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Ammo→Re!!のようです
690
:
名も無きAAのようです
:2017/05/05(金) 09:40:24 ID:NjkwanZg0
巨大な左手がブーンの右手を掴み、ほんのわずかに力が込められただけでその体は風に舞う木の葉のように軽々と持ち上がる。
そして鮮やかな動きでブーンの後ろに座った瞬間、ディの電子制御サスペンションが効果を発揮した。
自動で調整されるそのサスペンションは急な衝撃を緩和し、速度を落とすことなく疾走を継続させた。
ヒートの体が力なくブーンの背中にもたれかかり、辛うじて左手が体に回されている。
負傷しているヒートの為にも、急いで次の段階に移る必要があった。
目的地は、この島で最も安全な場所。
停泊中の船上都市、オアシズ。
戦闘行為はジュスティアの人間に任せておけばいい。
( ・曲・)『ああ?!』
狼狽する男の横を難なく通り抜けたブーンは、背後から迫る巨影に気付いた。
バックミラーを見ると、そこには岩石の様な姿をした棺桶が立っている。
一目で頑強な装甲を持ち、攻撃ではなく防御に特化した存在であることが分かる。
やはり簡単にはいかないようだ。
〔::‥:‥〕『そう簡単に逃がすと思うか』
速度ではこちらが勝っているが、その手が握っている瓦礫はよくない。
砲弾を彷彿とさせる勢いで投げられた瓦礫をバックカメラで捉えたディはそれを回避したが、続く二投目、三投目の攻撃を避けられるかは分からない。
目の前に鉄骨が落下し、ディは急制動と急ハンドルを駆使して激突を免れた。
速度が落ちた一瞬を狙い、巨像が疾駆する。
短距離であれば速度でディに勝ることが出来るようだ。
〔::‥:‥〕『死ね、駄犬……!!』
淡々と、そして地の底から響く声がブーンの耳に届く。
これがデレシアの話に出てきた、ヒートの母親。
普段は冷静なヒートが激情に駆られる諸悪の根源。
忌むべき相手であり、油断のならない女であることは聞いている。
だがこの状況に陥っても、ブーンは焦らなかった。
焦る必要がないと分かったからだ。
ブーンには届いていた。
風変わりな音を奏でる風切音、タイヤが地面を高速で蹴り飛ばす音、そして覚えのある呼吸音と体臭をブーンは感じ取っていたのだ。
(∪;´ω`)「おねがいします!!」
両者の間に割り込む形で現れたのは、以前にブーン達を追いかけてきた独眼の棺桶に跨るトラギコ・マウンテンライトだった。
(=゚д゚)「一つ貸しだ、小僧!!」
接近していた女の拳をトラギコの刀が捉え、弾く。
勢いを殺された女はブーン達に追いつく術を失い、トラギコとの対決へと引きずり込まれた。
忌々しげに女が吠えるも、その声はもう届かない。
二人を乗せたディはその場を脱し、オアシズに向けて進路を変更する。
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