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( ^ω^)達はアインクラッドを生きるようです。
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立ったら投下できる。
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こいつらが捕らわれた年にAKBって残ってるんだろうか
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流石にそんな長生きするような奴らじゃないと思うけど案外残ってるかもしれんな…
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乙乙
アングラーにヘリカルもいるのか気になる
調べたら知らん間にAKBも10年選手でびびった
メディアに出始めた頃は5年以内に消えるなんて言われてた記憶があるが
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ヘリカルがいないとvipとしぃギコの物語がもっかいクロスしなくないかな
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エイプリルフール。
cmはこの日にやればよかったのかと今更ながらに思いつつ、
今日の投下を開始したいと思います。
宜しくお願いします。
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5.
遺跡フロアでは、チームAが遺跡の調査を進めていた。
('A`)「宝箱開けるぞー」
(´・ω・`)「トラップは?」
('A`)「もちろん解除済み」
(´・ω・`)「ならよろしくー」
ミ,,゚Д゚彡「この石像、これと似てるから!」
(`・ω・´)「そうか?それよりもこっちだろ」
_
( ゚∀゚)「でもそれだと、さっきの塔と位置がずれるよな?」
(`・ω・´)「だがこっちの方が似てるだろ?」
_
( ゚∀゚)「似てるのは……そうだなぁ」
ミ,,゚Д゚彡「難しいから……」
地図や画像を見つつ、
周囲の攻略をする。
もちろん攻略はちゃんと行われており地図も出来ているのだが、
点在する石像や石でできた塔、小さな門、
描かれた紋様を調査し、
上のフロアや目的の迷宮区で調査された内容と組み合わせていた。
パズルのような作業をしつつ戦闘を行うのは面倒ではあったが、
敵のレベルが低いため難しい行動ではなかった。
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(´・ω・`)「そろそろ次のがポップする時間だよ」
_
( ゚∀゚)「よし!」
笑顔で武器を構えるジョルジュの前に立つドクオ。
('A`)「お前はさっき戦っただろ?
今度はおれの番だろうが」
_
( ゚∀゚)「えー」
('A`)「調査宜しく」
武器を構えるドクオの後ろで、
唇を尖らせたジョルジュがつまらなそうにフサギコのそばに移動した。
ミ,,゚Д゚彡「……でもそうすると、こっちが合わないから」
(`・ω・´)「ふむ。そうだな」
_
( ゚∀゚)「ういー。まだなんかあるのかよ」
ミ,,゚Д゚彡「石像を合わせると石舞台が合わなくて、
塔を合わせると、石像が合わないから」
_
( ゚∀゚)「なんだそりゃ」
(`・ω・´)「ショボン、迷宮区のポイントはこれで全部なのか?」
(´・ω・`)「いま連絡した。
でも、今の資料はアルゴさん監修で作ったはずだから大丈夫だと思うよ」
(`・ω・´)「ふむ……」
地図と地図をにらめっこする四人。
敵を倒したドクオが小さく「ヨシっ」と呟いていたが、
その声が聞こえるくらい静かな森だった。
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川 ゚ -゚)「下は難航しているようだ」
草原の中心に固まって休んでいるチームBのメンバー。
何人かは座っている。
自身で調合した回復POTで回復しながら喉を潤しつつ
ウインドウを見ていたクーが涼しい顔で呟くと、
それ以外のメンバーは疲れた顔で小さく頷いた。
川 ゚ -゚)「なんだみんなどうした?」
ξ;゚⊿゚)ξ「何であんたはそんな普通なのよ」
川 ゚ -゚)「ん?こちらは特に問題なく進んでいないか?」
<_プー゚;)フ「問題は無いかもしれないけどよ」
(゚、゚;トソン「ちょっと範囲が……」
川 ゚ -゚)「広いから疲れているのか。
それでも今日は人数がいるからまだ良いだろう」
(;´ー`)「これでクーがさぼってるなら文句も言えるのに……」
(;´・_ゝ・`)「調査をまとめつつちゃんと動いているからなぁ」
(;^ω^)「それを見て僕らも更に動くから、
調査はサクサク進むけど大変なんだおね」
|; ^o^ |「リーダーの鑑と言えば鑑ですが」
(; ゚д゚ )「あるべき姿なんだがな」
(;゚∋゚)))
川 ゚ -゚)「もう少し行くとエリアも狭くなるし、
その先には安全エリアもある。
そこで下と合わせて昼食の予定だから、
まずはそこまで頑張ってくれ」
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クーの言葉にそれぞれが答えると、
自然と座っていた者が立ち上がった。
川 ゚ -゚)「まだ時間は大丈夫だろ?」
(゚、゚トソン「はい。5分くらい余裕があります。
それに予定よりは3分ほど早いです」
( ´ー`)「もう休んだだーよ」
| ^o^ |「どうせなら安全エリアでがっつりと休みましょう」
( ゚д゚ )「ふっ。ならば進むか」
( ^ω^)「おっお。だお」
ξ゚⊿゚)ξ「そうね。
やること終わってるならさっさと行きましょう」
<_プー゚)フ「弁当を作ったのはショボンか?!フサギコか!?」
(´・_ゝ・`)「現金な奴だなお前も」
(゚、゚トソン「朝から楽しみにしてましたよ。エクストは」
( ^ω^)「おっおっお」
ξ゚⊿゚)ξ「まったく。
これで私が作ったと言ったらどんな顔するのかしら」
クーを除く全員がツンを見る。
ξ゚⊿゚)ξ「……なによ」
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( ゚д゚ )「冗談だよな」
(´・_ゝ・`)「嘘だろう?」
( ´ー`)「嘘はいけないだーよ」
| ^o^ |「ツンさんのギャグセンスもなかなかですね」
ξ゚⊿゚)ξ「…… …… マジよ」
全員の動きが止まり、
笑顔が凍り付き、
青褪めていく。
<_プー゚)フ「……おれはもうだめだ。みんな、先に行ってくれ」
( ゚д゚ )「バカを言うなエクスト。おまえを置いて先に行けるわけがないだろう」
崩れ落ちるように膝をつくエクスト。
その肩を力強く抱くミルナ。
<_プー゚)フ「だって、だって、……よりにもよって……」
( ゚д゚ )「大丈夫だエクスト!
ここはアインクラッドだ!
料理スキルを持っていないはずのツンが、
『弁当』など作れるはずがない!
アレは嘘だ!冗談だ!」
ξ゚⊿゚)ξ「…… ……。
手料理をご馳走したくて、
ひそかに鍛えていたのよ」
全員の目がブーンに注がれる。
(;^ω^)「おっおっ?」
その冷や汗を垂らした顔を見て、
二人とクーを除くメンバーの顔色が土気色に変わった。
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無言で体を震わせる者。
口に手を当て、自分の身体を抱きしめている者。
ぶつぶつと何かを呟きながら一人足踏みを続ける者。
そんなメンバーの姿を見るツンのこめかみには、
青い筋が浮かんでいた。
川 ゚ -゚)「ツン、嘘だよな?
今日ショボンとフサギコからお弁当預かったけど」
ξ#゚⊿゚)ξ「もちろん嘘よ。
ただの冗談。
料理スキル鍛える暇があったら細剣と裁縫鍛えるわよ」
全員の顔に生気が戻る。
空に向かって両手を広げ光を体いっぱいに浴びる者。
跪き、神に祈るような姿で感謝の言葉を口にする者。
身体を抱いたまま座り込み、安堵の吐息を吐く者。
ツンのこめかみの青筋が、さらに太くくっきりと浮かんだ。
ξ#゚⊿゚)ξ「お前達……」
(;^ω^)「と、とりあえず先に進むお。
トソン、もう時間だおね」
(゚、゚;トソン「あ、は、はい。そうですね」
いそいそと先に進もうとするブーン。
促されたツンもその斜め後ろに続き、
クーとトソン、残りのメンバーと動き始めた。
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ξ#゚⊿゚)ξ「大体、
なんで私の料理を食べた事が無いくせに、
そんなことを言われないといけないのよ」
(;^ω^)「ま、まあツン。
ツンの料理がどうこうじゃなくて、
ショボンとフサギコの料理が食べたいだけじゃないのかお」
ξ#゚⊿゚)ξ「いや、あれは違う。
そういうんじゃない。
私の料理のことを変な風に誰かから聞いたのよきっと」
(;^ω^)「と、とりあえず先に進むお」
ξ#゚⊿゚)ξ「いやまてよ。
私の料理を食べた事のあるのはブーンとクー、そしてドクオ。
ショボンは確か無いはず」
(;^ω^)「ツ、ツン、クエスト中は他の事を考えたらだめだお」
ξ#゚⊿゚)ξ「クーの料理の腕は私と似たり寄ったりだし、
人にそういう事は言わないはず」
川 ゚ -゚)「(信じられているのは嬉しいが、
ツン程ではないつもりなんだがな)」
ξ#゚⊿゚)ξ「ブーンには成功したのしか渡してないから、
そういう感想は持たない」
(;^ω^)「(あ、あれは成功品だったのかお!?)」
ξ#゚⊿゚)ξ「つまり犯人は……ドクオ!」
川 ゚ -゚)「(ドクオ、骨はひろってやろう)」
(;^ω^)「(ごめんだおドクオ。
っていうかドクオは失敗作を食べさせられてたのかお!?)」
ξ#゚⊿゚)ξ「ドクオ……。許さん」
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右手で細剣を力強く握ったツン。
それを横目で見た二人は、
それぞれにドクオの事を思っていた。
('A`)「ふぃっくしょん!」
(´・ω・`)「大丈夫?
……風邪?じゃないよねぇ」
('A`)「シラネ。
どうせツン辺りがおれの悪口でも言ってるんだろ」
(´・ω・`)「ははは」
(`・ω・´)「ショボン、さっき貰ったデータだけどよ」
(´・ω・`)「うん?
エギルさんから直接送ってもらった追加データだよね。
どうかした?」
(`・ω・´)「迷宮区の外周データ、
最初のと変わってないか?」
(´・ω・`)「ん?外周が?」
慌ててウインドウを開くショボン。
アイテムを出し、目の前の空間に地図を投影した。
(´・ω・`)「こっちが最初の奴。
で、こっちが今貰ったやつ」
更に地図が浮かぶ。
よく見ると微妙に異なっている箇所があった。
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(´・ω・`)「ホントだ。よく似てるけど、ちょっと違う」
(`・ω・´)「どういう事だ?
変化するってことか?」
(´・ω・`)「いや、最初の地図の外周が消えたわけじゃなく、
隠し通路?なのかな。
道が増えてるんだ」
('A`)「道が増える?」
(´・ω・`)「もちろんもとからあったのが発見されたんだと思うけど」
(`・ω・´)「攻略組は何をやっとる」
(´・ω・`)「いや、違うと思う」
(`・ω・´)「ん?」
(´・ω・`)「きっと僕達がこちらで何かをしているんだよ。
その『操作』に合わせて隠れていた道が出てきたんじゃないかな」
('A`)「……でもおれら、なんかやったか?」
(´・ω・`)「分からない。
でもほら見て」
古い地図を消し、遺跡の地図を出すショボン。
そして遺跡の地図を少しだけ回して重ねた。
(´・ω・`)「ほら、外周と遺跡の形が少し重なった」
('A`;)「それは無理矢理過ぎないか?」
(`・ω・´)「……いや。そうか。
石像の位置を重ねたんだな」
(´・ω・`)「うん。
これは石像の位置を重ねた。
きっと、像、塔、舞台、門といった、
キーと思われている石で造られたものにはまだ何かあるんだよ。
それぞれが少しずつずれたりしていたけど、
像の位置を合わせたら今まで重ならなかった外周が重なった部分がある」
('A`)「でも、おれ達石像に何かやったか?
