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('A`)ドクオは凄腕ハンターのようです
1
:
名も無きAAのようです
:2015/11/22(日) 17:30:33 ID:z4hc9iRU0
('A`)
ウツタ・ドクオは、間違いなく最強のハンターであった。
数々の大魔法を使いこなし、剣捌きも並のものでは目で追うすらかなわないだろう。
頭脳も明晰で、体術も国一番と言われる。最近は錬金術に手を出し始めた。
所属する王国からは何度も表彰され、確か先月も国の危機を救った。
それでも尚、国の依頼のみを受ける正式な騎士ではなく、誰からの依頼も分け隔てなく受ける一般ハンターとして生きることを決めた謙虚さもあった。
彼は、今日も魔物と戦う。
117
:
名も無きAAのようです
:2015/11/25(水) 20:14:32 ID:7yer7A720
いいねえ
118
:
名も無きAAのようです
:2015/11/25(水) 20:15:57 ID:aIMvBgAw0
乙
ヒートかわいい……うちで働いてくれ……
119
:
名も無きAAのようです
:2015/11/25(水) 20:41:07 ID:rYGXv0UU0
おつつ
120
:
名も無きAAのようです
:2015/11/25(水) 22:30:35 ID:t1gBmq3g0
いろいろやって完結できないパターン
121
:
名も無きAAのようです
:2015/11/25(水) 23:27:18 ID:7rRxy7pQ0
>>120
こいつ完結してほしくないんだろうからこんな事言ってる荒らしなんだぜ
以後俺含めスルー
122
:
名も無きAAのようです
:2015/11/25(水) 23:28:17 ID:mfHQpn6Y0
こういう日常系は本当に完結してほしくない
常に見ていたい
123
:
名も無きAAのようです
:2015/11/26(木) 02:44:15 ID:KPfSZYJk0
こういうタイプは完結する位なら適当なタイミングで失踪してくれる方がありがたい
124
:
名も無きAAのようです
:2015/11/26(木) 02:56:40 ID:gr0GEp2I0
俺はこういうタイプの作品でもなるべくならしっかり完結してほしいわ
125
:
名も無きAAのようです
:2015/11/26(木) 03:27:40 ID:Fc6i93vE0
なんでもう終わりの話になってるの??
126
:
名も無きAAのようです
:2015/11/26(木) 23:10:14 ID:jrQLXXF60
7.エビルスパイダー
(;'A`)
凄腕ハンターウツタ・ドクオは、今、覚悟を迫られていた。
事の起こりは三十分前。
ちょっと見た事のないキノコでも食べて、グルメ気取ってみようと思ったのが間違いであった。
食べたその瞬間から、一切の魔法が使えなくなってしまったのだ。
毒なら魔法で解毒しよう、とか軽く思っていたが、流石に予想外というものだった。
それだけなら、まだいい。
彼には国の騎士団長にも劣らぬ剣捌きがある。
その剣も、今しがた溶けた。
127
:
名も無きAAのようです
:2015/11/26(木) 23:11:01 ID:jrQLXXF60
(;'A`)
前に見えるのはエビルスパイダーという魔物。
大きな蜘蛛だ。
この魔物、本来は巣を作るだけである。
無毒な魔物の筈だった。
それが、酸を吐いた。
咄嗟に剣で守ったが、剣は失う結果となってしまったのだ。
(;'A`)「新種かな…」
国の魔物調査委員に要報告だ、と頭の中に留めたが、まずは目の前。
彼は徒手空拳の武術においても、ナンバー1と言ってもよい実力を持っている。
攻撃手段を二つ失っても尚、負ける要素はなかった。
(;'A`)
蜘蛛が、苦手でなければ。
128
:
名も無きAAのようです
:2015/11/26(木) 23:13:44 ID:jrQLXXF60
そう、彼は蜘蛛が苦手であった。
(;'A`)
昔のことだ―――
駆け出しの頃にまさにこのエビルスパイダーを相手取ったことがあった。
怖いもの知らずのハンタードクオは、魔物を二つに切り裂いた。
それが、間違いであった。
切り裂いたその断面、特に腹から数百数千の子蜘蛛(手のひらサイズ)がわらわらと飛び出し、波濤となって彼を襲ったのである。
