レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。
( ^ω^)達はアインクラッドを生きるようです。
-
立ったら投下できる。
-
口調は暢気だが、
その表情は、瞳は、
強敵と対面した時のようだった。
そして弟者は思い出す。
人殺しを快楽とする者達に、
兄者と二人で対峙したあの時を。
(´<_` )「兄者……」
( ´_ゝ`)「ダイオード、だったか」
/ ゚、。 /「この 鎌、すごく いい」
( ´_ゝ`)「おれの作った武器だからな」
(´<_` )「兄者……」
/ ゚、。 /「どんな モンスターにも 勝てる、気がする」
( ´_ゝ`)「生憎と、おれはモンスターじゃない」
ウインドウを開き、肩に担いでいた巨大金鎚を仕舞う。
そして今まで使っていた物より二回りほど小ぶりな頭の着いた金鎚を取り出した。
頭は小さくなったが柄の長さは先ほどよりも長く、
頭とは逆側を大地に杖のように突くと、
頭の部分は兄者の肩を少し超える位置にあった。
(´<_` )「兄者!」
( ´_ゝ`)「弟者、先に行け」
(´<_`;)「バカなことを!」
( ´_ゝ`)「おれ達が行かなければ、
あいつらが危険になるやもしれん。
何が重要かを考えろ」
.
-
(´<_`#)「おれにとって一番重要なのは!」
( ´_ゝ`)「『仲間』だ。
今のお前にとって一番大事なのは、『仲間』だ。
間違えるな」
(´<_` )「……兄者」
自分を見ないで淡々と話す兄を見て、
弟者は一歩後退する。
(´<_` )「すぐ戻る」
そして下唇を噛んで何かから耐えるような表情をした後、
巨大斧を肩に担いだままダイオードに向かって走り出した。
(´<_` )「……!」
そしてそのままダイオードの横を通り過ぎる。
(´<_` )!
素通りできたことに驚いたのは弟者だけで、
兄者はただダイオードを見ており、
ダイオードも兄者だけを見ていた。
ダイオードを通り過ぎた後、
一度だけ後ろを見たが立ち止まることは無く、
弟者はそのままエリアを駆け抜けた
( ´_ゝ`)「武器屋しか狙わないのは徹底しているんだな」
/ ゚、。 /「この 武器は、お前を ころすために 産まれた」
( ´_ゝ`)「おれが武器を作るのは、
その武器で使用者が生きるためだ。
自分の命をやるためじゃない」
/ ゚、。 /「嘘 だ。
武器は、人を 殺すためにある」
.
-
( ´_ゝ`)「……一度売った以上、
その武器を何に使おうが買ったやつの自由だ。
だからお前が何に使おうが、
使い道に対して文句は言わない。
けどな……」
杖のように持っていた柄の長い鎚を天を衝くように掲げ、
視線はダイオードに固定したまま大きく振り回し、
そしてまるで槍のように構えをとる兄者。
( ´_ゝ`)「おれや、
おれの大事な人間に害が及ぶなら話は別だ。
その鎌、返してもらうぞ」
/ ゚、。 /「……この武器は お前を殺す。
そうしたら、墓標に してやる」
( ´_ゝ`)「ちゃんとコルは返してやるよ。
黒鉄宮の中の牢獄中じゃ使い道は無いだろうけどな」
ずっと無表情だったダイオードの口元が、
ほんの少しだけ笑ったように見えた。
.
-
以上、今日の投下を終了します。
乙と感想ありがとうございます。
そっか。エイプリルフールにcmをやればよかったのか。
と、ちょっとだけ後悔しました。
でも話の流れ的に、もうおふざけが出来る流れでもないんですよね。
というわけで、当分は淡々と投下をするつもりですが、
また突然何かしでかしたらすみません。
ただ話しに関しては触れられませんが、
何かありましたら、書いていただいたら返答したいと思っております。
いつも読んでいただいて本当にありがとうございます。
ではではまたー。
-
いよいよ直接対決か 緊張感が半端ないな
乙でした
言うほど騒ぐほどの事でもないし、cmでも何でも作者の自由にやっていいと俺は思うけどなー
それもまた作者や作品の色だと思うし
-
うん。やりたいようにやったらいいよ。
-
乙!
はーゾクゾクする
あと誤字
>>468 大変の思いを → 大変な
>>548 チームBが調べデータ → 調べた
>>549 近寄るろマスク。 → ロマネスク
>>553 「だめであるか? → 「だめであるか?」
>>556 その表所を見て → その表情
>>564 小ぶりな頭の着いた → 付いた
-
乙
作者の好きにやったらいいんだよ
正直自分は申し訳ないがCMに興味ないから飛ばしてるけど、CMを入れることに文句は全くないよ
-
お金が動くわけでも無いし好きに書いていんじゃね?
次回が楽しみだわ!乙ー
-
残りのメンバーとの戦いが楽しみだわ。おつ
-
人妻出会い系サイト セフレ不倫若妻・熟女中出しSEX体験談
人妻 男性無料出会い系サイト&掲示板
http://aeruyo.2-d.jp/zds06/0001/
地域別|セフレ募集出会い
http://aeruyo.2-d.jp/sefuredeai/0013/
エロ写メ
http://aeruyo.2-d.jp/free/adult/1/
人妻書き込み一覧
http://aeruyo.2-d.jp/sefuredeai/sex/hitozemzdeai/
セフレ募集書き込み一覧
http://galscom.eek.jp/aeruyo/zds05/000/
逆サポート掲示板で逆サポ出会い
http://aeruyo.2-d.jp/zds12/00/
人妻逆援助交際掲示板
http://aeruyo.2-d.jp/zds15/00/
熟女出会い系サイト
http://galscom.eek.jp/aeruyo/zds08/000/
テレクラdeツーショット・テレフォンセックス
http://aeruyo.2-d.jp/adaruto/deai03/2syotto01/005/
人妻から高齢熟女まで出会い掲示板
http://aeruyo.2-d.jp/zds07/0001/
熟女,人妻,主婦,不倫,セフレ専門出会いサイト 人妻専門出会い
高齢者・中高年 · 厳選の人妻出会い · 30代以上 · 中年・熟女
人妻出会い系サイト セフレ不倫若妻・熟女中出しSEX体験談
人妻(若妻熟女)と出会い系サイトでセフレになり不倫浮気セックスする方法
出会い系で知り合った20代の人妻と昼間に会ってきた時のガチ体験談
人妻出会い掲示板 人妻出会い系サイト 人妻出会い系サイト セフレ人妻出会い
-
新着レスで常時表示されるのが目障りなのでかきこ
-
続きまだかな〜
-
色々ありがとうございます。
少し投下しまーす。
>>570 様
ありがとうございます!
……誰か校閲して……。(´つω・)
.
-
10.
目的のエリアに辿り着いたクー達チームB。
エリアに入ると同時にエクストとデミタスが一番前に立ち、
二列目にトソンとミルナ、
三列目にクーとクックルが立って武器を構える。
<_プー゚)フ「やるぜやるぜやるぜ!」
(´・_ゝ・`)「おれは前で特攻するキャラじゃないんだがな」
( ゚д゚ )「そうか?
おれはシャキンやエクストが前にいるより安心だが」
(゚、゚トソン「そうですね。
二人よりは安心して後ろにいられます」
<_プー゚)フ「なんだよ。
おれが危なっかしいとでもいうのか?」
(゚、゚トソン「最近は闇雲に突っ込まなくなりましたけどね」
( ゚д゚ )「シャキンより酷かった」
(´・_ゝ・`)「エクストとシャキンと比べられても嬉しくないな」
<_プー゚)フ「……泣くぞ」
(゚、゚トソン「今は実力に伴った突進だから良いって事ですよ」
( ゚д゚ )「闇雲ではなくなったな。
ちゃんと状況を見て突っ込んでる」
(´・_ゝ・`)「うちのギルドで安心して先頭を任せられる二人と比べられて、
ぎりぎり勝ってる部分を褒められても嬉しくないってことだ」
.
-
<_プー゚*)フ「なんだよなんだよ、褒めても駄目だぞ」
口元を緩めて歩くエクスト。
(´・_ゝ・`)「(ちょろ過ぎだろ)」
( ゚д゚ )「(ちょろすぎて不安になるな)」
(゚、゚トソン「(本当にちょろいですね)」
その横と後ろを歩く三人の眉間には、
うっすらと皺が浮かんでいた。
川 ゚ -゚)「(あんなちょろくて今までよく生き残ってきたな)」
四人とは少し間を開けて歩くクーとクックル。
(;゚∋゚)「あのちょろさはなかなか心配だ」
川 ゚ -゚)「そうだな」
(;゚∋゚)「!え?」
川 ゚ -゚)「ん?どうした?」
(;゚∋゚)「今、おれの声が聞こえたのか?」
川 ゚ -゚)「?ああ。普通に聞こえたがどうした?」
(;゚∋゚)「今喋ったつもりが無かったんだ」
川 ゚ -゚)「思わずつぶやいたか」
(;゚∋゚)「いや、そんなつもりは無かったんだ」
川 ゚ -゚)「?だから、『思わず』なんじゃないか?」
( ゚∋゚)!
.
-
川 ゚ -゚)「……クックルはずっと気を張っていたからな。
ギルドに入る前はもちろん、
ギルドに入ってからも。
大勢といる時はいつもだ。
モナーやショボン達と、
二人や三人でいる時はそうでもないと聞くが」
( ゚∋゚)「え?いや、そんなことは」
川 ゚ -゚)「だけど最近は表情も穏やかになってきたし、
大人数でいるときの笑顔も柔らかくなってきていた。
そこにきてデミタスやエクストと話せるようになった。
ショボンやモナーが本当に喜んでいたぞ」
( ゚∋゚)「クー……」
川 ゚ -゚)「もちろん、私やツン、ブーンやドクオ、
ギルドの全員が喜んでいる。
負担にならないよう静かにしていたがな」
( ゚∋゚)「……みんな……そうだったのか。
……おれは、……本当に馬鹿だな」
川 ゚ -゚)「ん?どうした?」
( ゚∋゚)「いや、なんでもない」
クーにだけ聞こえることを意識しながら呟く。
川 ゚ -゚)?