調査はしたけど特に目新しいことはやってないぞ」
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(´・ω・`)「うん。僕も覚えはない。
でも、新しい発見だよ。
それぞれのキーをもっと詳しく調べてみよう。
迷宮区にいる皆さんに調べてもらうようアスナさんに連絡する。
あと血盟騎士団以外にもエギルさん達がいるし、
他にも連絡が出来る人がいるはずだから、
分かる全員に一斉送信しておくよ。
特に外周周辺の新しい道の調査をしてもらおう」
ウインドウを出すショボン。
メッセージを打ち始めると、
戦闘をこなしていたジョルジュとフサギコが
晴れ晴れとした顔で三人のもとに歩いてきた。
両側に鬱蒼としげる木々を見て、
ミルナは笑顔を見せた。
( ^ω^)「やっと……だおね」
( ゚д゚ )「ああ。やっと道の両側が見渡せるようになった」
それを横から見ていたブーンも同じ様に笑顔で話しかける。
(゚、゚トソン「トラップも前のエリアで終わりましたから、
ここは時間をかけられますよ」
| ^o^ |「あれは本当に厄介です」
<_プー゚)フ「次の次で休憩だよな!」
川 ゚ -゚)「その前の調査がある」
<_プー゚)フ「分かってるけどよー」
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川 ゚ -゚)「分かっているなら良いが、
よろしく頼むぞ」
<_プー゚)フ「え?あ、うん。頑張る」
首をかしげながらミルナに近寄るエクスト。
そしてそのまま二人で左側の端にある石像を調査しに行った。
川 ゚ -゚)「なんだあいつは。変な顔して」
(゚、゚トソン「エクストが変な顔をするのはいつもの事ですが、
今回は気持ちは分かりますよ」
ξ゚⊿゚)ξ「ホント相変わらずエクストにはキツイわね」
(゚、゚トソン「そうですか?」
ξ゚⊿゚)ξ「天然かよ!」
(゚、゚トソン「養殖気味です」
ξ゚⊿゚)ξ「養殖かい!
って、気味ってなによ、気味って」
川 ゚ -゚)「漫才は良いからトソン、
今回は気持ちが分かるというのはなにかあるのか?」
三人は道の中央におり、その先ではブーンとブーム、シラネーヨが戦闘を。
左側にエクストとミルナ。
右側をクックルとデミタスが調査をしている。
(゚、゚トソン「今回の作戦が始まってから、
クーさんずっとピリピリしてましたけど、
ここにきて急に穏やか……とは違うけど、
普段通りくらいになったので」
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川 ゚ -゚)「……私の普段が穏やかではないと言われたような」
ξ゚⊿゚)ξ「そこは流しなさい」
(゚、゚トソン「ぜひ流してください」
川 ゚ -゚)「解せないが良しとしよう」
ξ゚⊿゚)ξ「で?なんかスッキリしたの?」
川 ゚ -゚)「別にスッキリしたわけじゃない。
今も不安なのは変わらない。
けれど、信じてみようと思ったんだ」
ξ゚⊿゚)ξ「ショボンを?」
川 ゚ -゚)「今回に限って……いや、限ってではないな。
自分の安全を考えるという点に関しては時々信じることはできないし、
今回もどうせ無茶するだろうからその辺は信用しない。
だいたい、いくら人数不足とはいえあんな作戦を」
ξ゚⊿゚)ξ「まあ……そうね。
シャキンと合流するまで一人になるスケジュールだったし。
それまでの間にどうにかなったらどうするつもりなのか」
川 ゚ -゚)「普通の相手なら口で延ばすことはできるだろう。
だが、相手によっては問答無用で襲ってくる」
(゚、゚トソン「では何を信用したんですか?」
川 ゚ -゚)「あの二人を」
ξ゚⊿゚)ξ「ああ」
(゚、゚トソン「なるほど」
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川 ゚ -゚)「一人では無理だけど、
あの二人も居たら何とかしてくれるだろ。
と、信じることにしたんだ」
(゚、゚トソン「ショボンさん、驚くでしょうか」
川 ゚ -゚)「驚かせられたらうれしいな」
ξ゚⊿゚)ξ「ふふ」
川 ゚ -゚)「ん?なんだ?」
(゚、゚トソン「どうしたんですか、鼻で笑ったりして」
ξ゚⊿゚)ξ「鼻でなんか笑ってないわよ!
微笑ましく思って呟いたのよ!」
(゚、゚トソン「失礼しました。で?」
ξ゚⊿゚)ξ「まったく……。
ちょっと気分良くなっただけよ。
なんか、『チーム』だなって思って」
川 ゚ -゚)「お前が言うか」
(゚、゚トソン「ツンさんが言いますか」
ξ゚⊿゚)ξ「はいはい。どうせ個人で動くわよ。
でも仕方ないでしょ」
(゚、゚トソン「戦闘が終わりました。
今から13分52秒、ポップしない予定です」
突然トソンが機械的に呟くと、
道の先で戦闘を行っていたブーン達三人がにこやかに歩いてきた。
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( ^ω^)「終わったおー。」
| ^o^ |「ほとんど出る幕がありませんでした」
( ´ー`)「タイミングの復習で終わっただーよ」
( ^ω^)「おっお。二人が後ろにいてくれるから安心して戦えたお」
| ^o^ |「おだてられるのも嬉しいです」
( ´ー`)「分かっていても、悪い気はしないだーよ」
( ^ω^)「おっおっ。
お世辞とかじゃないおー」
ξ゚⊿゚)ξ「はいはい。
じゃあ私達も調査をしましょうか」
川 ゚ -゚)「そうだな。ブーン、ツン、ブームは左側の先を、
私とトソンとシラネーヨは右側の先に行こう」
両側の調査班を見て即座に指示を出すクー。
川 ゚ -゚)「トソンは残り4分になったら教えてくれ」
(゚、゚トソン「はい。わかりました」
指示に従い二手に分かれる六人。
その時、声が聞こえた。
「あーー!!!
ツンさん!ツンさん!ツンさーーん!!」
ξ゚⊿゚)ξ「は?」
逆側からやってきた一つの影。
「偶然ですねー!」
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ξ゚⊿゚)ξ「……あんた、なんでここで」
眉を顰めるツン。
他のメンバーも近寄る者を見てから、ツンを見た。
ζ(;ー;*ζ「こんなところで会えるなんて!」
ウインドウを閉じたモナーが立ち上がると、
椅子の下で丸まっていたビーグルも立ち上がり、
モナーの足にすり寄った。
( ´∀`)「準備は大丈夫もな?」
▼・ェ・▼「きゃん!」
( ´_ゝ`)「連絡が来たのか?」
( ´∀`)「流石アルゴさんもなね」
(´<_` )「一人で大丈夫か?」
( ´∀`)「向こうで二人と合流するから大丈夫もなよ」
( ^Д^)「え?誰かいましたか?」
( ´∀`)「もなもな。
二人もいるもなよ。
というか何故敬語もな?」
( ^Д^)「いや、なんか、殺気というか……。
敵に回したらやばそうな気がして」
( ´∀`)「もなもな。
プギャーがバカなことをしない限り敵になったりしないもなよ」
.
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( ^Д^)「気を付けます」
立ち上がり、愛用の三又の矛、
もちろん以前よりも格段とレベルの高いものだが、
形状は同じ三又のそれを手にするモナー。
そして視線で自身の装備を確かめた。
( ´∀`)「ビーグル、頼むもなよ」
▼・ェ・▼「キャン!」
左手から足首までの半身を隠すマントの裾からビーグルが顔を覗かせて鋭く鳴いた。
( ´_ゝ`)「準備万端だそうだ」
( ´∀`)「もなね」
ニッコリとほほ笑む。
そしてテーブルを離れ、三人を見た。
( ´∀`)「では、行ってくるもな。
三人もそろそろもなね。頑張るもな」
三人に軽く手を振って転移門に向かうモナー。
ビーグルはマントの影にうまく隠れながら足元に付いていった。
(´<_` )「モナーもしっかりな!」
( ^Д^)「頑張ります!」
( ´_ゝ`)「手加減してやれよ!」
振り向かず、片手だけ挙げて三人の声にこたえる。
そして転移門に消えた。
.
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( ^Д^)「……」
(´<_` )「大丈夫か?プギャー」
( ^Д^)「なんか、モナーが怖かった」
( ´_ゝ`)「ぶち切れてたからな」
(´<_` )「モナーが嫌いなやり方だからな」
(;^Д^)「いつも穏やかな人が本気で切れると怖いってやつか」
( ´_ゝ`)「……ま、そんなとこだ」
(´<_` )「さて、おれ達もそろそろ準備するか」
( ^Д^)「こっちも予定ではそろそろ……あ」
ウインドウを開くプギャー。
(´<_` )「来たか?」
( ^Д^)「ああ。行ってくる」
ウインドウを閉じて立ち上がるプギャー。
( ´_ゝ`)「頑張れよー」
( ^Д^)「当然だ。
兄者、弟者もしっかりな」
(´<_` )「当然だ」
( ´_ゝ`)「頑張れよー」
( ^Д^)「なんか気が抜けるぞ兄者」
( ´_ゝ`)「お前は少し肩の力を抜いたほうが良いからな。
出所を見誤らないようにな」
.
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( ^Д^)「!……。
ああ、分かってる。
ありがとう」
ニヤリと笑った後、
表情を引き締め、
そして少しだけ緩めてサムズアップを二人にした。
それに対し同じようにサムズアップで返す二人。
( ^Д^)「じゃ、行ってくる」
街から外に出る門に向かうプギャー。
その背中を見守る二人。
( ´_ゝ`)「弟者、準備は出来ているか?」
少し後、二人の視界の片隅にメッセージの到着を告げるランプが灯った。
立ち上がる二人。
声もかけず、
視線すら交わさずとも、
そのタイミングは完全に一致していた。
(´<_` )「聞くまでもないだろ。兄者」
( ´_ゝ`)「そうだな」
カフェを出て、同じ方向を見て歩く二人だった。
.
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_
( ゚∀゚)「ごちそうさま!」
(´・ω・`)「はい、お茶」
_
( ゚∀゚)「さんきゅー!」
ミ,,゚Д゚彡「食後のデザートもあるから」
(`・ω・´)「豪勢だなおい」
('A`)「メンバーの大半が出てるときはこんなもんだぞいつも」
(`・ω・´)「やっぱり仲間に料理人がいるのは良いな。
作戦中も豪勢だ」
('A`)「いや、うちは特殊だと思う」
(´・ω・`)「食事は大事だよー」
ミ,,゚Д゚彡「大事だから!」
チームAの面々は安全エリア内の片隅にシートを広げ、
その上で食事をとっていた。
(`・ω・´)「ま、他のギルドやパーティーでこんなことをしているのはほとんどいないだろうな」
('A`)「おれは反対したんだぞ。
シートだって容量をとるわけだし」
(´・ω・`)「だから出来るだけ容量の少ないのを用意しているわけだし」
(`・ω・´)「ふかふかだけどな」
ミ,,゚Д゚彡「寝そべっても大丈夫だから!」
.
