対し、戸惑う幼めの女性の声が返される。
少女の姿がドリンクバーに向かい、透明のコップにアイスカフェオレを注いでから席へ向かう。
番号を確認して入ったのは、個室席だ。
「ジュースはお金要らないのか……初めて知った……。」
結構設備の整ったネットカフェだけあり、簡単なHMDも備え付けられている。
PCを起動し、目当てのゲームのショートカットを確認してから、席に着いた。
席の下へ手を伸ばし、椅子を高く調節。
「さて、と……。」
マウスより少々遠い位置にコップをセットし、マウスを握った。
「あの屑野郎、待ってろよ。」
51
:
神埼 澪
:2011/10/09(日) 20:44:49 ID:J2sXQ/5g0
《とあるデパート内 書店》
「……うーん……。」
書店の一角、雑誌が並ぶコーナー。
その一つである〝ゲーム雑誌〟のコーナーで、なにやら両手に本を持って悩んでいる少女がいた。
暫く両方を見比べて迷った末に、少女の薄手のロングコートに包まれた左手は、ゴシップ雑誌を元の場所に置こうとする。
その時ふと、背後が気になり、振りかえった。
「……あ、す、すみません……。」
案の定後ろにいたのは、こちらをちらちら見ながら棚の雑誌に手を伸ばす人物。
その人から目をそらすように屈み、両手に本を持ったまま、謝りながら脇をぬって棚の前を離れ──
「……うわっ!!!」
──たが、誰かにぶつかった。
音を立てて、彼女の黒い肩が誰かに触れる。
と同時に、ばさっと言う音がして、両手に持っていた本が2冊とも下に落ちた。
52
:
―――――
:2011/10/09(日) 21:00:14 ID:0mt0rV9MO
>>51
「あっ、すみません、申し訳ないです大丈夫ですか?」
【ハスキーな声で肩をぶつけたことを謝りながら神崎が落とした雑誌を拾い上げ、神崎に渡そうとする】
「……ぼーっとしてて、すみません。……えーと、あの、OnlyWorld、やってるんですか?」
【カジュアルな服装の声の主は気まずさからか拾い上げた雑誌の表紙を見、声をかけた】
「えと、最近なんかネットロアとか流行ってますし、情報気になりますよね……。自分気にしすぎかもしれないですけど」
【そう言ってはにかむ顔はまだあどけなさが残っている。高校生くらいだろうか?】
53
:
神埼 澪
:2011/10/09(日) 21:16:31 ID:J2sXQ/5g0
>>52
「あ、す、」
右手を床につき、立膝のようになった格好のままで左手を差し出し、雑誌を受け取る。
中は黒いスカートだが、ロングであるため中は見えない。
「すみません……!」
中高生程度の外見にしては落ち着いた女性の声で、ぼそぼそと謝る。
と同時に頭が下げられ、波打つ長髪の一部をなす切りそろえられた前髪が、声の主であろう少女の目を隠した。
「あ、い、いえいえ、こ、こちらこそっ!!」
あわてて立ち上がりもう一度一礼。
一つは普通の雑誌、そちらが表紙を見たのはオンラインゲームの雑誌だ。
「え、あ、は、はい……・。え、あの……。」
うつむいたまま、口ごもり。
「そ、そそそちらも、や、やってるんですか……?」
目を合わせることなく問いかける。
54
:
―――――
:2011/10/09(日) 21:34:05 ID:0mt0rV9MO
>>53
「あ、ええ、はい。あまりプレイヤースキルは高くないんですけど」
【言うと下を向き、双方顔が見にくくなる】
「うまい人はすごいですね……。どんな風に向こうを見てるんでしょうか?」
【設備のレベルを上げることでより深くゲームをリアルに感じることが出来る。
それがどの程度プレイヤースキルに影響するのか、安物設備としては気になるようだ】
「あ、でも、事故があったからいまフルダイブ式を使ってる人は少ないんです、か……ね……?」
【下を向いているため神崎からは見えないだろうが、目が僅かに輝いている。
しかし、だんだんと声が小さくなっていく】
「……すみません、迷惑ですね、いきなりこんな話しちゃって……すみません」
55
:
神埼 澪
:2011/10/09(日) 21:58:14 ID:J2sXQ/5g0
>>54
「あえ、あ、い、いえ!その……だ、大丈夫です!!」
相手の声を聞いて慌てて言うと、目をぎゅっと瞑ってから急いで顔を上げ、目を開いた。
大きめだが、釣り目の瞳がそちらを見る。
顔にはメイクは殆どしていないようで、其れが一層彼女の外見の幼さを引き立てていた。
「す、すみませんそ、そちらが謝る必要はないんですよ!!
