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( `ハ´)『珀の心』のようです
35
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:12:50 ID:C9k.8stQ0
紹興酒は初めて飲むがきっと美味しいのだろう。
陶器製の瓶からトットットと先のすぼまったグラスに、深いこげ茶色の液体が注がれる。
( ^ω^)「へんな形のグラスだお。」
( `ハ´)「このグラスはくるくるまわすと匂いが籠るから良い紹興酒だと香りを十分に楽しめるアル」
シナーに従いくるくると回してみる。
( ^ω^)「おお、やや甘いような匂いがするお。」
シナーは満足そうに頷いた。
( ^ω^)「では頂くお。」
先ほどは余りのおいしさにすぐ飲み切ってしまったので今回はいつも通りちびちび行こう。
ちびっと飲むとたちまち少し甘くまろやかな味わいが広がり癖のない苦味が後を追う。
甘みと酸味と苦味が渾然一体となって何とも言えない深い旨みを生み出し、ふわっとした気持のよい余韻を残す。
( ^ω^)「おいしいお......それしか言葉が見つからないお。」
ちびちびやるのには最適かもしれない。
36
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:14:30 ID:C9k.8stQ0
( `ハ´)「しかり味わってもらえるとおいちゃんもうれしいアル。これ気に入ったら徐々に若い年数の物も試すと良いアル。」
( `ハ´)「ただし、何年って書いてあるのには偽りはないけれど大体国外へ輸出する酒には水混ぜてかさ増しするから買うときはおいちゃんに言うヨロシ。」
(;^ω^)「ええ......」
( `ハ´)「中国も良くやるけれど輸入品のドイツのビールなんかも同じネ。だからよく騙された奴らが本場のドイツビールはウマイ!なんて喜ぶアル。あいつらアホアル。」
( ^ω^)「見も蓋もねえ.......」
( `ハ´)「話し過ぎちゃたアル。さ、温かいうちに食べるヨロシ」
素手で持ち上げ一口齧る。
ぱりぱりっとした良い音ともちっとした生地の触感の後にしゃりしゃりとした揚げワンタンの粉末が病みつきになりそうだ。
こんがりと焼けたアヒルの皮はただの皮とは思えないほどの甘さと旨みが凝縮されていた。
たれと揚げワンタンの粉末のしょっぱさがその皮の旨みを何倍にも引上げ、それに加えてぴりりとしたネギのパンチが何ともいじらしい。
さらに噛むときゅうりのみずみずしさが油っぽさを感じさせない事に気づく。
完璧だ......
37
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:15:19 ID:C9k.8stQ0
( `ハ´)「内藤さん?」
( ^ω^)「」
(;`ハ´)「し、死んでる......」
( ^ω^)「いやあ、川の向こうでばーちゃんが手を振ってたお。」
( `ハ´)「アホな事言てないで酒飲むアル。」
38
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:16:31 ID:C9k.8stQ0
ちびりと紹興酒を飲む
先ほどのビールと違い、じわじわと油を溶かす様な感覚。
(*^ω^)「はう......最高だお......天国ってこんな近くにあったんだおね。」
目の前のシナーは北京ダックの後片付けをしている。
( ^ω^)「お?そういえば余った肉はどうするんだお?」
( `ハ´)「おいちゃんの夕飯になるアル。」
( ^ω^)「......」ジーッ
(;`ハ´)「あんましハオチーないアルよこれ......」
( ^ω^)「......」ジーッ
(;`ハ´)「分ったアル。後で炒めて上げるヨ。でもアヒルは旨みを全部皮に移しちゃってるから本当にそこまでハオチー無いヨ。」
( ^ω^)「やったお〜。嬉しいお〜。」
39
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:17:24 ID:C9k.8stQ0
ちびりちびりと他愛のない雑談を楽しみながら食を進める。
こんなに笑顔で楽しく物を食べたのはいつぶりだろうか......
彼は次の料理を用意するため後ろに引っ込む
突如会話が無くなり、途端に物悲しくなる。
大学の頃の数少ない友人だったドクオは今何をしているんだろうか。
なんだかんだ楽しかった大学生活をぽつぽつと思い出しながら友人にメールを送る。
人を誘うなんて久しぶりだ。
40
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:18:27 ID:C9k.8stQ0
( `ハ´)「蟹ちゃん来たアルヨー。熱いアルヨー」
( ^ω^)「上海蟹ちゃん!!!」
( `ハ´)「まだ旬だからめちゃくちゃハオチーアル。」
( ^ω^)「でもめちゃくちゃ高くない?」
( `ハ´)「ニホンだとキロ4000円とかするネ。おいちゃんは中国の友人から仕入れてるから投げ売り価格で仕入れてるネ。」
(;^ω^)「おいちゃんすげーお。」
( `ハ´)「褒めても脱がないアルヨ」
( ^ω^)「......」
( `ハ´)「酷いアル。所で上海蟹はなんで上海蟹って言うか知ってるアルか?」
( ^ω^)「もう騙されねーお。どうせ上海が有名な産地なんだおね?」
( `ハ´)「違うアル。ニホンのやつらが勝手に上海蟹って呼んで定着しちゃただけある。本来は中華絨螯蟹て呼ぶネ。ハサミついた毛ガニって意味アル。」
( ^ω^)「......」
(#^ω^)「ふざけやがって。」
41
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:19:23 ID:C9k.8stQ0
シナーは普段良く見かけるカニフォークを使い器用に蟹の腹を開けた。
( `ハ´)「これは雌蟹ね。卵あて雄よりハオチーね。雄は雄で白子がもーちもちで癖になるけど雌の卵のほうが人気ネ。」
( ^ω^)「今度来た時雄も食ってやるお、」
( `ハ´)「パカー。へへ、嬢ちゃんたっぷりいやらしい卵が詰まってるじゃねえか。」
( ^ω^)「マジキチ。」
( `ハ´)「カリカリカリ〜♪。あ、このぶよぶよしたのは食べられないからポイー♪」
はがした蟹の頭の殻をひっくり返しそこに味噌と卵を盛り付ける。
( `ハ´)「1匹だとやっぱり量が少ないネー。」
蟹の足をはさみで切り落とし中身の肉を掻き出す。
( `ハ´)「ついでに少ないけど肉も入れちゃうアル。」
( `ハ´)「出来たアル〜♪」
皿の上に蟹の頭の殻。
その中に綺麗に収まったカニの中身がほわほわと湯気を上げている。
42
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:20:27 ID:C9k.8stQ0
( `ハ´)「これにつけて食べるヨロシ。黒酢とか醤油とか生姜とかで作ったたれネ。」
スプーンですくい、たれのかかった味噌を口に含む。
もっちりとした味噌が口の中でほどける。
正に絶品。
とても濃厚でミルキーな蟹味噌の蕩けるような甘さが広がる。
ふつふつと卵を噛むと何とも言えないまろやかな磯の香りが広がる
( ^ω^)「中華料理。侮っていたお。」
( ^ω^)「こんなに美味しいものがこの世にあるとは。」
複雑に混ざり合った蟹の身は味の起伏が激しいがどの味が来ても美味しくてほっぺたが落ちそうになるのだ。
紹興酒を傾け磯臭さを飲み込むと。
身体が震えた。
比喩でも何でもなく急に寒くなったのだ。
43
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:22:14 ID:C9k.8stQ0
( ^ω^)「寒いお。」
( `ハ´)「蟹ちゃん美味しいけれど食べると体冷えるアル。」
( ^ω^)「あり、ジャスミン茶飲み切っちゃったお。」
ポットを開けるが中は良い香りが広がるだけだ。
( `ハ´)「代わりに生姜茶飲みながら食べるね。」
陶器製の小さなお猪口を差出し、なみなみと注ぐ。生姜のすっとする香りが辺りに広がる。
( `ハ´)「普通の生姜を摺ったお茶だと大してあったまる効果は無いネ。一度干して乾燥させた物だけが体を芯からあっためるお茶になるネ。」
( ^ω^)「知らなかったお。頂くお。」
ツンと生姜の辛さが来るがすぐにお腹の底からぽかぽかと熱が上がってきた。
(*^ω^)「これでいくらでも行けるお。」
ちびちびと酒→蟹→酒→生姜茶のローテーションを繰り返す至福の時。
44
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:23:02 ID:C9k.8stQ0
再び雑談に花が咲き酒が底を着き始めた頃。
( ^ω^)「そういえば、聞きたかったんだけれど、シナーさん最初僕を励ましてくれたけれど、もしかして......」
( `ハ´)「そうアル......おいちゃんも昔はビジネスマンだったアル。」
( ^ω^)「やっぱりそうかお......その時の話を聞きたいお。」
( `ハ´)「長くなるけれどいいアルか......?」