そして不思議そうに自分を見るクーに、
照れくさそうに微笑んだ。
(゚、゚トソン「そろそろ出ます!」
トソンの声に合わせて武器を構える面々。
すると道の先の空間が歪んだ。
.
-
<_プー゚)フ「本当なら前門の虎、後門の狼ってやつだよな」
不敵な笑みを浮かべながら呟いたエクスト。
その呟きを聞き、ほぼ全員が視線だけをエクストに向けた。
<_プー゚)フ「え?おれ間違ってる?」
(´・_ゝ・`)「いや……」
(゚、゚トソン「それを言うなら『前に大蜘蛛後ろから大蟷螂』だろ……
って、思っただけですよ」
<_プー゚)フ「なんだよ比喩じゃないかよー」
( ゚д゚ )「(トソンナイス。
エクストが諺を使ったことにビックリとか流石に言えないからな)」
川 ゚ -゚)「エクストもそんな表現を使えることにびっくりした」
( ゚д゚ )
<_プー゚)フ「泣くぞ」
先程と同じセリフ。
しかしその表情は全く違い、
爛々と目を輝かせながら口元だけ笑みを浮かべていた。
(゚、゚トソン「(戦闘モードですね)」
『Blesstart』で決まった行動を行うと、
途中で巨大蜘蛛と戦うことになる。
しかも戦闘中に後方から巨大蟷螂が襲ってくるというオプション付きだった。
川 ゚ -゚)「前から巨大蜘蛛、途中後ろから巨大蟷螂。
そして横には蜘蛛を守ろうと兵隊蟻が現れる。
どちらかというと四面楚歌に近いかもな」
(´・_ゝ・`)「やめて!エクストのヒットポイントはもうゼロよ!」
.
-
<_プー゚)フ「ぶー」
エクストの表情が緩み、
全員の顔からも緊張が少し消えた。
<_プー゚)フ「さんきゅ、肩の力抜けた」
川 ゚ -゚)「巨大蜘蛛に対する攻撃のメインはエクストだ。
意気込みは頼もしいが、
すこし余裕を持ってくれ」
<_プー゚)フ「ああ。わかった」
ニヤリと笑うエクスト。
けれど先程とは違い口元だけじゃなく瞳にも柔らかさがあった。
( ゚д゚ )「(かなわんな)」
(゚、゚トソン「(かないませんね)」
ミルナとトソンが同じような感想をクーに覚えていると、
目の前のポリゴンが完全に巨大蜘蛛に形を変えた。
川 ゚ -゚)「今回は蟷螂をブーン達が抑えている。
その分さっさと済ませて他に回る予定だが、無茶はしないように!」
全員が武器を掲げ、数人は声を上げ、その言葉に答える。
そしてエクストとデミタスが巨大蜘蛛に向かって駆けだした。
.
-
11.
白い光に視界を奪われて目を閉じたジョルジュ。
_
( -∀゚)「みんな!大丈夫か」
そしてゆっくりと目を開けると、そこは別の場所だった。
_
( ゚∀゚)「……ここは」
( ФωФ)「ジョルジュ!」
_
( ゚∀゚)「おっさん……」
( ФωФ)「ここはいったい?」
_
( ゚∀゚)「さっきの光がなんかのトラップだったんだろうな」
キョロキョロと周囲をうかがった後ウインドウを開いて地図を出す。
_
( ゚∀゚)「ここにいるのはおれ達だけで……、
……今の場所がマップに反映されてない。
場所移動と個体識別信号をロストさせるトラップだったのか」
ウインドウを切り替えながら、もう一度周囲を見回す。
_
( ゚∀゚)「もしくは全然違う空間に飛ばされてるか。
出入り口は一つ確認できるけど、
どこに繋がるか分からない以上闇雲に動くのは悪手。
まずはメッセージを打って自分の生存連絡と、
あいつらの安否確認。
トラップでロストしているだけなら有効時間があるはずだから、
時間を確認しながら待機。
15分経過しても何も起きない場合はエリアの特性の可能性が高いから、
充分注意しながら移動を開始する。
現段階で敵もポップしてないから、
おそらくここは安全エリアなんだろう」
.
-
メッセージウインドウに文字を打ち込み、
仲間に一斉送信するジョルジュ。
_
( ゚∀゚)「ま、おそらくメッセージもブロックされてるだろうから、
まずは待機だな」
ウインドウを閉じ、武器を持ったままロマネスクを見るジョルジュ。
_
( ゚∀゚)「どうしたおっさん?
鳩が豆鉄砲を食ったような顔して」
( ФωФ)「い、いや、ちょっとビックリしたのである」
_
( ゚∀゚)「これくらい、うちのギルドのメンバーなら当然だからな。
ショボンとクーに鍛えられてる」
近寄ってくるロマネスクに両手剣を突き付けるジョルジュ。
ロマネスクは驚いた顔で歩みを止めた。
( ФωФ)「ど、どうしたのであるか?」
_
( ゚∀゚)「さっきのトラップ。
誰かが発動させた」
( ФωФ)「そ、そうなのであるか!?」
_
( ゚∀゚)「下調べじゃあの場所に時間発動によるトラップなんて確認されていない。
つーか、宝箱はもちろん、トラップ自体発見されていない」
( ФωФ)「見つかっていないだけじゃ」
_
( ゚∀゚)「あんなやりつくされているフロア、
フィールドダンジョンで?
それに、もしも新たに宝箱やトラップが備え付けられていたとしても、
誰がそれを発動させたのかってことになる。
生憎と、おれの仲間にそれをする奴はいない」
( ФωФ)「……吾輩の仲間にもいないのである」
_
( ゚∀゚)「仲間……か」
.
-
( ФωФ)「ジョルジュ、
何を考えているのかは知らんが、
何か思い違いをしているのである。
ジョルジュには吾輩に剣を向ける理由などないはずであろう」
持っていた片手剣を大地に突き刺し、両手を上げるロマネスク。
その表情は困惑していた。
_
( ゚∀゚)「……そうだな。
おれには、無いはずだな」
( ФωФ)「であろう、だからこの剣を」
_
( ゚∀゚)「おれには無い。
けれど、あんたにはあるんじゃないか?」
( ФωФ)「ジョルジュ?」
_
( ゚∀゚)「……殺人ギルド、『ANGLER』のギルドマスターであるあんたになら!」
(;ФωФ)「な、なにを言って!
さ、ささ、殺人ギルド?いったいな、なにをいって」
_
( ゚∀゚)「おれ達を殺して、
『ANGLER』の名前を広めるために!」
(;ФωФ)「何を言っているのであるか!
落ち着くのである!
マタンキのことでギルドを疑われるのは仕方ないことであるが、
あれはマタンキだけで吾輩たちは!
吾輩たちはそんなことは考えていないのである!」
_
( ゚∀゚)「……もう、いいだろ」
(;ФωФ)「何か勘違いをしているのである!
ショボン殿であるか!?そんなことを言っているのは!?」
_
( ∀ )「……もういいだろ!!
頼むよ、本当のことを言ってくれ。
おれを後ろから切り殺したいのかよ……。
なあ、……ロマネスク」
.
-
( ФωФ)「……ジョルジュ」
両手剣をロマネスクに突き付けたまま顔を伏せるジョルジュ。
その振るえる切っ先を見ながら困惑の表情を見せていたロマネスクだったが、
ジョルジュが自分の顔を見ていないのを知ると、
ゆっくりと表情を変え、口の端だけを上げた笑みを浮かべた。
.
-
12.
('A`)「さて、そろそろ本音トークをしないか?」
(-_-)「な、なにをですか?」
直径10メートル以上ある円形のエリアに飛ばされたドクオとヒッキー。
非常時の処理を済ませたドクオがヒッキーに向けて片手剣を突き出している。
('A`)「(この光景、傍から見たらおれが悪役なんだろうな)」
目の前でリスのように震えながらおびえた表情を見せるヒッキーを見ながら、
ドクオはそんなことを考えていた。
(;-_-)「ど、ドクオ、さん?」
('A`)「ん?いや、今のお前をショタコン(デミタス)が見たらおれが糾弾されるのかなって思ってた」
(;-_-)「え?え?」
('A`)「(昔だったらこの姿を見ただけでいらついてただろうな。
でも今は全くイラつかない。
……多分、みんなと、ハインが居てくれるから……)」
(;-_-)「あ、あの……」
('A`)「ああ悪い。
最高の仲間と最愛の女のこと考えてた」
(#-_-)
ドクオの言葉に思わず睨みつけるヒッキー。
('A`)「お、本当の顔だな」
(;-_-)「え、あ、いや、なんのことですか。
と、とにかく、剣が怖いので……」
.
-
('A`)「おれと同等の強さのくせして何言ってるんだよ」
(;-_-)「ぼ、僕はそんなに強くないです!」
('A`)「だから、一度剣を交えているおれにそんなこと言っても無駄だって」
ドクオが手首を返すと、
突き付けている片手剣の先が陽光を反射し、
ヒッキーの顔に光の線を作った。
そしてその瞬間、ヒッキーの瞳が怪しくぎらついたのをドクオは見た。
('A`)「(さてどうしたもんかな。
下手すると実力は同レベルだ。
あいつが来る前に心を折りたいところだけど、
ショボンじゃあるまいしそんなことおれに出来るかって話だよな)」
(-_-)「な、何か勘違いを……」
('A`)「……うちのギルマスがよ、
今この世界で殺人をするやつを幾つかに分類分けしたんだ」
(-_-)「ぼ、ぼくは……」
('A`)「その中で、
ここでの殺人がリアル世界での死につながっていることを本当に理解している奴は、
ほとんどいないってのが、うちのギルマスの持論」
(-_-)「そ、それが……」
('A`)「自分も閉じ込められた被害者。
たとえこの世界で殺しても、
本当にリアルの世界で死んでいるなんて分からない。
なんてことを思ってるやつらだな。
それに、例え本当に死んだとしても殺したのは自分じゃない。
ナーヴギアが殺したんだって思ってるやつ」
(-_-)「そ、それは、そうなんじゃ……」
.
