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lw´‐ _‐ノvようがしだがのようです
1
:
名も無きAAのようです
:2016/01/29(金) 23:11:37 ID:cDAHHoYw0
lw´‐ _‐ノv
lw´‐ _‐ノv「……うん?」
lw´‐ _‐ノv
キョロv(‐_ ‐`≡´‐ _‐ノvキョロン
lw´‐ _‐ノv
lw´‐ _‐ノv「あっ、……そっか」
66
:
名も無きAAのようです
:2016/02/12(金) 22:43:31 ID:MHMfo0eE0
今週ちょっと間に合わなかったので、週末まで待って下さい
ごめんなさい……
67
:
名も無きAAのようです
:2016/02/12(金) 22:44:40 ID:ibSUotOY0
待ってるぜ
68
:
名も無きAAのようです
:2016/02/12(金) 22:46:28 ID:Ac8RuUQ.0
あ?ふざけてんじゃねーよ
楽しみに待ってます
69
:
名も無きAAのようです
:2016/02/13(土) 02:23:45 ID:FjmYd.3g0
だがしかしと一緒に休むのか・・・
70
:
名も無きAAのようです
:2016/02/20(土) 23:55:24 ID:pPupg2UI0
lw´‐ _‐ノv
lw´‐ _‐ノv ドクンドクン……
lw´‐ _‐ノv
心臓が高鳴っているのが聞こえる。
私にはそれがよく分かる。
頭の中を、猛烈な速さで何かが反復横とびしている。
捕まえようとしても、両手を振った時にはもう反対側にたどり着いている。
その何かを名付けるとすれば、カエルの跳躍力で飛び跳ねるカニ、カエルカニだ。
きっと頭の外にもそんな何かがいて、私が後ろを向いた隙に元気に駆け回っているのだろう。
そんな生き物を、いつかよく観察して描いたりしたい。
71
:
名も無きAAのようです
:2016/02/20(土) 23:56:34 ID:pPupg2UI0
lw´‐ _‐ノv(……いつか)
lw´‐ _‐ノv(そうだ、春になれば……)
春になれば私は、美術の専門学生だ。
小難しい授業を分かったようなふりをしたり、あるいは本当に理解するかもしれない。
初めて見る画材を恐る恐る使い出し、やがてそれはいつか私の手にしっくり馴染む。
中学生の時に使っていた、アクリル絵の具セットはどこにしまったのだろう。
何色もの絵の具が、パレットに硬く固まり付いていたのをまだ覚えている。
カエルカニはあんな色をしているに違いない。
私は今、自分が何を考えているのかよく分からなかった。
72
:
名も無きAAのようです
:2016/02/20(土) 23:57:31 ID:pPupg2UI0
lw´‐ _‐ノvようがしだがのようです
第3話:わんか ちょこれーと
73
:
名も無きAAのようです
:2016/02/20(土) 23:59:00 ID:pPupg2UI0
('、`*川「……シュー」
('、`*川「大丈夫? ぼんやりしているように見えるわ」
lw´‐ _‐ノv「……」
('、`*川「もし聞きたくないのなら……」
lw´‐ _‐ノv「私が幽霊って、それ本当?」
('、`*川「ええ。……話して、いいのね?」
lw´‐ _‐ノv コクリ
('、`*川「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
('、`*川「私がこの部屋に引っ越してきたのは、もう1ヶ月も前なのよ」
lw´‐ _‐ノv「伊藤さんが現れたのは、ついこの間だったと思うけど」
('、`*川「……最初はぼんやり影が見えたの」
74
:
名も無きAAのようです
:2016/02/21(日) 00:00:30 ID:8ekAtSo20
('、`*川「押入れの前辺りだったわ」
lw´‐ _‐ノv「……」
('、`*川「日が経ってゆくうちに、だんだんそれは濃くなって」
('、`*川「あなたの姿が見えるようになったのが、この間なの」
lw´‐ _‐ノv「……今は、何月なの?」
