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Ammo→Re!!のようです

879名も無きAAのようです:2017/12/04(月) 20:51:47 ID:v4yXdykE0
が、防御のために動きを止めた時、決着はついた。
デレシアの右手には漆黒のデザートイーグルが魔法の様に出現しており、銃爪は一部の隙も無く引かれていた。
一発目の銃弾は腕を貫通し、ヘルメットを強打。
銃撃による衝撃で跳ね上がった腕の隙間を狙った二発目が頭部を破壊し、遠隔操作の要となる集積回路を粉砕した。

倒れたアバターの頭部に更に三発の弾を浴びせ、OSを司る場所を粉々にし、修理不可能な状態にした。
ジョーンズが知識だけのアマチュアではなく、強化外骨格に関するかなり高度な技術も習得している事を考えれば、徹底的な破壊は当然と言えよう。
結局クールを捕まえることは敵わなかったが、これで相手の底が知れた。
遠隔操作の棺桶を好んで使っていることからも分かる通り、あの女の本質は極めて臆病であり、極めて卑劣。

そして、極めて慎重で計算高い人間だ。
己が戦闘に参加する事が味方にとってそこまで大きなメリットを見出せない以上、攪乱することに徹した方が味方にとってはありがたい事だろう。
今になってデレシアを襲撃したのは、味方が逃げる時間を稼ぐことと、単独でデレシアに襲い掛かった狙撃手を逃がすことが目的だったのだ。

ζ(゚、゚*ζ「……」

いつになく動きが機敏なことに、デレシアは違和感を覚えた。
いつものティンバーランドではない。
これまでとは異なる何者かが指揮を担当し、デレシアの力を測ろうとしている。
頭の切れる誰かが急きょ参加し、陣頭指揮を執っているのだろう。

ただでさえ面倒な状況に拍車をかける行為に、デレシアは苛立ちよりも先に感心した。
相手もようやく進歩したようだ。
やみくもになってデレシアを攻撃するのではなく、推し量ろうというのだ。
実に面白い発想だが、その発想に付き合ってやる義理はない。

銃声で騒然となった店内をデレシアは悠然と進み、店の外へと出た。
そこで、相手が仕掛けた第二の手に思わず失笑した。
今回の指揮者は実に狡く、そして他者を駒として使うことに長けている。

( ><)「……なるほど、タレこみの通りなんです」

警官が十名以上、完全装備の状態でデレシアを店先で出迎えた。
装備はショットガン、アサルトライフル、拳銃と非常にバリエーション豊かだ。
これが本命だと、デレシアは確信した。
本来追うべき相手を警察に戻したデレシアの行動を無に帰すための一手。

世界中に点在する警察にデレシアを追わせれば自分達の手間が省けると考え、この手を考えたのだろう。

ζ(゚ー゚*ζ「ふふ……」

面白い。
もしもカラマロスを逃がすだけで終わっていたならば、こうは思わなかった。
ただの不快な輩、虫螻が一匹増えた程度にしか感じなかっただろう。
だがしかし、新しい策士は一味違い、組み立て方を心得ている。

これまでとは違い、歯応えがある。
よほど大切に秘匿してきた駒なのだろう。
心意気だけでなく実力を備えてきており、明らかに前回の時と比べて進化している。
質の向上はデレシアにとっては嬉しくない予兆だが、成長し切った大木ほど倒しやすいのも事実だ。


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