-
('A`)「確かにそうかもな。
でも、おれ達は言うならば死刑執行台に登らされて、
首に縄を付けられた状態なんだ」
(-_-)「え?」
('A`)「あるいは電気椅子に座っている状態。
もしくはギロチンに首を固定された状態。
そしてその手には、ボタンが握らされている」
(-_-)「な、なにを言って……」
('A`)「そのボタンを押すと、どこかで誰かが首を吊り、
あるいは誰かの電気椅子に電気を流し、
もしくはギロチンが落ちて、だれかの首が胴体から離れちまう」
(;-_-)「……」
('A`)「そして言うんだ。
『本当にそうなるなんて思わなかった。
悪いのは俺にこのボタンを持たせたやつだ。
殺したのは機械だから俺じゃない』って。
ちゃんと説明を受けているのに、
自分の意志で押しておきながらな」
(;-_-)「……」
('A`)「ここでの『Player Kill』ってのは、
そのボタンを押す行為。
殺人なんだよ。
お前に、その覚悟が本当にあるのか?」
(-_-)「ぼ、ぼくはそんなこと……」
('A`)「そんな覚悟、無いよな。
ただあいつに言われてやってるだけなんだろ?」
(-_-)!
.
-
('A`)「(……ここか?)
あいつに言われて、
あいつに唆されて、
あいつの言いなりに、
あいつに言われるがままに、
捨てられるのが怖くて、
やっているだけなんだろ」
(#-_-)「ぉ……ぉ……ぉ…… ……」
('A`)「そんなのは本当の仲間なんて言わない。
ただの隷属。
奴隷と一緒だ。
そして洗脳されているだけ。
おまえだって、使い捨ての駒なんじゃないのか?」
(#-_-)「お……お……お……おま……」
('A`)「本当は分かっているんだろ?
あいつはお前のことなんかちゃんと考えていない。
自分の欲望だけに忠実な、クソみたいな奴だって」
(#-_-)「おまえに何が分かる!」
左の腰に下げていた片手剣を瞬時に閃かせドクオの片手剣を打ち払おうとするが、
右手の動きを察知したドクオの動きの方が早く、
それには出来なかった。
しかし距離をとる事には成功し、
右手に持った片手剣をドクオに向けて構えをとる。
(#-_-)「独りだった僕を仲間にしてくれたロマネスクの事を!」
怒りでヒッキーの持つ剣先が震えている。
(#-_-)「僕を一人にしたあの世界を!
恐怖で震えていても誰も助けてくれなかったこの世界を!
復讐するすべを教えてくれたロマネスクの事を!」
.
-
興奮し、大声を出したことによって震えた手を抑える様に片手剣を両手で持ち、
けれどさらに大声を出す。
(#-_-)「お前に!お前に!
最初から仲間がいて守られていたお前に何が分かる!」
肩を震わせ、
身体を上下させて呼吸をするヒッキー。
だが自分を見るドクオの視線を感じ、
後ずさりしながら剣を下ろした。
(;-_-)「あ、いや、その、ぼく、は、その……」
('A`)「なるほどね。
それで……か」
(;-_-)「いや、その、今のは、その……」
('A`)「一見似ている、
いや、自分よりも劣っているように見えるおれが、
仲間と楽しくやってるの見たら、
そりゃむかつくよな」
(;-_-)「いや、その、今のは、その……」
('A`)「確かにさ、
ブーンと幼馴染だってのは、偶然だ。運だ。
ツンと幼馴染だっていうのも、運だ。
ショボンと友達になったのもブーン絡みだし、
おれが努力したからじゃねえ。
けどな、おれのことを親友だって言ってくれる二人の事を、
胸張って親友だって言えるように、
おれは努力してきた。
おれと話していてもツンがバカにされないように、
努力してきた。
親父が死んで自暴自棄になって友達だと思っていた皆が離れていった時にも、
そばにいてくれたブーンとツン。
頭良くて、金持ちで、スポーツだってそこそこできて、
見た目だって悪くなくて、おれとなんか接点なんか全然なかったのに、
おれの中二病の戯言や訳分かんない知識を凄いって聞いてくれて、
何かあると意見を求めてくれるようになったショボン。
おれは、みんなの横に立ちたいから、努力してきた」
.
-
(;-_-)!
('A`)「なあ、本当に一人だったのか?
誰も手を差し伸べてくれなかったのか?
隣にいて待っていてくれるやつはいなかったのか?
少し前で振り返ってくれたやつはいなかったのか?
声をかけてくれたやつはいなかったのか?」
(#-_-)「ぅ……ぅ……ぅ……」
('A`)「この世界でもそうだ。
開いている門はあったはずだ。
他にも仲間を見つける手段はあったはずだろ?
全員がリアルのツレで繋がっていたわけじゃないんだから。
この世界にだって、他に繋がりを作る手段はあったんじゃないのか?」
(#-_-)「うるさい……うるさい……うるさい……」
('A`)「ここはMMORPGの世界だ。
Playerは自分だけじゃない。
生きている、人間と一緒にゲームしてるんだ。
リアルの世界で出来なかったことを、
まっさらな気持ちでやるためにこの世界に来たんじゃないのか?
理想の自分に生まれ変わるために来たんじゃなかったのか?
おまえは、今の状態で満足なのか?
人殺しが……お前のやりたかったことなのか?」
(#-_-)「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい!!」
片手剣を構えるヒッキー。
剣身が青白く光る。
(#-_-)「だまれーーーーー!!!!」
剣技の発動。
ほんの少しの助走でドクオのそばに瞬時に近付き、
すれ違いざま剣を振りぬく。
('A`;)「くっ」
.
-
身を捩って足首だけの力で横に飛ぶドクオ。
ヒッキーの剣先はわき腹をかすめた。
('A`;)「(避けきれない!)」
ヒッキーの構えと初撃の動きから使われた剣技を理解し、
通常の動きでは二撃目はともかく三撃目以降を避けるのは困難だと考えたドクオは、
同じく剣技を発動。
だがそれは片手剣の技ではなく、
体術の技だった。
(#-_-)「はぁ!?」
剣を持っていない左手を緑色に光らせたドクオが、
剣を放り投げた先、
誰もいない、
何もない空間に向かってその左手を突き出し、
まるでその左の拳に引っ張られる様に体を移動させた。
四連撃のうちの三つを何もない場所で放ったヒッキーの視線の先で、
着地に失敗したドクオがゴロゴロと転がり、
すぐに立ち上がることもできず、
それでもこちらを見ながら拾い上げた剣を持ち直していた。
('A`)「あいつらのようにはうまくいかないか」
(#-_-)「なんだよそれなんだよそれなんだよそれ!」
.
-
('A`)「お前の知らない事なんか、この世界にはまだまだある。
おれだって知らないし、
知った顔して自信満々でおれ達に指示を出すうちのギルマスだって、
知らないことはまだいっぱいあるはずだ」
(#-_-)「なんなんだよなんなんだよ一体何なんだよお前は!」
('A`)「おれの知っていることなら、教えることが出来る。
おれ達の知っていることも、きっと教えてやれる。
そして、知らないことを一緒に知ることだってできるかもしれない。
でもそれには、お前が今までしてきたことを見つめなおすことが必要だ」
(#-_-)「むかつくむかつくむかつくむかつくむかつく!!」
('A`)「……剣で戦うのではなく、手を握りたかったんだけどな」
剣技後の硬直が解け、片手剣を持ち直すヒッキー。
同じく硬直が解けているドクオが立ち上がり、
片手剣を構えた。
(#-_-)「殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる」
頭に浮かぶカーソルをオレンジに変えたヒッキーと、
HPバーを1ドット減らしたドクオが、
二人の盾無し片手剣士が、
互いを見ながらそれぞれに剣を構えた。
.
-
以上、今回はここまでにします。
ではではまた〜。
.
-
乙乙
そろそろ全面決戦かな
-
>>586 振るえる切っ先 → 震える
-
13.
ミ;,,゚Д゚彡「や、やめるのが良いから!」
( <●><●>)!
ワカッテマスの片手斧がフサギコに向かって振り下ろされるが、
余裕をもって彼はかわした。
ミ;,,゚Д゚彡「や、やめるから!」
フサギコはこのエリアに飛ばされた後、
ウインドウを開きながら周囲を確認しようとした。
そこに生まれた隙をつかれて後方から攻撃をされたが、
ワカッテマスの踏み込みが甘かったのと、
斧を振り下ろされる前に気付いたため腕に攻撃を受ける程度で済んでいた。
ミ,,゚Д゚彡「その武器は……」
そして今、フサギコのHPバーでは、
HPが減った時に一番最初に消えるドットが、点滅している状態だった。
つまり、計上するに値しないレベルの攻撃しか受けていないことになる。
ミ,,゚Д゚彡「手だけど、ちゃんと攻撃されたから。
防御力は上げてあるけど、
ワカッテマス君のレベルと通常の武器なら、
もっとヒットポイントは減るはずだから」
振り回される斧をかわしながらフサギコが声をかける。
ミ,,゚Д゚彡「その武器、攻撃力がほとんどない武器?」
( <●><●>)「……」
振り回していた斧を止めるワカッテマス。
.