わ、私もえっと、その、あのゲームをやっていまして!」
うんうんと頷きながら、そちらを見て会話をする。
声の調子は早く、眉は目の形状に反してハの字になっていた。
「あ、あの問題のフルダイブ式は回収を今しているようです……が……。」
そこまで言うと、周囲をちらちらと見始めた。
棚の前には本を選んでいる人も、立ち読みしている人もいた。
「あ……あの、すみませんがえ、えっと……。
お、お話するのでしたらちょ、ちょっと場所移りませんか!?ここ、棚の前で人が、えっと……。」
下を向いて言いよどむ。そうかと思うと、顔を上げて、こんな提案をした。
56
:
―――――
:2011/10/09(日) 22:17:15 ID:0mt0rV9MO
>>55
「あ、え、そうでしたか、良かった」
【神崎にそう言われると顔が少し上がり、ほ、と息を吐く】
「そちらもやっているのでしたら、もしかしたら向こうで会っているかもしれませんね」
【プレイ人口を考えたらかなりの確率になるが、もしかしたら、と思ってしまう】
「全台回収でしたっ、け……あ、そうです……ね。い、移動しましょう……」
【神崎に応対していたが自分の今の状況を見直すと、耳が赤く染まり顔がまた下を向く】
「えええと、あのー、マ、マ●クでいいですか?お恥ずかしながらちょっと資金難でして……」
57
:
神埼 澪
:2011/10/09(日) 22:26:47 ID:J2sXQ/5g0
>>56
「そ、そうですね……・。もしかしたら、えっと、そうか、も……。
あ、あの、え、えっと、お話だけならあそこのベンチでも……いい、よう、な……」
下を向いたまま指差した方向は本屋の外にあるエスカレーター……の下の木のベンチ。
自販機も隣にある。どうやら休憩所のようだ。
「あそこなら、話せると、お、思うのですが……あ!
ちょ、ちょっとお会計してきます!!!」
言いかけてふと、自身の持つ雑誌に気づく。
頭を下げると、中に何か着ているのか少し広がったロングスカートを躍らせて、慌ててレジへ向かった。
58
:
―――――
:2011/10/09(日) 22:41:38 ID:0mt0rV9MO
>>57
「……あ、そうですね、すみません友達とだと大抵マ●クなので……つい、すみません」
【更に耳を赤くしてますます下を向く。肩もすぼめているので少し小さく見える】
「じゃ、じゃあ自分先に……あ、行っちゃった」
【先にベンチにいます、と言おうとしたが言い終える前に神崎がレジへいってしまったので今の位置で神崎を待つことにした】
59
:
神埼 澪
:2011/10/09(日) 22:51:44 ID:J2sXQ/5g0
>>58
「お、お待たせしてすみません!!」
少しして澪が小走りでもどってきた。
その腕には書店のロゴ入りの紙袋と、穴の開いた図書カードが抱えられている。
「じゃ、じゃああ、あの、ベンチに行きましょう!!!
