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ミセ*゚ー゚)リ平面世界の住人のようです

301川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 22:48:51 ID:bYbojvvk0
なんとなくお互いに、お互いの言いたいことがわかる。

302川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 22:51:11 ID:bYbojvvk0
('A`)「暫く一緒に居よっか?」

イ从゚ ー゚ノi「君、体強くないだろう?」

('A`)「そうだけど白と一緒にいると落ち着くんだ」

イ从゚ ー゚ノi「ふーん」

303川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 22:52:54 ID:bYbojvvk0

人間の欲も生き物の欲も変わらない。そこには生と死があって、それの恐怖から逃れるために様々な行動をする。私と毒太郎がそばに居るのもそのためなのだろうか・・・

304川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 22:56:49 ID:bYbojvvk0
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(=゚д゚) 「毒太郎」

('A`)「はい、父さん」

(=゚д゚) 「急かもしれんが縁談が決まったぞ」

('A`)「え?」

(=゚д゚) 「村一番の美人で名高い宗流さんだ。しかも地主だからうちの生活もさらに良くなるぞ」

(;'A`)「まって、僕まだ15さいだよ!?結婚なんてまだ早いよ!」

(=゚д゚) 「毒太郎、分かってくれ。私は心配なんだ、お前は以前助けた野良狐に構って、女の人と関りを持たない。これでは私の祖先の家が途絶えてしまうよ」

(;'A`)・・・

305川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 22:58:59 ID:bYbojvvk0
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('A`)「白」

イ从゚ ー゚ノi・・・

('A`)「言わなきゃいけないことがあるんだ」

イ从゚ ー゚ノi「会えなくなる、か?」

('A`)「知ってたの?」

イ从゚ ー゚ノi「狐は耳がいいからな」

('A`)「そっか、そうなんだ、」

イ从゚ ー゚ノi「ああ、そうだよ」

306川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:00:14 ID:bYbojvvk0
会話にぎこちなさが生まれる、私も毒太郎も避けられぬ未来に身を凍えさせた。

307川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:02:40 ID:bYbojvvk0
('A`)「ねえ、」

イ从゚ ー゚ノi「なに?」

('A`)「白はそばに居てくれるんだよね?」

イ从゚ ー゚ノi「うん、でも毒太郎、きっともう、」

308川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:03:23 ID:bYbojvvk0
私は毒太郎に伝えようとしたのだけれど、その先のことばが出てこない。

309川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:07:13 ID:bYbojvvk0
('A`)「うん、うん、」

彼の瞳は動揺と悲しみを隠せなくなっていた

310川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:09:23 ID:bYbojvvk0
(;A;)「白と離れたくないよ、僕、僕、」

イ从゚ ー゚ノi

311川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:11:02 ID:bYbojvvk0
いずれ来る時だったのだ。それがきっと今日来ただけ。私だってもう長くはないだろうしお別れなんてすぐにも来る予定だった。
でもね、私も嫌だよ。毒太郎、あなたのそばに死ぬ間際まで居たかった。せめても貴方が結婚して幸せな家庭を築いて、私を失った悲しみも記憶も失ってくれれば、私はもう何も言わないよ。あなたの幸せだけ願ってるから。

312川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:12:48 ID:bYbojvvk0
イ从゚ ー゚ノi「君の幸せを願っているよ、毒太郎。」

イ从゚ ー゚ノi「じゃあね、私の事は忘れて幸せになって」


(;A;)「いやだ、いやだよ、白、」

313川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:15:00 ID:bYbojvvk0

彼の小さな声がずっと聞こえた。私は振り返ることもできずにそのまま去った。

314川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:16:07 ID:bYbojvvk0
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315川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:17:48 ID:bYbojvvk0
('A`)lw´*‐ _‐ノv

316川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:18:33 ID:bYbojvvk0
遠目から確認した彼の姿は幼さを感じさせるが立派な大人そのものだった。隣にいるのは宗流という女性だろう。確かに美しい女性だ。獣の私では勝ち目も何もないだろう。

317川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:20:46 ID:bYbojvvk0
私は心の奥底に、体を引き裂かれるような何かを感じながら、やがて深い眠りに堕ちた

318川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:22:16 ID:bYbojvvk0
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(;'A`)!!!!

lw´#‐ _‐ノv!!!

