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▼・ェ・▼その男、所詮、『犬』のようです。

618 ◆DDAJclyWXI:2015/10/08(木) 23:14:45 ID:T9UmXfFg0
次第に冷たいだけだった蒼い瞳は白目の部分が赤くひび割れるかのように充血を始め、彼の身体全身にも、まるで怒るかのように力が込められていく。

その光景に、不幸な娼婦はガタガタと震えながら嗚咽を漏らすしかないのだが、それすらも彼の眼中には入っておらず、長身の紳士は早口言葉のようにさらに熱く語り続けた。


(#゚"_ゞ゚)「だが、しぃかぁしぃ!! 私は、私は私はこの私そんな君の中から!! 潰れたウジ虫の君の中から、半分腐ったロバの死体の中で発酵している肝臓に棲みつく寄生虫がウネウネとダンシングしているような君の中から、美しい輝きを見つけたのだよ!! 」

( ー"_ゞー)「そう! それは……!!」



あちらこちらと動き回り、踊るように手足を派手に動かしていた男の動きがピタリと止まる。
再び沈黙が闇を支配し始めた時、己の不幸に絶望していた娼婦に、ほんの一筋の希望が見えた。

そう、男は停止している。
ちょうど、彼女に背を向ける形で綺麗に直立しているのだ。


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