( ^ω^)「おねがいするお」
( `ハ´)「......じゃあそんなに面白い話じゃ無いけど聞いてくれアル。」
45
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:24:15 ID:C9k.8stQ0
おいちゃんは大学を卒業してから営業職に就いて毎日汗水たらして働いたアル。
内藤さんと同じように早起きして夜遅くまで働いてたネ。
でも辛くはなかたアル。
自分の仕事に誇りをもてたからネ。
だけど残念ながらおいちゃんにビジネスの才能は無かったヨ。
努力をして技術を身に着けたアル。
だけれど才能と技術は別だったネ。
3年を過ぎるころには業績がどんどん落ちて行っいったアル。
周りの社員にどんどん追い抜かれて積み上げた誇りはどんどんボロボロになったアル。
あの頃は切羽詰っておいちゃんの学んだ張り付いた笑顔は凍り付いて心の中では常にイライラしてたと思うアル。
そして最後には全部投げ出して逃げるように実家に帰ったアル。
46
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:26:26 ID:C9k.8stQ0
( ^ω^)「シナーさん......」
( `ハ´)「今で言うニートをだらだらと続けた時に、ありがちだけれど良い食材を安く仕入れて料理する笑顔があふれる店に出会ったアル。」
( `ハ´)「そこに感銘を受けて弟子入りしたネ。そして色々あて独り立ちして師匠から『珀の心』を学びニホンに来てお店やってるアル。」
( `ハ´)「後悔は無いわけじゃないネ。でもこの仕事を始めて良かったと思うことの方が沢山あたネ。」
沈黙が続く。
( `ハ´)「......だから、おいちゃんは内藤さんが立派だと言たアル。リップサービスでもなく紛れもない心から出た言葉アル。」
( `ハ´)「自分が手にできなかた才能を持てるネ。羨ましいアル。」
( ω )「ありがとうだお......」
自分はこの人の料理をみて少なからず憎しみを抱いてしまったことをひどく後悔した。
( ω )「シナーさん......あの.....僕......実」
( `ハ´)「はあああああああ。まーたしんみりしちゃったアル。普段おいちゃんこういうの苦手なのにモー。」
( `ハ´)「最後に残ったお酒蟹の殻に入れてかき混ぜて飲むアル。」
言われたとおりに最後の1滴まで注ぎかき回す。
不思議なマーブル模様が浮かぶ。
( `ハ´)「しんみりを飲み込むアル。料理は楽しく食べるのが良いネ」
少し苦く磯臭さのある。けれど不思議と調和がとれている液体を飲み下す。
47
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:30:17 ID:C9k.8stQ0
( `ハ´)「まだお腹空いてるアルね?」
( ^ω^)「おっ!」
( `ハ´)「ちょと時間かかるから漬物でも食べて待ってるネ」
角切りにされた大根が黄金色に漬かっており、積み上げられた様子はまるでピラミッドの様。
ほのかな甘みとしょっぱさが癖になり、ぽりぽりと齧る。
シナーさんの言葉を心の中で反芻する。
厨房では大きな火が上がり、下手糞で陽気な歌声だけが響いていた
48
:
>>47 訂正
:2015/07/19(日) 20:33:06 ID:C9k.8stQ0
( `ハ´)「まだお腹空いてるアルね?」
( ^ω^)「おっ!」
( `ハ´)「ちょと時間かかるから漬物でも食べて待ってるネ」
角切りにされた大根が黄金色に漬かっており、積み上げられた様子はまるでピラミッド。
ほのかな甘みとしょっぱさが癖になり、ぽりぽりと齧る。
シナーさんの言葉を心の中で反芻する。
厨房では大きな火が上がり、下手糞で陽気な歌声だけが響いていた 。
49
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:36:32 ID:C9k.8stQ0
没入しすぎてしまった。
目の前に2つの皿が出されるところだった。
炒飯特有のあのラードと醤油の良い香り。隣の皿はニンニクが効いているのか男性が大好きな良い香り。
( `ハ´)「松の実入りの黒炒飯とさきのアヒルの肉と空芯菜のガーリック炒めネ。多分明日休みだろうしニンニク入れちゃったヨ。」
( ^ω^)「おお!ありがとうだお!嬉しいお!炒飯色が黒いお!」
( `ハ´)「中国のたまり醤油使てるネ。」
レンゲを使い炒飯を食べる。
色を見るにしょっぱいのかと思っていたのだが以外にもあっさりとしていてくどくない。
ぱりぱりのレタスと豚の細切れがとても良いアクセントになっている。
たまに混じる松の実の上質なピーナッツを思わせる味はこの炒飯のためだけにあるのかもしれない。
それほどこの組み合わせは抜群だった。
50
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:37:25 ID:C9k.8stQ0
( ^ω^)「次は......空芯菜?」
( `ハ´)「アル」
ニンニクの香りが食欲をそそる。
緑の細長く丸い茎が多めの野菜は噛みしめるたびにキュッキュっと良い音を立てる。
アヒルの肉はシナーさんの言った通り旨みが抜けきりササミの様な味になっていたが、
ガーリックと唐辛子の濃い味付けにマッチしていてとても美味しい。
ダメな食材も美味しく変えてしまうこの技術にはいくら拍手しても足りないだろう。
(*^ω^)「この葉っぱも美味しいお。美味しいお!」
( `ハ´)「空芯菜は見て分かる通り真ん中の「芯」の部分が「空」だから空芯菜なのネ。ホウレンソウよりも栄養があて食べ応えがあて安くて美味しいアルね。」
(*^ω^)「この炒飯はお昼時に長靴一杯食べたいお......空芯菜の方もガーリックのエキスが空っぽの茎に染み込んで美味しかったお。」
( `ハ´)「昼時に長靴はいて来てくれれば要望に応えるネ。ニンニクは食べると元気出るから疲れも吹き飛ぶネ。」
ある程度お腹はいっぱいになっていたはずなのにがつがつとがっついてしまう。
51
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:38:35 ID:C9k.8stQ0
全ての料理を平らげた後。
内藤の前にさりげなく出された花茶を飲み一息ついてからお礼を言う。
( ^ω^)「お腹も心も満足だお〜。今日はありがとうだお。本当に楽しい時間を過ごさせてもらったお。お会計を......」
( `ハ´)「あ、ちょと待つね内藤サン。」
早歩きで厨房に戻る。
( `ハ´)「確か時期が時期だし貰た奴があると思......あ、あたあたヨ。」
何かを袋にいれちょいちょいとラッピングをする。
綺麗なラッピングが施された袋に茶色い物が3つほど入っている。
52
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:39:57 ID:C9k.8stQ0
( ^ω^)「さーたーあんだーぎー?」
( `ハ´)「フフフ、大体同じようなもんだけれどこちのが多分先よ。黒糖は使てないけどネ。これは『開口笑』言うネ。」
( ^ω^)「かいこうしょう?」
( `ハ´)「中国で食べられる縁起の良いお菓子ネ。揚げてるときにぱかと割れて口が開いて笑てる様に見えるから開口笑ネ。お土産にサービスヨ。」
(*^ω^)「ありがとうだお!」
( `ハ´)「ニホンの『笑う門にはグフ来る』て言う諺あるけどだいたい同じ意味が込められたお菓子ネ。お仕事大変だろうけれど笑顔でがんばてネ。」
(;^ω^)「グフ来たらやべえお.....でもありがとう。今日はこのお店を見つけられて良かったお!」
( `ハ´)「じゃあお会計3000円ネ」
( ^ω^)「あれ?」
(;^ω^)「えっ......そんな格安だったっけ?」
53
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:41:02 ID:C9k.8stQ0
( `ハ´)「最初に指定された金額の食材で作たアル。何あるか?ぼたくりあるか?戦争アルか?お?」
(;^ω^)「いやいやいや、安すぎませんかお?頼んだのは自分だけれどここまで満足できる量と質だったとは。」
( `ハ´)「気にすんなアル......まあ確かに酒とお菓子はほぼサービスだけれどそれ以外は大体適性の値段ね。此処が安いんじゃなくてほかの店がぼったくてるだけアル。満足してくれたならまた来てくれるとありがたいネ」
( ^ω^)「当たり前だお!毎週来るお!」
( `ハ´)「フフフ、それは嬉しいアル。次は会社の同僚や昔の友達と来ると良いアル。」
(;^ω^)「予定があれば.....あ、友達とはもしかしたらくるかもしれないお。」
お題を払い席から立ち上がる。
( `ハ´)「最後にこれ持っていくといいアル。お店の会員カードみたいなもんね。まあおいちゃんの趣味だから持てこなくても良いけれど。」
54
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:41:46 ID:C9k.8stQ0
渡された淡い青の懐紙を開いてみると小さな琥珀の欠片があった。
.