ドクオは半狂乱に陥り、所構わず剣を振り、火炎を放ち、雷を落とし続けた。
しかし圧倒的な物量にはそれでも足らず、結果的に半径50メートルを消し飛ばす大爆発を引き起こし、事態を収束させた。
そのせいで、その山はそこだけ未だに岩肌である。
129
:
名も無きAAのようです
:2015/11/26(木) 23:14:49 ID:jrQLXXF60
そんな彼が、素手での戦闘を強いられる結果となった。
平素であればこの魔物は、極大火炎魔法で灰と化すか、闇の魔法で存在ごと消し去るか。
どちらかであった。
それが、素手。
心中は察しても察しきれないというものである。
(;'A`)「何でキノコなんか食っちまったんだ…」
もともとこの魔物だと知らされていれば、そんな無謀は犯さなかった。
『なんか大きいやつがいた』というだけの依頼だったのである。
今日に限って、魔法符は切らしてしまっている。
これを慢心と言わずに何と言うのか。
彼はもう気を抜かない、見知らぬキノコなど食べないと、彼は固く誓った。
130
:
名も無きAAのようです
:2015/11/26(木) 23:15:59 ID:jrQLXXF60
(;'A`)「…」
ともかく今は、素手でやらなければならない。
剣も、魔法も、ないのである。
しかし、考え無しでは行けない。
できたら一撃で、安全に仕留めたい。
溶毒を持っているが、分泌しているのは内臓であろう。
ならば胸でも、もちろん腹でもなく、一撃で頭を砕きたい。
もちろん、ドクオなら可能である。
一瞬で間合いに入り、毒を吐かれる前に頭に一撃を見舞い、離脱。
しかし、理論上可能でも実行できるかは、別である。
思考と実行は、違うのだ。
気合を高め、一瞬で、いや一瞬すら生温いほどの速度で、自らの触覚をも騙す速度で拳を打ち込む必要があった。
さもなくば、恐らくぬるりとした、じゅるっとした、生暖かくて臭い何かを、思う存分拳で感じることになる。
131
:
名も無きAAのようです
:2015/11/26(木) 23:17:11 ID:jrQLXXF60
(;'A`)「っっ………」
(; A )「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!」
咆哮。
人体の限界を超えるための、自らの慢心を清算する為の。
かつてない叫びは、少し離れた彼の街にまで届いた。
それを聞き「新種の魔物だ」と勘違いした人が、ドクオ討伐依頼を書き始める程だった。
そして。
(;'A`)「!?」
気合十分のドクオは、何かに気づいた。
体に、変化が訪れている。
自らの体から、金色のオーラが迸っているのだ。
(;'A`)「まさか…」
(;'A`)「覚醒…!?」
そう、覚醒、であった。
ここにきて。いきなり。なんの前触れもなく。
このスペックの上、覚醒であった。
132
:
名も無きAAのようです
:2015/11/26(木) 23:18:51 ID:jrQLXXF60
何が何だか分からないが、これがあれば蜘蛛に触れずに倒せる。
希望が見えた。
彼は蜘蛛に右腕を向けた。
勝利を確信した笑みが浮かんだ。
('A`)「ふふ…蜘蛛風情が、覚悟を決めな。終わりだ!」
('A`)「破ッッッ!!!!!」
('A`)
('A`) ?
何も起こらない。
エネルギー波とかが出る予定であった。
('A`)「なるほどな…。『破』じゃなかったか 」
('A`)「滅ッッッッッ!!!!!!!」
('A`)
('A`)「邪ッッッッッッ!!!!!!!!」
('A`)
('A`)「セイッッッッッッ!!!!!!!!!」
('A`)
('A`)「ほぉんッッッッッッッッ!!!!!!!!!」
ちなみに、ここまでの行動は、全て蜘蛛の攻撃を避けながらの動作である。
凄腕と呼ばれる所以である。
133
:
名も無きAAのようです
:2015/11/26(木) 23:19:50 ID:jrQLXXF60
(; A )「…………」
かれこれ五分。
何も、起こらない。
間違いなく、二度目の慢心であった。
もう本当に、物理攻撃しか残されていない。
(; A )
(;'A`)
('A`)
覚悟を、決めた。
元はと言えば、自分の油断から生じた状況。
ケリを、つける時だ。
('A`)「行くぞ!!」
覚醒によって、身体能力は極限まで引き出されていた。
光にさえ届きそうな速さで、距離を詰める。
魔物がそれに気づく前に、脳天に一撃を―――――!!