-
二人がいるエリアは中央に一本の木があり、
その木の後ろにワカッテマスはまわった。
( <●><●>)「すぐに見抜かれることはワカッテいました」
木を挟んで対峙する二人。
ミ,,゚Д゚彡「こんなことをするのは止めた方が良いから!」
( <●><●>)「私は、やらなければいけないのです」
そう言いながら斧を構えて走り出すロマネスク。
ミ,,゚Д゚彡「!」
木の横を抜けてフサギコに近寄ろうとするが、
フサギコは彼とは逆方向に走り距離を置いた。
ミ,,゚Д゚彡「ダメだから!こんなことしちゃ!」
( <●><●>)「……もう、どちらかが死ぬしかないのはワカッテマス」
ミ,,゚Д゚彡「そんなの分からないから!」
更に追い、振り回される片手斧。
一見ただ振り回しているだけのように見えるが、
経験から動く身体は確実にフサギコを狙っている。
ミ;,,゚Д゚彡「くっ」
避けきれないと判断した一撃に、
刀を合わせてその動きを止める。
そして、ワカッテマスのHPバーが1ドット消えた。
ミ,,゚Д゚彡!
思わず刀を引こうとするが、
ワカッテマスは斧に力を込めたままであるためそのまま受け止める。
.
-
ミ,,゚Д゚彡「くっ(なんでワカッテマス君のヒットポイントが……)」
ワカッテマスの込める力と武器の威力。
自分の出す力と武器の威力。
どちらが勝ってもいけないと思い、
ギリギリのバランスで斧を受け止めているフサギコ。
ミ,,゚Д゚彡「(真っ向から武器がぶつかった時の勝敗は、
パワーと武器の能力、
そして武器の種類、相性から決定されるから。
武器の能力はこちらが勝っているとしても、
斧と刀でこの体勢なら斧の方が優位だから、
レア度で勝っていたとしても……。
ましてやあの程度の反撃で、
しかも刀で使い手のヒットポイントを削るなんて……)」
( <●><●>)「お願いします。
死んでください」
ミ;,,゚Д゚彡「そんなこと!できないから!」
( <●><●>)「それならば……」
大きな瞳を悲しげに曇らせ、
更に斧に力をこめるワカッテマス。
ミ,,゚Д゚彡「なんでこんなことを……。
(ショボンから、ドクオから、兄者から、
みんなから教えてもらったことを思い出すから……)」
( <●><●>)「あなたは私が攻撃したことに驚いていなかった。
本当に攻撃されたことには驚いていたようでしたが、
『私が』攻撃したことには驚いていなかった。
ならば、分かっているのではないですか?
今、私があなたを攻撃している理由を。
私は貴方たちの情報収集力を、
あの男ほど楽観視してはいません」
.
-
ミ,,゚Д゚彡!
( <●><●>)「だから、死んでください」
ミ,,゚Д゚彡!
更に強くなるワカッテマスの力。
フサギコは力の配分を狂わせたのか片膝をついてしまう。
( <●><●>)!
右手に持った斧に力をこめ、
上から下に、
真下にいるフサギコを狙うワカッテマス。
フサギコはその斧を横に向けた刀で受け止め、
片膝をついて耐えていた。
ミ,,゚Д゚彡「(!?
ワカッテマス君のこの体勢なら、
斧の剣技が発動するはず。
もちろん意識的に発動をしないことはできるけど、
これだけ力を込めているこの状態で?)」
( <●><●>)「フサギコさん……」
ミ,,゚Д゚彡「ワカッテマス君……」
斧を受け止めているフサギコの刀が徐々に下に落ち、
自然と二人の顔が少しだけ近づいた。
ミ,,゚Д゚彡「……僕は、死なないから。
そして君も、殺さないから」
( <●><●>)「そんな夢のようなこと……」
囁くように呟くフサギコに合わせ、
ワカッテマスも小声になる。
.
-
ミ,,゚Д゚彡「フサギコ一人だったら、無理だから。
でも、ショボンが居て、クーが居て、みんながいるから、
大丈夫だから……」
( <●><●>)「フサギコさん……」
ミ,,゚Д゚彡「独りでどうしたら良いかわからなかったフサギコを、
ショボンは助けてくれたから。
そして、知ったから。
だから、大丈夫。
VIPの皆は、人と人が助け合うことを知っている人達だから」
( <●><●>)「……私のしていることは、
助けてもらえるようなことではありません」
ミ,,゚Д゚彡「大丈夫。
三人とも、助けるから」
囁きながら、瞳だけで微笑むフサギコ。
( <●><●>)「!……フサギコ……さん……」
その言葉に縋るようにか細く自分が殺そうとしている者の名を呼ぶワカッテマス。
( <●><●>)「……ですが……」
ミ,,゚Д゚彡「その武器は!」
突然の大声。
思わず体を強張らせたワカッテマスの隙をついて後方に大きく飛ぶフサギコ。
しかし無理矢理だったため地面を転がり土煙を上げた。
そしてワカッテマスも斧に込めていた力の方向を微妙に横にずらされたため、
バランスを崩して膝をついてしまっている。
同じタイミングで起き上がる二人。
ミ,,゚Д゚彡「その武器の謎は全て解けたから!」
.
-
叫ぶフサギコ。
武器を構えたまま動きを止めるワカッテマス。
ワカッテマスに向かって少しだけ斜に構えて立ち、
右手に持った刀を人差し指のように突き出すフサギコ。
ミ,,゚Д゚彡「真実は常に一つだから!」
( <●><●>)「……え?」
ミ,,゚Д゚彡「し、真実は、常に一つだから!」
(;<●><●>)「そ、それは、永遠の小学一年生?」
ミ;,,゚Д゚彡「し、しんじつは、つねにひとつだから!!」
更に声を張るフサギコ。
困惑するワカッテマス。
ミ;,,゚Д゚彡「(何とかして時間を稼ぐから!)」
(;<●><●>)「(ど、どうするのが正解なのかさっぱりわかりません!)」
刀を前に突き出したフサギコ。
片手斧を構えつつも及び腰のワカッテマス。
奇妙な二人の対峙はしばらく続く。
.
-
フサは癒しだわwww
-
14.
別のエリアに飛ばされたシャキンはエリアの中央に立つと、
自分の身体を覆うには充分すぎる大きさの盾を軽々と担ぎながら、
周囲を観察していた。
もちろん右手には長めの片手剣を持っており、
その姿は立派な騎士に見える。
(`・ω・´)「でーてこーいよー」
その態度と軽さに目をつむれば。
(`・ω・´)「はーやーくー」
(‘_L’)「……まったく」
(`・ω・´)「!?よ!フィレフィレ!」
(;‘_L’)「フィレンクトです!」
(`・ω・´)「えー。フィレンクトよりフィレフィレの方が呼びやすいからなー」
(‘_L’)「……まったく……」
少しだけ歪んだ楕円の形をしたエリア。
木の影から槍を持ったフィレンクトから現れると、
少しだけ意外そうな顔をしたシャキンがすぐに笑顔で話しかけていた。
(‘_L’)「さて、私で意外でしたか?」
(`・ω・´)「じゃあ間をとって『フィレっち』とかどうだ?」
(;‘_L’)「どこが間なのかさっぱりわかりません!」
(`・ω・´)「おれ基準!」
.
-
(;-_L-)「あーもう、好きにしてください」
(`・ω・´)「じゃあフィレンクト」
(#‘_L’)「『フィレっち』じゃないんかい!」
(`・ω・´)「希望通り名前で呼んだのに何で怒るんだ?」
(#-_L-)「あーもう!」
イラつきを隠そうともせず槍を構えるフィレンクト。
シャキンは口だけで笑いつつ盾を構えた。
(#‘_L’)「私が来たのは意外でしたか?」
(`・ω・´)「いや別に?
消去法でフィレっちかワカッテマスだと思ってたし」
(#‘_L’)
.
-
(`・ω・´)「あれ?まだ怒ってる?」
(#‘_L’)「色々言いたいことはありますが、
幾つかは横に置いておいて、
では先ほどの表情はいったい何ですか?」
(`・ω・´)「ん?ああ、いや、思ったより普通に出てきたなと思って」
(‘_L’)「…… …… は?」
(`・ω・´)「いや、こうもっと劇的な登場をするかと思って」
(‘_L’)「…… 劇…… ……的?」
(`・ω・´)「なんつーの?こう、ミュージカルみたいに歌いながらとか、
よくある黒幕みたいに高らかに笑いながらとか」
(#‘_L’)「するわけないでしょそんなこと!」
(`・ω・´)「なんだー。つまらん」
突き出された槍を盾ではじくシャキン。
その勢いを使って距離をとる。
(`・ω・´)「せっかくの登場シーンなんだから凝ればいいのに」
(#‘_L’)「あなたの娯楽に付き合うほど暇ではありません」
突き出される槍をすべて盾ではじくシャキン。
しかしそのヒットポイントはいつの間にか削られ、
ドットが一つ点滅を始めた。
(`・ω・´)?
(‘_L’)「……不思議ですか?」
頭の上のカーソルをオレンジに変えたフィレンクトが、
少しだけ笑みを浮かべた。
.
-
(`・ω・´)「特殊効果を持った槍。
ってことか」
(‘_L’)「それはどうでしょう。
私の能力かもしれませんよ?」
更に槍を突き出すフィレンクト。
(`・ω・´)!
その動きは決してレベルの低いものではないが、
剣技ではないその突きはシャキンが遅れを取るものではなく、
連続で放たれるその突きをすべて盾ではじき、流した。
しかし一つ目のドットの点滅が早くなった。
(`・ω・´)「…… ……ふむ」
少しだけ表情を曇らせるシャキン。
(‘_L’)「いつまでも攻撃を受けるだけで良いのですか?」
(`・ω・´)「剣技の発動ではない以上、
武器の性能と考えるのが普通だよな。
武器の中には特殊効果があるものがあるから。
ハンマー系の武器なんかだと、
通常攻撃に衝撃波が付随している物なんかがあるから、
それなんだろう。
『ウインドスピア』の上級クラスでもそんな能力がある奴があったよな。
ただ……」
(‘_L’)「流石ですね。
この槍は『モンスーン=スピア』。
一定のスピードで突きを行うことで、
広範囲攻撃を繰り出すことが出来ます」
シャキンの言葉を遮るようにフィレンクトが話し、
そして槍を構える。
.