55
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:42:53 ID:C9k.8stQ0
( ^ω^)「お、これは琥珀かお?お店の名前だからだおね!綺麗だお!ありがとうだお。大切にするお。」
( `ハ´)「そんな高い物じゃないから気にしなくてヨロシ。師匠の教えネ。」
( ^ω^)「『拍の心』だっけ?気になるお〜。」
( `ハ´)「企業秘密だけどいっぱい来てくれたら教えるかもアル。」
( ^ω^)「XO醤も?」
( `ハ´)「ぶち殺すぞ。ジャパニーズ。」
(;^ω^)「すまんこ。」
ガラガラガラ
( ^ω^)ノシ「また来るおー」
( `ハ´)ノシ「再見〜」
56
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:47:12 ID:C9k.8stQ0
時刻は既に10時半を回っている。
店に入る前より幾分か落ち着いた街並みを通り駅へ向かって歩いた。
気温は10度前後だろうか。周りの人達は自分の肩を抱き寄せて歩いている。
多少の寒さはあるかもしれないが『琥珀色の料理の数々』がくれた暖かさのおかげか特に気にならない。
勿論シナーさんの暖かい言葉も原因の一つだろう。
これからの仕事はなんだか楽しんで頑張れる気がした。
57
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:47:56 ID:C9k.8stQ0
ポケットの中で携帯が震える。
( ^ω^)「おっ?」
58
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:48:48 ID:C9k.8stQ0
----------------------------------------------------
差出人 :ドクオ
タイトル :無題:re
----------------------------------------------------
久しぶりだな内藤!連絡くれてありがとう。
元気そうで安心したわ。
こっちも忙しいけれどぼちぼちやってるよ。
お互い就職してからめっきり会う機会が減っちまったな。
今度そっちに行くから美味しいお店でも予約しといてくれよ。
----------------------------------------------------
( ^ω^)「元気そうでよかったお。」メルメル
59
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:50:43 ID:C9k.8stQ0
冬の冷たい風に吹かれ週刊誌の切れ端が空に舞い彼の顔にへばりつく。
( ^ω^)「うわっち。」ばさばさ
彼はこの雑誌の切れ端を手に取り眺めたのか。
それとも眺めなかったのかは誰も知らない。
.
60
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:52:07 ID:C9k.8stQ0
今月のパワーストーンのコーナー\(^o^)/
『琥珀』
マイナスのエネルギーを吸収してプラスのエネルギーを注入してくれる石です。
・心身ともにデトックスしたい!
・忙しく、ストレスが抜けない!
・穏やかな人間関係を築きたい!
そんな方はぜひこの石を持ちましょう!
61
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:53:08 ID:C9k.8stQ0
( `ハ´)『珀の心』のようです 〜おわり〜
.
62
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 20:55:32 ID:C9k.8stQ0
以上です。
これのおかげで1日作業が止まってしまった......
では現行に戻ります。
みなさん飯テロ祭楽しんで。
63
:
しまった忘れてた。〜終わりの〜後に1行
:2015/07/19(日) 20:57:03 ID:C9k.8stQ0
【琥珀を贈る事は相手に「幸福を贈る」事と同義也】
〜拍の心〜
.
64
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 21:17:32 ID:bkgKpQLo0
中華料理食いたくなった…
65
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 21:31:04 ID:dcvwUmgY0
本気で美味しそう
近々彼女と四川料理食べに行くんだけどスッゴい楽しみ
66
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 23:05:44 ID:1ETcmx3c0
正統派のグルメって感じで面白かった
おつおつ
67
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 23:22:37 ID:HjfTG34k0
面白かった。グルメ物としても面白いし、人情物としても楽しめた。いろんな人が来店してシナーが悩みを解決していくストーリーとしてやっていけそうだ。そしてそれが見たい。
68
:
名も無きAAのようです
:2015/07/19(日) 23:38:04 ID:PEXIRX4s0
おつおつ
くそう腹減ってきたじゃないか
69
:
名も無きAAのようです
:2015/07/20(月) 00:40:41 ID:q7p9QY860
おつおつ!
シナー最高だった・・・!心温かくなった!
70
:
名も無きAAのようです
:2015/07/20(月) 01:33:07 ID:2/XMdqgQ0
いいなあちゃんとした中華食べたくなった
おつおつ
71
:
名も無きAAのようです
:2015/07/20(月) 04:28:58 ID:wLdbjDOk0
おつ
心があったかくなったよ( ´ ▽ ` )
続編書いて欲しいやつ
72
:
名も無きAAのようです
:2015/07/20(月) 06:29:23 ID:/3FNNEPU0
乙!自分もくたびれたリーマンだから心にくる物があったよ。年甲斐もなく少し泣いてしまった。こんな店見つけたいなあ。
73
:
名も無きAAのようです
:2015/07/20(月) 17:15:53 ID:tqfEXKQg0
乙乙乙
これ絶対トソンの征服の人の作品でしょ
面白かった
74
:
名も無きAAのようです
:2015/07/21(火) 06:23:54 ID:.fWqpjfE0
たくさんの感想ありがとうございます。
都内に店を構える友人の中国人をモチーフに書きました。
皆も行きつけの良い店を見つけられると良いですね。
現行のトソンの常に征服も頑張ります。
75
:
名も無きAAのようです
:2015/07/22(水) 05:56:20 ID:bOqldd9.0
乙
すごく良かった
友人の中国人の店知りたいわー
76
:
名も無きAAのようです
:2015/07/24(金) 14:59:52 ID:GbRp95Es0
すごくいい!出て来た料理どれもおいしそうだったし、シナーの話は心が温かくなった。
本当によかったよ。乙です!
77
:
名も無きAAのようです
:2015/07/25(土) 14:06:03 ID:j14sIVLw0
おつ
すごく良い人情話だったし出てくる料理出てくる料理どれも旨そうだった
78
:
名も無きAAのようです
:2015/08/03(月) 11:21:06 ID:0iBNmFYg0
良かった。良い話や
79
:
名も無きAAのようです
:2015/08/05(水) 21:14:50 ID:Nwhqvl1I0
中国人って小さい「つ」発音できないんだよね。
あと語尾が強いネ。流石にアルは言わないけれどw
上手く再現出来てるし話も面白いし感動したしお腹すいた。
80
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:15:39 ID:5vL5xMqw0
投下します。
二本立てだよ。
81
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:17:56 ID:5vL5xMqw0
百物語参加作品です。
82
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:23:08 ID:5vL5xMqw0
カッとした初夏の陽射し。
アスファルトジャングルにこれでもかと乱反射を繰り返し、そこに住む生き物達をじりじりと焦がした。
その陽ざしから逃げる様に駅前の暗い路地に入ると、ひっそりと営業する小料理屋『琥珀』を見つけることができるだろう。
熱さが和らぐ夕方頃。ひぐらしの声が暗い路地にまで響く。
(,, Д )「......ここだ。」
(* ー )「......」
キィ......キィ......シャラン......
揺れる彼女からは金属の軋む音と鈴を鳴らしたような澄んだ音が響く。
ガラガラガラ
ゆっくりと店内に入り見渡すと日本人から見ると少し不気味な真っ赤な蝋燭に照らされた3つの頭。
2つは驚き言葉を失い1つはニコニコとこちらを見る異様な光景があった
-----------------------------------------------------------------
------------------------------------------------------
-------------------------------------
--------------------------
----------------
83
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:24:37 ID:WE8z2WWY0
おお、これの続編が見られるのか。見たかったんだ。
84
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:25:05 ID:5vL5xMqw0
「そうだ、今度実家で子供たちと百物語って怪談会で話すんだけれどシナーさんは何か怖い話持ってないかお?」
『琥珀』での帰り際の何気ない会話。
それが先日。
その一言を聞くと彼は何やら長いこと考え「また来週来てほしいアル」とだけ告げた。
そして今日。
彼は真っ赤な蝋燭に火をつけ燭台に乗せると、ことり......とそれをカウンターに置いた。
( `ハ´)「おいちゃんが小さい頃の話アル。」
85
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:26:26 ID:5vL5xMqw0
.,、
(i,)
|_|
『恐怖の水餃子』
.
86
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:27:35 ID:5vL5xMqw0
おいちゃんの家族は水餃子を売て生計をたててたアル。
父が皮をこねて肉を詰め、母が時間を計り茹でる。昔ながらの手作業の水餃子屋さんネ。
当時は貧乏だたから貧乏な所にしか住めなくて、さらにそこで貧乏相手に水餃子を売るから全くお金が稼げなかたヨ。
でも近所ではうちの水餃子の肉は他の店よりも美味しいと評判だたネ。
儲けが殆どでないから良い材料を買える筈が無いのに、何故だか家の水餃子の肉は美味しいと評判......