お、お金を使わせるのも申し訳ないですし!!!」
ちゃんと前を向いて早口でそれだけ言うと、いそいそと書店を出て行き、ベンチへ向かった。
60
:
―――――
:2011/10/09(日) 23:01:56 ID:0mt0rV9MO
>>59
「あ、いえ、ぜんぜん待ってないのでお気になさらず……」
【少し顔を上げ、片手を軽く上げながら神崎に返す】
「あ、はい、行きましょう。お金はそんな、気を使わせてしまいすみません」
【神崎についてベンチへ向かう。やはり下を向きがちだが流石に気をつけているのかまた人とぶつかることはないようだ】
「……えと、あの、ゲームのと、もう一冊はなにを買ったんですか?」
【ベンチへ着くと隅の方へ遠慮がちに座る。
そこで、本2冊持っていたことを思い出し、間を持たせたくもあり聞いてみる】
61
:
神埼 澪
:2011/10/09(日) 23:23:35 ID:J2sXQ/5g0
>>60
「え、あ、いえいえ……。」
そちらの方を向いて、ぎこちなく笑った。
少し間を開けて、澪も同じベンチに腰を下ろす。
「あ、え、えっと……。週刊誌、です、ね……。」
紙袋を開け、一つ引っ張り出す。
大きな見出しが表紙に躍る、華やかそうな雑誌。
「あ、あまりこういうの、見ないんですけど……っ!!
や、やっぱりゲームとかの噂でも、こういうのも見ないと無いような気がしてっ!!」
慌てたように乱暴に本をまた紙袋に突っ込むと、ほんの少し、顔が下を向いた。
「そういう時どれ読めば良いのか、詳しくなくて……」
ぽつり、付け足すように言う。
62
:
――――
:2011/10/09(日) 23:46:54 ID:0mt0rV9MO
>>61
「大人しい感じだったので、そういうの少し意外だったんですけど、それもOnlyWorldに関係してですか」
【そう言うのとは週刊誌のことだろう。失礼なことを言った自覚はないようだ】
「やっぱり、ネットロアとか、気になりますよね……」
「若い人向けの雑誌ってよく分かんないですよね。自分週刊誌はマンガくらいしか読まないので、気持ち分かります」
「どうしようもない嘘ばっかりの特集とか違反スレスレの悪自慢とか、そういうのばっかりだと金返せ!っていいたくなりますよ、ね……?」
【話してる最中は徐々に顔が上がってきていたが、金返せ!の辺りから段々とまた顔が下がっていった】
63
:
神埼 澪
:2011/10/10(月) 00:02:26 ID:2kTOQZFA0
>>62
「そう、です……よね!私もonlyworldの事で何かが無ければこういうのは買いませんよ……!」
はき捨てるように言いながらちら、と紙袋の中を見て、嫌そうに顔を背けた。
口調が少し強い。
「根も葉もない事ばっかの他人の噂とか興味ないですし、此れも知りたい情報が無かったら捨てるつもりです。」
紙袋を閉じていたテープを無理やり引っ張り、再度封をする。
前に大きく十字架<クロス>をあしらった縦に長い手提げかばんに、紙袋を突っ込んだ。
「封がしてあったので中身を確認できませんでしたが、図書カードで買ってなかったらお金本当に返してほしいくらいですよ……。
そのお金で漫画買ったほうが……、ほしい漫画あるのに……。」
下を向いて、一つため息。
64
:
<Nameless Player>
:2011/10/10(月) 10:31:08 ID:86lIybkIO
>>63
//寝落ち申し訳ありません。遅レスというならこちらもですし私は文章も少ないですし…
//厚かましいですがこの後少し話をして解散したことにしてもいいですか?