('、`*川「3月の終わりよ」
lw´‐ _‐ノv「……」
('、`*川「……」
lw´‐ _‐ノv「……悪い幽霊とかもいて」
lw´‐ _‐ノv「伊藤さんは、きっとそれで、騙そうとしてるのかもしれない」
('、`*川「いいえ」
('、`*川「……自分でも気付いているのでしょう?」
75
:
名も無きAAのようです
:2016/02/21(日) 00:02:18 ID:8ekAtSo20
私に届く手紙や荷物は、いつも少しばかり遅れている。
驚くべきことに、世界の多様性はマイペースな私のことまで考慮してくれているのだ。
けれどその配慮は、決していいことばかりではない。
遅れは物事の新鮮さを失わせ、それを食べる私は時々お腹が痛くなる。
本当の私はとうのむかしに、死んでいたのだろうか。
飛行機の飛ぶ音は、実はちょっと前の音が聞こえているように。
星の光が、何年も前の光だったように。
lw´‐ _‐ノv「……聞こえる?」
私は自分の胸に手を当て、伊藤さんに尋ねた。
命よりも微かな、震えた声だった。
('、`*川「心臓の鼓動のこと?」
lw´‐ _‐ノv「……うん」
('、`*川「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
('、`*川「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
76
:
名も無きAAのようです
:2016/02/21(日) 00:04:39 ID:8ekAtSo20
('、`*川「残念だけれど、聞こえないわ」
lw´‐ _‐ノv「……なまむぎなまごめなまたまごって、言ってたんだよ」
('、`*川「なまむぎ……?」
lw´‐ _‐ノv「心の声が聞こえなかったなら、心臓の音が聞こえなくてもおかしくないよ」
lw´ _ ノv「……聞いて」
lw´; _ ;ノv「もっと近づいて、よく聞いてみてよ!」
自分でも、おかしなことを言っていると分かっていた。
伊藤さんは困ったような顔をしている。
だんだんとその表情が、にじんでよく分からなくなってゆく。
ほおを涙の粒が伝わっているのか分からないけれど、きっと私は泣いている。
自分の泣いた顔を見てみたいと、私は初めて思う。
伊藤さんはゆっくりと近づいてきて、私を抱きしめる。
抱擁がこんなにも温かくて優しいなんて、私は死んでから初めて思う。
しだいに私の心臓の音は消え、彼女の鼓動と同化していった。
77
:
名も無きAAのようです
:2016/02/21(日) 00:07:44 ID:8ekAtSo20
lw´; _ ;ノv「……」
lw´ _ ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
('、`*川「落ち着いた?」
lw´‐ _‐ノv「……うん。ごめんなさい」
('、`*川「謝ることは何もないのよ」
lw´‐ _‐ノv「ううん……」
lw´‐ _‐ノv「私の方が邪魔者だったのに」
lw´‐ _‐ノv「伊藤さんのこと幽霊扱いしてて、ごめんなさい……」
('、`*川「この世界に邪魔者なんて、どこにもいないわ」
('、`*川「ねっ?」
lw´‐ _‐ノv「……うん」
('、`*川「ええ。もっと、ニッコリ笑ってもいいのに」
78
:
名も無きAAのようです
:2016/02/21(日) 00:08:47 ID:8ekAtSo20
lw;´‐ _‐ノv「それは、得意不得意が……」
('、`*川「……そうね、私もリコリス菓子は苦手だものね」
lw´‐ _‐ノv「リコリス菓子?」
('、`*川「あれはお菓子界のブルーチーズよ……。いつか、教えてあげる」
lw´‐ _‐ノv「う、うん」
('、`*川「ええ……」
lw´‐ _‐ノv「……」
('、`*川「……」
lw´‐ _‐ノv「……だけど、通りで見慣れない部屋だと思ったんだ」
('、`*川「もっと、早くに言うべきだったかもしれないわね」
lw´‐ _‐ノv「……ううん」
lw´‐ _‐ノv「このくらいが、私にちょうどいいんだ」
