[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
901-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。
Ammo→Re!!のようです
630
:
名も無きAAのようです
:2017/03/28(火) 21:34:18 ID:2nMT7N0s0
(∪;´ω`)「……お」
バックミラーに映っていたライトが反転し、遠ざかっていく。
信号弾に呼ばれ、ブーンへの追跡を辞めたのだ。
(∪;´ω`)「……ふゅー」
一先ず、危機は去った。
問題なのはあの信号弾が何を意味しているのか、と言う事だ。
信号弾の色の持つ意味はそれを使う人間の仲間だけが知り得る情報。
あくまでも場所を示すための道具であり、色が持つ意味は事前の打ち合わせが無ければ意味のない光点でしかない。
光点の詳細な意味をブーンは知らないが、この状況下で放たれた信号弾がどのような事を意味するのかは分かる。
デレシアの能力を考えれば、デレシアが敵に発見されたと考えるのが自然。
予定通りだとは言っても、デレシアは大丈夫なのだろうかと心配する気持ちは捨てきれない。
いくら先を読める人間だとは言っても、物事には限度がある。
人間である以上、無敵ではない。
弾が当たれば血も出るし、怪我もする。
当たり所が悪ければ死ぬ。
それが人間だ。
人が死ぬのを目の当たりにするのには慣れている。
飢えて死んだ人間も、殴られて死んだ人間も、撃たれて死んだ人間も見てきた。
しかしそれは他人が死んだ場合の話で、ブーンに関わってきた人間が死ぬのを見たのは一度しかない。
“魔女”と恐れられた過去を持つブーンの恩師、ペニサス・ノースフェイス。
彼女は魔法のように狙撃を行う力を持っており、その佇まいは巨大な老木のように静かで威厳に満ちている物だった。
呆気なく人が死ぬことを知っていたが、ペニサスが目の前で息を引き取り、遺体を土に埋めた時にブーンはようやく知ることになった。
知人を失う悲しさを。
唐突に訪れる別れを体験したブーンは、もう二度と、同じ気持ちを味わいたくはなかった。
いつまでも無力ではいたくない。
オアシズで海に投げ捨てられ、あのまま死んでいてもおかしくなかった自分を鍛えてくれたロウガ・ウォルフスキンに学び、ブーンは変わった。
護られ続け、戦いを傍観するだけの存在ではなく、自分の事を大切に想ってくれる人のために戦える力を求め、常に努力をするようになった。
その努力の答え合わせがされる時が、今だ。
戦闘力はないが、デレシアやヒートの助けになることは出来るとデレシアは言ってくれた。
これまでに見てきた人間の中でもデレシアの強さは圧倒的だ。
彼女の言葉の持つ説得力も、その行動力と強さが裏打ちしている。
それでも、デレシアが人間である以上、死なないという事はない。
まだ見たことも想像することも出来ないが、デレシアにとっての天敵がこの世界にはいるはずだ。
彼女にこれ以上負担がかからないようにするためにも、ブーンは目的を果たさなければならない。
何より、自分がどこまで出来るのか、それを確かめたかった。
覚悟を決め、ブーンはディのハンドルを強く握った。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板