('A`)!!!

319川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:23:12 ID:bYbojvvk0
白、僕もそっちに行くよ…

320川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:24:18 ID:bYbojvvk0
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321川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:25:12 ID:bYbojvvk0
私は、最後の友であり、最も愛した男の声によって再び目覚めた

322川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:26:03 ID:bYbojvvk0
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323川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:28:42 ID:bYbojvvk0
イ从゚ ー゚ノiこれ、は

324川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:29:42 ID:bYbojvvk0
私には見慣れぬ手足が生え、そして、かつて毒太郎に持ち上げられて見た景色と同じ景色を見ていた

325川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:30:42 ID:bYbojvvk0
イ从゚ ー゚ノiゆめ、か?でも感覚はある・・・

イ从゚ ー゚ノiそうだ、もし、これが夢なら、

326川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:31:45 ID:bYbojvvk0
私は真っ先に毒太郎の事を思い浮かべた、愛しき君に会おうと考えたのだ

327川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:32:32 ID:bYbojvvk0
イ从゚ ー゚ノiここは?私が最後に目を閉じた場所?なら毒太郎のいる家は・・

328川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:34:44 ID:bYbojvvk0
慣れぬ足を必死に動かし私は彼のいる家に向かった。

329川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:35:45 ID:bYbojvvk0
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330川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:37:14 ID:bYbojvvk0
(=;д;)毒太郎!!!!毒太郎!!!!!!!!あああああああああああああ!!!!!!!!

イ从゚ ー゚ノiああ、あああ、

331川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:38:44 ID:bYbojvvk0
酷い血の匂い、鼻が利かなくなりそうな、いや違う。血の匂いのせいじゃない。毒太郎の血だと分かったからだ、だからこんなに頭がくらくらするんだ

332川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:40:08 ID:bYbojvvk0
lw´; _;ノvああ!!毒太郎さん!私を押し入りから守って死んでしまうなんて!!!

(`・ω・´)残念なことだ。まったくもって残念だ

lw´; _;ノv私を庇ったばかりに、ううう、うああ!!!

333川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:41:13 ID:bYbojvvk0
女は泣いていた、強い毒太郎の血と、無理に声を上げている不自然さを醸しながら。
私にはわかってしまった。この女は泣いていない、自分の罪をごまかすために泣いている。

334川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:43:04 ID:bYbojvvk0
何と醜いことか。なんと穢らわしいことか。

335川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:44:07 ID:bYbojvvk0
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336川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:45:17 ID:bYbojvvk0
lw´;‐ _メノv助けて!!助けて!!!

イ从゚ ー゚ノi一つ聞きたいことがある

lw´;‐ _メノvな、なんですか!

イ从゚ ー゚ノi毒太郎を殺したのはお前か?

lw´;‐ _メノv!!!

イ从゚ ー゚ノi真実を言え

lw´;‐ _メノv…

イ从゚ ー゚ノi真実を言えば助けてやる

lw´;‐ _メノv…はい

337川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:46:30 ID:bYbojvvk0
イ从゚ ー゚ノiなぜだ、

イ从#゚ A゚ノiなぜ殺した!!?

lw´;‐ _メノvだって!だってあの人はいつもいつも白だとかいう狐の事しか話さなくて!

lw´;‐ _メノv寂しかったの!ずっとずっと!!何年も何年も同じことばっかり!!!

lw´; _メノv私の事愛してないんじゃないかって!それで、私、私!!!

イ从゚ ー゚ノi…

338川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:47:57 ID:bYbojvvk0
人間なら欺けただろうに、目の前にいるのは獣なのだ。女、お前という邪悪はそれを知らない。

339川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:49:41 ID:bYbojvvk0
从゚ ー゚ノi真実を言えと言ったはずだが?

lw´; _メノvそれが真実で!!!

イ从゚ ー゚ノi男でもできたんだろう?

