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Ammo→Re!!のようです
855
:
名も無きAAのようです
:2017/12/04(月) 19:45:00 ID:v4yXdykE0
それでも。
それでも、だ。
所詮彼は元警官であり、ジュスティアの誇る最高戦力に匹敵するだけの鍛錬を積んだわけでも、場数を経験したわけでもない。
余計な柵から解放された騎士相手に、その行動はあまりにも軽率であり、騎士を甘く見過ぎていたとしか言えない行動だった。
仮にその行動が軽率だとしても、誰も彼を責められないだろう。
彼は今、究極的な選択を迫られていた。
宿敵と、それを庇う騎士二人が目前にいれば、攻撃する以外に手はない。
そして彼は、逃亡以外の積極的手段として攻撃を選んだに過ぎず、むしろ勝率を微粒子レベルで上げるための努力をしたと言えるだけ良い。
仮に相手が騎士でなければ、ショボンの選択は最良の結果を導き出せたかもしれない。
世界の正義を名乗るジュスティアの円卓十二騎士が激怒し、その怨敵を目前にしていなければ、或いは状況は変わったかもしれない。
だがそうはならなかった。
そうなるはずがなかった。
世界を大きく二つに分ける時、真っ先に名が挙げられる街の最高戦力が“相手を本気で殺す気”でいれば、元警官が相手になるはずもない。
十二人の戦力に分散されているとは言え、実力は世界屈指。
中空で蹴りを繰り出そうとするショボンに対し、怨敵を討つための第一障壁である“ダニー・ザ・ドッグ”は人間離れした反応速度で攻撃を放った。
それが一手目であり、決定打となった。
似`゚益゚似『……っ』
恐らく、ショボンの目にはすでに攻撃を放ち終えたダニー・ザ・ドッグの姿しか映らなかった事だろう。
全身に高周波振動発生装置を仕込んだ彼の攻撃は、実にシンプルだった。
左手の手刀によって蹴りをいなしつつ、握り固めた右の裏拳の一撃でダイ・ハードの弱点である装甲の薄いヘルメットを粉砕しただけ。
表現すれば実に呆気の無い一撃だが、実際は幻を見ている心地の如く、違和感すら覚えることの無い見事な一撃だった。
その衝撃によってショボンは呆気なく気絶し、まるで見えない壁にぶつかったかのように背中から転倒した。
呪詛はおろか、呻き声さえ上げる余裕はなかったのである。
残されたのはあまりにも哀れな女が一人。
無抵抗な子供相手に誘拐を働き続けた、いわば、戦闘とは無縁の女だった。
〔欒゚[::|::]゚〕『マジで……』
<::[-::::,|,:::]
そして、絶望によって呆然とする反射的な隙。
戦闘に不慣れな人間にありがちな、絶望的な隙を見逃す程、第四騎士のショーン・コネリは優しくはなかった。
抜刀と踏み込みはほぼ同時に行われ、シュール・ディンケラッカーの目にはまるで彼が瞬間移動をしたかのように映った事だろう。
肉薄すると同時に閃いた白銀の一閃を最後に、シュールの意識は途絶えた。
その一撃は芸術的なまでに完成され、狙い澄まされた攻撃だった。
狙われたのはショボンと同じく頭部だった。
だがジョン・ドゥの頭部の装甲は比較的頑丈で、ただの刀では切断することは敵わない。
高周波振動を利用した一撃であれば、彼女を一撃で殺すことになる。
無論、ショーンはそれを知っていた。
知っていて狙ったのは、棺桶の持つ保護能力を超えた一撃。
長大な刀の背中を使い、的確な角度と速度で最適な位置を殴打したのである。
頭部への損傷を防ぐためのクッションやサスペンションを無効にするほどの一撃は、シュールの脳を激しく揺さぶり、その意識を遠い彼方へと連れ去った。
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