違和感はあたけどおいちゃんはまだ小さかたからそんな矛盾に気付けなかたアル。
87
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:29:05 ID:5vL5xMqw0
貧乏だったから食事は朝と夜の2食だけ。
それでも毎日父と母とおいちゃんの3人で食卓を囲んで食べるのはとても楽しかったアル。
2人はとても優しくて貧乏なんて気にならかった。
一つだけ不満だったのは水餃子屋さんの子供なのにその水餃子を食べた事が無かった事。
いくら頼んでも両親は頑なに首を横に振り水餃子を食べさせてくれなかった。
88
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:30:02 ID:5vL5xMqw0
('A`)「既に不安しかないんだけど。」もそもそもそ
( ^ω^)「絶対あかん肉やそれ。」はむはふはふ
( `ハ´)「あ、お酒切れたネ。新しいのもて来るネ。」
すたすたと厨房の奥に消える。
('A`)「この野菜炒め美味しすぎる。」もそもそ
( ^ω^)「この野菜何?滅茶苦茶うまいカイワレみたいなやつ。」
( `ハ´)「豆苗とマコモダケの野菜炒めネ。」
奥から冷凍庫で冷やした青島ビールを2本持ち出し良く冷えたグラスに注ぎながら言う。
( `ハ´)「カイワレみたいなのは豆苗て言う高級食材ネ。エンドウ豆の若い葉ぱね。マコモダケは......ってモー、料理の説明よりもおいちゃんの話を聞いて欲しいネ。」
( ^ω^)「美味しすぎるのが悪いんだお。」
('A`)「ごめんね。」
ごほんと1つ咳払いの後語りを続ける。
89
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:31:22 ID:5vL5xMqw0
おいちゃんが小学校に上がると年に数回お弁当を持参する日があたアル。
普段家で昼食は食べなかたからその日母は弁当を作るのを忘れてたネ。
おいちゃんが両親の水餃子を食べたいて事もあたけれど、何より学校の友達に美味しい水餃子を食べさせてあげたかたネ。
魔が差したアル。
アルミ製のおいちゃんのお弁当箱に10個。
配達に行てる母の目を盗んで店の厨房に忍び込み、出来立ての水餃子を入れたアル。
昼の時間を楽しみにしながら登校したネ。
90
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:33:22 ID:5vL5xMqw0
あまりにも楽しみすぎて全速力したら登校途中にド派手に転んだヨ。
膝をすりむいたけれどそれよりも水餃子の事が気になてお弁当を開けて確認したアル。
驚いたネ。
10個あた筈の餃子が8個になてたアル。
でもおいちゃん子供だたから深くは考えなかたネ。
ここで気付いていればあんな恐怖を味合わなかったのに。
.
91
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:34:38 ID:5vL5xMqw0
外国語を喋りすぎたのか息継ぎのために口に水を含む。
('A`)「......そういえば気になってたんだけれどなんで今日は蝋燭なんか立ててるの?」
( ;`ハ´)「今更アルか......あれから百物語について調べたらこうやて蝋燭を付けるて書いてあたネ。」
(;^ω^)「あ、忘れてたお......これ怖い話だたのか。邪魔してごめんだお。」
( `ハ´)「和蝋燭なんて無かたからうちの国の赤いの使たネ。でもこの蝋燭て旧正月のイメージだからなんか変な感じアル。」
92
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:36:36 ID:5vL5xMqw0
学校に着くと早速友達に昼食で最高に美味しい水餃子を食べさせてあげると言いふらしたネ。
授業が始まても水餃子が気になて仕方がなかたアル。
まだ9時前なのにまだかまだかと弁当箱をちらちら見てたネ。
誰かに盗まれていないかと心配になて開けてみるとまた餃子が減ていたアル。
6個。
流石のおいちゃんも分かたネ。
何か恐ろしい事が起きている。
誰が盗んでるわけじゃないとしたら水餃子が勝手に動いているのだ。
93
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:37:32 ID:5vL5xMqw0
勝手に消える水餃子はとても怖かたネ。
机の中を探しても床に這いつくばて探しても見当たら無かたアル
見間違いじゃなかたヨ
確かめる様にもう一度開ける。
4個。
おいちゃんもうこの時点で泣きそうだたネ。
怖かたこともあるけど両親の水餃子が食べられなくなることが悲しかたネ。
94
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:38:26 ID:5vL5xMqw0
もうすぐ昼の時間。
休み時間はいつもなら外で遊ぶのに今日は教室の中で弁当箱を見つめていたネ。
仲の良い友達にあげる分と自分の食べる分くらいは残てて欲しかたヨ。
それは突然の出来事だったアル。
ぐちゃり.......
小さな音だったが確かに聞こえた。
肉が蠢くような音が。
驚き体が動かない。
が
子供特有の好奇心からかすぐに手を伸ばしてゆっくりと蓋を開ける。
95
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:39:29 ID:5vL5xMqw0
やっぱり無くなっている。
2個。
これ以上減らないようにすぐに蓋をしめた。
友達に上げる分すら無くなってしまった。
後で謝ろう。
次に餃子を食べることができるチャンスはいつだろうか。
1つだけでも食べたい。
1つだけ......
弁当箱の中で起こっている異変には気付けるはずもなかった。
96
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:40:53 ID:5vL5xMqw0
待ちに待った昼食の時間。
誰よりも早く弁当箱を開ける。
0個
酷く落胆した。
自分の食べる分さえ無くなっていた。
97
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:42:00 ID:5vL5xMqw0
次食べる機会が訪れるのは何時だろうか……
でもこれ以上恐怖は起こらない。どこか安堵感もあった。
うな垂れたまま弁当箱をしまうために蓋をして持ち上げる。
が気がついてしまった。
98
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:42:50 ID:5vL5xMqw0
重い。
.
99
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:43:33 ID:5vL5xMqw0
アルミの弁当箱にしては重すぎる。
中に何かがいる。
驚き床に落としそうになるが持ちこたえる。
そして未知のものに刺激を与えないようにゆっくりと机に置きなおした。
恐る恐る上蓋を持ち上げアルミの弁当箱の中を覗く
やはり何もいない。
弁当箱の中身は空。
何だ一体何が……
違和感を感じる。
弁当箱が重いわけではない。
蓋を開けた腕がとても重い
重いのは腕の先。
100
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:44:52 ID:QbRPzEA60
おいまさか・・・
101
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:44:58 ID:5vL5xMqw0
そう、上蓋が異様に重いのだ。
上蓋を恐る恐るひっくり返す。
心臓が止まりそうになった。
102
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:45:44 ID:5vL5xMqw0
そこには
蓋の裏に
びっしりと
張り付いた
103
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:46:26 ID:5vL5xMqw0
10個の水餃子があった......
.