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('A`)「ツンとモララーが本気出したからな」
(`・ω・´)「凄いなあの二人」
_
( ゚∀゚)「あの二人が手を組めば作れないものないんじゃないか?」
(´・ω・`)「さすがにそんなことは無いと思うけど」
('A`)「そう思わせる実績はある」
ミ,,゚Д゚彡「二人とも凄いから」
穏やかに会話をつづける五人。
もちろん武器から離れる様なことは無いが、
一見すればただのお茶会のように見える。
('A`)「さて、そろそろ動くか?」
しばらくの間談笑したのち、表情を曇らせたドクオが呟くと、全員の表情が引き締まる。
(´・ω・`)「うん。もうすぐ予定時間だよ」
_
( ゚∀゚)「上の奴らも食べ終わった頃か」
(´・ω・`)「うん。みんな動くはず」
ミ,,゚Д゚彡「午後も頑張るから!」
(`・ω・´)「そうだな」
('A`)「ああ」
そしてそれぞれに立ち上がり、
身支度を整え始めた。
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ζ(゚ー゚*ζ「ごちそうさまでした!
本当に美味しかったです」
ξ゚⊿゚)ξ「それ言うの何度目よ」
フィールドダンジョン『Blesstart』を、
先程とは逆方向に向かって歩いているツン。
そしてその横を歩くデレ。
接近戦向きのツンの細剣と中距離も可能なデレの両手棍。
七割方はツンが倒しているが、
デレも充分戦力となっていた。
ζ(゚ー゚*ζ「相変わらずツンさんはすごいですね」
ξ゚⊿゚)ξ「そう?」
ζ(゚ー゚*ζ「はい。
ものすごく強くて、綺麗で、裁縫とかできて……」
ξ゚⊿゚)ξ「もちろん努力はしたけど、所詮はスキルよ。
スキルさえ鍛えれば、誰でも出来る事」
ζ(゚ー゚*ζ「それが出来ている人が少ないから凄いんです!」
ξ゚⊿゚)ξ「はいはい。ありがと」
ζ(゚ー゚*ζ「『綺麗で』に関しては何かないんですか?」
ξ゚⊿゚)ξ「同じくらい可愛い子にそんなこと言われてもねぇ」
ζ(゚ー゚*ζ「うっ。そう来ますか。
褒められるのは嬉しいですけど、
ツンさんほどじゃないです」
ξ゚⊿゚)ξ「あんたもなかなかちゃんと認めるわね」
ζ(゚ー゚*ζ「はい!」
.
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ξ゚⊿゚)ξ「まったく」
口調は呆れているが、
笑顔で会話しているツン。
デレも照れたように笑いながらその横を歩く。
ξ゚⊿゚)ξ「しっかしさっきも思ったけど、
相変わらず武器をデコってるのね」
ζ(゚ー゚*ζ「可愛くないですか?」
ξ゚⊿゚)ξ「可愛いには可愛いけど、
使い辛くないの?
耐久値とか下がるって聞くけど」
ζ(゚ー゚*ζ「大丈夫ですよ?
私は色を変えたりパーツを付けるくらいですから。
基本の持ち手の場所は色や柄を付ける程度ですし」
ξ゚⊿゚)ξ「ふーん」
ζ(゚ー゚*ζ「ツンさんもデコったらいいのに。
そんなに可愛いのに、細剣は普通だからちょっとアンバランスですよ」
ξ゚⊿゚)ξ「そうねー。
今度考えてみようかな」
ζ(゚ー゚*ζ「やりましょやりましょ!
その銀色の細剣もカッコいいですけど、
黒とか赤に染めたらもっと可愛いですよ!」
ξ゚⊿゚)ξ「そうね……考えとく。
あ、そろそろ右ね。
その先にある特徴的な木の根元から見つかるみたい」
ζ(゚ー゚*ζ「え!ここなんですか?」
ξ゚⊿゚)ξ「ら、らしいわよ」
.
-
デレの勢いに押され、腰の隠しポーチから渡されていた地図を取り出すツン。
自分の位置を確認しつつ、右を指さす。
既に『草原』と言っても良いほど広い道に戻っていたが、
視界の先に何とか『道の端』がわかる。
ζ(゚ー゚*ζ「地図も読めるんですね!」
ξ゚⊿゚)ξ「あんたそれ、馬鹿にしてるように聞こえるわよ」
ζ(゚ー゚*;ζ「い、いえ、そういう事ではないんですけど」
ξ゚⊿゚)ξ「ま、私もリアルでは得意じゃなかったけどね。
こっちに来てからよ。
ちゃんと分かるようになったのって」
ζ(゚ー゚*ζ「ほえーーーー」
ξ゚⊿゚)ξ「あざとい感心の仕方ね」
ζ(゚ー゚*;ζ「え、あ、いや、思わず漏れただけです!」
ξ゚⊿゚)ξ「はいはい。じゃ、さっさと採取しましょ」
ζ(゚ー゚*ζ「はい!」
道の端に向かって歩く二人。
ξ゚⊿゚)ξ「それにしてもあんた、あれ何に使うの?」
ζ(゚ー゚*ζ「え?」
ξ゚⊿゚)ξ「いや、確かに『クラムライト』はあまり採取できない鉱石だけど、
特に強い武器や防具が作れるわけじゃないじゃない」
ζ(゚ー゚*ζ「あ、知らないんですかツンさん。
遅れてますよー。
『クラムライト』は添加剤に使うことによって、
武器の強度を2から5も上げることが出来るってことが分かったんです!」
.
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ξ゚⊿゚)ξ「え?」
ζ(゚ー゚*ζ「ダメですよーツンさん。
それくらい押さえておかないと」
ξ゚⊿゚)ξ「それ、『ロクラムイト』と間違えてない?」
ζ(゚ー゚*ζ「…………え?」
ξ゚⊿゚)ξ「防具に使っていた添加剤だけど、
一部の武器にも使うと強度を上げることが出来る事が分かったのは、
『ロクラムイト』のはずだけど?
(兄者とブーンが見つけてたし)」
ζ(゚ー゚*ζ「え、いや、でも、『クラムライト』って書いて」
慌ててウインドウを開き、アイテムを取り出すデレ。
それは道具屋で配られている新聞で、
少し高額だが信頼できる情報のみが載っていることで有名だった。
ζ(゚ー゚*ζ「ほら、ここ、ここ……に………」
語尾が小さくなり、黙り込んでしまうデレ。
ξ゚⊿゚)ξ「……どんまい」
ζ(゚ー゚*ζ「……はい」
ξ゚⊿゚)ξ「クラムライトもオレンジ色のきれいな鉱石だったはずだし、
とりあえず採取していこうか?
モララーに何か作らせればいいし」
ζ(゚ー゚*ζ「……そうします」
とぼとぼと歩くデレを見て困ったような笑みを浮かべるツン。
ξ゚⊿゚)ξ「次から気を付ければいいだけよ。
なんか気になるのがあったら、
まず私とかモララーに相談するようにしなさいね」
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ζ(゚ー゚*ζ「……ありがとうございます」
ツンの言葉に笑みを見せるが、
あからさまに無理をしているように見え、
ツンは再び困ったように笑った。
会話が弾まぬまま二人は歩き、道の端に到着する。
目の前には木々が生えているが、
その中に一本、これもあからさまに『何かある』と感じさせる木があった。
ξ゚⊿゚)ξ「これね」
ζ(゚ー゚*ζ「そうですね」
ξ゚⊿゚)ξ「採取、しないの?」
ζ(゚ー゚*ζ「しないとですよね」
ため息をつき、のろのろと木に向かうデレ。
ζ(゚ー゚*ζ「本当、ダメだなぁ。わたし」
ξ゚⊿゚)ξ「……まったく」
ζ(゚ー゚*ζ「……見つからないし」
ξ゚⊿゚)ξ「はぁ?」
しゃがんでいるデレの横に同じようにしゃがむツン。
.
-
ξ゚⊿゚)ξ「ちゃんとクリックしなさいよ」
ζ(゚ー゚*ζ「え、でも……。ほら、出ないんです」
ξ゚⊿゚)ξ「その手袋がいけないんじゃないの?
私がやってあげるから、ほら、ちょっと横にどいて」
ζ(゚ー゚*ζ「……はい。
ほんとにわたしってダメダメだ……」
ξ゚⊿゚)ξ「全く」
その場を移動するデレ。
代わりにツンが入り、しゃがんで木の根元のポイントをクリックする。
ξ゚⊿゚)ξ「ほら、採れた」
ウインドウを出して採取した品を確認するツン。
その後頭部に向かって、両手棍が振り下ろされた。
.
-
以上、本日の投下を終了します。
乙や感想やステマの突っ込み、
いつも本当にありがとうございます。
またよろしくお願いします。
ではではまたー。
-
おツン
昨日はなんかあるかなってちょっと期待してた(´・ω・)
-
デレの襲撃理由は、「私よりかわいいやつが許せない」とかそんなパターンかねえ。
ともあれ乙乙。
-
乙乙
デレは最初会ったときから色々計算して動いてたんだろうな
-
あああ乙
-
それでは今日の分の投下を始めます。
宜しくお願いします。
.
-
6.
チームAは遺跡の調査を続けていた。
細かい遺跡の調査はほぼ終了し、
後は中央の大樹の調査と、
攻略組から送られてくる地図データとの照合、
そしてチームBが調べデータとの統合性調査となっていた。
(´・ω・`)「それじゃあそろそろたいちゅ」
('A`)「(噛んだ……)」
ミ,,゚Д゚彡「(噛んだから……)」
_
( ゚∀゚)「(見事に噛んだなおい)」
(´・ω・`)「大樹に向かおうか」
(`・ω・´)「何にも無しかい!」
(´・ω・`)「ん?何のこと?」
(`・ω・´)「今思いっきり噛んだだろうが!」
(´・ω・`)「?何のこと?
変なシャキンだな。
というか、シャキンが変なのは最初からか」
(`・ω・´)「おまえ達も突っ込めよ!」
( 'A`)
ミ ,,゚Д゚彡
_
( ゚∀゚)
(`・ω・´)「目を合わせろよー」
.
-
(´・ω・`)「ほらほら、無駄口叩いてないで行くよ」
(`・ω・´)「……はい」
歩き出すショボンの後ろに続くシャキン。
その後ろに三人が続く。
シャキンが小声で「ナー『ブ』ギアのくせして……」
などと言っていっていたが、
その肩をドクオが首を横に振りながら軽く叩くと呟くのも止めた。
そして五人が二つエリアを移動した時、
人影が見えた。
(´・ω・`)「……人がいるね」
本来ならば出てくるはずのモンスターがポップせず、
その先で戦っている三人が見えた。
_
( ∀ )「あれは……」
( ФωФ)「ショボン殿!」
戦闘を終えたロマネスク、ヒッキー、フィレンクトがこちらに気付き、
ロマネスクがゆっくりとショボン達に向かって歩いてきた。
( ФωФ)「ジョルジュも一緒であるか。
久し振りであるな!
元気か!?」
_
( ゚∀゚)「おう、おっさん!
おっさんこそ元気か!?」
( ФωФ)「おっさん呼ばわりされるのも久し振りであるな」
笑いながらジョルジュに近寄るろマスク。
ジョルジュも近寄り、拳と拳をぶつける挨拶をした。
(´・ω・`)「ロマネスクさん、ヒッキーさん、こんにちは。
あと、……フィレフィレさん?」
.