79
:
名も無きAAのようです
:2016/02/21(日) 00:09:49 ID:8ekAtSo20
('、`*川「そうだ。それからまだ言ってなかったことがあったわ!」
lw´‐ _‐ノv「……ほかにも?」
('、`*川「ええ……、実は私」
lw;´‐ _‐ノv ゴクリ……
('、`*川「海外のお菓子が、途方も無く好きなのよ」
lw´‐ _‐ノv「知ってるよ、……ふふ」
('、`*川「そう? なら、話しが早いわね」
lw´‐ _‐ノv「ん、なんのこと?」
('、`*川「シュー、これは、私からあなたにプレゼントよ」
lw´‐ _‐ノv「えっ、……チョコ? えっと、……うぉ、わんか?」
80
:
名も無きAAのようです
:2016/02/21(日) 00:10:38 ID:8ekAtSo20
('、`*川「ウォンカチョコよ。ウォンカバーとも言うわ」
lw´‐ _‐ノv「それって、チョ……」
('、`*川「そう、チョコレート工場を舞台にしたファンタジー映画の、アレよ!」
lw´‐ _‐ノv「……言おうとしたのに」
('、`*川「実はこれ、海外では映画の何年も前から販売していたの」
('、`*川「……っと、そんな話しはどうでもいいわね。はい」
81
:
名も無きAAのようです
:2016/02/21(日) 00:11:54 ID:8ekAtSo20
lw´‐ _‐ノv「ありがとう。だけど、どうして急に……」
('、`*川「招待状にピッタリじゃない?」
lw´‐ _‐ノv「招待状……?」
('、`*川「205号室の招待状」
('、`*川「シュー、いつまでも居ていいからね」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「……ペっちゃん」
('、`*川「ええ」
lw´‐ _‐ノv「う〜ん? ……ん」
lw´‐ _‐ノv「やっぱり伊藤さんがしっくりするから、伊藤さん」
('、`*川「どっちでも構わないわよ」
lw´‐ _‐ノv「……うん。伊藤さん」
lw´‐ _‐ノv「ありがとう」
終わり
82
:
名も無きAAのようです
:2016/02/21(日) 00:14:18 ID:8ekAtSo20
[]
∧_,,, ∩
(#゚;;-゚)ノ <オマケ
ノつ; ;ノ
〜((~),;;ノ
し'
83
:
名も無きAAのようです
:2016/02/21(日) 00:15:04 ID:8ekAtSo20
('、`*川「シュー、ウォンカバーのことなんだけれど」
lw´‐ _‐ノv「まだ食べないよ。しばらく飾るんだ」
('、`*川「そう? だけれど、スペシャルな情報があるのよ?」
lw´‐ _‐ノv「えっ、聞く聞く」
('、`*川「実はね、中を開けてみて、チケットが入っていたら……」
('、`*川「たらーん! なんと、豪華景品がもらえるのよ!」
lw´‐ _‐ノv「豪華景品……」
('、`*川「シューのそれ、気になるわね」
84
:
名も無きAAのようです
:2016/02/21(日) 00:16:01 ID:8ekAtSo20
lw´‐ _‐ノv「映画だと、工場の見学だったよね」
('、`*川「海外の話だけれど、実際のネスレの工場見学招待なんてのもあったわ」
lw´‐ _‐ノv「ええー、……ちゃんとチョコレートの滝流れてるの?」
('、`*川「……滝どころじゃないわ」
lw´‐ _‐ノv「えっ」
('、`*川「きっと海よ! 言わばネスレ海ね。私の推測によればね」
lw;´‐ _‐ノv「そ、そうなんだ……」
('、`*川「それで、その、シューのウォンカなんだけれど」
lw´‐ _‐ノv「うん」
('、`*川「当たりが入っているかどうか、気になるわね」
lw´‐ _‐ノv「うん、……えっ?」
85
:
名も無きAAのようです
:2016/02/21(日) 00:17:07 ID:8ekAtSo20
('、`*川「入っているかもしれないし、入っていないかもしれないわ」
lw´‐ _‐ノv「……」
('、`*川「……」
lw´‐ _‐ノv「……袋を開けて見たいの?」