104
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:47:12 ID:5vL5xMqw0
(
)
i フッ
|_|
105
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:47:51 ID:WE8z2WWY0
フッ
じゃねえよwwwwwwギャグじゃねえかwwww
106
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:47:52 ID:mrEfIoJA0
なんだギャグか
107
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:48:31 ID:QbRPzEA60
何がフッだwwww
108
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:48:46 ID:cRcSEBvoO
乙
おいオチ!!!って、リアルに叫んだわ
109
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:49:58 ID:5vL5xMqw0
1本目は以上です。
2本目はまじめにやるから許して。
訂正
>>91
×( ;`ハ´)「今更アルか......あれから百物語について調べたらこうやて蝋燭を付けるて書いてあたネ。」
○( ;`ハ´)「今更アルか......あれから百物語について調べたらこうやて蝋燭を点けるて書いてあたネ。」
110
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:50:49 ID:xsDjgfog0
乙
くっそ、やられたww
111
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:52:05 ID:5vL5xMqw0
2本終わったら本スレにまとめて報告します。
以下幕間
112
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:52:54 ID:5vL5xMqw0
( `ハ´)「終わりアル。」
( ^ω^)「......」
(゚A゚)「......」
( `ハ´)「......終わりアル。」
113
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:53:36 ID:5vL5xMqw0
(#^ω^)「ギャグじゃねえかああああああああ!!!」
(゚A゚)「ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」プルプルプル
(#^ω^)「目を覚ませドクおおおおおおおお全く怖くねえおおおおおおお!!!」バシッバシッバシッ
(゚A゚)ガクガクガクガク
( `ハ´)「でも水餃子......」
(#^ω^)「餃子はいらんおおおおおおおおお」
pipipipipipipipi
ブーンの叫びを裂くように厨房からアラームが鳴る。
114
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:55:02 ID:5vL5xMqw0
( `ハ´)「餃子蒸しあがたアル。あ、内藤さん餃子はいらないネ......残念アル。」
(#^ω^)「すんませんでしたああああああああああ!!!!」
(゚A゚)「シナーさんの手こねの皮めちゃくちゃおいしいんですううううううう!!!」
(#^ω^)「小籠包もおいしいんですううううううううう!!!!」
小料理屋『琥珀』は今日も常連客と共に賑わう。
115
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:56:00 ID:5vL5xMqw0
1話、1本目終わり。
2本目行きます。
116
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:56:57 ID:5vL5xMqw0
恐怖?の水餃子を聞き終え、残りのコース料理を全て平らげた後。
( ´ω`)「は〜今日も美味しかったお。」
( `ハ´)「ありがとアル。」
('A`)「お酒結構飲んだね。大丈夫?」
( ´ω`)「余裕余裕。そういえばシナーさんの国には幽霊とか妖怪とかいないのかお?」
( `ハ´)「中国の幽霊は子どもを驚かせるための迷信みたいなもんアル。大人になてからは全く聞かないネ......」
('A`)「妖怪は?」
( `ハ´)「基本的に中国には妖怪はいないアルね。」
('A`)「そうなの?日本みたいに沢山いるのかと思った。」
( `ハ´)「龍とかの幻獣は聞くけれど妖怪とは違うネ。あ、妖怪はいないけどキョンシーは有名ネ。」
( ^ω^)「あれは......妖怪?ゾンビ?」
('A`)「人間が作ったから妖怪ではないのかな?」
( `ハ´)「おいちゃんはそこらへんよーわからんネ。日本には幽霊も妖怪もいて想像力豊かな国ネ。」
(;^ω^)「神様も八百万柱いるからね......」
( `ハ´)「おいちゃんの国はそんな幽霊とかよりも人間の方が怖いネ。」
117
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:58:52 ID:5vL5xMqw0
貧しい地区ご飯を食べられず餓死なんて当たり前。
生きるために必死に物を盗む子供もいる。
1日の食費を稼ぐために人を殺す人もいた。
と、顔に影を落とし続けた。
( `ハ´)「ま、そんなこと言てもそん時おいちゃんは子供だたからネ。」
( ^ω^)「おうふ.......」
( `ハ´)「それはそうともう一つとておきの怪談話があるネ。幽霊なんかは出ないけれどけこう怖いと思うアル。」
( ^ω^)「楽しみだおー。」
('A`)「今度はちゃんとしたやつか。」
( `ハ´)「あれ、いつも間にか蝋燭消えちゃてるネ。風も無いのに不思議アル。」
118
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 00:59:39 ID:5vL5xMqw0
( `ハ´)「おいちゃんの友人の話アル。」
雰囲気を出すために声色を低くし再び蝋燭に火を灯す。
119
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:01:17 ID:5vL5xMqw0
.,、
(i,)
|_|
『達磨女』
120
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:02:07 ID:5vL5xMqw0
新婚の夫婦がいた。
女は整った顔立ちをしていた。物静で優雅な振る舞いが絵になっていた。
だが笑った時の人懐っこい笑顔はまるどあどけなさが残る子供のようだった。
彼女は優しい目をしていた中国人。
男は身長が高くがっちりとした筋肉質の体型。
現職の消防士であり日々の鍛錬は欠かさなかった。
彼は顔は強面だがとても心優しい日本人。
121
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:03:35 ID:5vL5xMqw0
2人の出会いは中国本土。
彼が旅行先で持ち前の経験を活かして彼女を村の火災から助け出したのが始まりだ。
それは彼の仕事が忙しく遅れてしまった新婚旅行で中国に行った時の話。
夏のむしむしした夕方の繁華街を彼女を前にして彼は歩く。
(*゚ー゚)「久しぶりの里帰りだけれど......故郷も家族も友達もいないから特に行きたい場所も無いわね。」
(,,゚Д゚)「まあまあ、俺が君の故郷をもっと知りたいって我儘に付き合ってくれ。」
むすっとする彼女の頭に手を置いてなだめる。
(,,゚Д゚)「あと中華料理なんて友人の店でしか食べたこと無いし是非本場の味を食べたいんだ。」
(*゚ー゚)「もう。貴方ったらそればっかりね。」
シャラン......
彼女が振り向くと耳につけた銀の多重リングのピアスが鈴のような澄んだ音を奏でた。
122
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:05:07 ID:5vL5xMqw0
たくさんの屋台を横目にどこか落ち着ける店を探す。
(,,゚Д゚)「何か食べたいものはあるか?」
(*゚ー゚)「ふふ、なんでもいいわよ。」
(,,゚Д゚)「うーむ.......」
ぶつぶつとああでもないこうでもないと一人唸る優柔不断を見かねた彼女が一言。
(*゚ー゚)「......甘いもの食べれるところが良いわ。」
(,,゚Д゚)「ずいぶんと可愛らしい要望だな。」
(#゚ー゚)「もう!あなたが決めるのが遅いからアドバイスしたのよ。」
彼女は怒って必死に手を伸ばすが、1歩離れるだけでそれは届かない。
ぷりぷりと怒る彼女に合わせシャランシャランとピアスが揺れる。
表情豊かな彼女にとても似合っているピアスだ。
プレゼントしてよかった。
なんとか許してもらい再び歩き出すと、急に後ろから日本語の女性の声が聞こえる。
123
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:06:20 ID:5vL5xMqw0
川д川「あなた。達磨好きか?」
.
124
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:07:13 ID:5vL5xMqw0
うつむいて表情が窺えない和服姿。
どこか浮世絵離れしている女性がいた。
一瞬訝しげに見たがうきうき気分の新婚旅行で深くは考えなかった。
(,,゚Д゚)「ん?だるま?」
少し下を向き言葉の意味を考える。
(,,゚Д゚)「だるま......ダルマ.......ああ、達磨か。好きだが......ん?」
目をこする。
(,,゚Д゚)「んんん?」
女性の姿は既に無かった。
(*゚ー゚)「どうしたの、あなた?」
(,,゚Д゚)「いや、すまない。腹減ったし早く店に入ろう。」
中国には変な人もいるんだな。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
125
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:09:09 ID:5vL5xMqw0
なかなか雰囲気の良い北京ダックの店を出て満足気に繁華街を歩く。
(,,゚Д゚)「本場の料理も美味しいが、やっぱり友人の店の方が美味しいしサービスも良いなあ。」
食後の杏仁豆腐には彼女も満足してくれたようだ。日本のコンビニに売っている物とは別物だった。
(*゚ー゚)「中国の人は冷たいと言うけれど確かに他人には冷たいわね。」
(,,゚Д゚)「ん?」
(*゚ー゚)「でも日本はサービスが仕事の一つだけれど本心で笑顔で他人にサービスしたいなんて人はいないでしょ。ましてや繁華街の安い賃金のアルバイトでね。」
(;゚Д゚)「あっ......」
(*゚ー゚)「中国にはサービスが給料に含まれて無いだけ。もちろん沢山給料が貰える高い店に行けば日本並みのサービスは受けられるわよ。」
どうやら何らかの地雷を踏み抜いてしまったらしい。
(*゚ー゚)「中国人は自国を含め国籍問わず初めて会う人には冷たいけれど、仲良くなるとガラリと変わって友達のために何でもするようになるほど深い関係築けるのよ。」
饒舌をふるう彼女だが何度か聞いたことある話なのでテキトーに相槌を打つ。
(*゚ー゚)「私達からしたら日本の『建前』って文化は信じられないわ。なんで知らない人に気を使わなきゃいけないのよ。だいたい日本の女性達の友情なんかは......」
彼女は彼の前にいるため話を全く聞いていない事には気が付かない。
126
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:10:03 ID:5vL5xMqw0
彼女は彼にまくしたてる様に散々喋った後。
「中国人は良くも悪くも正直なのよ?」
最後にそう締めくった。
(,,゚Д゚)「......さいですか。」
(*゚ー゚)「さいですわよ!」
何故かその小さな胸を張った。
(,,゚Д゚)「ジャパニーズタテマエね、確かに煩わしいと感じることが何度もあるな。でもあの店は本当に良い店だ。中国人のマスターも良い人だしな。」
(*゚ー゚)「あなたがそう言うなんてよっぽどなのね。」
(,,゚Д゚)「国に帰ったら連れて行く。」
127
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:10:44 ID:5vL5xMqw0
ぎゅるるるるる。
じわりじわりと嫌な汗が流れる。
(;゚Д゚)「うっ......」
先ほどの店で食べ過ぎたのか急に腹痛が起こる。
(;゚Д゚)「すまんちょっとそこの信号のところで待っててくれないか?」
(*゚ー゚)「えっ?」
(; Д )「......トイレ......すぐ戻るから。」
(*゚ー゚)「はいはい行ってらっしゃい。」
(; Д )「気を付けるんだぞ......知らない人についていっちゃ......」
(*゚ー゚)「はよいけ。」
よろよろとトイレへ行く彼を見送る。
(*゚ー゚)「はぁ......顔と性格が全く合ってないわね......」
128
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:11:47 ID:5vL5xMqw0
.
