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( ^ω^)LIFE - omnibus -

13411-4:2016/09/29(木) 00:12:54 ID:PSvhLSVQ0
( ゚∀゚)(…息出来ねぇ)

( ´∀`)「大丈夫か!?少し歩け!」

(-@∀@)『一組ドクオ!なんと曲線で加速!ヘアピンをものともしない!』

( ゚∀゚)(あのアホ、また左脚いわしたらどーすんだよ)

( ゚∀゚)(…はぁ、まあ精一杯やってこいや)


(;・∀・)(くそ!くそッ!抜けねぇ!!クソォ!)

(-@∀@)『200m走者ドクオ!一時は詰まった距離を少し取り返し、300m走者へと繋ぐ!!』

( ,,゚Д゚)

('A`;) 「頼んだッ!!ギコ!!」

( ,,゚Д゚)「おう!よくやっ…!!」

('A`;) !

( ,,゚Д゚)!!

凶兆。

ドクオの顔の歪みに、ギコは失敗する未来を見た。

13511-5:2016/09/29(木) 00:13:59 ID:PSvhLSVQ0
伸びた右手はそのままに。
左脚から崩れ落ちて行く感覚。
ギコの手にはどうしても届かない。
それが、分かってしまう。

('A`;) (…ちくしょう…)

なんで今。
後数秒なのに。
なぜ。
なぜ。

目の前に地面が迫る。
立て直せない。
力が入らない。

見えるのは、ただ地面。

地面。

地面

の、先に。

なぜか。
手があった。

13611-6:2016/09/29(木) 00:14:53 ID:PSvhLSVQ0
( ,,゚Д゚)「よくやったよ、お前」

('A`) (ギコ…!)

ギコは笑って。
そして勢いよく振り向き、走り去った。


(-@∀@)『一組ドクオ転倒ォ!第三走者ギコ、よく立て直しました!』

( ^ω^)(ロスは少ない…まだいける!)

( ゚∀゚)(練習でしょっちゅうミスってたのが生きたか)

J( 'ー`)し 「よくやった!!よくやった!!」

(-@∀@)『元々脚を痛めていた一組ドクオ、倒れ込みながらも三番手に繋いだ姿に、拍手が湧き起こっています』

('A`) 「ハァ…!ハァ…!脚…痛ぇ…ッ」

(*゚ー゚)「アイシングするから動かないでね」

('A`) 「ハァ…ハァ…!そういや…保健委員…だったな…!」

(*゚ー゚)「かっこよかったよ」

('A`)b「へへ…だろ…?」

(*゚ー゚)「ばーか、はい動かないで」

(-@∀@)『しかし!六組の追撃も熾烈!!ギコに並んだァ!!』

('A`) (頼むぞ、ギコ…ブーン…!)

13711-7:2016/09/29(木) 00:15:40 ID:PSvhLSVQ0
(´<_` )「好機!!」

(;・∀・)「すまねぇ!!」

(´<_` )「抜かすさ!!」

( ,,゚Д゚)(ッ…思ったよりも差が…!!)

(´<_` )(トラブルも実力の内だ。悪いが、もらう!)

( #,゚Д゚)(させるかよ!!)

(-@∀@)『300m走者、並ぶは一組ギコ!六組弟者!三番手に100m近い差を付けて抜きん出る!!』

( ^ω^)(頑張れ…ギコ…!)

(´・ω・`)「六組が勝つよ」

( ^ω^)「…最後までわからんお」

(´・ω・`)「順当に行けば、さ。弟者とギコ、僕と君の差を考えれば」

( ^ω^)「最後までわからんお」

(´・ω・`)「…はぁ、そうかい。でも」

(-@∀@)『六組弟者!!ギコの前に出る!!とうとう六組、先頭を奪取!!』

(´・ω・`)「…ほらね、こうなる」

( ^ω^)

13811-8:2016/09/29(木) 00:16:34 ID:PSvhLSVQ0
(´<_`;)(…なーんて、良さげにショボンは思ってるだろうな)

息があがる。身体が重い。
後200mもあるのかと、そう考えてしまう。

やられた。
もう抜けるという慢心で、ギコの技量、度量を見抜けなかった。

(´<_`;)(ペース配分を乱された…!)

前へ出たのでは無い。出させられたと言うのが正確だった。
もはや、300mまでは…。

(´・ω・`)

(´<_` )!

(´<_` )(…そんなこと、知るかよ)

ペース配分がどうした。
相手の技量がどうした。

(´<_` )(走りきれば…速く、ただ速く走りきれば)

文句は無かろう?
な、ショボン?

13911-9:2016/09/29(木) 00:18:03 ID:PSvhLSVQ0

(-@∀@)『両者譲らない!!ギコはペースを維持し、徐々に加速するが、弟者を捉えきれない!!』

( ,,゚Д゚)(こいつ…!)

言いたくは無いが、実力的に、普通に走れば勝ち目はなかった。
だから、策を練ってペースを乱した。
相手は息も乱れ、振る手もまばら。
残り50mも保たない、そう見えるのに。

( #,゚Д゚)(そうかよ)

ペース配分なんて必要ねぇってんだな。
じゃあこっちは、その上で勝ってみせる。


( ^ω^)!

ギコの加速のタイミングがいつもより速かった。
それに気づくと同時に、ギコと目が合った。


( ,,゚Д゚)

( ^ω^)


オーケー、ギコ。

信じてるお。

14011-10:2016/09/29(木) 00:19:37 ID:PSvhLSVQ0
(´・ω・`)「は?」

ブーンが動き出した。
早い。早すぎる。
まだ四番手は20mは先だ。
助走にしろ、このタイミングでは。

( #,゚Д゚)「ごるるるぁああぁ!!」

(-@∀@)『残り僅か!まさかのギコの加速!!この男にはまだ余力があったのかぁ!!』

(´<_`;)(対応…できねぇ…!!)

(-@∀@)『ぐんぐんと差を広げる!!一組、再び一位!!』

( `ω´)「フッ!」

(´・ω・`)「な!?」

ブーンと、ギコの動きが。
緩やかに。
同時となった。

(-@∀@)『ブーン、トップスピードでバトンタッチィィ!!なんだ今のは!!まるで流水!!』

(´<_`;)「ショボンンンンン!!」

(´・ω・`)「こい!!」

(-@∀@)『しかしその差僅か3m!!最後の砦へとバトンがつながる!!ラスト、アンカーの400m!!』

14111-11:2016/09/29(木) 00:20:39 ID:PSvhLSVQ0
( ,,゚Д゚)(あー、だめだ動けん)

(´<_`;)「ガハッ!!ゴホッ、オエッ!」

( ,,゚Д゚)「…よぉ」

(´<_`;)「ウッ…な、なんだよ…ゴフッ、余裕…そうじゃ、ねぇ、か…」

( ,,゚Д゚)「…我慢、してんだ、言うなや」

(´<_`;)「…こっちは、そんな…余裕も、ねぇ、よ」

(-@∀@)『3mが身一つ、身一つと縮まる!!我が校の優勝を決めるのは、短距離最速のショボンか!!長距離最速のブーンか!!』

( ,,゚Д゚)…!