-
(;‘_L’)「フィレンクトと申します!」
( ФωФ)「二人は知り合いなのであるか?」
(´・ω・`)「あ、『フィレフィレ』は違うんですね。
いつもお店に来ていただきありがとうございます。
フィレフィレさんは店の方によく来ていただいています。
前にギルドマークが見えたので、
ANGLERの方なのは知っておりましたが」
( ФωФ)「なるほどなのである」
(‘_L’)「はい。
改めて自己紹介させていただきます。
ANGLERで事務系を取り仕切っております、
フィレンクトと申します」
(´・ω・`)「ご丁寧にありがとうございます。
ギルドVIPでギルマスをしているショボンと申します」
(‘_L’)「『フィレンクト』と申します」
(;´・ω・`)「は、はい、分かりました」
頭を下げあう二人。
(´・ω・`)「今日はギルドの皆さんでクエストですか?」
(‘_L’)「はい」
(-_-)「ロマが、
鉱石の採取をしようって」
(´・ω・`)「鉱石?
このエリアに何か特別なものありましたか?」
( ФωФ)「『ロクラムイト』である!
ショボン殿!
最近話題の鉱石である!」
(´・ω・`)「『ロクラムイト』?」
.
-
(*ФωФ)「お、知らないであるか?
最近話題の鉱石なのである。
最近、添加物として使うと使い方によっては
武器の強度を上げることが出来ることが分かったのである。
ショボン殿の知らない情報を吾輩が知っていたとは」
(´・ω・`)「いや、それは知ってますけど、
このエリアで採取できるって話は聞かないなと思って」
( ФωФ)「え?」
(´・ω・`)「今のところ採れました?」
(‘_L’)「採れておりません」
(´・ω・`)「ですよね?
何か情報を間違えてないですか?」
(-_-)「ロマネスク……」
( ´ФωФ)「確かここで見つかるって聞いたし……」
('A`)「もしかして、『クラムライト』と間違えてるとか?」
(´・ω・`)「あ」
('A`)「確かここでも採れるよな?あれ」
(´・ω・`)「うん。大樹のエリアで」
(-_-)「『ロクラムイト』、『クラムライト』……」
(‘_L’)「ロマネスク殿……」
( ´ФωФ)「だってー」
(-_-)「だってじゃないよまったく。
だからこういうのはフィレンクトに任せておけって」
(‘_L’)「ちゃんと私が調査するべきでした」
.
-
( ´ФωФ)「ギルマスらしいことしたかっただけなのである」
(-_-)「ショボンさんの真似をしようとしても駄目だよ」
( ´ФωФ)「はーい」
(‘_L’)「これからはこういうのは私にちゃんと相談してください」
( ´ФωФ)「はーい」
ミ,,゚Д゚彡「……なんとなくデジャヴを感じるから」
三人の会話を聞いていたフサギコがシャキンを見ると、
ドクオ達三人もシャキンを見ていた。
(`・ω・´)「おれは最初からミルナ達に頼るから違うな。
あいつらもショボンに聞きに来るだろ?」
(´・ω・`)「いや、そんなに来ないよ。
ちゃんと自分で調べてるみたいだよ?
ミルナもデミタスも」
(`・ω・´)「え?マジ?
ちゃんとショボンに聞けって言ってあるのに」
('A`)「シャキン……」
ミ,,゚Д゚彡「シャキン……」
胸を張るシャキンを見て呆れたようにその名を呟く二人。
ショボンとジョルジュは顔を見合わせて苦笑した。
( ФωФ)「みっともないところをお見せしたのである」
幾分か気落ちした様に見えるロマネスクがショボンに近付いてきた。
(´・ω・`)「まあ間違えは誰にでもありますから」
( ФωФ)「それで、その『クラムライト』は大樹というところで採取できるのであるか?」
.
-
(´・ω・`)「ええ。このフィールドでは確かあそこだけです」
( ФωФ)「そうであるか。
折角だから取りに行こうと思うのであるが、
このフィールドにはボスクラスの敵は出ないと記憶しているのであるが……」
(´・ω・`)「はい。出ません。
ここはフィールドダンジョンですが、
クエストに使用されるだけで、
街道でもありませんし」
( ФωФ)「であるよな」
ふり返り、ヒッキーとフィレンクトに自慢げに笑う。
それを見て、あからさまに頬を引きつらせる二人。
( ФωФ)「では行こうと思うのである。
ところで皆さんはどちらに行かれるのであるか?」
(´・ω・`)「僕達も大樹に向かうところです。
途中のエリアで用事があるのでゆっくりの予定ですが」
ショボンの言葉に視線を走らせるシャキン達四人。
( ФωФ)「おお!
それでは途中までご一緒できるのであるな」
(-_-)「なに喜んでるのさ」
(‘_L’)「皆さんにもご都合がありますよ」
( ´ФωФ)「だめであるか?
(´・ω・`)「……途中まで、
というか、二つ先のエリアまでならご一緒できますよ」
( ФωФ)「そうであるか!
あ、良ければ何かお手伝いできることがあれば、やらせてほしいのである」
.
-
(´・ω・`)「それには及びません。
これは請け負った仕事での調査で報酬が発生していますから、
ギルド内及びこちらから依頼したメンバーでやらないと」
( ФωФ)「そうであるか……。
調査と言っておられたが、
このダンジョンのクエストであるか?」
(´・ω・`)「いえ、クエストではなくこのダンジョン全体のですね。
遺跡や地形や道、すべてを調査しています」
( ФωФ)「それは凄いのである。
あ、そういえばさっき前のフロアの巨像を調べた時、
初めて見るアイテムを拾ったのである」
(´・ω・`)「え?」
( ФωФ)「これであるが、
タップしても名前も出てこないので、
あとで道具屋さんに持っていくつもりなのであるが」
ウインドウを操作し、革袋を取り出すロマネスク。
そしてその中から、少し大きめのビー玉のようなアイテムを取り出した。
( ФωФ)「ショボン殿はご存知であるか?」
そう言いながら親指と人差し指でつまむように持ち、
目の高さまで上げた。
( ФωФ)「ビー玉であるな」
陽光を反射して水色に輝いている。
(´・ω・`)「見たことはないですね……」
( ФωФ)「ジョルジュ、見たことないであるか?
さっきから黙っているであるが」
_
( ゚∀゚)「ん?ああ、いや、おれも見たことは無い。
それにショボンが見た事が無いものを
おれが知ってるってことも無いだろ」
.
-
(´・ω・`)「そんなことは無いと思うけど」
( ФωФ)「まあ手に取ってみるのである。
出来ればタップして情報を見てほしいのである」
革袋に手を突っ込み、
五個のビー玉を取り出した。
( ФωФ)「五個あるのであるが、
吾輩もヒッキーもフィレンクトも分からなかったのである。
でも皆さんなら何か分かるかもしれないのである」
(´・ω・`)「今日は識別系のスキルを鍛えているのがほとんどいないので……」
( ФωФ)「そうなのであるか?」
ショボンが言った時には既に四人に配り終えており、
差し出されたビー玉をショボンも手にした。
(´・ω・`)「……では、一応」
それぞれに、黒、青、赤、白、黄の球が渡され、
ショボンは黒色の球をタップした。
(´・ω・`)「これは!」
ショボンがロマネスクの顔を見たと同時に、
横の森の奥で小さな爆発が起きた。
そしてそこから白い光がひろがり、
八人の視界を白く染めた。
.
-
7.
川 ゚ -゚)「それでは三人とも、よろしく頼む」
( ^ω^)「おっおっお。任せろお」
( ´ー`)「頑張るだーよ」
| ^o^ |「役目は分かっていますから大丈夫です」
食事をしたエリアから先、
道の真ん中でこちらから手を出さない限りたたずんでいるだけの巨大紫蟷螂を素通りし、
さらに二つ先のエリアに来ていた。
川 ゚ -゚)「……ツンもやってくると思うが」
( ^ω^)「……ツンが来る前に終わらせて、
逆に迎えに行ってくるお」
川 ゚ -゚)「ああ。そうだな。
それも良いだろう」
ニッコリとほほ笑んだブーンに笑顔で返すクー。
その表所を見てVIP以外のメンバーは驚愕する。
川 ゚ -゚)「なんだその反応は」
(゚、゚トソン「い、いえ、正直びっくりしただけです」
川 ゚ -゚)「本当に正直で不躾だな。
人の笑顔を見て驚くとは失礼だぞ」
(゚、゚トソン「もちろん微笑や笑顔も今まで見たことはあったのですが、
今のような『笑顔』は初見でしたので」
川 ゚ -゚)「……そうか?」
.
-
大きくうなずいているVIP以外のメンバーを見て、
少し眉をひそめながらブーンとクックルを見る。
(;^ω^)「おー。そんなことは無いと思うけど」
( ゚∋゚)『あまり見せないかもしれない』
こまった様に呟いたブーンに比べ、
クックルは取り出したボードに冷静に書いていた。
川 ゚ -゚)「そうか……気を付けよう」
( ゚∋゚)(というか、ブーンの屈託のない笑みにつられるんだろうな)
クックルの思ったことはミルナやデミタス、
そしてトソンも感じていたが、
口には出さず他のメンバーと同じようにただ驚いた表情をしていた。
川 ゚ -゚)「ま、そんなことはどうでもいいか。
トソン、時間は大丈夫か?」
(゚、゚トソン「あ、は、はい。
……予定通りですね。
素通りしたタイミング、
エリア移動したタイミングも合わせましたから」
川 ゚ -゚)「あとどれくらいだ?」
(゚、゚トソン「十分三十……いえ、十分二十秒ほどです」
.
-
川 ゚ -゚)「分かった。
それでは三人とも、
私達は先のエリアで戦っているから、
万が一やばい時は戦線をそこまで下げてくれ」
( ^ω^)「大丈夫だお!」
川 ゚ -゚)「それも一つの方法として、
無理はしないでほしいという事だ」
( ´ー`)「無理はさせないだーよ」
| ^o^ |「トソンさんのようにはいきませんが、
精一杯頑張ります」
川 ゚ -゚)「二人とも頼んだ」
クーの言葉に心強い返事で返す二人。
( ^ω^)「おー。信用無いおー」
そして少しむくれたブーンを見て全員が笑った。
.
-
8.
クー達六人がエリアを移動し、五分ほどが経過した。
( ´ー`)「ブーンは大丈夫か?」
( ^ω^)「お?何がだお?
これから来る紫カマキリはめんどくさいけど勝てない敵じゃないお」
( ´ー`)「あ、いや、それはおれも心配してないだーよ。
その……ほら……」
( ^ω^)「ツンの事なら心配だお」
( ´ー`)「まあ、そうだよな」
( ^ω^)「でも、この件でツンを心配するのは彼女に失礼だお」
( ´ー`)「え?」
( ^ω^)「ツンは彼に負けるほど、弱くないお」
( ´ー`)「え、いや、でも」
| ^o^ |「残り三分、二人とも準備は大丈夫ですか?」
( ^ω^)「おっお。準備万端だお」
愛用の片手剣を右手で握りしめるブーン。
( ´ー`)「おれも大丈夫だーよ」
( ^ω^)「ツンは、今までずっと頑張ってきたんだお。
あの時から、ずっと、本当に、本当に。
だから、大丈夫だお。
それに、ツンと彼の相性はツンに分があるから大丈夫だお。
普通なら両手斧対細剣は、レベルが同じくらいなら細剣不利だけど、
ツンの場合は大丈夫なんだお」
.