129
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:12:34 ID:5vL5xMqw0
川゚д川
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
130
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:13:33 ID:WE8z2WWY0
ヒェッ……
131
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:14:07 ID:5vL5xMqw0
(,,゚Д゚)「......」スッキリ
急ぎ足で戻る
(,,゚Д゚)「おーい!もどったぞー。どこだー。」
待ち合わせ場所には誰もいない。
(;゚Д゚)「あ......れ?」
先ほどとは違い今度は滝の様な汗がどっと流れる
(;゚Д゚)「ど......ど、ど、どどこだあああああああああああああああああああああ!!!!」
通路の人たちが驚き一斉にこちらを向く。
(;゚Д゚)「しいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」
待ち合わせ場所の信号付近にいる人に片言の英語で話しかける。
(;゚Д゚)『あの、ここらへん、小さな女性、見ませんでしたか?』
特徴があってわかりやすい彼女だ。誰かしら見ているはずだ。
しかし
<丶;`∀´>「アイゴオオオオオオオオmkfdsafiaop@mg9io0^aamfopa!!!!!jgioas!!!」
話しかけた人全員が必死な形相の彼を怖がって逃げていく。
生まれて初めて強面に生まれた事を後悔した。
132
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:15:16 ID:5vL5xMqw0
恥を捨て大声で叫びながら彼女を探した。
この広い人混みの中で見失ったら再び見つけるのはとても困難だろう。
叫び続けるが暫く経つと周りの人の関心は薄れたようで、ちらちらと振り向く程度になった。
自分が繁華街の日常に飲み込まれていく感覚を覚えた。
彼女の言う通りやはり中国人は他人にはとても冷たいのだろう。
(; Д )「あ......ああ......」
だめだ。落ち着け俺......ツーリスト・ポリスは中国には無かったはず。まずは警察に走ろう。
息をつくことも忘れて走る。
転がるように警察署に飛び込むと幸い日本語がわかる警察官に出会えた。
藁にもすがる思いだった。
お役所仕事の様な雑な対応にイラッとしたがこれで一先ずは捜索願いは出せた。
133
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:16:26 ID:5vL5xMqw0
ふらふらとホテルに戻る。あたりはすっかりと暗くなっていてどう帰ったのかも覚えていない。
直ぐに自国の消防署に連絡し訳を話すと休みの延長を貰うことができた。
幸い普段の仕事ぶりを上司が知っていてくれてよかった。
それからの1週間はあっという間だった。
食べることも寝ることも最小限にし繁華街を歩き回りPCで誘拐記事を調べる毎日。
顔はやつれ無精ひげは生え放題。鏡を見ると一気に10歳は老けこんだのではないかと思う。
中国は何か月もビザなしで滞在できた筈だ。
しかし残念なが俺には生活がある。戻ってきたときに職が無いなんて聞いたら彼女が悲しむだろう。
次の週。歯を食いしばりながら帰国した。
134
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:18:02 ID:5vL5xMqw0
中国警察には大使館を通しすぐに連絡をしてもらうように言ってある。
帰国してからマスコミに質問責めにされる事態が起こったが報道してもらって目撃証言を集められるのは幸いだった。
世間ではちょっとした有名人だ。
1ヶ月後再び1週間の休みを取ることができた。
この1ヶ月は仕事が手に付かず気が気では無かった。
彼女には両親や友達はいない。故郷も既に焼き払われた。
いなくなっても心配するのは自分だけだ。
自分......1人だけ......
踏み出すのに時間がかかってしまった。
中国警察からの連絡は無し。
捜索してくれているのかも怪しい。
休めるのはこれが最後だろう。これ以上続けるとクビになってしまうかもしれない。
それでも構わない。彼女がいなければ仕事なんてする意味がない。
以前と同じホテルへチェックインし、中国語で書かれた捜索願いのビラを両手に繁華街へと繰り出した。
135
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:18:46 ID:5vL5xMqw0
受け取ってもらうのは簡単だった。そりゃ数年分の給料を報酬としてかけているんだから当たり前だ。
3日間繰り返すが全く情報は入って来なかった。
あの日待ち合わせた信号の前でうなだれる。
(; Д )「俺の......大切な人なんだ......頼む......無事でいてくれよ......」
どれくらいそうしていただろうか。
136
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:19:26 ID:5vL5xMqw0
川д川「あなた。達磨好きか?」
.
137
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:20:20 ID:5vL5xMqw0
突如声をかけられた。
見上げると浮世絵離れ離れした和服を着た髪の長い女性。
いや、声をかけられたと言うよりもただ目の前に立ち誰にでもなく話しかけている様に感じられた。
(;゚Д゚)「きっ、君は!あの時もいた......」
かすかな希望をもち立ち上がる。
川д川「......」
(;゚Д゚)「なあ!!!あの時もいた子だろう?」
川д川「......」
(;゚Д゚)「俺の彼女がここの信号の近くで誘拐されたんだ、何か知らないか?」
川д川「......」
無言。
138
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:21:05 ID:5vL5xMqw0
(;゚Д゚)「......聞いているのか?」
川д川「あなた。達磨好きか?」
うつむき表情は窺えない。
(;゚Д゚)「おい!聞いてくれよ。もう頼るあてが無いんだ!」
川д川「あなた。達磨好きか?」
俺を無視して淡々と呟く女性にイラつき声が大きくなる。
(#゚Д゚)「ああ、俺は達磨は好きだ!だから彼女に心当たりが無いか教えてくれ!見ればすぐに分かるはずだ。だって彼女は......」
139
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:22:06 ID:5vL5xMqw0
川゚д川「付いてきて......」
.
140
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:23:13 ID:5vL5xMqw0
急に踵を返し人ごみをすり抜けるようにスルスルと移動を始める。
(;゚Д゚)「お、おい!」
見失わない様に人にぶつかりながら追いかける。
いつの間にかいかにも治安が悪そうな暗い裏路地に差し掛かる。
(,,゚Д゚)「何処へ行ったんだ......」
見失ってしまった。
(#゚Д゚)「糞っっ!!!!」
裏路地の出口を探そうとあたりを見渡す。
途端、視界の端に奇妙な建物が映る。
141
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:24:09 ID:5vL5xMqw0
中華式のロールケーキの様な瓦屋根が錆びついていて汚らしい。
嫌味なほど紅と金の装飾が施されているぎらぎらとした館の様な建物。
『達磨館』
看板にはそう書いてあった。
気味が悪い。
率直な感想だった。
だが日本を感じられる建物に惹かれゆっくりと彼は吸い寄せられる。
何か手がかりがあるかも知れない。
まともに言葉が通じる人がいるかもしれない。
淡い希望を抱く。
暖簾をくぐると異質な光景が広がっていた。
142
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:25:21 ID:5vL5xMqw0
日本のものと思われる達磨がずらっと並べられており店員らしき人物はいない。
恐る恐る奥へ進むと達磨が敷き詰められた壁以外に幾つか檻がはめ込まれている。
「うう......」
「うぅ......ぐ」
中からは呻き声の様なものが聞こえる。
檻の中の一つを覗く。何も入っていないと思ったが部屋の隅に肌色の肉塊が転がっていた。
(;゚Д゚)「ッッッ!?!?!?!?!?」
焼けて爛れて赤黒くなった顔。目が開けないほと癒着しているのだろう。
手足は付いておらず腕と足の付け根には汚らしい包帯が雑に巻きつけられていた。
衣服は身につけておらず毛は伸び放題。
どのくらい此処にいるのだろう。
体つきからみて30代の男性だろうか。
(;゚Д゚)「見世物小屋......」
そんな言葉が頭自然と漏れる。
気持ち悪くなり目を反らす。
他の檻にも同じ様に小さな肉塊が閉じ込められているだろうか?
143
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:26:20 ID:5vL5xMqw0
くらっと目眩がし、隣の檻へ手をかけ倒れそうになるのを堪える。
顔をあげると先ほどよりも髪の長い肉塊が部屋の隅で震えているのか目に入った。
やはり同じ様に手足が根元から切り取られ包帯が巻かれていた。
まだ新しいのか巻きつけられている包帯はまだ綺麗だ。
これは女性だろうか。
「う......うぐぐ、ぐがだずげぐごでがが」
檻の中の女が口を開く。
見えてしまった。
144
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:27:06 ID:5vL5xMqw0
口の中にあるべきものがない。
舌と半分ほど切り取られているのかうまく喋れていないようだった。
歯もいくつか抜かれている。
ズル……ズル......と肉の擦れる音を立ててこちらに近づく。
(; Д )「惨すぎる......」
もう限界だ。
他の檻なんて見る気も起きない。
早くここを出て彼女を探しに戻ろう。
こんなものを見るために中国に来たんじゃない
俺は何も見なかった。
すぐにでも離れたかった。
振り向きふらふらと檻を後にする。
145
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:28:17 ID:5vL5xMqw0
どさっ......