( ,,゚Д゚)「勝てや!!ブーン!!!」

( ;,゚Д゚)「…ゥゲッ!ガハッ、ゴホッ!」

(´<_`;)「お前意外と馬鹿なんだな」

( ;,゚Д゚)「…うっせ」

14211-12:2016/09/29(木) 00:21:26 ID:PSvhLSVQ0
( `ω´)

(#´・ω・`)


(-@∀@)『最終コーナーを回る!!っああ!!ショボンが出た!!ショボンが出た!!ブーンちらりと見遣る!!加速!!お互い更にスピードを増す!!』


( ゚∀゚)「行け!大将!!勝ってこい!!」

( ´_ゝ`)「お前が最速だ、ショボン!!」


(-@∀@)『並ぶ!!並ぶ!!並んだ!!とうとう同速!!直線へ入ったァ!!』


( ・∀・)「いけぇ!!いっちまえ!!」

('A`) 「ブーーーーン!!いけええええ!!」


(-@∀@)『全く離れない!!全く同じ!!あと、50m!!ゴールは目の前!!どっちだ!!』


( ,,゚Д゚)(お前なら行ける、リーダー!!)

(´<_` )(勝てよ、リーダー!!)

14311-13:2016/09/29(木) 00:22:13 ID:PSvhLSVQ0
 
 
 
(#;`ω´)「んんんんんんんがああ!!」
 
 
 
(#;´・ω・`)「ぅううおおおおおおお!!」
 
 
 
パァン
 
 
(-@∀@)『今!!二人が!!同時!!同時!!同時に!!ゴールイン!!!どっちだぁ!!』

14411-14:2016/09/29(木) 00:23:22 ID:PSvhLSVQ0
( ´∀`)「二人とも止まらない!そのまま進んで!タオル!タオル!」

/(;`ω´\「フゥーーッ!フゥーーッ!」

/・ω・`;)\「ハァッ、ハァッ、ブハッ、ハァッ」

(-@∀@)『現在一位二位を判定中!しばらくお待ちください!そして今!三位、四組ゴールイン!四位続いて三組!続いて五組!二組!』

14511-15:2016/09/29(木) 00:24:08 ID:PSvhLSVQ0

/(;`ω´\「ふーぅっ…疲れたお…」

( ゚∀゚)「お疲れさん、大将」

('A`) 「大丈夫か?」

(*゚ー゚)「こら!まだ起きるな!」

( ゚∀゚)「おうおうイチャついちゃって。脚を心配した俺が馬鹿だったな」

('A`) 「うるへぇ」

( ,,゚Д゚)「フゥッ、お疲れさん。まさか判定とはな」


( ´_ゝ`)「すまんショボン、オレがしっかりしてりゃあもう少し余裕で…」

(´<_` )「…まぁよ、そういうの辞めようぜ、兄者」

( ・∀・)「不甲斐ないのは俺もだけど、これ以上は無かったさ」

/・ω・`;)\「ハァッ、ぼくも、そう思う、よ」

(´<_` )「喋んな喋んな」

( ・∀・)「かっこよかったぜ、リーダー」

14611-16:2016/09/29(木) 00:24:50 ID:PSvhLSVQ0
(-@∀@)『判定が出ました!!その差は本当に僅か!その数ミリ、コンマ秒を制した!!メドレーリレー、栄えある優勝者は…!!!』
 
 
 
 
 
(-@∀@)『ッ一組!!一組ですッ!!』
 
 
 
( ゚∀゚)「「…ぅぅううおっしゃああああ!!!!」」('A`#)

( ゚∀゚)/ ⌒★「おらぁ!!」

★⌒ \('A`) 「やったぞこらぁ!!」

( ,,゚Д゚)「はーよかった」

( ゚∀゚)「反応薄いぞギコてめぇ!!」

('A`) 「もっと喜べや!!なぁブーン!!」

/( ;ω;\「…おっ?」

( ,,゚Д゚)そ「うおっ、泣いとる!」

( ゚∀゚)「泣いてる場合か!!」

('A`;) 「ひでぇなおまえ!」

/( ;ω;\「嬉しいお。すごく嬉しいお。みんな頑張ったお。頑張ったお」

('A`) 「やめんか!泣きが移る!こっち見んな!」

( ,,゚Д゚)「やべ、俺も泣きそう」

('A`) 「やめろっつーの!」

( ゚∀゚)「勝者に涙は似合わねぇぜ大将!!ほら、おまえらも表彰台行くぞ!!」

14711-17:2016/09/29(木) 00:25:33 ID:PSvhLSVQ0
(´<_` )「…負け、か」

( ´_ゝ`)「負けたのか、俺たち」

( ・∀・)「…辛いもんがあるな」

(´<_` )「…仕方ない。やれるだけやった。あんだけ競った。全力出したよ。それで十分さ」

( ・∀・)「でも悔しいな。あと、ほんの少しっていうのは」

( ´_ゝ`)「なぁショボン、俺たち負けたってよ」

/ ω `)\「うん」

( ´_ゝ`)「さっきの走り、今まで一度も見たことない程、本気で走ってたよな、ショボン」

/ ω `)\「うん」

( ・∀・)「兄者、今は」

(´<_` )「いいんだ」

( ・∀・)

(´<_` )「いいんだ」

14811-18:2016/09/29(木) 00:26:46 ID:PSvhLSVQ0
( ´_ゝ`)「普段見せないような、必死の姿だった」

( ´_ゝ`)「あの、ええかっこしいのショボンがさ」

( ´_ゝ`)「本当にかっこよく走っててさ」

( ´_ゝ`)「でもな、ショボン」

( ´_ゝ`)「俺たち、負けちゃったよ」

/ ω `)\

( ´_ゝ`)「俺たちの誇れるショボンが。ショボンが誇ってくれた俺たちが」

( ´_ゝ`)「全力でやってさ」

( ´_ゝ`)「悔しいな」

(´<_` )「…兄者」

( ;_ゝ:)「悔しいなぁ…」

/ ω;`)\「…うん」

( ;∀ )

