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Ammo→Re!!のようです

865名も無きAAのようです:2017/12/04(月) 20:29:54 ID:v4yXdykE0
突如として訪れた静寂。
その静寂は極めて短く、コンマ数秒の世界だった。
だがそれで十分だった。
アサピーはその静寂の意味を理解しており、彼の人差し指と親指は脳が信号を発するよりも早く動いていた。

銃声とシャッターはほぼ同時。
アサピーは夢中でシャッターを切り、巻き、そしてまた一枚とジョルジュの姿を写真に収める。
狼が二匹撃ち殺された瞬間は一寸の狂いもなく撮影された。
やがて、怒りが頂点に達したジョルジュによって車が殴り飛ばされて森の中へと消え去った。
  _
(#゚∀゚)「耳付きが俺に喧嘩を売るっていうんなら、容赦はしねぇ!!」

ジョルジュの怒号。
耳付きの登場という予想外の展開に、アサピーは夢中でシャッターを切った。
仁王立ちになり、両手に銃を構える姿が月光に照らされ、幻想的な姿を現す。
月下のガンマン、という言葉が脳裏によぎった時にはシャッターが切られていた。

風が吹き、不気味な静けさが辺りを包む。
一瞬の間に十発の連射行われ、辺りが一瞬真昼の明るさに包まれた。
アサピーは俯瞰した位置から全てを見ていたが、分かったのは、黒い影がジョルジュの銃撃を全て回避し、一撃で倒したことだけだった。
そして、影と狼はその場から何事もなかったかのように消えた。

狼の死体も消えていた。
嵐が去った後でも、アサピーはその場から動かなかった。
ジョルジュはまだ生きている。
僅かに動く彼の体を見て、アサピーは迂闊に動かないで時間が過ぎるのを待った方が得策だと感じた。

やがて、一台の車が近付いてくる音が聞こえてきた。
ジョルジュの仲間だろうか。
セダンがジョルジュの前に止まり、そこから降りて来た男の姿を見てアサピーはようやく安堵した。
トラギコだ。

何事かをジョルジュに話しかけ、そして、手錠をかけた。
それを確認してから、アサピーはトラギコの元へと駆け寄った。

(;-@∀@)「トラギコさん!!」

(=゚д゚)「よう。 こんなとこで何してんだ?」

気のせいか、トラギコの顔に疲労が窺えた。
元から目つきが鋭いのもあるが、それがいつにも増して鋭くなっている。
気が立っているのだろうか。

(;-@∀@)「トラギコさんが徒歩で帰れって言ったんでしょ!!」

(=゚д゚)「……忘れたラギ。 それより、お前写真撮ったラギ?」

首から下がったカメラを指さされ、アサピーは頷いた。

(;-@∀@)「ま、まぁ、スクープになりそうだったから撮りましたけど……」


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