後ろの肉塊が倒れたのであろうか。
そんな音を無視して振り向かずに離れようとした。
146
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:29:01 ID:5vL5xMqw0
が
倒れる音の後に今、この瞬間。
世界で1番聞きたくない音が聞こえてしまった。
147
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:29:42 ID:5vL5xMqw0
シャラン
.
148
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:30:32 ID:5vL5xMqw0
大好きな音が聞こえてしまった。
絶望に染まっていく顔で彼はゆっくりと振り向く。
心臓がうるさいほど激しく胸を内側から叩く。
焦点が定まらない。
149
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:31:13 ID:5vL5xMqw0
ズル......ズル......
シャラン
ゆっくりとこちらに近寄って来ている。
150
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:32:06 ID:5vL5xMqw0
「うぐ、うう......」
ズル……ズル……
シャラン
金縛りにあったかのように目が離せない。
151
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:33:40 ID:5vL5xMqw0
ズル......ズル......
シャラン
「うぐ、ぐぐ.......」
次第に音が大きくなる。
152
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:34:15 ID:mrEfIoJA0
うへぇ…
153
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:34:21 ID:5vL5xMqw0
ズル......ズル......
「......ど......ぐ」
シャラン
(; Д )「違う......」
死にかけの芋虫の様な動きが次第に早くなる
154
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:35:02 ID:5vL5xMqw0
ズル......ズル……
「や............うぐ」
シャラン
(; Д )「そんな訳は無い。」
あるはずが無い。
155
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:35:42 ID:5vL5xMqw0
ズル......ズル......
「やっど......」
シャラン
(; Д )「やめろ!こっちに来るな!」
お願いだ......やめてくれ......
156
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:36:22 ID:WE8z2WWY0
まじか、、、
157
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:36:41 ID:5vL5xMqw0
ガシャン!!!!!
158
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:37:32 ID:5vL5xMqw0
突然の大きな音に驚き現実に引き戻される。
目の前には檻に倒れかかった達磨の様な女性がいた。
目が......合ってしまった。
159
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:39:17 ID:5vL5xMqw0
女は整った顔立ちをしていた。物静で優雅な振る舞いが絵になっていた。
顔は傷だらけで見るに堪えない。ぱたぱたと感情に合わせて動く手足は既に切り取られ可愛らしい動きは二度とできない。
だが笑った時の人懐っこい笑顔はまるどあどけなさが残る子供のようだった。
彼女は笑っているがうまく笑う事が出来ないのかニタニタと気味悪く笑う。引き抜かれた下の歯の隙間からだらだらと子供の様にヨダレを垂らしている。
彼女は優しい目をしていた中国人。
その目の片方はくり抜かれ優しさなんて言葉とは遠い所にいる。まるで目を書き込む前の達磨の様だ。
「やっど......やっど......」
160
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:39:57 ID:5vL5xMqw0
(メ*”ー゚)「やっどむがえにぎでぐれたあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
.
161
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:40:37 ID:5vL5xMqw0
ガシャンガシャンとぶつかり檻を揺らす。
檻に噛みつき嬉しそうに歪む。
(メ*”ー゚)「ああああああいだがっだああああああああああああああ!!!!」
嗚呼......夢なら覚めてくれ。
目が覚めたらきっとまた2人で......
162
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:41:42 ID:5vL5xMqw0
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」
泣いている様な......喜んでいる様な......彼女の声が耳から離れなかった。
163
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:42:22 ID:5vL5xMqw0
その男性は壊れてしまった彼女を車椅子に乗せ一緒に今も裏路地を彷徨っていると聞く。
丁度この店の外の様な暗い路地を。
彼女を壊した犯人を見つけるために。
164
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:43:03 ID:5vL5xMqw0
(
)
i フッ
|_|
165
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:45:03 ID:5vL5xMqw0
2本目は以上です。
申し訳ない......グロ注意って書くの忘れてしまった......
この後ちょっとエピローグがあって終わりです。
訂正
>>150
×ズル……ズル……
○ズル......ズル......
166
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:46:23 ID:WE8z2WWY0
一話目と二話目の格差にやられて心臓が死んだ。
167
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:47:35 ID:5vL5xMqw0
( ; ゚ω゚)「......」ガタガタガタガタ
( `ハ´)「ふふふふふふ。」
(;^ω^)「あれ?ドクオ?」
('A‘)「」
(;^ω^)「し......死んでる!」
( `ハ´)「ふふふふ、モデルはおいちゃんの友達だけど話は都市伝説をアレンジした作り話ヨ。どうだたアル?」
(;^ω^)「さ、酒が抜け切るほど怖かったお。作り話でよかった。」ブルルッ
( `ハ´)「ふふふふふふ。こわかたアル?ねえこわかったアル?」
(;^ω^)「ええい、うっとおしいお。あとドクオいい加減起きろ。」パチコーン
('A`)「いてえ。」
( `ハ´)「でも都市伝説ていうくらいだから何処かで起こてるのかもしれないネ。」
( ^ω^)「誘拐して達磨の様に手足を切り取る?恐ろしいお。」
168
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:48:51 ID:5vL5xMqw0
( `ハ´)「これはおいちゃんの作り話だけれど、実は話の中に一つだけ本当の事がアルネ。」
(;^ω^)「なななんだお?怖いお?」
( `ハ´)「ふふふ、内緒アル。今日は驚かせてごめんアルヨ。」
('A`)「最初の話があれだったせいで気軽に身構えてたから死にかけた。」
( ^ω^)「確かに。」
( `ハ´)「お詫びにデザートつけちゃうから食べててね。」
(*^ω^)「おっおっお。今日はなんだお?」
( `ハ´)「自家製の杏仁豆腐ネ。」
(*'A`)「おお、美味しそう!」
( `ハ´)「本場中国の杏仁豆腐は日本のとは違って......」
----------------
--------------------------
-------------------------------------
------------------------------------------------------
-----------------------------------------------------------------
169
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:49:47 ID:5vL5xMqw0
( ^ω^)「美味しかったおー。」
('A`)「お腹いっぱいだ。」
( `ハ´)「ふふふ、いつもありがとうね。美味しそうに食べてくれるとおいちゃんも嬉しいアル。」
( ^ω^)「シナーさんの料理ならいくらでも食べられるお。」
(*`ハ´)「褒めても今日はもう出せるサービスは無いネ。」
ガラガラガラ
( `ハ´)「お、いらっしゃいませアル。」スタスタスタ
( ^ω^)「そういえば今日はお客さん僕らだけだったおね。」
('A`)「ね。」
170
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:50:46 ID:5vL5xMqw0
2人で話し始めた瞬間。
どこかで聞いたことがあるような鈴を鳴した様な音が店内に響く。
シャラン......シャラン......
( ^ω^)!?
('A`)!?
その男性は壊れてしまった彼女を車椅子に乗せ一緒に今も裏路地を彷徨っていると聞く。
171
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:51:46 ID:5vL5xMqw0
2人は振り向き直ぐに硬直した。
シャラン......シャラン......
丁度この店の外の様な暗い路地を。
( ; ゚ω゚)!?
(;゚A゚) !?
キィ......キィ.......
(,, Д )「......」
(* ー )「......」
シャラン......