(´<_` )「…みんな行こう、表彰式だ」

14911-19:2016/09/29(木) 00:28:21 ID:PSvhLSVQ0
(-@∀@)『ーーーこの大会を!全力で戦った、すべての選手に!!大きな拍手を!!!』

大きな、大きな、拍手が巻き起こる。

( ´∀`)「嬉し涙も悔し涙も、どっちにも、同じような素敵な価値があるよね」

(*゚ー゚)「どうしたんですか先生?いきなりセンチになっちゃって」

( ´∀`)「ほら、しぃ君も拍手を」

(*゚ー゚)「あ、はぐらかした」

壇上では、ブーンの右手と、ショボンの右手とが、力強く握られていた。

150名も無きAAのようです:2016/09/29(木) 00:31:01 ID:PSvhLSVQ0
>>152
>>131-149のタイトル

151名も無きAAのようです:2016/09/29(木) 01:33:38 ID:MwDWfPOU0
盛大におつ

152名も無きAAのようです:2016/09/29(木) 01:59:23 ID:iqxOW1pY0
ランナーズ・ハイ

153名も無きAAのようです:2016/09/29(木) 07:24:18 ID:PSvhLSVQ0
>>2-5
( `ω´) 喪失 (#`・ω・´)

>>10-17
( ・∀・)時計

>>28-37
( ゚∀゚)( ・∀・)カオスの盆踊り( ´_ゝ`)(´゚ω゚)

>>43-50
(*゚ー゚)川 ゚ -゚) ゲロマズ★ガールズトーク ζ(゚ー゚*ζ

>>57-62
|電|A`) 除き見る独男

>>65-68
('A`)或る阿呆の一生

>>76-80
( ・∀・)「あなたにとっての『夏』とは何ですか?」

>>83-101
( ・∀・) 仲直り ( ФωФ)

>>107-111
ξ゚⊿゚)ξ つんでれいん

>>117-125
('A`) 爆発

>>131-149
( `ω´)ランナーズ・ハイ

154名も無きAAのようです:2016/09/29(木) 11:19:46 ID:Yx9QC6mY0
熱い

155名も無きAAのようです:2016/09/29(木) 19:12:10 ID:F9Rv68gU0
名作やな

156名も無きAAのようです:2016/09/29(木) 22:15:50 ID:iVzrYxGw0
こういうアツイの大好きだ


157名も無きAAのようです:2016/10/04(火) 18:57:00 ID:orr/9fYc0
日曜日に大量放出予定です
ダムの下流にご注意ください

158名も無きAAのようです:2016/10/04(火) 22:11:43 ID:Iv2geY9I0
あいわかった

159名も無きAAのようです:2016/10/05(水) 23:59:57 ID:9nA/cums0
ばっちこい

16011-1:2016/10/10(月) 10:08:02 ID:yyq88nvg0
人通りはほんの幾ばくか。
街灯も心許ない。
しかし終電を逃した僕にとって、結局は徒歩を選択せざるを得なかった。

( ^ω^)「タクシー使うのも馬鹿らしいし…」

遥か海の先の台風は、それでも木々をざわめかせる。
普段感じない潮風の匂いが、ここら一帯を埋めていた。

16111-2:2016/10/10(月) 10:09:00 ID:yyq88nvg0
偶に通る車の音に、少し身を硬めて。
時折吹く強風に、軋む何かを聴きながら。

( ^ω^)「かーぜーが♪こーの街を♪はーしりぬけ♪大空高くと♪」

恐怖紛れに歌って数分。
ふと鼻先に雨落つる。

( ^ω^)「まじすか」

天と我を分かつものなし。
家はまだまだ遠く先。

16211-3:2016/10/10(月) 10:09:43 ID:yyq88nvg0
屋根が無え。
傘も無え。
荒れる雨風ぐーるぐる。

( ^ω^)「おらこんな帰路嫌だぁ」

よし行くぞ、と走り出し、光るお店で雨宿り。
傘買おと、財布出す、「そーるどあうと」の文字掛かる。

( ^ω^)「…ブルーな気分だお…」

川 ゚ -゚)「ふー、酷い目にあった…タオル売ってないかな…」

( ^ω^)

少しピンクになった。

16311-4:2016/10/10(月) 10:10:36 ID:yyq88nvg0
漫画を立ち読んでしばらくしてから、雨風も大分落ち着いた様だった。

夜食を買ったのち、溜め息ひとつで店を出る。
雨は止んだが、億劫だ。

川 ゚ -゚)「災難でしたね」

( ^ω^)「ええ。お気を付けて」

眼福、眼福。
ありがたや。

16411-5:2016/10/10(月) 10:11:23 ID:yyq88nvg0
少し浮き足立ちながら、行くは我が家、帰り道。

たまには徒歩も良いものか。
湯舟に浸かり、浸り思う。

( ^ω^)「後で酒でも飲むか」

ホロリホロリと。

そんな夜も
たまにゃ、なァいいさ。

165名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 10:12:43 ID:yyq88nvg0
>>167
>>160-164のタイトル

間違えた
今作で12作品目でした

166名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 10:32:15 ID:nSV3nmEQ0
替え歌が良いな

167名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 10:37:31 ID:xzqNtkeE0
ささやかな幸せ

168名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 11:01:38 ID:0W2x3gVg0
>>2-5
( `ω´) 喪失 (#`・ω・´)

>>10-17
( ・∀・)時計

>>28-37
( ゚∀゚)( ・∀・)カオスの盆踊り( ´_ゝ`)(´゚ω゚)

>>43-50
(*゚ー゚)川 ゚ -゚) ゲロマズ★ガールズトーク ζ(゚ー゚*ζ

>>57-62
|電|A`) 除き見る独男

>>65-68
('A`)或る阿呆の一生

>>76-80
( ・∀・)「あなたにとっての『夏』とは何ですか?」

>>83-101
( ・∀・) 仲直り ( ФωФ)