65
:
神埼 澪
:2011/10/10(月) 11:26:58 ID:2kTOQZFA0
>>64
//OKですよ。深夜まで長引かせて申し訳ありませんでした。
//おつかれさまでした。
66
:
<Nameless Player>
:2011/10/10(月) 11:43:40 ID:86lIybkIO
>>65
//ありがとうございます。いろいろとすみませんでした、おつかれさまでした
67
:
神埼 澪
:2012/03/17(土) 21:49:08 ID:qiuKjA3Y0
「じゃあな!神流!」
「じゃあ、隼……。ありがとう。また、何かあったら。」
茶髪に黒コートという出で立ちの見るからに不良といった少年に手を振り、少女が一人、自転車で通りを行く。
時刻は既に夕暮れも終わりと言ったところ。
薄暗くなる周囲が漆黒に近づくならば、其れにまぎれてしまいそうな彼女の服装と長い髪も、又、黒く。
少しのフリル以外にはそれ程飾られていない地味なワンピースの上に、羽織った同色のコートが、自転車と共に風に揺れる。
尤も、車体が揺れる原因は風ではなく、荷台を占領せんばかりに乗せられたノートPCであったのだが。
「おっと、すみません……。」
重量のせいで運転がおぼつかない。通行人にぶつかりかけて、頭を下げる。
気をつけてゆっくり通行してはみるものの、やはりふらつく。
「あ……っ!」
そうこうしていると、急に視界がぐらついた。転倒だ。
幸いここらの歩行者は少ない時間帯であるものの、ここで倒れてしまったら誰かにぶつかりかねない。
しかし一瞬何が起きたかわからなかった少女には咄嗟の対応も出来ないまま。
──バターン
自転車は、空しく横たわった。
68
:
杉村悠二
:2012/03/17(土) 22:08:01 ID:KRwBa70U0
>>67
「あ、大丈夫すか?」
なかなかカッコいい声の男が声をかける
少しガタイが良すぎる感があるが、服装や顔が整っていてなかなかさわやかな印象が持てる男
でもよく見たらそんなに整っている訳でもない雰囲気イケメンな男
「怪我大丈夫?パソコン壊れてない?おーい?」
69
:
神埼 澪
:2012/03/17(土) 22:32:53 ID:qiuKjA3Y0
>>68
「あ、たた……あ、え……、だ、大丈夫、です……。すみません……。」
右手だけで辛うじて支えていた身を起こし、流れで顔を上げる。
化粧の気配も無い幼さの残る顔が、其方を向いてから直ぐに下方を向く。
同時に中高生ほどの外見には若干釣り合わない、落ち着いた低い女性の声が返ってきた。
「え、あ、パソコン……!!」
右の足を引きずるようにして片膝を付きつつ、荷台の方を見る。
からからと音を立てて回る車輪。自転車の籠の中にあるはずのノートPCは、其処には無い。
「あ、あれ、ど、どこだ……!?」
右、左ときょろきょろと辺りを見渡す少女らしき人物。
当のPCはというと、男の後方直ぐまで飛ばされていた。
70
:
杉村悠二
:2012/03/17(土) 22:45:51 ID:KRwBa70U0
>>69
「ん、パソコン?ほれ、ここにあったぞ」
片手でひょいっとパソコンを持ち上げ、目の前の少女に手渡す
扱いが乱暴である。おそらく少し抜けている人なのであろう
「自転車なんかに入れてたのか。もっといろんな方法があっただろうに・・・」
71
:
神埼 澪
:2012/03/17(土) 23:01:18 ID:qiuKjA3Y0
>>70
「あ、あり、がとう……いや、あ、ありがとうございます……。」
ちらと視線のみを其方へ方向転換し、右手のひらをコートで軽く拭いてから、両手でパソコンを受け取る。
その後、言葉を言いなおし、ゆっくりと立ち上がって一礼した。
黒いノートPcはと言うと、今は彼女の左腕の脇に抱えられている。
「あ、あの……すみません。此れ位なら、運べるかなと……。」
すみません、と再度頭を下げた。結ばれていない波打つ髪が、ばさっと顔の横に掛かる。
「え、えっと、そっち、ら、怪我……ありません、か……?」
大きな黒い釣り目が、男を心配そうに見ていた。
72
:
杉村悠二