134
:
名も無きAAのようです
:2015/11/26(木) 23:20:48 ID:jrQLXXF60
(;'A`)「!?」
拳がヒットした瞬間、魔物が消え去った。
(;'A`)
否、違う。
そんな訳はない。
空を見る。
まとめて粉々になった蜘蛛と子蜘蛛の体が、今まさに天から降り注ごうとしていた。
魔物が内側から破裂したのだ、それがこのオーラの力だ、と理解できた頃には、遅かった。
纏っていたオーラは、もうない。
その一撃で、既に疲労困憊だった。
( A )
ドクオにはもう、立ち尽くすことしか――――――
135
:
名も無きAAのようです
:2015/11/26(木) 23:21:36 ID:jrQLXXF60
この日の彼のお風呂は、普段より二時間長かった…。
.
136
:
名も無きAAのようです
:2015/11/26(木) 23:22:21 ID:jrQLXXF60
えっ…?
そういえばこれって、どうやったら完結できるんだ…?
137
:
名も無きAAのようです
:2015/11/26(木) 23:33:50 ID:Fc6i93vE0
蜘蛛テロやめろよ…………俺も苦手なんだよ…………
乙です、ドクオの凄腕っぷりと小市民っぷりが面白い
138
:
名も無きAAのようです
:2015/11/26(木) 23:40:59 ID:GKifrQRU0
蜘蛛はマジでやめてよ……
139
:
名も無きAAのようです
:2015/11/26(木) 23:45:03 ID:qMNhAD3.0
>>136
書くことなくなったら適当に50年くらいジャンプして孫に昔話をするじいさんオチでいいよ
140
:
名も無きAAのようです
:2015/11/26(木) 23:50:39 ID:gr0GEp2I0
ドクオ討伐依頼わろた
141
:
名も無きAAのようです
:2015/11/26(木) 23:51:16 ID:WMppDlqE0
乙乙
142
:
名も無きAAのようです
:2015/11/27(金) 00:04:47 ID:H0LSJ.T20
面白いな
乙乙
143
:
名も無きAAのようです
:2015/11/27(金) 07:21:41 ID:nwBF2RQ60
ここまでハイスペックとは…
144
:
名も無きAAのようです
:2015/11/27(金) 18:00:17 ID:Otd0tVQY0
>>122-124
どの気持ちもわかる
>>136
ドクオをトラックに突っ込ませろ
145
:
名も無きAAのようです
:2015/11/27(金) 22:10:55 ID:kGOiR2..0
8.賢者の石
(;'A`)
凄腕ハンターと呼ばれるウツタ・ドクオは、驚いていた。
彼は最近、錬金術に凝っていた。
普通の魔法とは違う仕組み、違う力のそれが面白くて、色々と練成しては楽しんでいた。
ふとした思いつきで、賢者の石を作ってしまうまでは。
(;'A`)「どうしよう…どうしよう…」
本物である。
これに触れた金属は、皆黄金に変わる。
焦りすぎてちょっと落としてしまった時に、ベルトのバックルが黄金に変わったので本物である。
握って少し念じると、石から液体が出てくる。
おそらくこれを飲むと不老不死になれるが、怖いので流しに捨てた。
タレ眉のホムンクルスのお方に怒られそうな気がした。
146
:
名も無きAAのようです
:2015/11/27(金) 22:11:45 ID:kGOiR2..0
(;'A`)
さらに、目の前。
ノハ;゚⊿゚)
(;-@∀@)
目撃者がいるのである。
二人も。
(;-@∀@)「え…ちょっと、貸して」
(;'A`)「あ、う、うん…」
賢者の石を受け取ると、アサピーはズボンのチャックにそれを押し当てた。
彼の股間がまばゆく輝きはじめた。
(;'A`)「あの…いちおう凄いものだから、股間とかはちょっと…まずいかな、って」
(;-@∀@)「失礼…手近な金属がこれしかなくて…」
147
:
名も無きAAのようです
:2015/11/27(金) 22:12:36 ID:kGOiR2..0
ノハ;゚⊿゚)「それって、売ったら高いんですか?」