-
(`・ω・´)「良いのか?
ネタばらしして」
(‘_L’)「問題ありません」
言葉と同時に槍を突き出すフィレンクト。
流れるような連続突きだったが、
今度も盾に阻まれシャキンの身体を直接攻撃は出来なかった。
(`・ω・´)「……ふむ」
しかし一つ目のドットが消えた。
(‘_L’)「全ての攻撃を受け止めるのは流石ですが、
このまま攻撃を受け止めているだけならば、
ヒットポイントが削られるだけですよ」
(`・ω・´)「……なるほどね」
シャキンの顔から笑みが消え、
フィレンクトを睨んだ。
(‘_L’)「やっと本気になりましたか?」
(`・ω・´)「悪いけど、おれは人殺しをするつもりはない」
(‘_L’)「……バカなのか、もしくは余程の策でもあるのか」
(`・ω・´)「バカでも凄い策があるわけでもないさ。
ただ、おれは知っているだけさ」
(‘_L’)「ほお。
何を知っているというんです?」
(`・ω・´)「お前が知っている事と、
それプラス少しをさ」
(‘_L’)「……何を言っているか分かりませんが、
これを受けてもそんなことが言えますか」
.
-
フィレンクトが何度目かの連続突きを放つ。
剣技ではないそれは程々のスピードであり、
素早さに自信のある者なら避けることも可能にも見える。
(`・ω・´)「……」
しかしシャキンは今までと同じように盾に身体を隠した。
だが今までは大きな盾を左右上下に動かしつつも
最小の動きで突きを受け止めていたが、
今回は槍の一つ一つの動きに合わせて細かく盾を動かしていた。
(‘_L’)「!」
最後に一度強い一撃を放つとすぐにバックステップで距離をとるフィレンクト。
(`・ω・´)「終わりか?」
(‘_L’)「……」
シャキンのヒットポイントは欠けておらず、
点滅も開始していない。
(‘_L’)「……何故」
(`・ω・´)「街売りの武器や簡単に手に入る武器は、
情報屋のデータに画像付きで出てるよな。
でも、レア度が上がるにつれ画像が付いてなくなる。
それでもレア武器の所持者が気前良く画像データを渡してくれたやつは、
載ってる。
『MONSOON』も、その一つだ。
実際良くできていると思う。
その『SNAKE=SPEAR』に施した偽装は」
(‘_L’)「!」
.
-
(`・ω・´)「?そんなに不思議か?
それが『MONSOON』で無ければ推測するだけだ。
攻撃が盾をすり抜ける武器。
フィレンクトが使って一撃から二撃でおれのHPを削った量。
武器DBに載っている画像に偽装できる形状。
おれに攻撃を与える時のお前の動き。
これだけヒントがあれば誰だってわかるさ」
(;‘_L’)「『誰でも』は、違うと思いますよ」
(`・ω・´)「そうか?」
(‘_L’)「ええ」
(`・ω・´)「分かると思うけどなー」
(‘_L’)「……何故、これが『偽装』だと思ったのですか?」
不思議そうに首を傾げたシャキンをじっと見るエクスト。
その瞳には怒りに似た、
けれど違う炎が宿っているように見える。
(`・ω・´)「あー。
それはなー。
あれ載せたの、アルゴじゃないんだよ」
(‘_L’)「……は?」
(`・ω・´)「あのデータベースは、
情報屋の有志が作っている。
最終的なチェックはアルゴもやっているらしいけど、
基本的には情報屋の組合に入っていれば、
自分の名前を付ければ登録、書き換えができる。
そして新規登録したものは、10日は登録者以外操作ができない。
10日経過すると、修正や削除を他の情報屋が出来るようになる。
知ってたか?」
(‘_L’)「い、いえ。存じません。
ですがそれが?」
.
-
(`・ω・´)「分からないか?」
(‘_L’)「……登録者が、間違えて登録した?」
(`・ω・´)「そういうこと。
あのリストの『MONSOON=SPEAR』の項に付いている画像は『BOREAS=SPEAR』。
『MONSOON=SPEAR』を作るための素材の一つだよ」
(;‘_L’)「な、何故そんな!」
(`・ω・´)「情報屋として名を上げたがっていたからな。
レア武器を画像付きで登録できたとかなったら、
一躍有名になれるだろ?」
(;‘_L’)「そ、そんなことで!?
で、ですがそれでも私の持っている武器の性能が広範囲攻撃ではないと分かるわけが!」
(`・ω・´)「んー。
まぁ種明かしすると、
装飾の変更は『柄』の部分だけで、
『刃』の部分は変えられないだろ?
『SNAKE』と『BOREAS』は刃の形が似てはいるけど、
微妙な色とかサイズとか形状が違っているから、
そこからだな」
(;‘_L’)「そ、そんな箇所で判別できるわけがない!」
(`・ω・´)「いや、出来る。
おれはな。
あと、おれが知ってるだけで二人は出来るな」
(;‘_L’)「そんなばかな……」
(`・ω・´)「ま、おれとかは一度見たものは忘れないからわかるけど、
おれ等のギルドメンバーなら、
おそらく推理で『SNAKE』だって辿り着くぞ」
(;‘_L’)「え?」
.
-
(`・ω・´)「特殊効果を持つ武器に関しては、
その特徴と対応策をしっかり叩き込まれるからな。
どんなにごまかしてもその発動条件と効果内容から推測するさ。
それが『MONSOON』じゃないことくらい」
(;‘_L’)「なんなんですか、貴方達は」
(`・ω・´)「ゲーマーだよ」
(‘_L’)「は?」
(`・ω・´)「ゲーマー。
ゲームをする人。
おれ達は、ゲームをしてるんだ」
(‘_L’)「……」
(`・ω・´)「だから、死なない。
『お遊び』で死ぬなんて、
馬鹿げてるからな。
本気で遊ぶけど、命は賭けない」
(‘_L’)「ですがこの世界では」
(`・ω・´)「誰が何と言おうと、
これは『ゲーム』、お遊びだ。
『遊び』で死ぬなんて、あっちゃならない。
だから、おれは死なない。
そして、仲間も死なせない」
(‘_L’)「……幸せですね。
あなたも、あなたの仲間も」
(`・ω・´)「?お前もだぞ?」
(‘_L’)「私はあなたの敵ですよ。
仲間じゃありません」
(`・ω・´)「確かに今の立場は『敵』かもしれない。
けれど、同じ『ゲーム』をする仲間だろうが」
.
-
(‘_L’)!
(`・ω・´)「ゲームの中の立場は敵だとしても、
同じゲームを遊ぶ仲間だろ?」
(‘_L’)「……シャキン……さん……」
(`・ω・´)「だから、おれは死なない。
そしてフィレンクト、お前も死なない。
死なせない」
(‘_L’)「……例え私が持つこの武器が『SNAKE=SPEAR』だとしても、
盾をすり抜けて攻撃できることには変わりません。
私に勝てるつもりですか?」
(`・ω・´)「さっきおれのHPが減らなかったの覚えてないのか?」
(;‘_L’)「そ、それは」
(`・ω・´)「『SNAKE=SPEAR』の特殊効果は、
『盾無効化』でも『衝撃波』でもない。
蛇のように軌道が変わる能力。
その発動条件は、
『3回以上の連打後に、刃渡り3つ以上の長さの移動をする突き』」
(‘_L’)「だからそれが」
(`・ω・´)「結構難しいよな。
でもうまくごまかしていたと思う。
けど、ごまかすためにギリギリの距離でやらざるを得ない」
(‘_L’)「!まさか」
(`・ω・´)「ちょっと盾を前に動かして、
必要距離動く前に盾で受け止めた」
(;‘_L’)「そ、そんなこと、出来るわけが」
.
-
(`・ω・´)「何言ってんだ。
それが出来たから、
さっきの攻撃でおれはHPを減らさなかったんだろうが」
(‘_L’)「な、ならば、
それが本当だと証明してみなさい!」
フィレンクトが槍を強く掴んでシャキンに向かう。
(`・ω・´)「はいはい」
放たれる突きをシャキンが盾で弾いた。
.
-
以上で、本日の投下を終了します。
乙や誤字修正、ありがとうございます。
また早めに投下しますので、
宜しくお願いします。
ではではまたー。
-
え?シャキン強くない?バカキャラだと思ってたのに(誉め言葉)
まあ、伊達にギルドのリーダーやってないしあのショボンの親戚だし当然か
-
あ、おつです
-
確かシャキンは才能やら能力はショボン以上じゃなかったか?
底力隠したキャラの本気出したシーンは本当にココロオドル。乙!
-
まさかのバーローw
-
>>611
>(‘_L’)「……何故、これが『偽装』だと思ったのですか?」
>不思議そうに首を傾げたシャキンをじっと見るエクスト。
エクストどこから出てきた!
