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Ammo→Re!!のようです
617
:
名も無きAAのようです
:2017/03/28(火) 21:05:57 ID:2nMT7N0s0
正午の鐘が鳴る数分前。
鐘楼に陣取る狙撃手は獲物が現れるのを待っていた。
時が満ちれば、後は狙いをつけて銃爪を引くだけだった。
世界最高の腕前を自負する狙撃手は、狩人のように静かにチャンスを待っている。
マイク付きのイヤーマフ、頭から被った布、構えているライフルに至るまで全て、同系色の迷彩が施されていた。
よほど近い距離で見られなければ、ただの薄汚いゴミにしか見えないだろう。
どれだけ激しい風雨にさらされようともこの狙撃手が音を上げることはない。
忍耐力が無ければ狙撃手は務まらない。
この狙撃手にとって狙撃とは、何よりも神聖な行為だった。
死を運ぶ貴い行為はまるで神の御手の所業。
それが敵にもたらす恐怖と、味方に与える戦意高揚。
一発の銃弾で戦局を変える姿は味方にとって聖人の御業であり、敵にとっては悪魔の一撃に思える事だろう。
己の祖父が名高い狙撃手であったことを何度も親から聞かされ、英雄譚として今も軍内部でその存在が語り継がれていることは狙撃手の誇りだった。
奇しくもこのティンカーベルで祖父は凶弾に倒れ、短い生涯に幕を下ろした、非業の英雄。
今、自分がその街に狙撃銃を担いで来ていることを知ったら、祖父は数奇な運命にさぞや驚いたことだろう。
同じ戦場に立つことを、父は誇りに思ってくれるはずだ。
狙撃手、カラマロス・ロングディスタンスは伏せ撃ちの姿勢でグレート・ベルの真下で腕時計に目を向けつつ、カフェインレスのコーヒーをタンブラーから飲んだ。
その液体から旨みなど特に感じなかったが、暇潰しにはこれが丁度いい。
連日ほぼ不眠不休で狙撃を行う人間は、標的を視界に捉えるまでは同じ場所で石のように動かずに待ち続けなければならない。
狙撃手は何日でもそうして待ち続けるため、必然的に汚れることになる。
実際、カラマロスの周囲には己の汚物や飲食物の残りなどが散乱している。
だが彼は狙撃手。
狙撃手は排泄も何もかもを、一か所で行う。
時が訪れるのをひたすらに待ち続け、そして時が来た瞬間に銃爪を引く。
それが狙撃手。
それこそが、世界最高の狙撃手である“鷹の目”なのだ。
汚れることなど、その後に訪れる栄光の前には何の恥でもない。
〃∩ ∧_∧
⊂⌒(L ・ω・),,,___c-o____
つl;:;:ン;:凡;r-ァー´ ̄ ̄
配置につく前から狙撃対象は決められていた。
軍人である彼は、ショボン・パドローネやシュール・ディンケラッカー、デミタス・エドワードグリーンが狙撃対象であるとして命令を受けていた。
だがそれは、彼に与えられた命令であり、使命ではない。
彼には命令よりも優先すべき使命があった。
世界を黄金の大樹にするという使命。
ジュスティアは確かに世界の正義であろうとしているが、そのためには努力が足りない。
努力とは結果が伴って初めて理解され、協力が得られるもの。
結果の伴っていないジュスティアの努力など、意味がない。
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