(;'A`)「バカ高い…っていうか値段もつけられないとは思うけど…色んな国から刺客が沢山来ると思う…」
ノハ;゚⊿゚)「まずいっすね…」
売れない理由は、それだ。
賢者の石は、未だどこの国でも製造に成功していない。
また、製法も確立されていない。
売れば、そのルートを嗅ぎ付けられることは確実だった。
(;'A`)「ほぼ運でできたものだから捕まっても製法とか教えらんないし再現もできないし…」
ノハ;゚⊿゚)「なるほど」
(-@∀@)「しかし、上手く使いたいところだね」
(;'A`)「…えっ使うの?」
(-@∀@)「おかねほしい」
(;'A`)「あっ正直…」
148
:
名も無きAAのようです
:2015/11/27(金) 22:13:59 ID:kGOiR2..0
ノハ;゚⊿゚)「なんとか、こう、国とかにバレずに…」
(;'A`)「第一、どこが賢者の石買える大金持ってるの」
ノハ;゚⊿゚)「…」
ノハ;゚⊿゚)「国?」
(;'A`)「いやいや」
(-@∀@)「石自体を売ることは考えなくていいんじゃない?」
ノハ;゚⊿゚)「でも…賢者の石ですよ?」
(;'A`)「だからでしょ」
突然、ヒートの動きが止まった。
何かに気づいたようだ。
おずおずと、話し出した。
ノハ;゚⊿゚)「…、ちょっといいですか」
(;'A`)「どうぞ」
ノハ;゚⊿゚)「今、すっごい犯罪のプラン練ってるっぽくてちょっとかっこいいです、私達」
(;'A`)「限りなく近いからね、その例え」
149
:
名も無きAAのようです
:2015/11/27(金) 22:14:44 ID:kGOiR2..0
(-@∀@)「まあ、聞きたまえよ。君達」
今度はアサピーが話し出す。
メガネを指で押し上げ、インテリらしさを醸し出している。
ちょっとだけ期待できそうな気がした。
(-@∀@)「石自体は、確保しとけばいいんだよ。金を売ればいい」
(-@∀@)「鉄のものを手に入れて、金にする。それだけでいいんだ」
(-@∀@)「実家の蔵から遺産が見つかりまして、とか言えば自然だし、そこまで詮索されないだろう」
(-@∀@)「あとは、以下無限ループ。石さえあれば、ね」
(;'A`)「えっ待って…なんでそんな冷静になっちゃってんの…」
(-@∀@)「じゃ、スプーン借りるよ」
(;'A`)「自分ちのでやって!」
(-@∀@)「大丈夫大丈夫、倍にして返すよ」
(;'A`)「ダメな台詞!」
150
:
名も無きAAのようです
:2015/11/27(金) 22:15:39 ID:kGOiR2..0
ドクオの制止もむなしく、アサピーは行ってしまった。
ドクオ家の金属食器を、根こそぎ金に換えて。
ノハ;゚⊿゚)「成功するんですかね…」
(;'A`)「…わからない」
ドクオが立ち上がったところ、ヒートが不思議そうな顔をした。
ドクオの股間を凝視している。
ノハ;゚⊿゚)「………?」
(*'A`)「あ、何…?」
ノハ;゚⊿゚)「……ご主人様、ベルト…?」
見ると、普段と同じベルト。
なんの変哲もない。
('A`)「…なんの変哲もない?」
ノハ;゚⊿゚)「一回、金に変わりましたよね?」
('A`)
('A`)「あれ?」
151
:
名も無きAAのようです
:2015/11/27(金) 22:16:54 ID:kGOiR2..0
(;'A`)「あ、じゃあ、もしかして…」
(;'A`)「一定時間で元に戻る?」
ノハ;゚⊿゚)「はい」
(;'A`)「やっぱり賢者の石としては不完全だったのかも…」
ノハ;゚⊿゚)「じゃ、石からでてきたあの水は…」
(;'A`)「不老不死には、なれないのかな…多分…」
二人の間に、沈黙が流れた。
ノパ⊿゚)「…夜ご飯、作りますね」
(;'A`)「あ、うん…。今木の皿と木のスプーンしかないから、それで食べられるもので」
ノパ⊿゚)「頑張ります!」
152
:
名も無きAAのようです
:2015/11/27(金) 22:17:42 ID:q2ey3gsw0
一瞬でも金に出来るって普通にすごくね……?
153
:
名も無きAAのようです
:2015/11/27(金) 22:17:48 ID:kGOiR2..0
アサピーが詐欺の罪で起訴されたのは、また別の話である。
.