:2012/03/17(土) 23:10:50 ID:KRwBa70U0
>>71
「あ、大丈夫大丈夫。俺鍛えてるから。毎日もずく食ってるし」
自信満々に意味不明な事をイケボで言う
この人はやっぱり少し抜けている人なのであろう
そう言いながらも左の肘に擦り傷がある。血も出ている。ダラダラに
自転車が倒れた時にどこか当たったのだろうか
「あ、パソコン大丈夫?データぶっ飛んでたらシャレになんないしな。もしかして仕事用?」
73
:
神埼 澪
:2012/03/17(土) 23:27:46 ID:qiuKjA3Y0
>>72
「え……?」
何処がどう繋がるのか分からない彼の言動に呆気に取られていると、ふと、左の肘の傷が目に入った。
「あ、あの……こ、これっ!つ、使って、ください!!」
急いでコートのポケットを右手で探り、差し出したのは絆創膏一枚。
その彼女の手にも又、擦り傷が刻まれていた。
「あ、えっと、で、でも確認のしようも無いですし、ここ往来ですし……。」
迷いつつも道を見渡す。
人の通りはまばらだが、傍に座れるようなベンチ等は無い。
「え、えっと、仕事もですけど、その……ネットゲームが、殆どで……。」
顔を背け、下を向いてしまった。言葉もぼそぼそとしている。
74
:
杉村悠二
:2012/03/17(土) 23:33:20 ID:KRwBa70U0
>>73
「ネットゲーム!」
食いついた
しかも目が輝いている。きっと彼にとってこの話題はクリティカルヒットだったのだろう
「俺もちょっとやってんだよね。Only Worldってやつ。楽しいんだよなあ・・・」
75
:
神埼 澪
:2012/03/17(土) 23:50:32 ID:qiuKjA3Y0
>>74
「え、ええ!?」
吃驚してすこし上体を後ろにずらす。仰け反った形になった。
さらに少々細められた目が泳ぎだした。
「え、えっと、わ、私もやってますが、あの、その……。」
もう車輪の回転も停止した黒色の自転車を起こし、後方の固定する部分を、ローファーを履いた足で立てる。
動かなくしているということは、ここを未だ去るつもりは無いのだろうか。
76
:
杉村悠二
:2012/03/18(日) 00:01:36 ID:fQDlx4p.0
>>75
「おっ、マジで?そりゃあいいじゃん!」
子供のように笑って応える
それにしても現実世界で趣味の会う人を、しかも初対面で見つけたなんて、なかなかの幸運だ
これはもしや作為的な何かなのかもしれないな、なんて思ってしまう
「俺さ、ヒューゴって名前でやってんのよ。よかったらキャラ名教えてくんない?」
77
:
神埼 澪
:2012/03/18(日) 00:14:41 ID:FDYE6Zv60
>>76
「え……?あ、え、ひゅ、ヒューゴさん……です、ね……。」
刹那、少女の狼狽する眸が、大きく見開かれた。
かと思うと痛む右手を額に当て、思考するようなしぐさを取る。
「え、えと、あの、えと……」
すー、はー、と一つ深呼吸し。
それから、口元で小さく微笑みを作り、こう、言ってみた。
「ああ……、貴方の事でしたら、私も知っています。
ですが……うーん、そちらもこの〝世界〟では初対面ですしね……。
でも教えてくださいましたし……」
腕を組み、その流れで額に手を当てる。
やや芝居がかった動きだ。
「そうだ、〝こま〟という読みの名を持った犬の獣人とだけ、教えましょう。
あ、狛犬ではないですよ?」
額に当てた手を其方に差し出し、首をかしげた。
78
:
杉村悠二
:2012/03/18(日) 00:25:19 ID:fQDlx4p.0
>>77
「あ、ああ、ここ、こまさんね。分かる分かる。回復薬の時はお世話になっ、なったわ」
にっこり笑って返答する
さすが大人だ。目の前の女性がいきなり邪気眼発動してもなんともない
どう見ても動揺しているように見えるがなんともない
「あれ、そういや回復薬の話はちょい前だったよね
あん時はネカフェから?」
79
:
神埼 澪
:2012/03/18(日) 00:34:05 ID:FDYE6Zv60
>>78
「え、か、回復薬……です、か?」
此方も動揺し、其方をきょとんとした目で見る。