車椅子を押す大きな強面の男性とそれに乗った小柄な女性。
彼女を壊した犯人を見つけるために。
172
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:53:53 ID:5vL5xMqw0
( ; ゚ω゚)「ぬおおおおおおおおおお!!!いやだおおおおおおお!!!!」
(;゚A゚) 「ピイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!」
どたどたと腰を抜かしかけた情けない走りで2人は走り去った。
(;゚Д゚)「なっ、何だ何だ?」
(*゚ー゚)「あなたの顔が怖かったんじゃないの?」
彼女は振り向きその手で彼の頬を抓る。
( ;`ハ´)「アイヤー......」
(,,゚Д゚ )「ひょんなにこわかっひゃかおれのかお?」
( `ハ´)「達磨女の話して怖がらせちゃったからアル。」
173
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:55:23 ID:5vL5xMqw0
(,,゚Д゚)「達磨女......ああ前話してくれたやつか.....でもそれ大の大人が逃げ出すほどの話じゃないだろう。」
( `ハ´)「いやあ、まあ。登場人物が目の前にいる強面の男性じゃなきゃそうアルね。」
(,,゚Д゚)「......」
(*゚ー゚)「......」
(,,゚Д゚)「貴様......」
( `ハ´)「?」
(#゚Д゚)「まああああたやりやがったなああああああああああああああああ!!!!」
(;`ハ´)「いやあああああああああああああああああああああああ!!!!」
(*゚ー゚)「面白い人たちね。」
( `ハ´)「おお、あなたがしぃさんネ。驚かせてごめんないネ。食後のデザートの杏仁豆腐サービスするから許してアル。」
(*゚ー゚)「まあ嬉しい。杏仁豆腐は大好物よ。」
(#゚Д゚)「俺の話を聞けえええええええええええええ!!!!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
174
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:57:22 ID:5vL5xMqw0
コース料理と杏仁豆腐が終わりマスターとの雑談に花が咲く頃。
(,,-Д-)「ぬごー......すごー......」
(;゚ー゚)「あなた......お酒弱かったのね......」
( `ハ´)「あら、寝ちゃったネ。ダメな人アル。」
(*゚ー゚)『ふふ、そんなことないわよ。こんなのでも悪しき風習から解き放ってくれた大切な人なんだから。』
聞きなれた母国語が聞こえる。
( `ハ´)『彼から聞きましたがまだ残っていたんですね......』
(*゚ー゚)『ええ。でも今はこの人に出会えたからその風習があってよかったって思ってるのよ。』
( `ハ´)『あなたは強い人ですね......』
(*゚ー゚)『そんなこと無いわよ。おかげでこうやって一緒にいてくれるんだからね。』
彼女は人間にしてはとてもちいさな足の先をぱたぱたと動かし照れるように笑った。
シャラン......
175
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:58:20 ID:5vL5xMqw0
(*゚ー゚)「ほらあなた。起きて。そろそろ帰るわよ。」
(,,-Д-)「うぐ......おう......」
(*゚ー゚)「もう、私を手放したら承知しないからね。」
( `ハ´)「また来て欲しいアル。」
(*゚ー゚)「とても良い雰囲気だし料理も美味しかったから是非また来たいわ。」
( `ハ´)「ありがとうアル。最後においちゃんの店の会員カード代わりの物を受け取って欲しいアル。」
(*゚ー゚)「何かしら......あっ!!」
渡された淡い青の懐紙を開いてみると小さな琥珀があった。
176
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 01:59:10 ID:5vL5xMqw0
(*゚ー゚)『あらあら、私は琥珀なんか無くても彼にたくさんの幸せをもらってるわよ。』
( `ハ´)「失礼したネ。でも幸せなんていくらあっても損は無いネ。だからおいちゃんのお節介だと思って受け取って欲しいアル。」
(*゚ー゚)「ふふふ、それなら仕方ないわね。頂くわ。」
(,,-Д゚)「ん?今なんて言ったんだ?」
(*゚ー゚)「内緒よ。」
( `ハ´)ノシ「再見」
(*゚ー゚)ノシ「再見」
(,,゚Д゚)「また来るよ。」
( `ハ´)ノシ「......」ジー
(*゚ー゚)ノシ「......」ジー
(,,゚Д゚)ノシ「ざ、再見」
(*゚ー゚)「うむ。」
ガラガラガラ
177
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 02:00:10 ID:5vL5xMqw0
( `ハ´)「......人間の考えることはどこまでも恐ろしい。でもそれを乗り越えた人たちは本当に強く輝いて見える......彼女に幸せが訪れますように......アル」
.
178
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 02:01:02 ID:5vL5xMqw0
( `ハ´)『珀の心』のようです
百物語編 1話、2話。 〜おわり〜
179
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 02:06:09 ID:atEYZf3.0
纏足だっけ
慣習って側からみたらわけわからんこと多いよな
180
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 02:06:49 ID:atEYZf3.0
あ、乙!
181
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 02:11:57 ID:5vL5xMqw0
補足。
しぃの脚は中国の纏足*というとうの昔に風化したはずの風習によって小さく捩れています。
本当はこの後に
中国の山奥の村に訪れた女性を無差別に足先を削ぐ狂気の村。その村で産まれたしぃをギコが救い出す
という話があったのですが長くなってしまいしかもホラーじゃなくなったので没にしました。
それをあえてぼかすために達磨女の話しではしぃが車椅子に乗っていることはなるべく触れない感じに濁していました。
わかりにくくなってしまいすみません。
*幼児期より足に布を巻かせ、足が大きくならないようにするという、かつて中国で女性に対して行われていた風習。
182
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 02:13:45 ID:mrEfIoJA0
乙
183
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 02:24:38 ID:WE8z2WWY0
お疲れ様。とても面白かった。
相変わらず綺麗に話をまとめるのが凄いなあ。
一つだけの真実って火災から助けたことであってる?
184
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 02:27:03 ID:5vL5xMqw0
>>180
あ、補足に書き忘れました。
その通りです。そこから次の話に繋げるつもりでした。
185
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 03:56:26 ID:GLCDaCbo0
乙!面白かった
186
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 07:33:23 ID:QbRPzEA60
怖かったしきれいにまとめられてあるしでとても面白かった!乙!
187
:
名も無きAAのようです
:2015/08/09(日) 23:47:48 ID:BgezUn3I0
心温まるお話でホッコリすると思ったらくだらないギャグで笑かしてくれたり怖い話で怖がらしてくれたりでとても楽しめました!支援!
http://vippic.mine.nu/up/img/vp154416.jpg
(擬人化注意)
( `ハ´)( ^ω^)('A`)(,,゚Д゚)(*゚ー゚)
188
:
名も無きAAのようです
:2015/08/10(月) 05:58:33 ID:adAT7R6M0
支援絵すげえ!
確かに餃子は途中から標準語に戻って急に怖くなってからのあれだからかなり笑った。
面白かった乙
189
:
名も無きAAのようです
:2015/08/10(月) 09:57:10 ID:rS/htwnM0
>>186
おいちゃんカッケーw
190
:
名も無きAAのようです
:2015/08/10(月) 13:30:51 ID:Pi4HNnG.0
水餃子で油断した…水餃子で油断したんだよ…
エピローグあってよかった!昼間に読んでよかったよおおお!
夜だったら確実に眠れなくなってたわ…
>>187
すげえ!!これは最高の支援絵だ
191
:
名も無きAAのようです
:2015/08/10(月) 15:22:41 ID:AuC15vVM0
餃子ネタGTOでも見たことあるけど、元ネタみたいなのあるの?
192
:
名も無きAAのようです
:2015/08/10(月) 20:00:03 ID:adAT7R6M0
皆さん感想ありがとうございます。
>>187
これは......こんなに素敵な支援絵を頂けて幸せです。
送れるなら琥珀を送りたい......
>>191
GTOにも同じようなネタがあるんですね。
恐怖の水餃子は( `ハ´)の元になった友人から聞きました。
彼は10年前くらいに流行った中国の稲川淳二的なポジションのラジオDJから聞いた話が元ネタと言っていました。
193
:
名も無きAAのようです
:2015/08/10(月) 23:10:02 ID:6J8nJ5Vk0
中国にも妖怪って概念はあるよ
水を挿すようで申し訳ない。水餃子なだけに
194
:
名も無きAAのようです
:2015/08/10(月) 23:46:27 ID:g/OuP.dI0
ポケモン金にも似たようなネタあったし有名なテンプレートなんだろ
195
:
名も無きAAのようです
:2015/08/11(火) 00:05:16 ID:hnRTXTW60
>>187
こんなかっこいいシナーはじめてみた。
うーん屁理屈かもしれんが、厳密に日本みたいな妖怪って概念はないんじゃね?
あくまで化け物みたいな考えなんじゃわないかな。
196
:
名も無きAAのようです
:2015/08/11(火) 00:26:16 ID:t8vhxAHQ0
うちの留学生は妖怪も幽霊も居ないって言ってた。
化けキツネは聞いたことあるとも言ってたけれど大きな分類は無く化けキツネは化けキツネらしい。
まあ中国は広いし場所によって異なる伝承もあるってことで。
妖怪ってそこまでメジャーに表舞台に出てくるものじゃないらしいから知らない人も多いんだと。
1も友人から聞いたって言ってるんだしそういうことでしょ。
なんにせよ面白かった乙。あと支援絵綺麗。
197
:
名も無きAAのようです
:2015/09/03(木) 00:18:03 ID:KbiKJZUI0
今更ながら読んだ、乙
…恐怖の水餃子は初見じゃ絶対吹くwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
198
:
名も無きAAのようです
:2015/10/17(土) 02:13:26 ID:SM3GX2g20
良い作品だ
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