('、`*川「いいえ。ただ、当たりが入っているかどうか、気になるわね」
lw´‐ _‐ノv「……」
('、`*川「……」
lw´‐ _‐ノv「……私がもらったのに?」
('、`*川「もちろん、それはシューのよ。……ただ、気になるわね」
lw´‐ _‐ノv「……」
('、`*川「……キャラメルとか入ってて美味しいのよ?」
lw;´‐ _‐ノv(とってつけたようなチョコの情報……)
おわり
86
:
名も無きAAのようです
:2016/02/21(日) 00:18:30 ID:T2p.tL5Q0
待ってたよ乙
ペニ良い奴だな
87
:
名も無きAAのようです
:2016/02/21(日) 00:19:06 ID:8ekAtSo20
☆スーパースペシャルお得情報☆
<スペシャルしおり>
・1話
>>1-15
・2話
>>34-46
・3話
>>70-81
(おまけ
>>83-85
)
・また来週(と言いたいんだけれど、間に合うか分からないのでまた今度で……)
・(いろいろレスをありがとう……)
88
:
名も無きAAのようです
:2016/02/21(日) 00:19:49 ID:XkaN/u1s0
リコリス菓子調べてみたら予想以上にヤバそうな見た目でわろた
89
:
名も無きAAのようです
:2016/02/21(日) 00:21:35 ID:L6Y/2ta60
乙 シューの心理がすごいシューなんだけど切なくて上手いなあ
90
:
名も無きAAのようです
:2016/02/21(日) 02:31:48 ID:i.EzgqRk0
洋菓子は幽霊を救う
91
:
名も無きAAのようです
:2016/02/21(日) 03:42:38 ID:FWi9xRws0
リコリス菓子の関連検索にサルミアッキが出てきて全てを察した
92
:
名も無きAAのようです
:2016/02/21(日) 11:24:58 ID:GRsieEjw0
面白いな。乙
93
:
名も無きAAのようです
:2016/02/21(日) 13:10:34 ID:N/0IUROgC
ウォンカバーは元が児童書だからな
10数年前ぐらいに映画化(ジョニーのではない)されたの見た記憶はあるんだが、それ以前からあるのかな
94
:
名も無きAAのようです
:2016/02/21(日) 15:21:03 ID:rGdXGhTQ0
乙 ほっこりした
95
:
名も無きAAのようです
:2016/05/07(土) 22:23:49 ID:Mgibqzmk0
,. -‐―‐--‐'"⌒ー-、,.‐、_
/ `ーァ
i , ―- 〜′
} ,ー-‐‐t /
! ./ ‘、 {
t_,,っ `ー-、`ュ.
∧_,,, ∩
(#゚;;-゚)ノ < ハジマ…オモイ……
ノつ; ;ノ
〜((~),;;ノ
し'
96
:
名も無きAAのようです
:2016/05/07(土) 22:24:31 ID:Mgibqzmk0
('、`*川「カラフルな見た目と可愛らしい形」
('、`*川 グニグニ
('、`*川「そしてこの確かな弾力と、強すぎない優しい甘さ……」
('、`*川「まさに、これこそ正統派グミの代表格!」
('、`*川 チラッ
lw´‐ _‐ノv「……」
('、`*川「決して過激な中毒性はないのだけれど、何故か手が伸びるのよね!」
('、`*川「控えめに言っても、大げさに言っても! ただ、美味しいわ……」
('、`*川 チラッ
〃∩゛ ___ノリハ
⊂⌒lw´‐ _‐ノv
ヽ_っ⌒/⌒c
97
:
名も無きAAのようです
:2016/05/07(土) 22:25:30 ID:Mgibqzmk0
('、`*川「……シュー、それはCDのブックレットよね?」
lw´‐ _‐ノv「うん。棚にあったやつだよ」
lw´‐ _‐ノv「名前はええと、杉浦ーズだって」
('、`*川「私の好きなバンドなのよ。シューも知っているの?」
lw´‐ _‐ノv「えっ、知らないよ」
('、`*川「聴いてみる?」
lw´‐ _‐ノv「ううん」
('、`*川「そう……」
98
:
名も無きAAのようです