-
唐突に出てくるロマネスクとエクストに作者の疲労を心配せざるをえない
-
ホントだ
>>599
>( <●><●>)「私は、やらなければいけないのです」
>そう言いながら斧を構えて走り出すロマネスク。
-
生意気なギャルビッチとヤリたい!黒ギャル人妻出会い
【人妻出会い】】不倫、浮気、セフレ希望のエッチな人妻出会い
【人妻出会い】人妻セフレ掲示板で人妻のセフレをさがそう
人妻出会い系サイト :人妻出会い掲示板
逆援助交際掲示板で逆サポ出会い http://aeruyo.2-d.jp/zds12/00/
熟女出会い http://aeruyo.2-d.jp/zds07/0001/
人妻出会い http://aeruyo.2-d.jp/zds06/0001/
割り切り http://aeruyo.2-d.jp/sefuredeai/0015/
不倫出会い http://aeruyo.2-d.jp/sefuredeai/0014/
高齢熟女・おばさんの掲示板
http://aeruyo.2-d.jp/zds07/0001/
募集掲示板
http://galscom.eek.jp/aeruyo/zds05/0001/
人妻掲示板
http://aeruyo.2-d.jp/zds06/0001/
逆援助掲示板
http://aeruyo.2-d.jp/zds15/00/
キャバ嬢掲示板
http://aeruyo.2-d.jp/sefuredeai/0013/
地域別 掲示板
http://aeruyo.2-d.jp/sefuredeai/0015/
メアド交換 掲示板
http://aeruyo.2-d.jp/sefuredeai/0014/
無料チャット http://hisasi.sakura.ne.jp/aeruyo/adaruto/deai03/lovelove05/LiveChat/
テレクラ http://aeruyo.2-d.jp/adaruto/deai03/2syotto01/005/
ツーショット http://aeruyo.2-d.jp/adaruto/deai03/2syotto01/003/
テレフォンセックス http://aeruyo.2-d.jp/adaruto/deai03/2syotto01terehonsekkusu01/002/
無料!!人妻ライブチャット http://aeruyo.2-d.jp/adaruto/deai03/2syotto01/001/
エッチな人妻との不倫 http://aeruyo.2-d.jp/adaruto/deai03/deai00sex/002/
セフレ募集掲示板 http://aeruyo.2-d.jp/adaruto/deai03/deai00sex/004/
即えっち http://hisasi.sakura.ne.jp/aeruyo/adaruto/deai03/lovelove06/05/
人妻出会い系サイト セフレ不倫若妻・熟女中出しSEX体験談
【人妻出会い】セックス 人妻生はめ画像ライン無料人妻掲示板
出会い系で知り合った20代の人妻と昼間に会ってきた時のガチ体験談
人妻出会い掲示板 人妻出会い系サイト
-
流し
-
>>624
こいつなんなん?
せめてさげろや
-
スクリプトに何言ってるんだ?
-
>>627
せめて下げて投稿してくれねーかなと
-
続きはよ〜
-
オーディナルスケールを今更見てきたのでage
-
>>621 様
>>623 様
やっちまったー!!!
脳内修正お願いします。
懺悔します!
フィレンクトとエクストを書いてるときに間違えます!
ロマネスクとワカッテマスが時々混ざります!
ダイオードの名前を忘れます!
懺悔したところで、今日の投下を開始します。
よろしくです〜。
-
15.
(´・ω・`)「とりあえずやれることは終了」
呟いた後、ウインドウを閉じたショボン。
白い光に包まれた後この場に飛ばされた彼は、
ウインドウを開いて対応作業をしていたところだった。
(´・ω・`)「さてと……」
独り言ちながら周囲を見回す。
背後には、森。
目の前には一辺10メートルを超える長さの真四角の芝生。
(´・ω・`)「きれいに四角なんだ。
こういうフィールドダンジョンではあまりお目にかからない形状だね。
しかも土の地面じゃなくて芝生とか」
誰かに話しかけるように状況を話し整理している。
(´・ω・`)「出入口は一つ。
さっきまで居たフィールドダンジョンの中なのか、
同じフロアなのか、全くわからない。
ただ現在地点が分からない状況ですぐにエリアを移動するのは得策ではないね。
その先に罠があるかもしれないし、
出たところでここに戻るだけかもしれない。
まずはこのエリアの探索をしないと」
目の前、エリアの端に見える道を確認しながら話すショボン。
(´・ω・`)「さて、このままだと大きな独り言をしている危ない男になっちゃうから、
そろそろ出てきてほしいんだけどどうかな?」
周囲を見回すショボン。
けれど穏やかな風が葉を揺らしているだけだった。
.
-
(´・ω・`)「ねえ!マタンキさん!」
しかしショボンがその名を呼んだ瞬間、
一本の樹の幹が揺らめいた。
「ま、ばれないとは思ってないけどよ」
(´・ω・`)「僕を後ろから切りつけたかったですか?」
(・∀ ・)「そっか。顔が見えなければ意味が無いな」
隠蔽スキルとアイテムを使って姿を隠していたマタンキがその姿を現した。
身体を隠していた樹は道のそばにあった為、
そのまま道に向かっていれば、
背後から攻撃されていたかもしれなかった。
(・∀ ・)「死ぬ間際の苦悶の表情が見れないじゃんか」
笑顔でショボンに語りかけるマタンキ。
ショボンは特に表情を変えなかった。
(・∀ ・)「あれー。
なにもないのかな?」
(´・ω・`)「お久しぶりです。マタンキさん」
(・∀ ・)「ひさしぶりー!
チョウ会いたかった!
って、ちがうちがう!
そういうんじゃなくて!」
(´・ω・`)「あなたが僕を狙うのは分かっていましたから、
会えるとは思っていましたが」
(・∀ ・)「えー。
なにショボっちチョウ俺にラブラブー?
俺超嬉しいー!
チョウ会いたかったー!
真剣チョウうれしいー!」
.
-
(´・ω・`)「……そうですね。
お会いしたかったです」
(・∀ ・)「ホント今すぐ切り刻んで殺したいくらい、
会いたかったー」
(´・ω・`)「……あの時と今日の二回。
いえ、正確にはあの日だけで、
なぜそこまで憎まれるのか、
その理由を知りたかったっ!」
ショボンが言い終える前に駆けだしていたマタンキ。
ショボンが円形の投擲武器、
『チャクラム』を二つ盾のように構えた位置に片手剣の刃が当たった。
(;´・ω・`)「くっ」
激しい激突音。
それと共にショボンのHPバーの一つが点滅を始めた。
(・∀ ・)「すげー。
盾や両手剣以外で受け止めた。
でもよう」
マタンキがニヤリと笑った瞬間にショボンを襲う衝撃波。
しかしそれも予期していたのか、
マタンキの言葉が終わる前にショボンが後方に飛んでおり、
防御の構えを行っていた。
(・∀ ・)「ひゅーひゅー。
さすがだな」
しかしマタンキは驚きもせず、
からかう様に声をかけた。
片手剣を肩に担いだその姿は余裕すら感じられる。
.
-
(・∀ ・)「俺のこの剣で分かったか?」
(;´・ω・`)「追加攻撃能力を持つ片手剣。
『HURRICANE=SWORD』。
少し前に見付かった、
何層にもわたるクエストの最終獲得アイテムの一つ。
ただその『暴風』の発動条件はいくつかある。
一つは完全に攻撃を決める事が出来た時。
逆に攻撃を受け止められた時は、4秒間の静止」
(・∀ ・)「さすがさすがー」
(;´・ω・`)「でも、今のカウントは2秒くらいだったし、
こんなに大きな衝撃波を生み出せるなんて……。
追加攻撃スキルを持つ武器は、
そのスキルを鍛えることが出来るとは聞いてるけど」
(・∀ ・)「いいねいいねー。
でもよ」
襲い掛かるマタンキ。
その速さはドクオに匹敵する。
(・∀ ・)「考える暇なんてあるのか?」
マタンキの衝撃音が五回響く。
全てショボンがマタンキの攻撃をはじいた音だが、
先程とは違って軽かった。
(・∀ ・)「はっはっはー。
なるほどなるほど。
いいねいいねさすがだね」
五回目の攻撃を弾くと同時にマタンキの横を抜けて『飛んだ』ショボン。
突き出した片手が赤く光っていた為、
それが体術スキルの技であったことが分かる。
(;´・ω・`)「はぁ……はぁ……」
.
-
マタンキから出来るだけ離れたショボン。
剣技後の硬直を、呼吸を整えるのに使っている。
(・∀ ・)「いいぜいいぜー。
硬直時間に襲うのもありだけど、
まだまだ楽しまないとなー」
(;´・ω・`)「何故……そこまで……」
(・∀ ・)「んー?
きらいだからだよー」
さも当然といったように答えるマタンキ。
口調は軽く表情も笑顔だが、
瞳だけは鋭くショボンを射抜くように冷たく見つめている。
(;´・ω・`)「理由を、教えてほしい!」
(・∀ ・)「嫌いなだけだってばー」
(;´・ω・`)「それでも!
嫌いになった理由があるはずだ!」
(・∀ ・)「んー。
生理的に無理って感じかなー。
そういうところが」
(;´・ω・`)!
(・∀ ・)「だけどさー」
喋りながらのマタンキの突進。
(;´・ω・`)「!」
振り下ろされる片手剣をチャクラムで受け止めながら角度を変え、
自分の横に流れるのを見ながら跳躍した。
(・∀ ・)「いやー。
凄いね凄いねー」
.
-
(´・ω・`)「……今の攻撃は、
僕を殺そうとする一撃ではなかった。
ただ、傷付けようとしただけ。
だから今みたいに避けることが出来た」
(・∀ ・)「……ふーん。
じゃあさじゃあさ、
本気の一撃なら受け止めてくれるんだ」
(´・ω・`)「……僕は死ねない。
死ぬ事は許されない。
友達が全員帰るまで、
死んではいけないんだ。
だから攻撃を受け入れることはできないけれど、
そこまで僕を憎む理由があるなら」
(・∀ ・)「俺のすべてを受け止めてくれるってか?」
楽しそうに、
本当に楽しそうに、
表情だけは満面の笑みでショボンを見るマタンキ。
(・∀ ・)「けどさー」
何の小細工もなく一直線にショボンに突進するマタンキ。
そしてショボンはチャクラムでマタンキの片手剣を受け止める。
(・∀ ・)「ひゅーひゅー。
ゆうげんじっこうしゅしゅとりあーん。
流石のショボンさん、
俺の思いをチョウ受け止めてくれちゃったー」
笑みを浮かべたまま剣に力を籠めるマタンキ。
ジリジリと動いているせいか、
そのほかの要因の為か、
相手を襲う風は吹いていない。
(・∀ ・)「いつまでもつかなー」
.