154
:
名も無きAAのようです
:2015/11/27(金) 22:18:38 ID:kGOiR2..0
二日に一回とか言いながら毎日できてるけど、そろそろペース落ちるんじゃないかと思う今日この頃
155
:
名も無きAAのようです
:2015/11/27(金) 22:19:26 ID:5KjnEdSw0
おつおつ
VIPで紹介されてたよ
156
:
名も無きAAのようです
:2015/11/27(金) 22:21:14 ID:kGOiR2..0
>>155
現在進行形でスレ見てます
わりと恐れ多いです
157
:
名も無きAAのようです
:2015/11/27(金) 22:29:10 ID:fwuRfEm60
アサピーェ…
158
:
名も無きAAのようです
:2015/11/27(金) 22:43:25 ID:QNNG5Hro0
ペース早いけど無理せずな
面白いから嬉しいけど
159
:
名も無きAAのようです
:2015/11/27(金) 23:54:23 ID:2Zf9XGlM0
唯一の友人がwww
160
:
名も無きAAのようです
:2015/11/28(土) 00:29:16 ID:T3gM12uE0
アサピー…
161
:
名も無きAAのようです
:2015/11/28(土) 15:48:31 ID:H0x3s8hk0
友人のアサピーが前科持ちに...
162
:
名も無きAAのようです
:2015/11/28(土) 23:15:12 ID:xWGPSmkg0
タレマユのホムンクルスというとホムンクルスは生きるようですの主人公かな
163
:
名も無きAAのようです
:2015/11/28(土) 23:20:18 ID:RQgebicI0
なんかワロタ
164
:
名も無きAAのようです
:2015/11/29(日) 13:12:07 ID:Mgx5Qz7I0
股間のチャックを金にしたまま外出したのかアサピーは
165
:
名も無きAAのようです
:2015/11/30(月) 23:05:48 ID:mBvYQh/U0
9.グール
(;'A`)
凄腕ハンターウツタ・ドクオは、対応に困っていた。
それは何故か。
本日の目標はグール。
何故か大量発生しているので、巣ごと殲滅して欲しいとのことだった。
しかし、思っていた以上に数が多い。
さらに言うと、その場所は貴重な草木の茂る森であった為、範囲魔法の使用は躊躇われた。
一匹一匹倒しても時間がかかる。
彼は、最近会得した召喚魔法を使うことにしたのだった。
味方が増えれば、時間は半分で済む。
そう思ってのことだった。
結果。
(´・_ゝ・`)「あっ、どうも…あ痛、いたた…」
グールの群れの目の前に、スーツ姿の頭髪の薄い男性が現れたためだ。
166
:
名も無きAAのようです
:2015/11/30(月) 23:06:41 ID:mBvYQh/U0
(;'A`)「…どうも…」
なにを隠そう、彼には早く帰らねばならない理由があった。
荷物が届くのだ。
それも、ただの荷物ではない。
まさに待ち望んでいたものが届くのだ。
『魔物っ娘フィギュアver.2・火竜モデル』。
一種類ずつリリースされていたこのシリーズにも、ついに火竜に順番が回ってきたのだ。
以前の火竜っ娘と同じと侮るなかれ。
これまでの面影もしっかりと残しつつ、より可愛く、より美しく、より溌剌と。
精密に、鮮やかに、活き活きとしたそれは、今にも元気に動き出しそうだ。
少しだけ見えるパンツはご愛嬌。
今回は、服装面に大きな変化が加えられた。
火竜の持つ、燃え上がるような独特な赤。
以前までは、服装にもその赤がふんだんにあしらわれていた。
民族衣装的な方向性こそ変わらないものの、それを今回は大幅に抑え、あえて地味ともいえる彩色の服装となっている。
しかし、それによって髪色の鮮やかな赤が、そしてその活動的な外見が、とてもよく映えるのだ。
服装単体でもよく見れば、石のアクセサリーなどが追加されており、ただ地味にした訳ではないことが分かる。
手に持つ武器は牙を模した槍から、正統派とも言える大剣へと変わった。
これはアンケートにより決まったことだが、次いで多かった槍派の要望にも答え、槍に装備を変更させることも可能となっている。
ちなみにドクオは大剣に一票を投じた。
やはり正統派、火属性パワー型が好みであることはもちろん、槍はむしろヘルウルフっ娘に持たせるべきだと思っていた。