:2016/05/07(土) 22:26:13 ID:Mgibqzmk0
〃∩゛ ___ノリハ
⊂⌒lw´‐ _‐ノv ♪
ヽ_っ⌒/⌒c
('、`*川「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
('、`*川「歌詞カードだけそんなに楽しそうに眺めてる人、初めて見たわ……」
99
:
名も無きAAのようです
:2016/05/07(土) 22:27:01 ID:Mgibqzmk0
lw´‐ _‐ノvようがしだがのようです
第4話前編:金のクマと緑のカエル
100
:
名も無きAAのようです
:2016/05/07(土) 22:28:57 ID:Mgibqzmk0
('、`*川「ところでシュー、私は言いたいことがあったのよ」
lw´‐ _‐ノv「うん?」
('、`*川「私たちが話したりするようになって、どれくらいかしら?」
lw´‐ _‐ノv「ええと、いつからだっけ」
('、`*川「あなたがリモコン妖怪してた日が始まりよ」
lw´‐ _‐ノv「2週間くらいかな?」
('、`*川「……そう、ちょうどそのくらい経ったわね」
('、`*川「シュー」
lw´‐ _‐ノv「うん?」
('、`*川「私は気付いているのよ、あなたが恐れていることに!」
101
:
名も無きAAのようです
:2016/05/07(土) 22:30:26 ID:Mgibqzmk0
lw´‐ _‐ノv「……」
('、`*川「……」
lw´‐ _‐ノv「えっ?」
lw´‐ _‐ノv「ま、まさか、幽霊がこの辺に……?」
キョロv(‐_ ‐`≡´‐ _‐ノvキョロン
('、`*川「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
('、`*川「いいえ、あなたが恐れているのはこれ」
lw´‐ _‐ノv「……あの、心霊ジョークはどうだった? 華麗だった?」
102
:
名も無きAAのようです
:2016/05/07(土) 22:31:37 ID:Mgibqzmk0
lw´‐ _‐ノv「……って、それさっき伊藤さんが食べてたグミだよね」
('、`*川「ええ」
lw´‐ _‐ノv「全然怖くないよ、よく見たらクマの形だし」
('、`*川「いいえ、シュー。あなたは食べるということに恐れているのよ」
lw´‐ _‐ノv「……」
('、`*川「あとでとか今度とか言って、今まであなたは何も食べてない」
lw´‐ _‐ノv「……えぇ、そうは言っても私、幽霊だし」
('、`*川「お腹が空かないって言いたいのね」
lw´‐ _‐ノv「うん」
103
:
名も無きAAのようです
:2016/05/07(土) 22:32:17 ID:Mgibqzmk0
lw´‐ _‐ノv「おトイレもしないし」
('、`*川「それはシューが食べないからよ」
lw´‐ _‐ノv「お風呂も入らない」
('、`*川「面倒臭がってるだけね、なんなら私が背中を流してあげるわ」
lw´‐ _‐ノv「えぇ……」
('、`*川「シュー」
('、`*川「お腹が空かないことと、食べようとしないことは別だと思うの」
lw´‐ _‐ノv「……」
104
:
名も無きAAのようです
:2016/05/07(土) 22:33:20 ID:Mgibqzmk0
('、`*川「……チョコの甘さを、グミの歯ごたえを」
('、`*川「私はシューと共感したい。……それだけなのよ」
lw;´‐ _‐ノv「……」
('、`*川「……」
lw´‐ _‐ノv「だけど、もしも、その……」
lw´‐ _‐ノv「味が分からなかったり、お腹が痛くなったり」
('、`*川「……」
105
:
名も無きAAのようです
:2016/05/07(土) 22:34:28 ID:Mgibqzmk0
lw;´‐ _‐ノv「……食べられなかったら! 食べられなかったら……」
lw´‐ _‐ノv「……」
('、`*川「……」
('、`*川「心配要らないわ。その時はいつもに帰るだけ」
('、`*川「知りたいお菓子があれば、いつでも私が教えてあげる」