>>107-111
ξ゚⊿゚)ξ つんでれいん

>>117-125
('A`) 爆発

>>131-149
( `ω´)ランナーズ・ハイ

>>160-164
( ^ω^)ささやかな幸せ

16913-1:2016/10/10(月) 11:07:43 ID:0W2x3gVg0
( ゚∀゚)「タイトルが思い浮かばない?」

( ・∀・)「そうなんだ。もう話自体は完成してるんだけど、タイトルだけが思い浮かばなくて…」

( ゚∀゚)「それで悩んでると」

( ・∀・)「うん、いろいろ考えたんだけどピンと来なくてさ…。今日出稿なんだ」

( ゚∀゚)「そもそも内容はどんななんだ?」

( ・∀・)「ジャンルとしてはラブストーリーに入るのかな」

( ゚∀゚)「ん、わかった。いっちょ相談に乗ってやるよ」

( ・∀・)「ありがとう!助かる!」

17013-2:2016/10/10(月) 11:09:10 ID:0W2x3gVg0
( ゚∀゚)「まずな、真面目に考えすぎなんだよ、たぶん」

( ・∀・)「んー…そうかな」

( ゚∀゚)「過去の作品たちも、内容にさほど関係ないものや、簡潔なものが多いし」

( ゚∀゚)「例えば…そうだな、灰谷健次郎の『兎の眼』とか、単語が出てきてこそいるが、そこまで関連性ないしな」

( ゚∀゚)「あとは…『沈黙』、遠藤周作のな。まあこれは簡潔っつーより、ストーリーの全てが込められてるが…」

( ゚∀゚)「んー、まぁ、良い例は思い付かなかったが、暴論を言えば何でもいいわけだ。目に付くタイトルってのをいくつか考えていこうぜ」

( ・∀・)「お、おぉ…、俺は今、お前に相談して正解だったと思ってるよ…!」

17113-3:2016/10/10(月) 11:10:37 ID:0W2x3gVg0
( ゚∀゚)「まずは…そうだな、流行ものになぞらえたりとかもいいんじゃないか?」

( ・∀・)「流行…例えばどんなだ?」

( ゚∀゚)「有名な作品をもじってみるってみるとかさ」

( ・∀・)「そうか…あまり好きでは無いけど、この際仕方ない」

( ゚∀゚)「例えばそうだな…」


( ゚∀゚)「『俺の名は。』」


( ・∀・)「痴呆入ってんじゃねーか」


( ゚∀゚)「『やがて君の名に。』」


( ・∀・)「婿入りかよ。少しいいと思っちまったよ」

17213-4:2016/10/10(月) 11:11:21 ID:0W2x3gVg0
( ゚∀゚)「まあ例えばだよ」

( ・∀・)「まあそうだよな。突っ込んで悪かった」

( ゚∀゚)「『法の穴。』」

( ・∀・)「おい。急にサスペンス味帯びてきたんだけど」

( ゚∀゚)「…!」

( ゚∀゚)「『君のあn

( ・∀・)「もうやめよう?な?」

17313-5:2016/10/10(月) 11:12:22 ID:0W2x3gVg0
( ゚∀゚)「んまぁ、適当に内容から単語を拾ってくるだけでも、結構よかったりするもんだ」

( ・∀・)つ□「あぁ…そう…少し疑いの心が芽生えてきたけど。これ原稿ね」

( ゚∀゚)「例えば…これとかな」

( ゚∀゚)「『巨根』」

(;・∀・)「そんな単語入れてねぇよ!」

( ゚∀゚)「え?でもここ…」

(;・∀・)「横読みしてんじゃねぇ!」

17413-6:2016/10/10(月) 11:13:10 ID:0W2x3gVg0
( ゚∀゚)「後は…そうだな」

( ゚∀゚)「『ウインナーソーセージ』」

(;・∀・)「それは朝食のシーンで確かに書いた…書いたがよ!」

( ゚∀゚)「『私の息子は。』」

(;・∀・)「隠語から離れろや!つーか他作品穢すな!」

17513-7:2016/10/10(月) 11:13:59 ID:0W2x3gVg0
( ゚∀゚)「我儘なやつだな」

( ・∀・)「まずそんなん審査通らんわ…」

( ゚∀゚)「じゃああれだよ。タイトルで色々説明してしまえばいい」

( ・∀・)「あぁ、ラノベでよくある…でもあれも好きじゃ無いんだが」

( ゚∀゚)「ざっくりあらすじ教えてくれよ」

( ・∀・)「ざっくりか…難しいな」

( ・∀・)「ええと、まず、火星に降り立った異星人が」

( ゚∀゚)「まって」

17613-8:2016/10/10(月) 11:14:39 ID:0W2x3gVg0
( ・∀・)「え?」

( ゚∀゚)「ラブストーリー?」

( ・∀・)「まあどちらかと言えば」

( ゚∀゚)「うん、うん、続けて」

( ・∀・)「それでその異星人は、簡単に言うとラモスなんだけど」

( ゚∀゚)「やっぱまって」

17713-9:2016/10/10(月) 11:17:18 ID:0W2x3gVg0
( ゚∀゚)「簡単に言うとラモスってなんだよ」

( ・∀・)「他にどう言えと」

( ゚∀゚)「俺が知るかよ…」

( ・∀・)「それで火星に住んでいた、まるでアルシンドのような火星人が」

( ゚∀゚)「まっ…いやもういいや続けて」

( ・∀・)「うん、まあ、なんかいろいろあって地球を滅ぼす話」

( ゚∀゚)「ラブは!?愛の要素どこいった!?」

17813-10:2016/10/10(月) 11:18:11 ID:0W2x3gVg0
( ・∀・)「アルシンドがシジマールみたいな地球人に恋をするんだけど」

( ゚∀゚)「シジマールみたいな地球人ってそれもうシジマールだよ!!清水の守護神だよそれ!!古いわ!!」

( ゚∀゚)「しかもBLかよ!!」

( ・∀・)「いや、アルシンドは女」

( ゚∀゚)「お前、サッカーの偉人たちに失礼だとは思わないんですかね」

( ・∀・)「で、このタイトルをですね」

( ゚∀゚)「どないせいと」

( ・∀・)「もう時間がないので」

( ゚∀゚)「もう、最初の一文をそのままタイトルにしたらいいんじゃないですか」

17913-11:2016/10/10(月) 11:18:55 ID:0W2x3gVg0
( ^ω^)「最近、奇作な小説が話題みたいだお」

ξ゚⊿゚)ξ「あー、テレビでやってたやつ?齋藤徳行作の」

( ^ω^)「うちのカーチャンも読んでるお」

ξ゚⊿゚)ξ「題名なんだっけ?ヘンテコだったのは覚えてるんだけど」

( ^ω^)「えーと…」


『それはもう、ラモスのような火星人の朝食は、ウインナーソーセージだった。』


ξ゚⊿゚)ξ「訴えられなかったのかしら、このタイトル」

180名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 11:19:46 ID:0W2x3gVg0
>>182
>>169-179のタイトル

181名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 11:34:27 ID:NUj5TeRA0
踏み台

182名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 11:35:58 ID:TfNCtChg0
小説の名は。