そちらがアンケートによりクロー装備となってしまったことだけは、残念至極の極みであった。
ともかく、ファンの間では賛否両論あるこれらの変化を、ドクオはいたく気に入っていた。
167
:
名も無きAAのようです
:2015/11/30(月) 23:08:05 ID:mBvYQh/U0
届くはずのこれを、ヒートに見られる訳にはいかなかった。
未だヒートは、彼のフィギュア趣味を知らない。
彼の言いつけを守り、部屋に入っていなければ、だが。
包装はされているだろうが、万が一ということもあった。
(;'A`)「えっと…し、召喚…」
(´^_ゝ^`)「えーと、初めての呼び出しでして、不備があったらすみませんね。いたたた」
グールに噛み付かれながら男性が答える。
予想と違いすぎて戸惑う。
(;'A`)「えっと、お名前は」
(´^_ゝ^`)「あ、真名はちょっと…悪魔デミタスとでも呼んで頂けたら…」
(;'A`)「あ、はい」
(´^_ゝ^`)「いやあ、若い人がとっつきやすいかなってね。タスあたりが、ほら」
(;'A`)
(´^_ゝ^`)「デミたそ〜、みたいな」
(;'A`)
(´^_ゝ^`)「デミたそ〜」
(;'A`)
(´^_ゝ^`)
168
:
名も無きAAのようです
:2015/11/30(月) 23:08:50 ID:mBvYQh/U0
(;'A`)「悪魔って、あの、もっとイメージ的に…」
(´・_ゝ・`)「ああ、召喚斡旋所では黒の服装が規定されてますよ」
(;'A`)「あ、スーツ…はい…」
(;'A`)「いやいや、あの、戦ったり、とか」
(´^_ゝ^`)「いや〜〜〜…初めてですけど、やってみましょうか。えいっ」
言うなり悪魔デミタスは、裾に噛み付いていたグールを殴りつける。
鈍い音がした。
グールに変化はない。
元気に噛み付いている。
(´^_ゝ^`)「あ〜…ダメですねぇ…」
(;'A`)「こう…腕を振るだけで何故か敵が吹っ飛んだり、とか…悪魔ですよね?」
(´^_ゝ^`)「いやあ…ちょっと…」
169
:
名も無きAAのようです
:2015/11/30(月) 23:10:16 ID:mBvYQh/U0
(;´^_ゝ^`)「戦闘に関してはちょっと…娘の方ができるぐらいですから」
(;'A`)「娘さん呼べないんですか」
(;´^_ゝ^`)ゞ「いやあ〜〜〜…最近ちょっと…反抗期で…」
(;'A`)「あ、はい…すんません…じゃあ、魔法とかも…」
(´^_ゝ^`)「苦手ですねぇ…」
(;'A`)「はあ…」
(;'A`)「……?」
ハズレを引いたかもしれない、と半ば落胆しているドクオは何かに気づいた。
先ほどから、グールがドクオの方に来ていない。
デミタス相手に唸ったり噛み付いたりしているだけだ。
(;'A`)「…?」
(´・_ゝ・`)「どうしました?」
(;'A`)「あ、ちょっと…そこにいてもらえますか」
ドクオは魔法の準備をする。
試したいことがあった。
170
:
名も無きAAのようです
:2015/11/30(月) 23:10:57 ID:UvrfCCdo0
フィギュアの描写に気合入りまくってて草
171
:
名も無きAAのようです
:2015/11/30(月) 23:11:13 ID:mBvYQh/U0
(;'A`)「『デコイドール』」
敵の気を引く分身を作り出す。
見向きもしない。
(;'A`)「『プロボーク』」
敵を挑発し、怒りを自分に向けさせる呪文。
効果がない。
(;'A`)「とうっ」
グールに軽く斬りつける。
一瞬怯むが、なぜかまたデミタスを襲い始めた。
(;'A`)「…」
(;´・_ゝ・`)「あいたたた」
(;'A`)「…おぉ…」
ほぼ確実であった。
この悪魔デミタス、やたらめったら『ヘイトが高い』。
魔物が、デミタスしか襲わないのだ。
ドクオは、この悪魔が少しだけ哀れになった。
しかし、それなら話は早い。
無抵抗の敵を切り刻むだけで終わるのだ。
172
:
名も無きAAのようです
:2015/11/30(月) 23:12:53 ID:mBvYQh/U0
―――二時間後。
全ての魔物を掃討し終えた。
本当に、ドクオには見向きもしなかった。
(;'A`)「お疲れ様です…」
(´・_ゝ・`)「あ、お疲れ様です」
デミタスには、何故か怪我一つない。
そこは悪魔と言うべきか。
(;'A`)「あ、じゃあもう結構ですんで…」
