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Ammo→Re!!のようです

635名も無きAAのようです:2017/03/28(火) 21:41:42 ID:2nMT7N0s0
ポンチョの下で装着されるのは対強化外骨格用の拳銃を扱う、“ダーティ・ハリー”。
トラギコの持つ“ブリッツ”とは対極にある棺桶だ。
だがそれだけではない。
ジョルジュが使うのはスミス&ウェッソンの44マグナム。

装着を終え、コンテナがポンチョの中から地面に落ちる。
ダーティ・ハリーの弾を生身の人間が受ければ血煙と化すだろう。
強化外骨格に対して使用される銃弾の中でも抜群の破壊力を追求したその弾は、ただの人間相手に使うには過ぎた代物だ。

ζ(゚ー゚*ζ「残念ね、本当に」

次の瞬間。
絶え間なく降り注ぐ雨の合間。
暴風の吹き荒ぶ風の隙間。
魔法の様な静寂の瞬間に、二人はほぼ同時に銃を抜き放ち、その銃腔を相手に向けていた。

撃鉄はすでに起きていた。
銃爪に指はかかり、そして、同時に銃爪を引いた。
初弾、ジョルジュが放ったのは一発の銃声に対して三発の高速射撃。
ダーティ・ハリー本体は使わず、スミス&ウェッソンを使って連射力を重視したのだ。

デレシアの読み通りの動き。
対するデレシアは両手のデザートイーグルから二発ずつ、合計四発の発砲。
空中で三発の銃弾が正面からぶつかり、相殺し合う。
威力で言えばデレシアの銃の方が上だったが、狙った場所に放たれた銃弾はあらぬ方向に逸れるか、地面に落ちて意味をなさなかった。

また、ジョルジュが撃ち漏らした一発はすでにその場から横跳びに移動した彼のポンチョの裾に穴をあけるだけとなり、ダメージを与えられなかった。
もしも相手が常人であれば、この撃ち合いで勝負は決し、新たな弾丸が放たれることはなかった事だろう。
しかし。
相手はジョルジュ。

――ジュスティア警察があらゆる汚れ仕事を請け負わせた影の英雄、ジョルジュ・マグナーニその人なのだ。

この程度では終わらない。
終わるはずがない。
デレシアも素早くその場所から移動し、ジョルジュが身を潜めた商店のガラス戸に向けて銃弾を撃ち込む。
ガラス戸は勿論の事、その奥にあった木製の棚は無残にも砕け散り、その合間にジョルジュが撃ち返してくる。

それを避けつつ、デレシアも物陰に身を潜めた。
弾倉を交換し、銃弾が飛んでくる場所に向けて発砲する。
互いの弾は遮蔽物を破壊、貫通する威力を持っているため、商品棚では防御の役割を果たすことはない。
二人の銃撃戦がこれ以上加熱すれば、流石に民間人にも実害が出かねない。

あまり気乗りはしないが、ジョルジュに近接戦闘を仕掛けるのがいいだろう。
そう思って身を乗り出しかけた時、バイクのエンジン音が近付いてくるのに気付いた。

ζ(゚、゚*ζ「……来たわね」


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