183名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 11:38:28 ID:0W2x3gVg0
>>2-5
( `ω´) 喪失 (#`・ω・´)

>>10-17
( ・∀・)時計

>>28-37
( ゚∀゚)( ・∀・)カオスの盆踊り( ´_ゝ`)(´゚ω゚)

>>43-50
(*゚ー゚)川 ゚ -゚) ゲロマズ★ガールズトーク ζ(゚ー゚*ζ

>>57-62
|電|A`) 除き見る独男

>>65-68
('A`)或る阿呆の一生

>>76-80
( ・∀・)「あなたにとっての『夏』とは何ですか?」

>>83-101
( ・∀・) 仲直り ( ФωФ)

>>107-111
ξ゚⊿゚)ξ つんでれいん

>>117-125
('A`) 爆発

>>131-149
( `ω´)ランナーズ・ハイ

>>160-164
( ^ω^)ささやかな幸せ

>>169-179
( ・∀・)小説の名は。

18414-1:2016/10/10(月) 11:40:01 ID:0W2x3gVg0
(´・ω・`)「ーーー犯人は、あなただったんですね」

私の、その一言で。
部屋の中のざわつきが止んだ。

先程まで喚きながら俯いていた婦人も、部屋の隅で恨み辛みを呟いていた青年も、私の胸倉を掴み怒号をあげた会社員も、誰も彼も。

私の視線の先に、全員が集中した。

J(;'ー`)し

(-_-)

(#,,゚Д゚)

(´・ω・`)



( ゚∀゚)

18514-2:2016/10/10(月) 11:40:45 ID:0W2x3gVg0
( ゚∀゚)「…は?わたし?わたしですか?」

(´・ω・`)「騙される所でした。いえ、今まで、本当に騙されていましたよ」

その男は、まるで寝耳に水のような振る舞いを見せる。そうする事でしか、この状況は覆せないから。
だが、そうはいくものか。

(´・ω・`)「最も犯行に遠い人物は、つまりは最高の隠れ蓑を身に纏っているわけです」

( ゚∀゚)「意味がわかりませんね。何故わたしが」

(#´・ω・`)「黙れッ!」

18614-3:2016/10/10(月) 11:41:32 ID:0W2x3gVg0
場の緊張が強まる。
この機を、逃してはならない。

(´・ω・`)「…ママさん、犯行時刻は午後2:50から2:55までだと証言していましたね?」

J( 'ー`)し 「…ええ、あたしが席を外したのはその時間だけです。近所の方が訪ねてきたので、その間だけ持ち場を離れていました」

J(;'ー`)し 「たったそれだけの時間で…あんな…ひどい…」

(´・ω・`)「…それ以上はよしましょう。ありがとうございます」

(´・ω・`)「…ヒッキーさん、あなたはその時間、どこに?」

(-_-)「…自分の部屋だよ、ずっと言ってるだろ…」

18714-4:2016/10/10(月) 11:42:18 ID:0W2x3gVg0
(´・ω・`)「そう、わたしは最初、他の目撃証言が無いあなたを疑っていた。でもそれは間違いだった」

(´・ω・`)「何故なら…ギコさん、わかりますか?」

( ,,゚Д゚)「…?いや…」

(´・ω・`)「実証してみましょう。ではヒッキーさん、一度自分の部屋まで戻って貰えますか?」

(-_-)「面倒いんだけど…」

(´・ω・`)「そう言わず。皆さんは玄関へ」

18814-5:2016/10/10(月) 11:43:03 ID:0W2x3gVg0
J( 'ー`)し 「…で、これがなんだというんですか?」

(´・ω・`)「そう慌てずに。…ヒッキーさん!!それでは戻って来てください!!」


…ギッ…

…ギッ…


( ,,゚Д゚)「…?なんだこの音」

J( 'ー`)し 「柱が軋む音?…はっ!」

(´・ω・`)「そう、実はこの玄関の柱は、ヒッキーさんの部屋の扉のちょうど真上。いくら人と話していたとしても、ヒッキーさんが部屋を出たらわかるはずなのです」

( ゚∀゚)「どんな間取りだよ…」

(´・ω・`)「つまり、ヒッキーさんは白」

18914-6:2016/10/10(月) 11:43:55 ID:0W2x3gVg0
(´・ω・`)「そして、ギコさん」

( ,,゚Д゚)「おう」

(´・ω・`)「先程わたしが、ギコさんが犯人と言った時、凄い剣幕で怒りましたよね」

( ,,゚Д゚)「当たり前だろ」

(´・ω・`)「あれは、あなたの反応を見ていたんです」

( ,,゚Д゚)「なにっ!?」

(´・ω・`)「犯人と疑われたあなたの反論は、凄く怖かった。心の底から怒っていた。少し漏らした。犯人ならばあんなには怒らない。よって、無罪」

J( 'ー`)し 「あなたッ!」

( ,,゚Д゚)「よかった!よかった!」

( ゚∀゚)「よかないですよ」

19014-7:2016/10/10(月) 11:44:38 ID:0W2x3gVg0
私の推理によって、二人の謂れ無き容疑者を救った。
しかし、晴れ晴れとした気分に浸っている暇は無い。

(-_-)「…はぁ…面倒かった…。…で、それなら残るのは…」

(´・ω・`)「…ええ、そうなんです」

( ゚∀゚)「そうなんです、じゃないですよね」

19114-8:2016/10/10(月) 11:45:19 ID:0W2x3gVg0
( ゚∀゚)「あのね、なんでそれで私になるんですか」

(´・ω・`)「もはや言い逃れは出来ない」

( ゚∀゚)「そもそもあなた、その時間私が何処にいたか知ってるじゃないですか」

(´・ω・`)「それが盲点だった」

( ゚∀゚)「それ以上ふざけるなら盲点増やしますよ?物理的に」

(´・ω・`)「おお…恐ろしい、やはりあなたが犯人」

J(;'ー`)し 「あぁ、なんてこと…」

( ,,゚Д゚)「まさか、思いもよらなかった…」

( ゚∀゚)「あんたらの盲点どうなってんの?眼科行く?それとも精神科?」

19214-9:2016/10/10(月) 11:46:18 ID:0W2x3gVg0
( ゚∀゚)「あのね、その時私は買い物に出掛けてましたよね?よく思い出して下さい。レシートもありますよ」