lw´‐ _‐ノv「……」
('、`*川「無理にとは言わないわ、だけれど……」
('、`*川「そろそろ試してみてもいいんじゃない、ねっ?」
106
:
名も無きAAのようです
:2016/05/07(土) 22:35:16 ID:Mgibqzmk0
lw´‐ _‐ノv「……」
('、`*川「……」
lw´‐ _‐ノv「……ローマは一日にして成らず、ってことだね」
('、`*川「要領を得ないけれど、多分そういうことよ」
lw´‐ _‐ノv「……わかった、試してみる」
('、`*川「ハリボーのゴールドベア」
lw´‐ _‐ノv「うん?」
('、`*川「私の知っているあなたが、初めて食べるお菓子の名前よ」
107
:
名も無きAAのようです
:2016/05/07(土) 22:36:00 ID:Mgibqzmk0
lw´‐ _‐ノv「……のどからこぼれ落ちちゃうかもしれないけど」
('、`*川「そうなったら、私が食べるお馴染みのグミになるわね」
lw´‐ _‐ノv「へへ……。じゃあ、この黄色のにする」
('、`*川「ええ、何の味かはお楽しみに」
lw´‐ _‐ノv「ひまわりの味だよ。じゃあ、いただきま……」
ピンポーン
lw´‐ _‐ノv「……」
('、`*川「……」
108
:
名も無きAAのようです
:2016/05/07(土) 22:37:00 ID:Mgibqzmk0
lw´‐ _‐ノv「伊藤さん、誰か呼んでるよ」
('、`*川「いいえ、ようやく決心したシューの意思を邪魔させないわ」
ピンポーン
「ペニサスさんいるー? 隣のツンだけど」
lw´‐ _‐ノv「お隣さんみたいだよ」
('、`*川「……今は居留守しましょう、申し訳ないけれど」
lw´‐ _‐ノv「えぇ、大事な用事かもしれないのに?」
('、`*川「その黄色のクマを、シューが食べる瞬間の方がきっと大事だわ!」
109
:
名も無きAAのようです
:2016/05/07(土) 22:38:19 ID:Mgibqzmk0
lw´‐ _‐ノv「うーん……」
('、`*川「さあ、シュー!」
('、`*川「思い切って食べて! 口に! 口に含むのよ!」
lw;´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「……ううん。お隣さんだし、やっぱり居留守はよくないよ」
('、`*川「な、何を言って……」
lw´‐ _‐ノv「伊藤さんが出るまで食べません」
110
:
名も無きAAのようです
:2016/05/07(土) 22:39:14 ID:Mgibqzmk0
('、`*川「……そ、そんな」
lw´‐ _‐ノv「クマ君も今は食べられたくないって」
('、`*川「……」
lw´‐ _‐ノv「……」
('、`*川「負けたわ、シュー。……ちょっと待っていてね」
('、`*川 トタトタトタ
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv(伊藤さんはいったい何と戦ってたんだ……)
続く
111
:
名も無きAAのようです
:2016/05/07(土) 22:40:18 ID:Mgibqzmk0
しおりなどは次回に!
112
:
名も無きAAのようです
:2016/05/07(土) 23:32:42 ID:yCp1mH4w0
おつおつ
113
:
名も無きAAのようです
:2016/05/08(日) 00:39:23 ID:r42CXgUc0
シュー頑張れ!
114
:
名も無きAAのようです
:2016/05/08(日) 09:13:18 ID:qPsLBHek0
>lw´‐ _‐ノv「……ローマは一日にして成らず、ってことだね」
>
>('、`*川「要領を得ないけれど、多分そういうことよ」
ここすき
115
:
名も無きAAのようです
:2016/06/22(水) 02:53:23 ID:wtKRY1qw0
おもしろい!
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