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Ammo→Re!!のようです

789名も無きAAのようです:2017/07/17(月) 21:16:10 ID:s.K.qiF.0
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'’: : : : : >' ´≡ = -  ̄  ―  = ≡――予告時間まで、残り四分。
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センサーの位置はまるで不明だったが、セカンドロック刑務所の下水管を見つけ出すことに成功したトラギコは、そのまま枠を外して内部へと侵入した。
ヅー達は刑務所の地下にいるため、地上からの単純な侵入では必ず限界が来てしまう。
ならば、下水道を伝って最短のルートで内部へと侵入し、エアダクトを通じて地下を目指せばいい。
脱獄不可能な監獄ではあるが、弱点さえ把握できれば侵入は可能なのだ。

特に、トラギコはジュスティア警察でも脱走の常習犯として悪名高く、懲罰房は言うに及ばず厳重な警備下にある本部の独房からの脱走にも成功している。
基礎から応用までの脱獄の知識は持っていると自負するだけあり、実際、セカンドロックの構造的な弱点を見抜いていた。
セカンドロックは孤島にあるため、海路を用いて様々な物資の供給なしでは成り立たない。
島から出る方法が海路であるならば、その進入路もまた海路にある。

孤島であるが故に下水処理施設を刑務所内に設置しなければならず、それを海に捨てる際にはほぼ真水と同様に処理が済まされなければならない。
絶対に塞ぐことのできない下水道の出口は格好の入り口となるため、厳重な処理がされていた。
太く、熱にも強い合金を用いた鉄格子は専用の道具を用意しても破壊は困難であり、何か知らの外的接触が感知されたら即座にセンサーが反応。
自然を利用した凹凸の多い路面は素足で逃げる者の足裏を容赦なく切り裂き、雑菌による化膿は避けられない。

それらの僅かな死角を補う高性能なセンサーの数々は、表立って見える弱点を弱点とは思わせないための工夫だった。
道具なしでそこを通過するのは不可能であり、仮に道具があったとしても突破は非常に困難な作りになっている。
内側からの脱出は不可能だが、外側からの侵入については不可能と言うわけではなかった。
鉄格子についてはブリッツの高周波刀で切り落とし、路面は今履いている靴で十分に対処できる。

当たり前の話だが、鉄格子のセンサーは生きているし、その一撃に反応したはずだ。
だがトラギコは一切の躊躇もなくその道を駆け抜けていたのには、明確な理由があった。
センサーが異変を感知したとしても、ジュスティアの性格上、すぐに爆発や毒物による処理をすることはない。
設定されている目標が生け捕りである以上、必ず正体を確認してからそのスイッチを押すはずなのだ。

そして、センサーの管理をする人間はおそらくヅーだ。
彼女であれば、トラギコがやって来たことに対して驚きこそするだろうが、攻撃はしないはず。
ある意味での期待と信頼を抱いて、トラギコは暗闇を進んだ。
湿度の高い下水道を進み、やがて、非常灯が薄暗い緑色に照らし出す空間に辿り着いた。

天井に開いた大きな排水管の穴と、どこまでも続く暗い下水道。
ここがトラギコの予想通りの場所であれば、正しい道は一つだけ。
天井にある排水管を登るのは自殺行為であり、そこに多くの罠が仕掛けられていることは調べがついている。
では、先に進むのが正解だろうか。


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