-
( ´ー`)「……ブーンがそういうなら、大丈夫なんだーよ」
| ^o^ |「そうですね。我々は我々の役目に向き合いましょう」
二人も武器の準備を改めて行う。
| ^o^ |「まずは三人で攻撃し、HPバーを三本消すわけですが……」
( ´ー`)「そこはおれたち二人が主体だーよ」
( ^ω^)「お?
ちゃんと僕もやるお」
| ^o^ |「残り一本はブーンさんにお任せするわけですから、
そこまでは私達に任せてください」
( ^ω^)「その時も二人にはやってもらうことがあるから、
その為にもちゃんと戦うお」
( ´ー`)「おれはローテの1番目、
ブームは2番目、ブーンは3番目だーよ」
| ^o^ |「1.2.1.2.1.2.3の順で行きましょう」
( ^ω^)「おー。わかったお。
でも大変だって思ったら声かけてすぐ出るお」
( ´ー`)「そんな場面は無いだーよ」
| ^o^ |「!そろそろです!」
三人の視線が紫蟷螂のやってくる予定の方向に向いた。
そして武器を構える。
( ω )「…… …… ツンは大丈夫 …… だお」
一番後ろ、
少し離れた場所に移動したブーンの呟きは二人の耳には届かず、
強く握りしめた片手剣の剣先は少し震えていた。
.
-
9.
『Aridend』遺跡はフィールド上のダンジョンであり、
近くの街のクエスト用のダンジョンであるだけだと思われていた。
それに対し『Blesstart』は『中央道路』と呼ばれる通り、
街と街をつなぐ道でもある。
その大きさと途中に現れるボスクラスの敵、
そしてクエストの受注もあるたりフィールドダンジョンでもあるのだが、
基本は『道』である。
ただその街と街をつなぐのが『Blesstart』だけではないため、
今では『道』として使う者はほとんどいない。
( ´_ゝ`)「さて、例の森まで何エリアだ?」
(´<_` )「すぐだすぐ。
この次の次だ。
覚えておけよ」
( ´_ゝ`)「久しぶりに会って挨拶したら可愛すぎて忘れた」
(´<_` )「確かに可愛かったが二度と兄者は会うのは禁止だな」
クー達が進んでいる『Blesstart』を、
逆側から歩き始めた兄者と弟者。
もちろんクー達が『Blesstart』に入るところを見守った彼らがそこにいることが出来るのは、
『安全で速く辿り着けるもう一つの道』を利用した為である。
今の時間にこちらから進めばクー達が戦闘中に合流でき、
モンスターを後ろから奇襲が出来る計算である。
しかし兄者が歩みを止め、
弟者をまじまじと見つめた。
.
-
並んで歩いていた双子の兄が歩みを止めたため、
数歩先に歩いた弟者も足を止めて振り返った。
(´<_` )「どうした兄者」
( ´_ゝ`)「そうか、とうとう弟者にも少女の良さが分かったか。
次は幼女だな」
(´<_`#)「この戦いが終わったらマジで殺すぞ」
( ´_ゝ`)「やーん。
弟者こわーい」
(´<_`#)「アホなこと言ってないでさっさと行くぞボケ!」
次のエリアに移動する二人。
現れた巨大アリを斧と鎚で、簡単に粉砕する。
もちろん『簡単に』倒せるのは、今までの努力の結果だった。
( ´_ゝ`)「我が最愛の弟よ!」
(´<_`#)「兄者死ね!」
( ´_ゝ`)「やんこわーい。続きよろしくー」
(´<_`#)「本気で殴るぞバカ兄貴!」
二匹のアリを倒すときにした会話はこれだけだが、
流れるようなタイミングで攻撃を入れ替えていた。
(´<_` )「まったく……」
( ´_ゝ`)「どうかしたか?」
(´<_`#)
( ´_ゝ`)「イライラはお肌の天敵だぞー」
(´<_`#)「しるか!」
.
-
そして二人はエリアを移動し、
エリアの中央に円形の森があるフロアに辿り着いた。
( ´_ゝ`)「これが下から伸びてる大樹の先端とはね」
(´<_`#)
( ´_ゝ`)「なんだよ機嫌なおせよー」
(´<_` )「……まったく」
ため息交じりに呟いた弟者。
そして森を見ている兄者を見ると、
その表情が変わった。
(´<_` )「兄者?」
生まれた時からの付き合いだがあまり見た事が無い、
いや、アインクラッドに来てからは時折見る表情。
研ぎ澄まされた、鋭利な刃物を思わせる、
そして今日は今までで一番、
同じ顔のはずなのに、怖さを感じるその表情。
( ´_ゝ`)「……来るぞ」
弟者にだけ聞こえるように呟いたその言葉を聞き、
視線の先を見た。
/ ゚、。 /「流石武具店 の 店主か。
奇遇、だな」
身長よりも長い柄。
その先には肩幅よりも長く大きな刃物。
死神が持つような長柄の鎌をもった青年が、
森の影から現れた。
( ´_ゝ`)「奇遇、ねぇ……」
.
-
口調は暢気だが、
その表情は、瞳は、
強敵と対面した時のようだった。
そして弟者は思い出す。
人殺しを快楽とする者達に、
兄者と二人で対峙したあの時を。
(´<_` )「兄者……」
( ´_ゝ`)「ダイオード、だったか」
/ ゚、。 /「この 鎌、すごく いい」
( ´_ゝ`)「おれの作った武器だからな」
(´<_` )「兄者……」
/ ゚、。 /「どんな モンスターにも 勝てる、気がする」
( ´_ゝ`)「生憎と、おれはモンスターじゃない」
ウインドウを開き、肩に担いでいた巨大金鎚を仕舞う。
そして今まで使っていた物より二回りほど小ぶりな頭の着いた金鎚を取り出した。
頭は小さくなったが柄の長さは先ほどよりも長く、
頭とは逆側を大地に杖のように突くと、
頭の部分は兄者の肩を少し超える位置にあった。
(´<_` )「兄者!」
( ´_ゝ`)「弟者、先に行け」
(´<_`;)「バカなことを!」
( ´_ゝ`)「おれ達が行かなければ、
あいつらが危険になるやもしれん。
何が重要かを考えろ」
.
-
(´<_`#)「おれにとって一番重要なのは!」
( ´_ゝ`)「『仲間』だ。
今のお前にとって一番大事なのは、『仲間』だ。
間違えるな」
(´<_` )「……兄者」
自分を見ないで淡々と話す兄を見て、
弟者は一歩後退する。
(´<_` )「すぐ戻る」
そして下唇を噛んで何かから耐えるような表情をした後、
巨大斧を肩に担いだままダイオードに向かって走り出した。
(´<_` )「……!」
そしてそのままダイオードの横を通り過ぎる。
(´<_` )!
素通りできたことに驚いたのは弟者だけで、
兄者はただダイオードを見ており、
ダイオードも兄者だけを見ていた。
ダイオードを通り過ぎた後、
一度だけ後ろを見たが立ち止まることは無く、
弟者はそのままエリアを駆け抜けた
( ´_ゝ`)「武器屋しか狙わないのは徹底しているんだな」
/ ゚、。 /「この 武器は、お前を ころすために 産まれた」
( ´_ゝ`)「おれが武器を作るのは、
その武器で使用者が生きるためだ。
自分の命をやるためじゃない」
/ ゚、。 /「嘘 だ。
武器は、人を 殺すためにある」
.
-
( ´_ゝ`)「……一度売った以上、
その武器を何に使おうが買ったやつの自由だ。
だからお前が何に使おうが、
使い道に対して文句は言わない。
けどな……」
杖のように持っていた柄の長い鎚を天を衝くように掲げ、
視線はダイオードに固定したまま大きく振り回し、
そしてまるで槍のように構えをとる兄者。
( ´_ゝ`)「おれや、
おれの大事な人間に害が及ぶなら話は別だ。
その鎌、返してもらうぞ」
/ ゚、。 /「……この武器は お前を殺す。
そうしたら、墓標に してやる」
( ´_ゝ`)「ちゃんとコルは返してやるよ。
黒鉄宮の中の牢獄中じゃ使い道は無いだろうけどな」
ずっと無表情だったダイオードの口元が、
ほんの少しだけ笑ったように見えた。
.
-
以上、今日の投下を終了します。
乙と感想ありがとうございます。
そっか。エイプリルフールにcmをやればよかったのか。
と、ちょっとだけ後悔しました。
でも話の流れ的に、もうおふざけが出来る流れでもないんですよね。
というわけで、当分は淡々と投下をするつもりですが、
また突然何かしでかしたらすみません。
ただ話しに関しては触れられませんが、
何かありましたら、書いていただいたら返答したいと思っております。
いつも読んでいただいて本当にありがとうございます。
ではではまたー。
-
いよいよ直接対決か 緊張感が半端ないな
乙でした
言うほど騒ぐほどの事でもないし、cmでも何でも作者の自由にやっていいと俺は思うけどなー
それもまた作者や作品の色だと思うし
-
うん。やりたいようにやったらいいよ。
-
乙!
はーゾクゾクする
あと誤字
>>468 大変の思いを → 大変な
>>548 チームBが調べデータ → 調べた
>>549 近寄るろマスク。 → ロマネスク
>>553 「だめであるか? → 「だめであるか?」
>>556 その表所を見て → その表情
>>564 小ぶりな頭の着いた → 付いた
-
乙
作者の好きにやったらいいんだよ
正直自分は申し訳ないがCMに興味ないから飛ばしてるけど、CMを入れることに文句は全くないよ
-
お金が動くわけでも無いし好きに書いていんじゃね?
次回が楽しみだわ!乙ー
-
残りのメンバーとの戦いが楽しみだわ。おつ
-
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-
新着レスで常時表示されるのが目障りなのでかきこ
-
続きまだかな〜
-
色々ありがとうございます。
少し投下しまーす。
>>570 様
ありがとうございます!
……誰か校閲して……。(´つω・)
.
-
10.
目的のエリアに辿り着いたクー達チームB。
エリアに入ると同時にエクストとデミタスが一番前に立ち、
二列目にトソンとミルナ、
三列目にクーとクックルが立って武器を構える。
<_プー゚)フ「やるぜやるぜやるぜ!」
(´・_ゝ・`)「おれは前で特攻するキャラじゃないんだがな」
( ゚д゚ )「そうか?
おれはシャキンやエクストが前にいるより安心だが」
(゚、゚トソン「そうですね。
二人よりは安心して後ろにいられます」
<_プー゚)フ「なんだよ。
おれが危なっかしいとでもいうのか?」
(゚、゚トソン「最近は闇雲に突っ込まなくなりましたけどね」
( ゚д゚ )「シャキンより酷かった」
(´・_ゝ・`)「エクストとシャキンと比べられても嬉しくないな」
<_プー゚)フ「……泣くぞ」
(゚、゚トソン「今は実力に伴った突進だから良いって事ですよ」
( ゚д゚ )「闇雲ではなくなったな。
ちゃんと状況を見て突っ込んでる」
(´・_ゝ・`)「うちのギルドで安心して先頭を任せられる二人と比べられて、
ぎりぎり勝ってる部分を褒められても嬉しくないってことだ」
.
