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( ^ω^)剣と魔法と大五郎のようです

185 ◆x5CUS.ihMk:2016/10/29(土) 21:45:38 ID:eV43cX2A0

 返答が出来ず、ツンがしばらく黙り込んでいると、ブーンは小さくため息をついた。
 同時に、目を向けずとも感じた覇気や殺気と言った気配が一瞬で消える。
 いつもの柔和な笑みだ。稽古中にツンを震わせた鬼神のような圧力は一切なくなっている。


( ^ω^) 「リッヒ、ツンの治療たのむお」

从 ゚∀从 「……ああ」


 二人の稽古を黙って見ていたハインリッヒは、何か言いたげな顔を隠すことなく、されど特に文句も言わずツンの治療を始めた。
 普段から良く世話になる応急処置の魔法だ。
 裂傷や打撲を薄い魔力のベールで覆い痛みと熱を取り去ってゆく。

 ブーンの手加減は完璧で、ツンの負った外傷に大きな傷は無かった。
 すべてがかすり傷や軽い打撲。骨や腱が経たれるほどの傷は一つもない。
 お蔭さまで、応急治療の魔法のみでもツンはいくらか回復し、起き上がることが可能になった。


( ^ω^) 「君に改めて自分の弱さを痛感してもらったところで、僕の方針を教えるお」


 治療が一段落しツンの状態が落ちついたのを見て、ブーンが口を開く。
 ツンは地面に腰をおろしたまま、顔だけをそちらに向けた。
 ハインリッヒはあまり興味がないのか、特に気にする様子なく残っているツンの傷の治療を続けている。


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