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Ammo→Re!!のようです
775
:
名も無きAAのようです
:2017/07/17(月) 20:55:37 ID:s.K.qiF.0
今度は、トラギコの番だった。
罵倒の言葉と同時にコルトの銃爪が引かれ、狭い車内に銃声が響き渡り、まばゆい光が男達の目を覆った。
ドアに手をかけたまま、脳漿の一部を失った男の死体がギアボックスの上に倒れ込んだ。
普通の警官ならば警告の一つもあったのだろうが、この男はトラギコ。
犯罪者に対する警告など、頭の中から欠落した男なのだ。
(=゚д゚)「さぁ、話の続きをするラギ」
硝煙の立ち上る銃腔を男に向け、その手から抵抗する間も与えずM8000を奪い取る。
それは赤子の手から物を奪い取るように素早く、そして恐ろしく自然な動作だった。
発砲が出来ない以上無駄な道具であると誤った判断を下したと気付いた時には、もう手遅れだった。
恐らくはこの銃も、トラギコが何らかの細工を加えたために発砲が出来なかったのだろう。
細工をしたのがトラギコであれば、それを解除し得るのもトラギコ。
この銃は少なくとも、トラギコにとっては価値のある武器なのだ。
(-゚ぺ-)「喋ると思いますか?」
(=゚д゚)「知るかよ、そんなもん」
男の左手がシートの下に伸び、そこに隠されていたナイフに指先が触れる。
ナイフの刃には猛毒が塗ってあり、掠り傷でも十分に人を死に至らしめる事が出来る。
どれだけ鍛え上げた体を持つ大人でも五秒とかからずに心臓を停止させ、安らかな死を与えられる緊急用の武器だ。
今が使い時だ。
(-゚ぺ-)「役割を終えた葉は、ただ散るだけです」
(=゚д゚)「あ?」
男は自らの指先を刃に押し当て、その毒を自らの体内に取り込んだ。
すぐに毒が全身に回り、男の心臓は停止した。
死体と化した男を見下ろし、トラギコは溜息を吐いた。
(=゚д゚)「……糞」
そうぼやきながらも二つの死体を探り、身分証など何かの手がかりになりそうな物を探す。
見つかったのは精巧に偽造された警察手帳、封筒に入った通行許可証と、数枚の金貨だった。
それらの品を懐にしまい込み、M8000の撃針に施していた細工を取り除く。
車を出たトラギコの体を、冷たい風が撫でる。
(=゚д゚)「お前なら絶対に来ると思ってたラギ」
月光の下に浮かぶ人影に向け、トラギコが声をかける。
車の前で全ての成り行きを見守っていた男が、トラギコの言葉にニヤリと笑みを浮かべた。
この男ならば必ずエラルテ記念病院に向かい、そこでトラギコを見つけ出して追いかけてくると信じていた。
何故ならこの男は、優秀なカメラマン。
分かり易いスクープではなく、本物のスクープを追う男なのだ。
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