-
<_プー゚*)フ「なんだよなんだよ、褒めても駄目だぞ」
口元を緩めて歩くエクスト。
(´・_ゝ・`)「(ちょろ過ぎだろ)」
( ゚д゚ )「(ちょろすぎて不安になるな)」
(゚、゚トソン「(本当にちょろいですね)」
その横と後ろを歩く三人の眉間には、
うっすらと皺が浮かんでいた。
川 ゚ -゚)「(あんなちょろくて今までよく生き残ってきたな)」
四人とは少し間を開けて歩くクーとクックル。
(;゚∋゚)「あのちょろさはなかなか心配だ」
川 ゚ -゚)「そうだな」
(;゚∋゚)「!え?」
川 ゚ -゚)「ん?どうした?」
(;゚∋゚)「今、おれの声が聞こえたのか?」
川 ゚ -゚)「?ああ。普通に聞こえたがどうした?」
(;゚∋゚)「今喋ったつもりが無かったんだ」
川 ゚ -゚)「思わずつぶやいたか」
(;゚∋゚)「いや、そんなつもりは無かったんだ」
川 ゚ -゚)「?だから、『思わず』なんじゃないか?」
( ゚∋゚)!
.
-
川 ゚ -゚)「……クックルはずっと気を張っていたからな。
ギルドに入る前はもちろん、
ギルドに入ってからも。
大勢といる時はいつもだ。
モナーやショボン達と、
二人や三人でいる時はそうでもないと聞くが」
( ゚∋゚)「え?いや、そんなことは」
川 ゚ -゚)「だけど最近は表情も穏やかになってきたし、
大人数でいるときの笑顔も柔らかくなってきていた。
そこにきてデミタスやエクストと話せるようになった。
ショボンやモナーが本当に喜んでいたぞ」
( ゚∋゚)「クー……」
川 ゚ -゚)「もちろん、私やツン、ブーンやドクオ、
ギルドの全員が喜んでいる。
負担にならないよう静かにしていたがな」
( ゚∋゚)「……みんな……そうだったのか。
……おれは、……本当に馬鹿だな」
川 ゚ -゚)「ん?どうした?」
( ゚∋゚)「いや、なんでもない」
クーにだけ聞こえることを意識しながら呟く。
川 ゚ -゚)?
そして不思議そうに自分を見るクーに、
照れくさそうに微笑んだ。
(゚、゚トソン「そろそろ出ます!」
トソンの声に合わせて武器を構える面々。
すると道の先の空間が歪んだ。
.
-
<_プー゚)フ「本当なら前門の虎、後門の狼ってやつだよな」
不敵な笑みを浮かべながら呟いたエクスト。
その呟きを聞き、ほぼ全員が視線だけをエクストに向けた。
<_プー゚)フ「え?おれ間違ってる?」
(´・_ゝ・`)「いや……」
(゚、゚トソン「それを言うなら『前に大蜘蛛後ろから大蟷螂』だろ……
って、思っただけですよ」
<_プー゚)フ「なんだよ比喩じゃないかよー」
( ゚д゚ )「(トソンナイス。
エクストが諺を使ったことにビックリとか流石に言えないからな)」
川 ゚ -゚)「エクストもそんな表現を使えることにびっくりした」
( ゚д゚ )
<_プー゚)フ「泣くぞ」
先程と同じセリフ。
しかしその表情は全く違い、
爛々と目を輝かせながら口元だけ笑みを浮かべていた。
(゚、゚トソン「(戦闘モードですね)」
『Blesstart』で決まった行動を行うと、
途中で巨大蜘蛛と戦うことになる。
しかも戦闘中に後方から巨大蟷螂が襲ってくるというオプション付きだった。
川 ゚ -゚)「前から巨大蜘蛛、途中後ろから巨大蟷螂。
そして横には蜘蛛を守ろうと兵隊蟻が現れる。
どちらかというと四面楚歌に近いかもな」
(´・_ゝ・`)「やめて!エクストのヒットポイントはもうゼロよ!」
.
-
<_プー゚)フ「ぶー」
エクストの表情が緩み、
全員の顔からも緊張が少し消えた。
<_プー゚)フ「さんきゅ、肩の力抜けた」
川 ゚ -゚)「巨大蜘蛛に対する攻撃のメインはエクストだ。
意気込みは頼もしいが、
すこし余裕を持ってくれ」
<_プー゚)フ「ああ。わかった」
ニヤリと笑うエクスト。
けれど先程とは違い口元だけじゃなく瞳にも柔らかさがあった。
( ゚д゚ )「(かなわんな)」
(゚、゚トソン「(かないませんね)」
ミルナとトソンが同じような感想をクーに覚えていると、
目の前のポリゴンが完全に巨大蜘蛛に形を変えた。
川 ゚ -゚)「今回は蟷螂をブーン達が抑えている。
その分さっさと済ませて他に回る予定だが、無茶はしないように!」
全員が武器を掲げ、数人は声を上げ、その言葉に答える。
そしてエクストとデミタスが巨大蜘蛛に向かって駆けだした。
.
-
11.
白い光に視界を奪われて目を閉じたジョルジュ。
_
( -∀゚)「みんな!大丈夫か」
そしてゆっくりと目を開けると、そこは別の場所だった。
_
( ゚∀゚)「……ここは」
( ФωФ)「ジョルジュ!」
_
( ゚∀゚)「おっさん……」
( ФωФ)「ここはいったい?」
_
( ゚∀゚)「さっきの光がなんかのトラップだったんだろうな」
キョロキョロと周囲をうかがった後ウインドウを開いて地図を出す。
_
( ゚∀゚)「ここにいるのはおれ達だけで……、
……今の場所がマップに反映されてない。
場所移動と個体識別信号をロストさせるトラップだったのか」
ウインドウを切り替えながら、もう一度周囲を見回す。
_
( ゚∀゚)「もしくは全然違う空間に飛ばされてるか。
出入り口は一つ確認できるけど、
どこに繋がるか分からない以上闇雲に動くのは悪手。
まずはメッセージを打って自分の生存連絡と、
あいつらの安否確認。
トラップでロストしているだけなら有効時間があるはずだから、
時間を確認しながら待機。
15分経過しても何も起きない場合はエリアの特性の可能性が高いから、
充分注意しながら移動を開始する。
現段階で敵もポップしてないから、
おそらくここは安全エリアなんだろう」
.
-
メッセージウインドウに文字を打ち込み、
仲間に一斉送信するジョルジュ。
_
( ゚∀゚)「ま、おそらくメッセージもブロックされてるだろうから、
まずは待機だな」
ウインドウを閉じ、武器を持ったままロマネスクを見るジョルジュ。
_
( ゚∀゚)「どうしたおっさん?
鳩が豆鉄砲を食ったような顔して」
( ФωФ)「い、いや、ちょっとビックリしたのである」
_
( ゚∀゚)「これくらい、うちのギルドのメンバーなら当然だからな。
ショボンとクーに鍛えられてる」
近寄ってくるロマネスクに両手剣を突き付けるジョルジュ。
ロマネスクは驚いた顔で歩みを止めた。
( ФωФ)「ど、どうしたのであるか?」
_
( ゚∀゚)「さっきのトラップ。
誰かが発動させた」
( ФωФ)「そ、そうなのであるか!?」
_
( ゚∀゚)「下調べじゃあの場所に時間発動によるトラップなんて確認されていない。
つーか、宝箱はもちろん、トラップ自体発見されていない」
( ФωФ)「見つかっていないだけじゃ」
_
( ゚∀゚)「あんなやりつくされているフロア、
フィールドダンジョンで?
それに、もしも新たに宝箱やトラップが備え付けられていたとしても、
誰がそれを発動させたのかってことになる。
生憎と、おれの仲間にそれをする奴はいない」
( ФωФ)「……吾輩の仲間にもいないのである」
_
( ゚∀゚)「仲間……か」
.
-
( ФωФ)「ジョルジュ、
何を考えているのかは知らんが、
何か思い違いをしているのである。
ジョルジュには吾輩に剣を向ける理由などないはずであろう」
持っていた片手剣を大地に突き刺し、両手を上げるロマネスク。
その表情は困惑していた。
_
( ゚∀゚)「……そうだな。
おれには、無いはずだな」
( ФωФ)「であろう、だからこの剣を」
_
( ゚∀゚)「おれには無い。
けれど、あんたにはあるんじゃないか?」
( ФωФ)「ジョルジュ?」
_
( ゚∀゚)「……殺人ギルド、『ANGLER』のギルドマスターであるあんたになら!」
(;ФωФ)「な、なにを言って!
さ、ささ、殺人ギルド?いったいな、なにをいって」
_
( ゚∀゚)「おれ達を殺して、
『ANGLER』の名前を広めるために!」
(;ФωФ)「何を言っているのであるか!
落ち着くのである!
マタンキのことでギルドを疑われるのは仕方ないことであるが、
あれはマタンキだけで吾輩たちは!
吾輩たちはそんなことは考えていないのである!」
_
( ゚∀゚)「……もう、いいだろ」
(;ФωФ)「何か勘違いをしているのである!
ショボン殿であるか!?そんなことを言っているのは!?」
_
( ∀ )「……もういいだろ!!
頼むよ、本当のことを言ってくれ。
おれを後ろから切り殺したいのかよ……。
なあ、……ロマネスク」
.
-
( ФωФ)「……ジョルジュ」
両手剣をロマネスクに突き付けたまま顔を伏せるジョルジュ。
その振るえる切っ先を見ながら困惑の表情を見せていたロマネスクだったが、
ジョルジュが自分の顔を見ていないのを知ると、
ゆっくりと表情を変え、口の端だけを上げた笑みを浮かべた。
.
-
12.
('A`)「さて、そろそろ本音トークをしないか?」
(-_-)「な、なにをですか?」
直径10メートル以上ある円形のエリアに飛ばされたドクオとヒッキー。
非常時の処理を済ませたドクオがヒッキーに向けて片手剣を突き出している。
('A`)「(この光景、傍から見たらおれが悪役なんだろうな)」
目の前でリスのように震えながらおびえた表情を見せるヒッキーを見ながら、
ドクオはそんなことを考えていた。
(;-_-)「ど、ドクオ、さん?」
('A`)「ん?いや、今のお前をショタコン(デミタス)が見たらおれが糾弾されるのかなって思ってた」
(;-_-)「え?え?」
('A`)「(昔だったらこの姿を見ただけでいらついてただろうな。
でも今は全くイラつかない。
……多分、みんなと、ハインが居てくれるから……)」
(;-_-)「あ、あの……」
('A`)「ああ悪い。
最高の仲間と最愛の女のこと考えてた」
(#-_-)
ドクオの言葉に思わず睨みつけるヒッキー。
('A`)「お、本当の顔だな」
(;-_-)「え、あ、いや、なんのことですか。
と、とにかく、剣が怖いので……」
.