イ从゚ ー゚ノiお前の体から汚らしい精液の匂いがする

lw´; _メノv!!!

lw´;‐ _メノv…

340川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:50:46 ID:bYbojvvk0
女の顔から冷汗が落ちる

341川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:52:09 ID:bYbojvvk0
イ从゚ ー゚ノi死ね、屑が


lw´;‐ _メノvいや、いや、いや!!!!

イ从゚ ー゚ノi安心しろ、お前の魂は永遠に苦しみ続けるのだ

342川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:53:52 ID:bYbojvvk0
魂に干渉する力なんぞ私は持たない、せいぜい怪我を直したりするくらいの力しか今でも扱えないが、真に受けた女は大きな悲鳴を上げて死んでいった。その声に反応して屋敷に居た人間たちがやってくる、すぐさま私は彼らに問う

343川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:55:39 ID:bYbojvvk0
毒太郎を苦しめたのは貴様か?

344川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:56:37 ID:bYbojvvk0
と。


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345川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/01(木) 23:57:32 ID:bYbojvvk0
時間が過ぎ、やがて私は神格された。そのうち、私は彼らの醜さを何度も何度も見せられ頭がおかしくなりそうだった。だが、それでも消えないこの憎しみは現代の世界にまで保存された。


そして話は今に戻る。

346川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/02(金) 23:30:42 ID:xCe1owLY0

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347川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/02(金) 23:31:55 ID:xCe1owLY0
ミセ*゚ー゚)リ「あの人狼が居るのはこの山のはず、きっとドクオもここに・・・」

ミセ*゚ー゚)リ「待っていて、ドクオ、必ずあなたを助けるから。」

348川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/02(金) 23:42:38 ID:xCe1owLY0
やがて乙女は,
自分を動かす絶対的な何かを知ることになる

349川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 00:07:18 ID:v1KUDybw0


平面の始まりはやがて終局に向かうだろう

350川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 00:21:50 ID:v1KUDybw0
第20話

平面の真実

351川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 01:28:48 ID:v1KUDybw0
イ从゚ ー゚ノi「」

(メA⁻)

イ从゚ ー゚ノi「」

(メA⁻)

352川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 01:30:10 ID:v1KUDybw0
眠りにいざなわれた彼は死んでいる風にさえ見える。もし私に以前のような力が有れば、多少なりとも彼の傷を修復できるだろうが、時代が変われば概念など簡単に変わる。
神は科学によって駆逐されようとしているこの時代、私のような偶然により神に仕立て上げられた存在は随分と非力になってしまった。

353川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 01:32:37 ID:v1KUDybw0
イ从゚ ー゚ノi「水でもとってくるか」

(;メA⁻)うう、ミセリ、

イ从゚ ー゚ノi「…君はなぜ彼女に固執するんだい?わざわざここまで来て、まだ空虚な夢の中で抗うというのか」

(;メA⁻)どうして、どうして、

354川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 01:36:00 ID:v1KUDybw0
彼の顔は毒太郎に瓜二つで、かつての魂の転生体だろうと私は確信している。そんな彼の、他人によって滅茶苦茶な運命を辿らされるところは変わっていないのかもしれない。

355川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 01:37:25 ID:v1KUDybw0
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イ从゚ ー゚ノi

チャプ

イ从゚ ー゚ノi「…つめたいな」

356川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 01:38:35 ID:v1KUDybw0
恐らくはあの女の事を愛しているのだろう、それ故に私は…

357川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 01:41:10 ID:v1KUDybw0
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ミセ*;゚ー゚)リハア、ハア、ハア、

ミセ*;゚ー゚)リ「ドクオ、どこにいるの?この山に居るはずなのに、」

358川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 01:47:06 ID:v1KUDybw0
以前、あの女に助けられたときはこの一本道を下ることになったはず。だと言うのに今はなぜか道がうねっている。

359川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 01:48:26 ID:v1KUDybw0
ミセ*゚ー゚)リ!!!