自信なさげな小さな声に、一瞬戻った。
「……ちょっと、待ってください。
〝私、えっと、何時回復剤……そちらに売りましたっけ?〟」
眼光が鋭くなる。作り笑いが消える。
「その私、〝もしや銃がバグってませんでしたか?〟」
差し出した手を指をさすような向きに変える。しかし、その手は握られておらず、縦に変わっただけだ。
80
:
杉村悠二
:2012/03/18(日) 00:40:29 ID:fQDlx4p.0
「えっと、5日位前だな。変なお面が居た時だ。うん、銃もバグってた」
うんうん、と頷きながら演技くさく応える
なぜだかこの人のこまの中の人に合わせたくなったらしい
「でもなんかその銃を隠そうとしてた素振りもあったな。何だったん?」
81
:
神埼 澪
:2012/03/18(日) 00:57:44 ID:FDYE6Zv60
>>80
「やっぱり……。」
独り言のように小声で呟き、自然な動作で額に手を当て、目を閉じる。
「私にはその銃のことは、残念ながら分かりません……。
そして、お面の方も……、きっと、私はその時見ていないと、思います……。」
荷台に、小脇に抱えたPcを乗せる。
首を横に振って出した答えは、それだけは、自然な調子に戻っていた。
「でも、一つだけ言える事があります。
その私はきっと〝私〟ではないと、思います。恐らくは……私のような何か、と言う方が適切でしょう。
此れを嘘と思うかどうかは、其方次第ですが……。」
一度、俯きながら話す。
顔を上げ、再度、男を視認した鋭い瞳は、真っ直ぐに彼を捉えていた。
82
:
杉村悠二
:2012/03/18(日) 01:15:24 ID:fQDlx4p.0
>>81
女の真っ直ぐな目が杉村を見つめる
彼女の吸い込まれそうな瞳の輝きはつい先程とは全く違っていた
彼女の瞳の黒は静かに燃え、光を放っているのだ
そして杉村は思った
(なにいってだこいつ)
意味がわからない。もっと具体的に話せないのだろうか
話の内容が理解できなければ嘘か真実なんてそもそも判断できない
杉村は近頃の若者たちの日本語力の低下を嘆いている老人の気持ちがわかった気がした
しかし、彼女は嘘をついていない
使い古された表現だが、瞳を見ればわかる。そんな気がするのだ
「・・・わかった。取りあえず何か不可思議現象が起きてんだな。わかんないけど
まあ取りあえず何かあったら言ってくれ。その手の事に詳しい友人が居てな。俺も運営と少し縁があるし、力になれると思うぜ」
83
:
神埼 澪
:2012/03/18(日) 01:30:43 ID:FDYE6Zv60
>>82
「え、ほ、本当ですか……?」
援助の言葉を聴くと、途端に彼女の瞳の光は柔らかくなり、表情に笑顔が僅かだが戻った。
「あ、有難うございます!!!」
大きく一礼。その後、侘びの言葉を述べながら再度頭を下げた。
「あ、す、すみません、抽象的に惑わすようなことを言ってしまって……。
ちょっといきなり言うのもあれな気がして、オブラートに包みすぎて……。
まさかそちらが手伝ってくださるなんて……。」
謝りながら、自転車のハンドルに片手をかける。
「取り敢えず内容としましては、アカウントのハッキングと成り済ましと……、
あと、キャラが仕様外にどんどんなってくって、感じでしょうか……。
先に述べた二つは憶測の域は出ませんが、問題は此れくらいです……。」
空いた指を折りながら不具合を数える。
四本指が折れてはいるが、話したのは三つだ。
「今度大きな事がありましたら、そちらにも一応連絡します……。
では、私はそろそろこれで……。」
最後に一礼し、固定するものを蹴って自転車に乗る。
未だ、走ってはいない。
84
:
杉村悠二
:2012/03/18(日) 01:38:32 ID:fQDlx4p.0
>>83
「んー成る程。そう言う訳ね」
どうやら理解した様子
「まあ取りあえず何かあったら言ってくれ。おもっきり他力本願だが力になるからさ
あ、オブラートに包んだのは気にしなくてもいいよ。近年の若者たちの日本語力の低下が嘆かれている理由が分かったとか思ってないから」
そう言って、名も知らぬ中の人に背を向け歩き出した
//お疲れ様でした?