-
しばらくするとショボンが右膝をついてしまった。
そしてヒットポイントバーのメモリが一つ完全に消えた。
(・∀ ・)「おっ。そろそろー?」
(;´・ω・`)「……『けどさぁ』?」
(・∀ ・)「ん?」
(;´・ω・`)「さっき、『けどさぁ』って、言っていたから。
その、……続き……は?なに?」
(・∀ ・)「……」
片手剣を受け止めつつ、
自分を見下ろすマタンキの瞳をじっと見つめて語り掛けるショボン。
マタンキの表情から、笑みが消えた。
(・∀ ・)「…… …… ウゼエ」
(;´・ω・`)「え?」
(・∀ ・#)「 !!!」
何かを叫びながら器用に手首とひじの角度を変えて片手剣を振りぬくマタンキ。
剣先がショボンの右足太ももを切り裂いた。
.
-
16.
振り下ろされた棍が大地を穿ち、
土煙が上がった。
ζ(゚ー゚*ζ「ツンさん流石ですね」
ξ゚⊿゚)ξ「……まあね」
咄嗟に横に飛んでいたツンは既に立ち上がっており、
細剣を構えていた。
ζ(゚ー゚*ζ「気配とか声色とか変わってなかったはずなのになー」
棍を肩に担ぎ直しながらデレが呟く。
ξ゚⊿゚)ξ「これよ」
武器を持たない左手を上げ、
手の甲を見せるツン。
黒いレースの手袋が、陽光を反射させた。
ζ(゚ー゚*ζ「え?」
ξ゚⊿゚)ξ「これ、一応手甲。
手の甲には透明に限りなく近い、
薄いクリスタルの防具が付いてるの。
で、それをモララーに極限まで磨かせて、
鏡とまではいかないけど動きくらいは見られるようにしてあるの。
このレースも糸は糸でも鉄鋼で出来た糸だしね。
だからあんたが棍を振り上げたのが見えたのよ」
ζ(゚ー゚*ζ「……」
悲し気に説明するツンを無表情に見つめるデレ。
しかしすぐに自分の表情に気付き、
笑みを見せた。
.
-
ζ(゚ー゚*ζ「流石ツンさんですね!
でも、避けられた理由は分かっても、
私が攻撃してきたことに驚いてないみたいでちょっとショックです。
もしかして、分かってました?」
ξ゚⊿゚)ξ「……あんたが私を本当は嫌いだってことはね」
ζ(゚ー゚*ζ「あ、それは誤解ですよ。
私、ツンさんの事嫌いじゃないです。
っていうか、『好き』かな」
可愛らしく、
あくまでも『可愛らしく』小首をかしげ、
微笑むデレ。
ξ゚⊿゚)ξ「好きなのに、殺そうとしたわけ?」
ζ(゚ー゚*ζ「たとえ今の一撃が当たってたとしても、
死んだりしませんよー」
ξ゚⊿゚)ξ「……死ぬかもしれない」
ζ(゚ー゚*ζ「無理です無理ですー。
この棍のポテンシャルと私のレベルで最高の攻撃をしたとしても、
完全装備のツンさんだったらいいとこ黄色くらいまで。
頑張って半分削れるかな。
赤にすらなりませんよ」
ξ゚⊿゚)ξ「私の事、良く調べてるのね」
ζ(゚ー゚*ζ「はい!
だって好きな人のことは知りたいですから!」
ξ゚⊿゚)ξ「はいはい」
ζ(゚ー゚*ζ「あー。
信じてくれないですね」
ξ゚⊿゚)ξ「信じろって方が無理でしょ」
.
-
ζ(゚ー゚*ζ「酷いなー。
こんなに好きなのに」
ξ゚⊿゚)ξ「殺したいくらい好き?」
ζ(゚ー゚*ζ「あー。うー。
それはちょっと、違うかな」
ξ゚⊿゚)ξ「『殺したい』を否定して欲しいんだけど」
ζ(゚ー゚*ζ「えへへ」
長い棍を器用に振り回してからツンに向かって構えるデレ。
ξ゚⊿゚)ξ「……やるんだ」
ζ(゚ー゚*ζ「物は試しです」
ξ゚⊿゚)ξ「あ、そう」
細剣を握りなおし、
剣を持った右手と共に右足を少し前に出して構えるツン。
ζ(゚ー゚*ζ「その細剣で私の棍に耐えられるんですか?」
ξ゚⊿゚)ξ「『物は試し』でしょ」
ζ(゚ー゚*ζ「ふふふ」
笑顔のまま棍を突き出すデレ。
それをほんの少しの動作で躱し、
そのまま棍を沿うように前に進もうとするツン。
ζ(゚ー゚*ζ
しかしデレの笑顔と棍を持つ手首の動きを見て真横に飛んだ。
ζ(゚ー゚*ζ!
.
-
そのすぐ後に風が巻き起こり、
ツンが居た場所に大地から砂や小石が巻き上がっていた。
ζ(゚ー゚*ζ「……」
ξ゚⊿゚)ξ「ちゃんと使えるんだ。風塵」
デレが数度瞼を閉じ、気持ちを落ち着かせてからニッコリとほほ笑む。
ζ(゚ー゚*ζ「よく気付きましたね」
ξ゚⊿゚)ξ「バレバレに手首捻ってたから。
もう少しやり方考えた方が良いわよ」
ζ(゚ー゚*ζ「……よくこの棍が『風塵棍』だと気付いたなって思ったんですけど」
ξ゚⊿゚)ξ「あ、そっち。
まあね。
デコってあっても基本の形は変わってないし、
分かっている人間なら全員気付くんじゃない?」
ζ(゚ー゚*ζ「あまり気付かないと思いますよ。
出来るだけ特徴を消すようにデコりましたから」
ξ゚⊿゚)ξ「あらそう?」
ζ(゚ー゚*ζ「はい……。
……『流石ツンさん』ですね」
ξ#゚⊿゚)ξ「……」
ζ(゚ー゚*ζ「?どうしました?」
あからさまに不愉快そうな顔をしたツンにデレが困惑気に声をかけた。
ξ゚⊿゚)ξ「ああごめん。
ちょっと発音にムカついた。
次にその言葉を言う時はイントネーションに気を付けてもらえる?」
ζ(゚ー゚*ζ「え、あ、はい」
.
-
その会話は友人同士の会話としても成り立つものだったが、
二人もちろん武器を構えており、
一触即発の雰囲気を漂わせている。
ζ(゚ー゚*ζ「でもまあ、分かっているならもっとあからさまに使ってもいいかな」
ξ゚⊿゚)ξ「……」
デレが微笑みながら棍棒を突き出す。
ツンはそれをすべて避けきるが、
ランダムに発動される『風塵』の力により巻き起こる風と、
その風によって巻き上げられる砂埃や小石をすべて避けきることは不可能だった。
ξ゚⊿゚)ξ「……やるわね」
HPバーのドットを一つ減らしたツンが感心すると、
頭の上のカーソルをオレンジに変えたデレがニッコリとほほ笑んだ。
ζ(゚ー゚*ζ「ツンさんに認められてうれしいです」
ξ゚⊿゚)ξ「あ、そ」
ζ(゚ー゚*ζ「でもこれだけの攻撃を受けてもドット一つなんて、
『流石ツン』さんですね」
ξ#゚⊿゚)ξ「だーかーら」
ζ(゚ー゚*ζ「あ、えっと……。
さすが、ツンさんですね」
ξ゚⊿゚)ξ「はいはい。
褒めめられても嬉しくないわよ。
攻撃を止めてくれた方が嬉しい」
ζ(゚ー゚*ζ
ξ゚⊿゚)ξ「無理みたいね」
.
-
ζ(゚ー゚*ζ「はい」
ξ゚⊿゚)ξ「でも、その攻撃じゃあこれ以上は効かないわよ?」
ζ(゚ー゚*ζ「そうですか?」
棍を突き出すデレ。
ツンはその直線状から体をずらしつつ、
螺旋を描こうとする棍を細剣で攻撃し、
ほんの少しだけ軌道をずらした。
ζ(゚ー゚*ζ!
連続で棍を突き出すデレ。
しかし今度は一度も風は吹かなかった。
ζ(゚ー゚*ζ「……!」
動揺を隠すことが出来ないデレ。
そんなデレを悲しげに見つめるツン。
ζ(゚ー゚*ζ「どう……して」
ξ゚⊿゚)ξ「『風塵棍』が『風塵』を起こす条件は、
『直線に突き出された棍が1回転』すること。
だから、回転してるときに横から攻撃して『直線』にならないようにすれば、
発動しないのよ」
ζ(゚ー゚*ζ「だからってそんなこと出来るわけがない!」
ξ゚⊿゚)ξ「私は出来る。それだけのことよ」
ζ(゚ー゚*ζ「なに……それ……」
.
-
ξ゚⊿゚)ξ「私は、それが出来るような訓練をしてきたの。
ちょうど身近に馬鹿みたいなスピードで全方向から攻撃できるやつとか、
人の死角から攻撃したりするやつとか、
訳の分からない角度から武器を飛ばしてくるやつとか、
武術の師範クラスとかが居たから、
総動員して相手をしてもらって練習しているの」
ζ(゚ー゚*ζ「なによ……それ……」
ξ゚⊿゚)ξ「あとは、あんたの『棍のレベル』がそれほどじゃないから出来たのよ」
ζ(゚ー゚*ζ!
ξ゚⊿゚)ξ「私をあんたの棍レベルで殺そうだなんて、
冗談にもほどがあるわよ。
本当に私を殺したいなら、
あんたの全部で、
あんたの『本当』で、
全力で来なさい」
ζ(゚ー゚*ζ「……」
ξ゚⊿゚)ξ「そしてあんたの全力を、私は叩きつぶしてあげる」
ζ( ー *ζ「……ウルサイ」
ξ゚⊿゚)ξ「ん?」
目を伏せたデレが小さく呟く。
.