ミセ*゚ー゚)リ「これは、」

ミセ*゚ー゚)リ「血、」

ミセ*;゚ー゚)リ「ドクオ!!!」

360川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 01:49:06 ID:v1KUDybw0
私は引き返すべきだったのだろうけど歩みを止めなかった

361川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 01:51:20 ID:v1KUDybw0
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イ从゚ ー゚ノi「随分とましになってきたな」

(メA`)「ありがとうございます」

イ从゚ ー゚ノi「君の体の何かを代償にすればその目も直せるんだがね、」

(メA`)「どういうことですか」

イ从゚ ー゚ノi「なんでもないさ」

362川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 01:52:06 ID:v1KUDybw0
イ从゚ ー゚ノi…

イ从゚ ー゚ノi「ふ、くくく、はははは・・・」

(メA`)「いきなりどうしたんですか?」

イ从゚ ー゚ノi「君は愚かだね」

(メA`)「え?」

イ从゚ ー゚ノi「君のような愚か者を見ていると楽しいということさ」

(メA`)???

イ从゚ ー゚ノi「忘れているだろうけどね、昔、君とあの子はここで死にかけたんだよ」

(メA`)「覚えてますよ、あの時からミセリは、世界が平面に見えるように成ってしまったんだから」

イ从゚ ー゚ノi「そうじゃないんだ、君は私に言ったんだよ」

(メA`)「何をですか?」

イ从゚ ー゚ノi「この私に、自分がどうなってもいいからあの女の子を助けてほしいってね」

(メA`)「そんなこと言った覚えありませんよ」

イ从゚ ー゚ノi「当たり前だ、あの時ついでに記憶も消したからな」

(メA`)「なぜ?」

イ从゚ ー゚ノi「…君にはあまり覚えていてほしくなかったから、かな?」

(メA`)「俺に、覚えていてほしくなかったんですか?」

イ从゚ ー゚ノ「ああ、あの時の私は嬉しさと嫉妬に挟まれていたからな。」

363川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 01:53:20 ID:v1KUDybw0
今まで蔑んでいた人間に私はなってしまった、そしてそれを見られることに心の奥底の私が抵抗したんだろう。
私はそれのために記憶を消した、それでも狂ったままだったが。

364川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 01:55:10 ID:v1KUDybw0

(メA`)「嬉しさと嫉妬ってどういうことですか?」

イ从゚ ー゚ノi「君らのようにお互いがお互いのために死ねるなんて、思ってもいなかったってことさ」

(メA`)「そうなんですか」

イ从゚ ー゚ノi…

イ从゚ ー゚ノi「…そのあと私は死にかけだった女の子の母親と君の父親は何とか助けたが、やはり人間というのは愚かだね」

イ从゚ ー゚ノi「自殺、か」

365川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 01:56:10 ID:v1KUDybw0
何とも笑える話だ、助かった命を使ってまですることが自殺か。私は毒太郎が与えてくれた命を投げ出しはしなかったいうのに、この子の父親は愛する人を失った絶望からか自殺してしまった。
私は乾いた笑いなのか心の奥底から笑っているかもわからないまま居る。

366川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 01:57:48 ID:v1KUDybw0
イ从゚ ー゚ノi「目を代償に使ったというのに意味はあまりなかったのかもしれないな」


(メA`)「目を代償に使った?」

イ从゚ ー゚ノi「ああ、そうさ。あの女の子の目を使って君たちを助けたんだ」

イ从゚ ー゚ノi「目には特別な力が宿っていてね、それを死にかけの人間の肉体修復に力を使わせてもらったよ」


(メA`)「じゃあ、ミセリの目があんなふうになった理由は、」

イ从゚ ー゚ノi「そういうことさ」

367川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 02:00:18 ID:v1KUDybw0
少々語弊がある。あの女の子の両目を使わなくてもよかったのだ。
片方の障害が長引くとしても、もう片方を正常のままにしておくこともできた。其れでも私は両目を使った。


…余りにも人間の汚い部分を見続けた私は、転生体の彼と、あの女の子に意地悪のようなことをしたのだ。
つい最近までそれが愉快で仕方なかったが、遠目から彼を確認しているうちに昔の私に少しづつ戻ってしまった。

368川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 02:02:36 ID:v1KUDybw0
ガサ

イ从゚ ー゚ノi!!!

