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Ammo→Re!!のようです
853
:
名も無きAAのようです
:2017/12/04(月) 19:42:58 ID:v4yXdykE0
確かに複数の銃声はあったが、その銃声が機銃のそれとは明らかに異なる物だと気付けなかった軍人は皆無だ。
常日頃から聞いている友軍の銃声を聞き間違えるはずもなく、海軍の面々は即座に連携を取った行動を始めた。
無論、そこに混乱はなかった。
規律を重んじる軍人の中でも、海に関係する部隊はより強く規律を重んじる傾向にある。
海上という状況を考えればそれは当然の流れだろう。
ジュスティア海軍の行動はそういった軍隊の中でも指折りの練度を誇り、行動力を持っている。
それが単なる誇張でない事が今正に証明された。
まず艦隊は砲撃を行った友軍の船を数秒で割り出し、即座にその艦に連絡を入れた。
暴走なのか、それとも窮しているのかはまだ分からないためだ。
やむを得ない状況では砲撃も致し方ないが、その前に何かしらの報告があって然るべきである。
専用の周波数を用いた無線通信に対する返答はなく、何か緊急事態が発生していると判断した指揮官は二隻の駆逐艦を現場に向かわせることにした。
海軍大将、ゲイツ・ブームの右腕と呼ばれる人物が決断に要した時間は一秒にも満たなかった。
到着までは約五分。
その五分が勝負であることは、誰の目にも明らかだ。
初期動作は完璧だったが、その次の動作が完璧となるかはまだ分からない。
彼らの行動如何では水泡に帰すことも十分にあり得る。
二隻の駆逐艦を束ねるのは、駆逐艦エイハブの艦長であり、海軍大将の右腕として知られるグルジア・“ストーム”・セプテンバー。
ジュスティア海軍の中で彼を知らない船乗りはいない。
グルジアは一隻の船で世界中の海を渡り歩き、海賊を数百人単位で捕まえ、海賊船や武装船を沈めてきた男だ。
長い戦いを通じて培われた観察眼は伊達ではない。
双眼鏡を覗き込む彼の両眼は、遠く離れた島で輝く炎の揺らめきに胸騒ぎを覚えていた。
まるで嵐の中心を見るような心地がする。
あれは彼がまだ新人だった頃、航海中の艦隊が大嵐に巻き込まれたことがあった。
冬の嵐の事だった。
凍えるような風と潮の中で、彼らは嵐の中心に入ってその巨大さに圧倒され、感動した物だ。
それは恐怖とも感激とも言える感情で、今も鮮烈に彼の胸に刻まれている。
砲弾が作り出した炎は間もなく消える事だろう。
破壊が目的の弾頭で生み出される炎などたかが知れている。
地上の、それも小さな埠頭の近くに向けて放つなど尋常なことではない。
人間相手ではないだろう。
となると、強化外骨格を相手にしていると考えるのが普通だ。
直撃を受ければまずほとんどの棺桶を破壊できるだろうし、破壊を免れたとしても致命傷は避けられない。
堅牢で知られるトゥエンティー・フォーでさえ、装甲が変形して本来の目的を達成できなくなる。
艦砲は、それほどまでに強力なのだ。
それを放った真意を推測しなければならないのだが、脱獄犯を見つけたとして、殺すのに果たして砲が必要だったのだろうか。
その前に機銃による射撃があって然るべきではないだろうか。
であれば、まずは見定めなければならない。
相手が何者で、何が起きていて、自分はこれから何を相手にしなければならないのかを。
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