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▼・ェ・▼その男、所詮、『犬』のようです。

288名も無きAAのようです:2015/03/03(火) 00:11:33 ID:q7v0AJSc0
僕は右手をゆっくりと伸ばして、恐る恐る目の前の『僕じゃない僕』の頬に触れる。
僕じゃない筈の、目の前の『僕』の身体は、やっぱり僕自身とは全く違くて、とっても冷たい。
それから、痛かった。

触れただけなのに、僕の心の中の、何か大事なものがキリキリと締め付けられるようで、とっても痛かった。
右手越しに伝わる、その手触りも、無機質な冷たさも。
それから1番大切な、触れているだけで底冷えする、何か言葉では言い表せない、ココロそのものみたいな、鼓動が伝わらなくて。

だから、『目の前の僕』っていうのは、まるで死体のように感じられて、僕は知らず知らずの内に涙を流していました。


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