(メA`)!!!

369川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 02:04:13 ID:v1KUDybw0
ミセ*;゚ー゚)リハア、ハア、ハア、

ミセ*゚ー゚)リ「ドクオ!!!」!

ミセ*゚ー゚)リ(よかった!まだ生きてたんだね)

(メA`)「ミセ、り」

ミセ*゚ー゚)リ「ドクオ!早くこっちに!!」

イ从゚ ー゚ノi…

ミセ*゚ー゚)リ!

370川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 02:05:39 ID:v1KUDybw0
冷ややかな目線が私に向けられる。私にはそれの理由がこの時、分からなかった

371川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 19:59:09 ID:BdugQp2A0
(;メA`)「ミセリ、何でだ?教えてくれ。俺がいけなかったのか?」

ミセ*゚ー゚)リ「え?」

イ从゚ ー゚ノi「いまさら何をしに来たんだい?殺し損ねたから殺しに来たのかい?」

ミセ*゚ー゚)リ「え?え?」

ミセ*;゚ー゚)リ「どういう、こと?」

(;メA`)「覚えていないのか?」

ミセ*;゚ー゚)リ「何を?」

(;メA`)…

372川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 20:05:18 ID:BdugQp2A0
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平面の真実は貴方にだけ明かされる

373川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 21:54:48 ID:BdugQp2A0
最終話

平面の人間

374川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 21:56:16 ID:BdugQp2A0
ミセ*゚ー゚)リ…

ミセ*゚ー゚)リ「ねぇ、ドクオ」

('A`)「なに?」

ミセ*゚ー゚)リ「少し外行かない?」

('A`)(前みたいに危ないわけじゃないし、いいか)

('A`)「いいよ」

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375川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 21:57:13 ID:BdugQp2A0
ミセ*゚ー゚)リ「お星さま綺麗だね」

('A`)「そうだな」

ミセ*゚ー゚)リ「月がきれいだね」

('A`)「そうだな、明るくて綺麗だ」

376川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 21:57:59 ID:BdugQp2A0
会話にぎこちなさが生まれる。以前のような自然な会話を心掛けるんだけれども、どうにもうまくいかない

377川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 21:59:05 ID:BdugQp2A0
ミセ*゚ー゚)リ「そういえばね、摸螺君が

378川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 21:59:47 ID:BdugQp2A0
ミセリの口から俺以外の男子の名前が出るなんて、前なら考えられなかったな。

379川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 22:00:42 ID:BdugQp2A0
ミセ*゚ー゚)リ「ねぇ、聞いてる?」

('A`)「え?ああ、聞いてるよ」

380川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 22:01:28 ID:BdugQp2A0

嘘をついた、聞いてなんかいない。正確に言えば、聞いても体が聞こうとはしない、頭に彼女の言っていることが入ってこない。

381川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 22:02:20 ID:BdugQp2A0
セ*゚ー゚)リ「むぅ、本当に?」

('A`)「ほんとほんと」

ミセ*゚ー゚)リ「なんか適当だなぁ」

('∀`)「そうか?」

382川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 22:03:00 ID:BdugQp2A0
無理に笑みを浮かべる、そうでもしなければ、頭の中をぐちゃぐちゃにする何かに押しつぶされてしまいそうだったからだ。

383川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 22:04:11 ID:BdugQp2A0
ミセ*゚ー゚)リ「少しその公園でやすもっか」

('A`)「そうだな」

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384川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 22:05:07 ID:BdugQp2A0
ミセ*゚ー゚)リ「本当にどうしたの?様子が変だよ?」

('A`)「あれだよ、季節の変わり目で少し疲れてるんだよ」

ミセ*゚ー゚)リ「そういえばそうだね、いままでの暑さが嘘みたいに涼しくなったもん」

('A`)「そうだな」

ミセ*゚ー゚)リ「…もう10年か、あっという間だったな。」

385川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 22:05:55 ID:BdugQp2A0
そうだ、俺は10年近くミセリのそばに居たんだ、いつの間にか俺はミセリに依存していたんだろう。だからこんな風におかしくなっているんだ。