85
:
神埼 澪
:2012/03/18(日) 01:51:36 ID:FDYE6Zv60
>>84
近年の若者たちの何とかと言われている間、女はというと、どんよりと肩を落としていた。
「ありがとう、ございます……。
……其れでは又、〝あちらの世界で〟。」
だが、其れを隠すように、男の背に向けて口だけの微笑を送り。
そのまま、自転車で走り去っていった。
//おつかれさまでした。
86
:
荻原 響子
:2012/03/30(金) 21:52:34 ID:leFe8tKY0
「うん……うん、また明日ね」
塾が終わり、友人と別れて少女は一人帰路につく
肩ほどの長さに切りそろえた黒髪、ニット帽を被っている
服装はジーンズに蒼いTシャツ、その上から更に赤いジャンバーを羽織っている
「あー、疲れた……」
疲労感に肩を落としながら、コンビニで何か買って帰ろうかと財布を取り出す
財布には、デフォルメされたリザードマンのストラップ(自分で作った)がぶら下がっていた
87
:
神埼 澪
:2012/03/30(金) 22:39:05 ID:y3s.CY1U0
>>86
一方コンビニの前。
中高生ほどの背丈の少女が、小さな黒いマイバッグを提げて店から出てくる所である。
ただでさえ周囲は暗いのに、背中まで伸びた黒髪と、纏う黒いスーツが更に女を夜闇に隠している。
さて、この女の進行方向は、丁度響子と鉢合わせになる形。
彼女はレシートをポケットにしまうのに忙しく、前を見ていない。
このままでは、ぶつかる。
88
:
荻原 響子
:2012/03/30(金) 22:51:57 ID:leFe8tKY0
>>87
こちらも、財布を取り出した後幾ら入ってたかと確認する作業に夢中で前を見て居ない
結果
「うわっ!?」
正面からぶつかった。拍子に財布が手から落ちる。幸いにも小銭が散らばるような事は無かったが
「あ、すみません……」
89
:
神埼 澪
:2012/03/30(金) 23:04:51 ID:y3s.CY1U0
>>87
「うわあぁぁああ!!!」
ぶつかった弾みで少女にしては低い女性の声を出して尻餅をつく。
同時に此方も鞄から、黒い手帳のような何かとお菓子の箱が一つ落ちた。
「あたたた……あ、あの……だ、大丈夫、ですか!?」
レシートに入っていない手で体を支えつつ、慌てた口調で問いかける。
化粧っ気の殆ど無い顔が、そちらを見た。
「え、えっと、怪我、とか……」
そのまま下を向く。
90
:
荻原 響子
:2012/03/30(金) 23:08:32 ID:leFe8tKY0
>>89
「あ、はい……そっちこそ怪我有りませんか?」
近寄って、とりあえず起こさなきゃと手を差し出す
91
:
神埼 澪
:2012/03/30(金) 23:19:15 ID:y3s.CY1U0
>>90
「あ、す、すみません……。こちらがぶつかったのに……。」
手を取り、頭を下げてから身を起こす。
それからもう一度お辞儀をした時、自分の下方に財布が見えた。
「あ、あれ、このお財布……。」
ゆっくりとしゃがんで拾う。響子の近辺に落ちた自身の手帳とお菓子には気づいていないようだ。
「私のでは……あ、もしかして、えっと、貴女の……ですか?」
首を傾げて財布を差し出した。
92
:
荻原 響子
:2012/03/30(金) 23:22:16 ID:leFe8tKY0
>>91
「いえ、私も前見て無かったから」
苦笑い
「あ、はい。そうですよ」
財布を受け取る
93
:
神埼 澪
:2012/03/30(金) 23:36:00 ID:y3s.CY1U0