-
('A`)「おれと同等の強さのくせして何言ってるんだよ」
(;-_-)「ぼ、僕はそんなに強くないです!」
('A`)「だから、一度剣を交えているおれにそんなこと言っても無駄だって」
ドクオが手首を返すと、
突き付けている片手剣の先が陽光を反射し、
ヒッキーの顔に光の線を作った。
そしてその瞬間、ヒッキーの瞳が怪しくぎらついたのをドクオは見た。
('A`)「(さてどうしたもんかな。
下手すると実力は同レベルだ。
あいつが来る前に心を折りたいところだけど、
ショボンじゃあるまいしそんなことおれに出来るかって話だよな)」
(-_-)「な、何か勘違いを……」
('A`)「……うちのギルマスがよ、
今この世界で殺人をするやつを幾つかに分類分けしたんだ」
(-_-)「ぼ、ぼくは……」
('A`)「その中で、
ここでの殺人がリアル世界での死につながっていることを本当に理解している奴は、
ほとんどいないってのが、うちのギルマスの持論」
(-_-)「そ、それが……」
('A`)「自分も閉じ込められた被害者。
たとえこの世界で殺しても、
本当にリアルの世界で死んでいるなんて分からない。
なんてことを思ってるやつらだな。
それに、例え本当に死んだとしても殺したのは自分じゃない。
ナーヴギアが殺したんだって思ってるやつ」
(-_-)「そ、それは、そうなんじゃ……」
.
-
('A`)「確かにそうかもな。
でも、おれ達は言うならば死刑執行台に登らされて、
首に縄を付けられた状態なんだ」
(-_-)「え?」
('A`)「あるいは電気椅子に座っている状態。
もしくはギロチンに首を固定された状態。
そしてその手には、ボタンが握らされている」
(-_-)「な、なにを言って……」
('A`)「そのボタンを押すと、どこかで誰かが首を吊り、
あるいは誰かの電気椅子に電気を流し、
もしくはギロチンが落ちて、だれかの首が胴体から離れちまう」
(;-_-)「……」
('A`)「そして言うんだ。
『本当にそうなるなんて思わなかった。
悪いのは俺にこのボタンを持たせたやつだ。
殺したのは機械だから俺じゃない』って。
ちゃんと説明を受けているのに、
自分の意志で押しておきながらな」
(;-_-)「……」
('A`)「ここでの『Player Kill』ってのは、
そのボタンを押す行為。
殺人なんだよ。
お前に、その覚悟が本当にあるのか?」
(-_-)「ぼ、ぼくはそんなこと……」
('A`)「そんな覚悟、無いよな。
ただあいつに言われてやってるだけなんだろ?」
(-_-)!
.
-
('A`)「(……ここか?)
あいつに言われて、
あいつに唆されて、
あいつの言いなりに、
あいつに言われるがままに、
捨てられるのが怖くて、
やっているだけなんだろ」
(#-_-)「ぉ……ぉ……ぉ…… ……」
('A`)「そんなのは本当の仲間なんて言わない。
ただの隷属。
奴隷と一緒だ。
そして洗脳されているだけ。
おまえだって、使い捨ての駒なんじゃないのか?」
(#-_-)「お……お……お……おま……」
('A`)「本当は分かっているんだろ?
あいつはお前のことなんかちゃんと考えていない。
自分の欲望だけに忠実な、クソみたいな奴だって」
(#-_-)「おまえに何が分かる!」
左の腰に下げていた片手剣を瞬時に閃かせドクオの片手剣を打ち払おうとするが、
右手の動きを察知したドクオの動きの方が早く、
それには出来なかった。
しかし距離をとる事には成功し、
右手に持った片手剣をドクオに向けて構えをとる。
(#-_-)「独りだった僕を仲間にしてくれたロマネスクの事を!」
怒りでヒッキーの持つ剣先が震えている。
(#-_-)「僕を一人にしたあの世界を!
恐怖で震えていても誰も助けてくれなかったこの世界を!
復讐するすべを教えてくれたロマネスクの事を!」
.
-
興奮し、大声を出したことによって震えた手を抑える様に片手剣を両手で持ち、
けれどさらに大声を出す。
(#-_-)「お前に!お前に!
最初から仲間がいて守られていたお前に何が分かる!」
肩を震わせ、
身体を上下させて呼吸をするヒッキー。
だが自分を見るドクオの視線を感じ、
後ずさりしながら剣を下ろした。
(;-_-)「あ、いや、その、ぼく、は、その……」
('A`)「なるほどね。
それで……か」
(;-_-)「いや、その、今のは、その……」
('A`)「一見似ている、
いや、自分よりも劣っているように見えるおれが、
仲間と楽しくやってるの見たら、
そりゃむかつくよな」
(;-_-)「いや、その、今のは、その……」
('A`)「確かにさ、
ブーンと幼馴染だってのは、偶然だ。運だ。
ツンと幼馴染だっていうのも、運だ。
ショボンと友達になったのもブーン絡みだし、
おれが努力したからじゃねえ。
けどな、おれのことを親友だって言ってくれる二人の事を、
胸張って親友だって言えるように、
おれは努力してきた。
おれと話していてもツンがバカにされないように、
努力してきた。
親父が死んで自暴自棄になって友達だと思っていた皆が離れていった時にも、
そばにいてくれたブーンとツン。
頭良くて、金持ちで、スポーツだってそこそこできて、
見た目だって悪くなくて、おれとなんか接点なんか全然なかったのに、
おれの中二病の戯言や訳分かんない知識を凄いって聞いてくれて、
何かあると意見を求めてくれるようになったショボン。
おれは、みんなの横に立ちたいから、努力してきた」
.
-
(;-_-)!
('A`)「なあ、本当に一人だったのか?
誰も手を差し伸べてくれなかったのか?
隣にいて待っていてくれるやつはいなかったのか?
少し前で振り返ってくれたやつはいなかったのか?
声をかけてくれたやつはいなかったのか?」
(#-_-)「ぅ……ぅ……ぅ……」
('A`)「この世界でもそうだ。
開いている門はあったはずだ。
他にも仲間を見つける手段はあったはずだろ?
全員がリアルのツレで繋がっていたわけじゃないんだから。
この世界にだって、他に繋がりを作る手段はあったんじゃないのか?」
(#-_-)「うるさい……うるさい……うるさい……」
('A`)「ここはMMORPGの世界だ。
Playerは自分だけじゃない。
生きている、人間と一緒にゲームしてるんだ。
リアルの世界で出来なかったことを、
まっさらな気持ちでやるためにこの世界に来たんじゃないのか?
理想の自分に生まれ変わるために来たんじゃなかったのか?
おまえは、今の状態で満足なのか?
人殺しが……お前のやりたかったことなのか?」
(#-_-)「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい!!」
片手剣を構えるヒッキー。
剣身が青白く光る。
(#-_-)「だまれーーーーー!!!!」
剣技の発動。
ほんの少しの助走でドクオのそばに瞬時に近付き、
すれ違いざま剣を振りぬく。
('A`;)「くっ」
.
-
身を捩って足首だけの力で横に飛ぶドクオ。
ヒッキーの剣先はわき腹をかすめた。
('A`;)「(避けきれない!)」
ヒッキーの構えと初撃の動きから使われた剣技を理解し、
通常の動きでは二撃目はともかく三撃目以降を避けるのは困難だと考えたドクオは、
同じく剣技を発動。
だがそれは片手剣の技ではなく、
体術の技だった。
(#-_-)「はぁ!?」
剣を持っていない左手を緑色に光らせたドクオが、
剣を放り投げた先、
誰もいない、
何もない空間に向かってその左手を突き出し、
まるでその左の拳に引っ張られる様に体を移動させた。
四連撃のうちの三つを何もない場所で放ったヒッキーの視線の先で、
着地に失敗したドクオがゴロゴロと転がり、
すぐに立ち上がることもできず、
それでもこちらを見ながら拾い上げた剣を持ち直していた。
('A`)「あいつらのようにはうまくいかないか」
(#-_-)「なんだよそれなんだよそれなんだよそれ!」
.
-
('A`)「お前の知らない事なんか、この世界にはまだまだある。
おれだって知らないし、
知った顔して自信満々でおれ達に指示を出すうちのギルマスだって、
知らないことはまだいっぱいあるはずだ」
(#-_-)「なんなんだよなんなんだよ一体何なんだよお前は!」
('A`)「おれの知っていることなら、教えることが出来る。
おれ達の知っていることも、きっと教えてやれる。
そして、知らないことを一緒に知ることだってできるかもしれない。
でもそれには、お前が今までしてきたことを見つめなおすことが必要だ」
(#-_-)「むかつくむかつくむかつくむかつくむかつく!!」
('A`)「……剣で戦うのではなく、手を握りたかったんだけどな」
剣技後の硬直が解け、片手剣を持ち直すヒッキー。
同じく硬直が解けているドクオが立ち上がり、
片手剣を構えた。
(#-_-)「殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる」
頭に浮かぶカーソルをオレンジに変えたヒッキーと、
HPバーを1ドット減らしたドクオが、
二人の盾無し片手剣士が、
互いを見ながらそれぞれに剣を構えた。
.
-
以上、今回はここまでにします。
ではではまた〜。
.
-
乙乙
そろそろ全面決戦かな
-
>>586 振るえる切っ先 → 震える
-
13.
ミ;,,゚Д゚彡「や、やめるのが良いから!」
( <●><●>)!
ワカッテマスの片手斧がフサギコに向かって振り下ろされるが、
余裕をもって彼はかわした。
ミ;,,゚Д゚彡「や、やめるから!」
フサギコはこのエリアに飛ばされた後、
ウインドウを開きながら周囲を確認しようとした。
そこに生まれた隙をつかれて後方から攻撃をされたが、
ワカッテマスの踏み込みが甘かったのと、
斧を振り下ろされる前に気付いたため腕に攻撃を受ける程度で済んでいた。
ミ,,゚Д゚彡「その武器は……」
そして今、フサギコのHPバーでは、
HPが減った時に一番最初に消えるドットが、点滅している状態だった。
つまり、計上するに値しないレベルの攻撃しか受けていないことになる。
ミ,,゚Д゚彡「手だけど、ちゃんと攻撃されたから。
防御力は上げてあるけど、
ワカッテマス君のレベルと通常の武器なら、
もっとヒットポイントは減るはずだから」
振り回される斧をかわしながらフサギコが声をかける。
ミ,,゚Д゚彡「その武器、攻撃力がほとんどない武器?」
( <●><●>)「……」
振り回していた斧を止めるワカッテマス。
.
-
二人がいるエリアは中央に一本の木があり、
その木の後ろにワカッテマスはまわった。
( <●><●>)「すぐに見抜かれることはワカッテいました」
木を挟んで対峙する二人。
ミ,,゚Д゚彡「こんなことをするのは止めた方が良いから!」
( <●><●>)「私は、やらなければいけないのです」
そう言いながら斧を構えて走り出すロマネスク。
ミ,,゚Д゚彡「!」
木の横を抜けてフサギコに近寄ろうとするが、
フサギコは彼とは逆方向に走り距離を置いた。
ミ,,゚Д゚彡「ダメだから!こんなことしちゃ!」
( <●><●>)「……もう、どちらかが死ぬしかないのはワカッテマス」
ミ,,゚Д゚彡「そんなの分からないから!」
更に追い、振り回される片手斧。
一見ただ振り回しているだけのように見えるが、
経験から動く身体は確実にフサギコを狙っている。
ミ;,,゚Д゚彡「くっ」
避けきれないと判断した一撃に、
刀を合わせてその動きを止める。
そして、ワカッテマスのHPバーが1ドット消えた。
ミ,,゚Д゚彡!
思わず刀を引こうとするが、
ワカッテマスは斧に力を込めたままであるためそのまま受け止める。
.