386川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 22:06:58 ID:BdugQp2A0
ミセ*゚ー゚)リ「10年もありがとうね、ドクオが居なかったら私、きっと生きていけなかった」

('A`)…

('∀`)「感謝されることでもないさ」

387川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 22:07:56 ID:BdugQp2A0
俺は、胸の中に出てきた苦しみを、無理に押さえつけた。ミセリが俺のそばから離れることへの予感、それを肯定的に見れない自分への嫌悪感。様々な苦しみを抑えた。

388川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 22:08:45 ID:BdugQp2A0
ミセ*゚ー゚)リ「私トイレに行ってくるね?」

('A`)「家まで我慢したら?」

ミセ*゚ー゚)リ「いいじゃん!少しだけだよ!」

('A`)「へいへい」

ミセ*゚ー゚)リタッタッタッタ

('A`)「行っちまったか」

389川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 22:09:39 ID:BdugQp2A0
イ从゚ ー゚ノiスッ

イ从゚ ー゚ノi「やあ」

('A`)!?

(;'A`)「え!?あの時のお姉さん!?何でここに?」

イ从゚ ー゚ノi「なに、別れのあいさつでもしておこうかとね」

('A`)「別れの挨拶?」

イ从゚ ー゚ノi「故郷に帰るのさ」

('A`)「そうなんですか?」

イ从゚ ー゚ノi「君たちを見ていたら故郷に帰りたくなったんだよ。昔の自分と、あの人を思い出してね」

('A`)「大切な人ですか」

イ从゚ ー゚ノi「ああ、そういうわけだ。じゃあな」

('A`)「あ、はい、それじゃ」

('A`)…

('A`)「大切な人、ミセリがほかの誰かと結婚したら俺は天涯孤独か。その時の故郷にはもう、俺を待ってるやつも居ないだろうしな」

390川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 22:10:36 ID:BdugQp2A0
父さんが死んだ理由が少しわかったかもしれない、俺と同じように依存していたんだ。自分の愛する人に依存していたんだ。そしてそれはいつの間にか当人を狂わせる、俺もおかしくなったのだろうか

391川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 22:12:08 ID:BdugQp2A0
ミセ*゚ー゚)リ…

ミセ*゚ー゚)リねぇ

('A`)!!

('A`)「ミセリ、トイレすんだのか?」

ミセ*゚ー゚)リなんであいつと話していたの?

('A`)「あいつ?あのお姉さんのこと?故郷に帰るらしいから少し話をしただけだよ」

392川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 22:12:52 ID:BdugQp2A0
ミセ*゚ー゚)リ

ミセ*゚ー゚)リあなたは私から離れるつもりなの?

('A`)「どうした?そんな怒った顔して、なんかあったのか?」

ミセ*゚ー゚)リ私の事を捨てるつもりなの?

('A`)???

('A`)「捨てる?いきなり何の話をしてるんだ?」

ミセ* Д)リ私が目を犠牲にしてまで!あなたと生きようとしたのに!あなたは私の事なんか知らんぷりなの!?そうなんでしょ!?最近のドクオは私の事なんか気にかけてないじゃない!!!

('A`)「え?」

ミセ*゚ー゚)リ グチャ

(メA`)え

ミセ*゚ー゚)リそれなら死んで?私のために

393川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 22:14:08 ID:BdugQp2A0
(;メA`)あ、

(メA`)ドン

ミセ*゚ー゚)リ!?

(;メA`)ハア、ハア、タッタッタッタ

ミセ*゚ー゚)リやっぱり逃げるの?私がこんなにあなたの事を思っているのに

ミセ*゚ー゚)リあのオオカミと一緒に、逃げるの?

ミセ*゚ー゚)リゆるさない

ミセ* Д)リ貴方は私と一緒に生きなきゃいけないの。そうやってしか生きちゃいけないの!!