-
ζ( ー *ζ「アンタワタシノコトアンタアンタッテイウケドワタシアンタノコトアンタッテヨンデナインダカラアンタモワタシノコトアンタッテヨバナイデヨ」
ξ゚⊿゚)ξ「え?なに?」
ζ(゚ー゚*ζ「何でもないですー。
そう、じゃ、見せてあげますね。
私の本当を」
顔を上げるデレ。
その表情に笑みは無い。
ζ(゚ー゚*ζ「これでもそれなりに棍のレベルも上げてあったんだけどな」
デコレーションしてある『風塵棍』を放り投げるデレ。
そして手首を二回振った。
『クイックチェンジ』
武器を瞬時にストレージから出すスキル。
基本的には武器が破壊されたり落とした際に、
ストレージから今持っていた武器と同じ種類の武器を瞬時に取り出すスキルなのだが、
設定によって何の武器を取り出すかを決めておくことも出来る。
ζ(゚ー゚*ζ「あんまりこれ、可愛くないから嫌なんですけど」
デレはクイックチェンジを使い、
自分の持つ一番の武器を取り出した。
ξ゚⊿゚)ξ「それがあんたの本当の武器なのね」
ζ(゚ー゚*ζ「……」
新たな武器を実体化させたデレが、ツンに向かって構えた。
.
-
17.
少女が一人いた。
街とフィールドダンジョンを繋ぐ境界の道で、
土の道に引かれた線をまたぎ、
時に前のめりになり、
ある時は後ろに体重移動しながら、
なにかしら両手を動かしていた。
正確には彼女のそばには一組の男女がおり彼女を見守っているのだが、
その佇まいは『独り』を連想させる。
彼女は、街を背に、目の前の森を見つめていた。
(男)「……アスナ、結局どうすればいいんだ?」
(アスナ)「アルゴさんには、彼女の護衛を頼むってだけ。
キリト君は何か聞いてないの?」
(キリト)「おれは今日一日付き合ってくれって言われて、
理由はさっき聞いた」
(アスナ)「そうなんだ」
(キリト)「護衛ってさぁ。
あの子、さっきからずっとここにいるだけだよな」
(アスナ)「それはそうだけど……。
あ、もしかしてつまらなくなってきてるでしょ」
(キリト)「い、いや、そんなことは……ある……かな」
(アスナ)「まったくもう」
.
-
一組の男女のうち、一人は血盟騎士団副団長の『アスナ』である。
先程情報屋アルゴと共にショボンと会話した彼女は、
そのアルゴに連れられて少女の住む店に行き彼女と合流した後、
三人で今いる場所にやってきた。
そして今横にいる男と合流した。
男の名は『キリト』
ソロでありながら攻略組の中核を担うプレイヤーである。
その姿は常に黒を基調としているため、
一部の攻略組のメンバーからは『ブラッキー(黒尽くめ)』などと呼ばれる事もあった。
一見馬鹿にしたようなその渾名だが、
彼のもう一つの仇名である『ビーター』に比べれば、
遥かに良い名前だと言えるだろう。
(アスナ)「まったく……」
(キリト)「そうは言ってもさぁ」
血盟騎士団のカラーである白と赤を基調とした戦闘服を着た栗色の髪のアスナと、
全身黒で決めた黒髪のキリト。
見るからに対照的な二人だった。
(少女)「お二人とも、ありがとうございます。
ですが、ご用事がありましたら離れていただいても結構ですので」
二人がコソコソと話していると、
少女が二人に向かってお辞儀をした。
(アスナ)「ち、違うのヘリカルちゃん。
大丈夫だよ。ずっとそばにいるから安心して」
*(‘‘)*「ですが、お二人にも大事なご用事が」
(アスナ)「今日はヘリカルちゃんを守ることが私達にとって大事なこと。
この人もそうだから、なんか言ってても気にしなくていいからね」
(キリト)「ああ、気にしないでくれ。
今日は君を守るよう頼まれているからな。
気にしないでいいよ」
.
-
*(‘‘)*「……ありがとう、ございます」
もう一度お辞儀をするヘリカル。
そして再び街を背に森を見つめた。
(キリト)「……ふむ」
(アスナ)「小さい女の子のお尻をまじまじと見るのは止めた方が良いわよ」
(キリト)「お、お尻なんか見てないぞ!」
(アスナ)「どうだか。
それじゃあ何をまじまじと見ているのよ」
(キリト)「あー。いや、ウインドウを出して何を見ているのかなって」
(アスナ)「不可視モードにしてある他人のウインドウを見られるわけないでしょ?」
(キリト)「ああ、いや、まあ、そうなんだけどさ」
(アスナ)「……え、ちょっともしかしてそんなスキルあるの?」
(キリト)「ないないないない。
多分だけど、無いと思う」
(アスナ)「じゃあ見たって仕方ないじゃない」
(キリト)「うん……まぁ、そうなんだけど……」
じっとヘリカルを見つめるキリト。
アスナは数歩後ろに下がり、
キリトの視線の動きとヘリカルの手の動きを同時に観察した。
(アスナ)「え、キリト君、もしかして手の動きで推理してるとか?」
(キリト)「ばれたか」
.
-
(アスナ)「……」
いたずらっ子のように笑うキリトを呆然と見つめるアスナ。
(アスナ)「そんなこと、出来るの?」
(キリト)「んー。
多分アイテムの移動をしているんだと思うけど」
(アスナ)「……気持ちわる」
(キリト)「え?」
(アスナ)「いや、手の動きでそんなことが分かるとか、ちょっと引く」
(キリト)「いやいやいやいや、多分だから、多分」
(アスナ)「いや、無理」
(キリト)「いやいや無理とかじゃなくって、多分だしさ。
それに多分違うから」
(アスナ)「まだお尻見てたとかの方が健全だったかも。
ヘリカルちゃん可愛いし」
(キリト)「いやお尻見てるよりはいいだろ」
(アスナ)「えー」
*(‘‘)*「あの……」
すっかり二人の世界を作って言い合いをしていたキリトとアスナに、
ヘリカルが戸惑い気味に声をかけた。
(アスナ)「あ、な、なに?ヘリカルちゃん」
*(*‘‘)*「いえ、その、お尻がどうとか聞こえたので」
視線は前を向いたまま、
ほんの少しだけ頬を赤らめたヘリカル。
.
-
(アスナ)「ああ、ごめんね。
こっちの変態がヘリカルちゃんのお尻をじっと見つめていたからちょっと注意してたの。
大丈夫。安心して。変な真似はさせないから。
あと、変態だけど実力はあるから護衛はこのままさせてね」
(キリト)「冤罪だ!
お尻なんて見ていない!
ウインドウを操作する手の動きがちょっと特殊な気がしたから見ていただけだ!
し、信じてくれるよな!」
*(‘‘)*「ああ、そうだったんですか」
(アスナ)「ホント、ごめんね。
もうそういう目で見させないから安心してね」
(キリト)「き、君は信じてくれるよな!」
*(‘‘)*「大丈夫ですよ。
隣にそんな綺麗な女性が居るのに私の事をそんな目で見る暇があるとは思いませんから」
(*アスナ)「えっ」
(キリト)「ま、まあ、信じてもらえるのは嬉しいけど、
その理由だとな……」
*(‘‘)*「ショボンさんから、
もし何をやっているか聞かれたらお答えしていいと返答をもらっています。
説明しますか?」
(キリト)「『ショボンさん』?」
(アスナ)「今回の調査を引き受けてくれたギルドのギルマスよ。
キリト君も聞いたことあるでしょ?
中層のトップギルド、『V.I.P』」
(キリト)「ああ。そっか。そのギルマスか。
確か『バーボンハウス』って店を経営してるギルドだよな。
何回か行ったことある。
かなりうまかった」
.
-
(アスナ)「へえ。そうなんだ。
うちのメンバー達も行ってるみたいだけど、
そんなに美味しいんだ」
(キリト)「ちょっと割高感はあるけど
その分味は良いし量も満足した」
(アスナ)「へー。
ふーん。
キリト君も一人でそういう店行くんだね」
(キリト)「初めて行ったときはその時ダンジョンで助けたパーティーに、
お礼だって連れていかれたんだよ。
それからは一人だな。
でも後で屋台の店だったのを知って、ちょっと納得した。
ダンジョンに行くときにお世話になってた店だったからな。
サンドイッチも美味しかった」
(アスナ)「なんだ。
そっか。うん。そうなんだ」
(キリト)「ん?どうかしたか?」
(アスナ)「ううん。何でもない」
*(‘‘)*「あの……」
(アスナ)「あ、ご、ごめんね。
でも、良いの?
ギルド特有のとかじゃ」
.
-
*(‘‘)*「ショボンさんが言うには、
システム的にできるからやってるだけなので、
別に知られるのは問題ないそうです。
それに、知られたからと言って他の人が出来るかどうか、
やる意味があるかどうかは別の話だとも」
(キリト)「誰でもできるわけじゃないってことか?」
*(‘‘)*「そう……だと思います。
でも、もし活用出来るなら役立てて欲しいとも言っていました」
(アスナ)「そうなんだ。じゃあ教えてもらえる?」
*(‘‘)*「はい。
私がやっているのは、武器の移動です」
(キリト)「武器の移動?」
*(‘‘)*「はい」
ニッコリとほほ笑んでから自分が開いているウインドウを可視モードに、
自分以外のプレイヤーにも見られるように変更した。
.
-
以上、本日の投下を終了します。
乙と感想と修正ありがとうございます。
間違えにかんしてはもう……ねぇ……。
ということで、次回以降も宜しくお願いします。
ではではまたー。
.
-
お疲れさまです!
-
>>643
二人もちろん武器を構えており→二人はもちろん武器を構えており
-
おっつー
-
乙乙
-
( ´_ゝ`)「ウチに嫁入りするか?」
ξ#゚⊿゚)ξ「……」
-
流石家次女流石ツン
-
護衛が強すぎるわー
おつ
-
>>643
下から二つのツンの
褒めめられても→褒められても
-
遂に黒の剣士までも登場した・・
ちなみにその辺の許可?はとってるんですか?
許可とかいるかどうかわかんないけど・・・
|
|
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板