J(;'ー`)し 「あぁ、なんてこと…」

(-_-)「ボクはてっきりあなただとばかり…」

( ,,゚Д゚)「真相は闇の中…」

( ゚∀゚)「あんたたち見てると、私の目の前が真っ暗になりそうですよ」

( ゚∀゚)「どう考えても、あの男が犯人じゃ無いですか」

(;´ ゚ω・`;)「え?僕?やだなぁそんなはずないじゃない」

( ゚∀゚)「うわぁ。突っ込む気にもならない」

19314-10:2016/10/10(月) 11:47:26 ID:0W2x3gVg0
(;´・ω・`)「こ これは罠だ!」

( ゚∀゚)「どうしたんですかいきなり」

(;´・ω・`)「こいつは僕を貶めようとしているんだ!」

( ゚∀゚)「どの口が言うんですか」

J(;'ー`)し 「なんて酷いことを!」

( ゚∀゚)「あなたはもう黙っててくださいね」

( ゚∀゚)「わかりました。埒が開かないので実証しましょう」

(;´・ω・`)「へっ、できるもんならな!」

( ゚∀゚)「それもう自白してるようなものなんですけど…まあいいです」

19414-11:2016/10/10(月) 11:48:33 ID:0W2x3gVg0
( ゚∀゚)「実は同様の事件が、昨日も起きていたのです」

( ,,゚Д゚)「なにっ!」

(-_-)「知らなかった…」

( ゚∀゚)「昨日、今日と同じように冷蔵庫から《プリン》が無くなっていた」

( ゚∀゚)「それも、あなたなんでしょ?ショボンさん」

(´・ω・`)「いや、嘘だ!昨日はやってないぞ!今日だけだ!」

( ゚∀゚)「今日はやったと」

(´・ω・`)「うん!」

( ゚∀゚)「はい」

(´・ω・`)「…あ」

J(;'ー`)し 「では昨日は誰が!?」

( ゚∀゚)「もうやだこの家族」

195名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 12:01:30 ID:0W2x3gVg0
>>197
>>184-194のタイトル

196名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 12:07:55 ID:H/VVFWyg0
ワロタ

197名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 15:10:08 ID:2qMnnoAU0
法の穴

198名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 15:19:16 ID:0W2x3gVg0
>>2-5
( `ω´) 喪失 (#`・ω・´)

>>10-17
( ・∀・)時計

>>28-37
( ゚∀゚)( ・∀・)カオスの盆踊り( ´_ゝ`)(´゚ω゚)

>>43-50
(*゚ー゚)川 ゚ -゚) ゲロマズ★ガールズトーク ζ(゚ー゚*ζ

>>57-62
|電|A`) 除き見る独男

>>65-68
('A`)或る阿呆の一生

>>76-80
( ・∀・)「あなたにとっての『夏』とは何ですか?」

>>83-101
( ・∀・) 仲直り ( ФωФ)

>>107-111
ξ゚⊿゚)ξ つんでれいん

>>117-125
('A`) 爆発

>>131-149
( `ω´)ランナーズ・ハイ

>>160-164
( ^ω^)ささやかな幸せ

>>169-179
( ・∀・)小説の名は。

>>184-194
(´・ω・`) 法の穴

19915-1:2016/10/10(月) 15:38:09 ID:0W2x3gVg0
ζ(゚ー゚*ζ「サスガ!サスガ!」

( ´_ゝ`)「何でしょうかお嬢様」

\ ζ(゚ー゚*ζ /「ん!ん!」

( ´_ゝ`)「ん?」

\ ζ(゚ー゚*ζ /「んー!!」

( ´_ゝ`)「そんな事やっても背は伸びませんよ」

ζ(゚ー゚*ζ「雇用主に訴える」

( ´_ゝ`)「子供らしからぬ言動はやめましょう?」

20015-2:2016/10/10(月) 15:38:54 ID:0W2x3gVg0
( ´_ゝ`)「でもどうしたんですか、突然だっこだなんて」

ζ(゚ー゚*ζ「歩き疲れた」

( ´_ゝ`)「老人のようなことを」

ζ(゚ー゚*ζ「あのね」

( ´_ゝ`)「はい」

ζ(゚ー゚*ζ「今日テストで満点取った」

( ´_ゝ`)「ほう!流石お嬢様!」

ζ(゚ー゚*ζ「あはは!サスガがサスガって言った!あははは!」

( ´_ゝ`)「ツボが浅すぎませんかね」

20115-3:2016/10/10(月) 15:39:36 ID:0W2x3gVg0
ζ(゚ー゚*ζ「サスガ!私満点取ったの!」

( ´_ゝ`)「賢いお嬢様をもって私は幸せです」

ζ(゚ー゚*ζ「ちがう!」

( ´_ゝ`)「?」

ζ(゚ー゚*ζ

( ´_ゝ`)「…よしよし。よく頑張りましたね」

ζ(゚ー゚*ζ「…うん」

( ´_ゝ`)「お嬢様、髪伸びました?」

ζ(゚ー゚*ζ「もっと撫でろ」

( ´_ゝ`)「はい」

20215-4:2016/10/10(月) 15:40:17 ID:0W2x3gVg0
ζ(゚ー゚*ζ「パパ、今度はいつ?」

( ´_ゝ`)「来週には帰ってくるそうですよ」

ζ(゚ー゚*ζ「…来週」

( ´_ゝ`)「寂しいですか」

ζ(゚ー゚*ζ「…ん」

( ´_ゝ`)「私じゃ足りませんか」

ζ(゚ー゚*ζ「足りない」

( ´_ゝ`)「私、今わりと傷付きましたよ」

20315-5:2016/10/10(月) 15:41:03 ID:0W2x3gVg0
( ´_ゝ`)「ベッド着きましたよ」

ζ(゚ー゚*ζ

( ´_ゝ`)「お嬢様、それ以上力を強めると、私窒息しそうです」

ζ(゚ー゚*ζ「やだ」

( ´_ゝ`)「…仕方ないですね」

( ´_ゝ`)「今日は一緒に寝ましょうか」

ζ(゚ー゚*ζ「やだ」

( ´_ゝ`)「ひどい…」

20415-6:2016/10/10(月) 15:41:49 ID:0W2x3gVg0
( ´_ゝ`)「それでは、おやすみなさい、お嬢様」

ζ(゚ー゚*ζ「サスガ」

( ´_ゝ`)「はい?」

ζ(゚ー゚*ζ「嘘だから」

( ´_ゝ`)「何がです?」

ζ(゚ー゚*ζ「パパは、立派な大人になりなさいって言ったの」

ζ(゚ー゚*ζ「一人でもしっかりしなきゃいけないって」

ζ(゚ー゚*ζ「…だから」

( ´_ゝ`)「…私はお嬢様のお世話が出来て幸せですよ」

ζ(゚ー゚*ζ「おやすみなさい」

( ´_ゝ`)「また明日」

20515-7:2016/10/10(月) 15:43:42 ID:0W2x3gVg0
( ´_ゝ`)「………」

ζ(゚ー゚*ζ『一人でもしっかりしなきゃいけないって』

( ´_ゝ`)「…はぁ〜…これが親心ってやつかなぁ〜…」

( ´_ゝ`)「…そろそろ結婚したいなぁ…」

( ゚∀゚)「誰と?」

(;´_ゝ`)「っ!?ジョルジュ様!?今お戻りで!?」

( ゚∀゚)「ああ、予定が早まった」

( ´_ゝ`)「そうでしたか、デレ様も待ち兼ねてましたよ」

( ゚∀゚)「なぁ、サスガ」

( ´_ゝ`)「はい?」

( ゚∀゚)「娘はやらんぞ」

(;´_ゝ`)「いやいやいや…」

206名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 15:44:28 ID:0W2x3gVg0
>>208
>>199-205のタイトル

