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Ammo→Re!!のようです

946名も無きAAのようです:2018/12/29(土) 09:05:36 ID:P5VaBOs60
 ∞
( ゚ー゚)「トラさん、晩御飯とか食べるかな?」

( ゚ー゚)「あ、それ訊くの忘れてたね。
    カレーとか食べるかな」

 ∞
( ゚ー゚)「疲れてそうだったから、お肉一杯入れなくちゃね。
   後で電話して訊かなきゃ」

花屋の商売は正直、儲かる物ではない。
人生に潤いが必要であると感じたり、花を送る必要がある人間だけが利用する為、生活に余裕はない。
金に余裕のない人間にとって、花は買う物ではない。
子供の頃に思い描いていた花屋への羨望とは異なり、現実はかなり厳しかった。

定期的に花を購入してくれる得意先はいるが、それは彼女達の努力がようやく実った結果であり、これまでの境遇に甘んじて得た物ではない。
軍、そして警察。
この二つは必ず花を必要とする為、安定して確かな商品を提供できる彼女達の仕事が活かせると考え、営業を行った賜物だ。
安定した収入が入るが、商売を続けるには厳しいものがある。

それでも、この仕事は辞められそうにない。
花を愛でる人間がこの荒んだ世界にいる。
それだけで十分なのだ。
彼女達が届けた花が誰かを癒す手伝いになれば、それで十分働く理由になる。

夢を抱き、夢を追い続けることになった出来事は今でも彼女達の胸に深く刻まれている。
十五年前の、二月二十六日のあの日を。

( ゚ー゚)「じゃあ、いいお肉も買おうね」

二人は少女のような気持ちに帰り、恩人を想って胸を躍らせたのであった。

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     総合プロデューサー・アソシエイトプロデューサー・制作担当【ID:KrI9Lnn70】

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トラギコが誘導されたのは警察本部で最も重要な部屋、即ち最高責任者がその執務を行う長官室だった。
これまでに何度も来たことのある部屋ではあったが、相変わらず、そこに座るツー・カレンスキーの放つ雰囲気には慣れない。
カミソリを指で撫で続けるような、落ち着かない雰囲気。
人を疑い続け、信じ続けるという矛盾じみた信念のみが生み出す歪な雰囲気。

かつて関わった“砂金の城事件”以来、彼女は長官の椅子に座り、街の治安維持は勿論、世界中にいる警官達への意識改革を行った。
その一環としてトラギコは彼女と話す機会が他の警官よりも多くあり、その度に口論をした記憶があった。
彼女がトラギコを切り捨てないのは、かつていたジョルジュ・マグナーニと同じように、誰かが汚れ仕事をしなければならない事を知っているからだ。
そして、彼が解決してきた事件の多さと難易度をよく理解している人間でもあった。


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