>>92
「あ、よかった……。本当にすみません……。」
再度頭を下げてから、あ、と思い出したように自身の鞄を探る。
財布財布、と独り言を言っているあたり、自身の財布が気になったのだろう。
「あ、あれ?ほ、本!本と買ったの、どこ!?」
しかしそれ以外のものが消えていたようだ。
下を向いて、自分の落し物を探しだした。
94
:
荻原 響子
:2012/03/30(金) 23:37:25 ID:leFe8tKY0
>>93
「え、何かなくなった?」
辺りを見まわして、近くに落ちていた手帳とお菓子を見つけて拾い上げる
「えーっと、これですか?」
差し出した
95
:
荻原 響子
:2012/03/30(金) 23:41:03 ID:leFe8tKY0
//申し訳ない、急用につき落ちます
96
:
神埼 澪
:2012/03/30(金) 23:49:30 ID:y3s.CY1U0
>>94
「あ、ありがとうございます……!」
よかった、と息をつき、手帳の装丁を確認して二つをしまう。
装丁には銀のペンでの手書きで、外国語と思しき表題が書かれていた。
「そ、それでは失礼します……。ほんとうに、すみません、ありがとうございました……。」
もう一度頭を下げ、響子の横を通り、帰路につく。
香水の香と思しき薔薇のような匂いが、響子の傍を過ぎていった。
>>95
//いえいえ、ありがとうございました
97
:
OW運営チーム
:2012/04/05(木) 15:59:55 ID:T2RyclqM0
「で、結局どうやって復旧したんすか?
どうやっても沸かなかったんスけど」
「ん? ガワとパラメータとドロップ同じの作って再配置したんよ。
ID違うからシステム的には別モブだけど、PL的には同じモブってだけさ」
「そ、それでいいんすか?」
「いんや、これはこれであれはあれ
やらかしたヤツを追跡するお仕事がまだ残ってる」
98
:
神埼 澪
:2012/04/19(木) 16:08:33 ID:NYBinPLs0
それは、昨日の夜の事。
「うわー……。」
自室の定位置で、女が一人頭を抱えていた。
卓上のモニタにはフリーメールの受信BOX。其処に〝ゲーム〟から転送されてきた、先日のメールの返事。
何を隠そう、頭を悩ませる要因はこれである。
「頭に血が上ってる時に、行動起こすもんじゃないな……。」
一つ、嘆息する。メールのウインドウから視線を外し、隣の窓を見る。
開いたブラウザに書いてあるのは、狛犬のゲームIDで自身が書いた通報文と、既に送信されています、という非情な知らせ。
通報文の内容は、証拠のログ含め全文説明するとある種のレポート並みに長いので、要約するとこうである。
《〝こま〟というキャラのアカウントをハックしてバグデータに書き換え、承認なしのPK等で他の方々に迷惑をかけている人が居ます。
他のPCの方々にも被害が及んでいるようなので、〝こま〟にバグ利用とノーマナーで相応の処分をお願いします。
〝こま〟は如何なっても構いません。》
添付されているファイルの中身は、PK関連のログの一部と、自らを通報するべく撮ったSS数枚。そして自分のPCのネット接続履歴。
SSは、Gretelの一件の前にこまをストーキングしていた時に撮った物である。
──まさか、この〝証拠写真〟が役に立ってしまうとは。
「グレーテルさんに、謝らなきゃな……。」
それだけを、搾り出すように言うと、顔を自身の腕の中に埋めた。
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