207名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 16:28:59 ID:OejDjNXI0
とある執事の流石な日常

208名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 16:34:37 ID:nSV3nmEQ0
>>207

209名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 16:43:43 ID:0W2x3gVg0
>>2-5
( `ω´) 喪失 (#`・ω・´)

>>10-17
( ・∀・)時計

>>28-37
( ゚∀゚)( ・∀・)カオスの盆踊り( ´_ゝ`)(´゚ω゚)

>>43-50
(*゚ー゚)川 ゚ -゚) ゲロマズ★ガールズトーク ζ(゚ー゚*ζ

>>57-62
|電|A`) 除き見る独男

>>65-68
('A`)或る阿呆の一生

>>76-80
( ・∀・)「あなたにとっての『夏』とは何ですか?」

>>83-101
( ・∀・) 仲直り ( ФωФ)

>>107-111
ξ゚⊿゚)ξ つんでれいん

>>117-125
('A`) 爆発

>>131-149
( `ω´)ランナーズ・ハイ

>>160-164
( ^ω^)ささやかな幸せ

>>169-179
( ・∀・)小説の名は。

>>184-194
(´・ω・`) 法の穴

>>199-205
ζ(゚ー゚*ζ とある執事の流石な日常( ´_ゝ`)

21016-1:2016/10/10(月) 16:50:23 ID:0W2x3gVg0
弾丸が、自分の身体を貫いたのを感じた。
咄嗟に「スロウ」をかけたが、間に合わなかった。
避けるには至らない。致命線を、容易くそれは通り抜けた。

(  ∀ )(く…そ……っ…!)

ここまで来たのに。
あの魔王を倒すまで、あと、ほんの一歩だったのに。

視界がうすらに白くなり始める。
色んな記憶が一つに混ぜこぜになって、断片が映り始める。

あぁ。

これが走馬灯ってやつか。

21116-2:2016/10/10(月) 16:51:04 ID:0W2x3gVg0

J( 'ー`)し


母さん。


勇者になるって聞かない俺を、泣きながら、でも笑いながら、送り出してくれた。

昔、よく好き嫌いして怒られたっけ。
でもそのおかげで、サバイバルでも生き残れた。

でもごめん。母さん。
最後の最後で負けちゃったよ。

親不孝者で、ごめん。

21216-3:2016/10/10(月) 16:51:45 ID:0W2x3gVg0

/ ,' 3


じいちゃん。


まだ低級モンスターにもやられてるような孫を、それでも黙って見届けてくれた、守ってくれた、育ててくれた。

いつでも来なさいと言ってくれたその言葉。
泣くのを我慢して頷いた。

今でも忘れてないよ。

21316-4:2016/10/10(月) 16:52:38 ID:0W2x3gVg0

( ^ω^)


ブーン。


お前とは何かと競り合ってたよな。
モンスター狩り競争したり、魔法の習得を競争したり。
お前というライバルがいたから、ここまで成長できた。

辛い事も楽しい事も何でも話せた。
また、お前と馬鹿騒ぎしたかったなぁ。

21416-5:2016/10/10(月) 16:53:59 ID:0W2x3gVg0
(*゚ー゚)


しぃ。


結局、この想いを伝えられずにここまで来てしまった。
モンスターに大怪我を負わされた時、救助隊が来るまで、懸命に助けてくれた。
これ以上は自分の命が危ないって言うのに、回復魔法をかけ続けてくれた。

自分と同じ境遇の人を放ってなかったんだもん、そう笑っていた君が、心から好きだった。

あぁ、こんな事なら打ち明けておけばよかった。

21516-6:2016/10/10(月) 16:55:56 ID:0W2x3gVg0
('A`)


…ええと、誰だっけコイツ。
あぁ!ドクオだ!ドクオ!

いや、わかった所で、別に親しくもなかったような。
そういえば、ドクオは火の魔法が得意で、教えてもらった事があったっけ。

正直、あまり話さない奴だったから関わりがなかったような…。

21616-7:2016/10/10(月) 16:57:21 ID:0W2x3gVg0
(*゚∀゚)


えーーーーっっっと。
いや、顔はわかるんだよ!ほら!
あの素直姉妹とつるんでた!

そう!ツー!ツーだわ!

いや、ツーとは本当に何の思い出もないんだが…。
あ、一年の時に後ろの席だったか。
だからどうしたんだ。

ん?俺、もしかして友達とか少ない方だったのか??

21716-8:2016/10/10(月) 16:58:04 ID:0W2x3gVg0
(´・ω・`)


いや誰だよこれ。
ピンとも来ねえよ。

あえて言えば、ヴィップ村の宿屋の主人に似ている…あーーー!そこの息子だわ。

なんだよ、この走馬灯で何を語ればいいんだよ。
確かに?あそこのベッドは心地よかったけど?
自慢の息子ですはっはっは!とか聞いてもないのに主人が言ってきただけじゃねーか!

