したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

从 ゚∀从二人暮らしのようです(-_-)

37名も無きAAのようです:2016/05/07(土) 12:15:58 ID:KbZp5als0
ヒートの好意が嫌だった訳じゃない。
俺みたいな人間に手を差し伸べてくれるような人がいたのはきっと嬉しいのだと思う。
しかし俺はもう随分とそういう好意に触れてこなかったのだ。
火傷を負ってから人と接するのすら避けてきた。
きっと頭のCPUがどう処理して良いものか分からなかったのだ。
そう俺は言い訳を重ねる。一人の部屋で言い訳を重ねる。

一人で生きていけると思った。一人で生きていくしかないと思った。
こんな顔を誰にも見られたくない。受け入れられるはずがない。
気持ち悪いと思われるのが当然だ。だから隠したいのだ。
仕事も最低限の報告伝達を行なっていればいい。接客する事もない。
もう誰かを救うような仕事ではないけれど建築板金工の仕事にも誇りを持っている。
携わっていたマンションなどが完成すると誇らしい気持ちになる。
今の生活で十分に生きていける。そう思っていたしこれからもそうなのだ。

( ^ν^)「…」

しかしこの空虚感は説明出来ない。
情けない。今更こんな気持ちになるなどと。
たった一週間来ていただけなのに、ヒートが来ないと寂しいのだ。
アホらしい。我ながらアホらしい。たかだか中学生にどうしたというのか。
婚約者に逃げられてこのアパートに引っ越してから誰も部屋に上がった者はいなかった。
消防士時代の同僚とは極力連絡を取ろうとも思わないし今の職場にそれほど親しい者はいない。
両親も俺を避けているし地元から少し離れているので付近に知り合いは一人もいない。
こんな顔なのでデリヘルも呼ぶ事が出来ない。誰も他者がいるはずのない部屋。
自分という存在だけで満ち溢れていたこの部屋に初めて入った他者がヒートだ。
アパートの部屋という自己の世界に他者が入ってくる。これは大きな出来事だ。
あの時は近隣住民が不審な目で見ていたので緊急事態だった。仕方なかった。
それもたった一週間、俺が帰宅する時間に合わせてやって来て帰るまで。
久しぶりに誰かが作った食事。誰かと話しながら見るテレビ。
それが懐かしいと、思ってしまっているのだ。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板