-
ミ,,゚Д゚彡「くっ(なんでワカッテマス君のヒットポイントが……)」
ワカッテマスの込める力と武器の威力。
自分の出す力と武器の威力。
どちらが勝ってもいけないと思い、
ギリギリのバランスで斧を受け止めているフサギコ。
ミ,,゚Д゚彡「(真っ向から武器がぶつかった時の勝敗は、
パワーと武器の能力、
そして武器の種類、相性から決定されるから。
武器の能力はこちらが勝っているとしても、
斧と刀でこの体勢なら斧の方が優位だから、
レア度で勝っていたとしても……。
ましてやあの程度の反撃で、
しかも刀で使い手のヒットポイントを削るなんて……)」
( <●><●>)「お願いします。
死んでください」
ミ;,,゚Д゚彡「そんなこと!できないから!」
( <●><●>)「それならば……」
大きな瞳を悲しげに曇らせ、
更に斧に力をこめるワカッテマス。
ミ,,゚Д゚彡「なんでこんなことを……。
(ショボンから、ドクオから、兄者から、
みんなから教えてもらったことを思い出すから……)」
( <●><●>)「あなたは私が攻撃したことに驚いていなかった。
本当に攻撃されたことには驚いていたようでしたが、
『私が』攻撃したことには驚いていなかった。
ならば、分かっているのではないですか?
今、私があなたを攻撃している理由を。
私は貴方たちの情報収集力を、
あの男ほど楽観視してはいません」
.
-
ミ,,゚Д゚彡!
( <●><●>)「だから、死んでください」
ミ,,゚Д゚彡!
更に強くなるワカッテマスの力。
フサギコは力の配分を狂わせたのか片膝をついてしまう。
( <●><●>)!
右手に持った斧に力をこめ、
上から下に、
真下にいるフサギコを狙うワカッテマス。
フサギコはその斧を横に向けた刀で受け止め、
片膝をついて耐えていた。
ミ,,゚Д゚彡「(!?
ワカッテマス君のこの体勢なら、
斧の剣技が発動するはず。
もちろん意識的に発動をしないことはできるけど、
これだけ力を込めているこの状態で?)」
( <●><●>)「フサギコさん……」
ミ,,゚Д゚彡「ワカッテマス君……」
斧を受け止めているフサギコの刀が徐々に下に落ち、
自然と二人の顔が少しだけ近づいた。
ミ,,゚Д゚彡「……僕は、死なないから。
そして君も、殺さないから」
( <●><●>)「そんな夢のようなこと……」
囁くように呟くフサギコに合わせ、
ワカッテマスも小声になる。
.
-
ミ,,゚Д゚彡「フサギコ一人だったら、無理だから。
でも、ショボンが居て、クーが居て、みんながいるから、
大丈夫だから……」
( <●><●>)「フサギコさん……」
ミ,,゚Д゚彡「独りでどうしたら良いかわからなかったフサギコを、
ショボンは助けてくれたから。
そして、知ったから。
だから、大丈夫。
VIPの皆は、人と人が助け合うことを知っている人達だから」
( <●><●>)「……私のしていることは、
助けてもらえるようなことではありません」
ミ,,゚Д゚彡「大丈夫。
三人とも、助けるから」
囁きながら、瞳だけで微笑むフサギコ。
( <●><●>)「!……フサギコ……さん……」
その言葉に縋るようにか細く自分が殺そうとしている者の名を呼ぶワカッテマス。
( <●><●>)「……ですが……」
ミ,,゚Д゚彡「その武器は!」
突然の大声。
思わず体を強張らせたワカッテマスの隙をついて後方に大きく飛ぶフサギコ。
しかし無理矢理だったため地面を転がり土煙を上げた。
そしてワカッテマスも斧に込めていた力の方向を微妙に横にずらされたため、
バランスを崩して膝をついてしまっている。
同じタイミングで起き上がる二人。
ミ,,゚Д゚彡「その武器の謎は全て解けたから!」
.
-
叫ぶフサギコ。
武器を構えたまま動きを止めるワカッテマス。
ワカッテマスに向かって少しだけ斜に構えて立ち、
右手に持った刀を人差し指のように突き出すフサギコ。
ミ,,゚Д゚彡「真実は常に一つだから!」
( <●><●>)「……え?」
ミ,,゚Д゚彡「し、真実は、常に一つだから!」
(;<●><●>)「そ、それは、永遠の小学一年生?」
ミ;,,゚Д゚彡「し、しんじつは、つねにひとつだから!!」
更に声を張るフサギコ。
困惑するワカッテマス。
ミ;,,゚Д゚彡「(何とかして時間を稼ぐから!)」
(;<●><●>)「(ど、どうするのが正解なのかさっぱりわかりません!)」
刀を前に突き出したフサギコ。
片手斧を構えつつも及び腰のワカッテマス。
奇妙な二人の対峙はしばらく続く。
.
-
フサは癒しだわwww
-
14.
別のエリアに飛ばされたシャキンはエリアの中央に立つと、
自分の身体を覆うには充分すぎる大きさの盾を軽々と担ぎながら、
周囲を観察していた。
もちろん右手には長めの片手剣を持っており、
その姿は立派な騎士に見える。
(`・ω・´)「でーてこーいよー」
その態度と軽さに目をつむれば。
(`・ω・´)「はーやーくー」
(‘_L’)「……まったく」
(`・ω・´)「!?よ!フィレフィレ!」
(;‘_L’)「フィレンクトです!」
(`・ω・´)「えー。フィレンクトよりフィレフィレの方が呼びやすいからなー」
(‘_L’)「……まったく……」
少しだけ歪んだ楕円の形をしたエリア。
木の影から槍を持ったフィレンクトから現れると、
少しだけ意外そうな顔をしたシャキンがすぐに笑顔で話しかけていた。
(‘_L’)「さて、私で意外でしたか?」
(`・ω・´)「じゃあ間をとって『フィレっち』とかどうだ?」
(;‘_L’)「どこが間なのかさっぱりわかりません!」
(`・ω・´)「おれ基準!」
.
-
(;-_L-)「あーもう、好きにしてください」
(`・ω・´)「じゃあフィレンクト」
(#‘_L’)「『フィレっち』じゃないんかい!」
(`・ω・´)「希望通り名前で呼んだのに何で怒るんだ?」
(#-_L-)「あーもう!」
イラつきを隠そうともせず槍を構えるフィレンクト。
シャキンは口だけで笑いつつ盾を構えた。
(#‘_L’)「私が来たのは意外でしたか?」
(`・ω・´)「いや別に?
消去法でフィレっちかワカッテマスだと思ってたし」
(#‘_L’)
.
-
(`・ω・´)「あれ?まだ怒ってる?」
(#‘_L’)「色々言いたいことはありますが、
幾つかは横に置いておいて、
では先ほどの表情はいったい何ですか?」
(`・ω・´)「ん?ああ、いや、思ったより普通に出てきたなと思って」
(‘_L’)「…… …… は?」
(`・ω・´)「いや、こうもっと劇的な登場をするかと思って」
(‘_L’)「…… 劇…… ……的?」
(`・ω・´)「なんつーの?こう、ミュージカルみたいに歌いながらとか、
よくある黒幕みたいに高らかに笑いながらとか」
(#‘_L’)「するわけないでしょそんなこと!」
(`・ω・´)「なんだー。つまらん」
突き出された槍を盾ではじくシャキン。
その勢いを使って距離をとる。
(`・ω・´)「せっかくの登場シーンなんだから凝ればいいのに」
(#‘_L’)「あなたの娯楽に付き合うほど暇ではありません」
突き出される槍をすべて盾ではじくシャキン。
しかしそのヒットポイントはいつの間にか削られ、
ドットが一つ点滅を始めた。
(`・ω・´)?
(‘_L’)「……不思議ですか?」
頭の上のカーソルをオレンジに変えたフィレンクトが、
少しだけ笑みを浮かべた。
.
-
(`・ω・´)「特殊効果を持った槍。
ってことか」
(‘_L’)「それはどうでしょう。
私の能力かもしれませんよ?」
更に槍を突き出すフィレンクト。
(`・ω・´)!
その動きは決してレベルの低いものではないが、
剣技ではないその突きはシャキンが遅れを取るものではなく、
連続で放たれるその突きをすべて盾ではじき、流した。
しかし一つ目のドットの点滅が早くなった。
(`・ω・´)「…… ……ふむ」
少しだけ表情を曇らせるシャキン。
(‘_L’)「いつまでも攻撃を受けるだけで良いのですか?」
(`・ω・´)「剣技の発動ではない以上、
武器の性能と考えるのが普通だよな。
武器の中には特殊効果があるものがあるから。
ハンマー系の武器なんかだと、
通常攻撃に衝撃波が付随している物なんかがあるから、
それなんだろう。
『ウインドスピア』の上級クラスでもそんな能力がある奴があったよな。
ただ……」
(‘_L’)「流石ですね。
この槍は『モンスーン=スピア』。
一定のスピードで突きを行うことで、
広範囲攻撃を繰り出すことが出来ます」
シャキンの言葉を遮るようにフィレンクトが話し、
そして槍を構える。
.
-
(`・ω・´)「良いのか?
ネタばらしして」
(‘_L’)「問題ありません」
言葉と同時に槍を突き出すフィレンクト。
流れるような連続突きだったが、
今度も盾に阻まれシャキンの身体を直接攻撃は出来なかった。
(`・ω・´)「……ふむ」
しかし一つ目のドットが消えた。
(‘_L’)「全ての攻撃を受け止めるのは流石ですが、
このまま攻撃を受け止めているだけならば、
ヒットポイントが削られるだけですよ」
(`・ω・´)「……なるほどね」
シャキンの顔から笑みが消え、
フィレンクトを睨んだ。
(‘_L’)「やっと本気になりましたか?」
(`・ω・´)「悪いけど、おれは人殺しをするつもりはない」
(‘_L’)「……バカなのか、もしくは余程の策でもあるのか」
(`・ω・´)「バカでも凄い策があるわけでもないさ。
ただ、おれは知っているだけさ」
(‘_L’)「ほお。
何を知っているというんです?」
(`・ω・´)「お前が知っている事と、
それプラス少しをさ」
(‘_L’)「……何を言っているか分かりませんが、
これを受けてもそんなことが言えますか」
.
-
フィレンクトが何度目かの連続突きを放つ。
剣技ではないそれは程々のスピードであり、
素早さに自信のある者なら避けることも可能にも見える。
(`・ω・´)「……」
しかしシャキンは今までと同じように盾に身体を隠した。
だが今までは大きな盾を左右上下に動かしつつも
最小の動きで突きを受け止めていたが、
今回は槍の一つ一つの動きに合わせて細かく盾を動かしていた。
(‘_L’)「!」
最後に一度強い一撃を放つとすぐにバックステップで距離をとるフィレンクト。
(`・ω・´)「終わりか?」
(‘_L’)「……」
シャキンのヒットポイントは欠けておらず、
点滅も開始していない。
(‘_L’)「……何故」
(`・ω・´)「街売りの武器や簡単に手に入る武器は、
情報屋のデータに画像付きで出てるよな。
でも、レア度が上がるにつれ画像が付いてなくなる。
それでもレア武器の所持者が気前良く画像データを渡してくれたやつは、
載ってる。
『MONSOON』も、その一つだ。
実際良くできていると思う。
その『SNAKE=SPEAR』に施した偽装は」
(‘_L’)「!」
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