394川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 22:20:25 ID:BdugQp2A0
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395川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 22:22:19 ID:BdugQp2A0
ミセ*;゚ー゚)リ「私がドクオを殺し損ねた?」

ミセ*;゚ー゚)リ「何の話をしているの?その傷は魄がつけたもので、私じゃないよ、:

イ从゚ ー゚ノi…

(;メA`)「覚えて、いないのか?」

ミセ*゚ー゚)リ「そ、そうだ!!」

ミセ*゚ー゚)リ「そいつが私を操ったのよ!そうでしょ!?夢の中にも出てきて!」

イ从゚ ー゚ノi「なんの話をしている?夢?あいにくだが私にはそんな力はないよ」

ミセ*゚ー゚)リ「嘘よ!そんなはずない!だって!!あなたは私の夢の中に出てきて!それで、」

396川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 22:32:40 ID:BdugQp2A0
イ从゚ ー゚ノi「それでなんだ?」

ミセ*;゚ー゚)リ「それで言ったじゃない!人並みの幸せなんて手に入らないって!」

イ从゚ ー゚ノi「一つ君に問おう」

ミセ*゚ー゚)リ「なによ」

イ从゚ ー゚ノi「今までのは人並みの幸せ以上のものじゃなかったのかい?」

ミセ*゚ー゚)リえ?

イ从゚ ー゚ノi「いままでドクオ君とともに過ごせたのは人並み以上のものじゃなかったのかい?」

ミセ*;゚ー゚)リ「それを貴方が壊すって!!」

イ从゚ ー゚ノi「今の話だと手に入らない話をしているのであって、君はすでに手に入れてるんじゃないのかい?」

ミセ*;゚ー゚)リ「だ、だからそれを奪うってことなんでしょ!?」

イ从゚ ー゚ノi「そうか?とりあえず私には心当たりは無いが」

ミセ*;゚ー゚)リ「嘘言わないで!!」

397川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 22:34:26 ID:BdugQp2A0
ミセ*;゚ー゚)リ「ドクオ!早くこっちに!貴方は騙されてるの!そのオオカミに!!!」

イ从゚ ー゚ノi「ふむ、誤った伝承のまま現代に伝わっているのか」

ミセ*;゚ー゚)リ「早く!!!私とそいつ!どっちを信用するの!?」

(;メA`)…

ミセ*;゚ー゚)リ…

398川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 22:42:50 ID:BdugQp2A0
ミセ*;゚ー゚)リ私を、信用できないの?

ミセ*;゚ー゚)リ貴方は、私を、信用できないの?

ミセ*;゚ー゚)リねぇ

ミセ#゚ー゚)リねぇ!!!!

(;メA`)一回落ち着くんだ、ミセリ

ミセ# Д)リ落ち着いてるわよ!!!

ミセ# Д)リ私は!!私は!!正常よ!貴方がおかしいのよ!

ミセ# Д)リそんな会って間もない女を信用して!何で私を信用できないの!?

ミセ# Д)リあんたなんか知らない!

タッタッタッタ

(メA`)おい!ミセリ!!!

(;メA`)くそ!

イ从゚ ー゚ノi待て

(;メA`)なんすか!?早く追わないと!

イ从゚ ー゚ノi今は暗い、危ないぞ。私が追ってやる、まっていろ

(;メA`)…

(メA`)俺が行かなきゃいけないんです

イ从゚ ー゚ノiなぜ?

(;メA`)また後で話します!
タッタッタッタ

イ从゚ ー゚ノiおい!

イ从゚ ー゚ノi…一応後ろについていくか

399川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 23:15:17 ID:BdugQp2A0
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400川*´∀`) ◆atQbEDFLlU:2016/12/03(土) 23:17:06 ID:BdugQp2A0
ミセ*;A;)リうう、うああ、なんで?なんで?

ミセ*;A;)リこんなにあなたの事を思っているのに何であなたは無視するの?

ミセ*;A;)リ目の見える私は用済みなの?

ミセ*;A;)リううう、

ガサ

(メA`)!

(;メA`)ミセリ!


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