21816-9:2016/10/10(月) 16:58:53 ID:0W2x3gVg0
ξ゚⊿゚)ξ


あーーもうダメだわ。お手上げ。ギブギブ。

だれだよこの金髪巻毛。
見るからにツンデレっぽい顔しやがって。
俺の走馬灯の貴重な時間割かないでほしいんだが。

21916-10:2016/10/10(月) 16:59:40 ID:0W2x3gVg0

( ´_ゝ`)


…走馬灯長すぎません?
いや、もちろんコイツも知りませんけど?
知り合い少な過ぎだろ俺。
まさか今際の走馬灯でこんなに悲しくなるなんて。

あ、そうだ。わかった。

俺スロウかけてたんだった。

くそ、自分に当たってたのかよ。

こんな事なら、

「ヘイスト」、

かけておけば、

よか、っ、た………

22016-11:2016/10/10(月) 17:00:31 ID:0W2x3gVg0
(メФωФ)「…強敵だった…あと、一撃の差…しかし…」

('、`*川「魔王様、お傷が?」

(メФωФ)「しばらくは安静だ…だが、安心しろ」

('、`*川「では、何か?」

(メФωФ)「あぁ、いままで何人もの勇者を屠ってきたが…」

(メФωФ)「死ぬまでに、あれほど表情が変わった者は初めてであった」

('、`*川「走馬灯…でしょうか」

(メФωФ)「最期のこの表情…幾多もの想いを乗せた、無念の死だったに違いない。丁重に葬れ」

('、`*川「はっ」


この勇者は、向こう100年、『十面相のモララー』として祀られたという…。

221名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 17:01:39 ID:0W2x3gVg0
>>223
>>210-220のタイトル

222名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 17:12:55 ID:H/VVFWyg0
ワロタ

223名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 18:29:25 ID:adaqwmQI0
刹那のスローモーション

224名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 19:04:56 ID:0W2x3gVg0
>>2-5
( `ω´) 喪失 (#`・ω・´)

>>10-17
( ・∀・)時計

>>28-37
( ゚∀゚)( ・∀・)カオスの盆踊り( ´_ゝ`)(´゚ω゚)

>>43-50
(*゚ー゚)川 ゚ -゚) ゲロマズ★ガールズトーク ζ(゚ー゚*ζ

>>57-62
|電|A`) 除き見る独男

>>65-68
('A`)或る阿呆の一生

>>76-80
( ・∀・)「あなたにとっての『夏』とは何ですか?」

>>83-101
( ・∀・) 仲直り ( ФωФ)

>>107-111
ξ゚⊿゚)ξ つんでれいん

>>117-125
('A`) 爆発

>>131-149
( `ω´)ランナーズ・ハイ

>>160-164
( ^ω^)ささやかな幸せ

>>169-179
( ・∀・)小説の名は。

>>184-194
(´・ω・`) 法の穴

>>199-205
ζ(゚ー゚*ζ とある執事の流石な日常( ´_ゝ`)

>>210-220
( ・∀ )刹那のスローモーション

225名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 19:16:35 ID:0W2x3gVg0
ストックからっぽ
次回をお楽しみに



◎・+* , \(´<_`《この小説は、すべてのブーン系小説のまとめサイトを応援しております》・∀・)/ , *+・ ◎

226名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 19:38:47 ID:NUj5TeRA0
おつおつ

227名も無きAAのようです:2016/10/10(月) 20:22:53 ID:.SpeQTTQ0
どれも良い作品

22817-1:2016/10/11(火) 12:15:12 ID:SpHBf5Q60
'A`) 「俺たちのちゃんとした名前?」

( ^ω^)「そうだお」

( ,,゚Д゚)「そんなもん、お前はドクオで俺はギコだろうよ?」

ξ゚⊿゚)ξ「あー、でも確かに、設定が日本であることが多いし…」

川 ゚ -゚)「実在しそうな名前も欲しいってことか」

ノパ⊿゚)「私らは苗字あるから別に構わん!」

lw´‐ _‐ノv「クーとヒートはまだいいさ。シュールて。素直シュールて」

( ´∀`)「じゃあみんなで日本式の名前を考えよう、ってことモナね」

( ^ω^)「そうなんだお!」

22917-2:2016/10/11(火) 12:16:54 ID:SpHBf5Q60
( ´∀`)

('A`) 「茂名 英二(もな えいじ)」

ξ゚⊿゚)ξ「決定ね」

(;´∀`)「ええ…もう少し考えて欲しいモナ…」

( ,,゚Д゚)「茂名はわかるが英二ってのは?」

( ^ω^)「モナーは最初期のAAだからだおね」

川 ゚ -゚)「Aが2つで英二か」

ノパ⊿゚)「安直だな」

lw´‐ _‐ノv「アルファベットってことで、英語とも掛けてるんじゃないの」

23017-3:2016/10/11(火) 12:17:38 ID:SpHBf5Q60
(*゚ー゚)

('A`) 「椎名 百(しいな もも)」

ノパ⊿゚)「あれ、椎野 歌(しいの うた)だと思ったのに」

ξ゚⊿゚)ξ「でも『もも』ちゃんってかわいくていいかも」

( ^ω^)「なんで百なんだお?」

lw´‐ _‐ノv「はーなるほど、ローマ数字ね」

川 ゚ -゚)「100はローマ数字で『C』…なかなか凝ってるな」

( ,,゚Д゚)「モナーとはえらい違いだ」

( ´∀`)「ひどいモナ…」

23117-4:2016/10/11(火) 12:18:22 ID:SpHBf5Q60
( ^ω^)

('A`) 「んー…内藤 坪也(ないとう つぼなり)」

ξ゚⊿゚)ξ「内藤は当然として…坪也はどこから?」

lw´‐ _‐ノv「ホライゾンってなーんだ」

( ´∀`)「地平線モナ」

ノパ⊿゚)「地平のアナグラムか」

( ,,゚Д゚)「主人公枠にしては無理ないか?」

川 ゚ -゚)「ホライゾンはどうしても難しいからな」

( ^ω^)「おっおっ、でも嬉しいお」

23217-5:2016/10/11(火) 12:19:36 ID:SpHBf5Q60
川 ゚ -゚)

('A`) 「これ言う必要ある?」

( ^ω^)「無いおね」

( ´∀`)「漢字を何にするかは重要モナ」

( ,,゚Д゚)「普通に考えりゃ『空』だよな」

ノパ⊿゚)「てか多分他にないぞ」

lw´‐ _‐ノv「『喰』とか」

川 ゚ -゚)「私は食人鬼かなにかか」

23317-6:2016/10/11(火) 12:21:29 ID:SpHBf5Q60
ノパ⊿゚)

lw´‐ _‐ノv

( ^ω^)「ん?二人?」

('A`) 「素直 夕(すなお ゆう)と…素直 梅(すなお うめ)…」

ノパ⊿゚)「無理ないか」

lw´‐ _‐ノv「陸海空、朝昼夕、松竹梅…」

( ´∀`)「えぇ…」

('A`) 「何とでも言ってくれ…」

( ,,゚Д゚)「ヒートも漢字に出来るってだけで、良いものは思いつかんしな」

川 ゚ -゚)「キュートは?」

('A`) 「花…」

o川*゚ー゚)o「雪月花…」


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