(´・_ゝ・`)「ああ、分かりました。それと、言い忘れてたんですけど」
(;'A`)「はい」
(´・_ゝ・`)「悪魔の契約上、これからは召喚時は必ず私が出ますので」
(;'A`)
(;'A`)「えっ」
(´・_ゝ・`)「あ、給料とかはこっちの魔界で出ますんで大丈夫ですよ」
(;'A`)「あ、はい」
(;'A`)「え、じゃあ、攻撃とかは」
(´・_ゝ・`)「いや〜…」
(;'A`)「あ、そっすか…」
173
:
名も無きAAのようです
:2015/11/30(月) 23:13:50 ID:2d3nt.To0
ただの案山子ですな
174
:
名も無きAAのようです
:2015/11/30(月) 23:14:52 ID:mBvYQh/U0
(´・_・`)「ちゃーす、ハンコかサインお願いしゃ…大丈夫ですか」
(; A )「ゼェ…ハァ…だ、ゴホッ…大丈夫です……ハァ……グフッ…」
.
175
:
名も無きAAのようです
:2015/11/30(月) 23:15:33 ID:mBvYQh/U0
正直2レス目が全てと言っても過言ではない
176
:
名も無きAAのようです
:2015/11/30(月) 23:16:29 ID:UvrfCCdo0
乙です、この空気感ほんとすき
そして配達員がショーンで草
177
:
名も無きAAのようです
:2015/11/30(月) 23:21:32 ID:GhFAGUCs0
支援絵が待ち遠しい(フィギュアの)
178
:
名も無きAAのようです
:2015/12/01(火) 00:17:47 ID:jPuzvenU0
>>173
案山子て…言い得て妙だね
179
:
名も無きAAのようです
:2015/12/01(火) 00:30:06 ID:PHvvU.wE0
なんだこの
>>166
の濃密な文章
180
:
名も無きAAのようです
:2015/12/01(火) 00:50:49 ID:23dcWIM20
暗にイラスト描けって絵師を脅してるのか
181
:
名も無きAAのようです
:2015/12/01(火) 01:38:37 ID:uFzc9vfw0
デミたそwwwww
182
:
名も無きAAのようです
:2015/12/01(火) 07:50:11 ID:GZEdfcLc0
やっぱりデミタスは禿げてるのかな
183
:
名も無きAAのようです
:2015/12/01(火) 09:11:01 ID:gFx6XDm20
よく読んでみ
184
:
名も無きAAのようです
:2015/12/02(水) 00:27:04 ID:C85w8TFcO
毛がないから怪我ないのかな
185
:
名も無きAAのようです
:2015/12/02(水) 00:29:59 ID:77t1bygE0
>>184
お前天才かよ
186
:
名も無きAAのようです
:2015/12/02(水) 00:40:21 ID:XSTWUQP20
毛がなくて安全は謎かけの定番なんだよなあ
187
:
名も無きAAのようです
:2015/12/02(水) 09:30:57 ID:P3e1g4n.0
けがなくてよかったね
188
:
名も無きAAのようです
:2015/12/04(金) 12:03:46 ID:E9Be87SMO
反抗期で薄毛デミタスの娘ってもうハインしか思い浮かばないな
189
:
名も無きAAのようです
:2015/12/27(日) 21:59:24 ID:huIQ9J3A0
やっぱり完結しなかったな
190
:
名も無きAAのようです
:2016/01/15(金) 00:15:37 ID:RJjhvlPk0
描写を踏みにじってしまった
反省はしていない
http://i.imgur.com/Hf6FLHg.jpg
191
:
名も無きAAのようです
:2016/02/19(金) 09:12:51 ID:wgilHP1s0
復活しないかなぁ
192
:
名も無きAAのようです
:2018/04/15(日) 00:35:10 ID:Xfq2WKnQ0
ふと読みたくなったので掘り返し
193
:
名も無きAAのようです
:2018/04/27(金) 20:29:01 ID:1D2d731s0
やっぱおもしれーわ
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